JP5524572B2 - 活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物 - Google Patents
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Description
(A)官能基を有する分子量300以上の側鎖を有する無機酸化物微粒子
無機酸化物としては、特に制限されないが、珪素、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、亜鉛、鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモン、セリウムの酸化物またはこれらの複合酸化物が好ましく、具体的には、珪素の酸化物(シリカ)、アルミニウムの酸化物(アルミナ)、珪素−アルミニウムの複合酸化物、ジルコニウムの酸化物(ジルコニア)、チタンの酸化物(チタニア)、酸化亜鉛、酸化錫、アンチモンドープ酸化錫、インジウム−錫複合酸化物(ITO)、酸化セリウム等を挙げることができる。シリカが主成分として特に好ましい。無機酸化物微粒子の形状は、球状、中空状、多孔質状、棒状、繊維状、板状、または不定形状であり、なかでも球状が好ましい。金属酸化物の一次粒子径は1〜100nmが好ましい。一次粒子径が1nm未満であると、耐傷つき性や硬度の向上効果が小さく、一方100nm以上であると、二次凝集を起こしやすく、透明性等が失われやすくなるため好ましくない。なお、無機酸化物の一次粒子径は、例えばBET法、動的光散乱法、遠心沈降法、レーザー散乱法等により測定できる。なお、球状ゾルについてはBET法で求めるのが一般的である。これら無機酸化物微粒子は乾燥状態での粉末、水、有機溶剤に溶解または分散した状態で入手可能である。これらのうち、優れた透明性を発現するためには有機溶剤に溶解または分散したゾルの利用が好ましい。代表的には水酸基(以下、OH基と略記することがある。)を有する有機溶媒、またはケトン基を有する極性溶媒に溶解または分散したオルガノシリカゾルを主成分として用いることが最も好ましい。代表的な市販品として、IPA−ST(IPA分散オルガノシリカゾル、日産化学社製)、MEK−ST(MEK分散オルガノシリカゾル、日産化学社製)、MIBK−ST(MIBK分散オルガノシリカゾル、日産化学社製)等がある。また、これらを原料に他のOH基を有する有機溶媒に溶媒置換したゾル(例えばPGM分散オルガノシリカゾル等)を使用することもできる。
(A−1)無機酸化物微粒子の処理に用いるシランカップリング剤としては、ラジカル重合可能な官能基を有する分子量300以上のシランカップリング剤または特定の極性官能基を有するシランカップリング剤、または極性を有するかさ高い構造の分子量300以上のシランカップリング化合物を挙げることができる。このような化合物(A−2)の一つはラジカル重合可能な官能基を有する分子量300以上のシランカップリング剤である。重合性不飽和基の種類には特に制限はないが、活性エネルギー線で硬化しうる基が特に好ましく、具体例としてアクリロイル基(CH2 =CH−CO−)、メタクリロイル基、アクリルアミド基(CH2 =CH−CO−NH−)、メタクリルアミド基等が特に好ましい。その位置は特に限定されないが、分子の末端にあることが好ましい。また数には特に制限はないが、1分子あたり、1から5個の重合性不飽和基を含有することが特に望ましい。また、化合物(A−2)のもう一つは特定の高極性官能基を有するシランカップリング剤または極性を有するかさ高い構造の基を有するシランカップリング剤である。高極性官能基またはかさ高い置換基の種類には特に制限はないが、ポリアルキレンオキシド基、カルボン酸(エステル)基、ポリカルボン酸(エステル)基等、ノニオン性、あるいは酸性の極性基を有する構造であり、かつラジカル重合性の官能基(たとえばアクリロイル基やメタクリロイル基)を含まない構造であることが好ましい。一方、四級アンモニウム塩基等の無機酸化物との凝集を起こしやすい極性基や、多脂環式構造や長鎖アルキル基等の非極性基を有するシランカップリング剤は、これを単独で用いると、保護コロイド効果が弱かったり、逆に凝集を促進したりするためあまり好ましくない。極性基の位置は特に限定されないが、分子の末端にあることが好ましい。またその数にも特に制限はないが、1分子あたり、1から5個の当該官能基を含有することが特に望ましい。また分子量が小さいと保護コロイド化効果が十分に発現しないため、分子量は300以上であることが好ましい。また、この化合物は同時に式(1)に示す官能基を有する有機化合物であることが好ましい。
−X−C−NH− ・・・・・(1)
‖
Y
〔式中、X及びYは、それぞれ独立に、酸素原子、イオウ原子、イミノ基のいずれかである〕。
−OCONH−、−SCONH−、−SCSNH−、
−OCSNH−、−NHCONH−、−NHCSNH− ・・・・・(2)
これらの基のうち、熱安定性や合成の容易さの観点から、−OCONH−、−SCONH−が特に好ましい。また、この化合物は同時にチオエーテル基を有する有機化合物であっても良い。チオエーテル基も、シリカ表面とラジカル重合性官能基または特定の極性官能基との間のスペーサーとして働き、過度の凝集を抑える効果があるものと思われる。
OH基を有する(メタ)アクリレート化合物および/または(メタ)アクリルアミド化合物と、イソシアネート基(以下、NCO基と略記することがある。)を有するトリアルコキシシランとが−OCONH−結合で接続された化合物、
OH基を有する高極性基含有化合物と、NCO基を有するトリアルコキシシランとが−OCONH−結合で接続された化合物、OH基を有するかさ高い基含有化合物と、NCO基を有するトリアルコキシシランとが−OCONH−結合で接続された化合物、
メルカプト基(以下、SH基と略記することがある。)を有するトリアルコキシシランとジイソシアネートの一方のNCO基を−SCONH−結合で接続し、残りのNCO基にOH基を有する(メタ)アクリレート化合物および/または(メタ)アクリルアミド化合物を作用させ、−OCONH−結合で接続した化合物、
SH基を有するトリアルコキシシランとジイソシアネートの一方のNCO基を−SCONH−結合で接続し、残りのNCO基にOH基を有する高極性基含有化合物またはOH基を有するかさ高い基含有化合物を作用させ、−OCONH−結合で接続した化合物、
NCO基を有する(メタ)アクリレート化合物および/または(メタ)アクリルアミド化合物と、SH基を有するトリアルコキシシランとが−SCONH−結合で接続された化合物、
分子内に(メタ)アクリロイル基と高極性基またはかさ高い置換基を有する化合物と、SH基を有するトリアルコキシシランとが、SH基の(メタ)アクリロイル基へのマイケル付加反応により生成するチオエーテル結合で接続された化合物、
分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基、および/または(メタ)アクリルアミド基を含有する化合物と、SH基を有するトリアルコキシシランとが、SH基の不飽和基((メタ)アクリロイル基および/または(メタ)アクリルアミド基)へのマイケル付加反応により生成するチオエーテル結合で接続された化合物、及び
α、ω−ヒドロキシ末端ポリアルキレングリコールのモノ(メタ)アクリル酸エステルと、NCO基を有するシランカップリング剤とを反応させた化合物等を挙げることができるが、これらに限定はされない。
この結合反応については、この種の化合物合成において一般的に用いられる種々の方法で達成可能である。基本的にはアルコキシシリル基を加水分解し、シラノール基を生成させ、無機酸化物表面のアルコキシ基および/またはヒドロキシ基と縮合反応を行い、結合させる方法が一般的である。使用される水は、塗膜の性能、コーティング剤の安定性を損なわない範囲で選択される。水の量は、アルコキシシリル基に対し1〜400モル%、好ましくは30〜200モル%である。1モル%より少ないと加水分解、縮合反応が起こりにくく、一方、400モル%より多いとゲル化等を起こしやすく好ましくない。また、使用される水は蒸留水、イオン交換水、工業用水、軟水等を挙げることができる。
−O−Si−R1−S−P
〔但し、Rは炭素原子数2〜10の分岐を有していてもよいアルキレン基であり、Pは少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有するポリマーユニットである。〕
帯電防止剤としては、四級アンモニウム塩基含有重合体、四級アンモニウム塩基含有シランカップリング剤またはその加水分解縮合物のうち、1種以上の化合物を含む必要がある。
(a)N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸エステル/他の(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、の四級アンモニウム塩、(b)N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド/他の(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、の四級アンモニウム塩、(c)N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸エステル/他の(メタ)アクリル酸エステル(/スチレン類)/ヒドロキシアルキル(メタ)アクリル酸エステルの共重合体と、(メタ)アクリロイル基含有イソシアネート化合物との付加物、の四級アンモニウム塩、(d)N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸エステル/他の(メタ)アクリル酸エステル(/スチレン類)/ヒドロキシアルキル(メタ)アクリル酸エステル/(メタ)アクリロイル末端ポリジメチルシロキサンの共重合体と、(メタ)アクリロイル基含有イソシアネート化合物との付加物、の四級アンモニウム塩、(e)N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸エステル/他の(メタ)アクリル酸エステル/(/スチレン類)/ヒドロキシアルキル(メタ)アクリル酸エステル/(メタ)アクリロイル末端ポリジメチルシロキサンの共重合体、と(メタ)アクリロイル基含有イソシアネート化合物との付加物、の四級アンモニウム塩に、さらにアミノ基含有ポリジメチルシロキサンを付加したポリマー、(f)N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸エステル/(メタ)アクリル酸エステル(/スチレン類)/ヒドロキシアルキル(メタ)アクリル酸エステル/メルカプト末端ポリジメチルシロキサンの共重合体、と(メタ)アクリロイル基含有イソシアネート化合物との付加物、の四級アンモニウム塩、(g)N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド/(メタ)アクリル酸エステル(/スチレン類)/ヒドロキシアルキル(メタ)アクリル酸エステル/メルカプト末端ポリジメチルシロキサンの共重合体、と(メタ)アクリロイル基含有イソシアネート化合物との付加物、の四級アンモニウム塩、等を例示することができる。
本発明の組成物の一成分として用いる、分子内に3個以上の活性エネルギー線で硬化しうるアクリロイル基またはメタクリロイル基を有する化合物(多官能(メタ)アクリレート)としては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレンオキシド変性ペンタエリスリトールテトラアアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ポリイソシアネートと分子内に水酸基および3個以上のアクリロイル基を有する水酸基含有多官能アクリレートを反応して得られるウレタンアクリレート、テトラカルボン酸二無水物と分子内に水酸基および3個以上のアクリロイル基を有する水酸基含有多官能アクリレートを反応して得られるカルボキシル基含有多官能アクリレート、およびこれら2種以上の混合物が挙げられる。
次に、光重合開始剤としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ミヒラーズケトン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等が挙げられ、これらの光重合開始剤は2種以上を適宜に併用することもできる。光重合開始剤(D)は、(A)、(B)、(C)の重合性成分の和に対して、通常10重量%以下、好ましくは1〜5重量%用いられる。
ジペンタエリスリトールペンタクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(日本化薬社製:カヤラッドDPHA、以下単にDPHAと略記する)1kgとγ−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート(信越化学社製:KBE9007)100g、ジブチルスズジラウレート0.2g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.5gを攪拌混合の後、空気気流下90℃に昇温し、その温度で1時間維持した。赤外線吸収スペクトル分析(IR)でNCO基に対応する吸収が完全に消失していることを確認し、その後室温に戻し、生成物を取り出した(シランカップリング剤1:分子量771)。
末端にメタクリロイル基を有するポリ(エチレン/プロピレン)グリコール(日本油脂社製:、ブレンマー70PEP350B)1kgとγ−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート(信越化学社製:KBE9007)435g、ジブチルスズジラウレート0.4g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.5gを攪拌混合の後、空気気流下90℃に昇温し、その温度で1時間維持した。IRでNCO基に対応する吸収が完全に消失していることを確認し、その後室温に戻し、生成物を取り出した(シランカップリング剤2:分子量597)。
ペンタエリスリトールトリアクリレートとテトラアクリレートの混合物(大阪有機社製:ビスコート300)1kgとイソホロンジイソシアネート0.36kg、ジブチルスズジラウレート1g、ヒドロキノンモノメチルエーテル2g、メチルエチルケトン(以下MEKと略記する)1.4kgを攪拌混合の後、空気雰囲気下、20〜80℃で9時間反応させた。イソホロンジイソシアネート中のNCO基のうち、約1/2が残存しているのを確認の後、室温に戻し、生成物を取り出した(イソシアネート1)。
イソシアネート1(固形分濃度49%)を1kgとγ−トリメトキシシリルプロピルメルカプタン(信越化学社製:KBM803)0.058kgとMEK0.5kgとジブチルスズジラウレート0.5gを攪拌混合の後、空気雰囲気下、20〜80℃で6時間反応させた。NCO基が完全に消失しているのをIRで確認の後、室温に戻し、生成物を取り出した(シランカップリング剤3:分子量741)。
ペンタエリスリトールトリアクリレートとテトラアクリレートの混合物(大阪有機社製:ビスコート300)0.213kgと、γ−トリメトキシシリルプロピルメルカプタン(信越化学社製:KBM803)0.043kgとMEK150gとトリフェニルホスフィン0.8gを加え、冷却しながら20℃に維持し、2時間攪拌を続け、その後20〜30℃で48時間反応を継続した。SH基が消失しているのを、IRで確認の後、生成物を取り出した(シランカップリング剤4:分子量494)。
ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(アルドリッチ試薬、平均分子量450)450gとγ−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート(信越化学社製、KBE9007)247g、ジブチルスズジラウレート1gを攪拌混合の後、窒素気流下80℃に昇温し、その温度で4時間維持した。赤外線吸収スペクトル分析(IR)でNCO基に対応する吸収が完全に消失していることを確認し、その後室温に戻し、生成物を取り出した(シランカップリング剤5:分子量697)。
DL−乳酸メチル104gとγ−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート(信越化学社製、KBE9007)247g、メチルエチルケトン(以下MEKと略記する)350g、ジブチルスズジラウレート0.5gを攪拌混合の後、窒素気流下80℃に昇温し、その温度で4時間維持した。IRでNCO基に対応する吸収が完全に消失していることを確認し、その後室温に戻し、生成物を取り出した(シランカップリング剤6:分子量351)。
トリメチロールプロパンジアセテート218gとγ−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート(信越化学社製、KBE9007)247g、ジブチルスズジラウレート0.5gを攪拌混合の後、窒素気流下80℃に昇温し、その温度で4時間維持した。IRでNCO基に対応する吸収が完全に消失していることを確認し、その後室温に戻し、生成物を取り出した(シランカップリング剤7:分子量465)。
ジメチルアミノエチルメタクリレート70g、メチルメタクリレート10g、2−エチルヘキシルメタクリレート20g、イソプロパノール(以下IPAと略記する)300gを攪拌混合し、重合触媒として、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(以下V65と略記する)を1g添加し、65℃に窒素気流下昇温し、その温度で5時間維持した(途中、V65を約1g追加添加)。その後内温を75〜80℃に上げ、2時間維持し、残存するV65を完全に分解させた。一旦室温に戻し、IPA200gを追加した後、ジメチルアミノエチルメタクリレート1モルに対し、0.95モル相当量のモノクロロ酢酸メチルを添加し、改めて50〜60℃で8時間反応させ、四級化した。固形分25%のポリマーが得られた(帯電防止ポリマー1(P1):数平均分子量=1.5×104 )。
ジメチルアミノエチルメタクリレート70g、メチルメタクリレート5g、2−エチルヘキシルメタクリレート20g、ヒドロキシエチルメタクリレート(以下HEMAと略記する)5g、MEK300gを攪拌混合し、V65を1g添加し、65℃に窒素気流下昇温し、その温度で5時間維持した(途中、V65を約1g追加添加)。その後内温を75〜80℃に上げ、2時間維持し、残存するV65を完全に分解させた。一旦室温に戻し、イソシアネート1を100g加え、ジブチルスズジラウレート0.1gとヒドロキノンモノメチルエーテル0.2gを加え、75℃に空気雰囲気下昇温した。75〜80℃で4時間反応の後、ジメチルアミノエチルメタクリレート1モルに対し、0.95モルになる量のモノクロロ酢酸メチルを添加し、改めて50〜60℃で8時間反応させ、四級化した。固形分30%のポリマーが得られた(帯電防止ポリマー2(P2):数平均分子量は未測定であるが、重合温度よりほぼP1と同程度と思われる)。
ジメチルアミノエチルメタクリレート80g、ビスメルカプトポリジメチルシロキサン(信越化学社製:X−22−167B)10g、2−エチルヘキシルメタクリレート5g、HEMA5g、MEK300gを攪拌混合し、V65を1g添加し、65℃に窒素気流下昇温し、その温度で5時間維持した(途中、V65を約1g追加添加)。その後内温を75〜80℃に上げ、2時間維持し、残存するV65を完全に分解させた。一旦室温に戻し、イソシアネート1を100g加え、ジブチルスズジラウレート0.1gとヒドロキノンモノメチルエーテル0.2gを加え、75℃に空気雰囲気下昇温した。75〜80℃で4時間反応の後、溶媒をIPAに置換し、かつ固形分濃度を20%に調整した。内容物を1Lオートクレーブに移し、50℃に昇温の後、ゲージ圧1〜1.6kgになるように塩化メチルを導入し、その圧を維持しながら6時間反応させ、四級化した。室温に戻した後、常圧に戻し、さらに70℃まで空気雰囲気下昇温し、過剰の塩化メチルを除去した。その後、室温に戻し、内容物を取り出した。固形分25%のポリマーが得られた(帯電防止ポリマー3(P3):数平均分子量についてはP2と同様未測定、P1と同程度と推定)。
ジメチルアミノエチルメタクリレート90g、2−エチルヘキシルメタクリレート5g、HEMA5g、MEK300gを攪拌混合し、V65を1g添加し、65℃に窒素気流下昇温し、その温度で5時間維持した(途中、V65を約1g追加添加)。その後内温を75〜80℃に上げ、2時間維持し、残存するV65を完全に分解させた。一旦室温に戻し、イソシアネート1を100g加え、ジブチルスズジラウレート0.1gとヒドロキノンモノメチルエーテル0.2gを加え、75℃に空気雰囲気下昇温した。75〜80℃で4時間反応の後、ジメチルアミノエチルメタクリレート1モルに対し、0.95モル相当量のモノクロロ酢酸メチルを添加し、改めて50〜60℃で8時間反応させ、四級化した固形分30%のポリマーが得られた(帯電防止ポリマー4(P4):数平均分子量=1.7×104 )。
ジメチルアミノエチルメタクリレート80g、2−エチルヘキシルメタクリレート5g、HEMA5g、メタクリル末端ポリジメチルシロキサン(チッソ社製:FM0725)10g、MEK300gを攪拌混合し、V65を1g添加し、65℃に窒素気流下昇温し、その温度で5時間維持した(途中、V65を約1g追加添加)。その後内温を75〜80℃に上げ、2時間維持し、残存するV65を完全に分解させた。一旦室温に戻し、イソシアネート1を100g加え、ジブチルスズジラウレート0.1gとヒドロキノンモノメチルエーテル0.2gを加え、75℃に空気雰囲気下昇温した。75〜80℃で4時間反応の後、ジメチルアミノエチルメタクリレート1モルに対し、0.95モル相当量のモノクロロ酢酸メチルを添加し、改めて50〜60℃で8時間反応させ、四級化した。固形分30%のポリマーが得られた(帯電防止ポリマー5(P5):数平均分子量=2.0×104 )。
ジメチルアミノエチルメタクリレート80g、ビスメルカプトポリジメチルシロキサン(信越化学社製:X−22−167B)10g、2−エチルヘキシルメタクリレート5g、HEMA5g、MEK300gを攪拌混合し、V65を1g添加し、65℃に窒素気流下昇温し、その温度で5時間維持した(途中、V65を約1g追加添加)。その後内温を75〜80℃に上げ、2時間維持し、残存するV65を完全に分解させた。一旦室温に戻し、イソシアネート1を100g加え、ジブチルスズジラウレート0.1gとヒドロキノンモノメチルエーテル0.2gを加え、75℃に空気雰囲気下昇温した。75〜80℃で4時間反応の後、溶媒をIPAに置換し、かつ固形分濃度を20%に設定した。内容物を1Lオートクレーブに移し、50℃に昇温の後、ゲージ圧1〜1.6kgになるように塩化メチルを導入し、その圧を維持しながら6時間反応させ、四級化した。室温に戻した後、常圧に戻し、さらに70℃まで空気雰囲気下昇温し、過剰の塩化メチルを除去した。その後室温に戻し、アミノ基含有ポリジメチルシロキサン10g(東芝GEシリコーン社製:TSF4700)を加え、空気雰囲気下、80℃まで昇温し、その温度で1時間維持した。その後室温に冷却し、固形分29%のポリマーが得られた(帯電防止ポリマー6(P6):数平均分子量は未測定であるが、P1、P4、P5と同程度と推定)。
ジメチルアミノエチルメタクリレート65g、ビスメルカプトポリジメチルシロキサン(信越化学社製:X−22−167B)10g、2−エチルヘキシルメタクリレート20g、HEMA5g、MEK300gを攪拌混合し、V65を1g添加し、65℃に窒素気流下昇温し、その温度で5時間維持した(途中、V65を約1g追加添加)。その後内温を75〜80℃に上げ、2時間維持し、残存するV65を完全に分解させた。一旦室温に戻し、イソシアネート1を100g加え、ジブチルスズジラウレート0.1gとヒドロキノンモノメチルエーテル0.2gを加え、75℃に空気雰囲気下昇温した。75〜80℃で4時間反応の後、溶媒をIPAに置換し、かつ固形分濃度を20%に設定した。内容物を1Lオートクレーブに移し、50℃に昇温の後、ゲージ圧1〜1.6kgになるように塩化メチルを導入し、その圧を維持しながら6時間反応させ、四級化した。室温に戻した後、常圧に戻し、さらに70℃まで空気雰囲気下昇温し、過剰の塩化メチルを除去した。その後室温に冷却し、固形分25%のポリマーが得られた(帯電防止ポリマー7(P7):数平均分子量=1.5×104 )。
N,N−ジメチルアミノプロパノール103g、トリエトキシシリルプロピルイソシアネート(信越化学社製:KBE9007)247g、MEK500g、ジブチルスズジラウレート1gを25℃以下を維持しながら、攪拌混合した。その後、空気雰囲気下、75〜80℃に昇温し、その温度で4時間維持した。NCO基が消失していることをIRで確認の後、モノクロロ酢酸メチル103g(N,N−ジメチルアミノプロパノール1モルあたり0.95モル)とIPA500gを加え、60℃に徐々に昇温の後、その温度で8時間維持し、四級化した。室温にその後冷却し、固形分32%の四級アンモニウム塩基構造含有シランカップリング剤が得られた(帯電防止シランカップリング剤1(SC1))。このSC1の分子量は各構成成分の分子量に基づく計算値として、458である。
帯電防止シランカップリング剤1(SC1、固形分32%)100gにアセチルアセトンアルミニウム1.2g、水2.4gを加え、25℃で3時間反応の後、50〜70℃に昇温し、その温度で4時間反応を行なった。その後、室温に冷却し、固形分34%の四級アンモニウム塩基構造含有シランカップリング剤の加水分解縮合物が得られた(帯電防止シランカップリング剤2(SC2))。このSC2の分子量は測定していないが、原料であるSC1の分子量(458)よりも大きいことは明らかである。
MEK分散オルガノシリカゾル(日産化学社製:MEK−ST、一次粒子径10〜20nm(BET法の平均粒子径、カタログ記載値)、30%MEK溶液)444g、シランカップリング剤1を400g、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.4g、アセチルアセトンアルミニウム4g、をよく攪拌混合の後、純水8gを加え、室温で3時間以上攪拌を続ける。その後、空気雰囲気下、50〜70℃に昇温し、その温度で2時間以上攪拌を継続し、シリカゾルの表面にシランカップリング剤を反応させ保護コロイド化を行った(処理コロイダルシリカ1(ST1))。成分(A)/成分(C)=46/54(重量比)であった。
MEK分散オルガノシリカゾル(日産化学社製:MEK−ST)444g、シランカップリング剤2を33g、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.2g、アセチルアセトンアルミニウム1.1gをよく攪拌混合の後、純水2.2gを加え、室温で3時間以上攪拌を続ける。その後、空気雰囲気下、50〜70℃に昇温し、その温度で2時間以上攪拌を継続し、シリカゾルの表面にシランカップリング剤を反応させ保護コロイド化を行った(処理コロイダルシリカ2(ST2))。成分(A)/成分(C)=100/0(重量比)であった。
MEK分散オルガノシリカゾル(日産化学社製:MEK−ST)444g、シランカップリング剤1を350g、シランカップリング剤2を50g、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.4g、アセチルアセトンアルミニウム4.5gをよく攪拌混合の後、純水9gを加え、室温で3時間以上攪拌を続ける。その後、空気雰囲気下、50〜70℃に昇温し、その温度で2時間以上攪拌を継続し、シリカゾルの表面にシランカップリング剤を反応させ保護コロイド化を行った(処理コロイダルシリカ3(ST3))。成分(A)/成分(C)=64/36(重量比)であった。
MEK分散オルガノシリカゾル(日産化学社製:MEK−ST)444g、シランカップリング剤3(多官能アクリロイル基含有シランカップリング剤と、未反応多官能アクリレートの混合物溶液)770g、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.5g、アセチルアセトンアルミニウム4.1g、をよく攪拌混合の後、純水8.2gを加え、室温で3時間以上攪拌を続ける。その後、空気雰囲気下、50〜70℃に昇温し、その温度で2時間以上攪拌を継続し、シリカゾルの表面にシランカップリング剤を反応させ保護コロイド化を行った(処理コロイダルシリカ4(ST4))。成分(A)/成分(C)=49/51(重量比)であった。
MEK分散オルガノシリカゾル(日産化学社製:MEK−ST)400g、シランカップリング剤4を200g、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.3g、アセチルアセトンアルミニウム4.5g、をよく攪拌混合の後、純水9gを加え、室温で3時間以上攪拌を続ける。その後、空気雰囲気下、50〜70℃に昇温し、その温度で2時間以上攪拌を継続し、シリカゾルの表面にシランカップリング剤を反応させ保護コロイド化を行った(処理コロイダルシリカ5(ST5))。成分(A)/成分(C)=64/36(重量比)であった。
MEK分散オルガノシリカゾル(日産化学社製、MEK−ST)400g、シランカップリング剤5(ポリアルキレングリコール鎖含有シランカップリング剤、固形分100%)100g、アセチルアセトンアルミニウム3.9g、をよく攪拌混合の後、純水7.7gを加え、室温で3時間以上攪拌を続ける。その後、空気雰囲気下、50〜70℃に昇温し、その温度で2時間以上攪拌を継続し、シリカゾルの表面にシランカップリング剤を反応させ保護コロイド化を行った。その後溶剤をプロピレングリコールモノメチルエーテル(以下PGMと略記する)に置換した(処理コロイダルシリカ6(ST6))。
MEK分散オルガノシリカゾル(日産化学社製、MEK−ST)400g、シランカップリング剤6(固形分50%)100g、アセチルアセトンアルミニウム3.8gをよく攪拌混合の後、純水7.7gを加え、室温で3時間以上攪拌を続ける。その後、空気雰囲気下、50〜70℃に昇温し、その温度で2時間以上攪拌を継続し、シリカゾルの表面にシランカップリング剤を反応させ保護コロイド化を行った。その後溶剤をPGMに置換した(処理コロイダルシリカ7(ST7))。
MEK分散オルガノシリカゾル(日産化学社製、MEK−ST)400g、シランカップリング剤7(固形分100%)70g、アセチルアセトンアルミニウム4.1gをよく攪拌混合の後、純水8.1gを加え、室温で3時間以上攪拌を続ける。その後、空気雰囲気下、50〜70℃に昇温し、その温度で2時間以上攪拌を継続し、シリカゾルの表面にシランカップリング剤を反応させ保護コロイド化を行った。その後溶剤をPGMに置換した(処理コロイダルシリカ8(ST8))。
MEK分散オルガノシリカゾル(日産化学社製、MEK−ST)400g、長鎖アルキル基を有するシランカップリング剤(ステアリルアルコールと、トリエトキシシリルプロピルイソシアネートの反応物、固形分濃度50%)150g、アセチルアセトンアルミニウム3.9gをよく攪拌混合の後、純水7.8gを加え、室温で3時間以上攪拌を続ける。その後、空気雰囲気下、50〜70℃に昇温し、その温度で2時間以上攪拌を継続し、シリカゾルの表面にシランカップリング剤を反応させ保護コロイド化を行った(処理コロイダルシリカ9(ST9))。
処理コロイダルシリカ1(MEK溶液:固形分63%)300gにPGM1000gを加え、MEKとPGMの混合物を985g蒸留除去することにより、処理コロイダルシリカ1のPGM溶液(固形分濃度60%)を調整した。この溶液150g(固形分(ST1)90g;成分(A)41重量部/成分(C)49重量部)と、帯電防止ポリマー1溶液を40g(固形分(P1)10g、成分(B)として10重量部)、光重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製:イルガキュア184)を3g(成分(D)として、3重量部)、PGMを60g加え、室温で1時間撹拌し、コーティング組成物を得た。溶剤であるPGM/IPAの重量比は80/20である。また、最終的に得られたコーティング組成物中の固形分濃度は40重量%であった。該組成物を使用して、以下の方法で塗膜を作成し、評価した。塗膜は、透明(ヘイズ値1.5%)な100ミクロン厚の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム社製:T600E)に、バーコータを用いて乾燥後の膜塗厚が約5ミクロンになるように塗布し、80℃で2分間加熱乾燥して形成した。このものを出力密度120W/cmの高圧水銀灯を用い、光源下15cmの位置で300mJ/cm2 の紫外線照射を行い、その塗膜について透明性、帯電防止性、耐摩耗性、鉛筆硬度、および塗膜密着性を評価した。組成物の配合については表1、評価結果については表3に示す。
成分(A)、(B)、(C)、(D)を使用して、実施例1と同様にして、本発明の請求範囲に該当する組成物を作成し、評価した。各組成物の配合については表1、評価結果については表2に示す。
成分(B)、(C)、(D)を使用して、本発明の請求範囲に該当しない組成物を作成し、実施例と同様に塗膜を作成し、評価した。なお、比較例1〜5、及び比較例9〜12においては、成分(A)の代わりに、MEK分散オルガノシリカゾルを使用し、比較例13においては、水分散シリカアルミナゾルのエタノール溶媒への置換品を使用した。また、比較例6〜8においては、成分(A)に代わるものを使用しなかった。各組成物の配合については表1、評価結果については表3に示す。比較例の組成物は、凝集が起こり、均一な組成物が得られず(比較例2、3、4、5)、または透明性、帯電防止性、硬度(耐傷つき性)等が本発明の実施例に比べ劣る(比較例1、6〜13)。
処理コロイダルシリカ6(MEK溶液:固形分43%)500gにPGM600gを加え、MEKとPGMの混合物670gを蒸留して除去することにより、処理コロイダルシリカ6のPGM溶液(固形分濃度50%)を調製した。この溶液40g(固形分(ST1):40g、成分(A)として20重量部)と、帯電防止ポリマー1の溶液40g(固形分(P1):10g、成分(B)として10重量部)、ジペンタエリスリトール(ペンタ/ヘキサ)アクリレート(日本化薬社製、カヤラッドDPHA)70g(成分(C)として70重量部、及び光重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製:イルガキュア184)を3g(成分(D)として、3重量部)、PGMを60g加え、室温で1時間撹拌し、コーティング組成物を得た。溶剤であるPGM/IPAの重量比は80/20である。また、最終的に得られたコーティング組成物中の固形分濃度は40重量%であった。該組成物を使用して、以下の方法で塗膜を作成し、評価した。塗膜は、透明(ヘイズ値1.5%)な100ミクロン厚の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム社製:T600E)に、バーコータを用いて乾燥後の膜塗厚が約5ミクロンになるように塗布し、80℃で2分間加熱乾燥して形成した。このものを出力密度120W/cmの高圧水銀灯を用い、光源下15cmの位置で300mJ/cm2 の紫外線照射を行い、その塗膜について透明性、帯電防止性、耐摩耗性、鉛筆硬度、および塗膜密着性を評価した。組成物の配合については表2、評価結果については表4に示す。
成分(A)、(B)、(C)、(D)を使用して、比較例41と同様にして、本発明の請求範囲に該当する組成物を作成し、評価した。各組成物の配合については表2、評価結果については表4に示す。
成分(B)、(C)、(D)を使用して、本発明の請求範囲に該当しない組成物を作成し、実施例と同様に塗膜を作成し、評価した。なお、比較例14〜18、及び比較例22〜25においては、成分(A)の代わりに、MEK分散オルガノシリカゾルを使用し、比較例26においては、成分(A)の代わりに、本発明の範囲外のシランカップリング剤を反応させたMEK分散オルガノシリカゾル(ST9)を使用した。また、比較例19〜21においては、成分(A)に代わるものを使用しなかった。各組成物の配合については表2、評価結果については表4に示す。比較例の組成物は、凝集が起こり、均一な組成物が得られず(比較例15、16、17、18)、または透明性、帯電防止性、硬度(耐傷つき性)等が本発明の実施例に比べ劣る(比較例14、19〜26)。特に比較例14に示すように溶剤分散シリカゾルではヘイズ、硬度に劣り、シリカ成分がないと比較例19〜21に示すように硬度(耐傷つき性)に劣る。
(1)透明性:ヘイズ値で評価(JIS K−7105)した。
(2)耐摩耗性:摩耗輪(Calibrase社製:CS−10F)を用い、荷重500gで100回転テーバー摩耗試験を行い、テーバー摩耗試験後のヘイズ値とテーバー摩耗試験前のヘイズ値の差△H100(%)で評価した。なお、荷重500g、500回転テーバー摩耗試験前後のヘイズ値の結果は△H500(%)で評価した。
(3)鉛筆硬度:JIS準拠鉛筆硬度計(太佑機材社製)を用い、JIS K−5400の条件に基づき測定を行い、傷の入らないもっとも硬い鉛筆の番手で表示した。
(4)表面固有抵抗率:評価サンプルを23℃、相対湿度65%の恒温室に24時間放置した後、抵抗測定器(タケダリケン社製:TR−8601型)を用い、印加電圧100V、1分値で測定した。(単位:オーム)
(5)塗膜密着性:JIS K5400 記載の碁盤目法(1mm間隔で100個の碁盤目を入れ、セロファンテープ(ニチバン社製)で試験した。但し、評価方法を同じ操作を5回繰り返し(セロファンテープは常に新しいものを用いる)、全く傷やはがれの生じないものを○、10%以下の碁盤目に傷やはがれの入るものを△、それ以外を×とする方法に変更し、測定、評価した。
ST1〜ST9:処理コロイダルシリカ1〜9と、それぞれの配合量(固形分)
MEKST:日産化学社製:MEK分散オルガノシリカゾル(MEK−ST)及びその配合量(固形分)
ST−AK*:日産化学社製:水分散シリカ−アルミナゾル(ST−AK)のエタノール溶媒への置換品及びその配合量(固形分)
DPHA:日本化薬社製:ジペンタエリスリトール(ペンタ/ヘキサ)アクリレート
P1〜P7:帯電防止ポリマー1〜7と、それぞれの配合量(固形分)
SC1〜SC2:帯電防止シランカップリング剤1〜2と、それぞれの配合量(固形分)
DQ100:共栄社化学社製:β−メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド
TBT:テトラブトキシチタン
ATM35E:新中村化学社製:ペンタエリスリトール−35EO付加体のテトラアクリレート
m−MS51:三菱化学社製:MS51(テトラメチルシランオリゴマー)の加水分解縮合物
PMMA:ポリメチルメタクリレート(MMA100g、IPA300gに対し、V65を0.5g加え、65℃で5時間(途中でV65を0.5g追加添加)、80℃で2時間重合したIPA溶液)、及びその配合量(固形分)
I184:チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製:イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)
PGM/IPA:プロピレングリコールモノメチルエーテル/イソプロピルアルコール混合物(混合重量比=80/20)
PGM/EtOH:プロピレングリコールモノメチルエーテル/エタノール混合物(混合重量比=50/50)
塗布基材を、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(富士フィルムビジネスサプライ社製:標準グレード、厚み100ミクロン、基材のヘイズ=0.4%)に変えた他は、実施例9と同様の実験を行った。ヘイズ0.4%、表面抵抗率4×108 、耐傷つき性2.6、鉛筆硬度2H、密着性○、の、透明性、抵抗値、耐傷つき性に優れた塗膜が得られた。
塗布基材を、ポリカーボネート板(三菱エンジニアリングプラスチックス社製:ユーピロンNF2000、厚み2mm、基材のヘイズ0.1%)に変えた他は、実施例9と同様の実験を行った。ヘイズ0.4%、表面抵抗率1×109 、耐傷つき性2.3、鉛筆硬度F、密着性○、の透明性、抵抗値、耐傷つき性に優れた塗膜が得られた。
MEK分散オルガノシリカゾル(日産化学社製:MEK−ST)400g、メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学社製:KBM503、分子量248)30g、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.3g、アセチルアセトンアルミニウム3.2g、をよく攪拌混合の後、純水6.5gを加え、室温で3時間以上攪拌を続ける。その後、空気雰囲気下、50〜70℃に昇温し、その温度で2時間以上攪拌を継続し、シリカゾルの表面にシランカップリング剤を反応させた(処理コロイダルシリカ10(ST10))。DPHA60部,処理コロイダルシリカ10を30部(固形分)をよく混合し、溶剤をPGMに置換の後、P7のIPA溶液(固形分でP7が10部)、イルガキュア184を3部、および固形分濃度が40%になる量のPGMと混合しようとしたが、処理コロイダルシリカが凝集し、均一な溶液が得られなかった。このことから、単に二重結合を有する低分子量のシランカップリング剤で表面処理するだけでは保護コロイド化が不十分で、本発明と同等の効果は得られず、二重結合を有するシランカップリング剤として本発明の分子量のものが有効であることが明らかであった。
塗布基材を、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(富士フィルムビジネスサプライ社製:標準グレード、厚み100ミクロン、基材のヘイズ=0.4%)に変えた他は、実施例24と同様の実験を行った。ヘイズ0.4%、表面抵抗値7×108 、耐傷つき性2.6、鉛筆硬度2H、密着性○、の、透明性、抵抗値、耐傷つき性に優れた塗膜が得られた。
塗布基材を、ポリカーボネート板(三菱エンジニアリングプラスチックス社製:ユーピロンNF2000、厚み2mm、基材のヘイズ0.1%)に変えた他は、実施例24と同様の実験を行った。ヘイズ0.4%、表面抵抗値7×109 、耐傷つき性2.8、鉛筆硬度F、密着性○、と、透明性、抵抗値、耐傷つき性に優れた塗膜が得られた。
MEK分散オルガノシリカゾル(日産化学社製、MEK−ST)400g、ビニルトリメトキシシラン(信越化学社製:KBM1003、分子量148)30g、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.3g、アセチルアセトンアルミニウム5.3gをよく攪拌混合の後、純水10.6gを加え、室温で3時間以上攪拌を続ける。その後、空気雰囲気下、50〜70℃に昇温し、その温度で2時間以上攪拌を継続し、シリカゾルの表面にシランカップリング剤を反応させた(処理コロイダルシリカ11(ST11))。DPHA60部,処理コロイダルシリカ11を30部(固形分)をよく混合し、溶剤をPGMに置換の後、P7のIPA溶液(固形分でP7が10部)、イルガキュア184を3部、および固形分濃度が40%になる量のPGMと混合しようとしたが、処理コロイダルシリカが凝集し、均一な溶液が得られなかった。このことから、低分子量のシランカップリング剤で表面処理するだけでは本発明と同等の効果は得られず、シランカップリング剤として本発明記載のものが有効であることが明らかであった。
ジメチルアミノエチルメタクリレートと2−エチルヘキシルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体(60/30/10;重量比)に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレートの反応物(NCO基含有アクリレート)を付加させた後、塩化メチルで四級化した重合体を10部、DPHAを90部、イルガキュア184を3部、の混合組成物(溶剤PGM/IPA、固形分濃度35%)を用い、実施例1と同様の条件で塗膜を作成し、評価した。結果を下記表5に示す。
ジメチルアミノエチルメタクリレートと2−エチルヘキシルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体(90/5/5;重量比)に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレートの反応物(NCO基含有アクリレート)を付加させた後、モノクロロ酢酸メチルで四級アンモニウム塩基に変性し、さらに、アミノ基含有ポリシロキサン(TSF4700;東芝GEシリコーン)を付加させた重合体を10部、DPHAを70部、ジペンタエリスリトールテトラアクリレートを10部、ペンタエリスリトールのエチレンオキシド付加体のテトラアクリレート(ATM4E;新中村化学)を5部、イルガキュア907を3部、の混合組成物(溶剤イソブタノール/IPA、固形分濃度50%)を用い、実施例1と同様の条件で塗膜を作成し、評価した。結果を下記表5に示す。
IPA分散オルガノシリカゾル(日産化学社製:IPA−ST、一次粒子径10−20nm(BET法の平均粒子径、カタログ記載値)30%IPA分散液)(以下IPA−STと略記する)を90g(固形分27g)、ジメチルジメトキシシラン20g、DPHA46g、DQ100を9g、ベンゾインプロピルエーテル1g、ベンゾフェノン1g、0.01N−塩酸水溶液2.5g、IPA100gの混合物を作成し、実施例1と同様の条件(但し照射量を1000mJ/cm2 に変更)で塗膜を作成し、評価した。結果を下記表5に示す。
IPAーST中の固形分35g(IPA含めて117g)、ジメチルジメトキシシラン10g、DPHA50g、DQ100を6g、ベンゾインプロピルエーテル1g、ベンゾフェノン1g、0.01N−塩酸水溶液2.5g、IPA100gの混合物を作成し、実施例1と同様の条件(但し照射量を1000mJ/cm2 に変更)で塗膜を作成し、評価した。結果を下記表5に示す。
N−トリメトキシプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド30gとIPASTの固形分60g(IPAーSTとして200g)、IPA200gを混合し、0.05N−塩酸水溶液を9g添加、攪拌し、四級アンモニウム塩基を反応させたシリカゾルを作成した。この液90gに、DPHA20g、ペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレート80g、イルガキュア184を3g混合後、わずかに生じる不溶物をろ別除去し、組成物を得た。この組成物を用い、実施例1と同様の条件で塗膜を作成し、評価した。結果を下記表5に示す。
AY43−021(四級アンモニウム塩基含有シランカップリング剤;東レダウコニーングシリコン)の固形分30g(AY43−021溶液として60g)とIPAーSTの固形分60g(IPAーSTとして200g)、IPA200g、を混合し、0.05N−塩酸水溶液を9g添加、攪拌し、四級アンモニウム塩基を反応させたシリカゾルを作成した。固形分40gに相当するこのシリカゾル溶液と、ペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレート100gと、イルガキュア907を2g混合し、わずかに生じる不溶物をろ別除去の後、組成物を得た。この組成物を用い、実施例1と同様の条件で塗膜を作成し、評価した。結果を下記表5に示す。
比較例31のDQ100をP−7に変更した他は比較例31と同様の配合を試みたが、液全体が凝集してしまい、塗布時に均一な塗膜を得ることができなかった。
比較例31のDQ100をSC1に変更した他は比較例31と同様の配合を試みたが、液が部分的に凝集してしまい、塗布時に均一な塗膜を得ることができなかった。
比較例33で作成したシリカゾル溶液100gに、P−7の溶液をP−7固形分として10gに相当する量、DPHA20g、ペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレート80g、イルガキュア184を3g混合を試みたが、液全体が凝集してしまい、塗布時に均一な塗膜を得ることができなかった。
比較例33で作成したシリカゾル溶液100gに、SC1の溶液をSC1固形分として10gに相当する量、DPHA20g、ペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレート80g、イルガキュア184を3g混合を試みたが、液が部分的に凝集してしまい、塗布時に均一な塗膜を得ることができなかった。
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを分散媒とするシリカゾル166.7部(固形分:30%)に、トリメトキシシリルプロピルメルカプタンを3部、水を0.8部及びアセチルアセトンアルミニウムを0.03部添加し、溶液が透明になるまで攪拌混合した。水添加量は、トリメトキシシリルプロピルメルカプタンを100%加水分解し得る理論量に対して、194%であった。室温で1日放置した後、50℃で2時間反応させ、トリメトキシシリルプロピルメルカプタンとシリカゾル表面のシラノール基との加水分解縮合により、メルカプト基を表面に有するシリカゾルが得られた。上記で得られたメルカプト基を表面に有するシリカゾル溶液、グリシジルメタクリレート100部、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート240部の混合物を80℃まで加熱し、80℃に達した時、及び80℃に達してから2時間後に、それぞれアゾビスイソブチロニトリルを0.3部ずつ添加した。さらに80℃で8時間反応して、スルフィド基を介してシリカゾルと結合したエポキシ基を有する重合体(固形分30%)を得た。得られた反応生成物にアクリル酸45.6部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート106.4部、N,N−ジメチルベンジルアミン1部、p−メトキシフェノール0.2部を添加し、100℃で12時間反応させ、エポキシ基にアクリル酸のカルボキシル基を付加することにより、重合体にアクリル酸のアクリロイル基を導入した。この反応により、スルフィド結合を介して、アクリロイル基を有する重合体とシリカゾルとが結合した構造を有する無機酸化物微粒子[I](固形分30%)が得られた。
上記で得られた有機無機複合体([I])を固形分で60部、処理シリカゾル1を固形分で30部、帯電防止ポリマーP7を10部、イルガキュア184が3部、になるように配合し、固形分30%になるようにPGMで希釈し、均一なコート液を得た。このコート液をPETフィルム(T600E)に乾燥膜厚が7ミクロンになるようにバーコータで塗布し、80℃で乾燥後、紫外線硬化、ハードコート膜を得た(照射量300mJ/cm2
)。その後23℃、60%相対湿度環境下に24時間保持した後、光学特性、帯電防止性、耐傷つき性、鉛筆硬度、密着性を評価した。結果はヘイズ1.6%、表面抵抗率2×109 、耐傷つき性△H100は2.9%、鉛筆硬度3H、塗膜密着性○であった。また乾燥後、紫外線硬化前の時点で指触タックが無く、被膜形成性に優れていることが確認された。また硬化後のフィルムには全くカールが見られず、硬化に伴う収縮低減も確認された。
有機無機複合体([I])を固形分で40部、処理シリカゾル1を固形分で50部、帯電防止ポリマーP7を10部、イルガキュア184が3部、になるように配合し、固形分30%になるようにPGMで希釈し、均一なコート液を得た。このコート液をPETフィルム(T600E)に乾燥膜厚が7ミクロンになるようにバーコータで塗布し、80℃で乾燥後、紫外線硬化、ハードコート膜を得た(照射量300mJ/cm2 )。その後23℃、60%相対湿度環境下に24時間保持した後、光学特性、帯電防止性、耐傷つき性、鉛筆硬度、密着性を評価した。結果はヘイズ1.5%、表面抵抗率4×109 、耐傷つき性△H100は2.5%、鉛筆硬度3H、塗膜密着性○であった。また乾燥後、紫外線硬化前の時点で指触タックが無く、被膜形成性に優れていることが確認された。また硬化後のフィルムには全くカールが見られず、硬化に伴う収縮低減も確認された。
Claims (21)
- (A)無機酸化物微粒子(A−1)とラジカル重合可能な官能基を有し、ポリアルキレンオキシド、カルボン酸、カルボン酸エステルのいずれか一種以上の基を有する分子量300以上のシランカップリング剤(A−2)とを、(A−1)/(A−2)の重量比で90/10〜5/95として反応させて得られた、ラジカル重合可能な官能基を有し、ポリアルキレンオキシド、カルボン酸、カルボン酸エステルのいずれか一種以上の基を有する分子量300以上の側鎖を有する無機酸化物微粒子、
(B)四級アンモニウム塩基含有重合体を含む帯電防止剤、
を含有してなる活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。 - 上記(A)、(B)成分に加えて、(C)分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート、を含有してなる請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
- (A)の処理に用いるシランカップリング剤(A−2)が、イソシアネート基を有するアルコキシシラン化合物と、水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られたものである請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
- (A)の処理に用いるシランカップリング剤(A−2)が、α,ω−ヒドロキシ末端ポリアルキレングリコールのモノ(メタ)アクリル酸エステルと、イソシアネート基を有するアルコキシシラン化合物とを反応させて得られたものである請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
- (A)の処理に用いるシランカップリング剤(A−2)が、メルカプト基を有するアルコキシシラン化合物と、二官能以上の多官能(メタ)アクリレートとを反応させて得られたものである請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
- (A)の側鎖が、下記の構造式で表されるシリルエーテル基である請求項1〜6のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
−O−Si −R−S−P
〔但し、Rは炭素原子数2〜10の分岐を有していてもよいアルキレン基であり、Pは少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有するポリマーユニットである。〕 - (A)が、メルカプト基含有シランカップリング剤とシリカゾル及び/又はシリケートとを加水分解縮合し、メルカプト基を有するシリカゾル及び/又はシリケートを合成する第1の工程と、前記第1の工程で合成したメルカプト基を有するシリカゾル及び/又はシリケートの存在下、エポキシ基と1個のラジカル重合性基とを有する単量体を重合し、又は該単量体と1個のラジカル重合性基を有する他の単量体とを共重合し、シリカゾル及び/又はシリケートにスルフィド結合を介して結合したエポキシ基を有する重合体を合成する第2の工程と、前記第2の工程で合成した重合体に、カルボキシル基と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物を付加させる第3の工程とを含む、合成工程を経て得られる(メタ)アクリロイル基を有する重合体と、シリカゾル及び/又はシリケートとがスルフィド結合を介して結合してなる無機酸化物微粒子である請求項7に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
- 上記(A)、(B)成分に加えて、更に(D)光重合開始剤を含有してなる請求項7又は請求項8に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
- (A)の無機酸化物微粒子(A−1)が、シリカを主成分とするコロイド状無機酸化物微粒子である請求項1〜9のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
- (A)の無機酸化物微粒子(A−1)が、シリカに加えてチタン、アルミニウム、スズ、インジウム、アンチモン、ジルコニウム、亜鉛、鉛及びセリウムからなる群から選ばれるいずれか一種以上の酸化物を含有する請求項1〜10のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
- (B)の帯電防止剤が、数平均分子量1,000〜1,000,000の四級アンモニウム塩基化合物を含有するものである請求項1〜11のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
- (B)の帯電防止剤が、四級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル酸エステルおよび/または(メタ)アクリル酸アミドおよび/またはスチレン誘導体の共重合体を含むものである請求項1〜12のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
- (B)の帯電防止剤が、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する四級アンモニウム塩基含有重合体を含むものである請求項1〜13のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
- (B)の帯電防止剤が、主鎖および/または側鎖にポリジメチルシロキサン構造を有す
る、四級アンモニウム塩基含有重合体を含むものである請求項1〜14のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。 - (B)の帯電防止剤が、α,ω−ジメルカプトポリジメチルシロキサンを共重合成分として含む、四級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび/または(メタ)アクリル酸アミドの共重合体を含むものである請求項1〜15のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
- (B)の帯電防止剤が、四級アンモニウム塩基含有重合体に加えて、アルキル基を有する四級アンモニウム塩基化合物、アルキル基を有する四級ホスホニウム塩化合物、エチレンオキシド鎖を有する多価アルコールまたはその誘導体、金属アルコキシド、アセチルアセトン金属錯体、チオシアン酸金属塩、ハロゲン含有金属塩、金属微粒子、カルボン酸金属塩、スルホン酸金属塩、燐酸塩、導電性半導体微粒子、導電性重合体、シリケートの部分加水分解縮合物またはその誘導体、のうち一種以上の帯電防止剤を含む請求項1〜16のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性の帯電防止コーティング剤組成物。
- 請求項1〜17のいずれか1項に記載の帯電防止コーティング剤組成物を活性エネルギー線により硬化させてなる被膜を有する成型品。
- 請求項1〜18のいずれか1項に記載の帯電防止コーティング剤組成物を活性エネルギー線により硬化させてなる被膜を有する樹脂製フィルム、樹脂製シート又は樹脂成型品。
- 請求項8〜17のいずれか1項に記載の帯電防止コーティング剤組成物を基材面に供給し、乾燥して被膜とした後、前記基材及び/又は前記被膜を加工し、その後前記被膜に活性エネルギー線を照射して硬化被膜を形成してなる硬化被膜形成物品。
- 請求項1〜17のいずれか1項に記載の帯電防止コーティング剤組成物を活性エネルギー線により硬化させて得られたものであって、その表面抵抗が1×1010Ω以下、500g荷重での100回転テーバー摩耗試験時のヘイズ変化(△H%)が4%以下、かつ500g荷重での500回転テーバー摩耗試験時のヘイズ変化(△H%)が10%以下である帯電防止コーティング。
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