JP2008040363A - 画像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱回転体の低寿命化等の弊害を抑制しつつ、加熱回転体上の記録材の通過跡による画像上のグロスムラを抑制することのできる画像加熱装置を提供する。
【解決手段】記録材S上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体1と、加熱回転体1を摺擦することにより表面性を回復させる摺擦材33Aを備えた摺擦部材3と、を有する画像加熱装置130は、加熱回転体1への摺擦部材3の荷重をP[N]、加熱回転体1の周速をV[mm/sec]、摺擦部材3の周速をv[mm/sec]、加熱回転体1の微小硬度をH[GPa]、摺擦材33Aの半頂角をθ[°]としたとき、7×10-3≦(P/πHtanθ)・(|V−v|/V)≦68×10-3を満たす構成とされる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式等を利用してトナーによって記録材上に形成された画像を加熱する画像加熱装置に関するものである。
従来、電子写真方式等を利用した画像形成装置において、トナーによって記録材上に形成された画像を記録材に定着させるために、画像加熱装置である定着装置が用いられる。定着装置としては、加熱回転体である定着ローラと、加圧回転体である加圧ローラとを用いた熱ローラ対方式の定着装置が一般的に用いられている。又、近年では、離型剤を含むトナーからなる未定着画像を定着するオイルレス定着方式が広く用いられている。これに応じて、定着ローラとして、アルミニウムや鉄から成る芯金の上に設けられたシリコーンゴムやフッ素ゴムからなる弾性層と、この弾性層上に設けられた表層である離型層と、を有するものが広く用いられている。離型層は、一般に、フッ素樹脂等の離型性に優れた材料から成るチューブやコーティングで形成される。
オイルレス定着方式は、定着ローラに離型剤としてシリコーンオイル等を塗布するようになっているオイル定着方式と比較して、オイルスジ等による画像の光沢ムラ(グロスムラ)が発生し難い点で有利である。
又、近年では、溶融性をより高めたトナーの開発が盛んに行なわれている。トナーの溶融性を高めることによって、トナーが定着装置によって均一、良好に溶けるようになる。これによって、定着後のトナー層が、より均一、平滑に形成される結果、画像のグロス(光沢度)が向上する。
従って、例えば上記オイルレス定着方式によれば、コート紙のような高光沢の記録材に対して、従来よりも更に高グロスで高画質な画像を追求することが可能である。
しかしながら、従来、定着ローラの表面が通紙によるアタックや、紙粉、オフセットトナーなどの汚れにより、徐々に荒れてくるという問題がある。
又、上述のようにトナーの溶融性が向上すると、定着ローラの表面の細かい凹凸が画像として顕在化し易くなることがある。即ち、紙との摺擦や、定着装置外からの異物の混入等によって、定着ローラの表面に微小な凹凸が発生すると、トナーの溶融性が高い場合には、定着ローラの表面の形状がトナー層へと反映されて定着され易くなる。このような性質を写像性と呼ぶ。例えば、このようにトナーの溶融性の向上などにより写像性が高まる傾向にあることから、高グロスで高画質の画像の形成のためには、定着ローラの表面上を所望の状態に安定的に維持するかが、これまで以上に重要になってきている。
定着ローラの表面の状態(形状)を変化させる要因で最も顕著なものは、紙の裁断時に生じる両端部のバリである。一般的に、紙の裁断は鋭利なカッターで行なわれるが、その時の裁断跡として紙のバリが生じてしまう。紙のバリの大きさは、紙種によって異なるが、大きなものでは数μm〜十数μm程度である。
定着工程において、紙のバリが定着ローラと加圧ローラとに挟み込まれると、定着ローラ表面に微小な穴が生じる。同一サイズの紙種が連続的に通紙されるときが最も定着ローラにダメージを与える。このときの紙の両端部(以下「コバ部」という)の微小な穴は、コバ部が通過していない部分よりも大きく且つ深い状態で連続的に連なった状態になっている。連続して同一のサイズの紙種が連続的に通紙されると、定着ローラの表面のコバ部の通過位置は荒らされて、方向性の無い傷がついた状態となる(図11参照)。
そして、連続的に通紙した紙種よりも幅の広いサイズを通紙した場合に、画像上にグロスムラが生じることがある。つまり、コバ部によって生じた連続した微小な穴部(記録材の通過により荒れた表面)で定着工程が行われることによって、画像上では微小な穴を写像した凹凸が形成されてしまう。この画像の凹凸部は、コバ部以外に対応する定着ローラで定着工程が行われた画像と比べてグロスが低くなる。そして、その凹凸が連続的に続くことによって、グロスの低い部分が連続的に形成される。グロスの低い部分が連続的に形成されることによって、画像スジとなって顕在化される(図12参照)。
このように、耐久により通紙域と非通紙域とで定着ローラの表面の荒れが異なってくることで、画像上にグロスの差が生じる。特に、紙の端部位置(通紙域と非通紙域との境界部)は紙のバリによって荒れやすく、グロス差を生じ易い。
ここで、定着ローラの表面の汚れ、荒れ等の問題に関しては、次のような先行技術がある。
特許文献1、2では、離型層を持たない定着ローラを備えたオイル定着方式の定着装置において、金属を含有するクリーニングウェブ(ニッケルメッキウェブ)を定着ローラの表面に当接させて、定着ローラの表面から汚れを除去する方法が提案されている。
又、特許文献3は、離型層を持たない定着ローラを備えたオイル定着方式の定着装置において、サーミスタの当接する部位の摺擦跡を消すように、定着ローラにクリーニングウェブを当接させる方法が提案されている。
又、積極的に定着ローラの表面を制御しようとする技術として、次のような先行技術がある。特許文献4には、定着ローラの表層を加熱・融解した後、表面状態変更部材を定着ローラに押し当てることで、その表面状態を定着ローラに転写させることで、表面の修復やグロスコントロールを行うことが提案されている。
特公平7−89257号公報 特開平2−266383号公報 特開平4−213482号公報 特開2005−266785号公報
しかしながら、特許文献1、2、3の方法はいずれも、定着ローラ上を研磨する方法である。即ち、クリーニングウェブをシリコーンゴム等の定着ローラの表面に対して当接させて、定着ローラの表面を削りとって新しい面を出している。そのため、弾性層が徐々に無くなっていき、定着ローラの低寿命化を招き、例えば、その寿命が5万枚程度であることがある。
このような方法を、特に、表層に離型層を有する定着ローラを備えたオイルレス定着方式の定着装置に適用すると、表層が薄い場合には寿命が著しく短くなる虞がある。
又、従来の定着ローラの表面を削り取る方法では、定着ローラの表面の傷が画像上に現れる。特に、記録材として高グロス画像を目的としたコート紙を用いる場合には、画像上の傷が顕著となる。例えば、特許文献2によれば、削り取った面の表面粗さがRz3μm程度とある。しかし、例えば、オイルレス定着方式における表層の離型層をRz3μmに削ってしまうと、その傷が画像上にグロスムラとして発生してしまう。
又、特許文献4の方法では、定着ローラの表層の融点付近までの加熱と、通常温調までの冷却とが必須で、定着ローラの表面の修復動作に時間がかかる。更に、定着ローラの表層の離型層の材料が融点の低いものに制限され、定着性や離型性に影響を与えるなどの課題がある。
従って、本発明の目的は、加熱回転体の低寿命化等の弊害を抑制しつつ、加熱回転体上の記録材の通過跡による画像上のグロスムラを抑制することのできる画像加熱装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像加熱装置にて達成される。要約すれば、本発明は、記録材上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体と、前記加熱回転体を摺擦することによりその表面性を回復させる摺擦材を備えた摺擦部材と、を有する画像加熱装置において、前記加熱回転体への前記摺擦部材の荷重をP[N]、前記加熱回転体の周速をV[mm/sec]、前記摺擦部材の周速をv[mm/sec]、前記加熱回転体の微小硬度をH[GPa]、前記摺擦材の半頂角をθ[°]としたとき、7×10-3≦(P/πHtanθ)・(|V−v|/V)≦68×10-3を満たすことを特徴とする画像加熱装置である。
又、本発明の他の態様によると、記録材上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体と、前記加熱回転体を摺擦することによりその表面性を回復させる摺擦材を備えた摺擦部材と、を有する画像加熱装置において、前記摺擦部材の摺擦動作により、前記加熱回転体は、表面粗さRzが0.5μm以上2.0μm以下となり、且つ、前記摺擦材による幅が10μm以下とされる凹部が回転軸線方向において100μmあたり10本以上形成されることを特徴とする画像加熱装置が提供される。
本発明によれば、加熱回転体の低寿命化等の弊害を抑制しつつ、加熱回転体上の記録材の通過跡による画像上のグロスムラを抑制することができる。
以下、本発明に係る画像加熱装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
本実施例では、本発明に係る画像加熱装置は、電子写真方式の画像形成装置にてトナーによって記録材上に形成された画像を記録材上に定着させる定着装置として具現化される。
[画像形成装置]
図1は、本発明に従う定着装置を備えた画像形成装置の一実施例の概略断面構成図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いたフルカラーレーザービームプリンタであり、装置内には、第1、第2、第3、第4の画像形成部110a〜110dが併設されている。各画像形成部110a〜110dでは、各々異なった色のトナー像が、潜像形成、現像、転写のプロセスを経て形成される。
画像形成部110a〜110dは、それぞれ専用の像担持体として、ドラム型の電子写真感光体、即ち、感光ドラム111a〜111dを具備している。各感光ドラム111a〜111dは、図中矢印R1方向に所定の表面移動速度(周速度)で回転駆動される。これら感光ドラム111a〜111d上に各色のトナー像が形成される。各感光ドラム111a〜111dに隣接して、中間転写体としての中間転写ベルト120が設置されている。各感光ドラム111a〜111d上に形成された各色のトナー像は、各1次転写部N1a〜N1dで中間転写ベルト120上に1次転写され、2次転写部N2で記録材S上に2次転写される。そして、トナー像が転写された記録材Sは、定着装置130へと搬送され、定着装置130において記録材Sが加熱及び加圧されることにより、記録材Sにトナー像が定着される。その後、記録材Sは、記録画像として装置外に排出される。
各画像形成部110a〜110dにおいて、各感光ドラム111a〜111dの周囲には、それぞれ帯電手段としての帯電ローラ112a〜112d、現像手段としての現像器114a〜114dが配置されている。又、各感光ドラム111a〜111dの周囲には、1次帯電手段としての1次転写ローラ115a〜115d、クリーニング手段としてのクリーナ116a〜116dが設けられている。更に、各感光ドラム111a〜111dの図中上方部には、光源装置及びポリゴンミラーを備えた露光手段としてのレーザースキャナー113a〜113dが設置されている。
感光ドラム111a〜111dは、帯電ローラ112a〜112dによって略一様に帯電される。レーザースキャナー113a〜113dにおいて、光源装置から発せられたレーザー光が回転するポリゴンミラーによって走査され、その走査光の光束が反射ミラーによって偏向されて、fθレンズにより感光ドラム111a111dの母線上に集光される。こうして感光ドラム111a〜111dが露光されることにより、感光ドラム111a〜111d上に画像信号に応じた静電像(潜像)が形成される。
各現像器114a〜114dには、現像剤としてそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーが所定量充填されている。各現像器114a〜114dには、供給装置117a〜117dによりトナーが適宜補給される。各現像器114a〜114dは、それぞれ感光ドラム111a〜111d上の潜像を現像して、イエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像として可視化する。
中間転写ベルト120は、図中矢印R2方向に、各感光ドラム111a〜111dと同じ表面移動速度(周速度)で回転駆動されている。
例えば、フルカラー画像形成時には、先ず、感光ドラム111a上に第1色のイエロートナー像が形成されて担持される。このイエロートナー像は、感光ドラム111aと中間転写ベルト120とが当接して形成するニップ部(1次転写部)N1aを通過する過程で、中間転写ベルト120の外周面に転写(1次転写)される。この時、1次転写ローラ115aを介して中間転写ベルト120に1次転写バイアスが印加され、この1次転写バイアスにより形成される電界と、圧力と、によって、感光ドラム111aから中間転写ベルト120にトナー像が転写される。
同様に、第2色のマゼンタトナー像、第3色のシアントナー像、第4色のブラックトナー像が、順次、中間転写ベルト120上に重畳して転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。
2次転写部N2では、2次転写手段としての2次転写ローラ121が、中間転写ベルト120に対向して平行に軸受されている。そして、2次転写ローラ121は、中間転写ベルト120の図中下面部に接触するように配設されている。2次転写ローラ121には、2次転写バイアス電源によって所定の2次転写バイアスが印加されるようになっている。
一方、記録材供給手段140において、給紙カセット141からレジストローラ142、転写前ガイド(図示せず)等を通過して、記録材Sが供給される。この記録材Sは、中間転写ベルト120と2次転写ローラ121とが当接して形成するニップ部(2次転写部)N2に、所定のタイミングで記録材Sが給送される。それと同時に、2次転写バイアスが2次転写バイアス電源から2次転写ローラ121に印加される。この2次転写バイアスにより、中間転写ベルト120上に重畳転写された合成カラートナー画像は、中間転写体130から記録材Sへ転写(2次転写)される。
尚、一次転写が終了した各感光ドラム111a〜111d上に残留するトナー(転写残トナー)は、それぞれのクリーナ116a〜116dにより除去、回収される。こうして各感光ドラム111a〜111dはクリーニングされて、引き続き次の潜像の形成に供される。又、中間転写ベルト120上に残留したトナー及びその他の異物は、中間転写ベルト120の表面にクリーニングウェブ(不織布)122を当接して、拭い取るようにしている。
そして、2次転写部N2においてトナー像の転写を受けた記録材Sは、詳しくは後述する定着装置130へ導入される。そして、定着装置130において、記録材Sに熱と圧力とが加えられることで、トナー像が転写材Sに定着される。
[定着装置]
図2は、本発明に係る画像加熱装置である定着装置130の一実施例の概略断面構成を示す。定着装置130は、記録材S上の画像を加熱する回転可能な加熱回転体としての定着ローラ(加熱定着部材)1と、定着ローラ1に圧接してニップ部(定着ニップ)N3を形成する回転可能な加圧回転体としての加圧ローラ(加圧定着部材)2と、を有する。定着ローラ1を、その内部に設けられた加熱源15で加熱し、定着ニップN3においてトナー像を担持した記録材Sを挟持搬送することにより、トナー像を記録材Sに定着させる。又、本実施例では、定着装置130には、定着ローラ1の表面を摺擦することによりその表面性を回復させる摺擦部材として、回転体であるリフレッシュローラ3が設けられている。
詳しくは後述するが、リフレッシュローラ3は、記録材Sの通過によって荒れた定着ローラ1の表面と、荒れていない表面の両方に対して細かい摺擦傷を多数付けることで、画像上のグロス差を視認できないようにする。リフレッシュローラ3は、定着ローラ1の表面を実質的に削り取らずに、摺擦傷を付ける。リフレッシュローラ3を用いて定着ローラ1の表面を所望のレベルで荒らして、表面状態を均す(均一化する)ことで、画像上のグロス差を解消できるようになっている。
(1)定着ローラ
定着ローラ1は、金属製の芯軸(基層)11上に、ゴム層から成る弾性層12を設け、更にその上に表層として離型層13を被覆して形成される。本実施例では、外径68mmのアルミニウムから成る中空芯金上に、弾性層としてゴム硬度20°(JIS−A 1kg加重)のシリコーンゴムを1.0mm成形し、更にその表面に離型層として厚さ30μmのフッ素樹脂を被覆した、外径70mmのローラを用いた。定着ローラ1は、芯金11の長手方向(回転軸線方向)両端部に設けられた支持部材によって回転自在に支持されており、図示しない駆動手段としてのモータによって図中矢印方向に回転駆動される。
離型層13としては、離型性に優れたフッ素樹脂をチューブ状に形成したフッ素樹脂チューブを使用した。フッ素樹脂としては、PFA樹脂(4フッ化エチレン樹脂、パーフロロアルコキシエチレン樹脂の共重合体)、PTFE(4フッ化エチレン樹脂)等が用いられる。本実施例では、離型層13としてPFA樹脂チューブを用いた。定着ローラ1の表層である離型層13の厚さは、好ましくは、10μm以上60μm以下である。そして、特に、定着ローラ1の表層の微小硬度は、本実施例では、1.0GPaであった。尚、この微小硬度の詳細については後述する。
定着ローラ1は、内部に加熱源としてハロゲンヒータ15を有している。そして、図示しない温度センサーと温度制御回路とによって、160℃に温調される。
(2)加圧ローラ
加圧ローラ2は、金属製の芯軸(基層)21上に、ゴム層から成る弾性層22を設け、更にその上に表層として離型層23を被覆して形成される。本実施例では、外径48mmのアルミニウムから成る中空芯金上に、弾性層としてゴム硬度20°(JIS−A 1kg加重)のシリコーンゴムを1.0mm成形し、更にその表面に離型層として厚さ30μmのフッ素樹脂を被覆した、外径50mmのローラを用いた。加圧ローラ2は、芯金21の長手方向(回転軸線方向)両端部に設けられた支持部材によって回転自在に支持されている。又、加圧ローラ2の長手方向両端部の支持部材が付勢手段としての加圧バネ(図示せず)によってそれぞれ付勢されることによって、加圧ローラ2は、定着ローラ1に所定の圧力で加圧されている。これにより、定着ローラ1と加圧ローラ2との間に、それぞれの表面移動方向において所定幅の定着ニップN3が形成される。本実施例では、加圧ローラ2は、定着ローラ1に対して総圧800Nで加圧される。
尚、本実施例では、定着ローラ1の表面移動速度(周速度)は、220mm/secとした。この定着ローラ1の周速度は、画像形成装置100のプロセススピード(画像出力速度)に相当する。
(3)リフレッシュローラ
図3をも参照して、摺擦部材としてのリフレッシュローラ3は、外径12mmのSUS304(ステンレススチール)の芯金(基材)31上に、接着層(中間層)32を介して、摺擦材としての砥粒を密に接着して形成した摺擦層(表層)33を設けたものである。
図4は、リフレッシュローラ3の断面を模式的に拡大して示したものである。リフレッシュローラ3の表層の摺擦層33を構成する摺擦材33Aとしては、酸化アルミニウム、水酸化酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化チタン、ジルコニア、リチウムシリケート、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化鉄、酸化クロム、酸化アンチモン、ダイヤモンド、及びこれらの混合物の何れかの砥粒を接着層32で接着処理したもの等が挙げられる。
本実施例では、摺擦材33Aとして、アルミナ(酸化アルミニウム)系(「アランダム」又は「モランダム」とも称される)のものを用いた。アルミナ系は最も幅広く用いられる砥粒で、定着ローラ1に比べて十分硬度が高く、鋭角形状のため切削性に優れており、本実施例における摺擦材33Aとして好適である。
リフレッシュローラ3は、芯金31の長手方向(回転軸線方向)両端部に設けられた支持部材によって回転自在に支持されている。リフレッシュローラ3は、駆動手段としてのモータ34によって回転駆動可能とされている。又、リフレッシュローラ3の長手方向両端部の支持部材が付勢手段としての加圧バネ(図示せず)によってそれぞれ付勢されることによって、リフレッシュローラ3は、定着ローラ1に所定の圧力で加圧される。これにより、リフレッシュローラ3と定着ローラ1との間に、それぞれの表面移動方向において所定幅の摺擦ニップN4が形成される。リフレッシュローラ3は、リフレッシュローラ3と定着ローラ1との当接部(摺擦部)において、それぞれの表面移動方向が順方向、逆方向のいずれになるように回転させてもよい。尚、後述するように、好ましくは、定着ローラ1とリフレッシュローラ3との間には周速差が設けられる。
リフレッシュローラ3の加圧力、回転方向、表面移動速度(周速度)等の構成及び動作の設定についての詳細は後述する。
(4)定着ローラの表面状態
ここで、記録材Sの通過による定着ローラの表面状態の変化について説明する。
定着ローラ1の表面が、通紙によるアタックや、紙粉、オフセットトナーなどの汚れにより、徐々に荒れてくるという問題の中で、特に、通紙によるアタックに関して本発明者らが検討したところ、次のことが分かった。
つまり、定着ローラ1に対して一定の位置に記録紙が多数枚通紙されると、次のように、定着ローラ1上の荒れ方が異なる。即ち、図9(a)に示すように、(I)通紙域、(II)非通紙域、及び(III)通紙域と非通紙域の境界のコバ部に対応する領域で、定着ローラ1の表面の荒れ方が異なってくる。
表層にフッ素樹脂等の離型層を備えた定着ローラ1の表面は鏡面状態であり、使用初期の状態では、表面粗さはRz(JIS 十点平均粗さ)が0.1μm〜0.3μm程度である。これに対し、上記(I)の定着ローラ1上の記録紙が通過する領域(紙の接触領域)では、紙の繊維、内外添剤等のアタックにより、定着ローラ1の表面が徐々に均される。そして、この領域の定着ローラ1の表面粗さRzは1.0μm程度まで徐々に大きくなっていく(図10参照)。
尚、表面粗さRzは、(株)小坂研究所の表面粗さ測定器SE−3400を使用し、測定条件として送り速さ:0.5mm/s、カットオフ:0.8mm、測定長さ:2.5mmで測定することができる。
記録紙のコバ部では、紙を切断するときに発生するバリがある(図11参照)。そのため、上記(III)のコバ部に対応する領域では、より定着ローラ1に対してアタックが大きく、この領域の定着ローラ1の表面粗さRzは1.0μm〜2.0μm程度まで徐々に大きくなっていく(図10参照)。紙のバリは、大判からの裁断工程で、裁断する刃が磨耗して切れ味が悪くなったときなどに発生し易い。
上記(II)の記録紙が通過しない領域(紙の非接触領域)では、定着ローラ1の表面は、対向する加圧ローラ2に当接する。そして、この領域の定着ローラ1の表面粗さRzは、1.0μm程度まで、通紙域(I)に比べてゆっくりと大きくなっていく。
この結果、連続通紙後の定着ローラの表面粗さは、
(III)コバ部>(I)通紙域>(III)非通紙域>初期状態
の順に変化する。従って、定着ローラ1は、長手位置により表面状態が異なってしまう。
次に、定着ローラ1の表面状態と画像上のグロスムラに関して説明する。
未定着のトナー像を記録材Sに定着する時、定着装置130は、記録材Sに圧力及び熱を与える。このとき、定着ローラ1の微小な表面状態が定着後のトナー像の表面に転写される。定着ローラ1上の表面状態が異なると、それに対応してトナー像上に表面状態の差が生じ、その結果、画像上の光沢ムラ(グロスムラ)が生じる(図12参照)。
この現象は、表面の平滑性が良く、グロスの高いコート紙では顕著になる。オフィスで使用する上質紙等では、通常、視認できないレベルである。本発明者らの検討によると、コバ部による傷の発生状況は、紙種に依存するが、紙裁断時のバリの悪い紙がレベルが悪く、その他の厚紙やコート紙等でのコバ部による傷は、上記と同様のレベルかそれ以下であった。
一般に、光沢は正反射光像の再現性が高いと高光沢、再現性が低いか或いは無い状態を低光沢と認識する。例えば、蛍光灯照明下で銀塩写真のような画像を見ると、蛍光灯の光が反射するだけでなく、蛍光灯の形状まで写り込んでいる。そして、意識するかしないかによらず高光沢と認識している。これは、写真画像の表面状態が、凹凸の少ない鏡面状態であることを示している。一方、低光沢の場合は逆のことが言える。そして、低光沢の場合には、画像の表面状態は、凹凸が大きく、蛍光灯の光は乱反射してその形状が画像上に写りこむことはない。このように、画像上の表面状態の凹凸と光沢には相関がある。
従って、特に、高画質を要求される高光沢のコート紙等に画像を定着するような場合には、定着ローラ1のコバ部に対応する位置(荒れた位置)に低光沢のスジが付いたり、通紙域と非通紙域との間にグロス差が生じたりする。即ち、画像上にグロスムラが生じる。
(5)リフレッシュローラによる摺擦動作(リフレッシュ動作)
本実施例では、上述のように記録材Sの通過により荒れた定着ローラ1の表面の傷による画像上のグロスムラを、リフレッシュローラ3を用いて解消する。即ち、リフレッシュローラ3により定着ローラ1上の長手方向全域(通紙域、非通紙域及びコバ部)に細かい摺擦傷を付けることで、表面状態の凹凸の差を無くす。このように、リフレッシュローラ3によって、定着ローラ1の表面状態を変更(更新)することができる。これにより、画像上のコバ部に対応する位置の低光沢のスジや通紙域と非通紙域のグロス差を解消する。つまり、定着ローラの表面状態を良化(改善)することができる。このような、細かい多数の摺擦傷とすることで、リフレッシュローラ3で定着ローラ1上に付けた傷が画像上では視認不可能となる。つまり、本実施例によれば、定着ローラ1の表面に付いていた傷に細かい摺擦傷を重畳させ、記録材S上では視認不可能とする(図9(b)参照)。
より具体的には、例えば、表層にフッ素樹脂等の離型層を備えた定着ローラ1では、荒れていない定着ローラ1の表面の表面粗さRzが0.1μm〜0.3μm程度、荒れた表面(方向性の無い凹部)の表面粗さRzが0.5μm〜2.0μm程度である。これに対して、本実施例では、詳しくは後述するように、リフレッシュローラ3による摺擦動作により、定着ローラ1に、表面粗さRzが0.5μm以上2.0μm以下となるような摺擦傷(方向性のある細い凹部)を定着ローラ1の回転方向に沿って付ける。しかも、摺擦材33Aによる幅が10μm以下とされる摺擦傷(凹部)が回転軸線方向に100μmあたり10本以上形成されるようにする。これにより、定着ローラ1の表面は修復される。
ここで、リフレッシュローラ3による摺擦動作は、定着ローラ1の表面に細かい摺擦傷をつけることが目的であり、定着ローラ1の表面を削り取って新しい面を出すことが目的ではない。即ち、リフレッシュローラ3による定着ローラ1の摺擦レベルは、従来の定着ローラ1を研磨するようなレベルではなく、定着ローラ1の表面の凹凸状態を初期の状態に戻すレベル(型押し程度)である。つまり、リフレッシュローラ3による定着ローラ1の摺擦によって、定着ローラ3の表面状態を回復(復帰)させる。従って、リフレッシュローラ3による定着ローラ1の離型層13の削れ量は、定着ローラ1の寿命に渡っても測定不可能なレベルか、測定誤差レベルしかない。但し、リフレッシュローラ3によって傷を付けているため、この削れ量は、定着ローラ1の表面が全く削れていないとは言えないレベルである。
(6)摺擦動作の実行
リフレッシュローラ3は、画像形成中も常に定着ローラ1を摺擦しつづける必要は無い。例えば、通紙カウンタを備えて、通紙枚数によって定期的に自動で摺擦動作を行っても良いし、ユーザーが画像上のグロスムラが気になるときに摺擦動作を行わせ得るように、ユーザーモードとして画像形成装置100の操作部に操作ボタンを設けても良い。そのために、本実施例では、定着装置130は、定着ローラ1に対してリフレッシュローラ3を接離可能とする離接手段有していてよい。
本実施例では、離接機構と回転機構とを備えたリフレッシュローラ3が、適宜のタイミングで定着ローラ1に当接される。離接機構36によるリフレッシュローラ3の定着ローラ1に対する離接動作は、制御手段としてのコントローラ37によってモータ35を通じて制御される。又、本実施例では、コントローラ37は、リフレッシュローラ3に駆動力を伝達するモータ34の動作を制御する。リフレッシュローラ3の定着ローラ1への加圧は、上述のように、リフレッシュローラ3の両端部をバネで押圧することによって行われる。
このように、本実施例では、リフレッシュローラ3は離接機構により定着ローラ1に対して離接可能な構成を有し、通常の画像形成時の離間状態から、所望のタイミングで所望の時間だけ当接状態とすることで、定着ローラの表面を改変することができる。
より具体的には、一例を示せば、リフレッシュローラ3は、次の条件で定着ローラ1に当接させることができる。即ち、画像形成装置100において、例えば、A3より幅の小さいサイズの記録材Sが通紙されるときに、その累積通紙枚数をカウントする。累積枚数が所定の値を超えたとき(通常は100枚〜1000枚、例えば、500枚)に、画像形成装置100は定着ローラ1の摺擦動作モードに移行する。摺擦動作モードでは、画像形成動作を一旦停止した状態で、リフレッシュローラ3の離接機構36が動作し、リフレッシュローラ3が定着ローラ1に当接する動作に移行する。例えば、加圧ローラ2を定着ローラ1から離間させる機構が設けられている場合には、リフレッシュローラ3が定着ローラ1に当接する動作を終えたと同時に、加圧ローラ2を定着ローラ1から離間させる動作に移行する。そして、加圧ローラ2の離間動作が終了した時点で、定着ローラ1は所定の周速度(通常、画像形成時の周速度と同じ)で回転動作を開始する。そして、リフレッシュローラ3が所定の周速差で回転動作を開始し、設定された時間動作した後に、定着ローラ1とリフレッシュローラ3の動作が終了し、再び画像形成状態に移行する。
このように、リフレッシュローラ3の定着ローラ1に対する離接機構を備えることができる。紙のコバによって生じる定着ローラ1上の傷は、典型的には、その紙よりも大きなサイズに紙種変更したときに画像上で顕在化する。従って、そのような紙種変更時のみにリフレッシュローラ3を定着ローラ1に当接させる動作を行い、定着ローラ1上を摺擦することができる。これにより、定着ローラ1とリフレッシュローラ3の寿命を延ばすことができるため好ましい。
又、他の例を示せば、リフレッシュローラ3は、次の条件で定着ローラ1に当接させることができる。即ち、リフレッシュローラ3が定着ローラ1に対して加圧されるタイミングは、記録紙の端部のコバや異物によって定着ローラ1の表面にキズや粗さの異なる個所が発生し、画像上にキズや光沢ムラ等の画像不良が発生した時とすることができる。この場合には、ユーザーが画像形成装置100の操作部から定着ローラ1の摺擦動作(均一化処理)を選択することで、リフレッシュローラ3が定着ローラ1に加圧され、所望の時間回転されるようにすることができる。
尚、本実施例では、リフレッシュローラ3は、専用の駆動手段によって駆動されるようにしたが、これに限定されるものではない。例えば、駆動ギアによって、定着ローラ1に対して周速差を持って回転駆動されるように定着ローラ1の駆動手段から駆動力が伝達されるようになっていてもよい。例えば、定着ローラ1とリフレッシュローラ3とのギアを1対2のギア比で連結することで、定着ローラ1の表面速度の2倍の表面速度でリフレッシュローラ3を駆動することができる。
(7)試験例
次に、定着ローラに細かい摺擦傷を付けることによって、コバ部等による定着ローラ上の傷に起因するグロスムラを解消するための、好ましい定着装置の設定について更に詳しく説明する。ここでは、摺擦部材と摺擦動作の条件を振ることで、定着ローラにレベルの異なる摺擦傷を付け、コバ部による定着ローラ上の傷(コバ部傷)に起因する画像上のグロスムラの解消能力及び弊害傷が発生するか否かを検討した。
<具体例及び比較例>
表1に、後述するような好ましい装置条件設定を満足する具体例、及び比較例についての各種条件設定を示す。
ここで、比較例としては、オイル塗布系の定着装置も用いた。この定着装置の定着ローラとしては、外径68mmのアルミニウムから成る中空芯金上に、弾性層としてゴム硬度20°(JIS−A 1kg加重)のシリコーンゴムを1.0mm成形した、外径70mmのものを用いた。そして、定着ローラの外周上にはオイル塗布ローラが当接している。尚、斯かるオイル塗布系の定着装置の定着ローラの表層の微小硬度は0.02GPaであった。又、斯かる定着装置の加圧ローラとしては、外径48mmのアルミニウムからなる中空芯金上に、弾性層としてゴム硬度20°(JIS−A 1kg加重)のシリコーンゴムを1.0mm成形した、外径50mmのものを用いた。この加圧ローラは、定着ローラに対して総圧800Nで加圧される。
尚、オイルレス系の定着装置については、表1に示す各種条件設定を振ったことを除いては、それぞれ上記実施例の定着装置と同様の構成である。
Figure 2008040363
比較例1、2では、図8に示すように、定着ローラ1を摺擦する摺擦部材として、リフレッシュローラ3ではなく、クリーニングウェブ200を用いた。クリーニングウェブ200としては、従来一般的に用いられている耐熱性の繊維(ノーメックス(商品名))を用いた。クリーニングウェブ200は、弾性層を備えたウェブローラ210が長手方向両端部で総圧20Nにてバネで加圧されることで、定着ローラ1に加圧されている。クリーニングウェブ200は、供給側(巻き出しローラ)211から巻取り側(巻き取りローラ)212へ、記録材Sの1枚あたり0.5mm程度ずつ間欠的に移動する。しかし、定着ローラ1の周速度220mm/secに対してはほぼ停止していると考えてよい。
摺擦時間(摺擦動作時間)は、定着ローラ1の表面を摺擦部材で荒らす動作を行った時間である。定着ローラ1の外径が70mmなので、外周長は220mm(70πmm)であり、摺擦時間5秒は、定着ローラ1の5周分の摺擦動作を行うことになる。
比較例3〜9及び具体例1〜5では、リフレッシュローラ3を用いた。上述のように、リフレッシュローラ3は外径12mmのSUSの芯金31上に接着層32を介して砥粒33Aを密に接着させたものである(図4)。表1中の#800、#1000、#4000、#6000は、各リフレッシュローラ3の砥粒33Aの番手を示している。砥粒33Aの粒径は、分布をもつものの、平均粒径では、#800が20μm程度、#1000が16μm程度、#4000が3μm程度、#6000が2μm程度である。又、砥粒33Aとしては、上述のようなアルミナ系のものを用いた。
尚、上述の砥粒の番手に対応して、砥粒の平均粒径は5μm以上20μm以下のものを用いるのが好ましい。
ここで、砥粒の粒径は、走査型電子顕微鏡S−4500(日立製作所(株)製)を用いてランダムに100個以上抽出した砥粒を、画像処理解析装置Luzex3(ニレコ(株)製)を用いて個数平均粒径を算出することにより得ることができる。
又、ローラの加圧力(総圧)[N]は、面圧力測定分布システムI−SCAN(ニッタ(株)製)により測定することができる。なお、測定は、定着ローラ、加圧ローラを共に停止させた状態で行った。
各例において、リフレッシュローラ3は、定着ローラ1に対して総圧10N〜150Nにて、その長手方向両端部でバネによって加圧されている。
比較例3の周速0mm/secとは、リフレッシュローラ3が停止されていることを意味する。又、比較例4、5の周速220mm/secとは、リフレッシュローラ3が、定着ローラ1に対して従動回転していることを意味する。又、比較例6〜9及び具体例1〜4の周速−110mm/secとは、リフレッシュローラ3が、定着ローラ1に対して当接部にてカウンタ方向(逆方向)に移動するように110mm/secにて回転駆動されていることを意味する。更に、具体例5の周速440mm/secとは、リフレッシュローラ3が、定着ローラ1に対して当接部にて同方向に移動するように440mm/secで回転駆動されていることを意味する。
<試験方法>
比較例及び具体例の試験方法について説明する。先ず、前述の定着装置に対して、上質紙カラーレーザーコピア用紙80g/m2(キヤノン製)をA4R送り(長手方向に搬送)で1000枚通紙し、定着ローラ1の表面に紙の横方向(搬送方向と直交する方向)の端部のコバ部による傷を付ける。次に、コート紙OKトップコート128g/m2(王子製紙製)をA4送り(短手方向に搬送)にして、シアンのハーフトーン均一画像を形成する。この画像上のA4R幅の紙端部に対応する位置に、コバ部による定着ローラ上の傷(コバ部傷)に起因するグロスムラが見られる。このグロスムラの、前述の摺擦部材による解消具合と、画像上に弊害となる傷(弊害傷)が発生するかどうかを試験した。定着ローラ1上のコバ部傷部分の表面粗さはRz0.5μm〜2.0μm程度であり、その後10万枚まで通紙しても表面粗さは大きくならなかったため、1000枚通紙後で評価した。又、弊害の確認のため、定着ローラ1と各摺擦部材とのニップ部よりも定着ローラ1の表面移動方向上流にゴミ等の異物が滞留するか否かを確認した。
<試験結果>
前述の試験方法により試験を行った結果を表2に示す。
Figure 2008040363
ここで、図13(a)〜(e)は、コバ部に対応する位置近傍の定着ローラ1の表面を模式的に示す。図13(a)は、摺擦動作を行う前の定着ローラ1の表面状態である。この状態の時、画像上にグロスムラが生じる。図13(b)は、摺擦動作により定着ローラ1の表面移動方向に沿って画像上で見える程度の傷が形成され、且つ、コバ部傷部分と他の部分とでの荒れの差が残っている状態を示している。この状態の時、画像上にグロスムラと弊害傷とが生じる。図13(c)は、摺擦動作により定着ローラ1の表面移動方向に沿って画像上で見える程度の傷が形成されたが、コバ部傷部分と他の部分とでの荒れの差が消されている状態を示している。この状態の時、画像上にグロスムラは生じないが、弊害傷が生じる。図13(d)は、摺擦動作により定着ローラ1の表面移動方向に沿って画像上で見えない程度の細かい傷が多数形成されたが、コバ部傷部分と他の部分とでの荒れの差が残っている状態を示している。この状態の時、画像上にグロスムラは生じるが、弊害傷は生じない。図13(e)は、摺擦動作により定着ローラ1の表面移動方向に沿って画像上で見えない程度の細かい傷が多数形成され、且つ、コバ部傷部分と他の部分とでの荒れの差が消されている状態を示している。この状態の時、画像上にグロスムラも弊害傷も生じない。
比較例1、2は、クリーニングウェブ200でコバ部傷が消えるかを実験したものであるが、オイル塗布系、オイルレス系ともに、コバ部傷による画像上のグロスムラは消えず、又弊害傷が発生してしまった。又、摺擦動作中に、外部からの異物が滞留してしまった。
比較例3は、リフレッシュローラ3を定着ローラ1に当接するだけ(回転なし)で、コバ部傷が消えるかを実験したものだが、コバ部傷による画像上のグロスムラは消えたが、異物が滞留し、又弊害傷が発生してしまった。
比較例4は、弊害傷が付かないようにリフレッシュローラ3を定着ローラ1に当接させ、従動回転させることで、コバ部傷が消えるかを実験したものだが、コバ部傷は消えなかった。但し、弊害傷は発生しなかった。又、摺擦動作中に、外部からの異物が滞留することもなかった。
比較例5は、比較例4の摺擦時間を延ばしたものである。即ち、比較例5は、比較例4の従動回転では定着ローラに傷を付けることができなかったので時間を延ばすことでコバ部傷が消えるかを実験したものだが、コバ部傷による画像上のグロスムラは消えなかった。但し、異物が滞留することはなく、又弊害傷も発生しなかった。
以上の比較例1〜5では、クリーニングウェブ200の当接、リフレッシュローラ3の回転無しでの当接、及びリフレッシュローラ3の従動回転による当接を試みたが、グロスムラを抑制する効果と弊害とで満足できる結果は得られなかった。
次に、比較例6〜9、具体例1〜5では、リフレッシュローラ3を回転駆動した場合について検討している。
比較例6、7及び具体例1、2では、定着ローラ1に対して当接部にてカウンタ方向に移動するようにリフレッシュローラ3を回転駆動(カウンタ駆動)している。そして、リフレッシュローラ3の砥粒33Aの番手を、粗い#800から、#1000、#4000、#6000と細かい方へと振っている。
この結果、比較例6、具体例1、2では、コバ部傷による画像上のグロスムラを消すことができた。しかし、比較例7では、砥粒33Aの番手が細か過ぎたためか、画像上のグロスムラを消すことができないことがあった。又、比較例6では、砥粒33Aの番手が粗過ぎたためか、定着ローラ1に弊害傷が発生することがあった。具体例1、2及び比較例7では弊害傷が発生することはなかった。又、リフレッシュローラ3を回転駆動することにより、異物が滞留することもなかった。リフレッシュローラ3を回転駆動することで、リフレッシュローラ3と定着ローラ1とのニップ部に外部から異物が来ても、抜け出ているものと考えられる。
具体例3、4及び比較例8では、リフレッシュローラ3の定着ローラ1への加圧力を振っている。比較例1〜7及び具体例1、2では総圧20Nの加圧力としたが、具体例3、4及び比較例8では、総圧を10N、100N、150Nと振った。その結果、具体例3、4ではグロスムラを抑制する効果、弊害とも問題なかった。比較例8ではグロスムラを抑制する効果はあったものの、加圧力が大き過ぎたせいか、定着ローラ1に弊害傷が発生してしまった。
具体例5では、リフレッシュローラ3の回転駆動方向を、その移動方向が当接部にて定着ローラ1と同方向となるようにし、且つ、定着ローラ1の周速の2倍の周速でリフレッシュローラ3を回転させた。その結果、上記カウンタ駆動の場合と同様に、グロスムラを抑制する効果、弊害とも問題なかった。
比較例9では、オイル塗布系の定着ローラを用い、リフレッシュローラ3をカウンタ駆動した場合に、オイルレス系の定着ローラを用いた場合と同様の効果があるか否かを確認した。その結果、グロスムラを抑制する効果はあったものの、定着ローラの表層が軟らか過ぎて、削れ過ぎたせいか、弊害傷が発生してしまった。
以上説明したように、粗し方の条件によっては、定着ローラ1に細かい摺擦傷を付けることで、コバ部等による傷に起因するグロスムラを解消することが可能であり、且つ、画像上の弊害傷を見えなくすることが可能であることが分かった。
<定着ローラ表面>
前述の試験結果に基づいて、コバ部等による傷に起因するグロスムラを解消することができ、且つ、画像上の弊害傷が見えない定着ローラ上の傷とはどのような傷であるかを調べた。結果を表3のようになった。
Figure 2008040363
比較例1〜3は、定着ローラ1の表面移動方向に多数の傷(縦傷)が発生しており、オイル塗布系の定着ローラ1で表面粗さRzが2μm〜5μm、オイルレス系の定着ローラ1でRzが1μm〜3μmであった。傷の幅は、オイル塗布系、オイルレス系ともに50μm以下程度であった。傷の本数は疎らで、定着ローラ1の軸方向に100μmあたり1本以上程度であった。傷は異物が滞留した付近に発生している。クリーニングウェブ200又はリフレッシュローラ3が停止していることで、異物が滞留して定着ローラ1を傷つけてしまったものと考えられる。クリーニングウェブ200、リフレッシュローラ3の両方で発生しているため、摺擦部材に依存せず、摺擦部材が停止していることで弊害傷が発生していると考えられる。
比較例4、5は、定着ローラ1上に多数の穴状の凹みが発生しており、表面粗さRzが0.5μm〜1.0μmで、傷の幅は1μm以下程度であった。これらの例では、リフレッシュローラ3が定着ローラ1の回転に従動回転していることで、砥粒33Aの先端凸形状が定着ローラ1の表層に転移しているだけであると考えられる。そのため、コバ部傷を見えなくする効果は無かった。摺擦時間を50秒としてもその効果を得ることはできなかったが、穴の数は若干増えていた。傷が浅いので、更に加圧力を上げたり、摺擦時間を延ばしたりすることで前述の効果を得られる可能性はある。しかし、摺擦時間が長くなってしまうことは避けられないものと考えられる。
比較例6、8は、定着ローラ1の表面移動方向に多数の傷が発生しており、表面粗さRzが1.5μm〜4μmで、傷の幅は20μm以下程度であった。傷の本数は、定着ローラ1の軸方向に100μmあたり5本以上程度であった。コバ部傷を見えなくする効果はあったが、傷が広く、深いため、弊害傷が発生することがあった。これらの例では、傷を付け過ぎることがあったものと考えられる。
比較例7は、定着ローラ1の表面移動方向に多数の傷が発生しており、表面粗さRzが0.5μm〜1μmで、傷の幅は1μm以下程度であった。傷の本数は、定着ローラ1の軸方向に100μmあたり100本以上程度であった。コバ部傷を見えなくする効果は無いことがあった。しかし、傷が細く、浅いため、弊害傷は発生しなかった。本例では、傷を付けなさ過ぎることがあったものと考えられる。
具体例1、4は、定着ローラ1の表面移動方向に多数の傷が発生しており、表面粗さRzが1μm〜2μmで、傷の幅は10μm以下程度であった。傷の本数は、定着ローラ1の軸方向に100μmあたり10本以上程度であった。コバ部傷を見えなくする効果があり、弊害傷も発生しなかった。
具体例2、5は、定着ローラ1の表面移動方向に多数の傷が発生しており、表面粗さRzが0.5μm〜1.5μmで、傷の幅は2μm以下程度であった。傷の本数は、定着ローラ1の軸方向に100μmあたり50本以上程度であった。これらの例も、コバ傷を見えなくする効果があり、弊害傷も発生しなかった。
具体例3は、定着ローラ1の表面移動方向に多数の傷が発生しており、表面粗さRzが0.5μm〜1.0μmで、傷の幅は10μm以下程度であった。傷の本数は、定着ローラ1の軸方向に100μmあたり10本以上程度であった。コバ部傷を見えなくする効果があり、弊害傷も発生しなかった。
以上の結果から、画像上視認できない程度の傷であって、コバ部傷を見え難くする傷は、次のような傷であるものと考えられる。即ち、摺擦動作により、定着ローラ上で表面粗さRzが0.5μm以上2.0μm以下となり、且つ、砥粒による幅が10μm以下の傷の密度が定着ローラの回転軸線方向に100μmあたり10本以上である傷である。尚、この摺擦傷は、その数が多ければ多いほど画像上で目立たなくなるが、リフレッシュローラのコストや耐久寿命を考慮すると、定着ローラの回転軸線方向に100μmあたり100本以下が好適であると考えられる。
この場合の画像上(記録材S上のトナー部)表面粗さRzは0.5以下程度であり、この程度であればグロス差として視認不可能であることが分かった。又、傷の密度に対しては、疎らに数本あるとグロススジとして視認可能となり易いが、密(高周波)にスジがあることでグロス差としては視認不可能となる。
<耐久試験>
具体例1、2の構成において、定着ローラの表層の耐久性を確認した。又、オイル塗布系の定着ローラのシリコーンゴムの表層に対しての耐久性を確認するために比較例9についても同様に耐久試験を行った。
定着ローラの寿命は30万枚とし、1000枚通紙毎に5秒摺擦動作を行う場合、定着ローラの寿命までの摺擦動作の回数Ntは、
Nt=30万枚/1000枚
=300回
となる。
そして、定着ローラの寿命までの総摺擦時間Tは、
T=5秒×300回
=1500秒
=25分
となる。
定着ローラの表層である初期のPFAチューブの厚み30μm(具体例1、2)及びシリコーンゴムの厚み1mm(比較例9)に対して、定着ローラのほぼ寿命までの30分の連続摺擦試験、及び1000枚通紙毎に5秒間摺擦動作を行う実機試験を各3回行った。結果を表4に示す。表4には、初期の厚みに対する差分を示している。PFAチューブの厚みの測定は、(株)キーエンス製レーザー顕微鏡VK8500を用いて行った。一方、シリコーンゴムの厚みはレーザー顕微鏡では測定できないので、定着ローラのゴムの一部を剥がして芯金との段差を測定した。
Figure 2008040363
具体例1、2について、連続摺擦試験及び実機試験ともに、PFAチューブの厚みが薄くなっているという傾向は見られず、PFAチューブの削れ量は、測定不可能なレベルか、測定誤差レベルしかなかった。又、具体例1と具体例2とで削れ量に傾向はなく、削れ粉も観測されなかった。
比較例9について、シリコーンゴムの表層の定着ローラはシリコーンゴムの厚みが70μm〜100μm程度薄くなっており、リフレッシュローラ3の周りにシリコーンゴムの削れ粉が観測された。
この結果は、リフレッシュローラ3が、具体例1、2における定着ローラの表層のPFAチューブを観測できない程度に削り取っているか、或いは、削り取っているのではなく単に荒らしているだけであることを示している。一方、比較例9における定着ローラの表層のシリコーンゴムは、明らかにリフレッシュローラ3により削り取られている。これは、特許文献1などにおける従来の研磨作用と同様である。尚、ここでは、具体例1、2と比較例9との定着ローラの表層の差異は、その表層の硬さの差異によって代表される。
又、30万枚まで実機試験において、コバ部傷によるグロスムラの解消能力の耐久による劣化は見られなかった。但し、50万枚まで実機試験を追加で行った場合には、グロスムラの解消能力が若干劣化していた。これはPFAチューブの耐久性がなくなったためと考えられる。しかし、定着ローラとしては実用上十分な寿命を保っている。
<定着装置の設定>
次に、前述の試験結果に基づいて、グロスムラ抑制のために好ましい定着装置の設定について検討した。
先ず、定着ローラの表層の微小硬度について説明する。
通常、定着ローラの表面の硬度は、例えば、ASKER−Cなどの硬度計を用いて測定するが、定着ローラの表層の傷に対する硬さの指標とはなり難い。むしろ、ビッカース硬度計のような、試料に対して十分硬い楔を打ち込んで、その深さ、圧力等から定義した方が、傷に対する硬さの指標としては相応しいと考えられる。
そこで、定着ローラの表層の微小硬度の測定には、図5のようなHYSITRON社のTriboScopeを用いた。微小硬度を測定する測定端子には、Berkovichチップ(142.3°)を用いた。一般的な硬度計に比べて、低荷重、低変位量のため、ナノ硬度と称する場合もある。測定の加重は、10μN〜2000μNの範囲で、好ましくは、20μN〜600μNである。ここでは、測定の加重は200μNとした。5秒間で指定した加重まで加圧し、5秒間かけて加重を解除した。図6には、加重を200μNとしたときの加重曲線を示す。このときの硬度Hは、以下のように求める。
H=Pmax/A
ここでPmaxは、プローブにかかる最大応力、Aはプローブの接触面積(圧痕面積)である。接触面積Aは、ここで用いたプローブの場合、
A=24.5hc2
である。hcはプローブのリフレッシュローラへの侵入量である。
上述の2種類の定着ローラの表層の微小硬度を測定したところ、加重200μNのときに、表層がPFAチューブのものが硬度H=1.0Gpa、表層がシリコーンゴムのものが硬度H=0.02Gpaであった。
次に、上記微小硬度測定方法を踏まえて、図7を参照して、本発明者らが想定した定着ローラの摺擦モデルについて説明する。
先ず、定着ローラがリフレッシュローラの砥粒(摺擦材)と比べて十分大径であるため、定着ローラの表層を平滑面とみなす。リフレッシュローラの砥粒の突起を半頂角θ[°]の円錐とみなし、この砥粒1個にかかる荷重をp[N]とする。砥粒に比べて軟らかい定着ローラの表層に荷重pで砥粒が深さd[mm]に押し込まれ、そのときの圧痕半径をr[mm]とする。定着ローラの微小硬度をH[GPa]とすると、
p=H・πr2
となる。
押し込まれている砥粒の前面投影面積rd[mm2]によって、摩擦距離m[mm]の間に除去される体積、即ち、磨耗量w[mm3]は、
w=rd・m
となる。tanθ=r/dであるから、
w=r・(r/tanθ)・m
=r2・(m/tanθ)
=(p/πH)・(m/tanθ)
となる。
定着ローラの周速度をV[mm/sec]、リフレッシュローラの周速度をv[mm/sec]、定着ローラとリフレッシュローラとの成す回転方向のニップ幅をn[mm]とする。尚、定着ローラの周速度Vを正の値として、リフレッシュローラの周速度vは、定着ローラとリフレッシュローラとの当接部(摺擦部)で表面移動方向が定着ローラと同方向である場合は正の値、逆方向の場合は負の値とする。このとき、本実施例に従う構成の場合、摩擦距離mは、定着ローラの一点がニップを通過する時間n/Vに、周速差|V−v|の速度で1個の砥粒が通過するので、
m=(n/V)・|V―v|
となる。すると、磨耗量wは、
w=(p/πH)・(n/tanθ)・(|V−v|/V)
となる。
wは砥粒1個あたりの磨耗量であり、次にリフレッシュローラと定着ローラとのニップ内での総磨耗量W[mm3]を考える。総荷重をP[N]、リフレッシュローラと定着ローラとのニップ内で接触している砥粒数をNとすると、
W=w・N
P=p・N
となる。
以上から、リフレッシュローラと定着ローラとのニップ内の総磨耗量Wは、
W=(p/πH)・(n/tanθ)・(|V−v|/V)・N
=(P/πH)・(n/tanθ)・(|V−v|/V)
となる。
定着ローラの外周上の単位長さあたりの磨耗量をωとする。Wはリフレッシュローラと定着ローラとのニップ内での磨耗量なので、ニップ幅nで割るとωとなる。即ち、
ω=W/n
=(P/πHtanθ)・(|V−v|/V)[mm3/mm]
となる。
定着ローラの外径をRとすると、外周はπRなので、定着ローラ1周での総磨耗量Wtotalは、
total=ω・πR
=(PR/Htanθ)・(|V−v|/V)
となる。
単位長さあたりの磨耗量ωは、リフレッシュローラと定着ローラとの総荷重(加圧力)P、周速比|V−v|/Vに比例し、定着ローラの微小硬度H、砥粒先端の角度(半頂角)θに反比例することが分かる。
定着ローラ上に細かい摺擦傷をつけて、コバ部傷を軽減しようとする場合、傷の長さは、周速比|V−v|/Vのパラメータとなる。又、傷の長手方向の密度は、砥粒の数、砥粒の番手(粒径)の関数となり、傷の深さは、総荷重P、定着ローラの微小硬度H、砥粒の数の関数となる。定着ローラ上に形成する傷(凹部)の特徴と、そのパラメータを表5にまとめる。
Figure 2008040363
単位長さあたりの磨耗量ωは、砥粒の数、砥粒の番手(粒径)がパラメータとなっていないが、これはむしろ定着ローラ上にどのような摺擦傷を付けたいかというためのパラメータである。
定着ローラ上に細かい摺擦傷を付ける場合、リフレッシュローラ上の砥粒は隙間無く均一に接着されていることが好ましい。従って、砥粒の数と砥粒の粒径(番手)とは、一意に決められる。例えば、リフレッシュローラの長手方向の長さをLとし、リフレッシュローラ上に圧痕径rの砥粒が隙間無く接着されているとき、長手方向の砥粒数はL/2rと想定される。本例の場合、画像上で視認不可能となる定着ローラの表層の傷を得るための砥粒の番手は、好ましくは、#1000〜#4000であった。即ち、平均粒径では、好ましくは、約3μm〜約16μmである。
砥粒先端の角度は、分布をもつものの、本例で使用した一般的なアルミナ系の砥粒では、平均半頂角30°程度(全頂角で60°)である。
このモデルによる定着ローラの外周上の単位長さあたりの磨耗量ωを、前述の試験条件毎に計算した結果を表6に示す。ここでは、θ=30°、tan30°=0.7で計算している。
Figure 2008040363
比較例1、2は、摺擦部材として、クリーニングウェブを用いているので、本モデルには合わないため計算していない。
上述の結果から、グロスムラを抑制する効果、弊害とも問題ない磨耗量の範囲は、
7×10-3[mm3/mm]≦ω≦68×10-3[mm3/mm]
であることが分かる。
即ち、定着ローラへのリフレッシュローラの荷重をP[N]、定着ローラの周速をV[mm/sec]、リフレッシュローラの周速をv[mm/sec]、定着ローラの微小硬度をH[GPa]、砥粒の半頂角をθ[°]とする。このとき、
7×10-3≦(P/πHtanθ)・(|V−v|/V)≦68×10-3
を満たすことが好ましい。
これにより、リフレッシュローラの摺擦動作により、定着ローラは、表面粗さRzが0.5μm以上2.0μm以下となり、且つ、砥粒による幅が10μm以下とされる凹部が回転軸線方向において100μmあたり10本以上形成される。
但し、リフレッシュローラ3が回転駆動していることが望まれる。又、砥粒の番手が#1000〜#4000、即ち、砥粒の粒径が#4000番手の粒径以上#1000番手の粒径以下であることが好ましい。
上述のように、砥粒の番手(粒径)は、定着ローラ上にどのような摺擦傷を付けたいかのパラメータと言える。本発明者らの検討によれば、コバ部傷の状態、即ち、記録用紙のバリの状態や、グロスムラを抑制したい画像を形成する記録材の種類(上質紙であるかコート紙であるか等)などの条件で、定着ローラ上に望まれる摺擦傷が異なることがある。より安定してグロスグロス抑制結果及び弊害傷の抑制効果を得るためには、リフレッシュローラの砥粒の番手は、上記の如く#1000〜#4000であることが好ましい。しかし、場合によっては、リフレッシュローラの砥粒の番手が#800〜#6000、即ち、平均粒径では約2μm〜約20μmの範囲で満足いく結果が得られることがある。
上記試験例の条件では、比較例3はω=9で上記範囲内ではあるが、リフレッシュローラ3が回転していないため、異物滞留による傷も発生してしまうことがある。
又、上記試験例の条件では、比較例6、7はω=14で上記範囲内ではあるが、砥粒の番手が粗過ぎ、又は、細か過ぎることがあるので、所望の傷を定着ローラに付けることができないことがある。
耐久試験の結果から、削れ粉は観測されず、定着ローラの表層のPFAチューブの厚みも耐久により減少していないことから、本実施例によれば、磨耗量≠削れ量であり、磨耗量=荒らし量という方が適切である。上述のモデルで言うと、定着ローラの表層のPFAチューブの表面を鋭角な砥粒断面で切っているだけで、砥粒断面のチューブを全て削り取っているわけではないものと考えられる。
このように、加圧力P、周速比|V−v|/V、定着ローラ微小硬度H、砥粒の半頂角θの関数として、定着ローラの荒らし量を定義することで、定着ローラを所望の状態に荒して、凹凸状態を初期の状態に戻すことができる条件を規定することができた。
又、本発明者らの検討により、上述の砥粒の番手に対応して、リフレッシュローラの砥粒は、平均粒径としては5μm以上20μm以下のものを用いるのが好ましいことが分かった。
以上説明したように、本実施例では、定着ローラに細かい摺擦傷を付けることによって、コバ部等による定着ローラ上の傷に起因する画像上のグロスムラを視認不可能な程度に抑制することができる。従って、本実施例によれば、定着ローラ1の低寿命化等の弊害を抑制しつつ、加熱回転体上の記録材の通過跡による画像上のグロスムラを抑制することができる。
以上、本発明を具体的な実施例に則して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。例えば、画像加熱装置は、記録材上の未定着のトナー像を記録材に定着させる定着装置として適用される場合に限定されるものではない。例えば、トナー像を記録材に定着した後に再加熱することにより、画像の平滑度や光沢度を増大させるための平滑度増大装置や光沢度増大装置としても適用することができ、上記と同様の効果を得ることができる。
また、以上では、定着ローラや加圧ローラのようにローラ状の部材により定着処理を施す例について説明したが、ベルト状の部材(定着ベルト、加圧ベルト)により定着処理を施す例であっても本発明を同様に適用することが可能である。
本発明に係る画像加熱装置を適用可能な画像形成装置の概略断面構成図である。 本発明に係る画像加熱装置の一実施例である定着装置の概略断面構成図である。 リフレッシュローラの層構成を説明するための模式図である。 リフレッシュローラの模式的拡大断面図である。 微小光度測定を説明するための説明図である。 微小光度測定を説明するためのグラフ図である。 リフレッシュローラによる摺擦モデルを示す説明図である。 比較例の定着装置の一例の概略断面構成図である。 定着ローラの表面状態を説明するための説明図である。 定着ローラの表面状態の推移を説明するためのグラフ図である。 記録紙のバリを説明するための模式図である。 コバ部傷を説明するための説明図である。 摺擦動作前の定着ローラの表面状態、及び種々の条件での摺擦動作後の定着ローラの表面状態を説明するための模式図である。
符号の説明
1 定着ローラ(加熱回転体)
2 加圧ローラ(加圧回転体)
3 リフレッシュローラ(摺擦部材)
33A 砥粒(摺擦材)
130 定着装置(画像加熱装置)

Claims (6)

  1. 記録材上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体と、前記加熱回転体を摺擦することによりその表面性を回復させる摺擦材を備えた摺擦部材と、を有する画像加熱装置において、
    前記加熱回転体への前記摺擦部材の荷重をP[N]、前記加熱回転体の周速をV[mm/sec]、前記摺擦部材の周速をv[mm/sec]、前記加熱回転体の微小硬度をH[GPa]、前記摺擦材の半頂角をθ[°]としたとき、
    7×10-3≦(P/πHtanθ)・(|V−v|/V)≦68×10-3
    を満たすことを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記摺擦材の粒径は5μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記摺擦部材の摺擦動作により、前記加熱回転体は、表面粗さRzが0.5μm以上2.0μm以下となり、且つ、前記摺擦材による幅が10μm以下とされる凹部が回転軸線方向において100μmあたり10本以上形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記加熱回転体は表層に離型層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の画像加熱装置。
  5. 前記摺擦材はアルミナ系の砥粒であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の画像加熱装置。
  6. 記録材上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体と、前記加熱回転体を摺擦することによりその表面性を回復させる摺擦材を備えた摺擦部材と、を有する画像加熱装置において、
    前記摺擦部材の摺擦動作により、前記加熱回転体は、表面粗さRzが0.5μm以上2.0μm以下となり、且つ、前記摺擦材による幅が10μm以下とされる凹部が回転軸線方向において100μmあたり10本以上形成されることを特徴とする画像加熱装置。

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