JP2017032898A - 画像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リフレッシュローラがローラ表面に当接している間のみ、清掃ローラがリフレッシュローラ表面を清掃する構成では、リフレッシュローラ表面に付着したトナー等の汚れが清掃しきれず、蓄積してしまう問題があった。【解決手段】定着ローラ表面に当接してその表面を改変するリフレッシュローラに清掃ローラを当接させ、リフレッシュローラを駆動するモータによってリフレッシュローラ離間後もリフレッシュローラ及び清掃ローラを回転させる。加圧ローラ表面に当接してその表面を改変するリフレッシュローラに清掃ローラを当接させ、加圧ローラ回転中はリフレッシュローラの着脱に関わらずリフレッシュローラ及び清掃ローラを回転させる。【選択図】図1

Description

本発明は、画像加熱装置および画像形成装置に関する。この画像加熱装置は、例えば、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の記録材上に画像形成可能な電子写真方式や静電記録方式等の画像形成装置において定着装置として搭載して用いられる。
画像加熱装置としては、例えば、記録材上の未定着画像を定着する定着装置や、記録材に定着された画像を加熱することにより画像の光沢度を増大させる光沢増大化装置を挙げることができる。
従来、電子写真方式等を利用した、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置において、トナーによって記録材(シート:以下、用紙と記す)上に形成された画像を用紙に定着させるために、画像加熱装置である定着装置が用いられる。定着装置としては、加熱回転体であるローラ、もしくはベルト状の定着部材と、加圧回転体であるローラ、もしくはベルト状の加圧部材を用いた定着装置が一般的に用いられている。
また、近年では、離型剤を含むトナーからなる未定着画像を定着するオイルレス定着方式が広く用いられている。これに応じて、加熱回転体は、シリコーンゴムやフッ素ゴムからなる弾性層と、この弾性層上に設けられた表層である離型層を有するものが広く用いられている。離型層は、一般にフッ素樹脂等の離型性に優れた材料から成るチューブやコーティングで形成される。
オイルレス定着方式は、定着ローラに離型剤としてシリコーンオイル等を塗布するようになっているオイル定着方式と比較して、オイルスジ等による画像の光沢ムラ(グロスムラ)が発生し難い点で有利である。又、近年では、溶融性をより高めたトナーの開発が盛んに行なわれている。トナーの溶融性を高めることによって、トナーが定着装置によって均一、良好に溶けるようになる。これによって、定着後のトナー層が、より均一、平滑に形成される結果、画像のグロス(光沢度)が向上する。
従って、例えば上記オイルレス定着方式によれば、コート紙のような高光沢の用紙に対して、従来よりも更に高グロスで高画質な画像を追求することが可能である。
しかしながら、このような画像形成装置では、定着処理や加熱処理を重ねるごとに定着部材の表面性状が部分的に劣化し、定着部材の劣化した表面性状がそのまま定着画像の表面に写し取られて、画像面の均一な光沢状態が得られなくなるという問題がある。
そこで、定着部材の表層に対して摺擦部材を当接させることで、定着部材表層の表面粗さを一定の状態に維持する技術が提案されている。特許文献1では、摺擦部材として、表層がアルミナ系の砥粒を接着した回転可能なリフレッシュローラを定着部材の表層に当接させてニップを形成し、リフレッシュを回転駆動させる技術が実用化されている。
また、摺擦部材が定着部材の表層を摺擦すると、リフレッシュローラの表面には定着部材の表層に溶融している微量のトナーや紙紛、定着部材の表層を形成するチューブカスが付着する。これらが付着するとリフレッシュローラの表面性状が劣化し、定着部材表層の表面粗さを一定の状態に維持する効果が発揮されなくなることがある。その対策として、特許文献2では、シリコーンゴムやフッ素ゴムなどの耐熱性のある弾性体から成る弾性層を表層に用いた清掃ローラをリフレッシュローラに当接させ、表面を清掃する技術が提案されている。
特開2008−040363号公報 特開2008−040365号公報
一方、本発明者等の検討により、清掃ローラに対し、以下のような知見を得た。即ち、定着部材表層の表面粗さを一定の状態に維持するためには、リフレッシュローラの表面粗さを所定の値に維持することが望まれる。清掃ローラは、リフレシュローラの砥粒間に詰まった紙紛やチューブカスのような微細な異物を除去するものである。しかしながら、清掃ローラはリフレッシュ動作時のみリフレッシュローラを清掃する構成のため、リフレッシュローラの砥粒間に詰まった微細な異物を十分には除去することが難しい。
そのため、リフレッシュ動作を所定回数以上実行すると、リフレッシュローラの砥粒間に異物が蓄積し、リフレッシュローラの表面粗さを維持することができず、定着部材表層の表面粗さを一定の状態に維持する能力を低減させてしまうことが分かった。
本発明は、摺擦回転体の表面粗さを維持させて長寿命化を図ることを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、記録材上のトナー像をニップ部で加熱する第1の回転体と前記第1の回転体と協働して前記ニップ部を形成し且つ記録材のトナー像担持面とは反対の面に接触する第2の回転体との一対の回転体と、前記第1の回転体に周速差を持って当接することで前記第1の回転体の表面を摺擦する摺擦処理を実行可能な第1の摺擦回転体と、前記第1の摺擦回転体を前記第1の回転体の表面に対して接離させる第1の接離機構と、前記第1の摺擦回転体の表面に当接して表面を清掃する回転可能な第1の清掃部材と、前記第2の回転体に周速差を持って当接することで前記第2の回転体の表面を摺擦する摺擦処理を実行可能な第2の摺擦回転体と、前記第2の摺擦回転体を前記第2の回転体の表面に対して接離させる第2の接離機構と、前記第2の摺擦回転体の表面に当接して表面を清掃する第2の清掃部材と、前記第1の摺擦回転体が前記第1の回転体から離間している時に、第1の摺擦回転体と前記第1の清掃部材を回転させる第1の清掃モードと、前記第2の摺擦回転体が前記第2の回転体から離間している時に、第2の摺擦回転体と前記第2の清掃部材を回転させる第2の清掃モードと、を実行する実行部と、を有することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、記録材上のトナー像をニップ部で加熱する第1の回転体と前記第1の回転体と協働して前記ニップ部を形成し且つ記録材のトナー像担持面とは反対の面に接触する第2の回転体との一対の回転体と、前記第2の回転体に周速差を持って当接することで前記第2の回転体の表面を摺擦する摺擦処理を実行可能な摺擦回転体と、前記摺擦回転体を前記第2の回転体の表面に対して接離させる接離機構と、前記摺擦回転体の表面に当接して表面を清掃する清掃部材と、前記第2の回転体が回転するとき前記摺擦回転体を回転させる回転伝達機構と、を有し、前記清掃部材は前記摺擦回転体に対して従動回転するように配置され、前記清掃部材は前記第2の回転体が回転中は前記摺擦回転体の表面を清掃することを特徴とする。
本発明によれば、摺擦回転体の表面粗さを維持することができ長寿命化を図ることができる。
リフレッシュローラの清掃実行動作を示すフローチャートである。 実施例の画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 制御系統のブロック図である。 定着装置の構成を示す断面図(加圧動作時)である。 定着装置の構成を示す断面図(加圧動作時)である。 着動作している定着リフレッシュ機構および加圧リフレッシュ機構の断面図である。 加圧リフレッシュ機構の一部の斜視図である。 リフレッシュローラ表面粗さ推移を示す図である。 清掃時間延長時のリフレッシュローラ表面粗さ推移を示す図である。 制御の流れを示すフローチャートである。
以下に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、実施例は、本発明における最良な実施の形態の一例ではあるものの、本発明は実施例により限定されるものではない。
《実施例1》
[画像形成装置]
図2は本実施例における画像形成装置100の概略構成を表す縦断図である。図3は制御系統のブロック図である。この画像形成装置100は、パーソナルコンピュータ(PC)などの外部端末200から制御部80に入力する画像情報に基づいて動作して用紙(記録材)Pにトナー像を形成することができる、中間転写方式、タンデム型のカラー電子写真プリンタである。このプリンタ構成は公知に属するからその説明は簡単にとどめる。
1は画像形成装置本体100Aの内部の画像形成部であり、4つの作像ユニットU(Y・M・C・K)と中間転写ベルトユニット8を有する。各作像ユニットUは、それぞれ、感光ドラム2、帯電器3、レーザースキャナー4、現像器5、一次転写帯電器6、ドラムクリーナ7等を有する。なお、図の煩雑を避けるため、これらの機器の符号の作像ユニットUM・UC・UKに対する記載は省略した。
各作像ユニットUは、それぞれ、ドラム2に、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、ブラック(K)色のトナー像を形成する。そして、各作像ユニットUのドラム2から中間転写ベルト9に対して上記4色のトナー像が順次に所定に重畳されて一次転写されることでベルト9上に未定着のフルカラーのトナー像が形成される。
そして、ベルト9と二次転写ローラ12との圧接部である二次転写ニップ部に対して用紙Pが所定の制御タイミングで導入されて、ベルト9上のトナー像が用紙Pに対して二次転写される。用紙Pは給紙カセット10から一枚分離給送されて、レジストローラ対11を含む搬送路aを通って二次転写ニップ部に導入される。二次転写ニップ部を出た用紙Pはベルト9から分離されて搬送路bにより定着装置(定着ユニット:以下、定着器と記す)Fに導入される。用紙分離後のベルト9の表面はベルトクリーナ13で清掃されて繰り返して画像形成に供される。
定着器Fに導入された用紙Pはトナー像の熱定着を受ける。定着器Fを出た用紙Pは、片面印刷モード(片面プリントモード)である場合には、フラッパー14により排紙路cの側に誘導されて片面印刷のフルカラー画像形成物としてトレイ15に排出される。
両面印刷モード(両面プリントモード)である場合には、定着器Fを出た一面目印刷済みの用紙Pはフラッパー14により反転路dの側に誘導される。そして、スイッチバック搬送路eで逆送されて両面搬送路fを経由して搬送路aに入り、表裏反転状態で二次転写ニップ部に再導入される。これにより用紙Pの二面目に対するトナー像の形成がなされる。以後は、用紙Pは、片面印刷モードの場合と同様に、定着器F、排紙路cの経路を搬送されて両面印刷のフルカラー画像形成物としてトレイ15に排出される。
モノカラー画像形成の場合には、その画像形成をするのに必要な作像ユニットUが画像形成動作し、それ以外の作像ユニットはドラム2が空回転するだけで画像形成動作はなされない。
制御部(実行部)80は画像形成装置100を統括的に制御するが、図3では、主として、外部端末(ホスト装置)200、操作部150定着器Fと関係する部分を示している。外部端末200から制御部80に入力する画像情報はコントローラ82で処理され、CPU81に画像形成情報が入力する。これを画像処理部86及びRAM84、ROM85間で処理して画像形成が行われる。
操作部150はI/F部83を介してCPU81と接続している。操作部150はユーザー(操作者)からの画像形成モード設定及び各種指示の入力や、ユーザーへの装置の状態報知等を行うユーザーインタフェース(UI:User Interface、マニュアル操作部)である。
操作部150は入力部150a(図2)と表示部(UI画面)150bを有する。入力部150aには各種の操作キー(ボタン)等(不図示)が配設されている。表示部150bはタッチパネル方式の液晶画面(不図示)であり、各種の情報表示がなされると共に、各種の操作ボタンの表示もなされる。表示された操作ボタンによっても画像形成装置100が行う動作の各種設定が入力される。外部端末200のUI画面(表示部:不図示)によっても制御部80に対して画像形成装置100が行う動作の各種設定を入力することができる。
CPU81は、定着器Fの各制御部(コントローラ89,92、ヒータ制御部90、温度検知部91等)と電気的に接続されている。定着器Fは、CPU81によって制御されることにより、用紙Pの搬送速度や、後述する定着ローラ40、加圧ローラ41の表面温度などが制御され、トナー像を用紙に定着することができる。また、後述する各種の制御がなされる。
[定着器]
図4は図2の画像形成装置100の定着器Fの部分の拡大模式図である。本実施例における定着器Fは定着ニップ(ニップ部)Nを形成する一対の回転体としての定着ローラ40と加圧ローラ41を有する熱ローラ方式の装置である。
即ち、定着器Fは、内部に発熱体であるハロゲンヒータ40aを有する回転可能な定着部材としての定着ローラ(第1の回転体)40を有する。また、内部に発熱体であるハロゲンヒータ41aを有する回転可能な加圧部材としての加圧ローラ(第2の回転体)41を有する。また、定着ローラ40に対する加圧ローラ41の加圧着脱機構30を有する。また、定着ローラ40の表面性回復を行う定着リフレッシュ機構50を有する。また、加圧ローラ41の表面性回復を行う加圧リフレッシュ機構60を有する。これらを収容している筐体(定着器外装)43を有する。
定着ローラ40は用紙上(記録材上)のトナー像を定着ニップNで加熱する回転体であり、用紙Pの未定着のトナー像Tを担持した面に接触し、トナー像Tを定着する。定着ローラ40は、金属製の芯軸(基層)40b上に、ゴム層から成る弾性層40cを設け、更にその上に表層として離型層40dを被覆して形成される。本実施例では、外径68mmのアルミニウムから成る中空芯金上に、弾性層としてゴム硬度20°(JIS−A 1kg加重)のシリコーンゴムを1.0mm成形した。更にその表面に離型層として厚さ50μmのフッ素樹脂を被覆した、外径70mmのローラを用いた。
離型層40dとしては、離型性に優れたフッ素樹脂をチューブ状に形成したフッ素樹脂チューブを使用した。フッ素樹脂としては、PFA樹脂(4フッ化エチレン樹脂、パーフロロアルコキシエチレン樹脂の共重合体)、PTFE(4フッ化エチレン樹脂)等が用いられる。本実施例では、離型層40dとしてPFA樹脂チューブを用いた。定着ローラ40の表層である離型層40dの厚さは、好ましくは、30μm以上100μm以下である。
定着ローラ40は芯金40bの長手方向(回転軸線方向)の両端部がそれぞれ筐体43の上フレーム43Aの長手方向の一端側と他端側の側板間に軸受(不図示)を介して回転可能に支持されている。そして、定着駆動モータ44(図3)の駆動力の伝達を受けて矢印R40の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。本実施例では、定着ローラ40の表面移動速度(周速度)は、250mm/secとした。この定着ローラ40の周速度は、画像形成装置100のプロセススピード(画像出力速度)に相当する。
ハロゲンヒータ40aには制御部80で制御される給電部45から電力が供給されて発熱する。これにより定着ローラ40が内部から加熱される。そして、定着ローラ40の表面温度が温度センサ(サーミスタ)42aによって検知されて、その検知温度情報が制御部80にフィードバックされる。制御部80はその入力情報に基づいて定着ローラ40の表面温度が、トナーが用紙Pに定着可能な温度である150〜180℃程度に温調される。この温調温度は用紙Pの種類などによって異なる設定値を持つ。
加圧ローラ41は定着ローラ40の下側に平行に配列されて、定着ローラ40と協働して定着ニップNを形成し且つ用紙Pのトナー像担持面と反対の面に接触する回転体である。加圧ローラ41は、金属製の芯軸(基層)41b上に、ゴム層から成る弾性層41cを設け、更にその上に表層として離型層41dを被覆して形成される。本実施例では、外径48mmのアルミニウムから成る中空芯金上に、弾性層としてゴム硬度20°(JIS−A 1kg加重)のシリコーンゴムを2.0mm成形した。更にその表面に離型層として厚さ50μmのフッ素樹脂を被覆した、外径50mmのローラを用いた。
加圧ローラ41は加圧着脱機構(移動機構)30の加圧動作により定着ローラ40に圧接する方向に持ち上げられて図4のように定着ローラ40との間に用紙搬送方向Xに関して所定幅の定着ニップNを形成した加圧位置(定着位置)に移動される。また、加圧ローラ41は加圧着脱機構30の加圧解除動作により定着ローラ40から離間する方向に持ち下げられて図5のように定着ローラ40との間の定着ニップを解消した離間位置(待機位置)に移動される。
加圧着脱機構30の構成を説明する。筐体43の下フレーム43B内において、加圧ローラ41の一端側と他端側にはそれぞれ加圧着脱機構30が設けられている。この2つの機構30は対称構造であるから以下においてはその一方を代表して説明する。
20は加圧ローラ支持フレームであり、筺体43の下部フレーム43Bに対してヒンジ軸31を中心に回動可能である。加圧ローラ41の一端側と他端側の端部はそれぞれ対応する側の加圧着脱機構30の加圧ローラ支持フレーム20に対して軸受(不図示)を介して回転可能に支持されている。21は加圧ローラ支持フレーム20の下方の加圧フレームであり、ヒンジ軸31を中心に回動可能である。22は加圧ローラ支持フレーム20と加圧フレーム21との間に配置された付勢手段としての加圧バネである。
34は加圧フレーム21の下面を受け止める加圧カムである。加圧カム34は加圧カム軸32に固着されて配設されている。加圧カム軸32は制御部80で制御される加圧モータ36(図3)の駆動力が加圧カム軸32に固着されている加圧ギア35に対してギアトレイン36aを介して伝達されることで回転される。
加圧カム軸32が回転制御されて加圧カム34が、図4のように、大隆起部が上向きにされた回転角姿勢にされて停止されることで加圧フレーム21がヒンジ軸31を中心に持ち上げ回動される。これに連動して、加圧ローラ支持フレーム20が加圧バネ22を介してヒンジ軸31を中心に押し上げ回動される。これにより、加圧ローラ41が定着ローラ40に対して加圧バネ22の圧縮反力により所定の押圧力(例えば800N)で圧接して所定の定着ニップNを形成した加圧位置に移動される(加圧着脱機構30の加圧動作状態)。
一方、図4の状態時から、加圧カム軸32が回転制御されて加圧カム34が、図5のように、小隆起部が上向きにされた回転角姿勢にされて停止されることで加圧フレーム21がヒンジ軸31を中心に持ち下げ回動される。このため、加圧ローラ支持フレーム20も加圧バネ22を介してヒンジ軸31を中心に持ち下げ回動されることで、加圧ローラ41が定着ローラ40との間の定着ニップNを解消した離間位置に移動される(加圧着脱機構30の加圧解除動作状態)。
加圧ローラ41は画像形成装置100の画像形成動作時には加圧位置に移動される。非画像形成時には離間位置に移動される。加圧ローラ41は加圧位置に移動されることで、定着ローラ40の回転駆動に従動して矢印R41の反時計方向に回転する。ハロゲンヒータ41aには制御部80で制御される給電部45から電力が供給されて発熱する。これにより加圧ローラ41が内部から加熱される。そして、加圧ローラ41の表面温度が温度センサ42bによって検知されて、その検知温度情報が制御部80にフィードバックされる。
制御部80はその入力情報に基づいて加圧ローラ41の表面温度が、両面印刷モードの定着動作時の1面目と2面目の光沢差が広がらない温度で、かつ定着ローラ40を加圧によって大きく温度を下げない範囲の温度となるように温調する。本実施例の場合は90〜110℃に温調される。温調温度を大きく上回る場合は、不図示の冷却ファン等によって、温調温度を目標に冷却される。この温調温度は用紙Pの種類などによって異なる設定値を持つ。
画像形成部1の側から搬送路bを通って定着器Fに導入された未定着トナー像Tを担持した用紙Pは定着ニップNに進入して挟持搬送される。これにより、用紙Pが加熱・加圧されて、トナー像Tが溶融して用紙Pに熱定着される。定着ニップNを出た用紙Pは定着ローラ40から分離され定着器Fの外に出ていく。
[定着リフレッシュ機構]
定着ローラ40の表面性回復を行う定着リフレッシュ機構50について説明する。定着リフレッシュ機構50は、定着ローラ40の表面性回復を行うための摺擦部材(第1の摺擦回転体)としてのリフレッシュローラ52を有する。このリフレッシュローラ52は定着ローラ40に周速差を持って当接することで定着ローラ40の表面を摺擦する摺擦処理を実行可能である。
リフレッシュローラ52は、φ12mmのステンレス製の芯金の表面に接着層を介して砥粒を密に接着してある。砥粒は、画像の目標光沢度に合わせて、番手(粒度)が#1000〜#4000のものを用いるのが好ましい。砥粒の平均粒径は、番手(粒度)が#1000の場合は約16μm、#4000番手の場合は約3μmである。砥粒は、アルミナ系(通称「アランダム」または「モランダム」とも称される)である。アルミナ系は、工業的に最も幅広く用いられる砥粒で、定着ローラ40の表面に比べて各段に硬度が高く、粒子が鋭角形状のため研磨性に優れている。
本実施例では、番手(粒度)が#2000の砥粒(平均粒径が7μm)を用いており、その表面粗さ(Ra)は2.0〜4.0μm、凸凹の平均間隔(Sm)は約10〜20μmである。
尚、本実施例では、リフレッシュローラ52としてステンレス製の芯金に接着層を介して砥粒を密に接着したものについて述べた。これに限らず、リフレッシュローラ52はステンレス製の芯金表面をブラスト加工等により所望の表面性状に処理されたものであっても良い。
リフレッシュローラ52は、長手方向(回転軸線方向)の両端部に設けられた支持部材52aによって回転自在に支持されている。リフレッシュローラ52は、制御部80で制御されるリフレッシュモータ54の駆動力がギアトレイン54aを介して伝達されることで回転駆動可能とされている。
リフレッシュローラ52の長手方向両端部の支持部材52aが付勢手段としての加圧バネ(不図示)によってそれぞれ付勢されることによって、リフレッシュローラ52が定着ローラ40に対して所定の圧力で加圧される。これにより、リフレッシュローラ52と定着ローラ40との間に、それぞれの表面移動方向において所定幅の摺擦ニップが形成される。リフレッシュローラ52は、リフレッシュローラ52と定着ローラ40との当接部(摺擦部)において、それぞれの表面移動方向が順方向、逆方向のいずれになるように回転させてもよい。
そして、リフレッシュローラ52は、定着ローラ40の表面に対して制御部80で制御される着脱機構(第1の接離機構)によって当接/離間(接離)可能に配置されている。着脱機構51の具体的な構成は図には省略したけれども、電磁ソレノイドを用いた機構、カムを用いた機構など適宜の機構構成のものにすることができる。図4はリフレッシュローラ52が定着ローラ40に離間されている状態を示している。図6の(a)はリフレッシュローラ52が定着ローラ40に対して当接されている状態を示している。
また、定着リフレッシュ機構50はリフレッシュローラ52に当接して表面を清掃する回転可能な清掃ローラ(第1の清掃部材)53を有する。
清掃ローラ53は、φ6mmの金属製(ステンレスや鉄+めっき)の芯金の表面に繊維束を植毛したパイルブラシを巻き付けた、外径約φ10mmのブラシローラである。本実施例では、パイル糸は線径2デニール(約φ14μm)のポリイミド繊維を使用し、その繊維束をアラミド繊維の基布に編み込んでパイルブラシの原反を作成している。そして、パイルブラシの原反を所定巾にカットしたものを芯金に巻き付けながらシリコーン接着剤で接着することで、ブラシローラの形状に加工している。
清掃ローラ53は長手方向(回転軸線方向)両端部に設けられた支持部材(不図示)によって回転自在に支持されており、支持部材が付勢手段としての加圧バネ(不図示)によってそれぞれ付勢される。これによって、リフレッシュローラ52に常に当接していると共にリフレッシュローラ52の回転に従動して回転可能に配置されている。
[加圧リフレッシュ機構]
加圧ローラ41の表面性回復を行う加圧リフレッシュ機構60について説明する。加圧リフレッシュ機構60は、加圧ローラ41の表面性回復を行うための摺擦部材(第2の摺擦回転体)としてのリフレッシュローラ62を有する。このリフレッシュローラ62は加圧ローラ41に周速差を持って当接することで加圧ローラ41の表面を摺擦する摺擦処理を実行可能である。リフレッシュローラ62の構成は上記の定着リフレッシュ機構50におけるリフレッシュローラ52と同様である。
リフレッシュローラ62は、長手方向(回転軸線方向)両端側に配設された支持部材67によって回転自在に支持されている。支持部材67は加圧ローラ支持フレーム20に対してヒンジ軸68を中心に回転自在に支持されている。
図7に示すように、リフレッシュローラ62の片端部には駆動ギア66が設けられており、加圧ローラ41の端部に設けられた駆動入力ギア64、アイドラギア65を介して、加圧ローラ41の回転駆動を伝達し、回転可能とされている。即ち、これらのギア64、65、66は、加圧ローラ41が回転するときリフレッシュローラ62を回転させる回転伝達機構である。
支持部材67の下面は、加圧着脱機構30の加圧カム軸32に加圧カム34とは位相をずらして固着されている着脱カム(第2の接離機構)61に受け止められている。加圧カム軸32が回転制御されて着脱カム61が、図6の(b)ように、大隆起部が上向きにされた回転角姿勢にされて停止されることで支持部材67がヒンジ軸68を中心に持ち上げ回動される。これにより、リフレッシュローラ62が加圧ローラ41に所定の圧力で加圧される。これにより、リフレッシュローラ62と加圧ローラ41との間にそれぞれの表面移動方向において所定幅の摺擦ニップが形成される。
リフレッシュローラ62は、リフレッシュローラ62と加圧ローラ41との当接部(摺擦部)において、それぞれの表面移動方向が順方向、逆方向のいずれになるように回転させてもよい。
一方、図6の(b)の状態時から、加圧カム軸32が回転制御されて着脱カム61が、図4のように、小隆起部が上向きにされた回転角姿勢にされて停止されることで支持部材67がヒンジ軸68を中心に持ち下げ回動される。これにより、リフレッシュローラ62が加圧ローラ41から離間する。
このように、リフレッシュローラ62は、着脱カム61が回転制御されることによって、加圧ローラ41に対して加圧ローラ41の回転駆動を伝達したまま、加圧ローラ41の表面に当接/離間(接離)可能に配置されている。
また、加圧リフレッシュ機構60はリフレッシュローラ62をクリーニングするための清掃ローラ63を有する。清掃ローラ63の構成は定着リフレッシュ機構50における清掃ローラ53と同様である。清掃ローラ63は長手方向(回転軸線方向)両端部に設けられた支持部材63aによって回転自在に支持されている。そして、支持部材63aが付勢手段としての加圧バネ63b(図7)によってそれぞれ付勢されることによって、リフレッシュローラ62に常に当接していると共にリフレッシュローラ52の回転に従動して回転可能に配置されている。
[定着ローラと加圧ローラの表層変化の差異]
定着ローラ40と加圧ローラ41の表層変化の差異について説明する。一般に、定着ローラ40の方が加圧ローラ41よりも高温に温調され、定着ローラ40はトナーを融解させて用紙Pにトナー像Tに定着させる必要がある。そのため、表面の粗さの変化が画像上の光沢性に反映されやすい。そのため、加圧ローラ41上では目立ちにくい紙コバ部のキズも、定着ローラ40上では画像の光沢ムラとして認識されやすくなる。
また、紙粉については1枚当りの量がごく微量であるため、トナーの定着が行われる定着ローラ40の表面には紙粉が付着しにくい。対して、加圧ローラ41の表面の場合はプリント時は、用紙Pにトナー像が形成されない面が加圧ローラ41の表面に当たるため、紙粉が付着しやすい。そして、微量でも薄く紙粉が表層に溜まると、加圧ローラ41の表層の離型性が大きく低下するので、紙粉やトナーが付着しやすくなる。
以上のように、異なった理由で表層の状態が変化する定着ローラ40と加圧ローラ41では、各ローラ表層を摺擦するために、異なるフローで判断したいと考えた。
[リフレッシュ動作]
リフレッシュ動作について説明する。本実施例では上述したように用紙Pのコバ部通過により定着ローラ40の表面についた傷が画像上に転写されることによって発生するグロスムラをリフレッシュローラ52を用いて改良するように定着リフレッシュ機構50が動作する。また、用紙Pの通過により付着した紙粉等により加圧ローラ41の表面性が低下することによって発生するグロスムラをリフレッシュローラ62を用いて改良するように加圧リフレッシュ機構60が動作する。
即ち、リフレッシュローラ52、62により定着ローラ40及び加圧ローラ41上の長手方向全域に細かい摺擦傷を付けることで、表面状態の凹凸の差を無くす。さらに、加圧ローラ41の表層に付着した微量な紙粉等をかき取る。これにより、定着ローラ40及び加圧ローラ41により、画像上に転写される低光沢のスジや通紙域と非通紙域のグロス段差を解消するものである。また、リフレッシュローラ52、62で定着ローラ40及び加圧ローラ41上に付けた傷を細かい多数の摺擦傷とすることで、この摺擦傷が画像上では視認不可能となる。
具体的には、表層にフッ素樹脂等の離型層を備えた定着ローラ40及び加圧ローラ41において、用紙の非通紙領域の表面粗さRzは0.1μm〜0.3μm程度、用紙の通紙領域の表面粗さRzは0.5μm〜2.0μm程度である。これに対して、紙コバ部、紙粉等の付着による表面性低下部の表面粗さRzは1.0〜4.0μm程度である。したがって、リフレッシュローラ52、62により、定着ローラ40及び加圧ローラ41につける摺擦傷の表面粗さRzが0.5μm以上2.0μm以下となるようにした。
尚、表面粗さ(十点平均粗さ)Rzは、(株)小坂研究所の表面粗さ測定器SE−3400を使用し、測定条件として送り速さ:0.5mm/s、カットオフ:0.8mm、測定長さ:2.5mmで測定した。
リフレッシュローラ52、62は画像形成中も常に定着ローラ40及び加圧ローラ41を摺擦しつづける必要は無い。例えば、通紙カウンタ(枚数カウンタ)88(図3)を備えて、通紙枚数によって定期的に自動で摺擦動作を実行しても良い。また、ユーザーが画像上のグロスムラが気になるときに適時に摺擦動作を実行できるように、ユーザーモードとして画像形成装置100の操作部150に実行ボタン(マニュアル操作キー)を設けても良い。
そのために、本実施例の定着装置100は、定着ローラ40及び加圧ローラ41に対してリフレッシュローラ52、62を着脱可能とする着脱機構51、61を有している。
制御部80は、定着リフレッシュ機構50の着脱機構51を動作させ、リフレッシュローラ52を定着ローラ40に当接または離間させる。また、制御部80は、リフレッシュローラ53に回転駆動力を伝達するモータ54の動作を制御し、所定時間リフレッシュローラ52を回転するようになっている。
また、制御部80は、モータ36により着脱カム61動作させ、リフレッシュローラ62を加圧ローラ41に当接または離間させる。また、制御部80は、リフレッシュローラ63に回転駆動力を伝達する加圧ローラ41の回転時間を制御し、所定時間リフレッシュローラ62を回転するようになっている。
このように、本実施例では、定着リフレッシュ機構50によりリフレッシュローラ53定着ローラ40に対して当接/離間可能な構成を有する。また、加圧リフレッシュ機構60によりリフレッシュローラ63を加圧ローラ41に対して当接/離間可能な構成を有する。そして、通常の画像形成時のリフレッシュローラ53、63の離間状態から、所望のタイミングで所望の時間だけリフレッシュローラ53、63を当接状態とすることで、定着ローラ40及び加圧ローラ41の表面を改良することができる。
[リフレッシュローラの表面汚れ]
次に、リフレッシュローラの表面汚れについて説明する。図8は画像データの濃度が約0.5の単色ハーフトーン画像を形成したA4サイズの用紙を500枚通紙する毎に、リフレッシュ動作を5秒間実行した際のリフレッシュローラ52、62表層の表面粗さRzの推移を示したものである。
「定着部材−プリント時」とは、定着ローラ40に対してのリフレッシュ動作をプリント中に実行した場合である。
「定着部材−スタンバイ時」とは、定着ローラ40に対してのリフレッシュ動作をスタンバイ中(プリント動作を一時中断)に実行した場合である。
「加圧部材−プリント時」とは、加圧ローラ41に対してのリフレッシュ動作をプリント中に実行した場合である。
「加圧部材−スタンバイ時」とは、加圧ローラ41に対してのリフレッシュ動作をスタンバイ中(プリント動作を一時中断)に実行した場合である。
リフレッシュローラの表層の粗さが低下すると、リフレッシュ能力も低下する。定着ローラ40及び加圧ローラ41の表層の表面状態を改良するためには、リフレッシュローラ52、62の表面粗さRzが7〜8μm以上必要であることが実験の結果わかっている。この値を基準にすると、加圧ローラ41のリフレッシュローラ62においては、プリント中にリフレッシュ動作を実行した場合とスタンバイ中にリフレッシュ動作を実行した場合とでほとんど変化がない。
しかし、定着ローラ40のリフレッシュローラ52においては、プリント中にリフレッシュ動作を実行した場合は、スタンバイ中にリフレッシュ動作を実行した場合の1/3以下の10万枚弱の通紙で基準値以下になっていることがわかる。
この表面粗さの低下は、定着ローラ40の表層にオフセットしたトナーや紙粉などがリフレッシュローラ52の表面に詰まることで起きている。また、粗さの低下したリフレッシュローラ52の表面にトナーの色が着色していた。
この結果から、定着ローラ40のリフレッシュ動作は、スタンバイ時に実行する場合と比較し、プリント時に実行すると、リフレッシュローラ表面に汚れが付着するために表面粗さの低下が大きいことが検証できた。
したがって、定着ローラ40のリフレッシュ動作は一旦プリントを終了してから実行することが望ましいことがわかる。
これに対して、加圧ローラ41のリフレッシュ動作はプリント中に実行する場合と、スタンバイ中に実行する場合でほとんど差がなかった。したがって、加圧ローラのリフレッシュ動作はプリント中に実行しても問題ないと判断した。
加圧ローラ41の表面がプリント中に汚れない理由は以下の通りであると考えられる。用紙のトナーは定着ローラ40と加圧ローラ41とで形成される定着ニップ間で加熱されることで融解し、用紙に定着される。その際に、ほとんどのトナーが用紙側に定着されるが、一部のトナーは定着ローラ40側に付着することが一般的に知られている。これをホットオフセットと呼ぶ。このホットオフセットは、トナーと接触する定着ローラ40の温度が高いほど、トナー表面が高温なり過融解することで、トナー同士の接着力が弱くなるために、定着ローラ40側にオフセットしやすくなる。
一方、加圧ローラ41は、片面プリントの場合は画像が形成されていない面が加圧ローラ41と接触するため、ホットオフセットはない。また、両面プリントの場合は1面目で一度定着された画像面が加圧ローラ41と接触するが、加圧ローラ41の温調温度が定着ローラ40の温度と比較して非常に低いことと、一度定着処理された画像は強固に固着したトナー面である。そのため、加圧ローラ41側にはトナーがホットオフセットしにくい。
図9は画像データの濃度が約0.5の単色ハーフトーン画像を形成したA4サイズの用紙を500枚通紙する毎に、リフレッシュ動作を5秒間実行する。その後、60秒間リフレッシュローラ52、62を定着ローラ40と加圧ローラ41から離間し、清掃ローラ53、63を当接回転させた際のリフレッシュローラ52、62表層の表面粗さRzの推移を示したものである。
「定着部材−スタンバイ時」とは、定着ローラ40に対してのリフレッシュ動作をスタンバイ中(プリント動作を一時中断)に実行した場合である。
「加圧部材−プリント時」とは、加圧ローラ41に対してのリフレッシュ動作をプリント中に実行した場合である。
リフレッシュローラの表層の粗さが低下すると、リフレッシュ能力も低下する。定着ローラ40及び加圧ローラ41の表層の表面状態を改良するためには、リフレッシュローラ52、62の表面粗さRzが7〜8μm以上必要であることが実験の結果わかっている。この値を基準にすると、定着ローラ40のリフレッシュローラ52、加圧ローラ41のリフレッシュローラ62共に、基準値に達する耐久枚数が60万枚程度まで増加し、耐久性が向上したことがわかる。
したがって、リフレッシュ動作後、リフレッシュローラを離間回転させ、清掃ローラの当接回転時間を延長することによって、リフレシュローラの砥粒間に詰まった紙紛やチューブカスのような微細な異物を除去性能が向上することが検証できた。
次に、リフレッシュ実行フローについて説明する。
図10のフローチャートを用いてリフレッシュ実行フローを説明する。定着ローラ40のコバ傷のリフレッシュ動作(第1の清掃モード)がステップ(1)〜(7)のフローで、加圧ローラ41の紙粉等を掻き取るリフレッシュ動作(第2の清掃モード)がステップ(1)、(8)、(9)、(13)〜(15)のフローで実行される。
プリントが開始されると、(1)定着装置1を用紙が通過したことを検知し、(2)通紙された用紙幅に対応する紙幅枚数カウンタをA4(210mm)搬送長さに換算した枚数で加算する。例えば、A3タテサイズ(420mm)の用紙を通紙の場合は幅297mmの紙幅枚数カウンタが、A4搬送長さ2枚分の+2加算されることになる。そして、紙幅カウンタの何れかの値が、コバ傷発生枚数閾値以上になった場合は、(4)のフローに進み、定着リフレッシュが実行される。コバ傷発生枚数閾値未満であれば、プリントが継続される限り、(1)〜(3)のフローを繰り返す。
(1)の後に、(8)のフローも並行して行われる。これは、紙粉の汚れ対策なので、用紙の通紙枚数をカウントする動作である。(2)と同様にA4搬送長さ換算の枚数を枚数カウンタに加算する。そして、(9)通紙枚数カウンタ値が紙粉汚れ発生枚数閾値以上の場合は、(13)のフローに進む。ここで、(3)と同様に(4)〜(7)のフローに進んでも成り立つが、プリントジョブを一旦止めることになるために、プリンタの生産性の低下につながってしまう。そのため、できる限り、プリントは継続して、その間に処理を実行することがより望ましい。
次に、(4),(13)より下の動作を説明する。(4)〜(7)はプリント動作を一旦中断して行う処理である。(4)で各記録材幅カウンタ値から、定着リフレッシュ必要時間を計算する。ここで定着リフレッシュの目的は紙コバ傷であるため、所定の幅以下の用紙の通紙枚数をカウントする紙幅枚数カウンタ値を基準にリフレッシュ時間が決定されることになる。本実施例では、コバ傷発生枚数の閾値を3000枚、リフレッシュ動作時間を30秒とした。
次に(5)で加圧ローラリフレッシュの実施時間も計算する。これは、プリントを停止させるならば、定着リフレッシュのみではなく加圧リフレッシュも同時に実行しても、生産性に更なる影響はないからである。ここで加圧リフレッシュの目的は紙粉汚れであるため、通紙枚数カウント値を基準にリフレッシュ時間が決定されることになる。本実施例では、紙粉汚れ発生枚数の閾値を1000枚、リフレッシュ動作時間を10秒とした。
もちろん加圧リフレッシュをこのタイミングで実行しなくても、プリント中に実行可能な構成になっているが、少数部数のプリントの繰り返しのみの場合などに、プリント中に加圧リフレッシュ動作を実行しきれない場合が考えられる。そのため、動作可能な状況があれば実行する動作とした。
各リフレッシュの実行時間が計算されたら、(6)プリントを中断し、定着器Fから最終の用紙が抜けた後に(7)定着リフレッシュと加圧リフレッシュの動作を実行する。
一方、(13)〜(15)はプリント中にリフレッシュ動作を行う処理である。(13)で通紙枚数カウンタから加圧リフレッシュ必要時間を計算する。この場合も加圧リフレッシュの目的は紙粉汚れであるため、通紙枚数カウント値を基準にリフレッシュ時間が決定されることになる。本実施例では、紙粉汚れ発生枚数の閾値を1000枚、リフレッシュ動作時間を10秒とした。そして(14)加圧リフレッシュの実行を許可して、(15)加圧リフレッシュを実行する。
以上説明したように、定着ローラ40に対して加圧ローラ41を接離させる接離機構30を有する。そしt、し、装置に対する用紙の導入終了後、加圧ローラ41の圧接時間を調整することによりリフレッシュローラ62と清掃ローラ63の回転時間を調整可能とした。
次に、図1のフローチャートを用いてリフレッシュローラ清掃モードの実行フローを説明する。本実施例では(7)定着リフレッシュ実行及び(15)通紙ジョブ中に加圧リフレッシュ実行終了後、リフレッシュローラ52、62を清掃ローラ53、63によって清掃する清掃モードを実行するようになっている。
リフレッシュローラ52の清掃モードは、定着リフレッシュ実行後(7−1)、着脱機構51によって定着ローラ40からリフレッシュローラ52離間する(7−2)。モータ54によってリフレッシュローラ52を所定時間回転させ、リフレッシュローラ52に対して従動回転する清掃ローラ53によってリフレッシュローラ52表層を清掃する(7−3)。そして、モータ54が停止するとリフレッシュローラ52及び清掃ローラ53の回転が停止する(7−4)。
リフレッシュローラ62は、上述したように加圧ローラ41に対して当接/離間に関係なく加圧ローラ41の回転駆動によって回転可能とされているため、加圧ローラ41回転中はリフレッシュローラ62も常に回転する構成になっている。したがって、清掃ローラ63も加圧ローラ41回転中はリフレッシュローラ62に対して従動回転する。
リフレッシュローラ62の清掃モードは、加圧リフレッシュ実行後(15−1)、着脱機構61によって加圧ローラ41からリフレッシュローラ62を離間する(15−2)。
図4に示す状態で加圧ローラ41を所定時間回転させ、リフレッシュローラ62に対して従動回転する清掃ローラ63によってリフッレッシュローラ62の表層を清掃する(15−3)。そして、図5に示すように加圧ローラ41が定着ローラ40に対して離間すると(15−4)、加圧ローラ41の回転が停止し、リフレッシュローラ62及び清掃ローラ63の回転も停止する(15−5)。
以上説明したように本実施例によれば、定着ローラ40からリフレッシュローラ52を離間させた後、モータ54により所定時間リフレッシュローラ52を回転させることによって、リフレッシュローラ52表面に貯まった汚れを清掃することが可能となる。それによって、定着ローラ40の表面粗しに必要なリフレッシュローラ52の表面粗さを維持することが可能となり、リフレッシュローラ52の長寿命化を図ることができる。
また、加圧ローラ41の回転をリフレッシュローラ62に伝達し、加圧ローラ41の回転中は常時リフレッシュローラ62表面に対し清掃ローラ63を接触した状態で回転させる。これによって、リフレッシュローラ62の表面に貯まった汚れを清掃することが可能となる。それによって加圧ローラ41の表面粗しに必要なリフレッシュローラ62の表面粗さを維持することが可能となり、リフレッシュローラ62の長寿命化を図ることができる。
《その他の事項》
(1)定着ローラ40と加圧ローラ41を接離させる接離機構30は、定着ローラ40を加圧ローラ41に対して接離させる孤高構成であってもよいし、定着ローラ40と加圧ローラ41の両者を互いに接離させる孤高構成であってもよい。
(2)画像加熱装置の一対の回転体40,41は実施例のように両方ともローラ体でなくともよい。一方がローラ体であり、他方がエンドレスベルトである装置構成、或いは両方がエンドレスベルトである装置構成であってもよい。
(3)実施例では、画像加熱装置として、用紙上(記録材上)に形成された未定着トナー像を加熱して定着する定着装置を例にして説明したがこれに限られない。用紙Pに定着もしくは仮定着されたトナー像を再加熱して画像のグロス(光沢度)を増大させる装置にも本発明を適用することが可能である。
F・・画像加熱装置、40・・第1の回転体(定着ローラ)、41・・第2の回転体(加圧ローラ)、52・・第1の摺擦回転体(定着リフレッシュローラ)、53・・第1の清掃部材(清掃ローラ)、51・・第1の接離機構、62・・第2の摺擦回転体(加圧リフレッシュローラ)、63・・第2の清掃部材(清掃ローラ)、61・・第2の接離機構、80・・実行部(制御部)、P・・記録材、T・・トナー像

Claims (6)

  1. 記録材上のトナー像をニップ部で加熱する第1の回転体と前記第1の回転体と協働して前記ニップ部を形成し且つ記録材のトナー像担持面とは反対の面に接触する第2の回転体との一対の回転体と、
    前記第1の回転体に周速差を持って当接することで前記第1の回転体の表面を摺擦する摺擦処理を実行可能な第1の摺擦回転体と、
    前記第1の摺擦回転体を前記第1の回転体の表面に対して接離させる第1の接離機構と、
    前記第1の摺擦回転体の表面に当接して表面を清掃する回転可能な第1の清掃部材と、
    前記第2の回転体に周速差を持って当接することで前記第2の回転体の表面を摺擦する摺擦処理を実行可能な第2の摺擦回転体と、
    前記第2の摺擦回転体を前記第2の回転体の表面に対して接離させる第2の接離機構と、
    前記第2の摺擦回転体の表面に当接して表面を清掃する第2の清掃部材と、
    前記第1の摺擦回転体が前記第1の回転体から離間している時に、第1の摺擦回転体と前記第1の清掃部材を回転させる第1の清掃モードと、前記第2の摺擦回転体が前記第2の回転体から離間している時に、第2の摺擦回転体と前記第2の清掃部材を回転させる第2の清掃モードと、を実行する実行部と、
    を有することを特徴とする画像加熱装置。
  2. 記録材上のトナー像をニップ部で加熱する第1の回転体と前記第1の回転体と協働して前記ニップ部を形成し且つ記録材のトナー像担持面とは反対の面に接触する第2の回転体との一対の回転体と、
    前記第2の回転体に周速差を持って当接することで前記第2の回転体の表面を摺擦する摺擦処理を実行可能な摺擦回転体と、
    前記摺擦回転体を前記第2の回転体の表面に対して接離させる接離機構と、
    前記摺擦回転体の表面に当接して表面を清掃する清掃部材と、
    前記第2の回転体が回転するとき前記摺擦回転体を回転させる回転伝達機構と、を有し、
    前記清掃部材は前記摺擦回転体に対して従動回転するように配置され、前記清掃部材は前記第2の回転体が回転中は前記摺擦回転体の表面を清掃することを特徴とする画像加熱装置。
  3. 前記第1の回転体に対して前記第2の回転体を接離させる接離機構を有し、装置に対する記録材の導入終了後、前記第2の回転体の圧接時間を調整することにより前記擦回転体と前記清掃部材の回転時間を調整可能としたことを特徴とする請求項2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記摺擦回転体は表面に砥粒を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  5. 前記砥粒はアルミナ系の砥粒であることを特徴とする請求項4に記載の画像加熱装置。
  6. 前記清掃部材はブラシローラであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像加熱装置。
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