JP2008037575A - シート材供給装置 - Google Patents

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JP2008037575A JP2006214117A JP2006214117A JP2008037575A JP 2008037575 A JP2008037575 A JP 2008037575A JP 2006214117 A JP2006214117 A JP 2006214117A JP 2006214117 A JP2006214117 A JP 2006214117A JP 2008037575 A JP2008037575 A JP 2008037575A
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Kosuke Takagi
康介 高木
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Abstract

【課題】繰り出すシート材の紙厚に応じて最適な当接圧力を自動設定することが可能なシート材供給装置の提供。
【解決手段】シート材Sが積載される昇降可能なホッパ1と、回動可能に軸支され、ホッパ1の昇降によりシート材Sに押圧されてシート材Sを繰り出すピックアップローラ2と、このピックアップローラ2のシート材Sへの当接圧力を検出するための梁部材9および歪みゲージ10から構成される圧力検出機構とを備え、ホッパ1は、ピックアップローラ2をシート材Sへ押圧するための押圧機構と、圧力検出機構により検出した当接圧力に基づいて押圧機構による押圧力を調整するための押圧力調整機構とを有する。圧力検出機構により検出した当接圧力に基づいて押圧機構による押圧力を調整することで、繰り出すシート材Sの紙厚に応じて最適な当接圧力を自動設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置や画像読取装置等の装置本体内へ連続的にシート材を供給するシート材供給装置に関する。
従来のシート材供給装置は、画像形成装置や画像読取装置等の装置本体内へ連続的にシート材を1枚ずつ供給するために、積載されたシート材を繰り出すピックアップローラと、互いに当接した分離ローラおよびリタードローラとでシート材を捌く分離メカニズムを有する。この分離メカニズムでは、ピックアップローラを所定の荷重でシート材に当接させ、ピックアップローラの回転によりシート材を1枚ずつ繰り出して画像形成装置や画像読取装置等の装置本体内へ送り込む。
また、最近のシート材供給装置では、次段のローラに噛み込んだ時点でピックアップローラをシート材から離間させ、ピックアップローラの当接圧力の影響を排除するものもある。また、例えば、(特許文献1)には、半月形状の給送ローラによってシート材を1枚ずつ繰り出すことにより、従来のようにピックアップローラを上下させる移動機構等を不要にしたものもある。
特開平6−9079号公報
前述のように、積載されたシート材を繰り出すピックアップローラと、互いに当接した分離ローラおよびリタードローラとでシート材を捌く分離メカニズムでは、シート材に対するピックアップローラの当接圧力は小さい方が安定分離領域は広くなるが、一方で、給紙圧力が小さいと厚いシート材では繰り出し時に滑りが生じ、安定した給紙ができないという問題がある。
また、極めて厚みの薄いシート材では、当接圧力が大きいと積載されたシート材の束にピックアップローラが食い込み、ピックアップローラ等にシート材が巻きついてジャムしやすくなるという問題がある。すなわち、積載されたシート材の厚みに応じて、適切な当接圧力が異なるものの、従来のシート材供給装置ではシート材に応じた当接圧力の制御はなされていない。
そこで、本発明は、繰り出すシート材の紙厚を検出し、その検出データに基づいてピックアップローラのシート材に対する最適な当接圧力が設定されるシート材供給装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のシート材供給装置は、シート材が積載される昇降可能なホッパと、回動可能に軸支され、ホッパの昇降によりシート材に押圧されてシート材を繰り出すピックアップローラと、このピックアップローラのシート材への当接圧力を検出するための圧力検出機構と、ピックアップローラをシート材へ押圧するための押圧機構と、圧力検出機構により検出した当接圧力に基づいて押圧機構による押圧力を調整するための押圧力調整機構とを有するシート材供給装置としたものである。
本発明によれば、圧力検出機構がピックアップローラのシート材への当接圧力を検出し、その当接圧力のデータに基づいて、押圧機構によるピックアップローラのシート材に対する押圧力を調整することで、繰り出すシート材の紙厚に応じてピックアップローラのシート材に対する最適な当接圧力が設定される。
本願の第1の発明は、シート材が積載される昇降可能なホッパと、回動可能に軸支され、ホッパの昇降によりシート材に押圧されてシート材を繰り出すピックアップローラと、このピックアップローラのシート材への当接圧力を検出するための圧力検出機構と、ピックアップローラをシート材へ押圧するための押圧機構と、圧力検出機構により検出した当接圧力に基づいて押圧機構による押圧力を調整するための押圧力調整機構とを有するシート材供給装置である。
本発明によれば、圧力検出機構により検出した当接圧力に基づいて押圧機構による押圧力を調整することで、繰り出すシート材の紙厚に応じて最適な当接圧力を自動設定することができる。
本願の第2の発明は、当接圧力は、ホッパの昇降により調整するものであることを特徴とするシート材供給装置である。
本発明によれば、所定の当接圧力を得る高さにホッパを昇降させることで最適な当接圧力でピックアップローラによりシート材を繰り出することが可能となる。
本願の第3の発明は、押圧力調整機構は、所定厚さの薄いシート材について最適に設定された圧力に当接圧力を調整するものであり、ホッパは、ピックアップローラとシート材との間で滑りが生じている場合に上昇させるものであることを特徴とするシート材供給装置である。
本発明によれば、所定厚さの薄いシート材について最適に設定された圧力に当接圧力を調整してピックアップローラによりシート材を繰り出し、ピックアップローラとシート材との間で滑りが生じている場合にホッパを上昇させて最適な当接圧力でシート材を繰り出すことにより、紙厚の薄いシート材から厚いシート材まで混在したシート材の束を1枚ずつ分離して供給することが可能となる。
本願の第4の発明は、押圧力調整機構が、ピックアップローラを保持する保持部材をシート材に対して押圧する弾性部材と、この弾性部材の位置を調整するカム機構とを備えるものであるシート材供給装置である。
本発明によれば、カム機構の位相を調整することにより所定の当接圧力を得ることができ、押圧機構により発生する押圧力を最適にすることが可能となる。また、これにより、ホッパの昇降機構を省略することもできる。
本願の第5の発明は、押圧力調整機構が、所定厚さの薄いシート材について最適に設定された圧力に押圧力を調整し、かつ、ピックアップローラとシート材との間ですべりが生じている場合に、カム機構の位相を調整して押圧力を強く設定するものであるシート材供給装置である。
本発明によれば、ピックアップローラとシート材との間ですべりが生じている場合に、カム機構の位相を調整して押圧力を強く設定することにより、最適な当接圧力でピックアップローラによりシート材を繰り出すことが可能となる。
本願の第6の発明は、圧力検出機構が、ピックアップローラを保持する保持部材に架設された梁部材を介して弾性部材により印加する付勢力によって生じる、梁部材の撓み量を測定することにより検出するものであるシート材供給装置である。
本発明によれば、ピックアップローラを保持する保持部材に架設された梁部材の撓み量を測定することで、ピックアップローラのシート材への当接圧力を検出することができ、この検出した当接圧力に基づいて押圧機構による押圧力を調整することで、繰り出すシート材の紙厚に応じて最適な当接圧力を自動設定することができる。
本願の第7の発明は、梁部材の撓み量が、この梁部材の表面に配設した歪みゲージの抵抗変化により検出するものであるシート材供給装置である。
本発明によれば、梁部材の表面に配設した歪みゲージの抵抗変化により梁部材の撓み量を測定することができ、この梁部材の撓み量を測定することで、ピックアップローラのシート材への当接圧力を検出することができ、この検出した当接圧力に基づいて押圧機構による押圧力を調整することで、繰り出すシート材の紙厚に応じて最適な当接圧力を自動設定することができる。
本願の第8の発明は、梁部材の撓み量が、ピックアップローラを保持する保持部材に配設した位置検出素子センサにより、梁部材までの距離を測定することにより検出するものであるシート材供給装置である。
本発明によれば、梁部材までの距離を測定することにより梁部材の撓み量を測定することができ、この梁部材の撓み量を測定することで、ピックアップローラのシート材への当接圧力を検出することができ、この検出した当接圧力に基づいて押圧機構による押圧力を調整することで、繰り出すシート材の紙厚に応じて最適な当接圧力を自動設定することができる。
本願の第9の発明は、押圧力調整機構が、ピックアップローラを保持する保持部材に架設された梁部材の撓み反力によりピックアップローラをシート材に対して押圧するものであるシート材供給装置である。
本発明によれば、梁部材の撓み反力により所定の当接圧力を得ることで、別段の加圧付勢手段を設けなくても、押圧機構により発生する押圧力を調整することが可能となり、別段の加圧付勢手段を省略することができる。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるシート材供給装置の断面図、図2は図1のピックアップローラモジュールの斜視図、図3は図2のピックアップローラモジュールの上ハウジングを取り外した状態の斜視図、図4はピックアップローラモジュールの当接圧力を検出するための圧力検出機構の説明図、図5は圧力検出機構の別の例を示す説明図、図6は押圧力調整機構の別の例を示す部分断面図、図7(a)は分離ローラ部分の側面図、図7(b)は分離ローラ部分の正面図である。
以下、主に図1、図2を参照しながら説明する。
図1において、本発明の実施の形態1におけるシート材供給装置は、画像形成装置や画像読取装置等(図示せず)の装置本体内へ連続的にシート材S(図4参照。)を1枚ずつ供給するものであって、シート材Sが積載される昇降可能なホッパ1と、ホッパ1上のシート材Sに当接して1枚ずつ繰り出すピックアップローラ2と、ピックアップローラ2により繰り出されたシート材Sを送り方向に搬送する分離ローラ3と、分離ローラ3に所定の空転負荷をもって所定の圧力で圧接し、送られたシート材Sに捌き効果を与えるリタードローラ4等により構成される。
ピックアップローラ2、分離ローラ3およびリタードローラ4は、それぞれ個別に駆動源が接続され、独立して駆動することが可能である。また、ピックアップローラ2と分離ローラ3を単一の駆動源により駆動することも可能である。
リタードローラ4には、分離ローラ3が1枚のシート材Sを搬送する場合はシート材Sの摩擦力により搬送方向へ回転(空転)し、シート材Sが重送されている場合は、搬送方向と逆方向に回転するワンウェイクラッチを駆動軸に搭載している。
分離ローラ3とリタードローラ4のニップ位置近傍の搬送方向の上流位置および下流位置には、シート材Sを検知するシート材検知センサを配置する。このシート材検知センサは、それぞれ上流側を給紙検知センサ5a、下流側を分離検知センサ5bとする。また、分離ローラ3とリタードローラ4のニップ位置近傍の搬送方向の下流位置に、重送検知センサ6が配置されている。
ピックアップローラ2は、図2に示すように保持部材としての上ハウジング7aおよび下ハウジング7bによってモジュール化され、ピックアップローラモジュール7を構成している。ピックアップローラ2は、下ハウジング7bに回転可能に軸支され、保持されている。
ピックアップローラモジュール7は、軸8を支軸として揺動自在に装置筐体Cに軸支されている。
上ハウジング7aは下ハウジング7bに固定されている。また、分離ローラ3は、装置筐体Cに図示しない軸受けによって回転可能に支持されている。
上ハウジング7a上にはピックアップローラ2のシート材Sへの当接圧力を検出するための圧力検出機構として、ピックアップローラ2がシート材Sに当接する位置近傍のピックアップローラ2の軸方向に梁部材9が架設されている。図4に示すように、この梁部材9の中央部表面には歪みゲージ10が貼り付けられている。
また、ピックアップローラモジュール7は、ピックアップローラモジュール7全体の自重によるモーメントを相殺するように、ばね11を介して装置筐体Cに支持されている。
梁部材9の中央は、張力調整機構13により圧縮量可変に装置筐体Cに保持された弾性部材としてのばね12によって付勢されており、ピックアップローラ2はこのばね12によってシート材Sへ押圧される。
ピックアップローラ2の当接圧力は、図4に示すように梁部材9の撓みによって生じる梁部材9中央部表面の撓み量を歪みゲージ10によって検出し、演算することにより求める。
ばね12および張力調整機構13は、ピックアップローラ2がシート材Sを押圧する所定の当接圧力を得る押圧機構および押圧力調整機構を構成し、張力調整機構13の位相を調整することによりばね12の圧縮量を調整して、発生する押圧力を最適にすることが可能である。
すなわち、所定厚さの薄いシート材Sについて最適に設定された圧力にピックアップローラ2の押圧力を調整しておき、ピックアップローラ2とシート材Sとの間ですべりが生じている場合には、ホッパ1の高さを調整して押圧力をさらに強く設定する。なお、この当接圧力は歪みゲージ10ではなく、梁部材9の撓みを計測する変位センサ20によって検出することも可能である(図5参照)。
なお、このばね12の付勢力によって梁部材9に撓みが生じると、歪みゲージ10の電気抵抗値が変化するので、歪みゲージ10をいわゆるホイートストンブリッジの未知抵抗として接続して抵抗値を検出することにより、梁部材9の歪εを検出することができる。
したがって、この検出した歪εを用いて梁部材9の撓み量を算出することができる。
また、図5に示す例では、梁部材9と対応する位置に、位置検出素子(PSD)を用いた変位センサ20を配設している。この場合、変位センサ20に設けられた発光ダイオード(LED)から射出された光が梁部材9で反射してPSDに入射した位置の変化を変位センサ20が検出することにより、変位センサ20と梁部材9との距離を測定して、梁部材9の撓みを検出することができる。梁部材9の撓みは、中央に印加される付勢力によって決定するので、前記した方法で梁部材9の撓みを検出することにより、ピックアップローラ2に印加される当接圧力を検知することができる。
ここで、図4に示すように、ホッパ1は、パンタグラフ状のリンク機構(図示せず。)やカム機構(図示せず。)等の押圧機構により上下方向に略平行移動(昇降)可能に構成され、上面にシート材Sを載置可能な構成である。ホッパ1は、上下方向に昇降し、シート材Sを繰り出す際はシート材Sがピックアップローラ2に当接するまで上昇させ、ピックアップローラ2をシート材Sに押圧する。ホッパ1は、上述のように検出した当接圧力が所定の圧力となった際に停止させ、さらに所定厚さの薄いシート材Sについて最適に設定された圧力になるまで上昇させる押圧力調整機構を備える。ピックアップローラ2は、この当接圧力が設定圧力となる位置までシート材Sが上昇したときに、回転させ、シート材Sを繰り出すものである。
また、押圧力調整機構は、前述のホッパ1の昇降高さに代えて、図6に示すように、ばね12の圧縮量を変化させるカム機構18を備えた構成とすることができる。このような構成によれば、カム機構18の位相を調整することにより、ホッパ1を昇降させなくてもばね12の圧縮量を変えて、ピックアップローラ2のシート材Sへの当接圧力を調整することが可能である。また、ばね12を省略して、梁部材9の撓みにより発生する反力(撓み反力)を当接圧力として利用することも可能である。
次に、図3に示すように、ピックアップローラ2と同軸に、回転自在のローラ(以下、「すべり検知ローラ」と称す。)21aが配置されている。このすべり検知ローラ21aは、ピックアップローラ2の回転により繰り出されるシート材Sに連れ回りすることにより回転する。このすべり検知ローラ21aには、シート材Sと当接する部分以外の外周面に回転を検出する凹凸等の検出パターン(図示せず。)を形成することも可能である。
すべり検知ローラ21aは、この検出パターンがフォトインタラプタ等のセンサにより検出されることで回転の有無が検出される。すなわち、ピックアップローラ2に当接したシート材Sが動くと、このシート材Sに連れ回りするすべり検知ローラ21aが回転するので、シート材Sの動きが検出される。
また、厚いシート材Sの場合、小さな当接圧力ではピックアップローラ2がすべり、シート材Sが動かない場合があるが、この場合、すべり検知ローラ21aも回転しないので、シート材Sとピックアップローラ2が滑っていることを検出できる。
また、すべり検知ローラ21aの搬送方向下流には、すべり検知ローラ21aと同様のジャム検知ローラ21bを設けることが可能である。ジャム検知ローラ21bは、すべり検知ローラ21aと同様、シート材Sに連れ回りし、シート材Sが動いているかどうかを検出する。
ここで、シート材Sがピックアップローラ2で送られているとき、ジャム検知ローラ21bが回転している場合には、シート材Sは正常に搬送されていると判定できる。
一方、シート材Sがピックアップローラ2で送られているとき、ジャム検知ローラ21bが送り速度より遅い速度で回転しているか停止している場合には、ジャムが発生していると判定できる。
次に、図7に示すように、両分離ローラ3(図3参照)の外側には、外周が鋸歯状に形成されたスターローラ3aを配置することが可能である。鋸歯はシート材Sの搬送方向に向かって傾斜させている。また、スターローラ3aの鋸歯の先端を含んだ直径は分離ローラ3よりも大きく形成されている。また、スターローラ3aは、分離ローラ3と一体的に回転し、分離ローラ3はその回転軸に対してシート材Sの搬送方向にはロックされ、シート材Sの戻し方向には空転するワンウェイクラッチ(図示せず。)を備えることが可能である。
リタードローラ4は、図1に示すように、装置筐体Cに対して軸14を中心として揺動可能に軸支されたホルダ15に回転可能に軸支されている。ホルダ15は、リタードローラ4の分離ローラ3への当接圧力を発生するばね16により付勢されている。
ばね16は、カム機構17の位相により圧縮量を調整可能であって、この圧縮量を調整することにより分離ローラ3への当接圧力が変更できるようになっている。また、前述のようにリタードローラ4は独立した駆動源により駆動されるが、このとき、リタードローラ4は分離ローラ3とは逆方向に駆動される。
次に、図8を用いて、上記構成のシート材供給装置の動作について説明する。図8は、本発明の実施の形態1におけるシート材供給装置の動作を示すフローチャートである。
まず、ホッパ1上にシート材Sを載せ(ステップ101、以下、S101と示す)、シート材供給装置を起動すると、シート材供給装置はシート材S搬送路の搬送ローラ30(図1参照。)を回転させ(S102)、ホッパ1をピックアップローラ2に当接する位置まで上昇させる(S103)。このとき、歪みゲージ10によって検出される撓み検出量が、所定厚さの薄いシート材について最適に設定された圧力を示す量(以下、「設定値A」と称す。)となったときに(S104)、ホッパ1の上昇を停止する(S105)。
次に、ピックアップローラ2と分離ローラ3を回転させ(S106)、すべり検知ローラ21aによってピックアップローラ2でシート材Sが滑っていないかどうか判定する(S107)。このとき、リタードローラ4は所定の空転負荷で分離ローラ3に当接しているので、リタードローラ4が回転しないように保持しておくか、逆転させることにより、シート材Sは1枚ずつ分離されながら分離ローラ3、リタードローラ4間を通過する。
ここで、シート材Sが滑っていない場合、ジャム検知ローラ21bによってシート材Sが動いているかどうか判定し(S108)、動いていない場合にはジャムが発生していると判断してピックアップローラ2を止める(S131)。
一方、動いている場合には、シート材Sの先端が搬送ローラ30に到達したかどうか判定し(S109)、到達した場合にはピックアップローラ2と分離ローラ3を停止する(S110)。なお、リタードローラ4を回転させていた場合には、リタードローラ4も停止する。
そして、搬送ローラ30を通過したシート材Sが装置内での処理を終え、次のシート材Sを装置内に搬送するタイミングになると、歪みゲージ10または変位センサ20の圧力検出手段によって検出される撓み検出量が設定値Aかどうか判定し(S141)、同じであればS105へ戻る。
ここで、設定値Aよりも小さい場合にはホッパ1を上昇させ(S142)、大きい場合にはホッパ1を下降させ(S143)、同じにしてからS105へ戻り、同様のシーケンスにより次のシート材Sを搬送ローラ30まで送り込む。そして、最後のシート材Sが装置内での処理を終えると(S111)、搬送ローラ30を停止し(S112)、ホッパ1を原点位置まで下降して処理を終了する(S113)。
なお、上記シート材供給シーケンス中のS107において、シート材Sが滑っていると判定された場合、厚いシート材を動かすのに必要な当接圧力になるまでホッパ1を上昇させる(S121)。
通常、静止摩擦はすべり摩擦より大きいため、すべり検知ローラ21aがシート材Sに連れ回りしてシート材Sが動き出すのを検出すると、ホッパを所定の当接圧力になるまで下降させる。そして、シート材Sが動き出すのを検出するまでは、ホッパ1を上昇させながら、歪みゲージ10などの圧力検出手段によって検出される撓み検出量が、予め設定された当接圧力の最大値(以下、「設定値B」と称す。)に達しているかどうか判定する(S122)。達していない場合にはすべり検知ローラ21aによってピックアップローラ2でシート材Sが動き始めるまでホッパ1の上昇を継続する(S123,S124,S125)。
なお、シート材Sが動き始める前にS122で設定値Bに達したことを検出した場合は、シート材Sが動かない何らかの要因があるとしてホッパ1の上昇を停止し(S125)、ピックアップローラ2を停止して、ジャムエラーとして処理をする(S126)。
なお、上記S109においてシート材Sの先端が搬送ローラ30に到達したかどうかの判定は次の手順により行う。すなわち、シート材Sがホッパ1から繰り出され、正常に搬送されると、分離ローラ3とリタードローラ4とのニップ位置の直前に配置された給紙検知センサ5aをオンされ、シート材S先端の分離ローラ3とリタードローラ4とのニップ位置到達が検知される。
このシート材S先端のニップ位置到達後、ピックアップローラ2と分離ローラ3とリタードローラ4は、分離ローラ3と搬送ローラ30との間の距離分だけ回転を続けることにより、シート材Sが搬送ローラ30に到達したと判定する。
シート材Sが搬送ローラ30に到達したと判定されると、ピックアップローラ2、分離ローラ3およびリタードローラ4を停止する。
そして、分離検知センサ5bがシート材Sの後端を検知したら、1枚目のシート材Sの搬送が完了したとして、所定の間隔を開けた後、再度ピックアップローラ2、分離ローラ3およびリタードローラ4を回転させ、2枚目以降のシート材Sを供給する。
以上のように、本実施の形態1におけるシート材供給装置では、所定厚さの薄いシート材Sについて最適に設定された圧力に当接圧力を調整して、ピックアップローラ2によりシート材Sを繰り出し、ピックアップローラ2とシート材Sとの間で滑りが生じている場合に、ホッパ1を上昇させて最適な当接圧力でシート材Sを繰り出すことにより、紙厚の薄いシート材から厚いシート材Sまで、混在したシート材Sの束を1枚ずつ分離して供給することが可能である。
すなわち、本実施の形態1におけるシート材供給装置では、圧力検出機構により検出した当接圧力に基づいて押圧機構による押圧力を調整することで、繰り出すシート材Sの紙厚に応じて最適な当接圧力を自動設定することが可能である。
本発明のシート材供給装置は、装置本体内へ連続的にシート材を供給する画像形成装置や画像読取装置等として有用である。特に、本発明は、繰り出すシート材の紙厚に応じて最適な当接圧力を自動設定することが可能なシート材供給装置として好適である。
本発明の実施の形態1におけるシート材供給装置の断面図 図1のピックアップローラモジュールの斜視図 図2のピックアップローラモジュールの上ハウジングを取り外した状態の斜視図 ピックアップローラモジュールの当接圧力を検出するための圧力検出機構の説明図 圧力検出機構の別の例を示す説明図 押圧力調整機構の別の例を示す部分断面図 (a)分離ローラ部分の側面図、(b)分離ローラ部分の正面図 本発明の実施の形態1におけるシート材供給装置の動作を示すフローチャート
符号の説明
1 ホッパ
2 ピックアップローラ
3 分離ローラ
3a スターローラ
4 リタードローラ
5a 給紙検知センサ
5b 分離検知センサ
6 重送検知センサ
7 ピックアップローラモジュール
7a 上ハウジング
7b 下ハウジング
8 軸
9 梁部材
10 歪みゲージ
11,12 ばね
13 張力調整機構
14 軸
15 ホルダ
16 ばね
17,18 カム機構
20 変位センサ
21a すべり検知ローラ
21b ジャム検知ローラ
30 搬送ローラ
S シート材

Claims (9)

  1. シート材が積載される昇降可能なホッパと、
    回動可能に軸支され、前記ホッパの昇降により前記シート材に押圧されて前記シート材を繰り出すピックアップローラと、
    このピックアップローラの前記シート材への当接圧力を検出するための圧力検出機構と、
    前記ピックアップローラを前記シート材へ押圧するための押圧機構と、
    前記圧力検出機構により検出した前記当接圧力に基づいて前記押圧機構による押圧力を調整するための押圧力調整機構とを有することを特徴とするシート材供給装置。
  2. 前記当接圧力は、前記ホッパの昇降により調整するものであることを特徴とする請求項1記載のシート材供給装置。
  3. 前記押圧力調整機構は、所定厚さの薄いシート材について最適に設定された圧力に前記当接圧力を調整するものであり、
    前記ホッパは、前記ピックアップローラとシート材との間で滑りが生じている場合に上昇させるものであることを特徴とする請求項2に記載のシート材供給装置。
  4. 前記押圧力調整機構は、前記ピックアップローラを保持する保持部材を前記シート材に対して押圧する弾性部材と、この弾性部材の位置を調整するカム機構とを備えるものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のシート材供給装置。
  5. 前記押圧力調整機構は、所定厚さの薄いシート材について最適に設定された圧力に前記押圧力を調整し、かつ、前記ピックアップローラとシート材との間ですべりが生じている場合に、前記カム機構の位相を調整して前記押圧力を強く設定するものであることを特徴とする請求項4記載のシート材供給装置。
  6. 前記圧力検出機構は、前記ピックアップローラを保持する保持部材に架設された梁部材を介して前記弾性部材により印加する付勢力によって生じる、梁部材の撓み量を測定することにより検出するものであることを特徴とする請求項4または5に記載のシート材供給装置。
  7. 前記梁部材の撓み量は、この梁部材の表面に配設した歪みゲージの抵抗変化により検出するものであることを特徴とする請求項6記載のシート材供給装置。
  8. 前記梁部材の撓み量は、前記ピックアップローラを保持する保持部材に配設した位置検出素子センサにより、前記梁部材までの距離を測定することにより検出するものであることを特徴とする請求項6記載のシート材供給装置。
  9. 前記押圧力調整機構は、前記ピックアップローラを保持する保持部材に架設された梁部材の撓み反力により前記ピックアップローラを前記シート材に対して押圧するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のシート材供給装置。
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