JP2008024999A - 耐力および曲げ加工性に優れたCu−Ni−Si系銅合金板材 - Google Patents

耐力および曲げ加工性に優れたCu−Ni−Si系銅合金板材 Download PDF

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【課題】「耐力」および「曲げ加工性」をL方向、T方向のいずれにおいても高レベルに向上させたCu−Ni−Si系銅合金板材を提供する。
【解決手段】質量%で、Ni:1.0〜2.5%、Si:0.25〜1.0%、残部実質的にCuからなる組成を有し、板面において圧延方向に対し平行方向をL方向、直角方向をT方向と呼び、板厚方向をZ方向と呼ぶとき、Z方向に観察した組織において、結晶粒のL方向平均長さDL(μm)とT方向平均長さDT(μm)の比DL/DTが1.2〜3.0であり、DTが25μm以下であり、かつ結晶粒界上にある粒子径0.1μm以上の析出物の密度N1(個/mm)と結晶粒内にある粒子径0.1μm以上の析出物の密度N2(個/mm)の比N1/N2が5以下である銅合金板材。合金元素として、更にSn、Zn、P、Fe、Mg、Co、Cr、Ti、V、Bの1種以上を含有できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、コネクタ、リレー、スイッチ、ソケット、リードフレーム等の電気・電子部品に適したCu−Ni−Si系銅合金に関する。
近年のエレクトロニクスの発達により、様々な機械の電気配線は複雑化、高集積化が進み、コネクタ、リレー、スイッチ等の電気・電子部品には一層の軽量化や信頼性向上が望まれている。特にパーソナルコンピュータや携帯電話などに使用されるコネクタ、ソケットなどでは、省スペース化と高機能化が同時に進んでおり、これらの通電部品を構成する銅合金に対しては、薄肉化した状態で従来の材料と同等以上のばね特性や信頼性を発揮できる優れた特性が求められている。
具体的には、小型化・薄肉化に対応するための「強度」および「ばね特性」の向上、複雑な部品の形状に対応するための「プレス加工性」や「曲げ加工性」の向上、単位断面積あたりの通電量の増加、電気信号の高速化に対応するための「導電性」の向上、などが要求される。更に電気・電子部品は接触信頼性を向上させるために用途に応じてSn、Ag、Au等のめっきが施されることが多く、また、はんだ付け工程を伴うことも多い。このため、「めっき密着性」や「はんだ濡れ性」が良好であることも重要である。自動車向けのコネクタ材として用いられる場合には、エンジンルーム内の環境に耐えうるように「耐応力緩和特性」に優れることも要求される。
強度特性に優れた銅合金としては、リン青銅やベリリウム銅が挙げられる。また、特許文献1にはNi−Si系の金属間化合物を析出させることにより、導電性、強度、ばね特性の改善を図ったCu−Ni−Si系銅合金が挙げられている。特許文献2にはCu−Ni−Si系銅合金をベースとしてMgを添加し、強度、耐応力緩和性を改善することが記載されている。特許文献3にはCu−Ni−Si系合金においてNi−Si析出物のサイズなどを制御することによって、はんだ付け性、めっき密着性などを向上させることが記載されている。
一方、特許文献4、5、6にはSn、Znを添加したCu−Ni−Si系銅合金の結晶粒形状を制御することによって曲げ加工性、引張強さを制御することが記載されている。Znは比較的安価な元素であり、銅合金に添加することではんだ付け性が改善され、耐食性の改善効果もある。また、Snの添加にはSnめっきスクラップが利用でき、コスト的に有利となる。
特開昭58−123846号公報 特許第2572042号公報 特許第3383615号公報 特許第3520034号公報 特許第3734961号公報 特開2000−80428号公報
しかし、強度に優れるリン青銅は導電率が例えばJIS C5210で12%IACS程度と低く、また耐応力緩和特性についても改善が望まれる。ベリリウム銅はコストが高く、安定供給にも問題がある。Cu−Ni−Si系銅合金は導電性、強度、ばね特性のバランスが比較的良好であるが、薄肉化した材料としては昨今の通電部品に求められる厳しい要求に十分対応できない。特許文献2、3のような第三元素を添加した改良型のCu−Ni−Si系銅合金でも曲げ加工性が必ずしも十分とは言えない。
特許文献4、5、6のSn、Znを添加したCu−Ni−Si系銅合金は、はんだ濡れ性の向上に有効かつ安価なZnを含有し、またSnめっきスクラップのリサイクルに寄与できることから、現在では広く普及している。ところが、近年では銅価の高騰、およびエンドユーザーからのコストダウン要請などから、プレスメーカーにおいて設計の自由度を拡げ、素材を歩留よく使用したいという要望が高まっている。一般に、圧延された金属材料の板材ではL方向とT方向とで機械的性質に差が生じる(異方性)。上記の要望に応えるためには、素材である銅合金板材から、どの方向にプレス原板を採取しても所定の強度や加工性が得られるように、機械的特性についての異方性が軽減された銅合金板材を提供しなければならない。特に小型端子、コネクタにとっては「耐力」と「曲げ加工性」のレベルを、板面どの方向についても高く維持する必要がある。現時点で、このような厳しい要求を満足する安価な銅合金材料はまだ見出されていない。
本発明はこのような現状に鑑み、通電部品に必要な前記各特性を基本的に具備する銅合金において、特に「耐力」および「曲げ加工性」をL方向、T方向のいずれにおいても高レベルに向上させた銅合金材料を提供しようというものである。
発明者らの詳細な研究の結果、上記目的は、特定の組成および金属組織を有するCu−Ni−Si系銅合金によって達成できることが明らかになった。
すなわち本発明では、質量%で、Ni:1.0〜2.5%、Si:0.25〜1.0%、Sn:0〜2.0%、Zn:0〜10%、P:0〜0.2%、Fe:0〜1.0%、Mg:0〜0.5%、Co:0〜4.0%、Cr:0〜4.0%、Ti:0〜1.0%、V:0〜1.0%、B:0〜0.1%、残部Cuおよび不可避的不純物からなる組成を有し、板面において圧延方向に対し平行方向をL方向、直角方向をT方向と呼び、板厚方向をZ方向と呼ぶとき、Z方向に観察した組織において、結晶粒のL方向平均長さDL(μm)とT方向平均長さDT(μm)の比DL/DTが1.2〜3.0であり、DTが25μm以下であり、かつ結晶粒界上にある粒子径0.1μm以上の析出物の密度N1(個/mm)と結晶粒内にある粒子径0.1μm以上の析出物の密度N2(個/mm)の比N1/N2が5以下である銅合金板材が提供される。特に、0.2%耐力がL方向とT方向の両方向とも620N/mm2以上であり、180°曲げ試験におけるMBR/t(tは板厚)がG.W.およびB.W.とも0.5以下であるものが好適な対象となる。
ここで、Sn、Zn、P、Fe、Mg、Co、Cr、Ti、VおよびBは任意選択元素である。これらの元素含有量の下限「0%」は、その元素が無添加である場合(不可避的不純物として混入される場合を含む)を意味する。
結晶粒のL方向平均長さDLおよびT方向平均長さDTは、線分法(JIS H0501)に従いそれぞれ上記L方向およびT方向の測定を行うことによって求められる。
結晶粒界上にある粒子径0.1μm以上の析出物の密度N1は、板の表面を研磨およびエッチングして現れたZ方向に垂直な断面(以下「Z断面」という)について、結晶粒界をトレースするように設定した太さ0.3μmの線上に粒子の少なくとも一部分が存在する析出物粒子のうち粒子径が0.1μm以上であるものをカウントして、その数を粒界の測定長さで除することにより求まる。結晶粒内にある粒子径0.1μm以上の析出物の密度N2は、Z断面の結晶粒内(粒界部分以外)の領域にL方向の太さ0.3μmの直線をランダムに設定し、その直線上に粒子の少なくとも一部分が存在する析出物粒子のうち粒子径が0.1μm以上であるものをカウントし、その数を直線の測定長さで除することにより求まる。析出物の粒子径は観察面に現れている析出物粒子の最も長い部分の径(長径)である。
板材の曲げ試験におけるG.W.とは曲げ軸がT方向に一致する場合であり、B.W.とは曲げ軸がL方向に一致する場合である。
本発明によれば、コネクタ、リレー、スイッチ等の電気・電子部品に必要な基本特性を具備するCu−Ni−Si系銅合金の板材において、L方向、T方向のいずれにおいても「耐力」と「曲げ加工性」を高レベルに向上させることができた。このため、特にプレスメーカーでの設計自由度および歩留の向上が期待される。またこの合金はZnを比較的多量に含有することによる素材コストの低減効果が高く、さらにNiめっきやSnめっきを有する銅合金スクラップ、Znを含む黄銅スクラップを原料として使用できるのでリサイクル性にも優れる。このため、電気・電子部品のコスト低減にも寄与し得る。
〔合金組成〕
本発明ではCu−Ni−Si系銅合金を採用する。Cu−Ni−Siの3元系基本成分にSnやZnを添加した合金も、本明細書では包括的にCu−Ni−Si系銅合金と称している。
NiおよびSiは、析出物を形成し、強度上昇および導電性・熱伝導度向上に寄与する。強度や導電性の向上を図るだけならNi、Siの含有量は比較的広い範囲に許容される。これまでのコルソン合金では高い強度を得るために、NiとSi量を高い濃度で添加するという手法が取られていた。しかし、本発明では「耐力」と「曲げ加工性」を高レベルで両立させる必要がある。種々検討の結果、この両立を実現するには、NiおよびSiの含有量を狭い範囲に制限する必要があることがわかった。すなわち、Niを1.0質量%以上、かつSiを0.2質量%以上含有させなければ「耐力」の向上に必要な析出物量が確保できない。一方、Niを2.5質量%以下、かつSiを1.0質量%以下に規制しなければ、溶体化処理時に粗大析出物の量を十分減少させることが難しくなり、時効後に冷延を加えた際の「曲げ加工性」が急激に低下する恐れがある。
Ni含有量1.0〜2.5質量%、かつSi含有量0.25〜1.0質量%の範囲において、製造工程を最適化することで「耐力」と「曲げ加工性」を高レベルで両立させることが可能となる。特にNi含有量を1.3〜2.0質量%にコントロールすること、およびSi含有量を0.3〜0.6質量%にコントロールすることが、製造性と特性のバランスを良好に維持する上で有利となる。
NiとSiによって形成される析出物は主としてNi2Si系の金属間化合物であると考えられる。ただし、合金中のNiおよびSiは時効処理によってすべてが析出物になるとは限らず、ある程度はCuマトリックス中に固溶した状態で存在する。固溶状態のNiおよびSiは、若干の強度上昇をもたらすものの析出状態と比べてその効果は小さく、また導電率を低下させる要因になる。このためNiとSiの含有量の比はできるだけ析出物Ni2Siの組成比に近づけることが望ましい。したがって本発明では質量%で表したNi/Si比を3.5〜5.0の範囲に調整することが好ましい。
Znは、はんだ付け性および強度を向上させる他、鋳造性を改善する効果もある。また、Znの添加には安価な黄銅スクラップが使用できるメリットがある。ただし、10質量%を超えると導電性や耐応力腐食割れ性の低下が問題になりやすい。このため、Znを添加する場合は10質量%以下の範囲で行う。上記の効果を十分に得るには0.1質量%以上のZn含有量を確保することが望ましく、特に0.3〜2.0質量%の範囲に調整することが一層好ましい。
Snは、強度や耐応力緩和特性の向上に有効な元素である。また、Snを合金成分とすることによりSnめっきスクラップの使用が可能になり、コスト低減に有利となる。これらの効果を十分に得るには0.01質量%以上のSn含有量を確保することが望ましく、0.03質量%以上とすることがより好ましい。0.1質量%以上とすることがさらに効果的である。ただしSn含有量が2.0質量%を超えると導電性、曲げ加工性、熱間圧延性の低下が問題になりやすいので、Snを添加する場合は2.0質量%以下の範囲で行う。
Pは、脱酸剤としての効果があり、鋳造性を改善する。その効果を十分に得るには0.005質量%以上のP含有量を確保することが望ましく、0.01質量%以上が一層好ましい。しかし、P含有量が多くなると導電性が著しく低下するようになるので、Pを添加する場合は0.2質量%以下の範囲で行う。
Feは、固溶強化をもたらす元素であり、その作用を十分に発揮させるためには0.005質量%以上の含有量を確保することが望ましい。しかし、Fe含有量が多くなると導電率や曲げ加工性の大幅な悪化を招くことがあるので、Feを添加する場合は1.0質量%以下の範囲で行う。なお、FeはCu−Ni−Si系合金のスクラップから混入しやすい元素であり、そのスクラップを使用することによってFe含有量を適正に調整することも可能である。
Mgは、熱間加工性、強度、耐応力緩和特性の向上に有効であり、その作用を十分に発揮させるためには0.005質量%以上の含有量を確保することが望ましく、0.05質量%以上とすることがより効果的である。しかし、Mg含有量が多くなると導電率や曲げ加工性の大幅な悪化を招くことがあるので、Mgを添加する場合は0.5質量%以下の範囲で行う。なお、MgもFeと同様にCu−Ni−Si系合金のスクラップから混入しやすい元素であり、そのスクラップを使用することによってMg含有量を適正に調整することも可能である。
CoおよびCrは、いずれもNiと置換することでSiとの金属間化合物を形成し、材料の強度を向上させる。その作用を十分発揮させるためには、Co、Crいずれの場合も0.005質量%以上の含有量とすることが望ましく、0.03質量%以上とすることが一層好ましく、0.05質量%以上とすることがさらに効果的である。しかし、Co、Crとも多量に含有させると曲げ加工性と導電率の低下を招く。したがって、CoまたはCrを添加する場合は、いずれの元素も4.0質量%以下の範囲で行う必要があり、0.5質量%以下とすることがより好ましい。
Ti、V、Bは、固溶強化による耐力の向上や結晶粒微細化による曲げ加工性の向上に有効な元素である。これらの効果を十分に得るには、Ti、Vの場合はそれぞれ0.1質量%以上、Bの場合は0.005質量%以上の含有量とすることが望ましい。しかし、これらの元素を過剰に含む場合は製造時に割れが生じたり加工性の悪化を招いたりしやすいので、これらの元素を添加する場合は、Tiは1.0質量%以下、Vは1.0質量%以下、Bは0.1質量%以下の範囲で行う。
任意添加元素であるZn、Sn、P、Fe、Mg、Cr、Co、Ti、V、Bは単独で含有させてもよいし複合して含有させてもよい。
〔結晶粒〕
金属材料が圧延を受けると結晶粒は圧延方向に伸びる。発明者らの研究によれば、「耐力」および「曲げ加工性」をL方向、T方向のいずれにおいても高レベルに向上させるには、後述の析出物分布形態の調整とともに、結晶粒の伸びた形状を一定範囲に収めることが極めて有効であることがわかった。具体的には、前記Z断面において、結晶粒のL方向平均長さDL(μm)とT方向平均長さDT(μm)の比で表される平均アスペクト比DL/DTが1.2〜3.0の範囲に調整されている組織状態とすることが極めて効果的である。このとき、耐力と曲げ加工性をL方向、T方向のいずれにおいても高レベルに維持する可能になり、部品加工に際し、どの方向でも目標の機械的特性を達成しやすくなる。DL/DTが小さすぎる場合は加工硬化が不足しており、耐力が低い値となる。逆にDL/DTが大きすぎるとB.W.での曲げ加工性が低下してしまう。DL/DTは1.4〜2.5の範囲に調整されていることが一層好ましい。
ただし、T方向平均長さDTが大きくなりすぎると曲げ加工性が低下するので、DTは25μm以下とする必要があり、20μm以下とすることがより好ましい。
〔析出物〕
析出物の分布形態は、耐力および曲げ加工性を向上させるために極めて重要である。発明者らの検討によれば、結晶粒界上にある粒子径0.1μm以上の析出物の密度N1(個/mm)と結晶粒内にある粒子径0.1μm以上の析出物の密度N2(個/mm)の比N1/N2が5以下に調整されている場合に、上記結晶粒のアスペクト比の適正化と相俟って、L方向、T方向のいずれにおいても耐力と曲げ加工性の同時改善が可能になる。そのメカニズムについては現時点で未解明であるが、後述の比較例No.21に見られるように、結晶粒界上に存在する析出物の量が多くてもN1/N2比が規定範囲にあれば、曲げ加工性に関しては良好な結果が得られている。一般に結晶粒界では原子の拡散が速いことから、析出物は粒界に析出して粗大化しやすい傾向がある。耐力と曲げ加工性を高レベルで両立させるためには、単に結晶粒界上の析出物量を減少させることよりも、粒界上に粗大な析出物が集中しないように、粒界と粒内にバランス良く析出させることが極めて有効であると言える。
〔特性〕
銅合金の板材を、小型化が進むコネクタ、リレー、スイッチ、ソケット、リードフレーム等の電気・電子部品に適用するには、0.2%耐力がL方向、T方向のいずれにおいても620N/mm2以上であることが望ましい。本発明で引張強さよりも耐力の向上に重点を置いたのは、特にコネクタやスイッチの設計においては耐力の値が重視される傾向にあるからである。特に今後ますます薄肉化への要求が強まることを考慮すると、0.2%耐力がL方向、T方向のいずれにおいても650N/mm2以上であること、あるいはさらに680N/mm2であることが極めて有利となる。
また、種々の電気・電子部品への加工を考慮すると、180°曲げ試験においてMBR/t(tは板厚)がG.W.およびB.W.とも0.5以下となる曲げ加工性を具備していることが望ましい。従来Cu−Ni−Si系合金では、時効後に大きな圧下率の冷間加工を行うと曲げ加工性が低下する傾向があることから、高強度化と曲げ加工性改善を両立させるためには、NiとSiの添加量を多くし、時効後の圧下率をできるだけ小さくとる手法が一般的であった。しかし、この手法では引張強さの向上に比較して耐力の向上を図ることが難しく、また異方性も大きくなる傾向があった。本発明では成分組成の適正化と、後述の溶体化処理および時効処理の組み合わせにより、優れた耐力−曲げ加工性バランスを実現し得る。
その他の特性としては、圧延方向に引張試験を行ったときの伸びが5%以上であることが望ましく、7%以上、あるいはさらに9%以上であることが一層好ましい。また、はんだ濡れ性に優れること、および熱間加工性に優れることも重要である。
〔製造法〕
本発明のCu−Ni−Si系銅合金板材は、加熱保持後の冷却速度を十分速くする「溶体化処理」と、加熱保持後の冷却速度を徐冷とする「時効処理」を組み合わせたプロセスによって製造することができる。
一般に銅合金材料は、熱間圧延後に熱処理と冷間圧延を複数回付与する工程で製造される。時効析出を利用する銅合金の場合は、途中のいずれかの熱処理工程で溶体化処理を行い、その後に行われるいずれかの熱処理工程で時効処理を行う。本発明の銅合金板材を得るには、溶体化処理後に行われる最初の熱処理で時効処理を行う。その溶体化処理と時効処理は以下のような条件で行うことが肝要である。
溶体化処理では、加熱温度を650〜920℃好ましくは700〜800℃の範囲とする。合金組成によって最適温度は多少変動するが、上記温度範囲への加熱により目的を達成できる。概ね80%以上の熱間圧延と、その後に概ね60%以上の冷間圧延を経た材料を対象とするならば、上記温度域での保持時間は5sec〜3mimの範囲が望ましい。溶体化処理後のZ断面組織において、粒子径0.1μm以上の析出物の数が4000個/mm2以下、結晶粒界上に存在する粒子径0.1μm以上の析出物の密度N1が200個/mm以下になっていることが必要であり、板厚方向平均長さDZは20μm以下になっていることが望ましい。溶体化処理の保持温度が高すぎたり保持時間が長すぎたりすると析出物が固溶し、ピン止め効果がなくなることで結晶粒が粗大化してしまう。また、保持温度が低すぎたり保持時間が短すぎたりすると、溶体化処理前に存在していた粗大析出物を固溶させることができず、また、溶体化処理時にも粗大な析出物が生成する場合がある。この場合、結晶粒界上に存在する析出物の量が増大し、前記N1/N2比を5以下に低減することが難しくなるので注意を要する。保持温度および保持時間は、成分組成、板厚、溶体化処理前の圧下率に応じて最適に設定する。保持温度からの冷却過程では、少なくとも700〜300℃域の平均冷却速度を200℃/min以上とする。急冷方法は熱処理する際の板厚や幅によって、水冷もしくは空冷を使い分けることが可能である。この冷却速度が200℃/min未満になると、その冷却過程で粗大なNi−Si系の析出相が生成しやすくなり、曲げ加工性の低下を招く。また、後工程の時効処理によって十分な析出強化が得られず、強度および導電性の改善が困難になる。
時効処理では、上記の方法で十分に溶体化された材料を350〜600℃好ましくは400〜550℃の温度域で保持することによって行う。合金組成により最適温度は多少変動するが、上記温度範囲での保持により目的を達成できる。保持時間(時効処理時間)は20min〜8h、好ましくは1〜5hとすればよい。ただし、加熱保持後の冷却を「徐冷」とすることが重要である。すなわち、少なくとも400〜150℃域の平均冷却速度を5℃/min以下で徐冷する。このような徐冷処理により、急冷の場合と比較して均一かつ微細な析出物が多く得られ、強度および導電性が顕著に改善される。
全般的な工程についてみると、例えば以下のような製造プロセスが採用できる。
「鋳造→熱間圧延→冷間圧延→溶体化処理→(冷間圧延)→時効処理→冷間圧延→歪取り焼鈍」
鋳造は、一般的な銅合金の溶製方法に従い、1100〜1300℃で溶解した後、半連続鋳造または連続鋳造で行うことができる。
鋳造後に熱間圧延を行う場合は、鋳造組織中に生じているSn、Mg、Ni2Si相などの偏析を熱間圧延前の加熱によってできるだけ均質化しておくことが望ましい。具体的には平衡状態で均質な固溶状態となる800℃以上の温度域に1h以上保持する加熱が有効である。加熱温度は800〜950℃が好ましい。熱間圧延は650℃以上の温度で最終パスを終了し、650℃以下の温度域を水冷等により急冷する。熱間圧延後は面削を行い、鋳片表面に発生しているNi−Si系の粗大析出物や酸化物を除去する。
熱間圧延を行わない場合は、組織の均質化のために、鋳造後に800℃以上の温度で2h以上の加熱処理を行うことが望ましい。850〜950℃の加熱温度とすることが好ましい。
次いで例えば60%以上の加工率で冷間圧延を行い、その後、前述の溶体化処理を行う。溶体化処理後は直接上述の時効処理に供することも可能であるが、15%以上の冷間圧延を施した後に前述の時効処理に供することが一層好ましい。
時効処理後には、得られた析出物が形態変化しないよう、時効処理温度以上の加熱は避けるべきである。時効処理後には必要に応じて最終的な冷間圧延を圧延率30%以下の範囲好ましくは10〜30%の範囲で行う。その後例えば250〜500℃未満、好ましくは250〜450℃の温度に20sec〜10min保持する歪取り焼鈍を行うことが望ましい。これにより強度、導電性、曲げ加工性等をさらに向上させることができる。
表1に示す組成の銅合金を高周波溶解炉にて溶解し、大気中かつ木炭被覆下で半連続鋳造法により鋳造して厚さ20mmの鋳片を得た。この鋳片を930℃で2h加熱保持したのち抽出して、厚さ3mmまで熱間圧延し、最終パス終了後500℃から水冷した。得られた熱延板を面削し厚さ2.5mmとしたのち、0.3mmまで冷間圧延を行った。その後、溶体化処理を730℃まで30secで昇温した後、730〜750℃域に20sec保持し、保持温度から250℃まで15〜20secで強制空冷した。但し、試料No.21、23は到達温度を820℃、No.24は到達温度を650℃とした。なお、冷却速度は試料表面に取り付けた熱電対により測定した。溶体化処理の後、厚さ0.25mmまで冷間圧延したのち、400〜550℃×2〜4hの時効処理を施した。ただし、試料No.5は溶体化処理前の板厚を0.25mmとして、溶体化処理後の冷間圧延を施さなかった。時効処理における冷却は炉冷とし、保持温度から150℃までの平均冷却速度を5℃/min以下にコントロールした。この場合も冷却速度は熱電対により測定した。次いで厚さ0.15mmまで冷間圧延したのち、350℃×5minの歪取り焼鈍に供した。ただし、試料No.21は時効処理後の冷間圧延を施さなかった。試料No.27は時効処理後の冷間圧延を0.08mmまで行った。
Figure 2008024999
得られた各銅合金板材について、Z断面の組織観察を行うことによって結晶粒のL方向平均長さDL、T方向平均長さDT、結晶粒界上にある粒子径0.1μm以上の析出物の密度N1、および結晶粒内にある粒子径0.1μm以上の析出物の密度N2を求めた。また、0.2%耐力、曲げ加工性、引張強さ、伸び、導電率を調べた。
LおよびDTは、Z断面を300倍の光学顕微鏡で観察し、線分法(JIS H0501)に従ってZ断面のL方向およびT方向の測定を行うことによって求めた。これらの測定値からDL/DTを算出した。
1は、L断面をEPMAの5000倍の視野で観察し、結晶粒界をトレースするように設定した太さ0.3μmの線上に粒子の少なくとも一部分が存在する析出物粒子のうち粒子径が0.1μm以上であるものをカウントして、その粒界にある数を粒界の測定長さで除することにより求めた。N2は、Z断面を同様にEPMAの5000倍の視野で観察し、視野内にL方向の太さ0.3μmの直線をランダムに設定し、その直線上に粒子の少なくとも一部分が存在する析出物粒子のうち粒子径が0.1μm以上であるものをカウントして、その結晶粒内にある数を結晶粒内の直線の測定長さで除することにより求めた。これらの測定値からN1/N2を算出した。
0.2%耐力、引張強さおよび伸びは、JIS 5号試験片を用いてJIS Z2241に基づいて引張試験を行うことにより求めた。
導電率はJIS H0505に基づいて測定した。
曲げ加工性は、JIS Z2248に基づきG.W.およびB.W.の180°曲げ試験を実施し、JCBA T307(日本伸銅協会規格)に準じた評価基準で「しわ無し」となる最小の曲げ半径MBRを求め、MBR/t(tは板厚)を算出することによって評価した。
結果を表2に示す。
Figure 2008024999
表2からわかるように、本発明例のものはいずれも、DTが25μm以下、DL/DTが1.2〜3.0、N1/N2が5以下の組織状態を呈し、L方向、T方向のいずれにおいても0.2%耐力が620N/mm2以上、かつ180°曲げによるMBR/t値が0.5以下を満たした。引張強さ、伸び、導電率も良好であった。表中には記載していないが熱間加工性も良好であった。したがって本発明例の銅合金材料は薄肉化が進む電気・電子部品に好適なものであることが確認された。
一方、比較例No.21はNi量、Si量が高いため粗大な析出物が多くなり、しかも時効処理後に冷間圧延を施していないので、T方向の0.2%耐力が低かった。No.22は本発明例と同様の工程で製造したものであるが、Ni量、Si量が高いことから結晶粒界上での析出量が多くなってN1/N2比が高くなり、曲げ加工性に劣った。No.23は溶体化処理温度が高すぎたため結晶粒が粗大化し、曲げ加工性に劣った。No.24は溶体化処理温度が低すぎたことに起因してN1/N2比が高くなり、0.2%耐力が低く曲げ加工性も悪かった。No.25はNi量が少なく、No.26はSi量が少ないため、いずれも十分な析出量が確保できず、0.2%耐力が低かった。No.27は時効処理後の圧下率が高すぎたことにより結晶粒のアスペクト比DL/DTが大きくなり、曲げ加工性に劣った。No.28はNi量、Si量が少ないため、粗大析出物が少なく曲げ加工性は良好であったが、十分な析出硬化が得られず、耐力に劣った。

Claims (2)

  1. 質量%で、Ni:1.0〜2.5%、Si:0.25〜1.0%、Sn:0〜2.0%、Zn:0〜10%、P:0〜0.2%、Fe:0〜1.0%、Mg:0〜0.5%、Co:0〜4.0%、Cr:0〜4.0%、Ti:0〜1.0%、V:0〜1.0%、B:0〜0.1%、残部Cuおよび不可避的不純物からなる組成を有し、板面において圧延方向に対し平行方向をL方向、直角方向をT方向と呼び、板厚方向をZ方向と呼ぶとき、Z方向に観察した組織において、結晶粒のL方向平均長さDL(μm)とT方向平均長さDT(μm)の比DL/DTが1.2〜3.0であり、DTが25μm以下であり、かつ結晶粒界上にある粒子径0.1μm以上の析出物の密度N1(個/mm)と結晶粒内にある粒子径0.1μm以上の析出物の密度N2(個/mm)の比N1/N2が5以下である銅合金板材。
  2. 0.2%耐力がL方向およびT方向とも620N/mm2以上であり、180°曲げ試験におけるMBR/t(tは板厚)がG.W.およびB.W.とも0.5以下である請求項1に記載の銅合金板材。
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