JP6222885B2 - 電子材料用Cu−Ni−Si−Co系銅合金 - Google Patents

電子材料用Cu−Ni−Si−Co系銅合金 Download PDF

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本発明は析出硬化型銅合金に関し、とりわけ各種電子部品に用いるのに好適なCu−Ni−Si−Co系銅合金に関する。
コネクタ、スイッチ、リレー、ピン、端子、リードフレーム等の各種電子部品に使用される電子材料用銅合金には、基本特性として高強度及び高導電性(又は熱伝導性)を両立させることが要求される。近年、電子部品の高集積化及び小型化・薄肉化が急速に進み、これに対応して電子機器部品に使用される銅合金に対する要求レベルはますます高度化している。
高強度及び高導電性の観点から、電子材料用銅合金として従来のりん青銅、黄銅等に代表される固溶強化型銅合金に替わり、析出硬化型の銅合金の使用量が増加している。析出硬化型銅合金では、溶体化処理された過飽和固溶体を時効処理することにより、微細な析出物が均一に分散して、合金の強度が高くなると同時に、銅中の固溶元素量が減少し電気伝導性が向上する。このため、強度、ばね性などの機械的性質に優れ、しかも電気伝導性、熱伝導性が良好な材料が得られる。
析出硬化型銅合金のうち、コルソン系合金と一般に呼ばれるCu−Ni−Si系銅合金は比較的高い導電性、強度、及び曲げ加工性を兼備する代表的な銅合金であり、業界において現在活発に開発が行われている合金の一つである。この銅合金では、銅マトリックス中に微細なNi−Si系金属間化合物粒子を析出させることによって強度と導電率の向上が図られる。
最近ではCu−Ni−Si系銅合金にCoを添加したCu-Ni-Si-Co系合金が注目されており、技術改良が進められている。特開2009−242890号公報(特許文献1)では、Cu−Ni−Si−Co系合金の強度、導電性及びばね限界値を向上させるため、0.1〜1μmの粒径をもつ第二相粒子の個数密度を5×105〜1×107個/mm2制御した発明が記載されている。
当該文献に記載の銅合金を製造する方法として、
−所望の組成をもつインゴットを溶解鋳造する工程1と、
−950℃以上1050℃以下で1時間以上加熱後に熱間圧延を行い、熱間圧延終了時の温度を850℃以上とし、850℃から400℃までの平均冷却速度を15℃/s以上として冷却する工程2と、
−冷間圧延工程3と、
−850℃以上1050℃以下で溶体化処理を行い、材料温度が650℃に低下するまでの平均冷却速度を1℃/s以上15℃/s未満として冷却し、650℃から400℃まで低下するときの平均冷却速度を15℃/s以上として冷却する工程4と、
−425℃以上475℃未満で1〜24時間行う第一の時効処理工程5と、
−冷間圧延工程6と、
−100℃以上350℃未満で1〜48時間行う第二の時効処理工程5と、
を順に行なうことを含む製造方法が開示されている。
特表2005−532477号公報(特許文献2)には、Cu−Ni−Si−Co系合金の製造工程における各焼鈍を段階的焼鈍プロセスとすることができ、典型的には、段階的焼鈍において、第一工程は、第二工程よりも高い温度であり、段階的焼鈍は、一定温度での焼鈍に比べて、強度と導電性のより良好な組合せをもたらしうることが記載されている。
特開2009−242890号公報 特表2005−532477号公報
このように、Cu−Ni−Si−Co系合金の特性改良が種々提案されているものの、最適な時効処理条件が確立しておらず、第二相粒子の析出状態は未だ改善の余地が残されている。特開2009−242890号公報には強度、導電性及びばね限界値を向上させるため、0.1〜1μmの粒径をもつ第二相粒子の個数密度を5×105〜1×107個/mm2制御した発明が記載されているが、50nm以下の第二相粒子については一切触れていない。特許文献2には段階的焼鈍が提案されているものの、その具体的な条件については一切示されていない。
そこで、本発明は、第二相粒子の析出状態を改善することにより、導電性、強度、及び曲げ加工性のバランスが改良されたCu−Ni−Si−Co系合金を提供することを課題とする。
本発明者は透過型電子顕微鏡(TEM)を使用して100万倍の倍率で1〜50nm程度の超微細な第二相粒子の分布と合金特性の関係を鋭意研究した結果、このような超微細な第二相粒子の粒径と第二相粒子同士の距離が合金特性に有意に影響を与えていることを見出した。そして、第二相粒子の平均粒径と第二相粒子同士の平均距離を適切な時効処理によって制御することによって、Cu−Ni−Si−Co系合金における導電性、強度、及び曲げ加工性のバランスが改良されることが分かった。
上記の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、Ni:1.0〜2.5質量%、Co:0.5〜2.5質量%、Si:0.3〜1.2質量%を含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなり、Siの質量濃度に対するNiとCoの合計質量濃度の比[Ni+Co]/Siが3.5≦[Ni+Co]/Si≦5.5であり、圧延方向に平行な断面において粒径が1〜50nmの範囲にある第二相粒子の平均粒径が2〜15nmであり、且つ、当該第二相粒子同士の平均距離が10〜50nmである電子材料用銅合金である。
本発明に係る電子材料用銅合金は一実施形態において、圧延方向に対し平行な断面における平均結晶粒径が3〜30μmである。
本発明に係る銅合金は更に別の一実施形態において、更にCr、Sn、Zn、P、Mg、Mn、Ag、As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeの群から選ばれる少なくとも1種を総計で最大2.0質量%含有する。
本発明に係る銅合金は更に別の一実施形態において、0.2%耐力(YS)が750〜950MPaである。
本発明に係る銅合金は更に別の一実施形態において、以下の(1)〜()の何れかの特性を有する。
(1)0.2%耐力(YS)が750〜800MPaで、且つ、導電率が50〜55%IACS
(2)0.2%耐力(YS)が800〜850MPaで、且つ、導電率が45〜50%IACS
(3)0.2%耐力(YS)が850〜900MPaで、且つ、導電率が40〜45%IACS


本発明は別の一側面において、本発明に係る銅合金からなる伸銅品である。
本発明は更に別の一側面において、本発明に係る銅合金を備えた電子部品である。
本発明によれば、強度、導電性、及び曲げ加工性のバランスが向上したCu−Ni−Si−Co系合金が提供される。
1段時効処理により製造した発明例No.1〜18及び比較例No.32〜43について、導電率(EC)と0.2%耐力(YS)の関係をプロットした図である。 2段時効処理により製造した発明例No.19〜25び比較例No.44〜45について、導電率(EC)と0.2%耐力(YS)の関係をプロットした図である。 3段時効処理により製造した発明例No.26〜31及び比較例No.46〜47について、導電率(EC)と0.2%耐力(YS)の関係をプロットした図である。 時効処理の好適条件の境界線を、x軸を材料の保持温度(℃)とし、y軸を保持温度における保持時間(h)としてグラフ化した。
Ni、Co及びSiの添加量
Ni、Co及びSiは、適当な熱処理を施すことにより金属間化合物を形成し、導電率を劣化させずに高強度化が図れる。
Ni、Co及びSiの添加量がそれぞれNi:1.0質量%未満、Co:0.5質量%未満、Si:0.3質量%未満では所望の強度が得られず、逆に、Ni:2.5質量%超、Co:2.5質量%超、Si:1.2質量%超では高強度化は図れるが導電率が著しく低下し、更には熱間加工性が劣化する。よってNi、Co及びSiの添加量はNi:1.0〜2.5質量%、Co:0.5〜2.5質量%、Si:0.3〜1.2質量%とした。Ni、Co及びSiの添加量は好ましくは、Ni:1.5〜2.0質量%、Co:0.7〜2.0質量%、Si:0.5〜1.0質量%である。
また、Siの質量濃度に対してNiとCoの合計質量濃度の比[Ni+Co]/Siが低すぎる、すなわち、NiとCoに対してSiの比率が高過ぎると、固溶Siにより導電率が低下したり、焼鈍工程において材料表層にSiO2の酸化皮膜を形成して半田付け性が劣化したりする。一方、Siに対するNi及びCoの割合が高くすぎると、シリサイド形成に必要なSiが不足して高い強度が得られにくい。
そのため、合金組成中の[Ni+Co]/Si比は3.5≦[Ni+Co]/Si≦5.5の範囲に制御することが好ましく、4.0≦[Ni+Co]/Si≦5.0の範囲に制御することがより好ましい。
Crの添加量
Crは溶解鋳造時の冷却過程において結晶粒界に優先析出するため粒界を強化でき、熱間加工時の割れが発生しにくくなり、歩留低下を抑制できる。すなわち、溶解鋳造時に粒界析出したCrは溶体化処理などで再固溶するが、続く時効析出時にCrを主成分としたbcc構造の析出粒子またはSiとの化合物を生成する。通常のCu−Ni−Si系合金では添加したSi量のうち、時効析出に寄与しなかったSiは母相に固溶したまま導電率の上昇を抑制するが、珪化物形成元素であるCrを添加して、珪化物をさらに析出させることにより、固溶Si量を低減でき、強度を損なわずに導電率を上昇できる。しかしながら、Cr濃度が0.5質量%、とりわけ2.0質量%を超えると粗大な第二相粒子を形成しやすくなるため、製品特性を損なう。従って、本発明に係るCu−Ni−Si−Co系合金には、Crを最大で2.0質量%添加することができる。但し、0.03質量%未満ではその効果が小さいので、好ましくは0.03〜0.5質量%、より好ましくは0.09〜0.3質量%添加するのがよい。
Mg、Mn、Ag及びPの添加量
Mg、Mn、Ag及びPは、微量の添加で、導電率を損なわずに強度、応力緩和特性等の製品特性を改善する。添加の効果は主に母相への固溶により発揮されるが、第二相粒子に含有されることで一層の効果を発揮させることもできる。しかしながら、Mg、Mn、Ag及びPの濃度の総計が0.5質量%、とりわけ2.0質量%を超えると特性改善効果が飽和するうえ、製造性を損なう。従って、本発明に係るCu−Ni−Si−Co系合金には、Mg、Mn、Ag及びPから選択される1種又は2種以上を総計で最大2.0質量%、好ましくは最大1.5質量%添加することができる。但し、0.01質量%未満ではその効果が小さいので、好ましくは総計で0.01〜1.0質量%、より好ましくは総計で0.04〜0.5質量%添加するのがよい。
Sn及びZnの添加量
Sn及びZnにおいても、微量の添加で、導電率を損なわずに強度、応力緩和特性、めっき性等の製品特性を改善する。添加の効果は主に母相への固溶により発揮される。しかしながら、Sn及びZnの総計が2.0質量%を超えると特性改善効果が飽和するうえ、製造性を損なう。従って、本発明に係るCu−Ni−Si−Co系合金には、Sn及びZnから選択される1種又は2種を総計で最大2.0質量%添加することができる。但し、0.05質量%未満ではその効果が小さいので、好ましくは総計で0.05〜2.0質量%、より好ましくは総計で0.5〜1.0質量%添加するのがよい。
As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeの添加量
As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeにおいても、要求される製品特性に応じて、添加量を調整することで、導電率、強度、応力緩和特性、めっき性等の製品特性を改善する。添加の効果は主に母相への固溶により発揮されるが、第二相粒子に含有され、若しくは新たな組成の第二相粒子を形成することで一層の効果を発揮させることもできる。しかしながら、これらの元素の総計が2.0質量%を超えると特性改善効果が飽和するうえ、製造性を損なう。従って、本発明に係るCu−Ni−Si−Co系合金には、As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeから選択される1種又は2種以上を総計で最大2.0質量%添加することができる。但し、0.001質量%未満ではその効果が小さいので、好ましくは総計で0.001〜2.0質量%、より好ましくは総計で0.05〜1.0質量%添加するのがよい。
上記したCr、Sn、Zn、P、Mg、Mn、Ag、As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeの添加量が合計で2.0質量%を超えると製造性を損ないやすいので、好ましくはこれらの合計は2.0質量%以下とし、より好ましくは1.5質量%以下とする。
(第二相粒子)
本発明において、第二相粒子とは主にシリサイドを指すが、これに限られるものではなく、溶解鋳造の凝固過程に生ずる晶出物及びその後の冷却過程で生ずる析出物、熱間圧延後の冷却過程で生ずる析出物、溶体化処理後の冷却過程で生ずる析出物、及び時効処理過程で生ずる析出物のことを言う。
本発明においては、圧延方向に平行な断面において粒径が1〜50nmの範囲にある第二相粒子に着目し、その平均粒径及び粒子間の平均距離を規定している。このような超微細な第二相粒子の粒径と第二相粒子同士の距離を制御することによって合金特性が向上する。
具体的には、圧延方向に平行な断面において粒径が1〜50nmの範囲にある第二相粒子の平均粒径は、大きすぎると十分な強度が得られない傾向にあり、逆に小さすぎると十分な導電率が得られない傾向にある。そこで、当該平均粒径は2〜15nmに制御することが好ましく、5〜10nmに制御することがより好ましい。
また、平均粒径のみならず、当該第二相粒子同士の平均距離を制御することも重要である。第二相粒子同士の平均距離を小さくすると高い強度が得られ、第二相粒子同士の平均距離を50nm以下とするのが好ましく、30nm以下とするのがより好ましい。下限は析出し得る添加元素の量と析出物の径から10nmである。
本発明においては、第二相粒子の平均粒径は、以下の手順によって測定する。透過電子顕微鏡にて100万倍で1〜50nmの第二相粒子が100個以上含まれるように撮影し、各粒子の長径を測定し、その合計を粒子個数で除した数値を平均粒径とする。長径とは、観察視野中で、各第二相粒子において粒子の輪郭線上にある最も遠い2点を結ぶ線分の長さのことを指す。
本発明においては、第二相粒子同士の平均距離は、以下の手順によって測定する。透過電子顕微鏡にて100万倍で1〜50nmの第二相粒子が100個以上含まれるように撮影し、観察視野内の(観察面積×試料厚み)÷第2相粒子個数を1/3乗することで求められる。
(結晶粒径)
結晶粒は、強度に影響を与え、強度が結晶粒の−1/2乗に比例するというホールペッチ則が一般的に成り立つため、結晶粒は小さい方が好ましい。しかしながら、析出強化型の合金においては、第二相粒子の析出状態に留意する必要がある。時効処理においては結晶粒内に析出した第二相粒子は、強度向上に寄与するが、結晶粒界に析出した第二相粒子はほとんど強度向上に寄与しない。したがって、結晶粒が小さいほど、析出反応における粒界反応の割合が高くなるため、強度向上に寄与しない粒界析出が支配的となり、結晶粒径が3μm未満の場合、所望の強度を得ることができない。一方、粗大な結晶粒は、曲げ加工性を低下させる。
そこで、所望の強度および曲げ加工性を得る観点から、圧延方向に対し平行な断面における平均結晶粒径が3〜30μmとするのが好ましい。さらに、平均結晶粒径は、高強度および良好な曲げ加工性の両立という観点から、10〜25μmに制御することがより好ましい。
(強度、導電性および曲げ加工性)
本発明に係るCu−Ni−Si−Co系合金は一実施形態において、0.2%耐力(YS)が750〜950MPaである。本発明に係るCu−Ni−Si−Co系合金は典型的な実施形態において、0.2%耐力(YS)が750〜800MPaで、且つ、導電率が50〜55%IACSを有することができ、別の典型的な実施形態において、0.2%耐力(YS)が800〜850MPaで、且つ、導電率が45〜50%IACSを有することができ、更に別の典型的な実施形態において、0.2%耐力(YS)が850〜900MPaで、且つ、導電率が40〜45%IACSを有することができる。
(製造方法)
次に本発明に係る銅合金の製造方法に関して説明する。
本発明に係る銅合金は一部の工程に工夫を加える他は、コルソン系合金の製造工程を採用することで製造可能である。
コルソン系銅合金の一般的な製造プロセスでは、まず大気溶解炉を用い、電気銅、Ni、Si、Co等の原料を溶解し、所望の組成の溶湯を得る。そして、この溶湯をインゴットに鋳造する。その後、熱間圧延を行い、冷間圧延と熱処理を繰り返して、所望の厚み及び特性を有する条や箔に仕上げる。熱処理には溶体化処理と時効処理がある。溶体化処理では、約850〜約1000℃の高温で加熱して、第二相粒子をCu母地中に固溶させ、同時にCu母地を再結晶させる。溶体化処理を、熱間圧延で兼ねることもある。時効処理では、約350〜約550℃の温度範囲で1時間以上加熱し、溶体化処理で固溶させた第二相粒子をナノメートルオーダーの微細粒子として析出させる。この時効処理で強度と導電率が上昇する。より高い強度を得るために、時効前及び/又は時効後に冷間圧延を行なうことがある。また、時効後に冷間圧延を行なう場合には、冷間圧延後に歪取焼鈍(低温焼鈍)を行なうことがある。
上記各工程の合間には適宜、表面の酸化スケール除去のための研削、研磨、ショットブラスト酸洗等が適宜行なわれる。
上記の慣例的な製造工程に対して、本発明に係る銅合金を製造する上では以下の点に留意する必要がある。
まず、鋳造時の凝固過程では粗大な晶出物が、その冷却過程では粗大な析出物が不可避的に生成するため、その後の工程においてこれらの第二相粒子を母相中に固溶する必要がある。950℃〜1050℃で1時間以上保持後に熱間圧延を行い、熱間圧延を終了後は、速やかに冷却することが望ましい。
熱間圧延を行った後、冷間圧延、溶体化処理の順で実施する。溶体化処理では、十分な固溶により粗大な第二相粒子の数を低減し、且つ、結晶粒粗大化を防止することが重要となる。具体的には、溶体化処理温度は850℃〜1050℃に設定して第二相粒子を固溶させる。溶体化処理後の冷却も速いほうが好ましく、具体的には10℃/sec以上とするのが望ましい。
また、材料温度が最高到達温度に保持されている適切な時間はNi、CoおよびSi濃度、および最高到達温度によって異なるが、再結晶およびその後の結晶粒の成長による結晶粒の粗大化を防ぐため、典型的には材料温度が最高到達温度に保持されている時間を480秒以下、好ましくは240秒以下、更に好ましくは120秒以下に制御する。ただし、材料温度が最高到達温度に保持されている時間が短すぎると粗大な第二相粒子の数を低減することができない場合があるため、10秒以上とするのが好ましく、30秒以上とするのがより好ましい。
溶体化処理工程後は、時効処理を行う。本発明に係る銅合金を製造する上では時効処理の条件を厳密に制御することが望まれる。時効処理が第二相粒子の分布状態の制御に最も大きな影響を与えるからである。具体的な時効処理条件については以下に説明する。
まず、材料温度が300℃から保持温度まで到達するときの昇温速度は、高すぎると析出サイトが少ないため、第二相粒子の数が少なくなり第二相粒子の粒子間距離が大きくなりやすい。一方で、低すぎると昇温中に第二相粒子が大きくなる。そこで、10〜160℃/h、好ましくは10〜100℃/h、より好ましくは10〜50℃/hとする。昇温速度は、(保持温度−300℃)/(材料温度が300℃から保持温度まで上昇するのに要した時間)で与えられる。
次に、材料の保持温度(℃)をx、保持温度における保持時間(h)をyとした場合に、次式:5.0×1014×exp(−0.0745x)≦y≦2.0×1017×exp(−0.0745x)を満たすように保持温度及び保持時間を設定する。y>2.0×1017×exp(−0.0745x)となると、第二相粒子が成長し過ぎて平均粒径が15nm超となる傾向にあり、5.0×1014×exp(−0.0745x)>yとなると、第二相粒子の成長が不十分で平均粒径が2nm未満になる傾向にある。
時効処理は、好ましくは次式:8.0×1015×exp(−0.0745x)≦y≦5.0×1016×exp(−0.0745x)を満たすように保持温度及び保持時間を設定する。当該条件で時効処理を実施すると第二相粒子の平均粒径が5〜9nmに入りやすい。
図4に、上記の式を、x軸を材料の保持温度(℃)とし、y軸を保持温度における保持時間(h)としてグラフに表した。
最後に、材料温度が保持温度から300℃まで低下するときの降温速度は、低くすることで導電率の向上が見込める。ただし、低すぎると強度が低下する。そこで、5〜100℃/h、好ましくは5〜50℃/h、より好ましくは5〜25℃/hとする。降温速度は、(保持温度−300℃)/(降温を開始した後、材料温度が保持温度から300℃まで低下するのに要した時間)で与えられる。
時効処理は多段時効を行うと更に良好な特性が得られる。
詳細な条件としては、1段目の時効処理を上記条件で行った後、段間の温度差を20℃〜150℃、各段の保持時時間を1〜30hとして低温側に向かって多段時効を行うのが好ましい。
段間の温度差を20℃〜150℃に設定したのは、温度差が20℃未満だと第二相粒子が成長しすぎて強度が低下する一方で、温度差が150℃を超えると析出速度が遅すぎて効果が小さいからである。段間の温度差は好ましくは30〜120℃であり、より好ましくは40〜100℃である。例えば、1段目の時効処理を460℃で行った場合、2段目の時効処理をそれよりも20〜150℃低い保持温度である310〜440℃で行うことができる。3段目以降も同様である。なお、保持温度が300℃未満となる時効処理を行っても第二相粒子の分布状態はほとんど変化しないので、時効処理の段数を必要以上に多く設定する必要はない。好適な段数は2段又は3段であり、3段がより好ましい。
各段の保持時間を1〜30hに設定したのは、保持時間が1h未満だと効果が得られない一方で、30hを超えると時効時間が長くなりすぎて製造コストが増加するからである。保持時間は好ましくは2〜20hであり、より好ましくは5〜15hである。
材料温度が保持温度から300℃まで低下するときの降温速度について先述したが、多段時効を行う場合であっても、材料温度が300℃以上にあるときは、同様の降温速度で行うことが好ましい。多段時効する場合の降温速度は(1段目の保持温度−300℃)/(1段目終了後に降温を開始した後、材料温度が保持温度から300℃まで低下するのに要した時間−各段における保持時間)で与えられる。すなわち、各段における保持時間は降温時間から控除して降温速度を計算する。
時効処理の後は、必要に応じて冷間圧延を行う。圧延加工度は10〜40%が好ましい。冷間圧延の後は、必要に応じて歪取り焼鈍を行う。焼鈍温度は300〜600℃で5秒〜1時間が好ましい。
本発明のCu−Ni−Si−Co系合金は種々の伸銅品、例えば板、条、管、棒及び線に加工することができ、更に、本発明によるCu−Ni−Si−Co系銅合金は、リードフレーム、コネクタ、ピン、端子、リレー、スイッチ、二次電池用箔材等の電子部品等に使用することができる。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
<例1>
表1に記載の質量濃度のNi、Co及びSiを含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなる成分組成を有するCu−Ni−Si−Co系銅合金を、高周波溶解炉を用いてAr雰囲気中で1300℃で溶製し、厚さ30mmのインゴットに鋳造した。
次いで、このインゴットを1000℃に加熱して3時間保持後、板厚10mmまで熱間圧延した。熱間圧延終了時の材料温度は850℃であった。その後、水冷した。
次いで、第一冷間圧延を95%以上の加工度で実施した。
次いで、溶体化処理をNi+Co濃度が1.0質量%以上2.0質量%未満のものは材料温度850℃、加熱時間100秒、Ni+Co濃度が2.0質量%以上3.0質量%未満のものは材料温度900℃、加熱時間100秒、Ni+Co濃度が3.0質量%以上4.0質量%未満のものは加熱温度950℃、加熱時間100秒の条件で実施し、その後は水冷した。
次いで、時効処理を表1に記載の条件で実施した。
次いで、第二冷間圧延を圧下率20%の条件で実施し、板厚0.08mmを得た。
最後に、歪み取り焼鈍を材料温度350℃、加熱時間30秒の条件で実施して、各試験片とした。
このようにして得られた各試験片につき各種の特性評価を以下のように行った。
(1)0.2%耐力(YS)及び引張強さ(TS)
強度についてはJIS Z2241に準拠して圧延平行方向の引っ張り試験を行って0.2%耐力(YS:MPa)及び引張強さ(TS;MPa)を測定した。
(2)導電率(EC)
導電率(EC;%IACS)についてはダブルブリッジによる体積抵抗率測定により求めた。
(3)平均結晶粒径(GS)
試験片を観察面が圧延方向に対し平行な厚み方向の断面となるように樹脂埋めし、観察面を機械研磨にて鏡面仕上げを行い、続いて水100容量部に対して質量濃度36%の塩酸10容量部の割合で混合した溶液に、その溶液の重量に対して5%の重量の塩化第二鉄を溶解させた。こうして出来上がった溶液中に、試料を10秒間浸漬して金属組織を現出させた。次に、この金属組織を光学顕微鏡で200倍に拡大して観察視野0.5mm2の範囲の写真を撮った。続いて、当該写真に基づいて個々の結晶粒の圧延方向の最大径と厚み方向の最大径との平均を各結晶について求め、各観察視野に対して平均値を算出し、さらに観察視野15箇所の平均値を平均結晶粒径とした。
(4)曲げ加工性
曲げ加工性については、Badway(曲げ軸が圧延方向と同一方向)のW曲げ試験として、W字型の金型を用いて試料板厚と曲げ半径の比が1となる条件で90°曲げ加工を行った。続いて、曲げ加工部表面を光学顕微鏡で観察し、クラックが観察されない場合を実用上問題ないと判断して○(良好)とし、クラックが認められた場合を×(不良)とした。
(5)粒径が1〜50nmの範囲にある第二相粒子の平均粒径及び平均距離
各試験片の一部を用いて、ツインジェット式電解研磨装置によって、厚み10〜100nmの観察用試料の作成を行い、透過型電子顕微鏡(HITACHI−H−9000)により先述した方法に従って測定した。10視野の平均値を測定値とした。
本実施例では、透過型電子顕微鏡の試料作成において一般に用いられる電解研磨法を使用したが、FIB(Focused Ion Beam:集束イオンビーム)による薄膜作成を行って測定しても良い。
結果を表2に示した。以下に、各試験片の結果説明をする。
No.1〜31は発明例であり、溶体化処理後に行った時効処理条件が適切であったため、強度、導電率、及び曲げ加工性のバランスに優れていた。また、時効処理の段数を増やすことでこのバランスが更に向上したことが分かる。
一方、No.32はNi濃度、Si濃度及びCo濃度が低かったため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
No.33は、時効処理時の温度が低かったために、に第二相粒子の成長が不十分で平均粒子径が2nm以下となった。そのため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
No.34は、時効処理時の温度に対して、時間が短かったために第二相粒子の成長が不十分で平均粒子径が2nm以下となった。そのため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
No.35は、時効処理時の温度に対して、時間が長かったために第二相粒子が成長し過ぎて平均粒子径が15nm超、粒子間距離が50nm超となった。そのため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
No.36とNo.37は、時効処理時の温度が高かったために、第二相粒子が成長し過ぎて平均粒子径が15nm超、粒子間距離が50nm超となった。そのため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
No.38は、時効処理時の昇温速度が低すぎたために昇温中に第2相粒子が成長し過ぎて平均粒子径が15nm超、粒子間距離が50nm超となった。そのため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
No.39は、時効処理時の昇温速度が高すぎたために析出サイトの数が少なくなり、粒子間距離が50nm超となった。そのため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
No.40は、時効処理時の降温速度が高すぎたために降温中に第二相粒子が析出せず、粒子間距離が50nm超となった。そのため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
No.41は、時効処理時の降温速度が低すぎたために、降温中に第二相粒子が成長してしまい、平均粒子径が15nm超、粒子間距離が50nm超となった。そのため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
No.42とNo.43はNi濃度もしくはCo濃度が高すぎたため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
No.44は、No.33に対して二段目の時効処理を追加した例であるが、一段目の時効処理時の温度が低く、時間も短かったために第二相粒子の成長が不十分で平均粒子径が2nm未満となった。そのため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
No.45は、No.37に対して二段目の時効処理を追加した例であるが、一段目の時効処理時の温度が高く、時間も長かったために第二相粒子が成長し過ぎて平均粒子径が15nm超、粒子間距離が50nm超となった。そのため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
No.46は、No.33に対して二段目及び三段目の時効処理を追加した例であるが、一段目の時効処理時の温度が低く、時間も短かったために第二相粒子の成長が不十分で粒子径が2nm未満となった。そのため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
No.47は、No.37に対して二段目及び三段目の時効処理を追加した例であるが、一段目の時効処理時の温度が高く、時間も長かったために第二相粒子が成長し過ぎて平均粒子径が15nm超、粒子間距離が50nm超となった。そのため、発明例に比べて特性のバランスが劣った。
<例2>
表3に記載の質量濃度のNi、Co、Si及びその他の元素を含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなる成分組成を有するCu−Ni−Si−Co系銅合金について、例1のNo.29と同様の製造方法によって試験片を製造した。得られた試験片について、例1と同様に特性評価を行った。結果を表4に示す。各種の元素を添加しても本発明の効果が得られることが分かる。

Claims (7)

  1. Ni:1.0〜2.5質量%、Co:0.5〜2.5質量%、Si:0.3〜1.2質量%を含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなり、Siの質量濃度に対するNiとCoの合計質量濃度の比[Ni+Co]/Siが3.5≦[Ni+Co]/Si≦5.5であり、圧延方向に平行な断面において粒径が1〜50nmの範囲にある第二相粒子の平均粒径が2〜15nmであり、且つ、当該第二相粒子同士の平均距離が10〜50nmであり、更に、圧延方向に対し平行な断面における平均結晶粒径が3〜30μmである、導電性、強度、及び曲げ加工性のバランスが改良された電子材料用銅合金。
  2. Cr、Sn、Zn、P、Mg、Mn、Ag、As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeよりなる群から選ばれる少なくとも1種の合金元素を更に含有し、且つ、当該合金元素の総量が2.0質量%以下である請求項1記載の電子材料用銅合金。
  3. 0.2%耐力(YS)が750〜950MPaである請求項1又は2に記載の電子材料用銅合金。
  4. 以下の(1)〜(3)の何れかの特性を有する請求項1又は2に記載の電子材料用銅合金。
    (1)0.2%耐力(YS)が750〜800MPaで、且つ、導電率が50〜55%IACS
    (2)0.2%耐力(YS)が800〜850MPaで、且つ、導電率が45〜50%IACS
    (3)0.2%耐力(YS)が850〜900MPaで、且つ、導電率が40〜45%IACS
  5. 導電率が42〜53%IACSであり、0.2%耐力(YS)が756〜900MPaであり、引張強さ(TS)が788〜934MPaであり、且つ、板厚と曲げ半径の比が1となる条件でBadwayの90°W曲げ試験を行ったときにクラックが観察されない曲げ加工性を有する、請求項1又は2に記載の電子材料用銅合金。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の電子材料用銅合金を加工して得られた伸銅品。
  7. 請求項1〜5の何れか一項に記載の電子材料用銅合金を備えた電子部品。
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