JP2012229469A - 電子材料用Cu−Si−Co系銅合金及びその製造方法 - Google Patents

電子材料用Cu−Si−Co系銅合金及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ばね限界値を向上させたCu−Si−Co系銅合金を提供する。
【解決手段】Co:0.5〜2.5質量%、Si:0.1〜0.7質量%を含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなる電子材料用銅合金であって、粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数密度が1.0×1013〜5.0×1015個/mm3である銅合金。
【選択図】なし

Description

本発明は析出硬化型銅合金に関し、とりわけ各種電子部品に用いるのに好適なCu−Si−Co系銅合金に関する。
コネクタ、スイッチ、リレー、ピン、端子、リードフレーム等の各種電子部品に使用される電子材料用銅合金には、基本特性として高強度及び高導電性(又は熱伝導性)を両立させることが要求される。近年、電子部品の高集積化及び小型化・薄肉化が急速に進み、これに対応して電子機器部品に使用される銅合金に対する要求レベルはますます高度化している。
高強度及び高導電性の観点から、電子材料用銅合金として従来のりん青銅、黄銅等に代表される固溶強化型銅合金に替わり、析出硬化型の銅合金の使用量が増加している。析出硬化型銅合金では、溶体化処理された過飽和固溶体を時効処理することにより、微細な析出物が均一に分散して、合金の強度が高くなると同時に、銅中の固溶元素量が減少し電気伝導性が向上する。このため、強度、ばね性などの機械的性質に優れ、しかも電気伝導性、熱伝導性が良好な材料が得られる。
析出硬化型銅合金のうち、コルソン系合金と一般に呼ばれるCu−Ni−Si系銅合金は比較的高い導電性、強度、及び曲げ加工性を兼備する代表的な銅合金であり、業界において現在活発に開発が行われている合金の一つである。この銅合金では、銅マトリックス中に微細なNi−Si系金属間化合物粒子を析出させることによって強度と導電率の向上が図られる。
最近ではCu−Ni−Si系銅合金に代わってCu−Si−Co系銅合金の特性向上を図ろうとする試みもなされている。例えば、特許第4615616号(特許文献1)では、Cu−Si−Co系合金の強度、導電性及び曲げ性を向上させるため、第二相粒子の平均サイズを5〜50nmに制御した発明が記載されている。また、WO2010/016429(特許文献2)では、Cu−Si−Co系合金の強度、導電性及び曲げ性を向上させるため、5〜50nmの第二相粒子の個数を制御した発明が記載されている。
特許文献1に記載の銅合金は、700℃以上950℃未満で溶体化再結晶熱処理を行う工程aと、前記工程a後に、前記溶体化再結晶熱処理時の温度から300℃までの平均冷却速度を50℃/sec以上とする冷却処理を行う工程bとを有する方法によって製造できるとされている(請求項4)。
特許文献2に記載の銅合金は、溶解→鋳造→均質化処理→熱間圧延→面削→冷間圧延→溶体化熱処理→時効熱処理→最終冷間圧延→低温焼鈍を経て製造されることが記載されている。そして、銅合金鋳塊の製造時における、固相温度から500℃までの平均冷却速度を5〜100℃/秒とすること、溶体化熱処理温度を、好ましくは、Co量が0.4〜1.2mass%であれば800〜950℃、1.0〜1.5mass%であれば900〜950℃、1.3〜2.0mass%であれば900〜1000℃とし、その後の冷却を0℃/秒程度で実施すること、時効処理は溶体化熱処理後に最終の冷間圧延前に行う場合には、500〜600℃の温度で1〜4時間が好ましく、一方、溶体化熱処理後に最終の冷間圧延後に行う場合には、450〜550℃の温度で1〜4時間が好ましく、その後の冷却は20〜100℃/時間とすることが記載されている(段落0036〜0038)。
特許第4615616号公報 WO2010/016429
特許文献1や特許文献2に記載の銅合金によれば、強度、導電性、及び曲げ加工性が向上した電子材料用のCu−Si−Co系銅合金が得られるものの、ばね限界値については改善の余地は残されている。そこで、ばね限界値を向上させたCu−Si−Co系銅合金を提供することを課題の一つとする。また、本発明はそのようなCu−Si−Co系銅合金の製造方法を提供することを別の課題の一つとする。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねたところ、粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数が1.0×1013〜5.0×1015個/mm3であると強度及び導電性に加えてばね限界値が有意に向上することを発見した。更に、粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数密度の、粒径が5nmを越え20nm以下の第二相粒子の個数密度に対する比を0.5以上に制御することが好ましいことも発見した。そこで、この製造方法を検討したところ、時効処理に改変を加え、特定の温度及び時間条件で多段時効を3段階で実施し、最終圧延後に熱処理を実施することが有効であることを見出した。
上記の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、Co:0.5〜2.5質量%、Si:0.1〜0.7質量%を含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなる電子材料用銅合金であって、粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数密度が1.0×1013〜5.0×1015個/mm3である銅合金である。
本発明に係る銅合金は一実施形態において、粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数密度の、粒径が5nmを越え20nm以下の第二相粒子の個数密度に対する比が0.5以上である。
本発明に係る銅合金は別の一実施形態において、更にNiを1.0質量%未満含有する。
本発明に係る銅合金は更に別の一実施形態において、更にCr、Mg、P、As、Sb、Be、B、Mn、Sn、Ti、Zr、Al、Fe、Zn及びAgの群から選ばれる少なくとも1種を総計で最大2.0質量%含有する。
本発明は別の一側面において、
−所望の組成をもつインゴットを溶解鋳造する工程1と、
−950℃以上1050℃以下で1時間以上加熱後に熱間圧延を行う工程2と、
−冷間圧延工程3と、
−850℃以上1050℃以下で溶体化処理を行い、400℃までの平均冷却速度を毎秒10℃以上として冷却する工程4と、
−材料温度を480〜580℃として1〜12時間加熱する一段目と、次いで、材料温度を430〜530℃として1〜12時間加熱する二段目と、次いで、材料温度を300〜430℃として4〜30時間加熱する三段目を有し、一段目から二段目までの冷却速度及び二段目から三段目までの冷却速度はそれぞれ0.1℃/分以上とし、一段目と二段目の温度差を20〜80℃とし、二段目と三段目の温度差を20〜180℃として多段時効する時効処理工程5と、
−冷間圧延工程6と、
−100℃以上600℃未満で10秒〜48時間行う熱処理工程7と、
を順に行うことを含む上記銅合金の製造方法である。
本発明は更に別の一側面において、本発明に係る銅合金からなる伸銅品である。
本発明は更に別の一側面において、本発明に係る銅合金を備えた電子部品である。
本発明によって、強度、導電性、ばね限界値が共に優れた電子材料用のCu−Si−Co系銅合金が提供される。
<Co及びSiの添加量>
Co及びSiは、適当な熱処理を施すことにより金属間化合物を形成し、導電率を劣化させずに高強度化が図れる。
Co及びSiの添加量がそれぞれCo:0.5質量%未満、Si:0.1質量%未満では所望の強度が得られず、逆に、Co:2.5質量%超、Si:0.7質量%超では強度上昇効果が飽和し、更には曲げ加工性や熱間加工性が劣化する。よってCo及びSiの添加量はCo:0.5〜2.5質量%、Si:0.1〜0.7質量%とした。Co及びSiの添加量は好ましくは、Co:1.0〜2.0質量%、Si:0.2〜0.6質量%である。
また、Siの質量濃度に対してCoの合計質量濃度の比Co/Siが低すぎる、すなわち、Coに対してSiの比率が高過ぎると、固溶Siにより導電率が低下したり、焼鈍工程において材料表層にSiO2の酸化皮膜を形成して半田付け性が劣化したりする。一方、Siに対するCoの割合が高くすぎると、シリサイド形成に必要なSiが不足して高い強度が得られにくい。
そのため、合金組成中のCo/Si比は3≦Co/Si≦5.5の範囲に制御することが好ましく、3.8≦Co/Si≦4.8の範囲に制御することがより好ましい。
<Niの添加量>
Niは溶体化処理などで再固溶するが、続く時効析出時にSiとの化合物を生成し、導電率をあまり損なわずに強度を上昇させる。しかしながら、Ni濃度が1.0質量%以上となると時効析出しきれないNiが母相に固溶し、導電率が低下する。従って、本発明に係るCu−Si−Co系合金には、Niを1.0質量%未満添加することができる。但し、0.03質量%未満ではその効果が小さいので、好ましくは0.03質量%以上1.0質量%未満、より好ましくは0.09〜0.5質量%添加するのがよい。
<Crの添加量>
Crは溶解鋳造時の冷却過程において結晶粒界に優先析出するため粒界を強化でき、熱間加工時の割れが発生しにくくなり、歩留低下を抑制できる。すなわち、溶解鋳造時に粒界析出したCrは溶体化処理などで再固溶するが、続く時効析出時にCrを主成分としたbcc構造の析出粒子またはSiとの化合物を生成する。通常のCu−Co−Si系合金では添加したSi量のうち、時効析出に寄与しなかったSiは母相に固溶したまま導電率の上昇を抑制するが、珪化物形成元素であるCrを添加して、珪化物をさらに析出させることにより、固溶Si量を低減でき、強度を損なわずに導電率を上昇できる。しかしながら、Cr濃度が0.5質量%、とりわけ2.0質量%を超えると粗大な第二相粒子を形成しやすくなるため、製品特性を損なう。従って、本発明に係るCu−Si−Co系合金には、Crを最大で2.0質量%添加することができる。但し、0.03質量%未満ではその効果が小さいので、好ましくは0.03〜0.5質量%、より好ましくは0.09〜0.3質量%添加するのがよい。
Mg、Mn、Ag及びPの添加量
Mg、Mn、Ag及びPは、微量の添加で、導電率を損なわずに強度、応力緩和特性等の製品特性を改善する。添加の効果は主に母相への固溶により発揮されるが、第二相粒子に含有されることで一層の効果を発揮させることもできる。しかしながら、Mg、Mn、Ag及びPの濃度の総計が0.5質量%、とりわけ2.0質量%を超えると特性改善効果が飽和するうえ、製造性を損なう。従って、本発明に係るCu−Si−Co系合金には、Mg、Mn、Ag及びPから選択される1種又は2種以上を総計で最大2.0質量%、好ましくは最大1.5質量%添加することができる。但し、0.01質量%未満ではその効果が小さいので、好ましくは総計で0.01〜1.0質量%、より好ましくは総計で0.04〜0.5質量%添加するのがよい。
Sn及びZnの添加量
Sn及びZnにおいても、微量の添加で、導電率を損なわずに強度、応力緩和特性、めっき性等の製品特性を改善する。添加の効果は主に母相への固溶により発揮される。しかしながら、Sn及びZnの総計が2.0質量%を超えると特性改善効果が飽和するうえ、製造性を損なう。従って、本発明に係るCu−Si−Co系合金には、Sn及びZnから選択される1種又は2種を総計で最大2.0質量%添加することができる。但し、0.05質量%未満ではその効果が小さいので、好ましくは総計で0.05〜2.0質量%、より好ましくは総計で0.5〜1.0質量%添加するのがよい。
As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeの添加量
As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeにおいても、要求される製品特性に応じて、添加量を調整することで、導電率、強度、応力緩和特性、めっき性等の製品特性を改善する。添加の効果は主に母相への固溶により発揮されるが、第二相粒子に含有され、若しくは新たな組成の第二相粒子を形成することで一層の効果を発揮させることもできる。しかしながら、これらの元素の総計が2.0質量%を超えると特性改善効果が飽和するうえ、製造性を損なう。従って、本発明に係るCu−Si−Co系合金には、As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeから選択される1種又は2種以上を総計で最大2.0質量%添加することができる。但し、0.001質量%未満ではその効果が小さいので、好ましくは総計で0.001〜2.0質量%、より好ましくは総計で0.05〜1.0質量%添加するのがよい。
上記したCr、Mg、Mn、Ag、P、Sn、Zn、As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeの添加量が合計で2.0質量%を超えると製造性を損ないやすいので、好ましくはこれらの合計は2.0質量%以下とし、より好ましくは1.5質量%以下とする。
第二相粒子の分布条件
本発明に係る銅合金においては、第二相粒子により強度が上昇し、その中でも粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数密度を制御する。そして、好ましくは、1〜5nmの粒径の第二相粒子の析出物の個数密度と5nmを越え20nm以下の粒径の第二相粒子の個数密度との比を制御する。その結果、強度とばね限界値の向上を図ることができると考えられる。
具体的には、本発明に係る銅合金においては、粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数密度(個数密度A)を1.0×1013〜5.0×1015個/mm3、好ましくは2.0×1013〜2.0×1015個/mm3、より好ましくは2.0×1014〜5.0×1014個/mm3に制御する。更に、本発明に係る銅合金の好適な実施形態においては、粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数密度(個数密度A)の、粒径が5nm越え20nm以下の析出物の個数密度(個数密度B)に対する比(個数密度A/個数密度B)を0.5以上、好ましくは2.0以上、より好ましくは3.0以上、典型的には0.5〜100に制御する。
本発明において、第二相粒子とは主にシリサイドを指すが、これに限られるものではなく、溶解鋳造の凝固過程に生ずる晶出物及びその後の冷却過程で生ずる析出物、熱間圧延後の冷却過程で生ずる析出物、溶体化処理後の冷却過程で生ずる析出物、及び時効処理過程で生ずる析出物のことを言う。
本発明においては、第二相粒子の粒径は、(長径+短径)/2と定義する。長径は、粒子を取り囲む最小円の直径とする。短径は粒子に包含される最大円の直径とする。
1〜5nmの粒径の第二相粒子、及び5nmを越え20nm以下の粒径の第二相粒子は、供試材を0.02〜0.2μm程度の厚みに薄膜研磨した後、TEM等の1,000,000倍で観察可能である。供試材の調整は、ツインジェット式電解研磨装置等の一般的な装置で行えばよい。観察面は供試材の圧延面、断面の指定はない。
製造方法
Cu−Si−Co系銅合金の一般的な製造プロセスでは、まず大気溶解炉を用い、電気銅、Si、Co等の原料を溶解し、所望の組成の溶湯を得る。そして、この溶湯をインゴットに鋳造する。その後、熱間圧延を行い、冷間圧延と熱処理を繰り返して、所望の厚み及び特性を有する条や箔に仕上げる。熱処理には溶体化処理と時効処理がある。溶体化処理では、約950〜約1000℃の高温で加熱して、第二相粒子をCu母地中に固溶させ、同時にCu母地を再結晶させる。950℃以上という温度条件は他のコルソン系合金の場合に比較して高い温度設定である。溶体化処理を、熱間圧延で兼ねることもある。時効処理では、約350〜約550℃の温度範囲で1時間以上加熱し、溶体化処理で固溶させた第二相粒子をナノメートルオーダーの微細粒子として析出させる。この時効処理で強度と導電率が上昇する。より高い強度を得るために、時効前及び/又は時効後に冷間圧延を行なうことがある。また、時効後に冷間圧延を行なう場合には、冷間圧延後に歪取焼鈍(低温焼鈍)を行なうことがある。
上記各工程の合間には適宜、表面の酸化スケール除去のための研削、研磨、ショットブラスト酸洗等が適宜行なわれる。
本発明に係る銅合金においても上記の製造プロセスを経るが、最終的に得られる銅合金の特性が本発明で規定するような範囲となるためには、熱間圧延、溶体化処理および時効処理条件を厳密に制御して行なうことが重要である。本発明のCu−Co−Si系合金は、時効析出硬化のための必須成分として第二相粒子の制御が難しいCoを添加しているためである。CoはSiと共に第二相粒子を形成するが、その生成及び成長速度が、熱処理の際の保持温度と冷却速度に敏感なためである。
まず、鋳造時の凝固過程では粗大な晶出物が、その冷却過程では粗大な析出物が不可避的に生成するため、その後の工程においてこれらの第二相粒子を母相中に固溶する必要がある。950℃〜1050℃で1時間以上保持後に熱間圧延を行えばCoとSiを母相中に固溶することができる。熱間圧延前の保持温度が950℃未満では固溶が不十分であり、1050℃を超えると材料が溶解する可能性がある。また、高強度を得るためには熱間圧延終了後に、速やかに冷却することが望ましい。
溶体化処理では、溶解鋳造時の晶出粒子や、熱延後の析出粒子を固溶させ、溶体化処理以降の時効硬化能を高めることが目的である。このとき、第二相粒子の個数密度を制御するには、溶体化処理時の保持温度と時間、および保持後の冷却速度が重要となる。保持時間が一定の場合には、保持温度を高くすると、溶解鋳造時の晶出粒子や、熱延後の析出粒子を固溶させることが可能となり、面積率を低減することが可能となる。
溶体化処理後の冷却速度は速いほど冷却中の析出を抑制できる。冷却速度が遅すぎる場合には、冷却中に第二相粒子が粗大化して、第二相粒子中のCo、Si含有量が増加するため、溶体化処理で十分な固溶を行えず、時効硬化能が低減する。よって、溶体化処理後の冷却は急冷却とするのが好ましい。具体的には、850℃〜1050℃で溶体化処理後、平均冷却速度を毎秒10℃以上、好ましくは毎秒15℃以上、より好ましくは毎秒20℃以上として400℃まで冷却するのが効果的である。上限は特に規定しないが、設備の仕様上毎秒100℃以下となる。ここでの、“平均冷却速度”は溶体化温度から400℃までの冷却時間を計測し、“(溶体化温度−400)(℃)/冷却時間(秒)”によって算出した値(℃/秒)をいう。なお、第二相粒子の析出が著しいのは400℃程度までなので、400℃未満における冷却速度は問題とならない。
冷却を速くする方法としては水冷が最も効果的である。ただし、水冷に使用する水の温度により冷却速度が変わるため、水温の管理をすることでより冷却を速くすることができる。水温が25℃以上だと所望の冷却速度を得ることができない場合があるため、25℃以下に保持するのが好ましい。水を溜めた槽内に材料を入れて水冷すると、水の温度は上昇し25℃以上になり易いため、材料が一定の水の温度(25℃以下)で冷却されるように霧状(シャワー状又はミスト状)にして噴霧したり、水槽に常時冷たい水を流すようにしたりして水温上昇を防ぐのが好ましい。また、水冷ノズルの増設や単位時間当たりにおける水量を増加することによっても冷却速度の上昇させることができる。
本発明に係るCu−Co−Si系合金を製造する上では、溶体化処理後に所定の条件で熱処理を2回に分けて行ない、2回の熱処理の間に冷間圧延を行うことが有効である。そして、1回目の熱処理を3段の時効処理とすることが肝要である。これにより、析出物の粗大化が抑制され、良好な第二相粒子の分布状態を得ることができる。
特許文献1や特許文献2では単一の時効温度で時効処理をしており、得られる第二相粒子もほぼ同じサイズのものが析出しており、その粒子径が5nmを超えるものがほとんどと考えられる。しかしながら、本発明者は5nm以下の第二相粒子を一定以上の密度で分散させることにより、ばね限界値が顕著に向上することを見出した。多段時効を行うことで強度及び導電性のバランスが向上するとした文献はあったものの、多段時効の段数、温度、時間、冷却速度を厳密に制御することで第二相粒子の分布が制御でき、ばね限界値までが顕著に向上するとは驚きであった。本発明者の実験によれば、1段時効や2段時効ではこのような第二相粒子の分布状態を得ることはできなかったし、2回目の熱処理のみを3段時効しても十分な第二相粒子の分布状態は得られなかった。
理論によって本発明が制限されることを意図しないが、3段時効を採用することによって第二相粒子の分布状態が向上した理由は次の通りと考えられる。1回目の時効処理を3段時効にすることで、一段目では、5nmを超える第二相粒子が支配的に析出、成長し、二段目及び三段目で5nm以下の第二相粒子が支配的に析出、成長すると考えられる。
3段時効では、まず、材料温度を480〜580℃として1〜12時間加熱する一段目を行う。一段目では第二相粒子の核生成及び成長による強度・導電率を高めるのが目的である。
一段目における材料温度が480℃未満であったり、加熱時間が1時間未満であったりすると、第二相粒子の体積分率が小さく、所望の強度、導電率が得られにくい。一方、材料温度が580℃超になるまで加熱した場合や、加熱時間が12時間を超えた場合には、第二相粒子の体積分率は大きくなるが、粗大化してしまい強度が低下する傾向が強くなる。
一段目の終了後、冷却速度を0.1℃/分以上として、二段目の時効温度に移行する。このような冷却速度に設定したのは一段目で析出した第二相粒子を過剰に成長させないための理由による。ただし、冷却速度を早くしすぎると、アンダーシュートが大きくなるため、100℃/分以下とするのが好ましい。ここでの冷却速度は、(一段目時効温度−二段目時効温度)(℃)/(一段目時効温度から二段目時効温度に到達するまでの冷却時間(分))で測定される。
次いで、材料温度を430〜530℃として1〜12時間加熱する二段目を行う。二段目では一段目で析出した第二相粒子を強度に寄与する範囲で成長させることにより導電率を高めるためと、二段目で新たに第二相粒子を析出させる(一段目で析出した第二相粒子より小さい)ことで強度、導電率を高めるためが目的である。
二段目における材料温度が430℃未満であったり、加熱時間が1時間未満であったりすると一段目で析出した第二相粒子が成長できないため、導電率を高めにくく、また二段目で新たに第二相粒子を析出させることができないため、強度、導電率を高めることができない。一方、材料温度が530℃超になるまで加熱した場合や、加熱時間が12時間を超えた場合一段目で析出した第二相粒子が成長しすぎて粗大化していまい、強度が低下してしまう。
一段目と二段目の温度差は、小さすぎると一段目で析出した第二相粒子が粗大化して強度低下を招く一方で、大きすぎると一段目で析出した第二相粒子がほとんど成長せず導電率を高めることができない。また、二段目で第二相粒子が析出しにくくなるので、強度及び導電率を高めることができない。そのため、一段目と二段目の温度差は20〜80℃とすべきである。
二段目の終了後は、先と同様の理由から、冷却速度を0.1℃/分以上として、三段目の時効温度に移行する。一段目から二段目への移行時と同様に、冷却速度は100℃/分以下とするのが好ましい。ここでの冷却速度は、(二段目時効温度−三段目時効温度)(℃)/(二段目時効温度から三段目時効温度に到達するまでの冷却時間(分))で測定される。
次いで、材料温度を300〜430℃として4〜30時間加熱する三段目を行う。三段目では一段目と二段目で析出した第二相粒子を少し成長させるためと、新たに第二相粒子を生成させることが目的である。
三段目における材料温度が300℃未満であったり、加熱時間が4時間未満であったりすると、一段目と二段目で析出した第二相粒子を成長させることができず、また、新たに第二相粒子を生成させることができないため、所望の強度、導電率及びばね限界値が得られにくい。一方、材料温度が430℃超になるまで加熱した場合や、加熱時間が30時間を超えた場合には一段目と二段目で析出した第二相粒子が成長しすぎて粗大化してしまうため、所望の強度及びばね限界値が得られにくい。
二段目と三段目の温度差は、小さすぎると一段目、二段目で析出した第二相粒子が粗大化して強度及びばね限界値の低下を招く一方で、大きすぎると一段目、二段目で析出した第二相粒子がほとんど成長せず導電率を高めることができない。また、三段目で第二相粒子が析出しにくくなるので、強度、ばね限界値及び導電率を高めることができない。そのため、二段目と三段目の温度差は、20〜180℃とすべきである。
一つの段における時効処理では、第二相粒子の分布が変化してしまうことから、温度は一定とするのが原則であるが、設定温度に対して±5℃程度の変動があっても差し支えない。そこで、各ステップは温度の振れ幅が10℃以内で行う。
時効処理後には冷間圧延を行う。この冷間圧延では時効処理での不十分な時効硬化を加工硬化により補うことができる。このときの加工度は所望の強度レベルに到達するために10〜80%、好ましくは20〜60%である。ただし、ばね限界値が低下する。
冷間圧延後は、熱処理でばね限界値と導電率を高めることが重要である。熱処理温度を高く設定すると、ばね限界値と導電率は上昇するが、温度条件が高すぎた場合には、すでに析出している第二相粒子が粗大化して、過時効状態となり、強度が低下する。よって熱処理では、導電率とばね限界値の回復を図るために通常行われている条件よりも低い温度で長時間保持することに留意する。これはCoを含有した合金系の析出速度の抑制と転位の再配列の効果を共に高めるためである。熱処理の条件の一例を挙げると、100℃以上600℃以下の温度範囲で10秒〜48時間である。
熱処理直後は不活性ガス雰囲気中で熱処理を行った場合であっても表面が僅かに酸化しており、半田濡れ性が悪い。そこで、半田濡れ性が要求される場合には、酸洗及び/又は研磨を行うことができる。酸洗や研磨の方法としては、公知の任意の手段を使用すればよい。
本発明のCu−Si−Co系銅合金は種々の伸銅品、例えば板、条、管、棒及び線に加工することができ、更に、本発明によるCu−Si−Co系銅合金は、リードフレーム、コネクタ、ピン、端子、リレー、スイッチ、二次電池用箔材等の電子部品等に使用することができる。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
表1に記載の各添加元素を含有し、残部が銅及び不純物からなる銅合金を、高周波溶解炉で1300℃で溶製し、厚さ30mmのインゴットに鋳造した。次いで、このインゴットを1000℃で3時間加熱後、板厚10mmまで熱間圧延し、熱間圧延終了後は速やかに冷却した。次いで、表面のスケール除去のため厚さ9mmまで面削を施した後、冷間圧延により厚さ0.13mmの板とした。次に950℃で溶体化処理を120秒行い、その後冷却した。冷却は400℃までの平均冷却速度を20℃/秒として行った。次いで、不活性雰囲気中、表1に記載の各条件で時効処理を施した。各段における材料温度は表1に記載された設定温度±3℃以内に維持した。その後、0.08mmまで冷間圧延し、最後に、実施例21以外は、不活性雰囲気中、300℃で3時間かけて熱処理をして、各試験片を製造した。実施例21は不活性雰囲気中、600℃で10秒の熱処理をして、試験片を製造した。熱処理後は、酸洗及びバフによる研磨処理を行った。
Figure 2012229469
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このようにして得られた各試験片につき、第二相粒子の個数密度、合金特性を以下のようにして測定した。
粒径1nm以上20nm以下の第二相粒子を観察するときは各試験片を0.02〜0.2μm程度の厚みに薄膜研磨した後、透過型顕微鏡(HITACHI−H−9000)で1,000,000倍の写真(1視野当たり50nm×50nm)を撮影し、観察(入射方位は任意の方位)して、その写真上で第二相粒子のそれぞれの粒径を測定した。撮影及び観察は第二相粒子の観察個数が合計で50個以上になるまで複数視野に対して繰り返して行い、観察した第二相粒子のそれぞれの粒径を算出した。第二相粒子の粒径は、(長径+短径)/2とした。長径とは、粒子を取り囲む最小円の直径を指し、短径とは、粒子に包含される最大円の直径を指す。粒径の測定後、各粒径範囲の個数を単位体積あたりに換算し、各粒径範囲の個数密度を求めた。
強度についてはJIS Z2241に準拠して圧延平行方向の引っ張り試験を行って0.2%耐力(YS:MPa)を測定した。
導電率(EC;%IACS)についてはダブルブリッジによる体積抵抗率測定により求めた。
ばね限界値は、JIS H3130に準拠して、繰り返し式たわみ試験を実施し、永久歪が残留する曲げモーメントから表面最大応力を測定した。
結果を表2に示す。実施例No.22は、粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数が1.0×1013〜5.0×1015であり、強度、導電性及びばね限界値のバランスに優れていることが分かる。実施例No.1〜21は、粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数が1.0×1013〜5.0×1015であり、なおかつ且つ、1〜5nmの粒径の第二相粒子の個数密度の、5nm越え20nm以下の粒径の第二相粒子の個数密度に対する比が0.5以上であり、強度、導電性及びばね限界値のバランスに更に優れていることが分かる。
比較例No.2〜15は、時効処理を1段又は2段で行った例であり、粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数が1.0×1013未満であり、なおかつ粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数密度の、粒径が5nm越え20nm以下の第二相粒子の個数密度に対する比が0.5未満であり、強度、導電性及びばね限界値のバランスに劣っていることが分かる。
比較例No.1はCo及びSi濃度が低かった例であり、析出するCo及びSiが不足し、5nm以下の第二相粒子の個数が1.0×1013未満であり、強度及びばね限界値に劣っていることが分かる。
比較例No.16はCo及びSi濃度が高かった例であり、強度、導電性及びばね限界値のバランスに優れているが、実施例9と比較してCo濃度を0.5%増量しているにもかかわらずほぼ同じ特性となっており、製造コストの面で問題となる。
Figure 2012229469
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Claims (7)

  1. Co:0.5〜2.5質量%、Si:0.1〜0.7質量%を含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなる電子材料用銅合金であって、粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数密度が1.0×1013〜5.0×1015個/mm3である銅合金。
  2. 更に、粒径が1〜5nmの第二相粒子の個数密度の、粒径が5nmを越え20nm以下の第二相粒子の個数密度に対する比が0.5以上である請求項1に記載の銅合金。
  3. 更にNiを1.0質量%未満含有する請求項1又は2に記載の銅合金。
  4. 更にCr、Mg、P、As、Sb、Be、B、Mn、Sn、Ti、Zr、Al、Fe、Zn及びAgの群から選ばれる少なくとも1種を総計で最大2.0質量%含有する請求項1〜3何れか一項記載の銅合金。
  5. −請求項1〜4の何れか一項に記載の組成をもつ銅合金のインゴットを溶解鋳造する工程1と、
    −950℃以上1050℃以下で1時間以上加熱後に熱間圧延を行う工程2と、
    −冷間圧延工程3と、
    −850℃以上1050℃以下で溶体化処理を行い、400℃までの平均冷却速度を毎秒10℃以上として冷却する工程4と、
    −材料温度を480〜580℃として1〜12時間加熱する一段目と、次いで、材料温度を430〜530℃として1〜12時間加熱する二段目と、次いで、材料温度を300〜430℃として4〜30時間加熱する三段目を有し、一段目から二段目までの冷却速度及び二段目から三段目までの冷却速度はそれぞれ0.1℃/分以上とし、一段目と二段目の温度差を20〜80℃とし、二段目と三段目の温度差を20〜180℃として多段時効する第一の時効処理工程5と、
    −冷間圧延工程6と、
    −100℃以上600℃未満で10秒〜48時間行う熱処理工程7と、
    を順に行うことを含む電子材料用銅合金の製造方法。
  6. 請求項1〜4何れか一項記載の銅合金からなる伸銅品。
  7. 請求項1〜4何れか一項記載の銅合金を備えた電子部品。
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