JP4837697B2 - 電子材料用Cu−Ni−Si−Co系銅合金及びその製造方法 - Google Patents

電子材料用Cu−Ni−Si−Co系銅合金及びその製造方法 Download PDF

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本発明は析出硬化型銅合金に関し、とりわけ各種電子部品に用いるのに好適なCu−Ni−Si−Co系銅合金に関する。
コネクタ、スイッチ、リレー、ピン、端子、リードフレーム等の各種電子部品に使用される電子材料用銅合金には、基本特性として高強度及び高導電性(又は熱伝導性)を両立させることが要求される。近年、電子部品の高集積化及び小型化・薄肉化が急速に進み、これに対応して電子機器部品に使用される銅合金に対する要求レベルはますます高度化している。
高強度及び高導電性の観点から、電子材料用銅合金として従来のりん青銅、黄銅等に代表される固溶強化型銅合金に替わり、析出硬化型の銅合金の使用量が増加している。析出硬化型銅合金では、溶体化処理された過飽和固溶体を時効処理することにより、微細な析出物が均一に分散して、合金の強度が高くなると同時に、銅中の固溶元素量が減少し電気伝導性が向上する。このため、強度、ばね性などの機械的性質に優れ、しかも電気伝導性、熱伝導性が良好な材料が得られる。
析出硬化型銅合金のうち、コルソン系合金と一般に呼ばれるCu−Ni−Si系銅合金は比較的高い導電性、強度、及び曲げ加工性を兼備する代表的な銅合金であり、業界において現在活発に開発が行われている合金の一つである。この銅合金では、銅マトリックス中に微細なNi−Si系金属間化合物粒子を析出させることによって強度と導電率の向上が図れる。
コルソン合金の更なる特性の向上を目的として、Ni及びSi以外の合金成分の添加、特性に悪影響を与える成分の排除、結晶組織の最適化、析出粒子の最適化といった各種の技術開発がなされている。
例えば、Coを添加することや母相中に析出する第二相粒子を制御することによって特性が向上することが知られている。
特表2005−532477号公報(特許文献1)には、重量で、ニッケル:1%〜2.5%、コバルト0.5〜2.0%、珪素:0.5%〜1.5%、および、残部としての銅および不可避の不純物から成り、ニッケルとコバルトの合計含有量が1.7%〜4.3%、比(Ni+Co)/Siが2:1〜7:1である鍛錬銅合金が記載されており、該鍛錬銅合金は、40%IACSを超える導電性を有するとされている。コバルトは珪素と組み合わされて、粒子成長を制限し且つ耐軟化性を向上させるために、時効硬化に有効な珪化物を形成するとされている。そしてその製造工程においては、溶体化処理後に中間冷間加工を行うことなく、第2相を析出させるために有効な第一の時効焼鈍を施し、冷間加工を施して、第2の断面減少を行い、追加量の第2相を析出させるために第一の時効焼鈍温度よりも低い第2の時効焼鈍温度で、第2の時効焼鈍を施すことを特徴とすることが記載されている。そして、溶体化処理が温度800℃〜1000℃で行われ、第一の時効焼鈍が温度475℃〜550℃で行われ、第2の時効焼鈍温度が350℃〜500℃であることを特徴としている。
特開平10−219374号公報(特許文献2)には、Ni:1.0〜8.0wt.%、Si:0.1超〜2.0wt.%、Zn:0.05〜5.0wt.%を含有し、Oが300ppm以下であり、残部が実質的にCuと不可避不純物からなる組成を有し、Ni−Si化合物が析出している銅合金において、その粒径が0.03μm未満のもの(小粒子)及び0.03μm〜100μmのもの(大粒子が存在し、かつ小粒子/大粒子の数の比率が1以上であることを特徴とする剪断加工性に優れる高強度銅合金において、熱間圧延後の熱延材を水中急冷し、さらに冷間圧延した材料を500〜700℃で1分〜2時間の加熱を行って、大粒子を析出させる。その後、さらに冷間圧延を加え、今度は300〜600℃で30分≧の加熱を行い小粒子を析出させる方法が開示されている。
特開2007−169765号公報(特許文献3)には、Niが0.5〜4.0mass%、Coが0.5〜2.0mass%、Siが0.3〜1.5mass%を含有し、残部が銅と不可避不純物からなり、Ni量とCo量の和とSi量の比(Ni+Co)/Siが2〜7であり、第2相の密度(単位面積当たりの個数)が108〜1012個/mm2であることを特徴とする強度、導電率、曲げ加工性、応力緩和特性に優れた銅合金において、50〜1000nmの大きさの第2相の密度が104〜108個/mm2であることが開示されている。そしてその目的は結晶粒径の粗大化抑制のためであり、鋳塊の均質化処理を900℃以上で行い、かつ、その後の熱間加工において850℃までの冷却速度を0.5〜4℃/sで行うことが記載されている。
国際公開第2006/101172号パンフレット(特許文献4)には、Coを含むCu−Ni−Si系合金の強度が、ある組成条件の下で飛躍的に向上することが記載されている。具体的にはNi:約0.5〜約2.5質量%、Co:約0.5〜約2.5質量%、及びSi:約0.30〜約1.2質量%を含有し、残部Cuおよび不可避的不純物から構成され、該合金組成中のNiとCoの合計質量のSiに対する質量濃度比([Ni+Co]/Si比)が約4≦[Ni+Co]/Si≦約5であり、該合金組成中のNiとCoの質量濃度比(Ni/Co比)が約0.5≦Ni/Co≦約2である電子材料用銅合金が記載されている。
また、溶体化処理において加熱後の冷却速度を意識的に高くすると、Cu−Ni−Si系銅合金の強度向上効果は更に発揮されることから、冷却速度を毎秒約10℃以上として冷却するのが効果的であることが記載されている。
特表2005−532477号公報 特開平10−219374号公報 特開2007−169765号公報 国際公開第2006/101172号パンフレット
Cu−Ni−Si−Co系合金は強度及び導電性の向上を図ることができるが、ばね限界値及び応力緩和特性についてまで高次元で達成できるものはなかった。ばね材ばね限界値及び応力緩和特性はばね材として重要な特性であり、これらの特性も改善することができれば有利である。
そこで、本発明は強度及び導電性に加えて、ばね限界値及び応力緩和特性にも優れた電子材料用のCu−Ni−Si−Co系合金を提供することを課題の一つとする。また、本発明はそのようなCu−Ni−Si−Co系合金の製造方法を提供することを別の課題の一つとする。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねたところ、Cu−Ni−Si−Co系合金の組織を観察すると、0.1〜1μmの粒径をもつ第二相粒子の個数密度が強度、導電率を損なわずに、応力緩和特性、ばね限界値の向上に重要な影響を及ぼしており、かかる範囲の粒径をもつ第二相粒子の個数密度を制御することで、これらの特性を共に高い次元で実現できることを見出した。
上記の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、Ni:1.0〜2.5質量%、Co:0.5〜2.5質量%、Si:0.3〜1.2質量%を含有し、残部がCu及び不可避不純物からなる電子材料用銅合金であって、母相中に析出した第二相粒子のうち、粒径が0.1μm以上1μm以下のものの個数密度が1×10 6 〜1×107個/mm2である電子材料用銅合金である。
本発明に係る銅合金は一実施形態において、第二相粒子のうち、粒径が1μmを超えるものの個数密度が500個/mm2以下である。
本発明に係る銅合金は別の一実施形態において、更にCrを最大0.5質量%含有する。
本発明に係る銅合金は更に別の一実施形態において、更にMg、Mn、Ag、及びPから選択される1種又は2種以上を総計で最大0.5質量%含有する。
本発明に係る銅合金は更に別の一実施形態において、更にSn及びZnから選択される1種又は2種を総計で最大2.0質量%含有する。
本発明に係る銅合金は更に別の一実施形態において、更にAs、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeから選択される1種又は2種以上を総計で最大2.0質量%含有する。
本発明は別の一側面において、
−所望の組成をもつインゴットを溶解鋳造する工程1と、
−950℃以上1050℃以下で1時間以上加熱後に熱間圧延を行い、熱間圧延終了時の温度を850℃以上とし、850℃から400℃までの平均冷却速度を15℃/s以上として冷却する工程2と、
−冷間圧延工程3と、
−850℃以上1050℃以下で溶体化処理を行い、材料温度が650℃に低下するまでの平均冷却速度を1℃/s以上15℃/s未満として冷却し、650℃から400℃まで低下するときの平均冷却速度を15℃/s以上として冷却する工程4と、
−425℃以上475℃未満で1〜24時間行う第一の時効処理工程5と、
−冷間圧延工程6と、
−100℃以上350℃未満で1〜48時間行う第二の時効処理工程と、
を順に行なうことを含む上記の銅合金の製造方法である。
本発明は更に別の一側面において、本発明に係る銅合金からなる伸銅品である。
本発明は更に別の一側面において、本発明に係る銅合金を備えた電子部品である。
本発明によって、強度、導電性、ばね限界値及び応力緩和特性が共に優れた電子材料用のCu−Ni−Si−Co系合金が提供される。
Ni、Co及びSiの添加量
Ni、Co及びSiは、適当な熱処理を施すことにより金属間化合物を形成し、導電率を劣化させずに高強度化が図れる。
Ni、Co及びSiの添加量がそれぞれNi:1.0質量%未満、Co:0.5質量%未満、Si:0.3質量%未満では所望の強度が得られず、逆に、Ni:2.5質量%超、Co:2.5質量%超、Si:1.2質量%超では高強度化は図れるが導電率が著しく低下し、更には熱間加工性が劣化する。よってNi、Co及びSiの添加量はNi:1.0〜2.5質量%、Co:0.5〜2.5質量%、Si:0.3〜1.2質量%とした。Ni、Co及びSiの添加量は好ましくは、Ni:1.5〜2.0質量%、Co:0.5〜2.0質量%、Si:0.5〜1.0質量%である。
Crの添加量
Crは溶解鋳造時の冷却過程において結晶粒界に優先析出するため粒界を強化でき、熱間加工時の割れが発生しにくくなり、歩留低下を抑制できる。すなわち、溶解鋳造時に粒界析出したCrは溶体化処理などで再固溶するが、続く時効析出時にCrを主成分としたbcc構造の析出粒子またはSiとの化合物を生成する。通常のCu−Ni−Si系合金では添加したSi量のうち、時効析出に寄与しなかったSiは母相に固溶したまま導電率の上昇を抑制するが、珪化物形成元素であるCrを添加して、珪化物をさらに析出させることにより、固溶Si量を低減でき、強度を損なわずに導電率を上昇できる。しかしながら、Cr濃度が0.5質量%を超えると粗大な第二相粒子を形成しやすくなるため、製品特性を損なう。従って、本発明に係るCu−Ni−Si−Co系合金には、Crを最大で0.5質量%添加することができる。但し、0.03質量%未満ではその効果が小さいので、好ましくは0.03〜0.5質量%、より好ましくは0.09〜0.3質量%添加するのがよい。
Mg、Mn、Ag及びPの添加量
Mg、Mn、Ag及びPは、微量の添加で、導電率を損なわずに強度、応力緩和特性等の製品特性を改善する。添加の効果は主に母相への固溶により発揮されるが、第二相粒子に含有されることで一層の効果を発揮させることもできる。しかしながら、Mg、Mn、Ag及びPの濃度の総計が0.5%を超えると特性改善効果が飽和するうえ、製造性を損なう。従って、本発明に係るCu−Ni−Si−Co系合金には、Mg、Mn、Ag及びPから選択される1種又は2種以上を総計で最大0.5質量%添加することができる。但し、0.01質量%未満ではその効果が小さいので、好ましくは総計で0.01〜0.5質量%、より好ましくは総計で0.04〜0.2質量%添加するのがよい。
Sn及びZnの添加量
Sn及びZnにおいても、微量の添加で、導電率を損なわずに強度、応力緩和特性、めっき性等の製品特性を改善する。添加の効果は主に母相への固溶により発揮される。しかしながら、Sn及びZnの総計が2.0質量%を超えると特性改善効果が飽和するうえ、製造性を損なう。従って、本発明に係るCu−Ni−Si−Co系合金には、Sn及びZnから選択される1種又は2種を総計で最大2.0質量%添加することができる。但し、0.05質量%未満ではその効果が小さいので、好ましくは総計で0.05〜2.0質量%、より好ましくは総計で0.5〜1.0質量%添加するのがよい。
As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeの添加量
As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeにおいても、要求される製品特性に応じて、添加量を調整することで、導電率、強度、応力緩和特性、めっき性等の製品特性を改善する。添加の効果は主に母相への固溶により発揮されるが、第二相粒子に含有され、若しくは新たな組成の第二相粒子を形成することで一層の効果を発揮させることもできる。しかしながら、これらの元素の総計が2.0質量%を超えると特性改善効果が飽和するうえ、製造性を損なう。従って、本発明に係るCu−Ni−Si−Co系合金には、As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeから選択される1種又は2種以上を総計で最大2.0質量%添加することができる。但し、0.001質量%未満ではその効果が小さいので、好ましくは総計で0.001〜2.0質量%、より好ましくは総計で0.05〜1.0質量%添加するのがよい。
上記したMg、Mn、Ag、P、Sn、Zn、As、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeの添加量が合計で3.0質量%を超えると製造性を損ないやすいので、好ましくはこれらの合計は2.0質量%以下とし、より好ましくは1.5質量%以下とする。
第二相粒子の分布条件
本発明において、第二相粒子とは主にシリサイドを指すが、これに限られるものではなく、溶解鋳造の凝固過程に生ずる晶出物及びその後の冷却過程で生ずる析出物、熱間圧延後の冷却過程で生ずる析出物、溶体化処理後の冷却過程で生ずる析出物、及び時効処理過程で生ずる析出物のことを言う。
一般的なコルソン合金では適切な時効処理を施すことにより金属間化合物を主体とするナノメートルオーダー(一般には0.1μm未満)の微細な第二相粒子が析出し、導電率を劣化させずに高強度化が図れる。しかしながら、本発明のCu−Ni−Co−Si系合金は、従来のCu−Ni−Si系コルソン合金とは異なり、時効析出硬化のための必須成分として積極的にCoを添加するため、熱間圧延や溶体化処理などの熱処理時に粗大な第二相粒子が生じやすい。粗大な第二相粒子ほどその粒子中にNi、Co及びSiが取り込まれてしまう。その結果、母相へのNi、Co及びSiの固溶量が小さくなるため、時効析出硬化量が小さくなり、高強度化が図れない。また、応力緩和特性にも悪影響を与える。
すなわち、Ni、Co及びSiを含有した第二相粒子が大きくてその個数が多いほど、析出硬化に寄与する0.1μm未満の微細な析出粒子数が減ずるので、1μmを超える粗大な第二相粒子の分布をできるだけ少なくすることが望ましい。本発明に係るCu−Ni−Co−Si系合金では、1μmを超える第二相粒子を500個/mm2以下とすることができ、好ましくは400個/mm2以下とすることができ、より好ましくは300個/mm2以下とすることができ、典型的には200〜500個/mm2とすることができる。
一方、0.1μm以上1μm以下の粒径をもつ第二相粒子は強度の向上にはそれほど効かないが、ばね限界値を高める上で有用な第二相粒子である。0.01μm以上0.1μm未満の粒径をもつ第二相粒子はばね限界値を高める効果はほとんどないが、転位のピン止め効果を有するため、転位密度が高くなり、強度の向上に支配的な第二相粒子である。なお、0.01μm未満の第二相粒子は転位密度を高める効果は少なく、また、加工時にせん断されて再固溶してしまうおそれもあるので、不要である。
そこで、強度及びばね限界値を共に向上させる上では0.1μm以上1μm以下の粒径をもつ第二相粒子の個数密度を5×105〜1×107個/mm2、好ましくは1×106〜10×106個/mm2、より好ましくは5×106〜10×106個/mm2とすることが重要である。1μmを超える第二相粒子の個数密度を上記のように抑制しながら0.1μm以上1μm以下の粒径をもつ第二相粒子の個数密度をかかる範囲とすることで、粒径が0.1μm未満の第二相粒子の個数密度は自然と適切な範囲に落ち着く。
本発明においては、第二相粒子の粒径とは、下記条件で第二相粒子を観察したときの、該粒子を取り囲む最小円の直径のことを指す。
粒径が0.1μm以上1μm以下の第二相粒子の個数密度はFE−EPMAやFE−SEMなどの高倍率(例えば3000倍)で粒子を観察できる電子顕微鏡と画像解析ソフトの併用により観察可能であり、個数や粒径の測定が可能である。供試材の調整は、本発明組成で析出する粒子が溶解しないような一般的な電解研磨条件に従って母相をエッチングし、第二相粒子を現出させればよい。観察面は供試材の圧延面、断面の指定はない。
粒径が1μmを超える第二相粒子の個数密度については電子顕微鏡の倍率を1000倍程度に変更して上と同様に測定すればよい。
製造方法
コルソン系銅合金の一般的な製造プロセスでは、まず大気溶解炉を用い、電気銅、Ni、Si、Co等の原料を溶解し、所望の組成の溶湯を得る。そして、この溶湯をインゴットに鋳造する。その後、熱間圧延を行い、冷間圧延と熱処理を繰り返して、所望の厚み及び特性を有する条や箔に仕上げる。熱処理には溶体化処理と時効処理がある。溶体化処理では、約700〜約1000℃の高温で加熱して、第二相粒子をCu母地中に固溶させ、同時にCu母地を再結晶させる。溶体化処理を、熱間圧延で兼ねることもある。時効処理では、約350〜約550℃の温度範囲で1時間以上加熱し、溶体化処理で固溶させた第二相粒子をナノメートルオーダーの微細粒子として析出させる。この時効処理で強度と導電率が上昇する。より高い強度を得るために、時効前及び/又は時効後に冷間圧延を行なうことがある。また、時効後に冷間圧延を行なう場合には、冷間圧延後に歪取焼鈍(低温焼鈍)を行なうことがある。
上記各工程の合間には適宜、表面の酸化スケール除去のための研削、研磨、ショットブラスト酸洗等が適宜行なわれる。
本発明に係る銅合金においても上記の製造プロセスを経るが、最終的に得られる銅合金において、第二相粒子の分布形態を本発明で規定するような範囲とするためには、熱間圧延、溶体化処理および時効処理条件を厳密に制御して行なうことが重要である。特に、粒径が0.1μm以上1μm以下付近の粒子は熱処理条件の制御を怠ると凝集、粗大化して個数密度を減じやすい。従来のCu−Ni−Si系コルソン合金とは異なり、本発明のCu−Ni−Co−Si系合金は、時効析出硬化のための必須成分として第二相粒子が粗大化しやすいCo(場合によっては更にCr)を積極的に添加しているためである。これは、添加したCoがNiやSiと共に形成する第二相粒子の生成及び成長速度が、熱処理の際の保持温度と冷却速度に敏感であるという理由による。
まず、鋳造時の凝固過程では粗大な晶出物が、その冷却過程では粗大な析出物が不可避的に生成するため、その後の工程においてこれらの第二相粒子を母相中に固溶する必要がある。950℃〜1050℃で1時間以上保持後に熱間圧延を行い、熱間圧延終了時の温度を850℃以上とすればCo、更にCrを添加した場合であっても母相中に固溶することができる。950℃以上という温度条件は他のコルソン系合金の場合に比較して高い温度設定である。熱間圧延前の保持温度が950℃未満では固溶が不十分であり、1050℃を超えると材料が溶解する可能性がある。また、熱間圧延終了時の温度が850℃未満では固溶した元素が再び析出するため、高い強度を得ることが困難となる。よって高強度を得るためには850℃で熱間圧延を終了し、速やかに冷却することが望ましい。
具体的には、熱間圧延の後、材料温度が850℃から400℃まで低下するときの冷却速度を15℃/s以上、好ましくは18℃/s以上、例えば15〜25℃/s、典型的には15〜20℃とするのがよい。
溶体化処理では、溶解鋳造時の晶出粒子や、熱延後の析出粒子を固溶させ、溶体化処理以降の時効硬化能を高めることが目的である。このとき、第二相粒子の個数密度を制御するには、溶体化処理時の保持温度と時間、および保持後の冷却速度が重要となる。保持時間が一定の場合には、保持温度を高くすると、溶解鋳造時の晶出粒子や、熱延後の析出粒子を固溶させることが可能となり、面積率を低減することが可能となる。
溶体化処理後、850〜650℃までは第二相粒子が生成及び成長し、その後、650℃〜400℃では第二相粒子が粗大化しやすい。冷却速度は速いほど冷却中の析出を抑制できる。冷却速度が遅すぎる場合には、冷却中に第二相粒子が粗大化して、第二相粒子中のNi、Co、Si含有量が増加するため、溶体化処理で十分な固溶を行えず、時効硬化能が低減する。よって、時効硬化能を損なわずに応力緩和特性維持に必要な第二相粒子を分散させるためには、溶体化処理後、850〜650℃までは緩冷却とし、その後の650℃〜400℃までは、急冷却とする2段階冷却を採用するのがよい。
具体的には、850℃〜1050℃で溶体化処理後、材料温度が溶体化処理温度から650℃まで低下するときの平均冷却速度を1℃/s以上15℃/s未満、好ましくは5℃/s以上12℃/s以下に制御して、650℃から400℃まで低下するときの平均冷却速度を15℃/s以上、好ましくは18℃/s以上、例えば15〜25℃/s、典型的には15〜20℃とすることで応力緩和特性維持に効果的な第二相粒子を析出できる。
650℃までの冷却速度を1℃/s未満にすると、第二相粒子が過剰に析出して粗大化するため、第二相粒子を所望の分布状態にすることができない。一方、冷却速度を15℃/s以上にすると、第二相粒子は析出しないか又は微量にしか析出しないため、やはり第二相粒子を所望の分布状態にすることができない。
一方、400℃〜650℃の領域においては、できるだけ冷却速度は高めた方がよく、平均冷却速度を15℃/s以上とすることが必要である。650〜850℃の温度領域で析出した第二相粒子が必要以上に粗大化するのを防止するためである。なお、第二相粒子の析出が著しいのは400℃程度までなので、400℃未満における冷却速度は問題とならない。
溶体化処理後の冷却速度の制御は、850℃〜1050℃の範囲に加熱した加熱帯に隣接して、徐冷帯および冷却帯を設けて各々の保持時間を調整することで冷却速度を調整することができる。急冷が必要な場合には冷却方法に水冷を施せばよく、緩冷却の場合には炉内に温度勾配をつくればよい。
熱間圧延後の冷却速度においても今述べたような2段階冷却は有効である。具体的には、材料温度が850℃から650℃まで低下するときには、熱間圧延最中であるかその後の冷却最中であるかに関わらず、平均冷却速度を1℃/s以上15℃/s未満、好ましくは3℃/s以上12℃/s以下、より好ましくは5℃/s以上10℃/s以下とする。また、材料温度が650℃から400℃まで低下するときには、平均冷却速度を15℃/s以上、好ましくは17℃/s以上とする。熱間圧延においてこのような冷却過程を経た上で溶体化処理を行なえば、より望ましい第二相粒子の分布状態を得ることが可能となる。この冷却方式を採用する場合は熱間圧延終了時の温度を850℃以上に設定する必要はなく、熱間圧延終了時の温度を650℃まで下げても不都合は生じない。
熱間圧延後の冷却速度を管理せずに、溶体化処理後の冷却速度のみを制御しても、後の時効処理で粗大な第二相粒子を充分に抑制することはできない。熱間圧延後の冷却速度、及び溶体化処理後の冷却速度は共に制御する必要がある。
冷却を速くする方法としては水冷が最も効果的である。ただし、水冷に使用する水の温度により冷却速度が変わるため、水温の管理をすることでより冷却を速くすることができる。水温が25℃以上だと所望の冷却速度を得ることができない場合があるため、25℃以下に保持するのが好ましい。水を溜めた槽内に材料を入れて水冷すると、水の温度は上昇し25℃以上になり易いため、材料が一定の水の温度(25℃以下)で冷却されるように霧状(シャワー状又はミスト状)にして噴霧したり、水槽に常時冷たい水を流すようにしたりして水温上昇を防ぐのが好ましい。また、水冷ノズルの増設や単位時間当たりにおける水量を増加することによっても冷却速度の上昇させることができる。
本発明においては、熱間圧延後の、「850℃から400℃までの平均冷却速度」は材料温度が850℃から400℃まで低下するときの時間を計測し、“(850−400)(℃)/冷却時間(s)”によって算出した値(℃/s)をいう。溶体化処理後の、「650℃に低下するまでの平均冷却速度」は溶体化処理で保持した材料温度から650℃まで低下する冷却時間を計測し、“(溶体化処理温度−650)(℃)/冷却時間(s)”によって算出した値(℃/s)をいう。「650℃から400℃まで低下するときの平均冷却速度”とは同様に、“(650−400)(℃)/冷却時間(s)”によって算出した値(℃/s)をいう。更に、熱間圧延後にも2段階冷却を行なうときも同様に、「850℃から650℃まで低下するとき」の平均冷却速度は“(850−650)(℃)/冷却時間(s)”によって算出した値(℃/s)をいい、「650℃から400℃まで低下するとき」の平均冷却速度は “(650−400)(℃)/冷却時間(s)”によって算出した値(℃/s)をいう。
本発明に係るCu−Ni−Co−Si系合金を製造する上では、溶体化処理後に軽度の時効処理を2段階に分けて行ない、2回の時効処理の間に冷間圧延を行うことが有効である。これにより、析出物の粗大化が抑制され、本発明で規定するような第二相粒子の分布状態を得ることができる。
まず、第1の時効処理では析出物の微細化に有用であるとして慣用的に行われている条件よりも若干低い温度を選択し、微細な第二相粒子の析出を促しながら、溶体化で析出した析出物の粗大化を防止する。第1の時効処理の条件の一例を挙げると、425℃以上475℃未満の温度範囲で1〜24時間であり、より好ましくは440以上460℃以下の温度範囲で1〜24時間である。
第1の時効処理後には冷間圧延を行う。この冷間圧延では第1の時効処理での不十分な時効硬化を加工硬化により補うことができる。このときの加工度は所望の強度レベルに到達するために10〜80%、好ましくは20〜60%である。ただし、ばね限界値が低下する。さらに第1の時効処理で析出した粒径0.01μm未満の粒子が転位により剪断され、再固溶して導電率が低下してしまう。
よって、第2の時効処理でばね限界値と導電率を高めることが重要である。第2の時効温度を高く設定すると、ばね限界値と導電率は上昇するが、温度条件が高すぎた場合には、すでに析出している0.1μm以上、1μm以下の粒子が粗大化して、過時効状態となり、強度が低下する。よって第2の時効処理では、導電率とばね限界値の回復を図るために通常行われている条件よりも低い温度で長時間保持することに留意する。これはCoを含有した合金系の析出速度の抑制と転位の再配列の効果を共に高めるためである。第2の時効処理の条件の一例を挙げると、100℃以上350℃未満の温度範囲で1〜48時間であり、より好ましくは200℃以上300℃以下の温度範囲で1〜12時間である。
本発明のCu−Ni−Si−Co系合金は種々の伸銅品、例えば板、条、管、棒及び線に加工することができ、更に、本発明によるCu−Ni−Si−Co系銅合金は、リードフレーム、コネクタ、ピン、端子、リレー、スイッチ、二次電池用箔材等の電子部品等に使用することができる。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
製造条件が合金特性に与える影響の検討
表1に記載の成分組成(組成番号1)の銅合金を、高周波溶解炉で1300℃で溶製し、厚さ30mmのインゴットに鋳造した。次いで、このインゴットを1000℃で3時間加熱後、上り温度(熱間圧延終了温度)を900℃として板厚10mmまで熱間圧延し、熱間圧延終了後は速やかに各冷却速度で400℃まで冷却し、その際850℃から400℃までの平均冷却速度を適宜変えた。その後は空気中に放置して冷却した。次いで、表面のスケール除去のため厚さ9mmまで面削を施した後、冷間圧延により厚さ0.15mmの板とした。次に各温度で溶体化処理を120秒行い、これを直ちに400℃まで冷却し、その際850℃から650℃まで及び650℃から400℃までの平均冷却速度を適宜変えた。その後は空気中に放置して冷却した。次いで、不活性雰囲気中、各温度で3時間かけて第一の時効処理を施し、0.08mmまで冷間圧延し、最後に、不活性雰囲気中、各温度で3時間かけて第二の時効処理をして、各試験片を製造した。
Figure 0004837697
このようにして得られた各試験片につき、第二相粒子の個数密度、合金特性を以下のようにして測定した。
まず、材料表面(圧延面)を電解研磨してCuの母地を溶解し、第二相粒子を溶け残して現出した。電解研磨液はリン酸、硫酸、純水を適当な比率で混合したものを使用した。
粒径0.1μm以上1μm以下の第二相粒子を観察するときは、FE−EPMA(電解放射型EPMA:日本電子(株)製JXA−8500F)により、加速電圧を5〜10kV、試料電流を2×10-8〜10-10A、分光結晶はLDE、TAP、PET、LIFを使用して、観察倍率3000倍(観察視野30μm×30μm)で任意の10箇所に分散する粒径0.1〜1μmの第二相粒子全てを観察および分析し、析出物の個数を数え、1mm2当たりの個数を算出した。
粒径1μm超の第二相粒子を観察するときも同様の手法で観察倍率を1000倍として観察、分析、計数を実施した。
強度については圧延平行方向の引っ張り試験を行って0.2%耐力(YS:MPa)を測定した。
導電率(EC;%IACS)についてはダブルブリッジによる体積抵抗率測定により求めた。
応力緩和特性は、図1の様に幅10mm×長さ100mmに加工した厚みt=0.08mmの各試験片に標点距離l=50mmで高さy0=20mmの曲げ応力を負荷し、150℃にて1000時間加熱後の図2に示す永久変形量(高さ)yを測定し応力緩和率{[1−(y−y1)(mm)/(y0−y1)(mm)]×100(%)}を算出した。なお、y1は応力を負荷する前の初期のソリの高さである。
ばね限界値は、JIS H3130に準拠して、繰り返し式たわみ試験を実施し、永久歪が残留する曲げモーメントから表面最大応力を測定した。
各試験片の製造条件及び結果を表2に示す。
Figure 0004837697
<実施例1〜4>
第2相粒子の個数密度が適切であったため、強度、導電率、ばね特性及び応力緩和特性が共に優れていた。
<比較例1>
溶体化処理における850℃から650℃までの冷却速度が高すぎ、また、第1時効及び第2時効における温度も低かったため、ばね特性及び応力緩和特性に有用な粒径0.1〜1μmの第2相粒子が十分に発達しなかった。また、添加元素が固溶している割合が高くなり、導電率も低かった。
<比較例2〜6>
溶体化処理後の2段階冷却における何れかの速度が低かったため、第2相粒子が粗大化し、粒径0.1〜1μmの第2相粒子の数が減った。その結果、十分なばね限界値及び応力緩和特性を得ることができなかった。
<比較例7、8、19、20>
第2時効における温度が高かったため、第2相粒子が粗大化し、粒径0.1〜1μmの第2相粒子の数が減った。その結果、十分なばね限界値及び応力緩和特性を得ることができなかった。
<比較例9、10、21、22>
第2時効における温度が高かった。ばね特性及び応力緩和特性に有用な粒径0.1〜1μmの第2相粒子は発達したものの、それが過剰であったため、強度に寄与すべき粒径0.1μm未満の第2相粒子が減少し、強度が低下した。
<比較例11、12、23、24>
熱間圧延後の冷却速度が低かったため、粒径1μmを超える粗大な第2相粒子の数が増大した。その結果、強度に寄与する粒径0.1μm未満の第2相粒子も、ばね特性及び応力緩和特性に寄与する粒径0.1〜1μmの第2相粒子も数が減少した。
組成が合金特性に与える影響の検討
表3に記載の各種成分組成の銅合金を、高周波溶解炉で1300℃で溶製し、厚さ30mmのインゴットに鋳造した。次いで、このインゴットを1000℃で3時間加熱後、上り温度(熱間圧延終了温度)900℃として板厚10mmまで熱間圧延し、熱間圧延終了後は速やかに850℃から400℃までの平均冷却速度を18℃/sとして400℃まで冷却し、その後は空気中に放置して冷却した。次いで、表面のスケール除去のため厚さ9mmまで面削を施した後、冷間圧延により厚さ0.15mmの板とした。次に950℃で溶体化処理を120秒行い、直ちに850から650℃までの平均冷却速度を12℃/sとし、650℃から400℃までの平均冷却速度を18℃/sとして冷却した。18℃/sの冷却速度で400℃まで冷却し、その後は空気中に放置して冷却した。次いで不活性雰囲気中、450℃で3時間かけて第一の時効処理を施し、0.08mmまで冷間圧延し、最後に、不活性雰囲気中、300℃で3時間の第二の時効処理をして、各試験片を製造した。
各試験片の製造条件及び結果を表3に示す。表3より、Crのほか、MgやAgなどの元素を添加しても第二相粒子を制御したことによる効果が表れていることが分かる。
Figure 0004837697
応力緩和試験法の説明図である。 応力緩和試験法の永久変形量に関する説明図である。

Claims (9)

  1. Ni:1.0〜2.5質量%、Co:0.5〜2.5質量%、Si:0.3〜1.2質量%を含有し、残部がCu及び不可避不純物からなる電子材料用銅合金であって、母相中に析出した第二相粒子のうち、粒径が0.1μm以上1μm以下のものの個数密度が1×106〜1×107個/mm2である電子材料用銅合金。
  2. 第二相粒子のうち、粒径が1μmを超えるものの個数密度が500個/mm2以下である請求項1に記載の電子材料用銅合金。
  3. 更にCrを最大0.5質量%含有する請求項1〜2の何れか一項に記載の電子材料用銅合金。
  4. 更にMg、Mn、Ag、及びPから選択される1種又は2種以上を総計で最大0.5質量%含有する請求項1〜3の何れか一項に記載の電子材料用銅合金。
  5. 更にSn及びZnから選択される1種又は2種を総計で最大2.0質量%含有する請求
    項1〜4何れか一項に記載の電子材料用銅合金。
  6. 更にAs、Sb、Be、B、Ti、Zr、Al及びFeから選択される1種又は2種以上を総計で最大2.0質量%含有する請求項1〜5の何れか一項に記載の電子材料用銅合金。
  7. −所望の組成をもつインゴットを溶解鋳造する工程1と、
    −950℃以上1050℃以下で1時間以上加熱後に熱間圧延を行い、熱間圧延終了時の温度を850℃以上とし、材料温度が850℃から400℃まで低下するときの平均冷却速度を15℃/s以上として冷却する工程2と、
    −冷間圧延工程3と、
    −850℃以上1050℃以下で溶体化処理を行い、材料温度が650℃に低下するまでの平均冷却速度を1℃/s以上15℃/s未満として冷却し、650℃から400℃まで低下するときの平均冷却速度を15℃/s以上として冷却する工程4と、
    −425℃以上475℃未満で1〜24時間行う第一の時効処理工程5と、
    −冷間圧延工程6と、
    −100℃以上350℃未満で1〜48時間行う第二の時効処理工程7と、
    を順に行なうことを含む請求項1〜6何れか一項に記載の電子材料用銅合金の製造方法。
  8. 請求項1〜6の何れか一項に記載の電子材料用銅合金からなる伸銅品。
  9. 請求項1〜6の何れか一項に記載の電子材料用銅合金を備えた電子部品。
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