WO2017078013A1 - 放熱部品用銅合金板 - Google Patents
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Abstract
高強度、優れた加工性及び放熱性を有する放熱部品用銅合金板を提供する。NiとCoの1種又は2種を0.8~4.0mass%、Siを0.2~1.0mass%含み、NiとCoの1種又は2種とSiの質量比が3.0~7.0であり、残部がCu及び不可避不純物からなる銅合金板。圧延平行方向の引張強さが570MPa以上、耐力が500MPa以上、伸びが5%以上、圧延直角方向の引張強さが550MPa以上、耐力が480MPa以上、伸びが5%以上であり、導電率が35%IACSを超え、曲げ線を圧延垂直方向とし、R/t=0.5で90度曲げを行ったときの曲げ加工限界幅が70mm以上、曲げ線を圧延垂直方向とし、密着曲げを行ったときの曲げ加工限界幅が20mm以上、ランクフォード値が0.9以上である。
Description
本開示は、パソコン、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話及びデジタルカメラ等の電子機器に搭載されているCPU及び液晶等の熱を放散させる放熱部品に用いる銅合金板材に関する。
パソコン、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話、デジタルカメラ及びデジタルビデオカメラ等の電子機器には、搭載されているCPU、液晶及び撮像素子等の電子部品から発生する熱を放散させる放熱部品が使用されている。放熱部品は、電子部品の過度の温度上昇を防止し、電子部品の熱暴走を防止して正常に機能させるためのものである。放熱部品として、熱伝導性の高い純銅、強度と耐食性に優れるステンレス鋼及び洋白、及び軽量のアルミニウム合金等の素材を加工したものが使用されている。これらの放熱部品は放熱機能だけでなく、電子機器に加わる外力から、搭載された電子部品を保護する構造部材としての役割も担っている。
電子機器に搭載される電子部品には高速化及び高機能化が求められ、電子部品の高密度化が常に進展している。そのため、電子部品の発熱量は急速に増大している。また、電子機器の小型化、薄型化及び軽量化の要求の下で、放熱部品にも薄肉化が要求されている。しかし、放熱部品を薄肉化した場合でも、放熱性能及び構造強度の維持が求められている。
放熱部品の素材である板材は、ヘム曲げ(密着曲げ)、90°曲げ、張出し加工、段付き加工、絞り加工等の塑性加工を経て放熱部品に成形される。曲げ加工において、リードフレーム及び端子では、曲げ部の幅(曲げ線の長さ)は数ミリ程度以下であるが、放熱部品においては曲げ部の幅が20mm程度以上の大きいものもある。曲げ幅が大きくなるほど、板材の曲げ加工性が急激に低下することが知られており、放熱部品用板材には端子及びリードフレーム用板材と比べて、厳しい曲げ加工性が要求される。また、張出し及び段付き加工では、1mm高さ程度まで成形する場合もある。絞り加工及び張出し加工性の良否を示す指標として、ランクフォード値が用いられることがあり、その場合、ランクフォード値は高い方が良好な加工性が得られる。
放熱部品の素材である板材は、ヘム曲げ(密着曲げ)、90°曲げ、張出し加工、段付き加工、絞り加工等の塑性加工を経て放熱部品に成形される。曲げ加工において、リードフレーム及び端子では、曲げ部の幅(曲げ線の長さ)は数ミリ程度以下であるが、放熱部品においては曲げ部の幅が20mm程度以上の大きいものもある。曲げ幅が大きくなるほど、板材の曲げ加工性が急激に低下することが知られており、放熱部品用板材には端子及びリードフレーム用板材と比べて、厳しい曲げ加工性が要求される。また、張出し及び段付き加工では、1mm高さ程度まで成形する場合もある。絞り加工及び張出し加工性の良否を示す指標として、ランクフォード値が用いられることがあり、その場合、ランクフォード値は高い方が良好な加工性が得られる。
放熱部品の素材として純銅は、熱伝導性には優れるものの強度が小さく、放熱部品を薄肉化することができない。ステンレス鋼及び洋白は熱伝導率が低く(2~6%IACS)、放熱量が大きい電子部品用放熱部品として適用できない。アルミニウム合金は、強度と熱伝導性がともに不十分である。一方、銅合金は、特許文献1に導電性、耐応力緩和特性及び成形加工性に優れた(Ni,Co)-Si系銅合金が開示されているが、曲げ加工性については開示されていない。
本開示は、高強度、曲げ加工性を含めた優れた成形性、及び放熱性を有する放熱部品用銅合金板を提供することを目的とする。
本開示に係る放熱部品用銅合金板は、NiとCoの1種又は2種を0.8~4.0mass%含み、Siを0.2~1.0mass%含み、NiとCoの1種又は2種とSiの質量比が3.0~7.0であり、残部がCu及び不可避不純物からなり、圧延平行方向の引張強さが570MPa以上、耐力が500MPa以上、伸びが5%以上、圧延直角方向の引張強さが550MPa以上、耐力が480MPa以上、伸びが5%以上であり、導電率が35%IACSを超え、曲げ半径Rと板厚tの比R/tを0.5とし曲げ線を圧延垂直方向とした90度曲げを行ったときの曲げ加工限界幅が70mm以上、曲げ線を圧延垂直方向とした密着曲げを行ったときの曲げ加工限界幅が20mm以上、ランクフォード値が0.9以上であることを特徴とする。なお、ランクフォード値(r値)が高い程、張出し及び絞り加工等の成形加工性が優れる。
上記銅合金は、さらに、Zn:2.5%以下、Sn:1%以下の1種又は2種を含むことができる。また、さらにMg、Al、Cr、Mn、Ca、Ti、Zr、Fe及びPの1種又は2種以上を合計で1mass%以下(このうちP含有量は0.1mass%以下)、含有することができる。
上記銅合金板の表面に、必要に応じてめっき等により表面被覆層を形成し、耐食性を向上させることができる。表面被覆層として、Sn層、Cu-Sn合金層、Ni、Co、Fe、Ni-Co合金又はNi-Fe合金のいずれか1種からなるめっき層が考えられる。
上記銅合金板の表面に、必要に応じてめっき等により表面被覆層を形成し、耐食性を向上させることができる。表面被覆層として、Sn層、Cu-Sn合金層、Ni、Co、Fe、Ni-Co合金又はNi-Fe合金のいずれか1種からなるめっき層が考えられる。
本開示によれば、構造部材としての強度、特に変形及び落下衝撃性に耐える強度、複雑形状への加工に耐えうる曲げ、張出し及び絞りなどの成形加工性、及び半導体素子等からの熱に対する高放熱性を有する放熱部品用銅合金板を提供することができる。また、この銅合金板に前記表面被覆層を形成した場合、耐食性が向上し、過酷な環境下においても放熱部材としての性能が低下するのを防止できる。
以下、本発明の実施形態に係る放熱部品用銅合金板について、詳細に説明する。
<銅合金板の組成>
銅合金の組成は、NiとCoの1種又は2種を0.8~4.0mass%含み、Siを0.2~1.0mass%含み、NiとCoの1種又は2種とSiの質量比が3.0~7.0であり、残部がCu及び不可避不純物からなる。
この銅合金は、必要に応じて副成分として、Zn:2.5mass%以下及びSn:1mass%以下の1種又は2種を含む。また、必要に応じて副成分として、Mg、Al、Cr、Mn、Ca、Ti、Zr、Fe及びPの1種又は2種以上を合計で1mass%以下(このうちP含有量は0.1mass%以下)を含む。
<銅合金板の組成>
銅合金の組成は、NiとCoの1種又は2種を0.8~4.0mass%含み、Siを0.2~1.0mass%含み、NiとCoの1種又は2種とSiの質量比が3.0~7.0であり、残部がCu及び不可避不純物からなる。
この銅合金は、必要に応じて副成分として、Zn:2.5mass%以下及びSn:1mass%以下の1種又は2種を含む。また、必要に応じて副成分として、Mg、Al、Cr、Mn、Ca、Ti、Zr、Fe及びPの1種又は2種以上を合計で1mass%以下(このうちP含有量は0.1mass%以下)を含む。
Ni又はCoとSiは、金属間化合物を析出することで、銅合金を高強度化する。Ni又はCoの1種又は2種の含有量(1種の場合はNi含有量又はCoの含有量、2種の場合はNiとCoの合計含有量)が0.8mass%未満、若しくはSi含有量が0.2mass%未満では、Ni-Si又は/及びCo-Si化合物の析出量が少なく、所望の強度が得られない。一方、Ni又はCoの1種又は2種の含有量が4.0mass%を超え、且つSi含有量が1mass%を超えると、熱間圧延時に割れを生じる。なお、Ni又はCoの1種又は2種の含有量が4.0mass%を超え、若しくはSi含有量が1mass%を超えると、熱間圧延時に割れが生じやすくなる傾向がある。従って、Ni又はCoの1種又は2種の含有量は0.8~4.0mass%とし、Si含有量は0.2~1mass%とする。
また、Ni又はCoの1種又は2種とSiの質量比が3未満又は7を超えると、所望の強度及び導電率を同時に満足できない。従って、前記質量比は3.0~7.0とする。好ましくは、前記質量比の下限値は3.5であり、上限値は5.5である。なお、Ni又はCoの1種又は2種とSiの質量比とは、Niの含有量を[Ni]、Coの含有量を[Co]及びSiの含有量を[Si]としたとき、([Ni]+[Co])/[Si]を意味する。この質量比は、銅合金にCoが含まれない場合は[Co]=0mass%とし、Niが含まれない場合は[Ni]=0mass%として計算される。
また、Ni又はCoの1種又は2種とSiの質量比が3未満又は7を超えると、所望の強度及び導電率を同時に満足できない。従って、前記質量比は3.0~7.0とする。好ましくは、前記質量比の下限値は3.5であり、上限値は5.5である。なお、Ni又はCoの1種又は2種とSiの質量比とは、Niの含有量を[Ni]、Coの含有量を[Co]及びSiの含有量を[Si]としたとき、([Ni]+[Co])/[Si]を意味する。この質量比は、銅合金にCoが含まれない場合は[Co]=0mass%とし、Niが含まれない場合は[Ni]=0mass%として計算される。
副成分として必要に応じて添加されるZn又は/及びSnは、銅合金の強度を向上させる作用がある。しかし、Zn含有量が2.5mass%を超え、又はSn含有量が1mass%を超えると、銅合金の強度は向上するものの、導電率及び熱伝導性が低下する。従って、Zn含有量は2.5mass%以下とし、Sn含有量は1mass%以下とする。
また、副成分として必要に応じて添加されるMg、Al、Cr、Mn、Ca、Ti、Zr、Fe及びPも、銅合金の強度を向上させる作用がある。さらに、Pを除く副成分元素は、製造時の熱間圧延性を向上させる作用がある。しかし、これらの副成分も、1種又は2種以上の合計含有量が1mass%を超えると、銅合金の強度は向上するものの、導電率及び熱伝導性が低下する。従って、これらの副成分は、合計含有量が1mass%以下の範囲内で、かつ銅合金板の導電率が35%IACS以下にならない範囲内で添加される。これらの副成分の合計含有量の好ましい範囲は0.7mass%以下、より好ましい範囲は0.5mass%以下である。これらの副成分のうちPは、熱間圧延性の低下を防止するとの観点から、含有量を0.1mass%以下に規制し、好ましくは0.05mass%以下とする。また、これらの副成分のうちPを除く元素の個々の添加量は、好ましくはMgとFeが0.2mass%以下、Al、Cr、Mn、Ti及びZrがいずれも0.1mass%以下、及びCaが0.05mass%以下である。
<銅合金板の特性>
放熱部品には、構造部材としての強度、特に変形及び落下衝撃に耐える強度が必要とされる。銅合金板の圧延平行方向の引張強さが570MPa以上、及び耐力が500MPa以上、かつ圧延直角方向の引張強さが550MPa以上、及び耐力が480MPa以上であれば、放熱部材を薄肉化しても、構造部材として必要な強度が確保できる。また、銅合金板の圧延平行方向の伸びが5%以上、かつ圧延直角方向の伸びが5%以上であれば、銅合金板から放熱部材を絞り加工及び/又は曲げ加工で成形する場合の成形加工性に特に問題が生じない。なお、耐力は、引張試験において0.2%の永久伸びが生じたときの引張強さである。
放熱部品には、構造部材としての強度、特に変形及び落下衝撃に耐える強度が必要とされる。銅合金板の圧延平行方向の引張強さが570MPa以上、及び耐力が500MPa以上、かつ圧延直角方向の引張強さが550MPa以上、及び耐力が480MPa以上であれば、放熱部材を薄肉化しても、構造部材として必要な強度が確保できる。また、銅合金板の圧延平行方向の伸びが5%以上、かつ圧延直角方向の伸びが5%以上であれば、銅合金板から放熱部材を絞り加工及び/又は曲げ加工で成形する場合の成形加工性に特に問題が生じない。なお、耐力は、引張試験において0.2%の永久伸びが生じたときの引張強さである。
銅合金板を素材として放熱部材を成形する場合、一般に銅合金板には優れた曲げ加工性、絞り加工性及び張出し加工性等が必要とされる。銅合金板を、曲げ半径Rと板厚tの比R/tを0.5とし曲げ線を圧延垂直方向とした90度曲げを行ったときの曲げ加工限界幅が70mm以上、及び曲げ線を圧延垂直方向とした密着曲げを行ったときの曲げ加工限界幅が20mm以上であれば、曲げ加工を含む製造プロセスに支障が生じない。銅合金板の曲げ加工限界幅が上記の値に達しない場合、放熱部品を製造するプロセスで曲げ加工部にクラック及び/又は破断が発生し、複雑形状への成形が困難となる。さらに、銅合金板のランクフォード値(r値)が0.9以上であれば、張出し加工又は絞り加工を含む製造プロセスに支障が生じない。このr値が0.9未満であれば、張出し又は絞り加工部にクラック及び/又は破断が生じ、曲げ加工と同様、複雑形状への成形が困難となる。
半導体素子等から発生する熱を吸収し、外部に放散させるには、放熱部品用銅合金板の導電率が35%IACSを超え、熱伝導率が150W/m・Kを超えることが好ましい。
なお、熱伝導率は、Wiedemann-Franz則より、導電率から換算でき、導電率が35%IACS以上であれば、熱伝導率は150W/m・K以上となる。
なお、熱伝導率は、Wiedemann-Franz則より、導電率から換算でき、導電率が35%IACS以上であれば、熱伝導率は150W/m・K以上となる。
<銅合金板の製造方法>
本発明の実施形態に係る銅合金板は、溶解鋳造、均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、再結晶焼鈍、仕上げ冷間圧延及び時効焼鈍の工程で製造することができる。
均質化処理では鋳塊を900~1000℃に0.5~5時間加熱し、その温度で熱間圧延を開始し、700℃以上の温度で熱間圧延を終了し、直ちに20℃/秒以上の冷却速度で急冷(好ましくは水冷)する。
本発明の実施形態に係る銅合金板は、溶解鋳造、均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、再結晶焼鈍、仕上げ冷間圧延及び時効焼鈍の工程で製造することができる。
均質化処理では鋳塊を900~1000℃に0.5~5時間加熱し、その温度で熱間圧延を開始し、700℃以上の温度で熱間圧延を終了し、直ちに20℃/秒以上の冷却速度で急冷(好ましくは水冷)する。
熱間圧延の1パスあたりの加工率は、熱延材のみならず、最終製品の靭性、組織の均質性及び緻密化に影響する。本発明の実施形態に係る放熱部品用銅合金板を製造するには、熱間圧延の1パスあたりの加工率の平均値を20%以上とし、最大加工率を25%以上とすることが好ましい。
その理由は以下に記載するとおりである。
その理由は以下に記載するとおりである。
圧延ロールによる圧下が加わったとき、圧延ロール直下において、圧延される鋳塊の表面から一定の深さhcの領域には圧延方向に圧縮応力が、深さhcから鋳塊厚さの中央部の領域には圧延方向に引張り応力が作用することが知られている。圧縮応力が作用する領域においては、表面からの深さが浅いほど圧縮応力が大きく、引張り応力が作用する領域においては、鋳塊厚さの中心に近いほど引張り応力が大きくなる。
圧縮応力から引張り応力に変わる深さhcは、圧延ロール径及び圧下量(圧延ロール入り側の厚さ-圧延ロール出側の板厚)等により計算で求めることができる(O.G.Muzalevskii:Stal in English,June(1970),p.455)。この計算式によれば、圧延ロール径が一定の場合、圧下量が大きくなる(つまり、加工率も大きくなる)ほどhcは大きくなる。すなわち、鋳塊内部の引張り応力の作用する領域が小さくなる。
圧縮応力から引張り応力に変わる深さhcは、圧延ロール径及び圧下量(圧延ロール入り側の厚さ-圧延ロール出側の板厚)等により計算で求めることができる(O.G.Muzalevskii:Stal in English,June(1970),p.455)。この計算式によれば、圧延ロール径が一定の場合、圧下量が大きくなる(つまり、加工率も大きくなる)ほどhcは大きくなる。すなわち、鋳塊内部の引張り応力の作用する領域が小さくなる。
鋳塊には引け巣及びガスによるミクロキャビティ、並びに合金元素のミクロ偏析及び介在物等の欠陥が存在し、これらの欠陥は鋳塊厚さの中央部に近いほど多くなる。これらの欠陥をゼロにすることは工業的には難しい。
均質化処理のために鋳塊を加熱すると、合金元素の拡散によりミクロ偏析は解消されるが、鋳塊内部のミクロキャビティは解消されることがない。むしろ、均質化処理により、カーケンダルボイドが形成され、鋳塊に固溶していたガス成分が介在物-母材界面及び/又は粒界へ析出し、このため鋳塊内部のミクロキャビティは増加する傾向にある。
均質化処理のために鋳塊を加熱すると、合金元素の拡散によりミクロ偏析は解消されるが、鋳塊内部のミクロキャビティは解消されることがない。むしろ、均質化処理により、カーケンダルボイドが形成され、鋳塊に固溶していたガス成分が介在物-母材界面及び/又は粒界へ析出し、このため鋳塊内部のミクロキャビティは増加する傾向にある。
このように、鋳塊内部にミクロキャビティ及び介在物が存在するから、熱間圧延材の内部品質を高くするには、熱間圧延の1パスあたりの加工率を高くすることが好ましい。このため、熱間圧延の1パスあたりの加工率は、平均で20%以上とし、最大加工率は25%以上とすることが好ましい。より好ましくは、熱間圧延の1パスあたりの加工率の平均値は25%以上、最大加工率は30%以上である。
また、熱間圧延の1パス当たりの加工率を大きくすることにより、熱延パス回数を減らすことができ、より高温で熱間圧延を終了できる。このため、より高温からの急冷(焼き入れ)が可能となり、熱延材における合金元素の固溶量を増やすことができる。その結果、続いて行われる冷間圧延及び熱処理後の銅合金板(製品)の組織の均一性を改善し、良好な曲げ加工性、絞り加工性及び張出し加工性を得ることができる。
また、熱間圧延の1パス当たりの加工率を大きくすることにより、熱延パス回数を減らすことができ、より高温で熱間圧延を終了できる。このため、より高温からの急冷(焼き入れ)が可能となり、熱延材における合金元素の固溶量を増やすことができる。その結果、続いて行われる冷間圧延及び熱処理後の銅合金板(製品)の組織の均一性を改善し、良好な曲げ加工性、絞り加工性及び張出し加工性を得ることができる。
一方、熱間圧延の初期に、鋳塊に大きな圧下を加えると、鋳塊の端面近傍の圧延面において割れが発生することがある。このため、実操業では、熱間圧延の1パス目から3パス目くらいまでは、一般的に軽加工率の圧延が行われている。
しかし、熱間圧延の初期に軽加工率の圧延パスを続けると、圧延パスごとに、前記hcから鋳塊中央までの領域において引っ張り応力が作用し、鋳塊内部のミクロキャビティ及び介在物-母材界面の隙間が拡大し、微細な割れが発生する。その後、1パスあたりの加工率を大きくしても、いったん発生した割れの圧着は遅れ、熱延材の内部品質が低下する。このような熱延材に冷間圧延及び熱処理を行って製造した銅合金板は、曲げRの小さい広幅曲げ、ヘム曲げ、絞り加工及び張り出し加工などの厳しい加工が難しくなる。
しかし、熱間圧延の初期に軽加工率の圧延パスを続けると、圧延パスごとに、前記hcから鋳塊中央までの領域において引っ張り応力が作用し、鋳塊内部のミクロキャビティ及び介在物-母材界面の隙間が拡大し、微細な割れが発生する。その後、1パスあたりの加工率を大きくしても、いったん発生した割れの圧着は遅れ、熱延材の内部品質が低下する。このような熱延材に冷間圧延及び熱処理を行って製造した銅合金板は、曲げRの小さい広幅曲げ、ヘム曲げ、絞り加工及び張り出し加工などの厳しい加工が難しくなる。
従って、本発明の実施形態に係る銅合金板を製造するには、熱間圧延の初期、具体的には1パス目から3パス目の平均の加工率を10%以上とするのが好ましい。1パス目から3パス目の平均の加工率はより好ましくは12%以上とし、さらに好ましくは15%以上とする。
熱間圧延の初期の加工率を大きくすると、鋳塊の熱延割れが発生しやすくなるが、これを避けるには、1パス目開始前、エッジャにより鋳塊端面を圧延することが好ましい。エッジャを活用することにより、圧延初期の加工率を大きくし、圧延初期の内部割れ発生を防止、あるいは軽減することが可能になる。
熱間圧延の初期の加工率を大きくすると、鋳塊の熱延割れが発生しやすくなるが、これを避けるには、1パス目開始前、エッジャにより鋳塊端面を圧延することが好ましい。エッジャを活用することにより、圧延初期の加工率を大きくし、圧延初期の内部割れ発生を防止、あるいは軽減することが可能になる。
熱間圧延後、必要に応じて熱延材の両面を面削した後、適宜の圧延率で冷間圧延を行う。この冷間圧延の加工率は、仕上げ冷間圧延において所定の加工率及び製品板厚が得られるように適宜設定すればよい。
続く再結晶焼鈍では、冷延材を620~850℃の温度範囲に10~100秒加熱する。この再結晶焼鈍は、銅合金板(製品)の伸び、曲げ加工性及び張り出し加工性等を改善するために行われる。再結晶焼鈍の温度が620℃未満又は保持時間が10秒未満では、再結晶が不十分となり、銅合金板(製品)の加工性が劣化する。一方、再結晶焼鈍の温度が850℃を超え又は保持時間が100秒を超えると、再結晶粒が粗大化し(平均結晶粒径が10μm以上に粗大化)、銅合金板(製品)において十分な強度が得られない。再結晶焼鈍後の冷却は、Ni、Co、及びSiの固溶量を多くし、後工程の時効焼鈍において強度及び導電率の向上の効果を最大限に引き出すため、再結晶焼鈍の温度から300℃までの平均冷却速度が5℃/秒以上となるように急冷することが望ましい。
続く再結晶焼鈍では、冷延材を620~850℃の温度範囲に10~100秒加熱する。この再結晶焼鈍は、銅合金板(製品)の伸び、曲げ加工性及び張り出し加工性等を改善するために行われる。再結晶焼鈍の温度が620℃未満又は保持時間が10秒未満では、再結晶が不十分となり、銅合金板(製品)の加工性が劣化する。一方、再結晶焼鈍の温度が850℃を超え又は保持時間が100秒を超えると、再結晶粒が粗大化し(平均結晶粒径が10μm以上に粗大化)、銅合金板(製品)において十分な強度が得られない。再結晶焼鈍後の冷却は、Ni、Co、及びSiの固溶量を多くし、後工程の時効焼鈍において強度及び導電率の向上の効果を最大限に引き出すため、再結晶焼鈍の温度から300℃までの平均冷却速度が5℃/秒以上となるように急冷することが望ましい。
再結晶焼鈍後、必要に応じて仕上げ冷間圧延を行う。仕上げ冷間圧延を行う場合、その加工率は、好ましくは30%以下の範囲内で適宜設定すればよい。
続いて時効焼鈍を行う。時効焼鈍の条件は、350~570℃で1~10時間の範囲内であることが好ましい。時効処理の温度が350℃未満又は保持時間が1時間未満では、析出が不十分であり、銅合金板(製品)の導電率が向上しない。一方、時効処理の温度が570℃を超え又は保持時間が10時間を超えると、析出物が粗大化し、銅合金板(製品)で十分な強度が得られない。時効焼鈍後は、銅合金板は室温まで冷却される。
続いて時効焼鈍を行う。時効焼鈍の条件は、350~570℃で1~10時間の範囲内であることが好ましい。時効処理の温度が350℃未満又は保持時間が1時間未満では、析出が不十分であり、銅合金板(製品)の導電率が向上しない。一方、時効処理の温度が570℃を超え又は保持時間が10時間を超えると、析出物が粗大化し、銅合金板(製品)で十分な強度が得られない。時効焼鈍後は、銅合金板は室温まで冷却される。
なお、製品形態が長尺コイルの場合、時効焼鈍はコイルの状態で行われるので、焼鈍後のコイルに巻き癖が付き、コイルを巻き解いて行う切断、プレス成形、スタンピング及びエッチング等の成形加工が行いにくくなる。このため、コイルの巻き癖を除く、あるいは軽減するため、テンションレベラ又はテンションアニーリング処理による歪み矯正を行うことが望ましい。また、プレス成形、スタンピング、エッチング等の成形加工された部材の寸法精度、反りの低減、耐応力緩和特性等の要求が厳しい場合には、テンションレベラ又はテンションアニーリング処理したコイルに更に連続低温焼鈍を行うことが好ましい。
<銅合金板の表面被覆層>
銅合金板にめっき等により表面被覆層を形成することにより、放熱部品の耐食性が向上し、過酷な環境下においても放熱部品としての性能が低下するのを防止できる。
銅合金板の表面に形成する表面被覆層として、Sn層が好ましい。Sn層の厚さが0.2μm未満では、耐食性の改善が十分ではなく、5μmを超えると生産性が低下し、コストアップとなる。従って、Sn層の厚さは0.2~5μmとする。Sn層は、Sn金属及びSn合金を含む。
銅合金板にめっき等により表面被覆層を形成することにより、放熱部品の耐食性が向上し、過酷な環境下においても放熱部品としての性能が低下するのを防止できる。
銅合金板の表面に形成する表面被覆層として、Sn層が好ましい。Sn層の厚さが0.2μm未満では、耐食性の改善が十分ではなく、5μmを超えると生産性が低下し、コストアップとなる。従って、Sn層の厚さは0.2~5μmとする。Sn層は、Sn金属及びSn合金を含む。
表面被覆層として、Sn層の下に、Cu-Sn合金層を形成することもできる。Cu-Sn合金層の厚さが3μmを超えると、曲げ加工性等が低下するため、Cu-Sn合金層の厚さは3μm以下とする。この場合、Sn層の厚さは0~5μm(Sn層なしの場合を含む)とし、Cu-Sn合金層とSn層の合計厚さを0.2μm以上とする。
前記Cu-Sn合金層は、表面に露出していてもよい(特開2006-183068号公報、特開2013-185193号公報等参照)。Cu-Sn合金層は、Hv:200~400と硬いため、ハンドリングによるキズ抑制効果を有する。Cu-Sn合金層の表面露出率(材料表面の単位面積あたりに露出するCu-Sn合金層の表面積に100を掛けた値)は、好ましくは50%以下である。なお、Cu-Sn合金層の上にSn層がない場合(Sn層の厚さがゼロ)、Cu-Sn合金層の表面露出率は100%である。
Cu-Sn合金層の下に、下地層としてさらにNi、Co、Fe、Ni-Co合金又はNi-Fe合金のいずれか1種からなるめっき層を形成することができる。このめっき層の厚さが3μmを超えると、曲げ加工性等が低下するため、その厚さは3μm以下とする。このめっき層の厚さは0.1μm以上であることが好ましい。
前記Cu-Sn合金層は、表面に露出していてもよい(特開2006-183068号公報、特開2013-185193号公報等参照)。Cu-Sn合金層は、Hv:200~400と硬いため、ハンドリングによるキズ抑制効果を有する。Cu-Sn合金層の表面露出率(材料表面の単位面積あたりに露出するCu-Sn合金層の表面積に100を掛けた値)は、好ましくは50%以下である。なお、Cu-Sn合金層の上にSn層がない場合(Sn層の厚さがゼロ)、Cu-Sn合金層の表面露出率は100%である。
Cu-Sn合金層の下に、下地層としてさらにNi、Co、Fe、Ni-Co合金又はNi-Fe合金のいずれか1種からなるめっき層を形成することができる。このめっき層の厚さが3μmを超えると、曲げ加工性等が低下するため、その厚さは3μm以下とする。このめっき層の厚さは0.1μm以上であることが好ましい。
また、表面被覆層として、Ni、Co、Fe、Ni-Co合金又はNi-Fe合金のいずれか1種からなるめっき層のみ(Cu-Sn合金層又は/及びSn層を含まない)を形成することができる。このめっき層の厚さは、曲げ加工性等の劣化を防止するとの観点から、いずれも3μm以下とする。このめっき層の厚さは0.1μm以上であることが好ましい。
上記各表面被覆層は、電気めっき、リフローめっき、無電解めっき、スパッタ等により形成することができる。Cu-Sn合金層は、母材である銅合金板にSnめっきをし、又は銅合金母材にCuめっき及びSnめっきをした後リフロー処理等を行い、CuとSnを反応させて形成することができる。リフロー処理の加熱条件は、230~600℃×5~30秒とする。
上記各表面被覆層は、電気めっき、リフローめっき、無電解めっき、スパッタ等により形成することができる。Cu-Sn合金層は、母材である銅合金板にSnめっきをし、又は銅合金母材にCuめっき及びSnめっきをした後リフロー処理等を行い、CuとSnを反応させて形成することができる。リフロー処理の加熱条件は、230~600℃×5~30秒とする。
表1のNo.1~26に示す組成の銅合金を溶解し、電気炉により大気中で、厚さ50mm、長さ80mm及び幅200mmの鋳塊に溶製した。その後、この鋳塊を950℃で1時間加熱した後、厚さ15mmまで熱間圧延し、800℃から水中に浸漬して急冷した。熱間圧延ロールには、ロール径:450mmφのものを用いた。熱間圧延のパススケジュールは、5パス仕上げとし、50mm⇒42mm(16.0%)⇒35mm(16.7%)⇒27mm(22.9%)⇒20mm(25.9%)⇒15mm(25.0%)とした。カッコ内は加工率を示す。1パスあたりの加工率の平均値は21.3%である。なお、No.1~26の銅合金の水素含有量は0.5~1.1質量ppm、酸素含有量は4~23質量ppmであった。
次に、熱間圧延材の両端縁を切断除去した後、表面を面削して酸化膜を除去し、厚さ0.21mmまで冷間圧延を行った。
続いて、750℃×60秒間の再結晶焼鈍を行った。再結晶焼鈍後の板材は水冷した。なお、再結晶焼鈍後に板表面で測定した平均結晶粒径(JISH0501に規定された切断法で圧延平行方向に測定)は、いずれも10μm未満であった。
次いで仕上げ冷間圧延を行って板厚を0.15mmとした後、時効焼鈍を500℃×2Hrの条件で行った。
続いて、750℃×60秒間の再結晶焼鈍を行った。再結晶焼鈍後の板材は水冷した。なお、再結晶焼鈍後に板表面で測定した平均結晶粒径(JISH0501に規定された切断法で圧延平行方向に測定)は、いずれも10μm未満であった。
次いで仕上げ冷間圧延を行って板厚を0.15mmとした後、時効焼鈍を500℃×2Hrの条件で行った。
以上の工程で得られた銅合金条(製品板)と同じ板厚の市販のステンレス鋼板(SUS304)及びアルミニウム合金(5052(H34))を供試材として、機械的特性、導電率、曲げ限界幅、ランクフォード値(r値)及び張出し加工性を下記要領で測定した。
これらの結果を表2に示す。
これらの結果を表2に示す。
また、No.2と同じ組成の銅合金(No.29、30)について、熱間圧延を異なるパススケジュールで実施した。
No.29のパススケジュールは、17パス仕上げとし、50mm⇒48mm(4.0%)⇒46mm(4.2%)⇒44mm(4.3%)⇒42mm(4.5%)⇒40mm(4.8%)⇒38mm(5.0%)⇒36mm(5.3%)⇒34mm(5.6%)⇒32mm(5.9%)⇒30mm(6.3%)⇒28mm(6.7%)⇒26mm(7.1%)⇒24mm(7.7%)⇒22mm(8.3%)⇒20mm(9.1%)⇒18mm(10.0%)⇒15mm(16.7%)で実施した。1パス当たりの加工率の平均値は6.8%である。なお、各パス終了時点で表面温度計により熱延材の温度を測定し、その温度が800℃近くになったときには再度950℃の炉に挿入して昇温し、17パス終了後、水中に浸漬して急冷した。17パス終了直後の熱延材の温度は810℃であった。No.29において、熱間圧延以外の工程の条件は、No.1~26と同じである。
No.29のパススケジュールは、17パス仕上げとし、50mm⇒48mm(4.0%)⇒46mm(4.2%)⇒44mm(4.3%)⇒42mm(4.5%)⇒40mm(4.8%)⇒38mm(5.0%)⇒36mm(5.3%)⇒34mm(5.6%)⇒32mm(5.9%)⇒30mm(6.3%)⇒28mm(6.7%)⇒26mm(7.1%)⇒24mm(7.7%)⇒22mm(8.3%)⇒20mm(9.1%)⇒18mm(10.0%)⇒15mm(16.7%)で実施した。1パス当たりの加工率の平均値は6.8%である。なお、各パス終了時点で表面温度計により熱延材の温度を測定し、その温度が800℃近くになったときには再度950℃の炉に挿入して昇温し、17パス終了後、水中に浸漬して急冷した。17パス終了直後の熱延材の温度は810℃であった。No.29において、熱間圧延以外の工程の条件は、No.1~26と同じである。
No.30のパススケジュールは、5パス仕上げとし、50mm⇒46mm(8.0%)⇒42mm(8.7%)⇒38mm(9.5%)⇒34mm(10.5%)⇒30mm(11.8%)で実施した。No.30において、熱間圧延と1回目の冷間圧延(熱延材の板厚が大きいため加工率を大きくした)以外の工程の条件はNo.1~26と同じである。
なお、再結晶焼鈍後に板表面で測定した平均結晶粒径(JISH0501に規定された切断法で圧延平行方向に測定)は、No.29、30とも10μm未満であった。
なお、再結晶焼鈍後に板表面で測定した平均結晶粒径(JISH0501に規定された切断法で圧延平行方向に測定)は、No.29、30とも10μm未満であった。
No.29、30の銅合金条(製品板)を供試材として、機械的特性、導電率、曲げ限界幅、ランクフォード値(r値)及び張出し加工性を下記要領で測定し、かつ評価した。
これらの結果を表3に示す。なお、表3にはNo.2の結果を併せて記載している。
これらの結果を表3に示す。なお、表3にはNo.2の結果を併せて記載している。
<機械的特性>
各供試材から、長手方向が圧延方向に平行及び垂直となるようにJIS5号試験片を採取し、JISZ2241の規定に基づいて引張試験を行い、圧延方向に平行方向(∥)及び垂直方向(⊥)の引張強さ、耐力(0.2%の永久伸びが生じたときの引張強さ)及び伸びを測定した。
<導電率>
導電率は、JISH0505の規定に基づいて測定した(測定温度:25℃)。
各供試材から、長手方向が圧延方向に平行及び垂直となるようにJIS5号試験片を採取し、JISZ2241の規定に基づいて引張試験を行い、圧延方向に平行方向(∥)及び垂直方向(⊥)の引張強さ、耐力(0.2%の永久伸びが生じたときの引張強さ)及び伸びを測定した。
<導電率>
導電率は、JISH0505の規定に基づいて測定した(測定温度:25℃)。
<90度曲げの曲げ限界幅>
供試材から、長さ30mm、幅10~100mm(幅10、15、20、25・・・と5mmおきに100mm幅まで)の幅の異なる4角形の試験片(各幅ごとに3個)を作製した。試験片の長さ30mmの辺の方向が供試材の圧延方向に平行となるようにした。この試験片を用い、図1に示すV字ブロック1及び押し金具2を油圧プレスにセットし、曲げ半径Rと板厚tの比R/tを0.5とし、曲げ線(図1の紙面に垂直方向)の方向を試験片3の幅方向とし(Good Way曲げ)、90度曲げを行った。V字ブロック1及び押し金具2の幅(図1の紙面に垂直方向の厚み)は120mmとした。また、油圧プレスの荷重は、試験片の幅10mmあたり1000kgf(9800N)とした。
曲げ試験後、試験片の曲げ部外側全長を100倍の光学顕微鏡で観察し、3個の試験片の全てで1箇所も割れが観察されなかった場合を割れ無し、それ以外を割れ有りと判定した。割れ無しと判定された試験片の最大幅を、その供試材の曲げ限界幅とした。なお、曲げ限界幅が70mm以上を合格と評価した。
供試材から、長さ30mm、幅10~100mm(幅10、15、20、25・・・と5mmおきに100mm幅まで)の幅の異なる4角形の試験片(各幅ごとに3個)を作製した。試験片の長さ30mmの辺の方向が供試材の圧延方向に平行となるようにした。この試験片を用い、図1に示すV字ブロック1及び押し金具2を油圧プレスにセットし、曲げ半径Rと板厚tの比R/tを0.5とし、曲げ線(図1の紙面に垂直方向)の方向を試験片3の幅方向とし(Good Way曲げ)、90度曲げを行った。V字ブロック1及び押し金具2の幅(図1の紙面に垂直方向の厚み)は120mmとした。また、油圧プレスの荷重は、試験片の幅10mmあたり1000kgf(9800N)とした。
曲げ試験後、試験片の曲げ部外側全長を100倍の光学顕微鏡で観察し、3個の試験片の全てで1箇所も割れが観察されなかった場合を割れ無し、それ以外を割れ有りと判定した。割れ無しと判定された試験片の最大幅を、その供試材の曲げ限界幅とした。なお、曲げ限界幅が70mm以上を合格と評価した。
<密着曲げの曲げ限界幅>
90度曲げ試験と同様の方法で、供試材から、長さ30mm、幅5~50mm(幅5、10、15、20・・・と5mmおきに50mm幅まで)の幅の異なる4角形の試験片(各幅ごとに3個)を作製した。試験片の長さ30mmの辺の方向が圧延方向に平行となるようにした。この試験片を用い、曲げ半径Rと板厚tの比R/tを2.0とし、曲げ線の方向を試験片の幅方向とし(Good Way)、JISZ2248の規定に倣って、おおよそ170度まで曲げた後、密着曲げを行った。
曲げ試験後、曲げ部における割れの有無を100倍の光学顕微鏡で観察し、3個の試験片の全てで1箇所も割れが観察されなかった場合を割れ無し、それ以外を割れ有りと判定した。割れ無しと判定された試験片の最大幅を、その供試材の曲げ限界幅とした。なお、曲げ限界幅が20mm以上を合格と評価した。
90度曲げ試験と同様の方法で、供試材から、長さ30mm、幅5~50mm(幅5、10、15、20・・・と5mmおきに50mm幅まで)の幅の異なる4角形の試験片(各幅ごとに3個)を作製した。試験片の長さ30mmの辺の方向が圧延方向に平行となるようにした。この試験片を用い、曲げ半径Rと板厚tの比R/tを2.0とし、曲げ線の方向を試験片の幅方向とし(Good Way)、JISZ2248の規定に倣って、おおよそ170度まで曲げた後、密着曲げを行った。
曲げ試験後、曲げ部における割れの有無を100倍の光学顕微鏡で観察し、3個の試験片の全てで1箇所も割れが観察されなかった場合を割れ無し、それ以外を割れ有りと判定した。割れ無しと判定された試験片の最大幅を、その供試材の曲げ限界幅とした。なお、曲げ限界幅が20mm以上を合格と評価した。
<ランクフォード値(r値)測定>
各供試材から、圧延方向に平行、45度及び直角方向に切り出した試験片からJIS-5号引張試験片を作製し、引張試験を実施した。r値は5%歪み時の値を用いて、下記式にて算出した。なお、r値が0.9以上を合格と評価した。
r=0.25×(r1+2×r2+r3)
r1:圧延平行方向の引張試験片を用いて測定した際の5%歪み時のr値
r2:圧延45度方向の引張試験片を用いて測定した際の5%歪み時のr値
r3:圧延直角方向の引張試験片を用いて測定した際の5%歪み時のr値
各供試材から、圧延方向に平行、45度及び直角方向に切り出した試験片からJIS-5号引張試験片を作製し、引張試験を実施した。r値は5%歪み時の値を用いて、下記式にて算出した。なお、r値が0.9以上を合格と評価した。
r=0.25×(r1+2×r2+r3)
r1:圧延平行方向の引張試験片を用いて測定した際の5%歪み時のr値
r2:圧延45度方向の引張試験片を用いて測定した際の5%歪み時のr値
r3:圧延直角方向の引張試験片を用いて測定した際の5%歪み時のr値
<張出し加工性評価>
供試材から25mm×25mmの正方形の試験片を切り出した。試験片の1組の対辺の方向が供試材の圧延方向に平行となるようにした。この試験片を用い、図2に示すように、略正四角形の穴4aが開いたダイ4の上に、試験片の一辺とダイの穴の一辺とが平行になるように試験片5を置き、正四角形の枠状のブランクホルダー6で試験片5を押さえて固定し、1辺の長さが10mmの略正四角形の断面のパンチ7を1mm/minの速度で下降させ、張り出し加工を実施した。ダイ4の上端の内側コーナー部半径が1.5mm、パンチ7の下端のコーナー部半径が0.8mmである。パンチ6に掛かる強度(荷重)をオートグラフを用いて測定し、最大強度における変位を試験片5の張り出し高さとした。なお、張出し高さが0.8mm以上を合格と評価した。
供試材から25mm×25mmの正方形の試験片を切り出した。試験片の1組の対辺の方向が供試材の圧延方向に平行となるようにした。この試験片を用い、図2に示すように、略正四角形の穴4aが開いたダイ4の上に、試験片の一辺とダイの穴の一辺とが平行になるように試験片5を置き、正四角形の枠状のブランクホルダー6で試験片5を押さえて固定し、1辺の長さが10mmの略正四角形の断面のパンチ7を1mm/minの速度で下降させ、張り出し加工を実施した。ダイ4の上端の内側コーナー部半径が1.5mm、パンチ7の下端のコーナー部半径が0.8mmである。パンチ6に掛かる強度(荷重)をオートグラフを用いて測定し、最大強度における変位を試験片5の張り出し高さとした。なお、張出し高さが0.8mm以上を合格と評価した。
表1、2に示すように、本開示に規定された合金組成を有し、熱間圧延のパススケジュールを好ましい条件に設定したNo.1~17は、引張強さ、耐力、伸び、導電率、90度曲げ及び密着曲げの曲げ限界幅、及びランクフォード値(r値)が本開示の規定を満たす。また、No.1~17は、大きい張り出し高さが得られている。
一方、本開示に規定された合金組成を有しないNo.19~23、及び熱間圧延のパススケジュールを好ましい条件に設定しなかったNo.29、30は、引張強さ、耐力、伸び、導電率、90度曲げ及び密着曲げの曲げ限界幅、及びランクフォード値(r値)のいずれか1以上が本開示の規定を満たさない。
なお、No.18は、Ni及びSi含有量が過剰なため、No.24はCo及びSi含有量が過剰なため、No.25はNiとCoの合計含有量及びSi含有量が過剰なため、No.26はP含有量が過剰なため、いずれも熱間圧延時に割れが発生して、以後の工程が実施できなかった。
なお、No.18は、Ni及びSi含有量が過剰なため、No.24はCo及びSi含有量が過剰なため、No.25はNiとCoの合計含有量及びSi含有量が過剰なため、No.26はP含有量が過剰なため、いずれも熱間圧延時に割れが発生して、以後の工程が実施できなかった。
No.19は、Ni及びSi含有量が不足で、引張強さ及び耐力が低い。
No.20は、Sn含有量が過剰で、導電率が低く、90度曲げ及び密着曲げの曲げ限界幅が小さい。
No.21は、Zn含有量が過剰で、導電率が低い。
No.22、23は、副成分の含有量が過剰で、導電率が低い。
No.29、30は、90度曲げ及び密着曲げの曲げ限界幅が小さい。また、r値が低く、張り出し高さが小さい。
また、市販のステンレス鋼板であるNo.27は、導電率が低く、市販のアルミニウム合金板であるNo.28は、強度及び耐力が低く、r値が低い。
No.20は、Sn含有量が過剰で、導電率が低く、90度曲げ及び密着曲げの曲げ限界幅が小さい。
No.21は、Zn含有量が過剰で、導電率が低い。
No.22、23は、副成分の含有量が過剰で、導電率が低い。
No.29、30は、90度曲げ及び密着曲げの曲げ限界幅が小さい。また、r値が低く、張り出し高さが小さい。
また、市販のステンレス鋼板であるNo.27は、導電率が低く、市販のアルミニウム合金板であるNo.28は、強度及び耐力が低く、r値が低い。
次に、表1のNo.2の銅合金条(製品板)を供試材とし、表面にNiめっき、Cuめっき、Snめっき、及びNi-Co合金めっきの1種又は2種以上を、それぞれ所定の厚さで施した。いずれも電気めっきであり、各めっきのめっき浴組成及びめっき条件を表4に、各めっき層の厚さを表5に示す。
表5のNo.31~33、36、37及び39~42は、Niめっき又はNi-Coめっきを行った後(又は行わずに)、Cuめっき及びSnめっきを行い、次いでリフロー処理を施したもので、各めっき層の厚さはリフロー処理後のものである。リフロー処理は、450℃×15秒で実施し、リフロー処理に続く冷却は水冷とした。これは、リフロー処理条件として通常のものである。No.31~33、36、37及び39~42のCu-Sn層は、リフロー処理により、CuめっきのCuとSnめっきのSnが反応して形成されたものである。Cuめっきはリフロー処理により消滅した。
表5のNo.38は、Niめっき、Cuめっき及びSnめっきを行ったもので、時間経過によりCuめっきのCuとSnめっきのSnが反応してCu-Sn合金層が形成され、Cuめっきが消滅した。Snめっき層の厚さはCuめっき消滅後のものである。
表5のNo.31~33、36、37及び39~42は、Niめっき又はNi-Coめっきを行った後(又は行わずに)、Cuめっき及びSnめっきを行い、次いでリフロー処理を施したもので、各めっき層の厚さはリフロー処理後のものである。リフロー処理は、450℃×15秒で実施し、リフロー処理に続く冷却は水冷とした。これは、リフロー処理条件として通常のものである。No.31~33、36、37及び39~42のCu-Sn層は、リフロー処理により、CuめっきのCuとSnめっきのSnが反応して形成されたものである。Cuめっきはリフロー処理により消滅した。
表5のNo.38は、Niめっき、Cuめっき及びSnめっきを行ったもので、時間経過によりCuめっきのCuとSnめっきのSnが反応してCu-Sn合金層が形成され、Cuめっきが消滅した。Snめっき層の厚さはCuめっき消滅後のものである。
各めっき層の厚さ測定は下記方法にて行った。
<Sn層>
まず、蛍光X線膜厚計(セイコー電子工業株式会社;型式SFT3200)を用いてSn層合計厚さ(Cu-Sn合金層を含むSn層合計厚さ)を測定する。続いて下記方法でCu-Sn合金層の厚さを測定する。Sn層合計厚さからCu-Sn合金層の厚さを引くことにより、Sn層厚さを求めた。
<Sn層>
まず、蛍光X線膜厚計(セイコー電子工業株式会社;型式SFT3200)を用いてSn層合計厚さ(Cu-Sn合金層を含むSn層合計厚さ)を測定する。続いて下記方法でCu-Sn合金層の厚さを測定する。Sn層合計厚さからCu-Sn合金層の厚さを引くことにより、Sn層厚さを求めた。
<Cu-Sn合金層>
p-ニトロフェノール及び苛性ソーダを主成分とする剥離液に10分間浸漬し、Sn層を剥離後、蛍光X線膜厚計を用いて、Cu-Sn合金層中のSn量を測定する。Cu-Sn合金層の厚さはSn換算厚さである。
<Ni層及びNi-Co層>
Ni層及びNi-Co合金層の厚さは、蛍光X線膜厚計を用いて測定した。
p-ニトロフェノール及び苛性ソーダを主成分とする剥離液に10分間浸漬し、Sn層を剥離後、蛍光X線膜厚計を用いて、Cu-Sn合金層中のSn量を測定する。Cu-Sn合金層の厚さはSn換算厚さである。
<Ni層及びNi-Co層>
Ni層及びNi-Co合金層の厚さは、蛍光X線膜厚計を用いて測定した。
<Cu-Sn合金層露出率>
めっき後の各供試材(Cu-Sn合金層が形成されたもの)の表面を、SEM(走査型電子顕微鏡)で観察し、任意の3視野について得られた表面組成像(×200)を二値化処理した。その後、画像解析により、前記3視野におけるCu-Sn合金被覆層の材料表面露出率の平均値を測定した。
めっき後の各供試材(Cu-Sn合金層が形成されたもの)の表面を、SEM(走査型電子顕微鏡)で観察し、任意の3視野について得られた表面組成像(×200)を二値化処理した。その後、画像解析により、前記3視野におけるCu-Sn合金被覆層の材料表面露出率の平均値を測定した。
<耐食性>
めっき後の供試材の耐食性は、塩水噴霧試験にて評価した。5質量%のNaClを含む99.0%脱イオン水(和光純薬工業株式会社製)を用い、試験条件は、試験温度:35℃±1℃、噴霧液PH:6.5~7.2及び噴霧圧力:0.098±0.01MPaとし、72時間噴霧後に水洗及び乾燥した。続いて実体顕微鏡にて試験片の表面を観察し、腐食(母材腐食とめっき表面の点状腐食)の有無を観察した。
めっき後の供試材の耐食性は、塩水噴霧試験にて評価した。5質量%のNaClを含む99.0%脱イオン水(和光純薬工業株式会社製)を用い、試験条件は、試験温度:35℃±1℃、噴霧液PH:6.5~7.2及び噴霧圧力:0.098±0.01MPaとし、72時間噴霧後に水洗及び乾燥した。続いて実体顕微鏡にて試験片の表面を観察し、腐食(母材腐食とめっき表面の点状腐食)の有無を観察した。
<めっき材の曲げ加工性評価>
めっき後の各供試材から、長さ30mm及び幅20mmの4角形の試験片を3個作製した。試験片の長さ30mmの辺の方向が供試材(母材)の圧延方向に平行となるようにした。この試験片を用い、図1に示すV字ブロック1及び押し金具2を油圧プレスにセットし、曲げ半径Rと板厚tの比R/tを2.0とし、曲げ線の方向を母材の圧延方向に垂直方向に向け、90度曲げを行った。油圧プレスの荷重は、試験片の幅10mmあたり1000kgf(9800N)とした。
曲げ試験後、試験片の曲げ部外側全長を100倍の光学顕微鏡で観察し、3個の試験片の全てで1箇所も割れが観察されなかった場合を割れ無し、1箇所でも割れが観察された場合を割れ有りと判定した。
めっき後の各供試材から、長さ30mm及び幅20mmの4角形の試験片を3個作製した。試験片の長さ30mmの辺の方向が供試材(母材)の圧延方向に平行となるようにした。この試験片を用い、図1に示すV字ブロック1及び押し金具2を油圧プレスにセットし、曲げ半径Rと板厚tの比R/tを2.0とし、曲げ線の方向を母材の圧延方向に垂直方向に向け、90度曲げを行った。油圧プレスの荷重は、試験片の幅10mmあたり1000kgf(9800N)とした。
曲げ試験後、試験片の曲げ部外側全長を100倍の光学顕微鏡で観察し、3個の試験片の全てで1箇所も割れが観察されなかった場合を割れ無し、1箇所でも割れが観察された場合を割れ有りと判定した。
表5に示すように、本開示に規定されためっき構成及び各めっき層厚さを有するNo.31~40は、塩水噴霧試験で母材腐食が観察されず、曲げ加工性試験で割れが発生しなかった。なお、Ni層又はNi-Co合金層からなる下地層が形成されていないNo.33、及びSn層が残留せずCu-Sn合金層が表面に露出したNo.37は、母材腐食は観察されなかったが、点状腐食(被覆層表面が点状に腐食する現象)が観察された。
一方、めっき層厚さが本開示の規定を外れるNo.41~43は、塩水噴霧試験で母材腐食が観察されたか、曲げ加工性試験でめっきに割れが発生した。
No.41は、Sn層の厚さが薄く、かつCu-Sn合金層とSn層の合計厚さが不足し、母材腐食が発生した。
No.42、43は、Cu-Sn合金層又はNi層の厚さが厚く、曲げ加工試験でめっきに割れが発生した。
No.41は、Sn層の厚さが薄く、かつCu-Sn合金層とSn層の合計厚さが不足し、母材腐食が発生した。
No.42、43は、Cu-Sn合金層又はNi層の厚さが厚く、曲げ加工試験でめっきに割れが発生した。
本明細書の開示内容は、以下の態様を含む。
態様1:
NiとCoの1種又は2種を0.8~4.0mass%含み、Siを0.2~1.0mass%含み、NiとCoの1種又は2種とSiの質量比が3.0~7.0であり、残部がCu及び不可避不純物からなり、圧延平行方向の引張強さが570MPa以上、耐力が500MPa以上、伸びが5%以上、圧延直角方向の引張強さが550MPa以上、耐力が480MPa以上、伸びが5%以上であり、導電率が35%IACSを超え、曲げ半径Rと板厚tの比R/tを0.5とし曲げ線を圧延垂直方向とした90度曲げを行ったときの曲げ加工限界幅が70mm以上、曲げ線を圧延垂直方向とした密着曲げを行ったときの曲げ加工限界幅が20mm以上、ランクフォード値が0.9以上であることを特徴とする放熱部品用銅合金板。
態様2:
さらに、Zn:2.5mass%以下及びSn:1.0mass%以下の1種又は2種を含むことを特徴とする態様1に記載された放熱部品用銅合金板。
態様3:
さらに、Mg、Al、Cr、Mn、Ca、Ti、Zr、Fe及びPの1種又は2種以上を合計で1mass%以下含み、このうちPの含有量が0.1mass%以下であることを特徴とする態様1または態様2に記載された放熱部品用銅合金板。
態様4:
表面に厚さ0.2~5μmのSn層が形成されていることを特徴とする態様1~3のいずれかに記載された放熱部品用銅合金板。
態様5:
表面に厚さ3μm以下のCu-Sn合金層と厚さ0~5μmのSn層がこの順に形成され、Cu-Sn合金層とSn層の合計厚さが0.2μm以上であることを特徴とする態様1~3のいずれかに記載された放熱部品用銅合金板。
態様6:
表面に厚さ3μm以下のNi、Co、Fe、Ni-Co合金又はNi-Fe合金のいずれか1種からなるめっき層、厚さ3μm以下のCu-Sn合金層、及び厚さ0~5μmのSn層がこの順に形成され、Cu-Sn合金層とSn層の合計厚さが0.2μm以上であることを特徴とする態様1~3のいずれかに記載された放熱部品用銅合金板。
態様7:
表面に厚さ3μm以下のNi、Co、Fe、Ni-Co合金又はNi-Fe合金のいずれか1種からなるめっき層が形成されていることを特徴とする態様1~3のいずれかに記載された放熱部品用銅合金板。
態様8:
Cu-Sn合金層が最表面に露出し、その露出面積率が50%以下であることを特徴とする態様5又は6に記載された放熱部品用銅合金板。
態様9:
態様1~7のいずれかに記載された放熱部品用銅合金板からなる放熱部品。
態様1:
NiとCoの1種又は2種を0.8~4.0mass%含み、Siを0.2~1.0mass%含み、NiとCoの1種又は2種とSiの質量比が3.0~7.0であり、残部がCu及び不可避不純物からなり、圧延平行方向の引張強さが570MPa以上、耐力が500MPa以上、伸びが5%以上、圧延直角方向の引張強さが550MPa以上、耐力が480MPa以上、伸びが5%以上であり、導電率が35%IACSを超え、曲げ半径Rと板厚tの比R/tを0.5とし曲げ線を圧延垂直方向とした90度曲げを行ったときの曲げ加工限界幅が70mm以上、曲げ線を圧延垂直方向とした密着曲げを行ったときの曲げ加工限界幅が20mm以上、ランクフォード値が0.9以上であることを特徴とする放熱部品用銅合金板。
態様2:
さらに、Zn:2.5mass%以下及びSn:1.0mass%以下の1種又は2種を含むことを特徴とする態様1に記載された放熱部品用銅合金板。
態様3:
さらに、Mg、Al、Cr、Mn、Ca、Ti、Zr、Fe及びPの1種又は2種以上を合計で1mass%以下含み、このうちPの含有量が0.1mass%以下であることを特徴とする態様1または態様2に記載された放熱部品用銅合金板。
態様4:
表面に厚さ0.2~5μmのSn層が形成されていることを特徴とする態様1~3のいずれかに記載された放熱部品用銅合金板。
態様5:
表面に厚さ3μm以下のCu-Sn合金層と厚さ0~5μmのSn層がこの順に形成され、Cu-Sn合金層とSn層の合計厚さが0.2μm以上であることを特徴とする態様1~3のいずれかに記載された放熱部品用銅合金板。
態様6:
表面に厚さ3μm以下のNi、Co、Fe、Ni-Co合金又はNi-Fe合金のいずれか1種からなるめっき層、厚さ3μm以下のCu-Sn合金層、及び厚さ0~5μmのSn層がこの順に形成され、Cu-Sn合金層とSn層の合計厚さが0.2μm以上であることを特徴とする態様1~3のいずれかに記載された放熱部品用銅合金板。
態様7:
表面に厚さ3μm以下のNi、Co、Fe、Ni-Co合金又はNi-Fe合金のいずれか1種からなるめっき層が形成されていることを特徴とする態様1~3のいずれかに記載された放熱部品用銅合金板。
態様8:
Cu-Sn合金層が最表面に露出し、その露出面積率が50%以下であることを特徴とする態様5又は6に記載された放熱部品用銅合金板。
態様9:
態様1~7のいずれかに記載された放熱部品用銅合金板からなる放熱部品。
本出願は、出願日が2015年11月3日である日本国特許出願、特願第2015-216217号を基礎出願とする優先権主張を伴う。特願第2015-216217号は参照することにより本明細書に取り込まれる。
1 V字ブロック
2 押し金具
3 試験片
4 ダイ
5 試験片
6 ブランクホルダー
7 パンチ
2 押し金具
3 試験片
4 ダイ
5 試験片
6 ブランクホルダー
7 パンチ
Claims (16)
- NiとCoの1種又は2種を0.8~4.0mass%含み、Siを0.2~1.0mass%含み、NiとCoの1種又は2種とSiの質量比が3.0~7.0であり、残部がCu及び不可避不純物からなり、圧延平行方向の引張強さが570MPa以上、耐力が500MPa以上、伸びが5%以上、圧延直角方向の引張強さが550MPa以上、耐力が480MPa以上、伸びが5%以上であり、導電率が35%IACSを超え、曲げ半径Rと板厚tの比R/tを0.5とし曲げ線を圧延垂直方向とした90度曲げを行ったときの曲げ加工限界幅が70mm以上、曲げ線を圧延垂直方向とした密着曲げを行ったときの曲げ加工限界幅が20mm以上、ランクフォード値が0.9以上であることを特徴とする放熱部品用銅合金板。
- さらに、Zn:2.5mass%以下及びSn:1.0mass%以下の1種又は2種を含むことを特徴とする請求項1に記載された放熱部品用銅合金板。
- さらに、Mg、Al、Cr、Mn、Ca、Ti、Zr、Fe及びPの1種又は2種以上を合計で1mass%以下含み、このうちPの含有量が0.1mass%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された放熱部品用銅合金板。
- 表面に厚さ0.2~5μmのSn層が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された放熱部品用銅合金板。
- 表面に厚さ0.2~5μmのSn層が形成されていることを特徴とする請求項3に記載された放熱部品用銅合金板。
- 表面に厚さ3μm以下のCu-Sn合金層と厚さ0~5μmのSn層がこの順に形成され、Cu-Sn合金層とSn層の合計厚さが0.2μm以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された放熱部品用銅合金板。
- 表面に厚さ3μm以下のCu-Sn合金層と厚さ0~5μmのSn層がこの順に形成され、Cu-Sn合金層とSn層の合計厚さが0.2μm以上であることを特徴とする請求項3に記載された放熱部品用銅合金板。
- 表面に厚さ3μm以下のNi、Co、Fe、Ni-Co合金又はNi-Fe合金のいずれか1種からなるめっき層、厚さ3μm以下のCu-Sn合金層、及び厚さ0~5μmのSn層がこの順に形成され、Cu-Sn合金層とSn層の合計厚さが0.2μm以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された放熱部品用銅合金板。
- 表面に厚さ3μm以下のNi、Co、Fe、Ni-Co合金又はNi-Fe合金のいずれか1種からなるめっき層、厚さ3μm以下のCu-Sn合金層、及び厚さ0~5μmのSn層がこの順に形成され、Cu-Sn合金層とSn層の合計厚さが0.2μm以上であることを特徴とする請求項3に記載された放熱部品用銅合金板。
- 表面に厚さ3μm以下のNi、Co、Fe、Ni-Co合金又はNi-Fe合金のいずれか1種からなるめっき層が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された放熱部品用銅合金板。
- 表面に厚さ3μm以下のNi、Co、Fe、Ni-Co合金又はNi-Fe合金のいずれか1種からなるめっき層が形成されていることを特徴とする請求項3に記載された放熱部品用銅合金板。
- Cu-Sn合金層が最表面に露出し、その露出面積率が50%以下であることを特徴とする請求項6に記載された放熱部品用銅合金板。
- Cu-Sn合金層が最表面に露出し、その露出面積率が50%以下であることを特徴とする請求項7に記載された放熱部品用銅合金板。
- Cu-Sn合金層が最表面に露出し、その露出面積率が50%以下であることを特徴とする請求項8に記載された放熱部品用銅合金板。
- Cu-Sn合金層が最表面に露出し、その露出面積率が50%以下であることを特徴とする請求項9に記載された放熱部品用銅合金板。
- 請求項1~15のいずれかに記載された放熱部品用銅合金板からなる放熱部品。
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