JP2008024104A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】重荷重用空気入りタイヤの径成長をタイヤ幅方向で均一化し、トレッドが完全に摩耗するまで耐久性及び耐偏摩耗性を損なうことなくタイヤを使用できるようにする。
【解決手段】タイヤ半径方向内側から外側に向かって順次配置された第1〜第4ベルト層11〜14のうち、隣接する第2、第3ベルト層12、13を、タイヤ赤道面CLに対するベルト角度が比較的小さく、タイヤ赤道面CLに対して互いに逆方向に交錯する交錯層にする。この交錯層である第3ベルト層13をタイヤ幅方向に分断し、センタ部側の内側ベルト層片13Aとショルダ部側の外側ベルト層片13Bから構成する。このときの分断位置を、タイヤ幅方向最外側の最外側主溝9よりもタイヤ幅方向内側にし、外側ベルト層片13Bの径成長抑制効果を高めてショルダ部の径成長を抑制し、径成長をタイヤ幅方向で均一化する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばトラックやバス等の重荷重領域で使用される空気入りタイヤに関し、特に、内圧充填時や走行時等におけるタイヤの径成長をタイヤ幅方向でより均一化させた重荷重用空気入りタイヤに関する。
重荷重用空気入りタイヤは、一般に、車両走行時等に大きな荷重が負荷されるため、トレッド部のカーカス層の外周側に3層以上のベルト層を配置して充分なトレッド部の剛性を確保するとともに、高いタガ効果等を発揮させている。
図5は、特許文献に記載されたものではないが、このような従来の重荷重用空気入りタイヤのベルト層を模式的に示すタイヤ幅方向の半断面図である。
この空気入りタイヤ60は、図示のように、トレッド部8に、タイヤ半径方向内側から外側に向かって順に、第1ベルト層11、第2ベルト層12、第3ベルト層13、及び第4ベルト層14を備える。これら各ベルト層11〜14は、トレッド部8のカーカス層とトレッドゴムとの間に、順次隣接して配置されており、その内部に、例えばスチール等の金属製のコードや有機繊維コード等の、複数本の並列した補強素子を有する。なお、これら各ベルト層11〜14の補強素子は、タイヤ赤道面CL(タイヤ周方向)に対してそれぞれ所定角度で傾斜して配列されており、本発明では、このようなベルト層内の補強素子の延びる傾斜角度を、ベルト層のベルト角度という。
このタイヤ60では、第2、第3ベルト層12、13のタイヤ赤道面CLに対するベルト角度を比較的小さく(例えば25度以下)、かつタイヤ赤道面CLに対して互いに逆方向に形成している。即ち、第2、第3ベルト層12、13は、その補強素子が逆方向に交錯する交錯層であり、タイヤ周方向の変形に対する剛性(以下、周方向剛性という)が高く、同方向の張力を主に負担してタイヤ外径の径成長を抑制する機能を有する。また、このタイヤ60では、第1ベルト層11のベルト角度を、タイヤ赤道面CLに対して、外周側に隣接する第2ベルト層12のベルト角度と同じ方向に、かつ、より大きな角度(例えば50度)に形成し、第4ベルト層14のベルト角度を、タイヤ赤道面CLに対して、内周側に隣接する第3ベルト層13のベルト角度と同じ方向に、かつ、略同程度の角度に形成している。
ここで、空気入りタイヤでは、一般に、内圧充填時や走行時等におけるタイヤ外径の径成長がタイヤ幅方向で不均一になると、路面転動時の接地形状が悪化し、或いは接地圧がタイヤ幅方向で不均一化する等して、トレッド部に偏摩耗が生じ易くなる。同時に、径成長量が大きい箇所での歪みが増大して耐久性が低下する恐れもあるため、径成長は、センタ部(タイヤ幅方向中央部側)からショルダ部(タイヤ幅方向両端部側)まで均一であることが望ましい。
しかしながら、このような交錯層を備えた従来の重荷重用空気入りタイヤ60では、センタ部に比べてショルダ部の径成長量が大きくなる傾向がある。即ち、このタイヤ60では、製造工程の一部である加硫時に、ベルト層にタイヤ周方向の張力が作用し、これによりセンタ部のベルト層がタイヤ周方向に引き伸ばされ、かつタイヤ幅方向に縮小し、そのタイヤ赤道面CLに対するベルト角度が小さくなる。一方、ショルダ部では、タイヤ周方向の張力がセンタ部より小さいことに加えて、センタ部のタイヤ幅方向の縮小に伴い、タイヤ幅方向内側に向かって引っ張られるため、そのベルト角度の変化が少なく、センタ部に比べてベルト角度がより大きくなる。
また、加硫時には、トレッド部8にモールド(金型)の骨が押し込まれてタイヤ周方向に延びる主溝等が形成されるが、タイヤ幅方向最外側(ショルダ部側)の最外側主溝9付近では、トレッドゴムがモールドの骨に押されてタイヤ幅方向及びタイヤ半径方向に大きく移動する。この加硫時のゴムの流れにより、最外側主溝9付近のベルト層がタイヤ幅方向に引っ張られるとともに、タイヤ半径方向内側の中心方向に向かって押されるため、その付近(ショルダ部)のベルト角度の変化が最も小さくなり、場合によっては、一部加硫前よりもタイヤ赤道面CLに対するベルト角度が大きくなることもある。
以上のように、ショルダ部のタイヤ赤道面CLに対するベルト角度は、センタ部のベルト角度に比べて、より大きくなり易く、これに伴い、ショルダ部(特に最外側主溝9付近)における上記した交錯層の周方向剛性、即ち、径成長抑制効果も低くなる。その結果、このタイヤ60では、センタ部に比べてショルダ部の径成長量が大きくなり易く、タイヤ幅方向で径成長が不均一化する傾向があるため、耐偏摩耗性や耐久性が低下する恐れがある。
このような問題に対処するため、従来、複数のベルト層の一部をタイヤ幅方向に分断する等し、径成長の均一化を図った空気入りタイヤが提案されている(特許文献1参照)。
図6は、この従来の空気入りタイヤのトレッド部の構造の一部を概略的に示す平面展開図である。
この空気入りタイヤ100は、図示のように、トレッド部101のカーカス層(図示せず)とトレッドゴム(図示せず)との間に、タイヤ半径方向内側から外側に向かって順に、第1ベルト層102、第2ベルト層103、フルバンド層104、及び分割バンド層105を備える。
第1、第2ベルト層102、103は、ベルト角度がタイヤ赤道面CLに対して逆方向、かつ同程度の角度で交錯する交錯層であり、ここでは、第1ベルト層102をタイヤ赤道面CLを中心にタイヤ幅方向に分断し、2枚の分割ベルト層片102Aから形成している。これに対し、フルバンド層104は、タイヤ赤道面CLに対して、より小さい角度で傾斜する補強素子104Aを有し、第1、第2ベルト層102、103をタイヤ半径方向外側から覆うように配置されている。また、分割バンド層105は、タイヤ赤道面CLに対して、フルバンド層104の補強素子104Aと逆方向に、かつ同程度の角度で傾斜した補強素子105Aを有するとともに、タイヤ赤道面CL上に配置されたセンタバンド層105B、及びタイヤ幅方向両端部付近に配置された両ショルダバンド層105Cに3分割されている。
この空気入りタイヤ100によれば、第1ベルト層102をタイヤ赤道面CL上で分断したため、ベルト層のセンタ部の周方向剛性を低くでき、その付近の径成長抑制効果をより小さくすることができる。また、ショルダバンド層105Cによりショルダ部の周方向剛性が向上するため、その付近の径成長を抑制することもできる。その結果、このタイヤ100では、上記した空気入りタイヤ60に比べて、径成長がタイヤ幅方向である程度均一化し、耐偏摩耗性や耐久性の向上を図ることができる。
しかしながら、この従来の空気入りタイヤ100では、分割ベルト層片102A間の剛性段差を緩和するため、センタ部にセンタバンド層105Bを配置したため、その付近の周方向剛性も高くなる。加えて、分割ベルト層片102A間の距離等に関しても、センタ部の径成長抑制効果を最適化するための規定等を設けていないため、場合によっては、ショルダ部に対するセンタ部付近の周方向剛性及び径成長量に過不足が生じて不均一化する恐れがある。
また、このタイヤ100では、ショルダ部のベルト層のベルト角度が加硫時に大きくなるのを抑制する効果が低く、上記した交錯層のショルダ部の周方向剛性(径成長抑制効果)も低くなる。更に、ショルダバンド層105Cによりショルダ部の周方向剛性は高くなるものの、その配置位置等について交錯層や主溝等との関係が考慮されていないため、例えば、特にベルト角度が大きくなる最外側主溝9付近の径成長を抑制できない恐れもある。以上のように、この従来の空気入りタイヤ100では、ベルト角度や周方向剛性、及び径成長をタイヤ幅方向で均一化する効果が、なお充分とはいえない。
特に、近年では、重荷重用空気入りタイヤにおいても偏平化が進んでいるが、この偏平化に伴いタイヤ幅が広くなり、上記したショルダ部における交錯層のタイヤ赤道面CLに対するベルト角度も大きくなる傾向がある。その結果、ショルダ部付近の径成長抑制効果が低下する傾向もより顕著に現れるため、径成長がタイヤ幅方向で不均一化する程度も大きくなり、偏摩耗の発生や耐久性の低下等も生じ易くなる。従って、このような偏平タイヤでは、径成長抑制効果がタイヤ幅方向で不均一になるのを確実に抑制し、径成長の更なる均一化を図る必要がある。
特開平4−154403号公報
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたものであって、その目的は、重荷重用空気入りタイヤの径成長をタイヤ幅方向でより均一化し、新品時からトレッドが完全に摩耗するに至るまで、耐久性及び耐偏摩耗性を損なうことなくタイヤを使用できるようにすることである。
請求項1の発明は、トレッド部のカーカス層の外周側に配置された少なくとも3層のベルト層と、該ベルト層の外周側に配置され、タイヤ周方向に延びる主溝が形成されたトレッドゴムと、を備えた重荷重用空気入りタイヤであって、前記ベルト層の少なくとも一層が、少なくとも1箇所でタイヤ幅方向に分断されるとともに、該分断されたベルト層のタイヤ幅方向の分断位置が全て、前記主溝のうちタイヤ幅方向最外側に形成された最外側主溝よりもタイヤ幅方向内側に位置し、かつ前記分断されたベルト層のタイヤ赤道面に対するベルト角度が、25度以下であることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記ベルト層内に、タイヤ半径方向に隣接し、かつベルト角度がタイヤ赤道面に対して互いに逆方向に交錯するベルト層からなる交錯層を含み、前記分断されたベルト層が、前記交錯層のベルト層であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、同一の前記分断されたベルト層内で、タイヤ幅方向外側に位置するベルト層片のタイヤ赤道面に対するベルト角度を、タイヤ幅方向内側に位置するベルト層片のタイヤ赤道面に対するベルト角度よりも小さくしたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、同一の前記分断されたベルト層内で、タイヤ幅方向外側と内側のそれぞれに位置する各ベルト層片のベルト角度の方向を、タイヤ赤道面に対して互いに逆方向にしたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記分断されたベルト層の分断位置とタイヤ赤道面との間のタイヤ幅方向距離が、前記ベルト層のうち最も幅が広い最幅広ベルト層のタイヤ幅方向外側端部とタイヤ赤道面との間のタイヤ幅方向距離の1/4以上2/3以下であることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記分断されたベルト層の各ベルト層片のうち最も幅が狭い最幅狭ベルト層片の幅が、前記ベルト層のうち最も幅が広い最幅広ベルト層のタイヤ幅方向外側端部とタイヤ赤道面との間のタイヤ幅方向距離の1/10以上2/3以下であることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1に記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記分断されたベルト層の分断位置の中心がタイヤ赤道面上にあり、該タイヤ赤道面上で分断されたベルト層片のタイヤ赤道面側端部とタイヤ赤道面との間のタイヤ幅方向の分断距離が、前記ベルト層のうち最も幅が広い最幅広ベルト層のタイヤ幅方向外側端部とタイヤ赤道面との間のタイヤ幅方向距離の1/20以上2/5以下であることを特徴とする。
請求項8の発明は、トレッド部のカーカス層の外周側に配置された少なくとも3層のベルト層と、該ベルト層の外周側に配置され、タイヤ周方向に延びる主溝が形成されたトレッドゴムと、を備えた重荷重用空気入りタイヤであって、前記ベルト層内に、タイヤ半径方向に隣接し、かつベルト角度がタイヤ赤道面に対して互いに逆方向に交錯するベルト層からなる交錯層を含み、該交錯層の外周側又は内周側に隣接し、かつ前記主溝のうちタイヤ幅方向最外側に形成された最外側主溝のタイヤ半径方向内側に配置された、タイヤ赤道面に対して傾斜して延びる補強素子を有する補強層を備え、該補強層は、前記補強素子の傾斜角度が、隣接する前記交錯層内のベルト層のベルト角度と、タイヤ赤道面に対して逆方向かつ同じ角度で交錯するとともに、前記最外側主溝の溝幅よりも幅広に形成されて、前記最外側主溝の全幅を覆うようにして配置されていることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項8に記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記補強層の幅が、前記ベルト層のうち最も幅が広い最幅広ベルト層のタイヤ幅方向外側端部とタイヤ赤道面との間のタイヤ幅方向距離の1/10以上1/3以下であることを特徴とする。
本発明によれば、重荷重用空気入りタイヤの径成長をタイヤ幅方向でより均一化でき、新品時からトレッドが完全に摩耗するに至るまで、耐久性及び耐偏摩耗性を損なうことなくタイヤを使用することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態の重荷重用空気入りタイヤは、例えばバスやトラック等の重荷重領域で使用されるタイヤであり、一対のビードコア間に渡ってトロイダル状に延びるラジアル構造のカーカス層と、トレッド部のカーカス層の外周側に配置された少なくとも3層(3層又は4層等)のベルト層と、ベルト層の外周側に配置されたトレッドゴムとを備える等、公知の構造を有する。また、トレッドゴムの表面には、タイヤ周方向に延びる主溝が形成されている。
図1は、本実施形態の重荷重用空気入りタイヤのベルト層を模式的に示すタイヤ幅方向の半断面図である。
この空気入りタイヤ1は、図示のように、トレッド部8に、タイヤ半径方向内側から外側に向かって順に、第1ベルト層11、第2ベルト層12、第3ベルト層13、及び第4ベルト層14からなる4層構造のベルト層を備える。これら各ベルト層11〜14は、トレッド部8のカーカス層とトレッドゴムとの間に、順次隣接して配置されており、その内部に、例えばスチール等の金属製のコードや有機繊維コード等の、複数本の並列した補強素子を有する。
このタイヤ1では、タイヤ半径方向に隣接する第2、第3ベルト層12、13を、そのタイヤ赤道面CLに対するベルト角度が25度以下の比較的小さな角度(ここでは16度)で、かつタイヤ赤道面CLに対して互いに逆方向に交錯する交錯層にしている。また、第1ベルト層11は、外周側に隣接する第2ベルト層12のベルト角度と、タイヤ赤道面CLに対して同じ方向で、かつより大きな角度(ここでは50度)のベルト角度に形成され、第4ベルト層14は、内周側に隣接する第3ベルト層13のベルト角度と、タイヤ赤道面CLに対して同じ方向で、かつ略同一角度(ここでは16度)のベルト角度に形成されている。これら各ベルト層11〜14内では、第2ベルト層12が最も幅(タイヤ幅方向の外側端部間の幅)が広い最幅広ベルト層であり、最外周側の第4ベルト層14の幅が最も狭く、第1ベルト層11と第3ベルト層13は、第2ベルト層12と第4ベルト層14の略中間程度の幅に形成されている。
以上に加えて、この重荷重用空気入りタイヤ1では、交錯層を構成する少なくとも一方のベルト層(ここでは第3ベルト層13)を、少なくとも1箇所でタイヤ幅方向に分断している。本実施形態では、第3ベルト層13を、タイヤ赤道面CLを挟んだ両側の各1箇所ずつ(計2箇所)で、そのタイヤ幅方向の分断位置が、タイヤ幅方向最外側(ショルダ部側)に形成された最外側主溝9よりもタイヤ幅方向内側になるように分断している。従って、この第3ベルト層13は、タイヤ幅方向内側のセンタ部側に位置する内側ベルト層片13Aと、タイヤ幅方向外側の両ショルダ部側に位置する一対(図では片側のみ示している)の外側ベルト層片13Bから構成されている。これら各ベルト層片13A、13Bは、タイヤ赤道面CLに対するベルト角度及び、その方向が同一であり、内側ベルト層片13Aに比べて外側ベルト層片13Bの幅が狭くなるように分断され、タイヤ幅方向に所定の間隔を隔てて配置されている。
ここで、この第3ベルト層13を含む交錯層は、上記したように、周方向剛性が高く、同方向の張力を主に負担してタイヤ外径の径成長抑制効果を発揮するものであるが、加硫時に、センタ部に比べてショルダ部のタイヤ赤道面CLに対するベルト角度が大きくなり、その径成長抑制効果が低くなる傾向がある。しかしながら、本実施形態の重荷重用空気入りタイヤ1では、交錯層を構成する第3ベルト層13を、ショルダ部側に位置する最外側主溝9よりもタイヤ幅方向内側で分断するため、そのショルダ部(外側ベルト層片13B)のベルト角度がセンタ部(内側ベルト層片13A)に比べて大きくなるのを抑制することができる。
即ち、このタイヤ1では、加硫時のタイヤ周方向(ベルト角度を小さくする方向)の張力で内側ベルト層片13Aが変形しても、その変形に伴うタイヤ幅方向内側方向(ベルト角度を大きくする方向)の張力が、外側ベルト層片13Bに作用しないため、加硫時における各ベルト層片13A、13Bのベルト角度の変化量の差をより小さくすることができる。その結果、このタイヤ1では、交錯層のショルダ部とセンタ部の周方向剛性及び径成長抑制効果を従来よりも均一化でき、内圧充填時等におけるショルダ部の径成長を抑制して、センタ部との径成長量の差をより小さくすることができる。また、タイヤ幅方向の分断位置が、最外側主溝9よりもタイヤ幅方向内側であるため、特に径成長が大きくなる傾向がある最外側主溝9付近の径成長を確実に抑制することができる。これにより、路面転動時のタイヤの接地形状を改善できることに加えて、接地圧もタイヤ幅方向でより均一になる等し、トレッド部8に偏摩耗が生じるのを抑制することができる。同時に、トレッド部8内に生じる歪みを低減できるため、タイヤ1の耐久性を向上させることもできる。
従って、この重荷重用空気入りタイヤ1では、タイヤ1の径成長をタイヤ幅方向でより均一化でき、新品時からトレッドが完全に摩耗するに至るまで、耐久性及び耐偏摩耗性を損なうことなくタイヤ1を使用することができる。
ここで、分断された第3ベルト層13の分断位置とタイヤ赤道面CLとの間のタイヤ幅方向距離は、全ベルト層のうち最も幅が広い最幅広ベルト層(ここでは、第2ベルト層12)のタイヤ幅方向外側端部とタイヤ赤道面CLとの間のタイヤ幅方向距離、即ち、タイヤ赤道面CLからのベルト幅(図のBW)の1/4以上2/3以下であるのが好ましい。これは、分断位置のタイヤ幅方向距離が、ベルト幅BWの1/4よりも小さいと、内側ベルト層片13Aの周方向剛性が低くなり、その径成長抑制効果が低下してセンタ部の径成長が大きくなりすぎる恐れがあり、逆に2/3よりも大きいと、分断位置が、最も径成長量が大きくなる最外側主溝9付近にかかる可能性が高くなることに加えて、外側ベルト層13Bの幅が狭くなり、ショルダ部の径成長抑制に必要な充分な周方向剛性が得られない恐れがあるからである。従って、最外側主溝9よりも外側でベルト層13を分断する意義は少なく、上記したように、分断位置は、最外側主溝9よりも内側であるのが望ましい。
また、分断された第3ベルト層13内の各ベルト層片13A、13Bのうち最も幅が狭い最幅狭ベルト層片(ここでは外側ベルト層片13B)の幅(図のF)が、最幅広ベルト層(第2ベルト層12)のタイヤ赤道面CLからのベルト幅BWの1/10よりも小さい場合には、外側ベルト層片13Bのベルト幅が狭くなり、充分な径成長抑制効果を発揮し得ない恐れがある。逆に、2/3よりも大きい場合には、他のベルト層片(ここでは内側ベルト層片13A)のベルト幅が相対的に狭くなり、その径成長抑制効果が充分でなくなる恐れがある。従って、最幅狭ベルト層片の幅Fは、最幅広ベルト層のタイヤ赤道面CLからのベルト幅BWの1/10以上2/3以下であるのが好ましく、この範囲内であれば、分断された全てのベルト層片が、交錯層を構成するベルト層としても充分な剛性を発揮し得る。
なお、本実施形態では、第3ベルト層13内で、各ベルト層片13A、13Bのベルト角度を同一にしたが、これら各ベルト層片13A、13Bのベルト角度は異なる角度にしてもよい。この場合には、同一の分断された第3ベルト層13内で、タイヤ幅方向外側に位置する外側ベルト層片13Bのタイヤ赤道面CLに対するベルト角度を、タイヤ幅方向内側に位置する内側ベルト層片13Aのタイヤ赤道面CLに対するベルト角度よりも小さくするのが好ましい。このようにした場合には、低下しがちな交錯層のショルダ部の径成長抑制効果を高く維持でき、ショルダ部の径成長をより確実に抑制することができる。このとき、外側ベルト層片13Bのタイヤ赤道面に対するベルト角度を、内側ベルト層片13Aのそれよりも2度〜4度小さくするのが効果的であり、より好ましい。
同様に、同一の分断された第3ベルト層13内で、タイヤ幅方向外側と内側のそれぞれに位置する各ベルト層片13A、13Bのベルト角度の方向を、タイヤ赤道面CLに対して互いに逆方向にしてもよく、ここでは、例えば内側ベルト層片13Aを、交錯層を構成する他方の第2ベルト層12のベルト角度と、タイヤ赤道面CLに対して同じ方向にし、外側ベルト層片13Bのベルト角度を、第2ベルト層12のベルト角度と逆方向に交錯させてもよい。このようにした場合には、ショルダ部の径成長抑制効果を高く、センタ部の径成長抑制効果を低くでき、各部の効果の大きさを最適化することで、タイヤ幅方向における径成長の更なる均一化を図ることが可能となる。加えて、グリーンタイヤの成型前に、内側ベルト層片13Aは第2ベルト層12に、外側ベルト層13Bは第4ベルト層14に、それぞれプリセットが可能となるため、従来、4回必要であったベルト層の貼り合わせ作業が3回で済むため、タイヤ製造の生産性を向上させることもできる。各ベルト層片13A、13Bのベルト角度を上記と逆にすれば、センタ部の径成長の抑制が可能となる。
また、本実施形態では、交錯層を構成する一方の第3ベルト層13を分断したが、他方の第2ベルト層12をタイヤ幅方向に分断してもよく、両ベルト層12、13を、ともに分断してもよい。このように、周方向張力を主に負担し、径成長抑制効果が高い交錯層を分断する場合に、上記した各効果をより効率的に得ることができる。しかしながら、タイヤ赤道面CLに対するベルト角度が25度以下であるベルト層は、ある程度の周方向張力を負担して径成長抑制効果を発揮し得るため、そのような他のベルト層(ここでは第4ベルト層14)を単独で、又は交錯層(ベルト層12、13)の分断と併せて分断するようにしてもよい。従って、上記各効果を得るためには、タイヤ赤道面CLに対するベルト角度が25度以下であるベルト層の少なくとも一層を分断すればよい。
更に、ここでは、第3ベルト層13をタイヤ赤道面CLの両側で1箇所ずつ(計2箇所)分断したが、例えば合計3箇所で分断してベルト層を4つのベルト層片で構成する等、全てのタイヤ幅方向の分断位置が最外側主溝9よりもタイヤ幅方向内側であれば、2箇所以上で分断してもよい。また、例えばタイヤ赤道面CLを中心に1箇所分断する等、タイヤ赤道面CL付近の少なくとも1箇所で分断するようにしてもよい。
図2は、このようにタイヤ赤道面CL上で分断した場合の重荷重用空気入りタイヤのベルト層を模式的に示すタイヤ幅方向の半断面図である。
この重荷重用空気入りタイヤ3では、図示のように、第3ベルト層13を、分断位置の中心がタイヤ赤道面CL上に位置するように、タイヤ赤道面CLを挟んで略対称に分断している。従って、このタイヤ3では、第3ベルト層13が、タイヤ赤道面CL両側のそれぞれに配置された一対(図では片側のみ示している)の分断ベルト層片13Cからなるが、この第3ベルト層13と内周側に隣接する第2ベルト層12により交錯層を構成する等、その他は前記タイヤ1と同様に構成されている。
このように第3ベルト層13をタイヤ赤道面CL上で分断した場合には、そのショルダ部のベルト角度が加硫時に変化するのを抑制できるとともに、センタ部の周方向剛性及び径成長抑制効果を低下させることもできる。その結果、前記タイヤ1とは逆に、内圧充填時等のセンタ部の径成長をより大きくすることができ、比較的径成長が大きくなるショルダ部との成長量の差が小さくなり、タイヤ幅方向で径成長をより均一化することができる。
なお、このタイヤ3では、分断ベルト層片13Cのタイヤ赤道面CL側端部とタイヤ赤道面CLとの間のタイヤ幅方向の分断距離(図のP)が、最幅広ベルト層(第2ベルト層12)のタイヤ赤道面CLからのベルト幅(図のBW)の1/20より小さいと、分断ベルト層片13C間の間隔(分断幅)が狭すぎてセンタ部の径成長抑制効果を低下させる効果が低くなり、センタ部の径成長が不充分になる恐れがある。逆に、2/5より大きいと、分断幅が広すぎてセンタ部の径成長抑制効果が必要以上に低くなり、センタ部がショルダ部よりも大きく径成長してタイヤ幅方向で不均一になる恐れがある。従って、分断距離Pは、最幅広ベルト層のベルト幅BWの1/20以上2/5以下であるのが好ましい。また、前記タイヤ1と同様に、このタイヤ3でも、例えば第2ベルト層12や第4ベルト層14等の、ベルト角度が比較的低角度な他のベルト層を分断してもよい。
以上の各実施形態では、ベルト層を分断する場合の例を示したが、次に、ベルト層に補強層を追加して径成長をタイヤ幅方向で均一化させた他の実施形態について説明する。
図3は、この重荷重用空気入りタイヤのベルト層を模式的に示すタイヤ幅方向の半断面図である。
図示のように、本実施形態の重荷重用空気入りタイヤ4は、上記した各タイヤ1、3と同様に、トレッド部8に、タイヤ半径方向内側から外側に向かって順に、第1ベルト層11と、交錯層である第2ベルト層12及び第3ベルト層13と、第4ベルト層14と、からなる4層構造のベルト層を備える。しかしながら、このタイヤ4では、第3ベルト層13を分断しないことに加えて、補強層15を第3ベルト層13の外周側に隣接させて、第4ベルト層14のタイヤ幅方向外側のショルダ部に設けている点で、前記各タイヤ1、3と相違する。
この補強層15は、例えばスチール等の金属製のコードや有機繊維コード等の複数本の並列した補強素子を有し、各補強素子は、タイヤ赤道面CLに対して傾斜して配列されている。本実施形態では、この補強素子の傾斜角度を、隣接する交錯層内の第3ベルト層13のベルト角度と、タイヤ赤道面CLに対して、逆方向かつ同じ角度にして、補強層15と第3ベルト層13を交錯させている。また、補強層15は、ショルダ部側に形成された最外側主溝9のタイヤ半径方向内側に配置されるとともに、最外側主溝9の溝幅よりも幅広に形成されて、最外側主溝9の全幅に亘ってタイヤ半径方向内側から覆うようにして配置されている。
従って、本実施形態の重荷重用空気入りタイヤ4では、ショルダ部に配置した補強層15により、その付近の内圧充填時等の径成長を抑制できるため、径成長をタイヤ幅方向でより均一化することができる。また、上記したように、ショルダ部の最外側主溝9が位置する付近は、最も径成長が大きくなる傾向があるが、このタイヤ4では、最外側主溝9を覆うように補強層15を配置したため、その付近の径成長を確実かつ効果的に抑制することができる。更に、このタイヤ4では、補強層15の追加により、ショルダ部の部材の層数を多くできることに加えて、補強層15を隣接する第3ベルト層13と交錯させたため、その付近の周方向剛性を効果的に向上させることができる。
その結果、このタイヤ4では、ショルダ部の径成長抑制効果をさらに高めることができ、その径成長を効果的に抑制してタイヤ幅方向の径成長の変化量をより均一化できる等、上記したタイヤ1と同様の各効果を得ることができる。特に、偏平サイズのタイヤでは、ショルダ部の径成長抑制効果が低下する傾向が大きいため、この補強層15を設けた場合に、特に大きな効果を発揮し得る。
ここで、このタイヤ4では、補強層15の幅(図のG)が、最幅広ベルト層(第2ベルト層12)のタイヤ赤道面CLからのベルト幅(図のBW)の1/10より小さいと、最外側主溝9の溝幅に対する補強幅が不充分となり、径成長抑制効果が小さくなる恐れがある。逆に1/3よりも大きいと、幅が広くなりすぎて、補強層15の端部付近の歪みが大きくなり、その付近での故障が懸念される。従って、補強層15の幅は、最幅広ベルト層のベルト幅BWの1/10以上1/3以下であるのが好ましい。また、補強層15に使用する補強素子としては、径成長抑制効果が高いスチールコード等のスチール製の補強素子を使用するのが、より好ましい。
なお、本実施形態では、補強層15を交錯層(第3ベルト層13)の外周側に配置したが、補強層15は、交錯層の内周側に隣接して配置してもよい。
図4は、この場合の重荷重用空気入りタイヤのベルト層を模式的に示すタイヤ幅方向の半断面図である。
この重荷重用空気入りタイヤ5では、図示のように、補強層15を、第1ベルト層11と交錯層(ここでは、第2ベルト層12)との間に、第2ベルト層12の内周側に隣接させて配置するとともに、隣接する交錯層内の第2ベルト層12と交錯させている。このように補強層15を配置しても、ショルダ部の径成長を効果的に抑制できる等、上記したタイヤ4と同様の効果を得ることができる。
(タイヤ試験)
本発明の効果を確認するため、以上説明した5種類の実施例のタイヤ(以下、実施品1〜5という)と、従来例のタイヤ(以下、従来品という)を作製し、以下の条件で内圧充填時のタイヤ成長試験を行った。これらタイヤは全て、ETRTO(The European Tire and Rim Technical Organization、2006)で定めるタイヤサイズ385/55R22.5の重荷重用の空気入りラジアルタイヤである。
まず、各タイヤのベルト層の構成について説明する。
従来品は、図5で説明した構成の各ベルト層11〜14を備えたタイヤであり、ベルト層の分断や補強層の追加等をしていない従来のベルト層構造に形成した。従来品では、第2ベルト層12と第3ベルト層13を交錯層とし、それぞれのベルト角度を、タイヤ赤道面CLに対して逆方向に、かつ同じ角度(16度)に形成した。また、第1ベルト層11は、ベルト角度を、外周側に隣接する第2ベルト層12のベルト角度とタイヤ赤道面CLに対して同じ方向で50度に形成し、第4ベルト層14は、ベルト角度を、内周側に隣接する第3ベルト層13のベルト角度とタイヤ赤道面CLに対して同じ方向で同じ角度(16度)に形成した。なお、実施品1〜5の各ベルト層11〜14も、従来品とほぼ同様に構成しており、以下では、異なる構成のみ説明する。
実施品1は、図1で説明した構成の各ベルト層11〜14を備えたタイヤであり、第3ベルト層13をタイヤ幅方向に分断し、各ベルト層片13A、13Bのタイヤ赤道面CLに対するベルト角度及び方向を同一(16度)に形成した。
実施品2は、実施品1と同様に図1で説明した構成の各ベルト層11〜14を備えるが、ここでは、分断した第3ベルト層13の各ベルト層片13A、13Bのベルト角度を変化させた。内側ベルト層片13Aは、タイヤ赤道面CLに対するベルト角度を16度にし、外側ベルト層片13Bは、タイヤ赤道面CLに対するベルト角度をより小さい14度に形成した。
実施品3は、図2で説明した構成の各ベルト層11〜14を備えたタイヤであり、第3ベルト層13をタイヤ赤道面CL上で2つに分断した。分断ベルト層片13Cは、タイヤ赤道面CLに対するベルト角度を16度に形成した。
実施品4は、図3で説明した構成の各ベルト層11〜14及び補強層15を備えたタイヤであり、補強層15を交錯層の外周側に配置した。この補強層15は、隣接する交錯層内の第3ベルト層13と、タイヤ赤道面CLに対して、逆方向に同じ角度(16度)で交錯させた。
実施品5は、図4で説明した構成の各ベルト層11〜14及び補強層15を備えたタイヤであり、補強層15を交錯層の内周側に配置した。この補強層15は、隣接する交錯層内の第2ベルト層12と、タイヤ赤道面CLに対して、逆方向に同じ角度(16度)で交錯させた。
タイヤ成長試験では、以上の各タイヤをリム幅11.75インチのリムに装着して、内圧を100kPa及び900kPaとし、その際のセンタ部及びショルダ部のタイヤ周方向の長さ(以下、周長という)を測定した。測定後、内圧900kPa時と内圧100kPa時の周長の差を、内圧100kPa時の周長で除し、その比を内圧時成長率としてセンタ部及びショルダ部の各部で求め、各内圧時成長率の差を比較して、各タイヤの径成長のタイヤ幅方向の均一性を評価した。
表1に、各タイヤのベルト層及び補強層の構造諸元と試験結果を示す。
表中の各ベルト層及び補強層の方向は、それらをタイヤ半径方向外側から見て、ベルト角度(補強素子)が右上がりであるときをR、左上がりであるときをLで表し、角度は、タイヤ赤道面CLに対するベルト角度である。また、各内圧時成長率及び成長率差は百分率で表し、成長率差が小さいほど径成長のタイヤ幅方向の均一性が高いことを示す。
Figure 2008024104
表1に示すように、従来品では、センタ部とショルダ部の成長率差は0.5%と大きく、径成長のタイヤ幅方向の均一性が低くなっていた。これに対し、実施品1〜5の成長率差は、それぞれ0.2%、0.1%、0.2%、0.2%、0.2%と全て低くなっており、これより、従来品に比べて、全ての実施品で、径成長のタイヤ幅方向の均一性が向上したことが分かる。なお、走行後の径成長は、内圧充填時の径成長と比例関係にあり、以上の評価と同様の結果になることから、実施品では、走行後においても径成長のタイヤ幅方向の均一性を維持できることが分かる。
以上の結果から、本発明により、重荷重用空気入りタイヤの径成長をタイヤ幅方向でより均一化でき、新品時からトレッドが完全に摩耗するに至るまで、耐久性及び耐偏摩耗性を損なうことなくタイヤを使用できることが証明された。
本実施形態の重荷重用空気入りタイヤのベルト層を模式的に示すタイヤ幅方向の半断面図である。 タイヤ赤道面上で分断した場合の重荷重用空気入りタイヤのベルト層を模式的に示すタイヤ幅方向の半断面図である。 補強層を追加した実施形態の重荷重用空気入りタイヤのベルト層を模式的に示すタイヤ幅方向の半断面図である。 補強層を追加した他の実施形態の重荷重用空気入りタイヤのベルト層を模式的に示すタイヤ幅方向の半断面図である。 従来の重荷重用空気入りタイヤのベルト層を模式的に示すタイヤ幅方向の半断面図である。 従来の空気入りタイヤのトレッド部の構造の一部を概略的に示す平面展開図である。
符号の説明
1・・・重荷重用空気入りタイヤ、3・・・重荷重用空気入りタイヤ、4・・・重荷重用空気入りタイヤ、5・・・重荷重用空気入りタイヤ、8・・・トレッド部、9・・・最外側主溝、11・・・第1ベルト層、12・・・第2ベルト層、13・・・第3ベルト層、13A・・・内側ベルト層片、13B・・・外側ベルト層片、13C・・・分断ベルト層片、14・・・第4ベルト層、15・・・補強層、CL・・・タイヤ赤道面。

Claims (9)

  1. トレッド部のカーカス層の外周側に配置された少なくとも3層のベルト層と、該ベルト層の外周側に配置され、タイヤ周方向に延びる主溝が形成されたトレッドゴムと、を備えた重荷重用空気入りタイヤであって、
    前記ベルト層の少なくとも一層が、少なくとも1箇所でタイヤ幅方向に分断されるとともに、該分断されたベルト層のタイヤ幅方向の分断位置が全て、前記主溝のうちタイヤ幅方向最外側に形成された最外側主溝よりもタイヤ幅方向内側に位置し、かつ前記分断されたベルト層のタイヤ赤道面に対するベルト角度が、25度以下であることを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  2. 請求項1に記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    前記ベルト層内に、タイヤ半径方向に隣接し、かつベルト角度がタイヤ赤道面に対して互いに逆方向に交錯するベルト層からなる交錯層を含み、
    前記分断されたベルト層が、前記交錯層のベルト層であることを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  3. 請求項1又は2に記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    同一の前記分断されたベルト層内で、タイヤ幅方向外側に位置するベルト層片のタイヤ赤道面に対するベルト角度を、タイヤ幅方向内側に位置するベルト層片のタイヤ赤道面に対するベルト角度よりも小さくしたことを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    同一の前記分断されたベルト層内で、タイヤ幅方向外側と内側のそれぞれに位置する各ベルト層片のベルト角度の方向を、タイヤ赤道面に対して互いに逆方向にしたことを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    前記分断されたベルト層の分断位置とタイヤ赤道面との間のタイヤ幅方向距離が、前記ベルト層のうち最も幅が広い最幅広ベルト層のタイヤ幅方向外側端部とタイヤ赤道面との間のタイヤ幅方向距離の1/4以上2/3以下であることを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    前記分断されたベルト層の各ベルト層片のうち最も幅が狭い最幅狭ベルト層片の幅が、前記ベルト層のうち最も幅が広い最幅広ベルト層のタイヤ幅方向外側端部とタイヤ赤道面との間のタイヤ幅方向距離の1/10以上2/3以下であることを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  7. 請求項1に記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    前記分断されたベルト層の分断位置の中心がタイヤ赤道面上にあり、
    該タイヤ赤道面上で分断されたベルト層片のタイヤ赤道面側端部とタイヤ赤道面との間のタイヤ幅方向の分断距離が、前記ベルト層のうち最も幅が広い最幅広ベルト層のタイヤ幅方向外側端部とタイヤ赤道面との間のタイヤ幅方向距離の1/20以上2/5以下であることを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  8. トレッド部のカーカス層の外周側に配置された少なくとも3層のベルト層と、該ベルト層の外周側に配置され、タイヤ周方向に延びる主溝が形成されたトレッドゴムと、を備えた重荷重用空気入りタイヤであって、
    前記ベルト層内に、タイヤ半径方向に隣接し、かつベルト角度がタイヤ赤道面に対して互いに逆方向に交錯するベルト層からなる交錯層を含み、
    該交錯層の外周側又は内周側に隣接し、かつ前記主溝のうちタイヤ幅方向最外側に形成された最外側主溝のタイヤ半径方向内側に配置された、タイヤ赤道面に対して傾斜して延びる補強素子を有する補強層を備え、
    該補強層は、前記補強素子の傾斜角度が、隣接する前記交錯層内のベルト層のベルト角度と、タイヤ赤道面に対して逆方向かつ同じ角度で交錯するとともに、前記最外側主溝の溝幅よりも幅広に形成されて、前記最外側主溝の全幅を覆うようにして配置されていることを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  9. 請求項8に記載された重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    前記補強層の幅が、前記ベルト層のうち最も幅が広い最幅広ベルト層のタイヤ幅方向外側端部とタイヤ赤道面との間のタイヤ幅方向距離の1/10以上1/3以下であることを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
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