JP2011068349A - 重荷重用タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐クラック性と耐偏摩耗性とを両立して高めうる重荷重用タイヤを提供する。
【解決手段】複数の縦主溝により、トレッド部を複数本の周方向陸部に区分し、かつ最もトレッド接地端Te側に配される外の周方向陸部を、周方向に実質的に連続してのびるショルダーリブとした。トレッド接地端に、複数の窪み状のホロー溝16を周方向に隔置する。ホロー溝16は、トレッド面Sにおける周方向のホロー溝長さLhが、トレッド接地端Teの位置におけるタイヤ外周長さの0.003〜0.01倍、トレッド面Sにおけるタイヤ軸方向のホロー溝幅Whが、トレッド接地幅WTの0.03〜0.20倍、かつホロー溝のトレッド接地端からのホロー溝深さHhが、タイヤ断面高さの0.08〜0.12倍である。
【選択図】図3

Description

本発明は、トレッド接地端に沿ってのびるショルダーリブを有するトレッドパターンを設けたタイヤにおいて、バットレス部分の歪みを低減し、耐クラック性を向上させた重荷重用タイヤに関する。
トラック、バスなどの重荷重車両の駆動軸側に装着されるタイヤでは、高いトラクション性能が要求される。そのため、駆動軸側のタイヤのトレッド部には、タイヤ周方向にのびる縦主溝によって区分される複数本の周方向陸部をブロック列としたブロックパターンが望まれている。
一方、重荷重車両では、荷物を積載していない所謂空車時における駆動軸側のタイヤの荷重が、最大積載時の荷重の40%程度に減少するなど、荷重変化が大きい。そのため、空車時には、タイヤ軸方向最外側に配される外の周方向陸部の接地圧が、それより内側の周方向陸部の接地圧よりも著しく低下する。その結果、外の周方向陸部において、路面との滑り量が増加し、この外の周方向陸部が早期に摩耗する所謂肩落ち摩耗等の偏摩耗が発生し易いという問題がある。
そのため、荷重変化が大きいタイヤにおいては、例えば図7に示すように、外の周方向陸部aのみを、ブロック列bではなく周方向に連続するリブ体cとして剛性を高めることにより、該外の周方向陸部aの耐摩耗性を高めて前記偏摩耗を抑制することが図られている。
しかしながら、外の周方向陸部aをリブ体cとした前記タイヤt2では、ブロック列bとしたタイヤt1に比して、負荷転動時、バットレス部分dの歪みが大きくなる傾向にある。その結果、この歪みの繰り返しによって、バットレス部分dにクラックが発生しやすくなり、耐久性を低下させるという新たな問題が発生する。
なお前記クラックの発生抑制のため、バットレス部分dの外面をなすサイドウォールゴムに老化防止剤を増量添加して耐候性を高める、或いは、クラックが発生しやすいバットレス部分dの位置におけるゴムゲージ厚さを増大し、歪みを抑えることなどが考えられる。
しかし前者においては、老化防止剤の増量により材料コストの上昇を招く他、タイヤt1、t2を製造する場合、サイドウォールゴムのゴム組成を共通化することができなくなり、生産効率を低下させるという問題が生じる。又後者においては、タイヤt1、t2を製造する場合、加硫金型のうち、トレッド成形用のトレッド金型以外にも、サイドウォール成形用のサイド金型をも変更する必要が生じるなど、サイド金型を共通化することができなくなり、金型コストの上昇、及び生産効率の低下を招くという問題がある。
そこで本発明は、サイドウォールゴムのゴム組成、及びサイド金型の共通化を図りながら、外の周方向陸部をリブ体としたタイヤにおけるバットレス部分の歪みを低減でき、耐クラック性と耐偏摩耗性とを両立して高めうる重荷重用タイヤを提供することを目的としている。
特開平10−100616号公報 特開2005−289122号公報
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド部に、周方向にのびる複数の縦主溝を設けることにより、該トレッド部を前記縦主溝間及び縦主溝とトレッド接地端との間の複数本の周方向陸部に区分した重荷重用タイヤであって、
前記周方向陸部のうち、最もトレッド接地端側に配される外の周方向陸部は、横溝によって区分されることなく周方向に実質的に連続してのびるショルダーリブとして形成され、
かつ前記ショルダーリブは、前記トレッド接地端に、トレッド面から半径方向内側に凹む窪み状をなし、かつ周方向に隔置される複数のホロー溝を具えるとともに、
前記ホロー溝は、トレッド面における周方向のホロー溝長さLhが、前記トレッド接地端の位置におけるタイヤ外周長さLTの0.003〜0.01倍、かつトレッド面におけるタイヤ軸方向のホロー溝幅Whが、トレッド接地幅WTの0.03〜0.20倍であり、
しかもホロー溝の半径方向内端の前記トレッド接地端からの半径方向のホロー溝深さHhを、タイヤ断面高さHTの0.08〜0.12倍としたことを特徴としている。
又請求項2の発明では、周方向に隣り合うホロー溝間の周方向の距離Laは、50〜80mmであることを特徴としている。
なお本明細書では、特に断りがない限り、タイヤの各部の寸法等は、正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した正規内圧状態にて特定される値とする。又前記トレッド接地端とは、前記正規内圧状態のタイヤに、正規荷重を負荷した時に接地するトレッド接地面のタイヤ軸方向最外端を意味し、又このトレッド接地端間のタイヤ軸方向距離をトレッド接地幅WTと定義する。
又前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE"を意味する。又前記「正規荷重」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"である。
本発明の重荷重用タイヤでは、まず、外の周方向陸部を、周方向に実質的に連続してのびるショルダーリブとすることで、この外の周方向陸部の剛性を高め、肩落ち摩耗等の偏摩耗の抑制を図っている。
又前記ショルダーリブのトレッド接地端に、窪み状の複数のホロー溝を周方向に隔設している。このホロー溝は、バットレス面でも開口するため、接地時、このホロー溝が変形して応力を分散させることができ、このホロー溝よりも半径方向内側における表面歪みを全体的に低減させることが可能となる。その結果、前記歪みの繰り返しによるバットレス部分でのクラック発生を抑制することができる。
しかし前記ホロー溝が小さ過ぎると、前記応力分散効果が過小となってクラックの発生抑制効果が発動されなくなる。又ホロー溝が大き過ぎると、ショルダーリブの剛性低下により、当初の偏摩耗抑制を図ることができなくなる。従って、耐クラック性と耐偏摩耗性とを両立して高めるためには、ホロー溝を、従来よりも大きい所定のサイズ範囲に特定することが重要となる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は本発明の重荷重用タイヤの正規内圧状態における断面図、図2はそのトレッドパターンを平面に展開した展開図である。
図1において重荷重用タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内部かつ前記カーカス6の半径方向外側に配されるベルト層7とを具える。
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば75゜〜90゜の角度で配列した1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。このカーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間に跨るトロイド状のプライ本体部6aの両端に、前記ビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されるプライ折返し部6bを有する。又前記ビード部4には、前記ビードコア5から半径方向外方に向かってのびる断面図三角形状のビードエーペックスゴム8が配置され、ビード部4からサイドウォール部3にかけて補強している。
又前記ベルト層7は、少なくとも2枚のベルトプライからなり、本例では、カーカス側からトレッド面に向かって順に配される第1〜第4の合計4枚のベルトプライ7A〜7Dから形成される場合が例示される。例えば前記第1のベルトプライ7Aは、ベルトコードをタイヤ周方向に対して45〜70度程度の角度で配列するとともに、第2〜4のベルトプライ7B〜7Dは10〜35度程度の角度でベルトコードを配列している。なお第2、第3のベルトプライ7B、7C間ではタイヤ周方向に対するコードの傾斜方向が相違し、これによってベルト剛性を高めトレッド部2を強固に補強している。
次に、前記トレッド部2には、周方向にのびる複数の縦主溝10が形成され、これによりトレッド部2を、複数本の周方向陸部11に区分している。
本例では、図2に示すように、トレッド部2には、タイヤ赤道C上をのびる中央の縦主溝10cと、その両外側に配される一対の外の縦主溝10oとからなる3本の縦主溝10が形成される。これによりトレッド部2を、前記中央の縦主溝10cと外の縦主溝10oとの間の内の周方向陸部11i、及び外の縦主溝10oとトレッド接地端Teとの間の外の周方向陸部11oに区分している。
このうち、前記内の周方向陸部11iは、この周方向陸部11iを横切る横溝12によって区分された複数のブロック13が周方向に配列するブロック列13Rとして形成される。
ここで、前記縦主溝10では、トレッド面S上における溝巾Wg、及びトレッド面Sからの溝深さHg(図1に示す)は、従来的な重荷重用タイヤの縦主溝の溝巾及び溝深さと同程度のものが採用できる。本例では、前記溝巾Wgについては、トレッド接地幅WTの4.0〜10.0%の範囲、溝深さHgについては15〜30mmの範囲に設定したものを例示している。又前記横溝12においては、トラクション性能の確保の観点から、トレッド面S上における溝巾Wyをトレッド接地幅WTの3.0〜7.0%の範囲とするのが好ましく、また横溝12の溝深さHy(図1に示す)は、ブロック剛性の確保の観点から前記縦主溝10の溝深さHgの1.0倍以下が好ましい。
又本例ではトラクション性能を高めるために、各縦主溝10をジグザグ溝として形成している。各縦主溝10は、ジグザグのピッチ数が互いに等しく、かつ隣り合う縦主溝10間で、ジグザグの位相を周方向に位置ズレさせている。又前記横溝12は、隣り合う縦主溝10のジグザグの入隅部Ka同士を連結しており、これにより各ブロック13は、その周方向中央側に、ブロック幅が最大となる最大幅部14を形成している。又本例では、トラクション性能の向上を目的として、前記横溝12を、各縦主溝10からタイヤ軸方向に対して60°以下の角度でのびる緩傾斜溝部12a、12a間を、前記角度よりも大な角度で傾斜する急傾斜溝部12bで継ぐ屈曲状で形成している。
次に、前記外の周方向陸部11oは、横溝によって区分されることなく周方向に実質的に連続してのびるショルダーリブ15として形成される。これにより、該外の周方向陸部11oの剛性を高め、荷重変化が大きいタイヤにおいて、肩落ち摩耗などの偏摩耗を抑制する。なお前記横溝は、溝幅Wyがトレッド接地幅WTの3.0%以上、好ましくは4.0%以上の溝を意味する。従って、前記外の周方向陸部11oを、溝幅がトレッド接地幅WTの2.0%未満の細溝、或いはサイピングによって区分することができるが、偏摩耗抑制のために、前記細溝或いはサイピングによって区分されないのがより好ましい。
そしてこのショルダーリブ15の前記トレッド接地端Teには、図1、2に示すように、トレッド面Sから半径方向内側に凹む窪み状をなす複数のホロー溝16が、周方向に隔設される。このホロー溝16は、サイドウォール部3の外面(以下サイドウォール面3Sと呼ぶ)のうちのトレッド接地端Te近傍の面であるバットレス面Bs、及びトレッド面Sでそれぞれ開口する。なお前記サイドウォール面3Sの輪郭形状は、タイヤ最大幅位置Mから半径方向外側に向かって凸円弧状に湾曲してのびる主部3S1と、この主部3S1に連なりトレッド接地端Teに向かって直線状或いは凹円弧状にのびる副部3S2とを含み、この副部3S2を、通常バットレス面Bsと呼んでいる。又サイドウォール部3のクラックは、前記主部3S1と副部3S2が交わる変曲点Pの近傍の位置で発生し易い。
図2に示すように、前記ホロー溝16のトレッド面Sにおける開口形状J1は、トレッド接地端Teと略平行にのびるタイヤ軸方向内側の内辺j1aと、この内辺j1aの周方向両端からトレッド接地端Teまでのびる側辺j1bとを有する四角形形状をなす。この開口形状J1としては、本例の如く、各前記側辺j1bがタイヤ軸方向に対して15〜55°の角度αでタイヤ軸方向外側に向かって周方向両側に広がる台形形状のものが、特に耐クラック性と耐偏摩耗性との観点から好ましい。
そして図3にホロー溝16の斜視図を示すように、このホロー溝16の内面は、前記内辺j1aから半径方向内側にのびる背面部17、前記側辺j1bから半径方向内側にのびる側面部18、及び前記背面部17と側面部18との半径方向内端を継ぐ底面部19によって囲まれている。なお図4(A)、(B)には、ホロー溝16の平面図、及び側面図が示される。又図面3、4においては、便宜上、各面部17、18、19の交わり部をエッジ状に図示しているが、クラック抑制のために、前記交わり部を、曲率半径が例えば1〜5mmの円弧状に形成するのが好ましい。
本例では、前記ホロー溝16のバットレス面Bsにおける開口形状J2は、前記側面部18とバットレス面Bsとが交わる側縁18eが半径方向にのび、かつ前記底面部19とバットレス面Bsとが交わる底縁19eがトレッド接地端Teと平行にのびる略矩形形状(正方形を含む)を形成している。特に本例では、自在な半径方向の高さ位置において、トレッド面Sと平行なホロー溝16の断面形状が、前記背面部17が前記内辺jiaと平行をなし、かつ側面部18が前記側辺j1bと平行をなす台形形状に形成した好ましいものを例示している。
そして本発明では、前記ホロー溝16において、
(1)トレッド面Sにおける周方向のホロー溝長さLh(図3に示す)を、前記トレッド接地端Teの位置におけるタイヤ外周長さLT(図示しない)の0.003〜0.01倍の範囲、かつ
(2)トレッド面Sにおけるタイヤ軸方向のホロー溝幅Wh(図3に示す)を、トレッド接地幅WT(図1に示す)の0.03〜0.20倍の範囲、かつ
(3)ホロー溝16の半径方向内端の前記トレッド接地端Teからの半径方向のホロー溝深さHh(図3に示す)を、タイヤ断面高さHT(図1に示す)の0.08〜0.12倍の範囲に規制している。
このように、従来的なホロー溝に比してホロー溝長さLh、ホロー溝幅Wh、及びホロー溝深さHhを大とした本実施形態のホロー溝16は、接地の際、このホロー溝16が変形して応力を分散させることができる。その結果、このホロー溝16よりも半径方向内側の部位における表面歪みを全体的に低減させることができ、前記歪みの繰り返しによるバットレス面Bsにおけるクラックの発生を抑制することが可能となる。
しかしながら、前記ホロー溝長さLhがタイヤ外周長さLTの0.003倍未満、ホロー溝幅Whがトレッド接地幅WTの0.03倍未満、及びホロー溝深さHhがタイヤ断面高さHTの0.08倍未満の場合には、ホロー溝16が小さ過ぎとなって前記応力分散効果が過小となり、クラックの発生抑制効果を発動することができなくなる。逆に、前記ホロー溝長さLhがタイヤ外周長さLTの0.01倍より大、ホロー溝幅Whがトレッド接地幅WTの0.20倍より大、及びホロー溝深さHhがタイヤ断面高さHTの0.12倍より大の場合には、ホロー溝16が大き過ぎとなる。その結果、ショルダーリブ15の剛性が低下し、当初の肩落ち摩耗などの偏摩耗の抑制を図ることができなくなる。
又前記ホロー溝16は、加硫成形時、加硫金型に設けるホロー溝形成用の突起部が、タイヤ内に埋入することにより形成される。しかし、前記ホロー溝深さHhがタイヤ断面高さHTの0.12倍より大の場合、前記突起部の埋入によってカーカス6をタイヤ内腔側に押し込むため、加硫後のタイヤに内圧を充填した際、この押し込まれた部分が膨らんで、タイヤ形状を変形させる恐れを招く。
このような観点から、ホロー溝長さLhの下限値は、タイヤ外周長さLTの0.003倍以上、さらには0.005倍以上が好ましく、又上限値は、タイヤ外周長さLTの0.01倍以下、さらには0.008倍以下が好ましい。ホロー溝幅Whの下限値は、トレッド接地幅WTの0.03倍以上、さらには0.05倍以上が好ましく、又上限値は、トレッド接地幅WTの0.2倍以下、さらには0.15倍以下が好ましい。又ホロー溝深さHhの下限値は、タイヤ断面高さHTの0.08倍以上、さらには0.09倍以上が好ましい。
又ホロー溝16では、クラック抑制の観点から、周方向に隣り合うホロー溝16、16間の周方向の距離La(図2に示す)を50〜80mmの範囲とするのが好ましく、これにより、タイヤ全周に亘って応力分散効果を発揮せしめ、クラックの発生をタイヤ全周に亘って抑制できる。前記距離Laが80mmを超えると、応力分散効果が過小となってクラックの発生を充分に抑制することが難しくなる。逆に距離Laが50mm未満では、ショルダーリブ15の剛性低下が大となって、偏摩耗が発生傾向となる。
又本例では、ホロー溝16における応力分散効果を高めるために、図5に示すように、ホロー溝16は、バットレス面Bsから背面部17までのタイヤ軸方向のホロー溝幅Wが、トレッド面Sから半径方向内側に向かって漸増し、該ホロー溝幅Wが最大となる最大溝幅位置Qに至る溝幅漸増域16aと、前記最大溝幅位置Qから半径方向内側に向かってホロー溝幅Wが漸減する溝幅漸減域16bとを具える。
このようなホロー溝16は、接地の際、最大溝幅位置Q近傍で変形しやすくなるなど、この最大溝幅位置Q近傍にて応力分散効果を高めることができ、ひいては前記変曲点P近傍における歪みをより均一に低減し、クラックの発生を抑制しうる。
このとき、前記最大溝幅位置Qは、前記トレッド接地端Teからの半径方向距離Haが、前記タイヤ断面高さHTの0.08〜0.13倍であることが好ましい。前記距離Haが、タイヤ断面高さHTの0.08倍未満では、変形が上方側で起こりすぎ、耐偏摩耗性に悪影響を与え、逆に0.13倍を超えると、変形位置が前記変曲点Pに近づくためクラックの抑制に不利となる。前記最大溝幅位置Qの半径方向距離Haが、前記ホロー溝深さHhの0.5〜0.8倍の範囲で在ることも好ましく、前記範囲から外れると、最大溝幅位置Qの形成による応力分散効果の向上が充分に達成されなくなる。なお前記最大溝幅位置Qにおけるホロー溝幅Wの最大値Wmax は、トレッド面Sでの前記ホロー溝幅Whの1.0倍より大きく、かつ1.2倍以下の範囲が好ましい。
又図1に示すように、前記ベルト層7の半径方向外側に配されるトレッドゴム2Gのうち、少なくともトレッド面Sを構成する主トレッドゴム部2Gaは、そのゴム硬度Hs(デュロメータA硬さ)が66°以上のゴムで形成するのが好ましい。このゴム硬度Hsが66°未満では、本実施形態のホロー溝16を形成した場合にも、耐摩耗が不充分となり、偏摩耗の抑制効果を充分に発揮することはできなくなる。なおゴム硬度Hsの上限は、耐クラック性の観点から、70°以下が好ましい。なお、図中の符号3Gはサイドウォールゴムを意味する。
図6に、ホロー溝16の他の実施例を示す。図6(A)には、ホロー溝16として、バットレス面Bsから背面部17までのタイヤ軸方向のホロー溝幅Wが、トレッド面Sから底面部19に至る間において、ほぼ一定とした場合が示されており、又図6(B)には、ホロー溝幅Wが、トレッド面Sから底面部19に至る間において、半径方向内側に向かって漸減している場合が示されている。何れの場合にも、背面部17に最大溝幅位置Qを設けた場合に比して劣るものの、応力分散効果を充分に発揮することができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図2に示すトレッドパターンを基本パターンとし、トレッド接地端Te上に表1に示す仕様にてホロー溝16を形成した重荷重用タイヤ(TL295/75R22.5)を試作した。そして各試供タイヤに対して、耐クラック性、及び耐偏摩耗性のテストを行い、その結果を比較した。各タイヤとも、ホロー溝16のトレッド面Sにおける開口形状J1、及びトレッド面Sと平行な断面形状は台形であり、側辺j1b(或いは側面部18)のタイヤ軸方向に対する角度αは50°である。又各面部17〜19は、曲率半径4mmの円弧部を介して交わっている。又表中の、符号LTはトレッド接地端Teにおけるタイヤ外周長さ(3235mm)、符号WTはトレッド接地幅(212mm)、符号HTはタイヤ断面高さ(229mm)であり、各タイヤとも一定である。
(1)耐クラック性:
試供タイヤを、リム(8.25×22.5)、内圧(760kPa)にて、車両(ドライブ2軸のトラクターヘッド車の駆動軸)に装着し、トレーラ車を積載荷重(20トン)の条件にて一般道路を53kmを実車走行した。そして走行後のバットレス面におけるクラックの発生状況を、目視検査によって5段階にて評価した。評価は以下のとうりであり、レベル4以上が市場におけるNGレベルである。
レベル1−−−クラックの発生なし:
レベル2−−−クラックの発生が微少:
レベル3−−−クラックの発生が中:
レベル4−−−クラックの発生が微大:
レベル5−−−クラックの発生が大:
(2)耐摩耗性:
上記53kmの実車走行後、ホロー溝周辺の摩耗量を測定し、3段階にて評価した。評価は以下のとうりであり、レベル3以上が市場におけるNGレベルである。
レベル1−−−摩耗量が0以上かつ1.0mm未満:
レベル2−−−摩耗量が1.0mm以上かつ2.0mm未満:
レベル3−−−摩耗量が2.0mm以上:
Figure 2011068349
表1の如く、実施例のタイヤは、耐クラック性と耐偏摩耗性とを両立して高めうるのが確認できる。
本発明の重荷重用タイヤ一実施例を示す断面図である。 そのトレッドパターンを示す平面に展開して示す展開図である。 ホロー溝を示す斜視図である。 (A)、(B)は、ホロー溝の平面図、及び側面図である。 図2におけるホロー溝のA−A断面図である。 (A)、(B)は、ホロー溝の他の実施例を示す断面図である。 従来技術を説明するタイヤの部分斜視図である。
2 トレッド部
10 縦主溝
11 周方向陸部
11o 外の周方向陸部
15 ショルダーリブ
16 ホロー溝
16a 溝幅漸増域
16b 溝幅漸減域
Bs バットレス面
Q 最大溝幅位置
S トレッド面
Te トレッド接地端

Claims (2)

  1. トレッド部に、周方向にのびる複数の縦主溝を設けることにより、該トレッド部を前記縦主溝間及び縦主溝とトレッド接地端との間の複数本の周方向陸部に区分した重荷重用タイヤであって、
    前記周方向陸部のうち、最もトレッド接地端側に配される外の周方向陸部は、横溝によって区分されることなく周方向に実質的に連続してのびるショルダーリブとして形成され、
    かつ前記ショルダーリブは、前記トレッド接地端に、トレッド面から半径方向内側に凹む窪み状をなし、かつ周方向に隔置される複数のホロー溝を具えるとともに、
    前記ホロー溝は、トレッド面における周方向のホロー溝長さLhが、前記トレッド接地端の位置におけるタイヤ外周長さLTの0.003〜0.01倍、かつトレッド面におけるタイヤ軸方向のホロー溝幅Whが、トレッド接地幅WTの0.03〜0.20倍であり、
    しかもホロー溝の半径方向内端の前記トレッド接地端からの半径方向のホロー溝深さHhを、タイヤ断面高さHTの0.08〜0.12倍としたことを特徴とする重荷重用タイヤ。
  2. 周方向に隣り合うホロー溝間の周方向の距離Laは、50〜80mmであることを特徴とする請求項1記載の重荷重用タイヤ。
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