JP2007253768A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ周方向にジグザグ状に延びる複数の主溝を有する空気入りタイヤのリブの剛性を高め、耐偏摩耗性を向上させる。
【解決手段】タイヤトレッドのジグザグ状に延びる主溝3により区画されたジグザグ状のリブ5の主溝3方向に突出するジグザグ凸部10の先端に、リブ表面5Aから主溝3の溝底面3A方向に向かって次第に縮小する切込み部20を設ける。切込み部20は、略V字状に切込んだ凹形状に形成し、その溝底面3A側の切込み端部21を、溝底面3Aから溝壁面3Bへの変曲点3C上に、かつ溝壁面3B同士の接点上に配置する。これにより、凸部10及びリブ5の剛性を高め、リバーウェアの発生を抑制して耐偏摩耗性を向上させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、主にトラックやバスに使用される重荷重用等の空気入りタイヤに関し、特に、タイヤ周方向に延びる主溝が形成されたトレッドの耐偏摩耗性を向上させた空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤのトレッドに形成される代表的なトレッドパターンとして、従来、タイヤ周方向に延びる複数の主溝に区画された複数のリブ(陸部)を有するリブ型パターンや、リブの一部にタイヤ幅方向のラグ溝を設けたリブラグ型パターンが広く知られている(特許文献1参照)。
図4は、特許文献に記載されたものではないが、このような従来のリブラグ型パターンの一例を展開して示す要部平面図である。
このリブラグ型パターン70は、図示のように、タイヤ赤道面CLを挟んだ両側(図では、右側はタイヤ赤道面CL付近のみ示す)のそれぞれに形成された、タイヤ周方向にジグザグ状に延びる2本の主溝71、72と、それらに区画されたジグザグ状のリブ73、74、75と、タイヤ幅方向最外側(ショルダー側)のショルダーリブ75に設けられた主溝72に貫通しないタイヤ幅方向の複数のラグ溝76等からなる。
このようなリブラグ型パターン70は、駆動・制動性能や旋回性能等に優れるため、重荷重用タイヤを代表として空気入りタイヤに広く採用されている。ところが、この従来のリブラグ型パターン70では、リブ73、74、75の主溝71、72方向に突出するジグザグ凸部80の剛性が、凹部81等の他の部分に比べて低くなるため、タイヤ転動時に横方向力が入力したとき等に凸部80が動き易く、他の部分に比べて路面に対する滑りが大きくなる。その結果、凸部80の摩耗が促進されてタイヤ周方向等に進展し、各凸部80の摩耗部がタイヤ周方向に繋がり、リブ73、74、75表面の主溝71、72に沿う側端部に略タイヤ周方向に延びる川状の偏摩耗が生じることがある。このような偏摩耗はリバーウェアと呼ばれており、特に各リブ73、75に挟まれた中間位置の中間リブ74表面のショルダー側(トレッド端TE側)の側端部に生じ易い。
この偏摩耗の発生を抑制するため、従来、リブのジグザグ凸部の先端部を、リブ表面から主溝の溝底に至るまで切除して面取り部を形成したり、或いは、凸部の先端に切込み部を形成する等して凸部の剛性を向上させた空気入りタイヤが知られている(特許文献2参照)。
図5は、この従来の空気入りタイヤのリブの一部を拡大して示す斜視図である。
リブ90には、図示のように、凸部91の先端をリブ表面92から主溝の溝底93まで略V字状に切除して形成された切込み部98と、凹部94に形成された、リブ表面92を頂点とし、主溝の溝底93を底面とする略四角錐状の突起部99とが設けられている。凸部91に、このような切込み部98や上記した面取り部を設けた場合には、凸部91の突出長さが短くなり、また、その先端がより平坦化する等して、凸部91の剛性を高めることができる。また、このリブ90では、凹部94の突起部99により、主溝を挟んで対向する凸部91の変形を抑制して、凸部91の剛性をより向上させている。
しかしながら、以上の方法では、リブ表面92における凸部91の剛性は高くなるものの、リブ90全体の剛性を向上させる効果は小さく、従って、耐偏摩耗性を効果的に向上させるのは難しい。また、特にトラックやバス等の商業用の車両では、タイヤのライフ(寿命)が最も重視されることが多く、この長ライフ化の要請に応えるため、トレッドの溝の深さをより深くすることが一般的に行われている。しかし、深溝化した場合には、当然にリブ90の剛性が低下して偏摩耗も生じ易くなるが、上記した面取り又は切込み形状では剛性の向上効果が充分ではなく、更にリブ90の高剛性化を図る必要がある。同時に、剛性低下に伴い、タイヤ転動時におけるリブ90の変形によるエネルギー損失が増加し、ゴムの発熱量が増大してリブ90の温度が上昇する傾向がある。従って、リブ90(特にショルダー側のリブ90)の発熱耐久性も併せて向上させ、これらタイヤの長ライフ化と耐偏摩耗性及び発熱耐久性との両立を図る必要がある。
特公昭53−8406号公報 特開平4−372405号公報
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたものであって、その目的は、タイヤ周方向にジグザグ状に延びる複数の主溝を有する空気入りタイヤのリブの剛性を高め、耐偏摩耗性を向上させるとともに、タイヤの長ライフ化と耐偏摩耗性及び発熱耐久性とを両立させることである。
請求項1の発明は、タイヤ周方向にジグザグ状に延びる複数の主溝により区画された、複数のジグザグ状のリブを有する空気入りタイヤであって、前記リブの前記主溝方向に突出する少なくとも一部のジグザグ凸部の先端に、前記リブの表面から前記主溝の溝底方向に向かって次第に縮小する凹状の切込み部を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載された空気入りタイヤにおいて、前記切込み部のタイヤ半径方向内側端部は、前記主溝深さの70%以上100%以下の深さに位置することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載された空気入りタイヤにおいて、前記切込み部のタイヤ周方向の長さは、該切込み部が設けられたリブのジグザグピッチ長さの17%以上24%以下であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載された空気入りタイヤにおいて、前記切込み部のタイヤ幅方向の長さは、トレッド幅の1.5%以上2.5%以下であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載された空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向最外側の前記リブに、タイヤ幅方向内側に隣接する前記主溝に貫通しないタイヤ幅方向のラグ溝を有することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載された空気入りタイヤにおいて、前記ラグ溝のタイヤ幅方向の長さは、前記タイヤ幅方向最外側のリブのタイヤ幅方向最大幅の55%以上65%以下であることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項5または6に記載された空気入りタイヤにおいて、前記ラグ溝のタイヤ周方向の幅は、前記タイヤ幅方向最外側のリブのジグザグピッチ長さの21%以上27%以下であることを特徴とする。
(作用)
本発明では、ジグザグ状のリブのジグザグ凸部の先端に、リブの表面から主溝の溝底方向に向かって次第に縮小する凹状の切込み部を設け、リブの凸部及びリブ全体の剛性を向上させる。
本発明によれば、タイヤ周方向にジグザグ状に延びる複数の主溝を有する空気入りタイヤのリブの剛性を高めることができ、耐偏摩耗性を向上させることができる。また、タイヤの長ライフ化と耐偏摩耗性及び発熱耐久性とを両立させることができる。
以下、本発明の空気入りタイヤの一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態の空気入りタイヤは、例えばトラックやバス等に使用される重荷重用空気入りラジアルタイヤであり、ビードコアやカーカス、トレッド等、公知の空気入りタイヤの構造を備える。また、トレッドには、図4の従来のリブラグ型パターン70と同様のトレッドパターンが形成されているが、本実施形態では、リブ凸部の先端に、リブ等の剛性を向上させるための所定形状の切込み部を付加している。
図1は、この空気入りタイヤのトレッドパターンを展開して示す要部平面図である。
この空気入りタイヤ1は、図示のように、トレッドのタイヤ赤道面CLを挟んだ両側(図では、右側はタイヤ赤道面CL付近のみ示す)のそれぞれに、タイヤ周方向にジグザグ状に延びるタイヤ赤道面CL側の中央主溝2、及びタイヤ幅方向外側(トレッド端TE側)の外側主溝3を有する。
また、2本の中央主溝2に区画されたタイヤ赤道面CL上のセンターリブ4と、中央主溝2と外側主溝3に区画された中間リブ5と、外側主溝3に区画されてトレッド端TEとの間のタイヤ幅方向最外側(ショルダー側)に配置されたショルダーリブ6とを有する。各リブ4、5、6は、ジグザグ状に、即ち、タイヤ幅方向に屈曲しながらタイヤ周方向に延在しており、センターリブ4及び中間リブ5はタイヤ幅方向の両側端部ともにジグザグ状に、ショルダーリブ6は外側主溝3側の側端部のみジグザグ状に形成されている。
本実施形態では、各主溝2、3の幅及び深さ、並びにジグザグの幅、ピッチ、及び位相は略同一であり、従って、リブ4、5、6のジグザグピッチ長さP(同一の主溝側のジグザグ凸部10又は凹部11間のタイヤ周方向の間隔)も略同一になっている。また、この空気入りタイヤ1は、長ライフ化を図るために主溝2、3の溝深さを深くした深溝タイプのタイヤであり、各主溝2、3のタイヤ半径方向の深さは、タイヤの外径の1.25%以上になっている。なお、タイヤの外径とは、タイヤを適用リムに装着して規定の空気圧としたときの無負荷状態のタイヤ外径のことをいう。
また、この空気入りタイヤ1は、中間リブ5を横断して中央主溝2と外側主溝3とに繋がる複数の湯溝7と、ショルダーリブ6内に設けられた、隣接する外側主溝3に貫通しないタイヤ幅方向の複数のラグ溝8とを有する。各ラグ溝8は、ショルダーリブ6内をトレッド端TEから外側主溝3方向に向かって延びるとともに、タイヤ周方向に所定の間隔で配列している。
各ラグ溝8のタイヤ周方向の配列位置は、ショルダーリブ6のタイヤ幅方向の幅が最大となる位置、即ち、ショルダーリブ6のジグザグがタイヤ赤道面CLに最も接近する屈曲点に対向する位置であり、従って、前記リブ4、5、6のジグザグピッチ長さPと略同一のピッチで配列している。また、各ラグ溝8は、タイヤ幅方向の長さGが、ショルダーリブ6のタイヤ幅方向の最大幅Dの55%以上65%以下に、タイヤ周方向の幅Fが、ショルダーリブ6のジグザグピッチ長さPの21%以上27%以下に形成されている。
以上に加えて、本実施形態の空気入りタイヤ1は、リブ4、5、6の主溝2、3方向に突出するジグザグ凸部10の先端に、リブ剛性を高めて偏摩耗の発生を抑制するための切込み部20を有する。なお、ここでは、特に偏摩耗が生じやすい中間リブ5のショルダー側(外側主溝3側)の凸部10のみに切込み部20を形成しているが、同様の切込み部20を他の位置の凸部10に形成してもよいのは当然である。
図2は、凸部10の一部を模式的に示す斜視図であり、図3は、図1のK−K矢視断面図である。
切込み部20は、図2に示すように、凸部10の先端部を所定形状に窪ませた凹形状に、即ち、リブ表面5Aから外側主溝3の溝底方向に向かって次第に縮小する凹状の切込み形状に形成されている。また、切込み部20のタイヤ半径方向内側(溝底側)の切込み端部21(切込み部20の下側頂点)は、凸部10の溝壁面3B同士の接線上に配置されている。
本実施形態では、切込み部20を、凸部10の先端部に略V字状に切込み、かつリブ表面5Aから溝底方向に斜め直線上に、順次切込み量を減少させた凹形状に形成しており、従って、切込み部20は、傾斜した略三角形状の対称な2平面から構成されている。また、図2、3に示すように、切込み端部21が、外側主溝3の溝底面3Aから溝壁面3Bへの変曲点3C上に、かつ溝壁面3B同士の接点上に位置するように形成され、その結果、凸部10の頂線(溝壁面3B同士の接線)は全て切除されている。
なお、本実施形態の外側主溝3(中央主溝2も同様)は、溝底面3Aのタイヤ幅方向の断面形状が円弧状(図3参照)に、溝壁面3Bが斜め上方に延びる直線状に形成されているため、変曲点3Cは、円弧と直線との接点(溝底半径の変曲点)である。また、切込み部20は、タイヤ周方向の長さL(図1参照)が中間リブ5のジグザグピッチ長さPの17%以上24%以下に、タイヤ幅方向の長さWがトレッド幅TWの1.5%以上2.5%以下に形成されている。ここで、トレッド幅TWは、タイヤを適用リムに装着して規定の空気圧にしたときの、無負荷状態のタイヤトレッド(模様部分)の両端(図1のトレッド端TE)間の直線距離である。
以上のように切欠き部20を形成すると、図5に示す前記従来のリブ90と同様に、リブ表面5Aでの凸部10の突出の程度が小さくなる等して、リブ表面5Aにおける凸部10先端部の剛性が高くなる。加えて、本実施形態では、凸部10の先端部を全て切除せずに、切込み部20を溝底方向に向かって次第に縮小させて凹状に形成し、凸部10の剛性をより向上させている。これは、切込み部20の構成面の傾斜が緩やかになり凸部10先端の移動を規制する効果が大きくなり、又は凸部10の変形が吸収されて、その動きが制限等されるためであり、凸部10の動きが効果的に抑制されるとともに、リブ5全体の剛性も格段に高くなる。
従って、本実施形態の空気入りタイヤ1によれば、凸部10だけでなくリブ5全体の剛性を効果的に高めることができ、タイヤ転動時等の凸部10及びリブ5の動きを抑制してリバーウェア等の偏摩耗の発生を抑制することができる。なお、この耐偏摩耗性は、切込み部20の切込み端部21を上記した主溝3の変曲点3Cに配置したときに最も効果的に向上するが、例えば凸部10の溝壁面3B同士の接線上の他の位置に配置する等、変曲点3C以外に配置しても充分な耐偏摩耗性の向上効果が得られる。但し、切込み部20の切込み端部21は、主溝3の深さの70%以上100%以下の深さ(図2、3参照)に位置させるのがより好ましい。これは、70%より低いと偏摩耗を抑制するための剛性の確保が十分でなく、100%を超えると逆に剛性が低下してしまうためである。
また、切込み部20は、タイヤ周方向の長さLを、中間リブ5のジグザグピッチ長さPの17%以上24%以下に、タイヤ幅方向の長さWを、トレッド幅TWの1.5%以上2.5%以下に、それぞれ形成するのが好ましく、この範囲内であれば、耐偏摩耗性を更に効果的に向上させることができる。一方、これよりも小さい切込み部20では、リブ5等の剛性及び耐偏摩耗性を向上させる充分な効果が得難く、逆に大きい場合には、リブ5の表面積及び体積が減少して通常の摩耗が進行し易くなる等、タイヤの摩耗ライフが低下する恐れがある。
ここで、タイヤの長ライフ化を図った深溝タイプのタイヤでは、上記したように、リブの剛性が低下して偏摩耗がより生じ易くなるが、これに対しては、リブに切込み部20を設けることで有効に対処できる。しかしながら、この場合には、リブ(特にショルダーリブ6)の温度が上昇し易くなり、同時に、発熱耐久性の向上を図る必要もあるが、これに対しては、ショルダーリブ6のラグ溝8が大きな影響を及ぼす。そこで、本実施形態では、ショルダーリブ6のラグ溝8を適切に設定してタイヤの放熱性を確保し、発熱耐久性を向上させている。
即ち、ラグ溝8は、タイヤ幅方向の長さGをショルダーリブ6のタイヤ幅方向の最大幅Dの55%以上65%以下に、タイヤ周方向の幅Fをショルダーリブ6のジグザグピッチ長さPの21%以上27%以下に、それぞれ形成するのが好ましい。これよりも小さいラグ溝8では、ショルダーリブ6の表面積が小さくなって放熱性が低下し、充分な発熱耐久性の向上効果が得難く、逆に大きい場合には、ショルダーリブ6の剛性が低下して偏摩耗(ヒールアンドトウ摩耗等)が生じ易くなる等、耐偏摩耗性が低下する恐れがある。一方、ラグ溝8を上記範囲内の寸法で形成した場合には、偏摩耗の発生を抑制しつつ充分な発熱耐久性を確保できる。
このように、リブの凸部10に切込み部20を形成し、かつショルダーリブ6に適切なラグ溝8を形成することで、深溝化によるタイヤの長ライフ化を図った場合にも、耐偏摩耗性及び発熱耐久性をともに向上させることができ、それらを両立させることができる。
なお、本実施形態では、タイヤ赤道面CLの両側のそれぞれに、ジグザグピッチ長さPが同一な2本の主溝2、3が形成されたリブラグ型パターンを例に説明したが、タイヤ赤道面CLの両側のそれぞれに、1本又は3本以上の主溝が形成されたパターンや、ジグザグピッチ長さPの異なる複数の主溝からなるパターンにも、本発明は適用することができる。但し、ジグザグピッチ長さPが異なる主溝の場合には、切込み部20のタイヤ周方向の長さLは、その切込み部20が設けられたリブ(隣接する主溝)のジグザグピッチ長さPに応じた長さに形成する。
また、切込み部20は、略V字状に切込んだ凹形状以外に、例えば切込み先端部を直線状の平面に形成したり、或いは、全体又は一部の面を曲面で形成する等、凸部10の先端に切込む他の凹形状に形成してもよい。更に、切込み部20は、全てのリブ4、5、6のジグザグ凸部10の先端に形成してもよく、又は、例えば以上説明した中間リブ5のショルダー側の凸部10等、リブ4、5、6の一部の凸部10の先端に形成してもよい。
(タイヤ試験)
本発明の効果を確認するため、以上説明したリブラグ型パターン(図1参照)を有する実施例のタイヤ(以下、実施品という)と、切込み部20を設けず、かつラグ溝8がより小さい従来のリブラグ型パターン(図4参照)を有するタイヤ(以下、従来品という)を用いて、以下の条件で耐偏摩耗性と発熱耐久性の試験を行った。
実施品と従来品はともに、JATMA YEAR BOOK(2006、日本自動車タイヤ協会規格)で定めるタイヤサイズ12.00R20のTBR(Truck & Bus Radial)タイヤ(タイヤ外径:1134mm、トレッド幅TW:236mm)であり、トレッドのタイヤ赤道面CLの両側のそれぞれに2本ずつ、計4本のジグザグ状の主溝を形成した。各主溝の溝深さは15mm(タイヤ外径の1.32%の深溝タイプ)、主溝(リブ4、5)のジグザグピッチ長さPは55.6mmであり、ショルダーリブ6は、最大幅Dが47.5mm、ジグザグピッチ長さPが55.0mmである。
以上に加えて、実施品には、中間リブ5のショルダー側の凸部10に、外側主溝3の変曲点3Cまで延びる略V字状の切込み部20を、タイヤ周方向の長さLを12mm(中間リブ5のジグザグピッチ長さPの21.6%)、タイヤ幅方向の長さWを4.8mm(トレッド幅TWの2.0%)で形成した。また、実施品のラグ溝8は、タイヤ幅方向の長さGが27.5mm(ショルダーリブ6の最大幅Dの58%)、タイヤ周方向の幅Fが13.2mm(ショルダーリブ6のジグザグピッチ長さPの24%)である。従って、実施品の切込み部20及びラグ溝8はともに、各寸法が上記した好ましい範囲内にある。一方、従来品のラグ溝8は、タイヤ幅方向の長さGが20mm、タイヤ周方向の幅Fが13.2mmであり、タイヤ幅方向の長さGを実施品よりも短くした。
耐偏摩耗性は、これら各タイヤを実車に装着(リム8.50×20、内圧850kPa)して舗装路を約50000km走行させる実地試験により評価した。評価は、実施品で切込み部20を設けた中間リブ5のショルダー側に生じたリバーウェアの段差と幅を測定して行った。
その結果、従来品では、段差が1.5mm、幅が10mmのリバーウェアが生じたのに対し、実施品では全く観察されず、耐偏摩耗性を効果的に向上できることが分かった。
また、発熱耐久性は、各タイヤを、8.50×20のリムに装着して内圧を850kPaにし、ドラム径1.707mのドラムを用いて室内ドラム試験により評価した。評価は、各タイヤを速度65km/hでドラム上を走行させ、試験開始時には規格100%の荷重を負荷し、6時間毎に荷重を規格荷重の10%ずつ増加させていき、タイヤが故障するまでの走行時間を比較して行った。
その結果、従来品は45時間で故障したのに対し、実施品では故障まで53時間かかり、発熱耐久性を大きく向上できることが分かった。
以上の結果から、本発明により、空気入りタイヤの耐偏摩耗性を向上できるとともに、深溝化してタイヤの長ライフ化を図った場合にも耐偏摩耗性及び発熱耐久性を向上でき、それらを両立できることが証明された。
本実施形態の空気入りタイヤのトレッドパターンを展開して示す要部平面図である。 リブのジグザグ凸部の一部を模式的に示す斜視図である。 図1のK−K矢視断面図である。 従来のリブラグ型パターンの一例を展開して示す要部平面図である。 従来の空気入りタイヤのリブの一部を拡大して示す斜視図である。
符号の説明
1・・・空気入りタイヤ、2・・・中央主溝、3・・・外側主溝、3A・・・溝底面、3B・・・溝壁面、3C・・・変曲点、4・・・センターリブ、5・・・中間リブ、5A・・・リブ表面、6・・・ショルダーリブ、7・・・湯溝、8・・・ラグ溝、10・・・凸部、11・・・凹部、20・・・切込み部、21・・・切込み端部、CL・・・タイヤ赤道面、TE・・・トレッド端。

Claims (7)

  1. タイヤ周方向にジグザグ状に延びる複数の主溝により区画された、複数のジグザグ状のリブを有する空気入りタイヤであって、
    前記リブの前記主溝方向に突出する少なくとも一部のジグザグ凸部の先端に、前記リブの表面から前記主溝の溝底方向に向かって次第に縮小する凹状の切込み部を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 請求項1に記載された空気入りタイヤにおいて、
    前記切込み部のタイヤ半径方向内側端部は、前記主溝深さの70%以上100%以下の深さに位置することを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 請求項1または2に記載された空気入りタイヤにおいて、
    前記切込み部のタイヤ周方向の長さは、該切込み部が設けられたリブのジグザグピッチ長さの17%以上24%以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載された空気入りタイヤにおいて、
    前記切込み部のタイヤ幅方向の長さは、トレッド幅の1.5%以上2.5%以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載された空気入りタイヤにおいて、
    タイヤ幅方向最外側の前記リブに、タイヤ幅方向内側に隣接する前記主溝に貫通しないタイヤ幅方向のラグ溝を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  6. 請求項5に記載された空気入りタイヤにおいて、
    前記ラグ溝のタイヤ幅方向の長さは、前記タイヤ幅方向最外側のリブのタイヤ幅方向最大幅の55%以上65%以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  7. 請求項5または6に記載された空気入りタイヤにおいて、
    前記ラグ溝のタイヤ周方向の幅は、前記タイヤ幅方向最外側のリブのジグザグピッチ長さの21%以上27%以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
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