JP2008016111A - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部コントローラが不良ブロック管理を確実に行えるようにした半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】半導体記憶装置は、電気的書き換え可能な不揮発性メモリセルが配列されたメモリセルアレイと、前記メモリセルアレイのメモリセル選択を行うための、不良ブロックについて不良ブロックフラグがセットされるフラグラッチを有するロウデコーダと、前記メモリセルアレイの選択メモリセルのデータを読み出すセンスアンプ回路と、前記センスアンプ回路の読み出しデータを出力するための、前記不良ブロックフラグに従って出力データの論理レベルを固定する出力データ固定回路を有する出力回路とを備える。
【選択図】図5

Description

この発明は、半導体記憶装置に係り、特に電気的書き換え可能な不揮発性メモリセルを用いたEEPROMフラッシュメモリにおける不良ブロック管理手法に関する。
NAND型フラッシュメモリは、NOR型と比べて単位セル面積が小さく、大容量化が容易であるという特徴を有する。近年は、1セルが2ビット以上を記憶する多値記憶技術の採用により、更なる大容量化を図ったNANDフラッシュメモリが開発されている。
2値記憶方式のNAND型フラッシュメモリでは、例えば負しきい値の消去状態をデータ“1”、正しきい値の書き込み状態をデータ“0”とする。従って読み出し時は、選択ワード線に読み出し電圧を印加したときの選択セルがオフの状態をデータ“0”、オンの状態をデータ“1”と判定する。
4値記憶方式の場合にも、上位ページ、下位ページ共にこの原則を通すデータビット割り付けを行うことができる。例えば、上位ページxと下位ページyで表される4値データ“xy”について、セルのしきい値の低い方から順に、“11”,“10”,“01”,“00”と割り付ける方式がある。このとき、下位ページ読み出し、上位ページ読み出し共に、選択セルがオンの状態をデータ“1”、オフの状態をデータ“0”とすることができる。
これに対して例えば、セルのしきい値電圧の低い方から順に、“11”,“10”,“00”,“01”というビット割り付けを行う4値記憶方式もある(例えば、特許文献1参照)。この場合には、上位ページが“1”のときの下位ページ読み出しでは、選択セルがオフの状態を“0”と読み、上位ページが“0”のときの下位ページ読み出しでは、選択セルがオフの状態を“1”と読む必要がある。
センスアンプ回路は常に、選択セルのオフ状態とオン状態とを逆論理データとしてセンスするので、選択セルのオフ状態を場合によって“0”と“1”に読み分けるためには、出力回路にデータ反転回路を設ける必要がある。即ち上位ページが“1”のときの下位ページ読み出しでは、センスアンプデータをそのままチップ外部に出力し、上位ページが“0”のときの下位ページ読み出しではセンスアンプデータを反転して出力する、というデータ反転回路が必要になる。
一方、セルアレイの不良ブロックの管理法として、次のような方式が知られている。ブロック選択を行うロウデコーダに不良ブロックフラグをセットするフラグラッチを設けて、不良ブロックフラグがセットされたブロック内には、駆動電圧が転送されないようにする。また外部コントローラがブロックの良否を判断するために、同時に読み出し/書き込みされる1ページ内に不良ブロックの管理領域を設ける。管理領域のセルは、例えば読み出し電圧が印加された場合に常にオンとなる状態(消去状態)に保つ。
2値記憶の場合であれば、この様な管理領域を設定することにより、正常ブロックの1ページ読み出しデータがオール“0”である場合と、不良ブロックのために読み出しデータがオール“0”となる場合とを、外部メモリコントローラは識別することができる。前者は、管理領域データが“1”であり、後者ではそれが“0”であるからである。
しかし、前述したように出力回路でデータ反転を行う場合がある4値記憶方式においては、管理領域データを監視するのみでは、外部的にブロックの良否判定ができない場合が生じる。即ち、データ反転させる必要がある下位ページ読み出し時、不良ブロックについて管理領域を含めて全データ“0”が出力回路で反転されると、管理領域データが“1”(正常)となってしまう。
特開2001−93288号公報参照
この発明は、外部コントローラが不良ブロック管理を確実に行えるようにした半導体記憶装置を提供することを目的とする。
この発明の一態様による半導体記憶装置は、
電気的書き換え可能な不揮発性メモリセルが配列されたメモリセルアレイと、
前記メモリセルアレイのメモリセル選択を行うための、不良ブロックについて不良ブロックフラグがセットされるフラグラッチを有するロウデコーダと、
前記メモリセルアレイの選択メモリセルのデータを読み出すセンスアンプ回路と、
前記センスアンプ回路の読み出しデータを出力するための、前記不良ブロックフラグに従って出力データの論理レベルを固定する出力データ固定回路を有する出力回路とを備える。
この発明によると、外部コントローラが不良ブロック管理を確実に行えるようにした半導体記憶装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明の実施の形態によるフラッシュメモリの機能ブロック構成を示し、図2はそのメモリセルアレイ1の構成を示している。
メモリセルアレイ1は、図2に示すように、NANDセルユニットNUをマトリクス配列して構成されている。各NANDセルユニットNUは、複数個(図2の例では32個)直列接続された電気的書き換え可能な不揮発性メモリセルM0−M31と、その両端をそれぞれソース線CELSRCとビット線BLに接続するための選択ゲートトランジスタS1及びS2を有する。
NANDセルユニット内のメモリセルの制御ゲートは異なるワード線WL0−WL31に接続される。選択ゲートトランジスタS1,S2のゲートはそれぞれ選択ゲート線SGS,SGDに接続される。
ワード線WL0−WL31を共有するNANDセルユニットの集合は、データ消去の単位となるブロックを構成する。図2に示すように、ビット線方向に複数のブロックBLK0,BLK1,…が配置される。
ロウデコーダ3は、ロウアドレスに従ってワード線及び選択ゲート線を選択駆動するもので、ワード線ドライバ及び選択ゲート線ドライバを含む。センスアンプ回路2は、ビット線に接続されてページ単位のデータ読み出しを行うと共に、1ページの書き込みデータを保持するデータラッチを兼ねるセンスアンプSAのアレイを有する。このようなセンスアンプ回路2を用いて、読み出し及び書き込みはページ単位で行われる。センスアンプSAは、データ線との間でデータ授受を中継するためのデータキャッシュを含む。
図2では、隣接する二つのビット線BLe,BLoが一つのセンスアンプSAを共有する方式を用いている。隣接する二つのビット線BLe,BLoは、ビット線選択ゲートにより選択的にセンスアンプSAに接続される。
センスアンプ回路2と外部入出力端子I/Oとの間のデータ授受は、I/Oバッファ6及びデータバス14を介して行われる。センスアンプ回路2には、カラム選択信号CSLiにより制御されるカラムゲート回路が付属し、カラムデコーダ4はこのカラムゲート制御を行う。例えば入出力端子I/Oが8個(I/O0−I/O7)として、カラム制御によってセンスアンプ回路2と外部入出力端子I/Oとの間は、1バイト単位(カラム単位)でシリアルデータ転送が行われる。
入出力端子I/Oを介して供給されるアドレス“Add”は、アドレスレジスタ5を介してロウデコーダ2及びカラムデコーダ4に転送される。入出力端子I/Oを介して供給されるコマンド“CMD”は、チップ内部の状態制御回路(以下、内部コントローラという)10でデコードされる。
内部コントローラ10は、メモリチップの外に配置される外部メモリコントローラ(以下、単に外部コントローラという)20を介して供給される各種外部制御信号(書き込みイネーブル信号WEn、読み出しイネーブル信号REn、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE等)とコマンドCMDに基づいて、データ書き込み及び消去のシーケンス制御及び読み出しの動作制御を行う。
具体的に、メモリチップと外部コントローラ20とを搭載してメモリカード等が構成される。このメモリカードを使用するホストデバイスは、外部コントローラ20を介してメモリチップに必要なコマンドを与えてその動作モードを設定し、読み出し及び書き込みを行うことになる。
内部電圧発生回路9は、内部コントローラ10により制御されて、書き込み、消去及び読み出しの動作に必要な各種内部電圧を発生するもので、電源電圧より高い内部電圧を発生するためには昇圧回路が用いられる。ステータスレジスタ12は、チップが書き込み、消去及び読み出し動作のレディ状態にあるか、ビジー状態にあるかを示すステータス信号R/Bをチップ外部に出力するためのものである。
データレジスタ8a,8bは、メモリの動作条件を規定する各種初期設定データを記憶する。具体的にデータレジスタ8aは、初期設定データのうち不良カラムアドレスデータを保持する不良カラムアドレスレジスタである。データレジスタ8bは、内部電圧発生回路9が出力する各種内部電圧を調整するための電圧調整データをはじめとする各種パラメータデータを保持する。
これらのデータレジスタ8a,8bが記憶すべきデータは、メモリセルアレイ1の初期設定データ格納ブロック(ROMフューズブロック)に予め書かれている。電源を投入すると、パワーオン検出回路11がこれを検出し、内部コントローラ10はその検知出力信号を受けて、初期設定データ格納ブロックの初期設定データを読み出し、これをレジスタ8a,8bに転送してセットする初期化動作を自動的に行う。
アドレス一致検出回路7は、外部カラムアドレスと不良カラムアドレスレジスタ8aが保持する不良カラムアドレスとの一致検出を行って、アドレス置換制御信号を出力する。これにより、不良カラムに代わって冗長カラムを選択するという制御が行われる。
図3は、ロウデコーダ3の構成を示している。ロウデコーダ3は、ブロック内のワード線WL0−WL31及び選択ゲート線SGD,SGSに必要な駆動電圧を転送するための転送トランジスタアレイ31を有し、ブロックを選択してこの転送トランジスタアレイ31の共通ゲートTGを駆動するためのブロックデコーダ33を有する。
ブロックデコーダ33の出力は、レベルシフト回路34を介して高電圧発生回路9から供給される高電圧Vppを必要なレベルに設定されて転送トランジスタアレイ31のゲートに与えられる。
ワード線WL0−WL31及び選択ゲート線SGD,SGSに動作モードに応じて必要とされる駆動電圧を生成する、ワード線ドライバWL0DRV−WL31DRV及び選択ゲート線ドライバSGDDRV,SGSDRVを含むドライバ群32は、全ブロックに共通に設けられる。これらのドライバ群32の出力であるワード線及び選択ゲート線駆動電圧は、オンの転送トランジスタアレイ31を介して選択ブロックに供給されることになる。
ブロックデコーダ33には、不良ブロックフラグBBFを保持するフラグデータラッチ35が付属する。不良ブロックであることを示す、例えばBBF=“1”がセットされているときは、当該ブロックがアクセスされてもブロックデコーダ33は非活性を保ち、転送トランジスタアレイ31をオフ、従ってそのブロックのワード線や選択ゲート線には駆動電圧が転送されないように制御される。
図4は、センスアンプ回路2の一つのセンスアンプSAの構成を示している。センスノードNsenは、クランプ用NMOSトランジスタQ1を介してビット線BLeまたはBLoに接続される。センスノードNsenには、クランプ用トランジスタQ1を介してビット線をプリチャージするためのプリチャージ用NMOSトランジスタQ2が接続され、電荷保持用キャパシタCが接続されている。
センスノードNsenは、転送用NMOSトランジスタQ3を介して第1のデータ記憶回路PDCに接続されている。このデータ記憶回路PDCは例えば、読み出しデータ及び書き込みデータを保持するデータラッチである。
センスノードNsenはまた、転送用NMOSトランジスタQ4を介して第2のデータ記憶回路SDCに接続されている。このデータ記憶回路SDCは、基本的に外部とのデータ授受を行うためのキャッシュ用データラッチであり、カラム選択信号CSLにより制御されるカラムゲートを介して、データ線DQ,/DQに接続される。
データ記憶回路PDCに保持される書き込みデータを、各書き込みサイクルでベリファイ読み出し結果に従って書き換えるために、もう一つのデータ記憶回路TDCが設けられている。即ちデータ記憶回路PDCに保持された書き込みデータは、各書き込みサイクルで転送トランジスタQ5を介してデータ記憶回路TDCに一時的に保持される。そして、このデータ記憶回路TDCのデータとベリファイ読み出しデータとの論理により、次の書き込みデータを決定して、データ記憶回路PDCに書き戻す、という制御が行われる。
多値記憶、例えば4値記憶方式では、2ページの書き込みが必要であり、例えば下位ページ書き込みのために上位ページデータを参照し、或いは上位ページデータ書き込みに下位ページデータを参照する、ということが必要になる。具体的に下位ページを参照して上位ページデータを書く必要があるとする。
この場合には、例えば第1のデータ記憶回路PDCに書き込むべき上位ページデータを保持し、下位ページが既にセルアレイに書かれている場合にはこれを読み出して第2のデータ記憶回路SDCに保持する。そしてその下位ページデータを参照しながら、上位ページの書き込みベリファイ制御を行う。
図5は、入出力バッファ6内の出力回路60の構成例を、一つの入出力ピンIOiについて示している。出力回路60は、相補的にオン駆動されるPMOS出力トランジスタP1とNMOS出力トランジスタN1を有する。これらの出力トランジスタを駆動するための出力ゲート61は、転送されたデータによりPMOSトランジスタP1を駆動するNANDゲートG1とNMOSトランジスタN1を駆動するNORゲートG2を有する。この出力ゲート61は、データ出力時、出力イネーブル信号ENB=“L”により活性化される。
ここでは、読み出しデータを一定の読み出し条件下で反転して出力する必要がある場合を想定している。そのため出力回路60には、データ反転回路62が設けられている。即ち出力データ転送路に、転送用PMOSトランジスタP2の経路と、転送用PMOSトランジスタP3とインバータINV1が直列接続された経路とが併設されている。
転送用PMOSトランジスタP2,P3は、信号OAにより相補的にオンオフされるように構成されている。即ちOA=“L”の場合は、データ反転がなく、OA=“H”の場合は、データが反転されて出力されることになる。
更に出力回路60には、不良ブロックについて出力データの論理レベルを“H”レベルに固定するためにPMOSトランジスタP4からなる出力レベル固定回路63が設けられている。具体的にソースにVddが与えられ、ゲートに信号OBが与えられるPMOSトランジスタP4のドレインが、NANDゲートG1及びNORゲートG2の共通のデータ入力ノードに接続されている。
信号OBは、内部コントローラ10がロウデコーダ3の不良ブロックフラグラッチを検知して得られる制御信号であり、BBF=“1”(不良)の場合にOB=“L”となる。これにより、不良ブロックについては出力ゲート61のNANDゲートG1及びNORゲートG2ともに、入力が強制的に“H”(=Vdd)に固定され、従って入出力端子IOiには“H”が出力されることになる。
図6は、この実施の形態での1ページのカラム構成例を示している。ここで、1ページとは、同時に読み出し或いは書き込みされるセルの集合をいう。具体的にいえば、一つのワード線と全偶数番ビット線により選択されるセルの集合、或いは一つのワード線と全奇数番ビット線により選択されるセルの集合が1ページとなる。
図6に示すように、1ページは例えば、2×1024Byteのメインカラム領域、各メインカラム領域のデータ訂正に供される2×32ByteのECC領域、不良カラム置換に用いられる2×8Byteの冗長カラム領域等を有する。更に1ページ内の特定番地には、ブロックの良否を示す少なくとも1ビットの管理領域が設定されている。この管理領域は、外部コントローラ20がこれに基づいてブロックの良否判定を行うためのものである。
管理領域対応のセルは、常にしきい値が負の消去状態に保たれるものとする。即ち、選択ワード線に読み出し電圧が与えられた選択セルのオン状態をデータ“1”、オフ状態をデータ“0”と定義した場合、管理領域対応のセルは、常に“1”として読まれるものとする。但し、不良ブロックについては、前述のロウデコーダ構成から明らかなように、ワード線に駆動電圧が転送されないため、選択セルはオフ状態となり、従って“0”データとして読まれる。
外部コントローラ20は、基本的にこの管理領域データに基づいて、ブロックの良否判断を行う。但し、出力回路でデータ反転をさせる場合があり、管理領域データを含めて全データが反転されると、外部コントローラ20は、ブロックの良否判断ができなくなるおそれがある。
この点を考慮して、この実施の形態では、図5で説明したように出力回路60内に、不良ブロックの読み出しデータを強制的に“H”レベル(=“0”データ)に固定して出力するためのデータ固定回路63が構成されている。その詳細な動作は、後に説明する。
この実施の形態のフラッシュメモリは、ある条件下で読み出しデータを反転させて出力する必要があるケースを対象としている。具体的に図7は、その様な一例の4値データ記憶方式のデータしきい値分布とデータビット割り付けを示している。
しきい値電圧が負のデータ状態Eが消去状態である。この消去状態Eから、しきい値電圧が正で順次高くなるデータ状態A,B及びCが書かれる。例えば、4値データを第1ページデータyと、第2ページデータxで表される“xy”として、データ状態E,A,B,Cにそれぞれ、“11”,“10”,“00”,“01”なるデータビットが割り付けられる。
データ書き込みに先立って、ブロック単位でデータ消去がなされる。データ消去は、選択ブロックの全ワード線を0Vとし、セルアレイが形成されたp型ウェルに20V程度の消去電圧Veraを印加して行われる。これにより、選択ブロックの全セルで浮遊ゲートの電子がチャネルに放出されて、しきい値が負の消去状態Eが得られる。
データ書き込みは、ページ単位で行われる。図7のデータビット割り付けの場合は、まずデータ状態Eのセルを選択的にデータ状態Aまでしきい値を上昇させる第1ページ書き込みを行う。次いで、データ状態E,Aのセルをそれぞれ選択的にデータ状態C,Bまでしきい値を上昇される第2ページ書き込みを行う。
即ち第2ページ書き込みは、第1ページデータが“1”のデータ状態Eのセルについて選択的にデータ状態Cまでしきい値を上昇させる書き込みと、第1ページデータが“0”のデータ状態Aのセルについて選択的にデータ状態Bまでしきい値上昇させる書き込みとを同時に行う。
第1ページ書き込みでデータ状態Aのしきい値分布下限値を決定するのは、ベリファイ読み出し時に選択ワード線に与えられるベリファイ電圧AVである。第2ページ書き込みでは、データ状態B,Cをそれぞれ確認するためのベリファイ読み出しが必要である。それぞれのデータ状態しきい値分布の下限値を決定するのが、ベリファイ電圧BV及びCVである。
図8は、第1ページ書き込みのシーケンスを示している。書き込むべき下位ページデータをロードし(ステップS1)、書き込み(ステップS2)とベリファイ読み出し(ステップS3)とを、全書き込みデータの書き込み完了が判定されるまで(ステップS4)繰り返す。
書き込みステップS2は、選択ワード線に昇圧された書き込み電圧Vpgmを印加し、非選択ワード線に書き込みパス電圧Vpassを印加して、書き込みデータに応じて浮遊ゲートに電子を注入させるという動作として行われる。具体的には書き込み電圧印加に先立って、書き込みデータに応じて、選択セルのチャネルを0V(“0”書き込みの場合)または、Vdd或いはこれに近いフローティング状態(“1”書き込み即ち書き込み禁止)に設定する。
この状態で書き込み電圧Vpgmが印加されると、“0”書き込みセルでは、浮遊ゲートに電子が注入され、“1”書き込みセルでは容量結合によってチャネルが昇圧されて電子注入が生じない。
ベリファイ読み出しステップS3では、選択ワード線には図7に示したベリファイ電圧AVを、非選択ワード線には読み出しパス電圧Vreadを与えた読み出しを行う。ベリファイ読み出しでは、例えば1ページの書き込みデータを保持したデータ記憶回路PDCが全ての“0”書き込みが完了したときにオール“1”状態になるように、データが制御される。このオール“1”状態を検出することで書き込み完了が判定される。
図9は、第2ページの書き込みシーケンスを示している。第2ページ書き込みでは前述のように第1ページデータを参照する必要がある。そのため、書き込むべき第2ページデータをセンスアンプSAのデータ記憶回路PDCにロードすると共に(ステップS11)、既に書かれている第1ページデータをセルアレイから読み出してデータ記憶回路SDCに保持する(ステップS12)。
その後、基本的に第1ページ書き込みと同様に、書き込みステップS13と、ベリファイ読み出しステップS14,S15とを、書き込み完了判定ステップS16で書き込み完了が判定されるまで繰り返す。
ベリファイ読み出しは、データ状態Bを確認するためのベリファイ電圧BVを用いたステップS14と、データ状態Cを確認するためのベリファイ電圧CVを用いたステップS15とを必要とする。データ状態B,Cを確認するベリファイ読み出しステップS14,S15では、それぞれ第1ページデータが“0”,“1”のセルに対してベリファイ動作が行われるように、第1ページデータが参照される。
次に通常のデータ読み出し動作を説明する。まず第2ページデータ読み出しは、選択ワード線にデータ状態A,Bのしきい値分布の間に設定された読み出し電圧BRを与え、非選択ワード線に読み出しパス電圧Vreadを与えて、選択セルがオンするか否かを判定する。具体的には、ビット線を所定電位にプリチャージした後、これを上の読み出しバイアス条件で一定時間放電させ、その放電後のビット線電位の検出することにより、データを読み出す。
第1ページデータ読み出しは、第2ページデータが“1”であるデータ状態EとAとを識別する第1読み出しステップと、第2ページデータが“0”であるデータ状態BとCとの間を識別する第2読み出しステップとを要する。
第1読み出しステップでは、データ状態E,Aのしきい値分布の間に設定された読み出し電圧ARを用いて、選択セルのオンオフを検出する。第2読み出しステップでは、データ状態B,Cのしきい値分布の間に設定された読み出し電圧CRを用いて、選択セルのオンオフを検出する。
以上の読み出し動作において、図7のデータビット割り付け法においては、第2ページ読み出しと第1ページ読み出しの第1読み出しステップとは、選択セルがオフの状態を“0”として読み出すのに対し、第1ページ読み出しの第2読み出しステップでは、選択セルがオフの状態を“1”として読み出すことが必要である。
言い換えれば、センスアンプSAが“H”,“L”レベルとしてセンスするデータを、読み出しステップによっては出力する際にそのレベルを反転させないと、外部的には正しいデータにならない。
そのために、図5で説明したように、出力回路60内にはデータ反転回路62が用意されている。即ち、第1ページ読み出しのうち、読み出し電圧CRを用いた第2読み出しステップでは、センスアンプの読み出しデータを外部に出力する際にデータ反転させる。
具体的に図10は、図5におけるデータ反転回路62を制御する信号OAの各読み出しステップでの状態を示している。図示のように、読み出し電圧CRを用いる第1ページ読み出しの場合に、信号OAを“H”としてデータ反転回路62を活性化する。より具体的にいえば、信号OAを“H”にするのは、データレベルC又はBが判定されたセルについてであり、データレベルEが書かれている管理領域対応セルについては、OA=“L”としてデータ反転させない。それ以外の読み出しステップでは、OA=“L”とする。これにより、外部コントローラは、正しいデータを読むことができる。
一方この実施の形態では、不良ブロックがアクセスされた場合に、内部コントローラ10はこれを検知して、強制的に出力データを“0”固定するという制御を行う。これにより、外部コントローラ20にとって管理領域データによるブロックの良否判定に混乱が生じないようにすることができる。この点を以下に具体的に説明する。
図11は、この実施の形態での読み出し動作フローである。センスアンプ回路等を初期化し(ステップS21)、その後まず不良ブロック検知動作を行う(ステップS22)。前述のように、ロウデコーダ3が不良ブロックフラグBBFを持つので、内部コントローラ10はこれに基づいて、選択ブロックが不良であるか否かを判定することができる(ステップS23)。
読み出しアドレスが不良でなければ、セルアレイからの読み出しを行い(ステップS24)、その後センスアンプ回路の1ページの読み出しデータを例えばカラム単位で転送出力する(ステップS25)。
読み出しアドレスが不良の場合には、内部コントローラ10は、出力回路60に信号OB=“L”を送り、出力データを“H”レベル(=“0”)の固定状態にする(ステップS26)。不良ブロックではワード線等の駆動電圧は供給されないが、この後正常ブロックの場合と同様の読み出しステップS25とデータ転送出力動作ステップS26が実行されるものとする。この場合センスアンプ回路はオール“0”状態となり、そのセンスアンプ回路データが、転送出力時に反転されるか否かにかかわらず、ステップS26で出力回路60の出力固定回路63が活性化されて、全出力データが“0”固定とされる。
図12は、読み出し電圧CRを用いた第1ページ読み出しでのデータ遷移を、正常ブロックの場合と不良ブロックの場合について示している。センスアンプ回路の読み出しデータは、正常ブロックでは管理領域データが“1”であり、不良ブロックでは管理領域データを含めて全カラムデータが“0”である。
この第1ページ読み出しの場合、レベルEである管理領域データは反転されず、レベルC又はBと判定されるセルについて、出力データが出力回路60でデータ反転される。即ち正常ブロックでは、図5に示すデータ反転回路62は、管理領域対応が非活性を保ち、それ以外が活性化される。不良ブロックは、全てレベルCと判定されるため、図12に示すように、管理領域データを含めて全て“1”データに反転される。
しかし不良ブロックについては、出力固定回路63により出力データが“0”固定される。従って最終出力について、管理領域データに着目したとき、正常ブロックでは“1”、不良ブロックでは“0”となる。外部コントローラ20は、この管理領域データによりブロックの良否判定ができる。
図11に破線で示すように、不良ブロックであると判定された場合には、通常の読み出しステップ及び転送出力ステップをスキップして、出力データを“0”固定して読み出し動作を終了してもよい。この場合にも最終的に、管理領域データは、正常ブロックで“1”、不良ブロックで“0”となり、外部コントローラ20によるブロック良否判定は可能である。
図13は、読み出し電圧BRを用いた第2ページ読み出しの場合と読み出し電圧ARを用いた第1ページ読み出しの場合のデータ遷移を示している。これらの場合、出力回路でデータ反転動作は行われない。不良ブロックについては、センスアンプ回路データはオール“0”ではあるが、信号OB=“L”により出力データを強制的に“0”固定する制御が行われる。
従って最終出力について、管理領域データに着目すると、やはり正常ブロックでは“1”、不良ブロックでは“0”であり、外部コントローラ20は、この管理領域データによりブロックの良否判定ができる。
上記実施の形態では、出力データを選択的に反転させる必要がある例として、図7に示したビット割り付けの4値データ記憶方式を説明したが、これ以外にも出力データを選択的に反転させる必要がある多値記憶方式に同様のこの発明を適用することが可能である。特に8値記憶、16値記憶等を実現するには、出力データの選択的反転を必要とする場合が多くなり、この発明は有用となる。
一実施の形態によるフラッシュメモリの機能ブロック構成を示す図である。 同フラッシュメモリのメモリセルアレイの構成を示す図である。 同フラッシュメモリのロウデコーダの構成を示す図である。 同フラッシュメモリのセンスアンプの構成を示す図である。 同フラッシュメモリの出力回路の構成を示す図である。 同フラッシュメモリの1ページのカラム構成例を示す図である。 同フラッシュメモリの4値データのしきい値分布とデータビット割り付けを示す図である。 同フラッシュメモリの第1ページ書き込みのシーケンスを示す図である。 同じく第2ページ書き込みのシーケンスを示す図である。 同フラッシュメモリの出力回路のレベル反転回路の動作モードを示す図である。 同フラッシュメモリの読み出し動作フローを示す図である。 読み出し電圧CRを用いた第1ページ読み出し動作のデータ遷移を示す図である。 読み出し電圧BRを用いた第1ページ読み出し及び読み出し電圧ARを用い第2ページ読み出し動作のデータ遷移を示す図である。
符号の説明
1…メモリセルアレイ、2…センスアンプ回路、3…ロウデコーダ、4…カラムデコーダ、5…アドレスレジスタ、6…入出力バッファ、7…アドレス一致検出回路、8a…不良アドレスレジスタ、8b…パラメータレジスタ、9…内部電圧発生回路、10…状態制御回路(内部コントローラ)、11…パワーオン検出回路、12…ステータスレジスタ、14…データバス、20…外部メモリコントローラ、31…転送トランジスタアレイ、32…ドライバ群、33…ブロックデコーダ、34…レベルシフト回路、35…不良ブロックフラグラッチ、60…出力回路、61…出力ゲート、62…データ反転回路、63…データレベル固定回路。

Claims (5)

  1. 電気的書き換え可能な不揮発性メモリセルが配列されたメモリセルアレイと、
    前記メモリセルアレイのメモリセル選択を行うための、不良ブロックについて不良ブロックフラグがセットされるフラグラッチを有するロウデコーダと、
    前記メモリセルアレイの選択メモリセルのデータを読み出すセンスアンプ回路と、
    前記センスアンプ回路の読み出しデータを出力するための、前記不良ブロックフラグに従って出力データの論理レベルを固定する出力データ固定回路を有する出力回路と、
    を備えたことを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記メモリセルアレイは、所定の読み出し条件下で前記センスアンプ回路の読み出しデータを反転して出力する必要がある多値データ記憶を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
  3. 前記メモリセルアレイは、所定の読み出し条件下で前記センスアンプ回路の読み出しデータを反転して出力する必要がある多値データ記憶を行うものであり、
    前記メモリセルアレイの1ページ分のメモリセルのデータが同時に読み出されかつ、1ページ内の特定番地が、外部コントローラがブロックの良否判定を行うための管理領域として設定されている
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
  4. 読み出し及び書き込み制御を行うための内部コントローラを有し、
    前記内部コントローラは、前記ロウデコーダが保持する不良ブロックフラグを検知しその不良ブロックフラグに基づいて、前記管理領域のデータが正常ブロックと不良ブロックとで常に逆論理データとして出力されるように、前記出力データ固定回路の活性、非活性を制御する
    ことを特徴とする請求項3記載の半導体記憶装置。
  5. 前記出力回路は、所定の読み出し条件下での前記センスアンプ回路の読み出しデータを反転して出力するためのデータ反転回路を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の半導体記憶装置。
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