JP2008001554A - 焼結体、膜及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】筒状の焼結体であって、スパッタリングターゲットとして使用した際に、有機EL素子等の性能を低下しない膜を与える焼結体を提供する。
【解決手段】酸化インジウムと、酸化亜鉛、ランタノイド元素の酸化物、アルカリ金属元素の酸化物及びアルカリ土類金属元素の酸化物からなる群から選択される1種以上の酸化物と、を含む焼結体であって、筒状形状を有することを特徴とする焼結体。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶ディスプレイや有機エレクトロルミネッセンス素子、タッチパネル等の透明導電膜等に用いられる酸化物薄膜をスパッタリング法により形成するための焼結体に関する。
透明導電性酸化膜は、通常、n型導電性の半導体特性を有し、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、放射線検出素子、端末機器の透明タブレット、窓ガラスの結露防止用発熱膜、帯電防止膜又は太陽光集熱器用選択透過膜等、多岐にわたる用途に供されている。
酸化物薄膜の形成手段としては、化合物の熱分解を利用したスプレイ法や、CVD法等の化学的成膜法、及び真空蒸着法やスパッタリング法等の物理的成膜法が知られている。なかでも、大面積で成膜することが可能で、かつ低抵抗膜を再現性良く形成できることから、スパッタリング法が一般的に採用されている。スパッタリング法では、通常平板状の酸化物焼結ターゲットが使用されている。
ところで、一般に使用されているマグネトロンスパッタリング装置により、平板状ターゲットを用いてスパッタリングすると、マグネットによってプラズマを制御しながらスパッタリングするために、ターゲット面の特定箇所にエロージョンが進行することから、この特定箇所の最深エロージョン部がターゲットの寿命を定めてしまうという問題があった。このため、ターゲットの利用効率は、20〜30%程度と低くなっていた。
この問題に対し、ターゲットを円筒形状にすることで、ターゲットの利用効率を上げることが提案されている。円筒状ターゲットを使用するマグネトロンスパッタリング法は、円筒状ターゲットの内側に磁場発生手段を設置し、ターゲットの内側から冷却しつつターゲットを回転させてスパッタリングを行う方法である。この方法によって、ターゲットの利用効率を60〜70%程度にすることが可能である。
円筒型のターゲットを製造する方法として、例えば、溶射法によるターゲット被膜形成法がセラミックスターゲットの分野で提案されている(特許文献1,2参照。)。
また、特許文献3では、円筒型ITO(酸化インジウム一酸化錫)焼結ターゲット及びその製造方法が開示されている。
しかしながら、円筒型ITO焼結ターゲットを使用して形成した膜を有機EL素子の電極に使用すると、通常の平板状のターゲットを用いた場合よりも、素子の性能が低下するという問題があった。
特開昭60−181270号公報 特開平5−214525号公報 特開平10−68072号公報
本発明の目的は、筒状の焼結体であって、スパッタリングターゲットとして使用した際に、有機EL素子等の性能を低下しない膜を与える焼結体を提供することである。
本発明によれば、以下の焼結体等が提供される。
1.酸化インジウムと、酸化亜鉛、ランタノイド元素の酸化物、アルカリ金属元素の酸化物及びアルカリ土類金属元素の酸化物からなる群から選択される1種以上の酸化物と、を含む焼結体であって、筒状形状を有することを特徴とする焼結体。
2.前記焼結体が円筒形、又は底面と上面の径が異なる円筒形である1に記載の焼結体。
3.密度が理論密度の80%以上100%以下である1又は2に記載の焼結体。
4.前記酸化物の平均粒径が1μm以上10μm以下である1〜3のいずれかに記載の焼結体。
5.バルク抵抗値が50mΩ・cm以下である1〜3のいずれかに記載の焼結体。
6.厚さが1mm以上10mm以下である1〜5のいずれかに記載の焼結体。
7.上記1〜6のいずれかに記載の焼結体をスパッタリングターゲットとして用い、スパッタリング法により形成した膜。
8.陰極と陽極との間に、有機発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記陰極及び/又は陽極が、7記載の膜であることを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
本発明の焼結体をスパッタリングして得られる膜は、例えば、有機EL素子の電極に使用することによって、素子の発光強度を向上でき、劣化を抑制できる。
本発明の焼結体は、酸化インジウムと、酸化亜鉛、ランタノイド元素の酸化物、アルカリ金属元素の酸化物及びアルカリ土類金属元素の酸化物からなる群から選択される1種以上の酸化物とを含む焼結体である。このような焼結体を用いて成膜することにより、得られる膜と有機層との密着性の低下が抑制される。このため、有機EL素子の発光強度が向上し、また、劣化を抑制できる。
尚、酸化インジウムを必須成分とすることで、導電性を安定化することができる。
焼結体を構成するランタノイド元素の酸化物としては、酸化サマリウム、酸化セリウム、酸化ガドリニウム、酸化ネオジウム等が挙げられる。好ましくは、酸化サマリウム、酸化セリウムである。
アルカリ金属元素の酸化物としては、酸化セシウム、酸化リチウム、酸化カリウム等が挙げられる。好ましくは、酸化セシウム、酸化リチウムである。
アルカリ土類金属元素の酸化物としては、MgO、CaO等が挙げられる。
尚、焼結体を構成する酸化物は、産業用等に販売されている粉状体のものが使用できる。また、各元素の炭酸塩等、焼結により酸化物となる化合物を原料として用いてもよい。
本発明の焼結体では、特に、酸化インジウム、酸化亜鉛、及びランタノイドの酸化物又はアルカリ金属元素の酸化物の3元系からなることが好ましい。図1は本発明の焼結体の好適な組成範囲を示した図である。焼結体中の各金属元素の比率(原子%)が、図1の点A〜点Dで示される領域内(図中、斜線部)であることが好ましい。
図1において、各点の座標(In,Zn,ランタノイド元素又はアルカリ金属元素)は、A(98,2,0)、B(95,0,5)、C(50,50,0)、D(70,0,30)である。
本発明の焼結体は、筒状形状を有する。焼結体の筒状の空間は、スパッタリング時に磁場発生手段を設置するためのものである。焼結体の具体的な形状として、円筒形、筒状部を有する直方体、縦断面が台形状である形状(底面と上面の円の径が異なる円筒形)等が挙げられる。
図2〜図4は焼結体の形状の一例を示す概略斜視図である。図2は円筒形の例であり、図3は底面と上面を構成する円の径が異なる円筒形の例であり、図4は直方体の例である。いずれも、外周部を形成する焼結体11の第一の面12(上面)から対向する第二の面13(底面)まで貫通している穴14を有している。
焼結体の厚さは、1mm以上10mm以下であることが好ましく、2mm以上5mm以下であることが特に好ましい。これにより、熱応力が少なく割れの少ない焼結体を得ることができる。
本発明の焼結体は、その密度が理論密度の80%以上100%以下であることが好ましい。これにより、スパッタリング時の異常放電が抑制され、プラズマの閉じこめを確実に実施できる。焼結体の密度は、理論密度の90%以上100%以下であることが特に好ましい。
焼結体の密度は、焼結温度、原料粉末の粒径、プレス成形圧力等によって調整できる。
本発明の焼結体における、酸化物の平均粒径は1μm以上10μm以下であることが好ましい。平均粒径がこの範囲を逸脱すると放電が安定せず、また、パーティクルの発生量が増加するおそれがある。酸化物の平均粒径は1μm以上3μm以下であることが特に好ましい。
尚、平均粒径は電子線マイクロアナライザ(EPMA)の2次電子像写真から求めた値である。また、酸化物の平均粒径は、使用する酸化物等の原料の粒径を調整することにより制御できる。
また、焼結体のバルク抵抗値は50mΩ・cm以下であることが好ましい。バルク抵抗値がこの範囲を逸脱すると放電が安定せず、またパーティクルの発生量が増加するおそれがある。バルク抵抗値は10mΩ・cm以下であることが特に好ましい。
本発明の焼結体は、溶射法や焼結法により製造できる。
1.溶射法による焼結体の製造
溶射法による製造において、酸化物粉末溶射法を用いる場合、プラズマ溶射法、高速ガス溶射法、ガス溶射法等、いくつかの種類の溶射法が使用できる。
焼結体の製造においては、焼結体中の酸素の存在量が重要である。この酸素の含有量を調節するために、酸素量を調節しかつAr,Ne,He等の非酸化性ガスで雰囲気を保護調節したシールドガス中で溶射することもできる。これにより化学組成が変動することのない均質かつ安定した酸化物の溶射層が得られる。溶射被覆する前の円筒状等の支持体は、溶射被膜の密着性を向上させるために、外表面を粗面化又は溝の形成等適度な寸法の凹凸を付与しておくことが望ましい。
さらに、平均一次粒径が2.0μm以下の原料粉末を造粒した後、800〜1,500℃で焙焼した酸化物粉末は、流動性に富む溶射粉末として好適に使用することができる。
本発明では、適切な溶射粉末を使用することにより、焼結体層の密着性を向上させ、平均粒径が10μm以下の均一な分布の焼結体が得られ、さらに焼結体中の酸素含有量及びバルク抵抗値を上記の値に安定かつ容易に得ることを可能にする。
尚、本発明では、溶射によって形成される焼結体層の密度を5.0g/cm以上とし、かつ層中の酸素含有量が理論値の97%以上100%未満とする。溶射によって形成される焼結体層の密度が5.0g/cm以上であることは重要である。密度が5.0g/cm未満であると、スパッタリングによって形成される薄膜の比抵抗が悪くなり、また、スパッタリングの際の熱影響を受けて支持体との間の剥離又は酸化物ターゲットそのものに亀裂を生ずる等の欠陥を生じ易い。
また、酸素量に依存する膜特性を維持する上で、焼結体層中の酸素含有量が理論値の97%以上100%未満の範囲のものを使用するのが最も適している。
2.焼結法による焼結体の製造
焼結法により、焼結体を製造する場合は従来公知の方法が使用できる。焼結体の密度を5.0g/cm以上とし、かつ酸化物層中の酸素含有量が理論値の97%以上100%未満であることを必須要件とする。
焼結体材料として、使用する原料の平均粒径は0.01〜10μmであるのが好ましく、より好ましくは0.05〜5μm、特に好ましくは0.1〜5μmである。0.01μm未満では凝集しやすく、10μmを超えると原料の混合性が悪く、焼結しても、緻密な焼結体が得られない。尚、原料粉末の粒径が10μmを超える場合には、ボールミル、ロールミル、パールミル、ジェットミル等を用い、平均粒径が上記範囲内に入るように調整して用いることもできる。
以下、混合工程、成型工程、焼結工程の順で、酸化インジウムと酸化亜鉛の焼結体(IZO焼結体)を製造する例を説明する。
(1)混合工程
混合は、酸化インジウムと酸化亜鉛の粉末をボールミル、ジェットミル、パールミル等の混合器に入れ、これらを混ぜ合せることにより行うのが好ましい。混合時間は1〜100時間が好ましく、より好ましくは5〜50時間、特に好ましくは10〜50時間である。1時間未満では混合が十分ではなく、100時間を超えると経済的でない。混合温度は特に制限はなく、室温が好ましい。
混合後の酸化インジウムと酸化亜鉛の混合粉末は六方晶層状化合物の生成を促進するため仮焼処理してもよい。仮焼温度は800〜1500℃が好ましく、より好ましくは900〜1400℃、特に好ましくは1000〜1300℃である。800℃未満では六方晶層状化合物が生成せず、1500℃を超えると酸化インジウム又は酸化亜鉛の蒸発が起こる。仮焼時間は1〜100時間が好ましく、より好ましくは2〜50時間、特に好ましくは3〜30時間である。1時間未満では六方晶層状化合物の生成が十分起こらず、100時間を超えると経済的でない。
仮焼物は粒径を上記0.01〜10μmの範囲にするため、粉砕を行うのが好ましい。粉砕は混合と同じ方法で行う。また、六方晶層状化合物の生成を促進する為、仮焼と粉砕を繰り返した方がよい。
酸化インジウムと酸化亜鉛の混合粉末又は仮焼粉末は成型時の流動性や充填性の改善のため造粒処理してもよい。造粒はスプレードライヤー等の常法で行う。スプレードライ法で行う場合には粉末の水溶液又はアルコール溶液等を用いて行い、溶液に混ぜるバインダーとしてはポリビニルアルコール等を用いる。造粒条件は溶液濃度、バインダーの添加量によっても異なるが、造粒物の平均粒径が1〜100μm、好ましくは5〜100μm、特に好ましくは10〜100μmになるように調節する。造粒物の平均粒径が100μmを超えると成型時の流動性や充填性が悪く、造粒の効果がない。
(2)成型工程
酸化インジウムと酸化亜鉛の混合粉末、仮焼粉末又は造粒粉末の成型は、金型成型、鋳込み成型又は射出成型等により行われる。成型助剤にポリビニルアルコール、メチルセルロース、ポリワックス、オレイン酸等を用いてもよい。成型圧力は、10kg/cm〜100t/cmが好ましく、より好ましくは20kg/cm〜1t/cmである。また成型時間は10分〜10時間が好ましい。成型圧力が20kg/cm未満である場合、成型時間が10分未満である場合には、焼結後に得られる焼結体の密度を高めることができず、焼結体のバルク抵抗が高くなるおそれがある。
(3)焼結工程
成型物の焼結は常圧焼成で行うのが好ましい。他の焼結方法としてHIP(熱間静水圧)焼結、ホットプレス焼結等があるが、経済性の面で常圧焼結の方が優れている。
焼結温度は1200〜1600℃が好ましく、より好ましくは1250〜1550℃、更に好ましくは1300〜1500℃である。1200℃未満では六方晶層状化合物In(ZnO)m(m=2〜7)が生成せず、1600℃を超えると酸化インジウム又は酸化亜鉛が昇華し、組成のずれを生じたり、生成する六方晶層状化合物In(ZnO)mのmが7より大きくなり、得られる焼結体の体積抵抗率が増加する。
(4)表面研磨工程
機械的表面研磨加工処理は、乾式的なものであっても湿式的なものであってもよいが、形状・寸法加工の精度を維持しつつ、焼結体全面に均一な処理を施すためには、以下のようにして行うことが好ましい。
乾式的表面研磨加工処理を行う場合、乾式的バレル処理や乾式的ブラスト処理が好適に採用される。
乾式的バレル処理を採用する場合、バレル加工装置は、回転式、振動式、遠心式等の公知のものを使用することができる。回転式装置や遠心式装置を使用する場合、回転数は50〜300rpmであることが好ましい。振動式装置を使用する場合、振幅数は0.3〜10mmであることが好ましい。使用するメディアとしては、研磨粉を練り込んだ樹脂メディアがよい。研磨粉は被洗浄物である焼結体よりも硬度が高いものであれば特段制限されるものではないが、AlやZrO等のセラミック粉、ダイヤモンドパウダー等が好適に使用される。なお、処理時間は焼結体の容量等によっても異なる。一般的には、60秒以上であることが好ましいが、十分な効果と効率性の点に鑑みれば処理時間は15分以下とすることが好ましい。
乾式的ブラスト処理を採用する場合、投射材が焼結体表面にめり込んで埋没したりしないように、焼結体の硬度等も勘案して、投射材の材質や粒度、投射圧等を選定することが重要である。
湿式的表面研磨加工処理を行う場合、湿式的バレル処理が好適に採用される。バレル加工装置やメディア、処理条件等は乾式的バレル処理のものに準じればよい。湿式的表面研磨加工処理を行った後は、処理時に発生した加工粉が焼結体表面に膠着することがないように、直ちに焼結体を液状媒体中に移すことが望ましい。好適な態様としては、超音波洗浄槽内の水中に移す態様や超音波洗浄を行うまでに焼結体を一時的に保管しておくための洗浄槽内の水中に移す態様等が挙げられる。
乾式的表面研磨加工処理と湿式的表面研磨加工処理を比較すると、前者の方が、処理時に発生した加工粉が焼結体表面に膠着する危険性が少ないこと、研磨液等を必要としないのでその洗浄工程を必要としないこと等の点から好ましい。
本発明の焼結体は、例えば、原料粉末を支持体に溶射付着させて該支持体上に酸化物層(焼結体層)を形成することによりスパッタリングターゲットとして使用できる。
また、原料である酸化物粉体等を、従来公知の方法(ホットプレス、HIP,CIP,鋳込等)により成型体を作製し、支持体に装着した後、焼結体内部をくり貫いて筒状にしてもよい。尚、支持体は平板状ターゲットで使用されているバッキングプレートに相当するものである。
図5はスパッタリングターゲットの一例を示す概略断面図である。
このスパッタリングターゲットは、略円筒形の筒部21とスパッタリング装置に接続するための接続部22を有する支持体20と、筒部21の内面に形成された焼結体31からなる。
上記支持体としては、従来のバッキングプレートで使用されている熱伝導性の良い金属プレートを使用できる。具体的には、Ti製又はMo製の支持体を使用すると、ターゲットと支持体の剥離が効果的に防止できるので、より好ましい。しかし、他の金属を支持体として使用することを制限するものではない。また、本願発明の焼結体層と支持体の熱膨張係数の差によって生ずる応力を緩和させるアンダーコート層を、上記酸化物粉末溶射の前に施すこともできる。
例えば、比較的熱伝導性の良い金属支持体の上にTiやMo等のアンダーコート層を設けることもできる。また、これらの材料相互の密着性を改善するために、Ni等の被膜を介してアンダーコート層を設けることもできる。
尚、アンダーコート層は一層に限らず、多層膜とすることもできる。このアンダーコート層の形成には、めっき、スパッタリング、蒸着等の被覆方法を用いることができる。酸化物粉末の溶射の場合は、溶射被覆方法を用いることがより簡便であり好ましい。
本発明の焼結体を用いたターゲットでは、熱応力に伴う支持金属体からの剥離や使用時のアーキングを防止するため、焼結密度は少なくとも5.2g/cm以上が望ましい。より好ましい焼結密度は5.4g/cm以上、さらに好ましくは5.6g/cm以上である。
本発明の焼結体は、透明導電膜を形成するための材料、例えば、上述したスパッタリングターゲットとして好適に使用できる。そして、この焼結体より得られる膜は、液晶ディスプレイや有機エレクトロルミネッセンス素子、タッチパネル等の透明導電膜等に用いられる。特に、有機EL素子の電極として使用することで、素子の寿命を向上できる。
本発明の有機EL素子は、陰極と陽極との間に、有機発光層を含む有機層を有する有機EL素子である。有機発光層を含む有機層については、特に限定はなく、公知の構成を採用できる。他の構成部材も同様である。本発明では、陰極及び/又は陽極が、上述の膜であることにより、素子の寿命を向上できる。
本発明のEL素子において発光強度や素子寿命が向上するのは、以下の理由と推定している。即ち、筒状ターゲットを使用したスパッタリング法は、成膜対象である基板へのプラズマダメージが抑制できるため、特に、有機膜上への成膜に適している。しかしながら、ITOターゲットを使用した場合、成膜したITO膜自身へのダメージも減少するため、ITOの結晶化が促進される。このため、結晶化の応力により有機層との密着性が低下し、非発光領域が出現する等の不具合が生じる。
一方、本発明の焼結体は非晶質であるため、結晶化による応力の発生がなく、低いプラズマダメージで成膜できるという効果を十分に享受することができる。従って、平板状のターゲットに代えて、筒状のターゲットを使用したスパッタリング法で成膜した場合、従来のITO焼結体よりも本発明の焼結体を使用した方が、より有機EL素子に適した膜が得られる。
次に、実施例に基づいて説明するが、実施例に示す条件はあくまで1つの条件を示した例にすぎず、適応できる種々の条件の広がりは特許請求の範囲を逸脱しない限り、本発明に含まれるものである。
実施例1
酸化インジウムは、金属インジウムを電解法で水酸化インジウムとして析出させ、この水酸化インジウムを焙焼して製造したものを使用した。また、酸化亜鉛粉末は東京化成品(平均粒径1μm)を使用した。これらの酸化インジウム粉末(1000g)及び酸化亜鉛粉末(200g)を混合、微粉砕後造粒し、これを1300℃で焙焼したものを溶射粉末(IZO粉末)とした。
円筒状の支持体として、内径50mmφ、外径70mmφ、長さ500mmのTi製円筒状支持体を準備した。この円筒状支持体の表面は粗面化処理を施した。
上記の溶射用IZO粉末を用いて、上記円筒状支持体の上にプラズマ溶射を行った。
プラズマ溶射には、Arガスを用いて電圧を印加し、膜厚4mmのIZOの被膜を形成した。
このようにして得られたIZO円筒状(シリンドリカル)ターゲットは、密度が5.3g/cm、酸素含有量が理論値の98%、酸化物の平均粒径が1.2μm、バルク抵抗値9.4mΩ・cmであった。
尚、ターゲットの密度は、溶射後の焼結体を剥離し、アルキメデス法で測定した。密度比は理論密度に対する比である。
酸素含有量の理論値、実測値は電子線マイクロアナライザ(EPMA)で測定した。
平均粒径は、電子線マイクロアナライザ(EPMA)の2次電子像写真から求めた。
バルク抵抗値は、4端針法で求めた。
次に、このIZOシリンドリカルターゲットを用いて基板上にスパッタリングし、得られた透明導電膜のシート抵抗や透過率の諸持性を調査した。その結果、LCD(液晶)用としても使用できるIZO膜が形成された。成膜特性は、品質の良好な平板状ITOスパッタリング用ターゲットと同等であった。
また、スパッタリング操作中、支持体とターゲットとの剥離又はターゲット層の亀裂の発生は認められなかった。
尚、Mo又はTi製の支持体に、アンダーコート層としてNi又はInを溶射し、さらに上記と同様に、IZO粉末を溶射した。この場合も、上記と同様の結果が得られた。
また、このターゲットは平板状ターゲットに比べ、格段に高い利用効率を示している。
実施例2
実施例1において、酸化亜鉛の代りに酸化セリウムを使用した以外は全く同様にしてシリンドリカルターゲットを作製し、基板上にスパッタリングし、得られた透明導電膜のシート抵抗や透過率の諸持性を調査したところLCD(液晶)用としても使用できるIZO膜が形成された。成膜特性は、品質の良好な平板状ITOスパッタリング用ターゲットと同等であった。
実施例3
純度99.8%の酸化インジウム(In)粉末(平均粒径1μm)268gと純度99.5%の酸化亜鉛(ZnO)粉末(平均粒径1μm)32gとを素原料として用い、これらをエタノール及びアルミナボールと共にポリイミド製ポットに入れ、遊星ボールミルで2時間混合した。得られた混合粉末を空気雰囲気中、1000℃で5時間仮焼した後、得られた焼成物を再びエタノール及びアルミナボールと共にポリイミド製ポットに入れ、遊星ボールミルで2時間粉砕した。上述のようにして得られた粉末に水とポリビニルアルコールを添加し、混合した後、スプレードライヤーで造粒して、インジウム酸化物と亜鉛酸化物とからなる平均粒径10μmの混合酸化物を得た。
次に、上記の混合酸化物粉末を金型に入れ、金型プレス成形機により100kg/cmの圧力で予備成形を行った後、冷間静水圧プレス成型機で4t/cmの圧力で圧密化して、直径105mm,高さ100mmの円柱状を呈する成形物を得た。
この成形物を焼結炉に入れ、空気雰囲気中1500℃で4時間常圧焼結して、酸化物焼結体を得た。次に、この酸化物焼結体を旋盤にセットし、外径100mm、内径95mm、高さ100mmの円筒状に加工した。これをバッキングプレートにInボンダーを用いて固定することで、目的とする酸化物焼結体からなるターゲットを得た。
このようにして得られたIZOシリンドリカルターゲットは、密度が5.8g/cm、酸素含有量が理論値の97%、平均粒径が1.2μm、バルク抵抗値9.4mΩ・cmのIZOであった。
次に、このIZOシリンドリカルターゲットを用いて基板上にスパッタリングし、得られた透明導電膜のシート抵抗や透過率の諸持性を調査したところLCD(液晶)用としても使用できるIZO膜が形成された。成膜特性は、品質の良好な平板状ITOスパッタリング用ターゲットと同等であった。
また、スパッタリング操作中、支持体とターゲットとの剥離又はターゲット層の亀裂の発生は認められなかった。
実施例4
(有機EL素子の製造1)
基板として1.1mm厚のガラスを使用し、陽極として50nmのCrをスパッタにより成膜した。このCr付ガラスをイソプロピルアルコールで5分間超音波洗浄した後、純水で5分間洗浄し、最後に再びイソプロピルアルコールで5分間超音波洗浄した。洗浄後の透明支持基板を市販の真空蒸着装置[日本真空技術(株)製]の基板ホルダーに固定し、モリブデン製抵抗加熱ボートにN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(以下、TPDAという)を200mg入れ、また、別のモリブデン製抵抗加熱ボートに4,4’−(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(以下、DPVBiという)を200mg入れて、真空チャンバー内を1×10−4Paまで減圧した。
次に、TPDAを入れた前記抵抗加熱ボートを215〜220℃まで加熱して、TPDAを蒸着速度0.1〜0.3nm/secでCr付ガラス上に堆積させて、膜厚60nmの正孔注入層を成膜した。このときの基板温度は室温であった。これを真空チャンバーから取り出すことなく、DPVBiを入れた前述のモリブデン製抵抗加熱ボートを220℃に加熱し、DPVBiを0.1〜0.2nm/secの蒸着速度で正孔注入層上に堆積させて、膜厚40nmの発光層を成膜した。このときの基板温度も室温であった。
上述のように、陽極、正孔注入層、発光層を順次成膜した基板を真空チャンバーから取り出して、上記発光層の上にステンレススチール製のマスクを設置し、再び基板ホルダーに固定した。次に、モリブデン製抵抗加熱ボートにアルミキレート錯体(Alq:トリス(8−キノリノール)アルミニウム)を200mg入れて真空チャンバー内に装着した。
次に、実施例1で製造した円筒型スパッタリングターゲットを用い、Alq上にIZOを120nmの膜厚で成膜した。このようにしてCr付ガラス基板上に陽極、正孔注入層、発光層、電子注入層及びIZO層(陰極)を設けたことにより有機EL素子を得た。
この有機EL素子に9Vの電圧を印加したところ、150cd/mの発光強度が得られた。さらに、同素子を室温・2000時間の寿命試験を行ったところ、発光強度は90cd/mまで低下した。寿命試験後の素子の表面を陰極側から光学顕微鏡で観察したが、変化は認められなかった。
使用したターゲットの物性、及び作製した有機EL素子の評価結果を表1に示す。尚、表中の「評価」欄は、有機EL素子として一般的な試験に耐えられる場合を○、発光領域が小さい、又は発光しない等、素子として致命的な欠陥がある場合を×とした。
実施例5
ターゲットとして、実施例2で製造したもの(ICeOターゲット)を使用した他は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例6
酸化亜鉛に代えて、純度99.5%のCsCO(平均粒径5μm)を用い、焼結温度を1000℃とし、さらに、焼結体の厚さを7mmに加工した他は、実施例3と同様にしてターゲット(ICsO)を作製した。また、このターゲットを使用して陰極を形成した他は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例7
酸化亜鉛に平均粒径が5μmのものを用い、焼結体の厚さを1mmに加工した他は、実施例3と同様にしてターゲット(IZO)を作製した。また、このターゲットを使用して陰極を形成した他は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例8
酸化亜鉛に平均粒径が1.5μmのものを用い、焼結体の厚さを10mmに加工した他は、実施例3と同様にしてターゲット(IZO)を作製した。また、このターゲットを使用して陰極を形成した他は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
比較例1
原料として、平均粒径が2μmの酸化インジウム−酸化錫(ITO)を用いた他は、実施例3と同様にしてターゲット(ITO)を作製した。また、このターゲットを使用して陰極を形成した他は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
比較例2
陰極の製膜に円板状(平板状)のIZOターゲット(In:ZnO=90:10wt%;三井金属製、4インチφ)を用いて、Alq上にIZO陰極をマグネトロンスパッタリングで製膜した他は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
比較例3
実施例8において、酸化亜鉛の代わりに酸化錫を使用し、円板状(平板状)のITOターゲットを作製した。このITOターゲットを用いて、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 2008001554
実施例9
(有機EL素子の製造2)
基板として1.1mm厚のガラスを使用し、陽極として実施例1で製造したターゲットを用い、100nmのIZOをスパッタにより成膜した。このIZO付ガラスをイソプロピルアルコールで5分間超音波洗浄した後、純水で5分間洗浄し、最後に再びイソプロピルアルコールで5分間超音波洗浄した。洗浄後の透明支持基板を市販の真空蒸着装置[日本真空技術(株)製]の基板ホルダーに固定し、モリブデン製抵抗加熱ボートにN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(以下、TPDAという)を200mg入れ、また別のモリブデン製抵抗加熱ボートに4,4’−(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(以下、DPVBiという)を200mg入れて、真空チャンバー内を1×10−4Paまで減圧した。
次に、TPDAを入れた前記抵抗加熱ボートを215〜220℃まで加熱して、TPDAを蒸着速度0.1〜0.3nm/secでIZO付ガラス上に堆積させて、膜厚60nmの正孔注入層を成膜した。このときの基板温度は室温であった。これを真空チャンバーから取り出すことなく、DPVBiを入れた前述のモリブデン製抵抗加熱ボートを220℃に加熱し、DPVBiを0.1〜0.2nm/secの蒸着速度で正孔注入層上に堆積させて、膜厚40nmの発光層を成膜した。このときの基板温度も室温であった。
上述のように、陽極、正孔注入層、発光層を順次成膜した基板を真空チャンバーから取り出して、上記発光層の上にステンレススチール製のマスクを設置し、再び基板ホルダーに固定した。次に、モリブデン製抵抗加熱ボートにアルミキレート錯体(Alq:トリス(8−キノリノール)アルミニウム)を200mg入れて真空チャンバー内に装着した。
さらに、アルミナ被覆タングステン製バスケットに銀(Ag)のインゴットを8g入れ、また別のモリブデン製ボートにビスマス(Bi)のリボンを1g、さらに別のモリブデン製ボートにマグネシウム(Mg)1gを入れた。その後真空チャンバー内を2×10−4Paまで減圧して、まずAlqの入ったボートを280℃に通電加熱してAlqを0.3nm/secの蒸着速度で20nm蒸着して、電子注入層を成膜した。
次にAgを9nm/sec、Biを0.8nm/sec、Mgを0.2nm/secの速度でそれぞれ同時蒸着させて12秒で膜厚2nmのAg−Bi−Mg蒸着膜からなる陰極を得た。このようにしてIZO付ガラス基板上に陽極、正孔注入層、発光層、電子注入層及び陰極を設けたことにより有機EL素子が得られた。
このようにして得られた有機EL素子に9Vの電圧を印加したところ、150cd/mの発光強度が得られた。
さらに、同素子を室温で2000時間の寿命試験を行ったところ、発光強度は90cd/mまで低下した。寿命試験後の素子の表面を陰極側から光学顕微鏡で観察したが、変化は認められなかった。
使用したターゲットの物性、及び作製した有機EL素子の評価結果を表2に示す。
実施例10
陽極の形成に実施例3で製造したターゲットを用いた他は、実施例9と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表2に示す。
実施例11
酸化亜鉛に代えて平均粒径が1μmのCeO(純度99.5%)を用いた他は、実施例3と同様にしてターゲット(ICeO)を作製した。
陽極の形成にこのターゲットを用いた他は、実施例9と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表2に示す。
実施例12
酸化亜鉛に代えて平均粒径が2μmのSm(純度99.5%)を用い、焼結体の厚さを1mmに加工した他は、実施例3と同様にしてターゲット(ISmO)を作製した。
陽極の形成にこのターゲットを用いた他は、実施例9と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表2に示す。
実施例13
酸化亜鉛に代えて平均粒径が5μmのSm(純度99.5%)を用い、焼結体の厚さを5mmに加工した他は、実施例3と同様にしてターゲット(ISmO)を作製した。
陽極の形成にこのターゲットを用いた他は、実施例9と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表2に示す。
実施例14
純度99.8%の酸化インジウム268gと、純度99.8%の酸化亜鉛16g、純度99.8%の酸化セリウム16gを原料として用い、これらをエタノールおよびアルミナボールと共にポリイミド製ポットにいれ、遊星ボールミルで2時間混合した。以後、実施例3と同様にして酸化物焼結体からなるターゲットを得た。尚、焼結体の厚さは7mmに加工した。
このようにして得られたIZCOシリンドリカルターゲットは、密度が5.5g/cm、酸素含有量が理論値の95%、平均粒径が9μm、バルク抵抗値が20mΩ・cmであった。
陽極の形成にこのターゲットを用いた他は、実施例9と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表2に示す。
Figure 2008001554
本発明の焼結体は、透明導電膜作製用のスパッタリングターゲットに好適である。また、本発明の焼結体を使用して形成した透明導電膜は、液晶表示装置、有機EL表示装置、放射線検出素子、端末機器の透明タブレット、窓ガラスの結露防止用発熱膜、帯電防止膜又は太陽光集熱器用選択透過膜等に使用できる。
本発明の焼結体の好適な組成範囲を示した図である。 本発明の焼結体の形状の一例を示す概略斜視図である。 本発明の焼結体の形状の一例を示す概略斜視図である。 本発明の焼結体の形状の一例を示す概略斜視図である。 スパッタリングターゲットの一例の概略断面図である。
符号の説明
11 焼結体
12 第一の面(上面)
13 第二の面(底面)
14 穴
20 支持体
21 筒部
22 接続部
31 焼結体

Claims (8)

  1. 酸化インジウムと、
    酸化亜鉛、ランタノイド元素の酸化物、アルカリ金属元素の酸化物及びアルカリ土類金属元素の酸化物からなる群から選択される1種以上の酸化物と、を含む焼結体であって、筒状形状を有することを特徴とする焼結体。
  2. 前記焼結体が円筒形、又は底面と上面の径が異なる円筒形である請求項1に記載の焼結体。
  3. 密度が理論密度の80%以上100%以下である請求項1又は2に記載の焼結体。
  4. 前記酸化物の平均粒径が1μm以上10μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の焼結体。
  5. バルク抵抗値が50mΩ・cm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の焼結体。
  6. 厚さが1mm以上10mm以下である請求項1〜5のいずれかに記載の焼結体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の焼結体をスパッタリングターゲットとして用い、スパッタリング法により形成した膜。
  8. 陰極と陽極との間に、有機発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記陰極及び/又は陽極が、請求項7記載の膜であることを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
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