JP2008001554A - 焼結体、膜及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酸化インジウムと、酸化亜鉛、ランタノイド元素の酸化物、アルカリ金属元素の酸化物及びアルカリ土類金属元素の酸化物からなる群から選択される1種以上の酸化物と、を含む焼結体であって、筒状形状を有することを特徴とする焼結体。
【選択図】図2
Description
また、特許文献3では、円筒型ITO(酸化インジウム一酸化錫)焼結ターゲット及びその製造方法が開示されている。
しかしながら、円筒型ITO焼結ターゲットを使用して形成した膜を有機EL素子の電極に使用すると、通常の平板状のターゲットを用いた場合よりも、素子の性能が低下するという問題があった。
1.酸化インジウムと、酸化亜鉛、ランタノイド元素の酸化物、アルカリ金属元素の酸化物及びアルカリ土類金属元素の酸化物からなる群から選択される1種以上の酸化物と、を含む焼結体であって、筒状形状を有することを特徴とする焼結体。
2.前記焼結体が円筒形、又は底面と上面の径が異なる円筒形である1に記載の焼結体。
3.密度が理論密度の80%以上100%以下である1又は2に記載の焼結体。
4.前記酸化物の平均粒径が1μm以上10μm以下である1〜3のいずれかに記載の焼結体。
5.バルク抵抗値が50mΩ・cm以下である1〜3のいずれかに記載の焼結体。
6.厚さが1mm以上10mm以下である1〜5のいずれかに記載の焼結体。
7.上記1〜6のいずれかに記載の焼結体をスパッタリングターゲットとして用い、スパッタリング法により形成した膜。
8.陰極と陽極との間に、有機発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記陰極及び/又は陽極が、7記載の膜であることを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
尚、酸化インジウムを必須成分とすることで、導電性を安定化することができる。
アルカリ金属元素の酸化物としては、酸化セシウム、酸化リチウム、酸化カリウム等が挙げられる。好ましくは、酸化セシウム、酸化リチウムである。
アルカリ土類金属元素の酸化物としては、MgO、CaO等が挙げられる。
尚、焼結体を構成する酸化物は、産業用等に販売されている粉状体のものが使用できる。また、各元素の炭酸塩等、焼結により酸化物となる化合物を原料として用いてもよい。
図1において、各点の座標(In,Zn,ランタノイド元素又はアルカリ金属元素)は、A(98,2,0)、B(95,0,5)、C(50,50,0)、D(70,0,30)である。
図2〜図4は焼結体の形状の一例を示す概略斜視図である。図2は円筒形の例であり、図3は底面と上面を構成する円の径が異なる円筒形の例であり、図4は直方体の例である。いずれも、外周部を形成する焼結体11の第一の面12(上面)から対向する第二の面13(底面)まで貫通している穴14を有している。
焼結体の厚さは、1mm以上10mm以下であることが好ましく、2mm以上5mm以下であることが特に好ましい。これにより、熱応力が少なく割れの少ない焼結体を得ることができる。
焼結体の密度は、焼結温度、原料粉末の粒径、プレス成形圧力等によって調整できる。
尚、平均粒径は電子線マイクロアナライザ(EPMA)の2次電子像写真から求めた値である。また、酸化物の平均粒径は、使用する酸化物等の原料の粒径を調整することにより制御できる。
1.溶射法による焼結体の製造
溶射法による製造において、酸化物粉末溶射法を用いる場合、プラズマ溶射法、高速ガス溶射法、ガス溶射法等、いくつかの種類の溶射法が使用できる。
本発明では、適切な溶射粉末を使用することにより、焼結体層の密着性を向上させ、平均粒径が10μm以下の均一な分布の焼結体が得られ、さらに焼結体中の酸素含有量及びバルク抵抗値を上記の値に安定かつ容易に得ることを可能にする。
また、酸素量に依存する膜特性を維持する上で、焼結体層中の酸素含有量が理論値の97%以上100%未満の範囲のものを使用するのが最も適している。
焼結法により、焼結体を製造する場合は従来公知の方法が使用できる。焼結体の密度を5.0g/cm3以上とし、かつ酸化物層中の酸素含有量が理論値の97%以上100%未満であることを必須要件とする。
焼結体材料として、使用する原料の平均粒径は0.01〜10μmであるのが好ましく、より好ましくは0.05〜5μm、特に好ましくは0.1〜5μmである。0.01μm未満では凝集しやすく、10μmを超えると原料の混合性が悪く、焼結しても、緻密な焼結体が得られない。尚、原料粉末の粒径が10μmを超える場合には、ボールミル、ロールミル、パールミル、ジェットミル等を用い、平均粒径が上記範囲内に入るように調整して用いることもできる。
以下、混合工程、成型工程、焼結工程の順で、酸化インジウムと酸化亜鉛の焼結体(IZO焼結体)を製造する例を説明する。
混合は、酸化インジウムと酸化亜鉛の粉末をボールミル、ジェットミル、パールミル等の混合器に入れ、これらを混ぜ合せることにより行うのが好ましい。混合時間は1〜100時間が好ましく、より好ましくは5〜50時間、特に好ましくは10〜50時間である。1時間未満では混合が十分ではなく、100時間を超えると経済的でない。混合温度は特に制限はなく、室温が好ましい。
酸化インジウムと酸化亜鉛の混合粉末、仮焼粉末又は造粒粉末の成型は、金型成型、鋳込み成型又は射出成型等により行われる。成型助剤にポリビニルアルコール、メチルセルロース、ポリワックス、オレイン酸等を用いてもよい。成型圧力は、10kg/cm2〜100t/cm2が好ましく、より好ましくは20kg/cm2〜1t/cm2である。また成型時間は10分〜10時間が好ましい。成型圧力が20kg/cm2未満である場合、成型時間が10分未満である場合には、焼結後に得られる焼結体の密度を高めることができず、焼結体のバルク抵抗が高くなるおそれがある。
成型物の焼結は常圧焼成で行うのが好ましい。他の焼結方法としてHIP(熱間静水圧)焼結、ホットプレス焼結等があるが、経済性の面で常圧焼結の方が優れている。
焼結温度は1200〜1600℃が好ましく、より好ましくは1250〜1550℃、更に好ましくは1300〜1500℃である。1200℃未満では六方晶層状化合物In2O3(ZnO)m(m=2〜7)が生成せず、1600℃を超えると酸化インジウム又は酸化亜鉛が昇華し、組成のずれを生じたり、生成する六方晶層状化合物In2O3(ZnO)mのmが7より大きくなり、得られる焼結体の体積抵抗率が増加する。
機械的表面研磨加工処理は、乾式的なものであっても湿式的なものであってもよいが、形状・寸法加工の精度を維持しつつ、焼結体全面に均一な処理を施すためには、以下のようにして行うことが好ましい。
乾式的表面研磨加工処理を行う場合、乾式的バレル処理や乾式的ブラスト処理が好適に採用される。
乾式的バレル処理を採用する場合、バレル加工装置は、回転式、振動式、遠心式等の公知のものを使用することができる。回転式装置や遠心式装置を使用する場合、回転数は50〜300rpmであることが好ましい。振動式装置を使用する場合、振幅数は0.3〜10mmであることが好ましい。使用するメディアとしては、研磨粉を練り込んだ樹脂メディアがよい。研磨粉は被洗浄物である焼結体よりも硬度が高いものであれば特段制限されるものではないが、Al2O3やZrO2等のセラミック粉、ダイヤモンドパウダー等が好適に使用される。なお、処理時間は焼結体の容量等によっても異なる。一般的には、60秒以上であることが好ましいが、十分な効果と効率性の点に鑑みれば処理時間は15分以下とすることが好ましい。
湿式的表面研磨加工処理を行う場合、湿式的バレル処理が好適に採用される。バレル加工装置やメディア、処理条件等は乾式的バレル処理のものに準じればよい。湿式的表面研磨加工処理を行った後は、処理時に発生した加工粉が焼結体表面に膠着することがないように、直ちに焼結体を液状媒体中に移すことが望ましい。好適な態様としては、超音波洗浄槽内の水中に移す態様や超音波洗浄を行うまでに焼結体を一時的に保管しておくための洗浄槽内の水中に移す態様等が挙げられる。
乾式的表面研磨加工処理と湿式的表面研磨加工処理を比較すると、前者の方が、処理時に発生した加工粉が焼結体表面に膠着する危険性が少ないこと、研磨液等を必要としないのでその洗浄工程を必要としないこと等の点から好ましい。
また、原料である酸化物粉体等を、従来公知の方法(ホットプレス、HIP,CIP,鋳込等)により成型体を作製し、支持体に装着した後、焼結体内部をくり貫いて筒状にしてもよい。尚、支持体は平板状ターゲットで使用されているバッキングプレートに相当するものである。
このスパッタリングターゲットは、略円筒形の筒部21とスパッタリング装置に接続するための接続部22を有する支持体20と、筒部21の内面に形成された焼結体31からなる。
尚、アンダーコート層は一層に限らず、多層膜とすることもできる。このアンダーコート層の形成には、めっき、スパッタリング、蒸着等の被覆方法を用いることができる。酸化物粉末の溶射の場合は、溶射被覆方法を用いることがより簡便であり好ましい。
本発明の有機EL素子は、陰極と陽極との間に、有機発光層を含む有機層を有する有機EL素子である。有機発光層を含む有機層については、特に限定はなく、公知の構成を採用できる。他の構成部材も同様である。本発明では、陰極及び/又は陽極が、上述の膜であることにより、素子の寿命を向上できる。
一方、本発明の焼結体は非晶質であるため、結晶化による応力の発生がなく、低いプラズマダメージで成膜できるという効果を十分に享受することができる。従って、平板状のターゲットに代えて、筒状のターゲットを使用したスパッタリング法で成膜した場合、従来のITO焼結体よりも本発明の焼結体を使用した方が、より有機EL素子に適した膜が得られる。
酸化インジウムは、金属インジウムを電解法で水酸化インジウムとして析出させ、この水酸化インジウムを焙焼して製造したものを使用した。また、酸化亜鉛粉末は東京化成品(平均粒径1μm)を使用した。これらの酸化インジウム粉末(1000g)及び酸化亜鉛粉末(200g)を混合、微粉砕後造粒し、これを1300℃で焙焼したものを溶射粉末(IZO粉末)とした。
円筒状の支持体として、内径50mmφ、外径70mmφ、長さ500mmのTi製円筒状支持体を準備した。この円筒状支持体の表面は粗面化処理を施した。
上記の溶射用IZO粉末を用いて、上記円筒状支持体の上にプラズマ溶射を行った。
プラズマ溶射には、Arガスを用いて電圧を印加し、膜厚4mmのIZOの被膜を形成した。
尚、ターゲットの密度は、溶射後の焼結体を剥離し、アルキメデス法で測定した。密度比は理論密度に対する比である。
酸素含有量の理論値、実測値は電子線マイクロアナライザ(EPMA)で測定した。
平均粒径は、電子線マイクロアナライザ(EPMA)の2次電子像写真から求めた。
バルク抵抗値は、4端針法で求めた。
また、スパッタリング操作中、支持体とターゲットとの剥離又はターゲット層の亀裂の発生は認められなかった。
また、このターゲットは平板状ターゲットに比べ、格段に高い利用効率を示している。
実施例1において、酸化亜鉛の代りに酸化セリウムを使用した以外は全く同様にしてシリンドリカルターゲットを作製し、基板上にスパッタリングし、得られた透明導電膜のシート抵抗や透過率の諸持性を調査したところLCD(液晶)用としても使用できるIZO膜が形成された。成膜特性は、品質の良好な平板状ITOスパッタリング用ターゲットと同等であった。
純度99.8%の酸化インジウム(In2O3)粉末(平均粒径1μm)268gと純度99.5%の酸化亜鉛(ZnO)粉末(平均粒径1μm)32gとを素原料として用い、これらをエタノール及びアルミナボールと共にポリイミド製ポットに入れ、遊星ボールミルで2時間混合した。得られた混合粉末を空気雰囲気中、1000℃で5時間仮焼した後、得られた焼成物を再びエタノール及びアルミナボールと共にポリイミド製ポットに入れ、遊星ボールミルで2時間粉砕した。上述のようにして得られた粉末に水とポリビニルアルコールを添加し、混合した後、スプレードライヤーで造粒して、インジウム酸化物と亜鉛酸化物とからなる平均粒径10μmの混合酸化物を得た。
次に、上記の混合酸化物粉末を金型に入れ、金型プレス成形機により100kg/cm2の圧力で予備成形を行った後、冷間静水圧プレス成型機で4t/cm2の圧力で圧密化して、直径105mm,高さ100mmの円柱状を呈する成形物を得た。
このようにして得られたIZOシリンドリカルターゲットは、密度が5.8g/cm3、酸素含有量が理論値の97%、平均粒径が1.2μm、バルク抵抗値9.4mΩ・cmのIZOであった。
また、スパッタリング操作中、支持体とターゲットとの剥離又はターゲット層の亀裂の発生は認められなかった。
(有機EL素子の製造1)
基板として1.1mm厚のガラスを使用し、陽極として50nmのCrをスパッタにより成膜した。このCr付ガラスをイソプロピルアルコールで5分間超音波洗浄した後、純水で5分間洗浄し、最後に再びイソプロピルアルコールで5分間超音波洗浄した。洗浄後の透明支持基板を市販の真空蒸着装置[日本真空技術(株)製]の基板ホルダーに固定し、モリブデン製抵抗加熱ボートにN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(以下、TPDAという)を200mg入れ、また、別のモリブデン製抵抗加熱ボートに4,4’−(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(以下、DPVBiという)を200mg入れて、真空チャンバー内を1×10−4Paまで減圧した。
使用したターゲットの物性、及び作製した有機EL素子の評価結果を表1に示す。尚、表中の「評価」欄は、有機EL素子として一般的な試験に耐えられる場合を○、発光領域が小さい、又は発光しない等、素子として致命的な欠陥がある場合を×とした。
ターゲットとして、実施例2で製造したもの(ICeOターゲット)を使用した他は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
酸化亜鉛に代えて、純度99.5%のCs2CO3(平均粒径5μm)を用い、焼結温度を1000℃とし、さらに、焼結体の厚さを7mmに加工した他は、実施例3と同様にしてターゲット(ICsO)を作製した。また、このターゲットを使用して陰極を形成した他は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
酸化亜鉛に平均粒径が5μmのものを用い、焼結体の厚さを1mmに加工した他は、実施例3と同様にしてターゲット(IZO)を作製した。また、このターゲットを使用して陰極を形成した他は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
酸化亜鉛に平均粒径が1.5μmのものを用い、焼結体の厚さを10mmに加工した他は、実施例3と同様にしてターゲット(IZO)を作製した。また、このターゲットを使用して陰極を形成した他は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
原料として、平均粒径が2μmの酸化インジウム−酸化錫(ITO)を用いた他は、実施例3と同様にしてターゲット(ITO)を作製した。また、このターゲットを使用して陰極を形成した他は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
陰極の製膜に円板状(平板状)のIZOターゲット(In2O3:ZnO=90:10wt%;三井金属製、4インチφ)を用いて、Alq上にIZO陰極をマグネトロンスパッタリングで製膜した他は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例8において、酸化亜鉛の代わりに酸化錫を使用し、円板状(平板状)のITOターゲットを作製した。このITOターゲットを用いて、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(有機EL素子の製造2)
基板として1.1mm厚のガラスを使用し、陽極として実施例1で製造したターゲットを用い、100nmのIZOをスパッタにより成膜した。このIZO付ガラスをイソプロピルアルコールで5分間超音波洗浄した後、純水で5分間洗浄し、最後に再びイソプロピルアルコールで5分間超音波洗浄した。洗浄後の透明支持基板を市販の真空蒸着装置[日本真空技術(株)製]の基板ホルダーに固定し、モリブデン製抵抗加熱ボートにN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(以下、TPDAという)を200mg入れ、また別のモリブデン製抵抗加熱ボートに4,4’−(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(以下、DPVBiという)を200mg入れて、真空チャンバー内を1×10−4Paまで減圧した。
さらに、アルミナ被覆タングステン製バスケットに銀(Ag)のインゴットを8g入れ、また別のモリブデン製ボートにビスマス(Bi)のリボンを1g、さらに別のモリブデン製ボートにマグネシウム(Mg)1gを入れた。その後真空チャンバー内を2×10−4Paまで減圧して、まずAlqの入ったボートを280℃に通電加熱してAlqを0.3nm/secの蒸着速度で20nm蒸着して、電子注入層を成膜した。
このようにして得られた有機EL素子に9Vの電圧を印加したところ、150cd/m2の発光強度が得られた。
使用したターゲットの物性、及び作製した有機EL素子の評価結果を表2に示す。
陽極の形成に実施例3で製造したターゲットを用いた他は、実施例9と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表2に示す。
酸化亜鉛に代えて平均粒径が1μmのCeO2(純度99.5%)を用いた他は、実施例3と同様にしてターゲット(ICeO)を作製した。
陽極の形成にこのターゲットを用いた他は、実施例9と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表2に示す。
酸化亜鉛に代えて平均粒径が2μmのSm2O3(純度99.5%)を用い、焼結体の厚さを1mmに加工した他は、実施例3と同様にしてターゲット(ISmO)を作製した。
陽極の形成にこのターゲットを用いた他は、実施例9と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表2に示す。
酸化亜鉛に代えて平均粒径が5μmのSm2O3(純度99.5%)を用い、焼結体の厚さを5mmに加工した他は、実施例3と同様にしてターゲット(ISmO)を作製した。
陽極の形成にこのターゲットを用いた他は、実施例9と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表2に示す。
純度99.8%の酸化インジウム268gと、純度99.8%の酸化亜鉛16g、純度99.8%の酸化セリウム16gを原料として用い、これらをエタノールおよびアルミナボールと共にポリイミド製ポットにいれ、遊星ボールミルで2時間混合した。以後、実施例3と同様にして酸化物焼結体からなるターゲットを得た。尚、焼結体の厚さは7mmに加工した。
このようにして得られたIZCOシリンドリカルターゲットは、密度が5.5g/cm3、酸素含有量が理論値の95%、平均粒径が9μm、バルク抵抗値が20mΩ・cmであった。
陽極の形成にこのターゲットを用いた他は、実施例9と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表2に示す。
12 第一の面(上面)
13 第二の面(底面)
14 穴
20 支持体
21 筒部
22 接続部
31 焼結体
Claims (8)
- 酸化インジウムと、
酸化亜鉛、ランタノイド元素の酸化物、アルカリ金属元素の酸化物及びアルカリ土類金属元素の酸化物からなる群から選択される1種以上の酸化物と、を含む焼結体であって、筒状形状を有することを特徴とする焼結体。 - 前記焼結体が円筒形、又は底面と上面の径が異なる円筒形である請求項1に記載の焼結体。
- 密度が理論密度の80%以上100%以下である請求項1又は2に記載の焼結体。
- 前記酸化物の平均粒径が1μm以上10μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の焼結体。
- バルク抵抗値が50mΩ・cm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の焼結体。
- 厚さが1mm以上10mm以下である請求項1〜5のいずれかに記載の焼結体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の焼結体をスパッタリングターゲットとして用い、スパッタリング法により形成した膜。
- 陰極と陽極との間に、有機発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
前記陰極及び/又は陽極が、請求項7記載の膜であることを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
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