JP2007537607A - スピン・バリア改良型二重化磁気抵抗効果素子およびそれを使用する磁気メモリ - Google Patents

スピン・バリア改良型二重化磁気抵抗効果素子およびそれを使用する磁気メモリ Download PDF

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Abstract

磁気メモリで使用することができる磁気素子を提供するための方法およびシステム。この磁気素子は、第1のピン止め層と、スペーサ層と、自由層と、スピン・バリア層と、第2のピン止め層とを含む。スペーサ層は非磁気性であり、ピン止め層と自由層との間に位置する。書き込み電流が磁気素子を通過する場合には、自由層をスピン・トランスファにより切り替えることができる。自由層は、スペーサ層とスピン・バリア層との間に位置する。スピン・バリア層は、自由層と第2のピン止め層との間に位置する。スピン・バリア層は、自由層の減衰定数への外面による寄与を低減するように構成される。ある態様においては、スピン・バリア層は、高い面積抵抗を有し、スピン・ポンピング誘起減衰をほぼ除去することができる。他の態様においては、この磁気素子は、また、スピン・バリア層と自由層との間にスピン蓄積層を含む。スピン蓄積層は、高い導電性を有し、長いスピン拡散長さを有することができる。

Description

本発明は、磁気記憶システムに関し、特にスイッチングの際にスピン・トランスファ効果を使用し、より低いスイッチング電流密度で切り替えることができる磁気素子を提供するための方法およびシステムに関する。
図1A、図1Bおよび図1Cは、磁気メモリで使用することができる従来の磁気素子10、10'および10"である。例えば、非特許文献1及び非特許文献2などの論文には、磁気メモリの分野における開発の最新の論評が掲載されていることに留意されたい。従来の磁気素子10は、スピン・バルブであり、従来の反強磁性(AFM)層12、従来のピン止め層14、導電性の従来のスペーサ層16、および従来の自由層18を含む。シード層またはキャッピング層のような他の層(図示せず)も使用することができる。従来のピン止め層14および従来の自由層18は強磁性である。それ故、従来の自由層18は、図に示すように交換可能な磁化19を有する。従来のスペーサ層16は非磁気性である。AFM層12は、特定の方向にピン止め層14の磁化を固定またはピン止めするために使用される。自由層18の磁化は、通常、外部の磁界に応答して自由に回転する。これらの図は、また、従来の磁気素子10を通して電流を流すために使用することができる頂部接点20および底部接点22も示す。
図1Bの従来の磁気素子10'は、スピン・トンネル接合である。従来のスピン・トン
ネル接合10'の一部は、従来のスピン・バルブ10に似ている。それ故、従来の磁気素
子10'は、AFM層12'従来のピン止め層14'、絶縁バリア層16'である従来のスペース層、および交換可能な磁化19'を有する従来の自由層18'を含む。従来のバリア層16'は非常に薄いので、電子は従来のスピン・トンネル接合10'をトンネルする、即ち通り抜けることができる。
従来の磁気素子10"は、AFM層12'、従来のピン止め層14'、電流制限層16"である従来のスペーサ層、および変更可能な磁化19"を有する従来の自由層18"を含む。従来の電流制限層16"は、金属性伝導エリア(以後導電性チャネル15と呼ぶ)と絶縁
体であってもよい比抵抗の高い領域(以後絶縁マトリックス17と呼ぶ)とが混在する不均質層である。強磁性層14"および18"の間の伝導は、本質的には導電性チャネル15に制限される。それ故、従来の磁気素子10"は、電流制限磁気抵抗効果薄膜構造と呼ば
れる。従来の磁気素子10"については、非特許文献3の磁気抵抗ハード・ディスク・ド
ライブ読み出しヘッドに関する箇所に詳細に記載されている。
それぞれ、従来の自由層18/18'/18"および従来のピン止め層14/14'/1
4"の磁化19/19'/19"の向きにより、従来の磁気素子10/10'/10"の抵抗
はそれぞれ変化する。従来の自由層18/18'/18"の磁化19/19'/19"が従来のピン止め層14/14'/14"の磁化に平行である場合には、従来の磁気素子10/10'/10"の抵抗は低い。従来の自由層18/18'/18"の磁化19/19'/19"が従来のピン止め層14/14'/14"の磁気に逆平行である場合には、従来の磁気素子10/10'/10"の抵抗は高い。従来の磁気素子10/10'/10"の抵抗を感知するために、従来の磁気素子10/10'/10"を通して電流が流される。通常、メモリとして使用する場合には、電流は、(図1A、図1Bまたは図1Cに示すz方向に上方または下方に)従来の磁気素子10/10'/10"の層に垂直に、CPP(面に垂直な電流)構成として流れる。この構成の場合には、電流は、それぞれ頂部接点20、20'、20"と底
部接点22、22'、22"の間を流れる。
より高い密度のメモリ・セルを有する磁気メモリに関連するいくつかの問題を克服するために、従来の自由層10/10'/10"の磁化19/19'/19"を切り替えるためにスピン・トランスファを使用することができる。スピン・トランスファについては、従来の磁気素子10'のところで説明するが、同様に従来の磁気素子10および10"にも適用することができる。スピン・トランスファの現在の知見については、非特許文献4〜8が詳細に記述している。。それ故、スピン・トランスファ現象の下記の記述は、現在の知見に基づくものであり、本発明の範囲を制限するものではない。
スピン偏極電流がCPP構成のスピン・トンネル接合10'のような磁性多層を横切る
と、強磁性層上に入射する電子のスピン角運動量の一部を強磁性層に移送することができる。より詳細に説明すると、従来の自由層18'に入射する電子は、そのスピン角運動量
の一部を従来の自由層18'に移送することができる。角運動量のこの移送は、自由層磁
化19'上に働くスピン・トランスファ・トルクであると見なすことができる。その結果
、スピン偏極電流は、電流密度が十分高く(約10〜10A/cm)、スピン・トンネル接合の横寸法が小さい(約200ナノメートル未満)の場合には、従来の自由層18'の磁化19'の方向を切り替えることができる。スピン・トランスファ誘起スイッチングを起こすことができる閾値電流を臨界電流Iと呼ぶ。さらに、従来の自由層18'の
磁化19'の方向を切り替えることができるスピン・トランスファの場合には、従来の自
由層18'は、十分薄くなくてはならず、例えば、好適には、Coの場合、約10ナノメ
ートル未満であることが好ましいと一般的に考えられている。スピン・トランスファをベースとする磁化の切り替えは、他のスイッチング機構より盛んに使用されていて、従来の磁気素子10'の横寸法が短い場合に、数百ナノメートルの範囲内で観察することができ
る。それ故、スピン・トランスファは、より小さい磁気素子10'を含むより高密度の磁
気メモリ用に適している。
スピン・トランスファ現象は、従来の磁気素子10/10'/10"の従来の自由層18/18'/18"の磁化の方向を切り替えるために、外部スイッチング磁場の代わりとして、またはそれと一緒にCPP構成で使用することができる。例えば、従来の磁気素子10'の場合には、従来の自由層18'の磁化19'は、従来のピン止め層14'の磁化に逆平行の方向から、従来のピン止め層14'の磁化に平行な方向に切り替えることができる。電
流は従来の自由層18'から従来のピン止め層14'に流れる(伝導電子は、従来のピン止め層14'から従来の自由層18'に流れる)。別の方法としては、電流が従来のピン止め層14'から従来の自由層18'に流れている場合には(伝導電子が反対方向に流れている場合には)、自由層18'の磁化を、従来のピン止め層14'の磁化に平行な方向から、従来のピン止め層14'の磁化に逆平行な方向に切り替えることができる。
臨界電流Iの大きさは、非特許文献9に記載されていて、特に非特許文献10にさらに詳細に記載されている、一般に使用されているスピン・トランスファ・スピン・トルク・モデルにより決定することができる。Slonczewskiのモデルによれば、スピン・トランスファ・スタックの自由層に対するスイッチング電流密度Iは下記に比例する。
αtM[Heff−2πM]/g(θ)
ここで、
α=現象論的Gilbert減衰パラメータ;
t=自由層の厚さ;
=自由層の飽和磁化;
eff=自由層に対する実効磁場;
g(θ)は、スピン・トランスファ効率を反映。
実効磁場Heffは、外部磁界、形状異方性磁場、面内および面外(すなわち、垂直)異方性、およびダイポーラおよび交換フィールドを含む。垂直異方性は、通常、結晶性異方性から生じる。項g(θ)は、従来のピン止め層14'および従来の自由層18'の磁化の相対角度方向に依存する。
それ故、臨界電流Iは、従来の自由層18'のGilbert減衰パラメータαに比
例する。このことは、同様に、10のような従来のスピン・バルブ磁気抵抗効果素子および従来の電流制限磁気抵抗効果素子10"のスピン・トランスファにも適用できると考え
られている。Gilbert減衰パラメータαは、従来の自由層の磁化18'が受ける動
的減衰のレベルを数量化する次元のないパラメータである。残りの係数が同じまま変わらないと仮定した場合、αが低減するとIも比例して低減し、一方、αが増大するとIが比例して増大する。多層構造内に埋め込まれている薄い従来の磁気自由層18'の場合
には、全減衰係数αを、通常、3つの貢献に分けることができることが分かっている。
α=α+(δαout+δαin)t/t
ここで、
α=固有減衰パラメータ;
δαout=例えば、従来の自由層18'と頂部接点20'との間のような、自由層の外側の界面のところで行われるプロセスからの表面貢献;
δαin=例えば、従来の自由層18'とバリア層16'との間のような、自由層の内側の界面のところで行われるプロセスからの表面貢献;
=任意のスケーリング長さ;
=ナノメートル単位の自由層の厚さ。
固有減衰パラメータαは、従来の自由層18'を形成するのに使用する材料だけに依存
する。任意のスケーリング長さtは、一般性を失わないで、便宜上、3ナノメートルに等しいと見なす。従来の自由層18'の厚さtは、ナノメートル単位の自由層の厚さで
ある。
減衰パラメータδαinへの内側表面の貢献は、従来の自由層18'と従来のバリア層
16'の間の界面、従来のバリア層16'自身、おそらく従来のバリア層16'と従来のピ
ン止め層14'の間の界面、および従来のピン止め層14'の構造および組成の詳細に依存する。より詳細に説明すると、磁気素子10'は、自由層10'の頂部(外側)界面のところで起こっている「スピン・ポンピング」にさかのぼることができるδαoutの有意で有害な貢献を受ける場合がある。スピン・ポンピング減衰は、頂部接点20'に向けて自
由層を離れることができる自由電子との交換結合により、従来の自由層18'の時間に依
存する磁化からの角運動量の損失によるものである。このような効果については、例えば、非特許文献11に詳細に記述されている。このようなスピン・ポンピング誘起減衰は、通常、1〜5ナノメートルの範囲の厚さの自由層を有する、従来技術において周知の磁気抵抗効果薄膜構造に対してIを望ましいレベルに低減する機能での制限要因である。
それ故、スピン・トランスファは、従来の磁気素子10/10'/10"を切り替えるための機構として機能するが、通常の当業者であれば、従来の磁気素子10/10'/10"を切り替えるには、通常、大きな電流密度が必要であることを容易に理解することができるだろう。より詳細に説明すると、スイッチング電流密度は、10A/cmの数倍またはそれ以上である。それ故、高いスイッチング電流密度を得るために大きな書き込み電流が使用される。動作電流が大きくなると、加熱、高電力消費、トランジスタのサイズが大きくなること、および他の問題のような高密度MRAMのための設計問題が発生する。
通常の当業者であれば、スイッチング電流を低減するための1つの機構が、二重化磁気
抵抗素子を使用することであると容易に理解することができるだろう。図2は、従来の二重化磁気抵抗素子50を示す。二重化磁気抵抗素子50は、AFM層52、第1の従来のピン止め層54、第1の従来のスペーサ層56、従来の自由層58、第2の従来のスペーサ層60、第2の従来のピン止め層62、および第2のAFM層64を含む。シード層またはキャッピング層のような他の層(図示せず)も使用することができる。この図は、また、底部接点66および頂部接点68も示す。従来のピン止め層54および62および従来の自由層58は強磁性である。それ故、従来の自由層58は、図に示すように交換できる磁化59を有する。従来のスペーサ層56および60は非磁気性である。従来のスペーサ層56および60は、導電性のトンネル障壁層であってもよいし、または電流制限層であってもよい。それ故、従来のスペーサ層56および60は、図1A〜図1Cの層16、16'および/または16"に対応する。図2に戻って説明すると、AFM層52および64は、特定の方向にピン止め層54の磁化を固定またはピン止めするために使用される。自由層58の磁化は、通常外部の磁界に応答して自由に回転する。
スピン偏極電流が、従来の磁気素子50を横切って流れると、自由層58の磁化59をスピン・トランスファにより切り替えることができる。角運動量は、第1の従来のピン止め層54および従来の自由層58間の電流によるものである。この電流は、従来の自由層58上に作用する第1のスピン・トランスファ・トルクT1を生成する。角運動量は、また、第2の従来のピン止め層62および従来の自由層58の間の電流によって行われる。この電流は、従来の自由層58上に作用する第2のスピン・トランスファ・トルクT2を生成する。ピン止め層54および62の層の厚さ、組成、磁化方向を適当に選択することにより、2つのトルクT1およびT2が必要な方法で加算される従来の磁気素子50を生成することができる。その結果、臨界電流Iを有意に低減することができる。
臨界電流Iを低減することはできるが、通常の当業者であれば、このような従来の磁気素子50は、従来の磁気素子50および最終的にそれから形成することができる磁気メモリの性能に悪影響を与える欠点を有する恐れがあることを容易に理解することができるだろう。
第一に、第2の従来のスペーサ層60が導体であると仮定する。すでに説明したように、臨界電流Iは、従来の自由層58のGilbert減衰パラメータαに比例する。すでに説明したように、αは、α、δαoutおよびδαinに分けることができる。金属である第2の従来のスペーサ層60を使用する従来の磁気素子50は、第2の磁気ピン止め層62と一緒に、自由層58の頂部界面のところで起こっている「スピン・ポンピング」にさかのぼることができるδαoutからの有意で有害な追加の貢献を受ける。このような「スピン・ポンピング」は、上記スピン・ポンピング類似のものである。
第2の従来のスペーサ層60がトンネル障壁である場合には、自由層58と第2の従来のものでなないスペーサ層60の間の界面のところの「スピン・ポンピング」は、臨界電流に悪影響を与えない。しかし、通常の当業者であれば、自由層58、第1の従来のスペーサ層56、および第1の従来のピン止め層54からなるサブ構造が、従来の磁気素子50の磁気抵抗効果を最大にするには、第1の従来のスペーサ層56もトンネル障壁でなければならないこと、および第1のスペーサ層60の面積抵抗が、第1のトンネル障壁56の面積抵抗よりかなり低くなければならないことを容易に理解することができるだろう。このような従来のデュアル・スピン・トンネル接合50の場合には、第2の従来のスペーサ層60の面積抵抗は、通常、第1の従来のスペーサ層56の面積抵抗の1/10である。さらに、スピン・トランスファを使用するために書き込むことができる従来の磁気素子50の場合には、第1の従来のスペーサ層56さえも、通常20Ω・μm未満である比較的小さな面積抵抗を有する。このような低い面積抵抗を有する2つのトンネル障壁56および60を含む、このような従来の磁気素子50を製造するのは非常に難しい。それ故
、2つの低い面積抵抗の磁気トンネル接合を積み重ねる必要がない、δαoutにスピン・ポンピング貢献を抑制することができる二重化磁気抵抗効果薄膜構造のための他の設計を識別することは非常に望ましいことである。
最後に、第2の従来のスペーサ層60が電流制限層であり、従来の自由層58と第2の従来のスペーサ層60との間の界面の面積抵抗が0.1Ω・μmより大きい場合には、従来の自由層58に対する動的減衰へのスピン・ポンピング貢献が効果的に抑制されることを証明することができる。しかし、種々の材料の従来の値、およびこのような従来の磁気素子50を定義している幾何学的パラメータの場合、2つの接点電極66および68間を流れる所与の電流にI対して従来の自由層58上に生成される全スピン・トランスファ・トルクが、図1A〜図1Cに示す簡単な磁気抵抗効果膜構造と比較した場合、3〜4の係数だけしか大きくないことを、磁気電子回路理論により決定することができる。非特許文献12が、磁気電子回路理論の詳細な記述およびスピン・トランスファへのその適用のいくつかを記載している。それ故、同じ電流に対して従来の自由層58上でもっと大きなスピン・トランスファ・トルクを示す改良形二重化磁気抵抗効果薄膜構造を形成することは望ましいことである。
William Reohr 、IEEE Circuits and Devices Magazine、(2002年9月)、17〜27ページ Saied Tehrani 、IEEE予稿集、(2003年5月)、91巻、5号、703〜714ページ M. Takagishi、IEEE Trans.Magn.38号、(2002年)、2277ページ J.C.Slonczewski、Journal of Magnetism and Magnetic Materials、(1996年)、159巻、L1ページ L.Berger、Phys.Rev.B、(1996年)、54巻、9353ページ F.J.Albert、J.A.KatineおよびR.A.Buhrman、Appl.Phys.Lett.、(2000年)、77巻、23号、3809ページ J.Slonczewski、Phys.Rev.B39、(1989年)、6995ページ Y.Huai等、Appl.Phys.Lett.84号、(2004年)、3118ページ J.C.Slonczewski、Journal of Magnetism and Magnetic Materials、(1996年)、159巻、L1〜L5ページ J.Grollier等、Phys.Rev.B67、(2003年)、174402ページ Y.Tserkovnyak等、Phys.Rev.B67、(2003年)、140404(R)ページ A.Brataas、Y.V.Nazarov、およびG.E.W.Bauer、Phys.Rev.Lett.84号、(2000年)、2481ページ
それ故、小さな電流でスピン・トランスファにより切り替えることができ、電力消費が少ない二重化磁気抵抗素子を提供するためのシステムおよび方法が求められている。
本発明は、磁気メモリで使用することができる磁気素子を提供するための方法およびシステムを提供する。この磁気素子は、第1のピン止め層、スペーサ層、自由層、スピン・バリア層、および第2のピン止め層を含む。スペーサ層は非磁気性であり、ピン止め層と自由層との間に位置する。書き込み電流が磁気素子を通過する場合には、自由層をスピン・トランスファにより切り替えることができる。自由層は、スペーサ層とスピン・バリア層との間に位置する。スピン・バリア層は、自由層と第2のピン止め層との間に位置する。スピン・バリア層は、自由層の減衰定数への外面による寄与を低減するように構成されている。ある態様においては、スピン・バリア層は、高い面積抵抗を有し、スピン・ポンピング誘起減衰をほぼ除去することができる。他の態様においては、磁気素子は、また、スピン・バリア層と自由層との間にスピン蓄積層を含む。スピン蓄積層は、金属であり、長いスピン拡散長さを有することができる。
本明細書に開示するシステムおよび方法によれば、本発明は、小さな電流密度によるスピン・トランスファにより切り替えることができる磁気素子、および小さなスイッチング電流密度の付随の利点を提供する。
本発明は、磁気素子およびMRAMのような磁気メモリの改善に関する。以下の説明は、通常の当業者が本発明を製造し、使用することができるようにするためのものであり、特許出願およびその要件の形をしている。当業者であれば、好ましい実施形態に対する種々の修正を容易に考えつくことができるし、本明細書内に記載する一般的な原理を他の実施形態にも適用することができるだろう。それ故、本発明は図の実施形態に限定されるものではなく、本明細書に記載する原理および機能による最も広い範囲を含む。
本発明は、磁気メモリで使用することができる磁気素子を提供するための方法およびシステムを提供する。この磁気素子は、第1のピン止め層、スペーサ層、自由層、スピン・バリア層、および第2のピン止め層を含む。スペーサ層は非磁気性であり、ピン止め層と自由層の間に位置する。書き込み電流が磁気素子を通過する場合には、自由層をスピン・トランスファにより切り替えることができる。自由層は、スペーサ層とスピン・バリア層との間に位置する。スピン・バリア層は、自由層と第2のピン止め層の間に位置する。スピン・バリア層は、自由層の減衰定数への外面による寄与を低減するように構成されている。ある態様においては、スピン・バリア層は、高い面積抵抗を有し、スピン・ポンピング誘起減衰をほぼ除去することができる。他の態様においては、磁気素子は、また、スピン・バリア層と自由層との間にスピン蓄積層を含む。スピン蓄積層は、金属であり(例えば、高い導電性を有し)、長いスピン拡散長さを有することができる。
本発明を、特定の磁気メモリおよびいくつかの構成要素を含む特定の磁気素子により説明する。しかし、通常の当業者であれば、この方法およびシステムが、異なるおよび/または追加の構成要素を含む他の磁気メモリ素子、および/または本発明とは違う異なるおよび/または他の機能を有する他の磁気メモリに対しても、効果的に動作することを容易に理解することができるだろう。また、本発明をスピン・トランスファ現象の現在の理解レベルで説明する。それ故、通常の当業者であれば、この方法およびシステムの行動の理論的説明は、スピン・トランスファの現在の理解レベルに基づいて行われることも容易に理解することができるだろう。また、通常の当業者であれば、この方法およびシステムを、基板に対して特定の関係を有する構造により説明することも容易に理解することができるだろう。例えば、図面に示すように、構造の底部は、通常、構造の頂部よりも下に位置する基板に近い。しかし、通常の当業者であれば、この方法およびシステムは、基板に対して異なる関係を有する他の構造と一致することを容易に理解することができるだろう。さらに、この方法およびシステムを、合成および/または単一のいくつかの層により説明
する。しかし、通常の当業者であれば、これらの層は他の構造を有することもできることを容易に理解することができるだろう。例えば、この方法およびシステムを簡単な自由層により説明するが、本発明を合成自由層と一緒に使用しても一向に構わない。さらに、本発明を、特定の層を有する磁気素子により説明する。しかし、通常の当業者であれば、本発明とは違う追加および/または異なる層を有する磁気素子も使用することができることを容易に理解することができるだろう。さらに、いくつかの構成要素は強磁性であると説明している。しかし、本明細書で使用する場合、強磁性という用語は、フェリ磁性体または類似の構造を含む。それ故、本明細書で使用する場合、「強磁性」という用語は、強磁性体およびフェリ磁性体を含むがこれらに限定されない。また、本発明を1つの素子として説明する。しかし、通常の当業者であれば、本発明は、複数の素子、ビット線および語線を有する磁気メモリの使用と一致することを容易に理解することができるだろう。また、本発明を、小さいスイッチング電流密度を提供するための、自由層に対する減衰定数が低減した特定の機構により説明する。しかし、通常の当業者であれば、本明細書に記載する方法およびシステムは、低飽和磁化自由層のようなスイッチング電流密度を低減するための他の機構と組合わせることができることを容易に理解することができるだろう。
本発明による方法およびシステムをより詳細に説明するために、スピン・トランスファ・スイッチングのための書き込み電流密度が低減した、本発明による磁気素子100の一部の第1の実施形態を示す図3Aをここで参照する。好適には、磁気素子100は、CPP構成のMRAMのような磁気メモリで使用することが好ましい。それ故、磁気素子100は、絶縁トランジスタ(図示せず)および磁気メモリの他の構成を含むメモリ・セルで使用することができる。さらに、好適には、磁気素子100は、磁気素子100の頂部および底部近くの2つの端子102および104を使用することが好ましい。しかし、例えば、磁気素子の中央付近の第3の端子のような、他の数の端子を使用しても一向に構わない。磁気素子100は、第1のピン止め層120、スペーサ層130、自由層140、および第2のピン止め層160を含む。磁気素子100は、通常、それぞれピン止め層120および160のそれぞれ磁化122および162、およびシード層(図示せず)およびキャッピング層(図示せず)をピン止めするために使用する第1のピン止めのための層110、および第2のピン止めのための層170も含む。さらに、磁気素子100は、スピン・トランスファにより自由層140に書き込むことができるように構成されている。好ましい実施形態の場合には、それ故、自由層140の幅wのような横方向の寸法は短く、好適には200ナノメートル未満であることが好ましい。さらに、好適には、自由層140が自由層140の平面内に特定の磁化容易軸を確実に有するように、横方向の寸法間に若干の違いを持たせることが好ましい。
好適には、ピン止めのための層110および170は、交換結合を通して、それぞれピン止め層120および160の磁化122および162をそれぞれピン止めする、それぞれのAFM層110および170であることが好ましい。ピン止め層の磁化122および162は図では逆平行になっているが、磁化122および162がそれぞれ他の方向を向いていても一向に構わない。例えば、AFM層170は、ピン止め層120の磁化122に平行に、逆平行にまたは垂直にピン止め層160の磁化162をピン止めすることができる。ピン止め層120および160は強磁性である。一実施形態の場合には、ピン止め層120および/またはピン止め層160は合成である。このような実施形態の場合には、ピン止め層120および/またはピン止め層160は、非磁気層により分離している強磁性層を含むことができ、強磁性層が逆平行に整合するように構成される。ピン止め層120および/または160は、磁気素子100の性能を改善するために使用する他の機能を有することができる。スペーサ層130は、非磁気性である。一実施形態の場合には、スペーサ層130は、例えばCuを含んでいる導電性のものであってもよい。他の実施形態の場合には、スペーサ層130は、アルミナのような絶縁体を含むバリア層である。このような実施形態の場合には、バリア層130は、電荷キャリアが自由層140とピン止
め層120の間を通り抜ける(tunnel)ことができるように構成される。他の実施形態の場合には、スペーサ層130は、電流制限層である。それ故、スペーサ層130は、それぞれ図1A、図1Bまたは図1Cに示すスペーサ層16、16'または16"に対応することができる。図3Aに戻って説明すると、それ故、磁気素子100は、電流制限磁気抵抗構造であってもよい。
自由層140は強磁性である。すでに説明したように、好適には、自由層140は、ピン止め層120の磁化122に平行または逆平行の場合に、自由層140の磁化142が安定するように、ある形状異方性を有することが好ましい。さらに、自由層140は、図3Aに示すように1つの元素からなるものであってもよいし、合成であってもよい。
磁気素子100は、また、自由層140と第2のピン止め層160との間にスピン・バリア層150を含む。それ故、スピン・バリア層150は、第2のスペーサ層として機能していると見なすこともできる。スピン・バリア層150は、自由層の減衰定数αへの外面による寄与を低減するように構成されている。好適には、スピン・バリア層150は、大きな面積抵抗rを有することが好ましい。好ましい実施形態の場合には、大きな面積抵抗は少なくとも0.1Ω・μmである。図の実施形態の場合には、スピン・バリア層150は、本質的に、絶縁マトリックス154内に導電性チャネル152を含む電流制限層である。減衰定数への外面による寄与を低減するスピン・バリア層150が存在しているために、自由層140の磁化142の切り替わる臨界電流が低減する。
スピン・バリア層150の効果は、上記の現在盛んに使用されているスピン・トランスファ・スピン・トルク・モデルにより理解することができる。より詳細に説明すると、スピン・バリア層150は、自由層140の外部界面を変えるために、それ故、減衰パラメータδαout、全減衰パラメータへの外面による寄与を低減するために使用される。それ故、臨界電流が低減する。
スピン・バリア層150による臨界電流の低減をより詳細に説明するために、Slonczewskiのモデルを参照する。このモデルによれば、スピン・トランスファ・スタックの自由層に対する臨界電流Iは、自由層140の現象論的Gilbert減衰パラメータαに比例する。すでに説明したように、多層構造内に埋め込まれている薄い磁気自由層140の場合には、全減衰係数αは、一般的に、3つの貢献α=α+(δαout+δαin)t/tに分けることができることが分かっている。
固有減衰パラメータαは自由層140用に使用する材料に依存するので、固有減衰パラメータは、通常、臨界電流を低減するための工学に対して使用することができない。減衰パラメータδαinへの表面貢献は、自由層140と第1のスペーサ層130との間の界面、第1のスペーサ層130自身、おそらく第1のスペーサ層130と第1のピン止め層120との間の界面、および第1のピン止め層120の構造および組成の詳細に依存する。これらの種々の素子120、130および140の組成および構造は、通常、種々の他の制約に対して最適化される。より詳細に説明すると、自由層140、第1のスペーサ層130、および第1のピン止め層120は、通常、磁気素子100のその部分の抵抗を最適化し、所望の適当な範囲内の磁気素子100の面積抵抗および他の制約を調整するように構成される。それ故、結果として得られるδαinは、通常、そのまま受け入れられる。
一方、自由層140の外部界面を変えることもできる。より詳細に説明すると、スピン・バリア層150は、自由層140の外部界面を変えるために、それ故、減衰パラメータδαoutへの、全減衰パラメータへの外面による寄与の貢献を低減するために使用される。この用途の場合には、減衰パラメータへの外面による寄与が低減すると、確実にこの
貢献δαoutは、自由層140だけに対するよりも小さくなる。
本発明の好ましい実施形態の場合には、スピン・バリア層150は、少なくとも0.1Ω・μmの大きな面積抵抗rを有する。このような高い面積抵抗は、スピン・バリア層150を横切る自由層140の時間依存磁化と外部電極104内の伝導電子間の結合を低減する。それ故、この結合は、もはや自由層150の磁化の減衰に有意に貢献しない。別の言い方をすれば、スピン・バリア層150の面積抵抗が高いために、スピン・ポンピング誘起の追加の減衰が効果的に打ち消され、そのため減衰パラメータδαoutの表面貢献が低減する。それ故、自由層の磁化142を切り替えるのに必要な臨界電流の大きさIを有利に低減することができる。それ故、二重化磁気抵抗素子100の臨界電流がさらに低減する。
図3Aの磁気素子100の場合には、スピン・バリア層150は電流制限スピン・バリア層である。スピン・バリア層150は、層150の面を横切る方向に不均質な薄い層である。それ故、スピン・バリア層150は、導電性チャネル152と呼ぶ金属性(オーム性)伝導エリア、および絶縁マトリックス154と呼ぶ比抵抗の高いエリアを有する。絶縁マトリックス154は、実際には絶縁エリアであってもよいし、単に導電性チャネル154と比較して高い比抵抗を有するエリアであってもよい。その結果、スピン・バリア層150を通しての電流の伝導は、主として、導電性チャネル154に限定される。磁気素子100の場合には、スピン・バリア層150の面積抵抗は、導電性チャネル154のサイズおよび密度を変更することにより調整することができ、rの目標とする仕様に比較的容易に適合させることができる。
磁気素子100の好ましい実施形態の場合には、電流制限スピン・バリア層150は、好適には0.2〜5nmの厚さを有することが好ましい。また、好ましい実施形態の場合には、スピン・バリア層150の大部分は、Al、B、Si、Ge、W、Nb、Mo、Ta、V、Ti、Cr、Fe、Co及びNiからなる群から選択された1つまたは複数の材料の酸化物からできている。導電性チャネル152は、酸素内の低い原子濃度のエリアに対応する。好ましい実施形態の場合には、30%未満の酸素原子濃度のエリアは、導電性チャネル152であると見なされる。比抵抗の高いエリア、すなわち絶縁マトリックス154は、酸素内の原子濃度が高いエリアに対応することができる。好ましい実施形態の場合には、絶縁マトリックス154は、40%を超える原子酸素濃度のエリアに対応する。さらに、スピン・バリア層150を横切る酸素原子濃度の横方向の変動は、好適には、金属元素のスピン・バリア層150または容易に酸化しない酸素分離剤への添加により誘起されることが好ましい。例えば、導電性チャネル152は、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、IrおよびOsからなる群から選択した元素を含むことができる。
電流制限スピン・バリア層150の他の実施形態の場合には、好適には、電流制限スピン・バリア層150は、0.2〜5nmの厚さを有することが好ましい。また、このような実施形態の場合には、スピン・バリア層150の大部分は、Al、B、Si、Ge、Tiからなる群から選択した元素(マトリックス元素)の窒化物からできている。導電性チャネル152は、窒素の低い原子濃度のエリアに対応する。好ましい実施形態の場合には、導電性チャネル152は、30%未満の窒素原子濃度のエリアに対応する。絶縁マトリックス154は、好適には原子窒素濃度が40%を超えることが好ましい比抵抗が高いエリアに対応する。さらに、スピン・バリア層150を横切る窒素原子濃度の横方向の変動は、好適には、金属元素のスピン・バリア層150または窒素により容易に還元しない窒素分離剤への添加により誘起されることが好ましい。例えば、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、IrおよびOsからなる群から選択した元素であることが好ましい。
動作中、読み出しおよび書き込みのために異なる電流が使用される。読み出しの際には
、小さな読み出し電流が使用される。例えば、読み出し電流としては100〜500マイクロアンペアの電流を使用することができる。このような読み出し電流を使用すれば、磁気素子100の状態を、自由層140のスピン・トランスファ誘起スイッチングを起こさない状態にすることができる。書き込み中、臨界電流Iに少なくとも等しい書き込み電流が、磁気素子100に書き込みを行うために、適当な方向に(すなわち図3Aの上方または下方に)供給される。それ故、自由層140の磁化142を、ピン止め層120の磁化122に平行または逆平行に切り替えることができる。このような書き込み電流は、10〜2,000マイクロアンペアであってもよい。
それ故、スピン・バリア層150は、自由層の減衰定数αへの外表面貢献を低減する。その結果、自由層140の磁化142が切り替わる臨界電流が低減する。それ故、磁気素子100の性能を改善することができる。
図3Bは、スピン・トランスファ・スイッチング用の書き込み電流密度が低減した、本発明による磁気素子100'の一部の第1の実施形態のもう1つのバージョンである。磁
気素子100'の構成要素は磁気素子100に類似している。それ故、磁気素子100'の一部に磁気素子100と類似の参照番号をつけることができる。それ故、磁気素子100'は、好適にはAFM層であることが好ましい第1のピン止め層110'、ピン止め層120'、スペーサ層130'、自由層140'、スピン・バリア層150'、第2のピン止め層160'、および好適にはAFM層であることが好ましい第2のピン止めのための層17
0'を含む。好適には、電流を電極102'および104'によりCPP構成を通して流す
ことが好ましい。スペーサ層130'は、導電性層、トンネル障壁層、または電流制限層
を含む種々の形をとることができる。それ故、磁気素子100'の層は、磁気素子100
の層とほぼ同じであり、磁気素子100の層と類似の方法で機能する。
スピン・バリア層150'は、スピン・バリア層150と類似の方法で機能するが、ス
ピン・バリア層150の構造は異なる。より詳細に説明すると、スピン・バリア層150'は、薄い絶縁層、半導体層、または他の類似の層を含むトンネル障壁である。それ故、
スピン・バリア層150'を通しての電流の伝導は、電子トンネリング、電子ホッピング
および/または熱作動伝導により行うことができる。このような磁気素子100'の場合
には、スピン・バリア層150'の面積抵抗は、スピン・バリア層150'の厚さおよび組成を変えることにより調整することができる。それ故、rの目標とする仕様に適合させることができる。
磁気素子100'の好ましい実施形態の場合には、スピン・バリア層150'は、0.2〜5nmの厚さを有する。また、好ましい実施形態の場合には、スピン・バリア層の大部分は、Al、B、Si、Ge、W、Nb、Mo、Ta、V、Ti、Cr、Fe、CoまたはNiからなる群から選択した元素の酸化物からできている。磁気素子100'の他の実
施形態の場合には、スピン・バリア層150'は、0.2〜5nmの厚さを有し、その大
部分は、A、B、Si、Ge、Tiからなる群から選択した元素の窒化物からできている。さらに他の実施形態の場合には、スピン・バリア層150'の大部分は、半導体材料か
らできている。このような磁気素子100'の場合には、好適には、スピン・バリア層1
50'は、0.2〜5nmの厚さを有することが好ましい。好適には、このような実施形
態で使用する半導体材料は、Si、Ge、Ga、Cd、Te、Sb、In、Al、As、HgおよびCからなる群から選択した元素からできていることが好ましい。
スピン・バリア層150'は、自由層の減衰定数αへの外面による寄与を低減する。ス
ピン・バリア層150'は、上記と類似の方法で減衰定数への外面による寄与を低減する
ので、自由層140'の磁化142'が切り替わる臨界電流が低減する。それ故、磁気素子100'の性能を改善することができる。
図3Cは、スピン・トランスファ・スイッチング用の書き込み電流密度が低減した、本発明による磁気素子100"の一部の第1の実施形態の第3のバージョンである。磁気素
子100"の構成要素は磁気素子100に類似している。それ故、磁気素子100"の一部に磁気素子100および100'と類似の参照番号を付けることができる。それ故、磁気
素子100"は、好適にはAFM層であることが好ましい第1のピン止めのための層11
0"、第1のピン止め層120"、スペーサ130"、自由層140"、スピン・バリア層150"、第2のピン止め層160"、および好適にはAFM層であることが好ましい第2のピン止めのための層170"を含む。好適には、電流を電極102"および104"により
CPP構成を通して流すことが好ましい。スペーサ層130"は、導電性層、トンネル障
壁層、または電流制限層を含む種々の形をとることができる。それ故、磁気素子100"
の層は、磁気素子100および100'の層とほぼ同じであり、磁気素子100および1
00'の層と類似の方法で機能する。
スピン・バリア層150"はスピン・バリア層150のような電流制限スピン・バリア
層、またはスピン・バリア層150'のようなトンネリング・スピン・バリア層であって
もよい。それ故、スピン・バリア層150"は、スピン・バリア層150および150'と類似の方法で機能する。しかし、図の磁気素子100"の場合には、ピン止め層120"および160"および自由層140"は合成である。それ故、第1のピン止め層120"は、
好適にはRuであることが好ましい非磁気スペーサ層126により分離している強磁性層124および128を含む。非磁気スペーサ層126は、強磁性層124および128の磁化125および127が、それぞれ反強磁性的に結合するように構成されている。第2のピン止め層160"は、好適にはRuであることが好ましい非磁気スペーサ層166に
より分離している強磁性層164および168を含む。非磁気スペーサ層166は、強磁性層164および168の磁化165および167が、それぞれ反強磁性的に結合するように構成されている。同様に、自由層140"は、好適にはRuであることが好ましい非
磁気スペーサ層146により分離している強磁性層144および148を含む。非磁気スペーサ層146は、強磁性層144および148の磁化145および147が、それぞれ反強磁性的に結合するように構成されている。
それ故、上記と類似の方法で、スピン・バリア層150'は、自由層の減衰定数αへの
外面による寄与を低減する。その結果、自由層140"の磁化142"が切り替わる臨界電流が低減する。それ故、磁気素子100"の性能を改善することができる。
図4Aは、スピン・トランスファ用の書き込み電流密度が低減した、本発明による磁気素子200の一部の第2の実施形態である。好適には、磁気素子200は、CPP構成のMRAMのような磁気メモリで使用することが好ましい。それ故、磁気素子200は、絶縁トランジスタ(図示せず)および磁気メモリの他の構成を含むメモリ・セルで使用することができる。さらに、好適には、磁気素子200は、磁気素子200の頂部および底部近くの2つの端子202および204を使用することが好ましい。しかし、例えば、磁気素子の中央付近の第3の端子のような他の数の端子を使用しても一向に構わない。磁気素子200は、第1のピン止め層220、スペーサ層230、自由層240、スピン蓄積層250、スピン・バリア層260および第2のピン止め層270を含む。磁気素子200は、通常、第1のピン止め層220の磁化222をピン止めするために使用する第1のピン止めのための層210、第2のピン止め層270の磁化272をピン止めするために使用する第2のピン止めのための層280、およびシード層(図示せず)およびキャッピング層(図示せず)も含む。さらに、磁気素子200は、スピン・トランスファにより自由層240に書き込むことができるように構成されている。好ましい実施形態の場合には、それ故、自由層240の幅wのような横方向の寸法は短く、好適には200ナノメートル未満であることが好ましい。さらに、好適には、自由層240が自由層240の平面内に
特定の磁化容易軸を確実に有するように、横方向の寸法間に若干の違いを持たせることが好ましい。
ピン止め層220および280は強磁性である。一実施形態の場合には、第1のピン止め層220および/または第2のピン止め層280は合成である。このような実施形態の場合には、第1のピン止め層220および/または第2のピン止め層280は、非磁気層により分離している強磁性層を含むことができ、強磁性層が逆平行に整合するように構成される。第1のピン止め層220および/または第2のピン止め層280は、磁気素子200の性能を改善するために使用する他の機能を有することができる。スペーサ層230は非磁気性である。一実施形態の場合には、バリア層230は、例えば、Cuを含んでいて導電性であってもよい。他の実施形態の場合には、スペーサ層230は、アルミナのような絶縁体を含むバリア層である。このような実施形態の場合には、スペーサ層230は、電荷キャリアが自由層240とピン止め層220の間を通り抜けることができるように構成される。他の実施形態の場合には、スペーサ層230は電流制限層である。それ故、スペーサ層230は、それぞれ図1A、図1Bまたは図1Cに示すスペーサ層16、16'または16"に対応することができる。図4Aに戻って説明すると、それ故、磁気素子200は、電流制限磁気抵抗構造であってもよい。
自由層240は強磁性である。すでに説明したように、好適には、自由層240は、ピン止め層220の磁化222に平行または逆平行の場合に、自由層240の磁化242が安定するようにある形状異方性を有することが好ましい。さらに、自由層240は、図4Aに示すように1つの元素からなるものであってもよいし、合成であってもよい。
磁気素子200は、また、スピン蓄積層250とスピン・バリア層260を含む。スピン蓄積層250とスピン・バリア層260の組合わせは、自由層240の外部界面を変えるために、それ故、減衰パラメータδαout、全減衰パラメータへの外面による寄与の貢献を低減するために使用される。それ故、スピン・バリア層260とスピン蓄積層250との組合わせは、自由層の減衰定数αへの外面による寄与を低減する。その結果、自由層240"の磁化242"が切り替わる臨界電流が低減する。それ故、磁気素子200"の
性能を改善することができる。
スピン蓄積層250およびスピン・バリア層260の機能については以下に説明する。スピン蓄積層250は、(例えば、高い導電性を有する)金属である。また、好ましい実施形態の場合には、スピン蓄積層250は、非常に長いスピン・フリップ散乱時間、または等価的に長いスピン拡散長さを有する。本発明の好ましい実施形態の場合には、それ故、スピン蓄積層250は、非常に長いスピン拡散長さを有することが分かっているAl、CuまたはAgのような、非常に純度が高く、原子重量が比較的軽く、高導電性の金属からできている。このような金属層内の「長い」スピン拡散長さの典型的な値は、室温で40ナノメートルを超える。さらに、本発明の好ましい実施形態の場合には、スピン蓄積層は、スピン蓄積層内のスピン拡散長さより遥かに薄い0.5nm〜5nmの厚さを有する。スピン蓄積層250のスピン拡散長さが非常に長いために、自由層240の時間依存磁化からスピン・ポンピングによりスピン蓄積層250に移送される角運動量の寿命は長く、蓄積することができる。その結果、スピン・バリア層260の方向に外側に移送されるこの蓄積した角運動量に対するゼロでないある程度の確率が生じる。同様に、この蓄積した角運動量が自由層240内に内側に送り返される確率はゼロにならない。
スピン・バリア層260は、スピン・バリア層150、150'および150"と類似しているので、同じように機能する。好ましい実施形態の場合には、好適には、スピン・バリア層260は大きな面積抵抗rを有することが好ましい。より詳細に説明すると、Ω・μmで表すスピン・バリア層260の面積抵抗は十分大きいので、次元を持たない積
↑↓は10より大きい。数量g ↑↓は、Ω−1・μm−2単位の自由層240とスピン蓄積層250間の界面のスピン混合コンダクタンスである。スピン混合コンダクタンスは、Phys.Rev.B65、(2002年)、220401(R)ページ掲載のK.Xia他の「強磁性/金属構造のスピン・トルク」(Spin torques in ferromagnetic/metal structures)に詳細に記載されているように、磁気抵抗効果膜構造の磁気電子理論で定義されてきた。金属/金属界面のスピン混合コンダクタンスの典型的な値は、100〜1,000Ω−1・μm−2の範囲内である。それ故、本発明の好ましい実施形態の場合には、スピン・バリア層260は、約10という次元のない積を達成するために、0.01Ω・μmより大きく、またおそらく0.1Ω・μmより大きい面積抵抗を有する。
スピン蓄積層250と一緒に使用した場合、大きな面積抵抗要件を満足させるスピン・バリア層260の場合には、磁気自由層240の方向に内側に送り返されるスピン蓄積層250内に蓄積する角運動量の確率は、スピン・バリア層260を通して外側に移送される確率より遥かに高くなる。別の言い方をすれば、スピン蓄積層250内に蓄積する角運動量が自由層240に戻る可能性が有意に高くなる。これにより、スピン・ポンピング誘起追加減衰が効果的に打ち消され、そのため減衰パラメータδαoutへの外面による寄与が低減する。それ故、自由層240の磁化を切り替える臨界電流の大きさIが有利に低減する。
図の実施形態の場合には、スピン・バリア層260は、本質的に電流制限層である。それ故、スピン・バリア層260は、図3Aのスピン・バリア層150に類似している。図4Aに戻って説明すると、スピン・バリア層260は、層260の平面を横切る方向に不均質な薄い層である。それ故、スピン・バリア層260は、導電性チャネル262と呼ぶ金属性(オーム性)伝導エリア、および絶縁マトリックス264と呼ぶ比抵抗の高いエリアを有する。絶縁マトリックス264は、実際には絶縁エリアであってもよいし、単に導電性チャネル264と比較して高い比抵抗を有するエリアであってもよい。その結果、スピン・バリア層260を通しての電流の伝導は、主として、導電性チャネル264に限定される。磁気素子200の場合には、スピン・バリア層260の面積抵抗は、導電性チャネル264のサイズおよび密度を変更することにより調整することができ、rの目標とする仕様に比較的容易に適合させることができる。
磁気素子200の好ましい実施形態の場合には、電流制限スピン・バリア層260は、好適には0.2〜5nmの厚さを有することが好ましい。また、好ましい実施形態の場合には、スピン・バリア層260の大部分は、Al、B、Si、Ge、W、Nb、Mo、Ta、V、Ti、Cr、Fe、CoおよびNiからなる群から選択した1つまたは複数の材料の酸化物からできている。導電性チャネル262は、酸素内の低い原子濃度のエリアに対応することができる。好ましい実施形態の場合には、30%未満の酸素原子濃度のエリアは、導電性チャネル262であると見なされる。比抵抗の高いエリア、すなわち絶縁マトリックス264は、酸素内の原子濃度が高いエリアに対応することができる。好ましい実施形態の場合には、絶縁マトリックス264は、40%を超える原子酸素濃度のエリアに対応する。さらに、好適には、スピン・バリア層260を横切る酸素原子濃度の横方向の変動は、金属元素のスピン・バリア層260に容易に酸化しない酸素分離剤を添加することにより誘起するものであることが好ましい。例えば、導電性チャネル262は、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、IrおよびOsからなる群から選択した元素を含むことができる。
電流制限スピン・バリア層260の他の実施形態の場合には、好適には、電流制限スピン・バリア層260は0.2〜5nmの厚さを有することが好ましい。また、このような実施形態の場合には、スピン・バリア層260の大部分は、Al、B、Si、Ge、Ti
からなる群から選択した元素(マトリックス元素)の窒化物からできている。導電性チャネル262は、窒素の低い原子濃度のエリアに対応する。好ましい実施形態の場合には、導電性チャネル262は、30%未満の窒素原子濃度のエリアに対応する。絶縁マトリックス264は、好適には原子窒素濃度が40%を超えることが好ましい比抵抗が高いエリアに対応する。さらに、好適には、スピン・バリア層260を横切る窒素原子濃度の横方向の変動は、金属元素のスピン・バリア層260に窒素により容易に還元しない窒素分離剤を添加することにより誘起するものであることが好ましい。例えば、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、IrおよびOsからなる群から選択した元素であることが好ましい。
動作中、読み出しおよび書き込みのために異なる電流が使用される。読み出しの際には、小さな読み出し電流が使用される。例えば、読み出し電流としては100〜500マイクロアンペアの電流を使用することができる。このような読み出し電流を使用すれば、磁気素子200の状態を、自由層240のスピン・トランスファ誘起スイッチングを起こさない状態にすることができる。書き込み中、臨界電流Iに少なくとも等しい書き込み電流が、磁気素子200に書き込みを行うために、適当な方向に(すなわち図4Aの上方または下方に)供給される。それ故、自由層240の磁化242を、ピン止め層220の磁化222に平行または逆平行に切り替えることができる。このような書き込み電流は、10〜2,000マイクロアンペアであってもよい。
それ故、スピン角運動量を蓄積するスピン蓄積層250と蓄積したスピン角運動量に自由層240へ戻る確率を高くすることができるスピン・バリア層260の組合わせは、自由層の減衰定数αへの外面による寄与の低減を容易にする。その結果、自由層240の磁化242が切り替わる臨界電流が低減する。それ故、磁気素子200の性能を改善することができる。
図4Bは、スピン・トランスファ・スイッチング用の書き込み電流密度が低減した、本発明による磁気素子200'の一部の第2の実施形態のもう1つのバージョンである。磁
気素子200'の構成要素は、磁気素子200に類似している。それ故、磁気素子200'の一部に磁気素子200と類似の参照番号をつけることができる。それ故、磁気素子200'は、好適にはAFM層であることが好ましい第1のピン止めのための層210'、第1のピン止め層220'、スペーサ層230'、自由層240'、スピン蓄積層250'、スピン・バリア層260'、第2のピン止め層270'、および好適にはAFM層であることが好ましい第2のピン止めのための層280'を含む。好適には、電流を電極202'および204'によりCPP構成を通して流すことが好ましい。スペーサ層230'は、導電性層、トンネル障壁層、または電流制限層を含む種々の形をとることができる。それ故、磁気素子200'の層は、磁気素子200の層とほぼ同じであり、磁気素子200の層と類似
の方法で機能する。
スピン蓄積層250'とスピン・バリア層260'の組合わせは、スピン蓄積層250およびスピン・バリア層250の組合わせと類似の方法で機能するが、スピン・バリア層260'の構造は異なる。より詳細に説明すると、スピン・バリア層260'は、薄い絶縁層、半導体層、または他の類似の層を含むトンネル障壁である。それ故、スピン・バリア層260'を通しての電流の伝導は、電子トンネリング、電子ホッピングおよび/または熱
作動伝導により行うことができる。このような磁気素子200'の場合には、スピン・バ
リア層260'の面積抵抗は、スピン・バリア層260'の厚さおよび組成を変えることにより調整することができる。それ故、rの目標とする仕様に適合させることができる。
磁気素子200'の好ましい実施形態の場合には、スピン・バリア層260'は、0.2〜5nmの厚さを有する。また、好ましい実施形態の場合には、スピン・バリア層の大部分は、Al、B、Si、Ge、W、Nb、Mo、Ta、V、Ti、Cr、Fe、Coまた
はNiからなる群から選択した元素の酸化物からできている。磁気素子200'の他の実
施形態の場合には、スピン・バリア層260'は、0.2〜5nmの厚さを有し、その大
部分は、A、B、Si、Ge、Tiからなる群から選択した元素の窒化物からできている。さらに他の実施形態の場合には、スピン・バリア層260'の大部分は、半導体材料か
らできている。このような磁気素子200'の場合には、好適には、スピン・バリア層2
60'は0.2〜5nmの厚さを有することが好ましい。好適には、このような実施形態
で使用する半導体材料は、Si、Ge、Ga、Cd、Te、Sb、In、Al、As、HgおよびCからなる群から選択した元素からできていることが好ましい。
スピン蓄積層250'とスピン・バリア層260'の組合わせは、図4Aのところで説明したのと類似の方法で自由層240'の減衰定数αへの外面による寄与を低減する。スピ
ン蓄積層250'はスピン・バリア層260'と一緒に、上記と類似の方法で減衰定数への外面による寄与を低減するので、自由層240'の磁化242'が切り替わる臨界電流が低減する。それ故、磁気素子200'の性能を改善することができる。
図4Cは、スピン・トランスファ・スイッチング用の書き込み電流密度が低減した、本発明による磁気素子200"の一部の第2の実施形態の第3のバージョンである。磁気素
子200"の構成要素は、磁気素子200に類似している。それ故、磁気素子200"の一部に磁気素子300および200'と類似の参照番号をつけることができる。それ故、磁
気素子200"は、好適にはAFM層であることが好ましい第1のピン止めのための層2
10"、第1のピン止め層220"、スペーサ230"、自由層240"、スピン蓄積層250'、スピン・バリア層260"、第2のピン止め層270"、および好適にはAFM層で
あることが好ましい第2のピン止めのための層280"を含む。好適には、電流を電極2
02"および204"によりCPP構成を通して流すことが好ましい。スペーサ層230"
は、導電性層、トンネル障壁層、または電流制限層を含む種々の形をとることができる。それ故、磁気素子200"の層は、磁気素子200および200'の層とほぼ同じであり、磁気素子200および200'の層と類似の方法で機能する。
スピン・バリア層260"は、スピン・バリア層250のような電流制限スピン・バリ
ア層、またはスピン・バリア層250'のようなトンネリング・スピン・バリア層であっ
てもよい。それ故、スピン・バリア層260"とスピン蓄積層250"との組合わせは、スピン・バリア層250および250'と類似の方法で機能する。しかし、図の磁気素子2
00"の場合には、第1のピン止め層220"、自由層240"および第2のピン止め層2
70"は合成である。それ故、ピン止め層220"は、好適にはRuであることが好ましい非磁気スペーサ層226により分離している強磁性層224および228を含む。非磁気スペーサ層226は、強磁性層224および228の磁化225および227が、それぞれ反強磁性的に結合するように構成されている。ピン止め層270"は、好適にはRuで
あることが好ましい非磁気スペーサ層276により分離している強磁性層274および278を含む。非磁気スペーサ層276は、強磁性層274および278の磁化275および277が、それぞれ反強磁性的に結合するように構成されている。同様に、自由層240"は、好適にはRuであることが好ましい非磁気スペーサ層246により分離している
強磁性層244および248を含む。非磁気スペーサ層246は、強磁性層244および248の磁化245および247が、それぞれ反強磁性的に結合するように構成されている。
それ故、磁気素子200のところで説明したのと類似の方法で、スピン・バリア層260"〜スピン蓄積層250"の組合わせは、自由層240の減衰定数αへの外面による寄与を低減する。その結果、自由層240"の磁化242"が切り替わる臨界電流が低減する。それ故、磁気素子200"の性能を改善することができる。
それ故、磁気素子100、100'、100"、200、200'および200"を使用すると、対応する自由層130、130'、130"、230、230'および230"の磁化方向を切り替える臨界電流が低減する。それ故、電力消費が改善され、Iが低いことによる他の利点も得られる。
図5は、本発明による磁気素子の一実施形態を提供する本発明による方法の一実施形態の流れ図である。方法600については、磁気素子100、100'、100"、200、200'および200"により説明する。ステップ302において、ピン止め層120、120'、120"、220、220'および/または220"のような第1のピン止め層が提供される。一実施形態の場合には、ステップ302において、合成ピン止め層が提供される。ステップ304において、スペーサ層130、130'、130"、230、230'
および/または230"が提供される。ステップ304において、バリア層、導電層また
は電流制限層を提供することができる。ステップ306において、自由層140、140'、140"、240、240'および/または240"が提供される。ステップ308において、製造している実施形態により、そうしたい場合には、スピン蓄積層240、240'または240"が提供される。一実施形態の場合には、ステップ308において、高純度の金属目標から高真空蒸着チャンバ内でスピン蓄積層250、250または250"がス
パッタされる。ステップ310において、スピン・バリア層150、150'、150"、260、260'および/または260"が提供される。それ故、ステップ310において、スピン拡散層150または250を形成することができる。一実施形態の場合には、ステップ310において、選択した酸素分離剤の高純度の目標により、選択したマトリックス素子の高純度の目標から、サブ単一層の高真空蒸着チャンバ内で選択したマトリックス素子のもう1つの共スパッタリングを行うことができる。共スパッタリングは、選択した割合になるように、選択した全厚になるように調整される。このような実施形態の場合には、蒸着の後で自然酸化が行われる。他の実施形態の場合には、ステップ310において、選択したマトリックス素子の高純度の目標、および選択した窒素分離剤の高純度の目標から、高真空蒸着チャンバ・サブ単一層内で別の反応性共スパッタリングが行われる。共スパッタリングは、選択した割合になるように、選択した全厚になるように調整される。マトリックスを窒化する際に、アルゴンと窒素の混合物をスパッタリング・ガスとして使用することができることに留意されたい。このような実施形態は、スピンバリア層150または260としての電流制限層になる。他の実施形態の場合には、ステップ310において、選択したマトリックス素子の高純度の目標から、高真空蒸着チャンバ内でスパッタリングを行い、その後で純粋な酸素の希薄な雰囲気内で自然酸化を行うことにより、トンネリング層150'または260'が提供される。もう1つのトンネル・スピン・バリア層を提供するために、アルゴンおよび窒素の混合物をスパッタリング・ガスとして使用して、選択したマトリックス素子の高純度の目標から、高真空蒸着チャンバ内で反応性スパッタリングを行うことができる。選択した半導体材料の高純度の目標から、高真空蒸着チャンバ内でスパッタリングを行うことにより、さらに他のトンネル・スピン・バリア層150'または160'を提供することができる。ステップ312において、ピン止め層160、160'、160"。270、270'および/または270"のような第2のピン止め層が提供される。磁気素子の残りの部分および対応する磁気メモリ(明示していない)。それ故、磁気素子100、100'、100"、200、200'200"を提供することができる。
小さなスイッチング電流密度でスピン・トランスファにより書き込むことができる磁気素子を提供するための方法およびシステムについて開示してきた。図の実施形態により本発明を説明してきたが、通常の当業者であれば、実施形態に種々の変更を行うことができ、そのような変更は、本発明の精神および範囲内に含まれることを容易に理解することができるだろう。それ故、通常の当業者であれば、添付の特許請求の範囲の精神および範囲から逸脱することなしに多くの修正を行うことができる。
従来の磁気素子、従来のスピン・バルブを示す断面図。 さらなる従来の磁気素子、及び従来のスピン・トンネル接合を示す断面図。 第3の従来の磁気素子、及び従来の電流制限磁気抵抗効果薄膜構造を示す断面図。 従来の二重化磁気抵抗磁気素子を示す断面図。 スピン・トランスファ・スイッチング用の書き込み電流密度が低減した、本発明による磁気素子の一部の第1の実施形態を示す断面図。 スピン・トランスファ・スイッチング用の書き込み電流密度が低減した、本発明による磁気素子の一部の第1の実施形態の別例を示す断面図。 スピン・トランスファ・スイッチング用の書き込み電流密度が低減した、本発明による磁気素子の一部の第1の実施形態のさらなる別例を示す断面図。 スピン・トランスファ・スイッチング用の書き込み電流密度が低減した、本発明による磁気素子の一部の第2の実施形態を示す断面図。 スピン・トランスファ・スイッチング用の書き込み電流密度が低減した、本発明による磁気素子の一部の第2の実施形態の別例を示す断面図。 スピン・トランスファ・スイッチング用の書き込み電流密度が低減した、本発明による磁気素子の一部の第2の実施形態のさらなる別例を示す断面図。 スピン・トランスファ・スイッチング用の書き込み電流密度が低減した、本発明による磁気素子の一実施形態を提供するための本発明による方法の一実施形態の流れ図。

Claims (43)

  1. 磁気素子であって、
    第1のピン止め層と、
    非磁気性のスペーサ層と、
    自由層磁化を有する自由層と、
    スピン・バリア層と、
    第2のピン止め層とを備え、
    前記スペーサ層が前記ピン止め層と前記自由層との間に位置し、
    前記自由層が、前記スピン・バリア層と前記スペーサ層との間に位置し、前記スピン・バリア層が、前記自由層の減衰定数への外面による寄与を低減するように構成され、
    前記スピン・バリア層が前記自由層と前記第2のピン止め層との間に位置し、
    前記磁気素子が、書き込み電流が前記磁気素子を通過した場合に、スピン・トランスファにより前記自由層の磁化を切り替えることができるように構成される磁気素子。
  2. 前記スピン・バリア層が、高い面積抵抗を有する請求項1に記載の磁気素子。
  3. 前記高い面積抵抗が0.1Ω・μm以上である請求項2に記載の磁気素子。
  4. 前記スピン・バリア層が、スピン・ポンピング誘起減衰が実質的に除去されるように構成される請求項1に記載の磁気素子。
  5. 前記スピン・バリア層が、絶縁マトリックス内に導電性チャネルを含む電流制限層である請求項1に記載の磁気素子。
  6. 前記スピン・バリア層が、Al、B、Si、Ge、W、Nb、Mo、Ta、V、Ti、Cr、Fe、Co及びNiからなる群のうちの少なくとも1つからなる材料の酸化物を含む請求項5に記載の磁気素子。
  7. 前記導電性チャネルが、前記酸化物が30原子%未満の酸素である領域を含む請求項6に記載の磁気素子。
  8. 前記スピン・バリア層が、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、Ir及びOsのうちの少なくとも1つをさらに含む請求項6に記載の磁気素子。
  9. 前記スピン・バリア層が、Al、B、Si、Ge、Tiからなる群のうちの少なくとも1つの材料の窒化物を含む請求項5に記載の磁気素子。
  10. 前記導電性チャネルが、前記窒化物が30原子%未満の窒素である領域を含む請求項9に記載の磁気素子。
  11. 前記スピン・バリア層が、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、Ir及びOsのうちの少なくとも1つをさらに含む請求項9に記載の磁気素子。
  12. 前記スピン・バリア層が、前記スピン・バリア層を通しての伝導が、トンネリング・ホッピング及び熱作動伝導のうちの少なくとも1つを有するトンネル障壁である請求項1に記載の磁気素子。
  13. 前記スピン・バリア層が絶縁体である請求項12に記載の磁気素子。
  14. 前記スピン・バリア層が、Al、B、Si、Ge、W、Nb、Mo、Ta、V、Ti、Cr、Fe、Co,Niからなる群のうちの少なくとも1つからなる材料の酸化物を含む請求項12に記載の磁気素子。
  15. 前記スピン・バリア層が、Al、B、Si、Ge、Tiからなる群のうちの少なくとも1つからなる材料の窒化物を含む請求項12に記載の磁気素子。
  16. 前記スピン・バリア層が半導体である請求項12に記載の磁気素子。
  17. 前記スピン・バリア層が、Si、Ge、Ga、Cd、Te、Sb、In、Al、As、Hg及びCからなる群から選択した材料を含む請求項16に記載の磁気素子。
  18. 前記スペーサ層が、導体、絶縁バリア層または電流制限層である請求項1に記載の磁気素子。
  19. 前記自由層が、第1の強磁性層、第2の強磁性層、および前記第1の強磁性層と前記第2の強磁性層の間に非磁気スペーサ層を含む合成自由層であり、前記非磁気スペーサ層が、前記第1の強磁性層および前記第2の強磁性層が反強磁性的に結合するように構成される請求項1に記載の磁気素子。
  20. 前記ピン止め層が、第1の強磁性層、第2の強磁性層、および前記第1の強磁性層と前記第2の強磁性層の間に非磁気スペーサ層を含む合成ピン止め層であり、前記非磁気スペーサ層が、前記第1の強磁性層および前記第2の強磁性層が反強磁性的に結合するように構成される請求項1に記載の磁気素子。
  21. 前記スピン・バリア層と前記自由層との間に位置するスピン蓄積層をさらに備え、前記スピン蓄積層が高い導電性を有する請求項1に記載の磁気素子。
  22. 前記スピン蓄積層が、長いスピン拡散長さを有する請求項21に記載の磁気素子。
  23. 前記スピン蓄積層が、Al、CuまたはAgを含む請求項21に記載の磁気素子。
  24. 前記スピン・バリア層が、0.01Ω・μm以上となる高い面積抵抗を有する請求項21に記載の磁気素子。
  25. 前記スピン・バリア層が、スピン・ポンピング誘起減衰が実質的に除去されるように構成される請求項21に記載の磁気素子。
  26. 前記スピン・バリア層が、絶縁マトリックス内に導電性チャネルを含む電流制限層である請求項21に記載の磁気素子。
  27. 前記スピン・バリア層が、Al、B、Si、Ge、W、Nb、Mo、Ta、V、Ti、Cr、Fe、Co及びNiからなる群から選択された材料の酸化物を含む請求項26記載磁気素子。
  28. 前記導電性チャネルが、前記酸化物が30原子%未満の酸素である領域を含む請求項27に記載の磁気素子。
  29. 前記スピン・バリア層が、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、Ir及びOsのうちの少なくとも1つをさらに含む請求項27に記載の磁気素子。
  30. 前記スピン・バリア層が、Al、B、Si、Ge、Tiからなる群から選択された材料の窒化物を含む請求項26に記載の磁気素子。
  31. 前記導電性チャネルが、前記窒化物が30原子%未満の窒素である領域を含む請求項30に記載の磁気素子。
  32. 前記スピン・バリア層が、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、Ir及びOsのうちの少なくとも1つをさらに含む請求項30に記載の磁気素子。
  33. 前記スピン・バリア層が、前記スピン・バリア層を通しての伝導が、トンネリング・ホッピング及び熱作動伝導のうちの少なくとも1つを有するトンネル障壁である請求項21に記載の磁気素子。
  34. 前記スピン・バリア層が、絶縁体である請求項33に記載の磁気素子。
  35. 前記スピン・バリア層が、Al、B、Si、Ge、W、Nb、Mo、Ta、V、Ti、Cr、Fe、Co,Niからなる群から選択された少なくとも1つからなる材料の酸化物を含む請求項33に記載の磁気素子。
  36. 前記スピン・バリア層が、Al、B、Si、Ge、Tiからなる群から選択された材料の窒化物を含む請求項33に記載の磁気素子。
  37. 前記スピン・バリア層が半導体である請求項33に記載の磁気素子。
  38. 前記スピン・バリア層が、Si、Ge、Ga、Cd、Te、Sb、In、Al、As、Hg及びCからなる群から選択された少なくとも1つの元素を含む請求項37に記載の磁気素子。
  39. 前記スペーサ層が、導体、絶縁バリア層または電流制限層である請求項21に記載の磁気素子。
  40. 前記自由層が、第1の強磁性層、第2の強磁性層、および前記第1の強磁性層と前記第2の強磁性層の間に非磁気スペーサ層を含む合成自由層であり、前記非磁気スペーサ層が、前記第1の強磁性層および前記第2の強磁性層が反強磁性的に結合するように構成される請求項21に記載の磁気素子。
  41. 前記ピン止め層層が、第1の強磁性層、第2の強磁性層、および前記第1の強磁性層と前記第2の強磁性層の間に非磁気スペーサ層を含む合成ピン止め層であり、前記非磁気スペーサ層が、前記第1の強磁性層および前記第2の強磁性層が反強磁性的に結合するように構成される請求項21に記載の磁気素子。
  42. 磁気素子を提供するための方法であって、
    (a)第1のピン止め層を提供するステップと、
    (b)スペーサ層を提供するステップと、
    (c)自由層の磁化を有する自由層を提供するステップと、
    (d)スピン・バリア層を提供するステップと、
    (e)第2のピン止め層を提供するステップとを含み、
    前記スペーサ層が非磁気性であり、
    前記スペーサ層が前記ピン止め層と前記自由層との間に位置し、
    前記自由層が、前記スピン・バリア層と前記スペーサ層との間に位置し、前記スピン・バリア層が、前記自由層の減衰定数に対する外面による寄与を低減するように構成され、
    前記磁気素子が、書き込み電流が前記磁気素子を通過した場合に、スピン・トランスファにより前記自由層の磁化を切り替えることができるように構成される方法。
  43. (f)前記スピン・バリア層と前記自由層との間に位置するスピン蓄積層を提供するステップをさらに含み、前記スピン蓄積層が高い導電性を有する請求項42に記載の方法。
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