JP2003101098A - トンネル型磁気抵抗素子とそれを用いた磁気式デバイス及びその製造方法並びに製造装置 - Google Patents

トンネル型磁気抵抗素子とそれを用いた磁気式デバイス及びその製造方法並びに製造装置

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JP2003101098A
JP2003101098A JP2001286942A JP2001286942A JP2003101098A JP 2003101098 A JP2003101098 A JP 2003101098A JP 2001286942 A JP2001286942 A JP 2001286942A JP 2001286942 A JP2001286942 A JP 2001286942A JP 2003101098 A JP2003101098 A JP 2003101098A
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tunnel type
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Masakiyo Tsunoda
匡清 角田
Kazuhiro Nishikawa
和宏 西川
Satoshi Ogata
聡 尾形
Ken Takahashi
高橋  研
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Sharp Corp
Tsukishima Kikai Co Ltd
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Tsukishima Kikai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温における熱処理が可能であり、得られた
絶縁層のバリア障壁の高さが十分高く、その結果、高M
Rを実現することができるトンネル型磁気抵抗素子とそ
れを用いた磁気式デバイス及びその製造方法並びに製造
装置を提供する。 【解決手段】 本発明のトンネル型磁気抵抗素子1は、
第1強磁性層2と、絶縁層3と、第2強磁性層4とが順
次積層され、絶縁層3は、ラジアルラインスロットアン
テナ(RLSA)を用いたプラズマ処理装置により、成
膜した金属層あるいは合金層が酸化処理されて金属酸化
物とされ、その抵抗値は成膜後の熱処理により所定の抵
抗値の範囲で任意に制御されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル型磁気抵
抗素子とそれを用いた磁気式デバイス及びその製造方法
並びに製造装置に係り、特に詳しくは、成膜された絶縁
層にラジアルラインスロットアンテナ(RLSA)を用
いたプラズマ処理装置を用いて加熱処理を施すことによ
り、この絶縁層の抵抗値を所望の抵抗値に制御可能とし
たトンネル型磁気抵抗素子とそれを用いた磁気式デバイ
ス及びその製造方法並びに製造装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、トンネル型磁気抵抗(TMR:tu
nneling magnetoresistive)素子が提案され、このトン
ネル型磁気抵抗素子を適用した各種磁気式デバイスの開
発も急激に進展しつつある。このトンネル型磁気抵抗素
子(TMR素子)は、薄い絶縁層を2つの強磁性層によ
り挟持した構造で、一般に、強磁性層(磁化固定層)/
絶縁層/強磁性層(磁化自由層)の積層構造を有する。
ここで、磁化固定層とは、反強磁性層と反磁性的に交換
結合してその磁化方向が一方向に固定されるもので、磁
化自由層とは、例えば外部磁界等によりその磁化方向が
自由に変動するものである。これにより、磁化方向が一
方向に固定された磁化固定層に対して、磁化自由層の磁
化方向が変動することにより、巨大磁気抵抗効果(GM
R効果)が発現し、外部磁界の変化を抵抗値の変化とし
て捉えることが可能になっている。
【0003】このトンネル型磁気抵抗素子を適用した磁
気式デバイスの一例として、電源を切った状態でもデー
タが保存される不揮発性磁気式メモリ(MRAM:magn
etic random access memory)がある。この磁気式メモ
リは、第1強磁性層(磁化固定層)/絶縁層/第2強磁
性層(磁化自由層)の積層構造のトンネル型磁気抵抗素
子を記憶素子として用いたもので、このトンネル型磁気
抵抗素子とMOSFETを組み合わせることで、MRA
Mのメモリ・セルを構成している。
【0004】このようなトンネル型磁気抵抗素子では、
第1及び第2強磁性層を構成する材料としては、保磁力
が高いことからCoFe系合金が多く用いられている。
また、絶縁層を構成する材料としては、高磁気抵抗(M
R)比が得られることからアルミニウム(Al)酸化膜
が多く用いられている。このAl酸化膜を形成する方法
としては、例えば、酸素による自然酸化、酸素ラジカル
による酸化、酸素プラズマによる酸化等、様々な方法が
提案されている。
【0005】例えば、酸素による自然酸化は、超高真空
スパッタ法あるいは通常のスパッタ法により、磁性体で
あるCoF層を成膜した後、このサンプルを酸化室に移
動し、この酸化室内でAl層を成膜し、その状態で酸素
ガスを導入してAl層を酸化させてAl酸化層(Al−
AlO)を得る方法で、この上にCoFe層を成膜する
ことでCoFe/Al−AlO/CoFeからなる3層
構造のトンネル型磁気抵抗素子が得られる。また、酸素
ラジカルによる酸化は、磁性層上に成膜したAl層にニ
ュートラルのラジカル酸素(および一部は酸素分子)を
到達させてAl層を酸化させてAl酸化層(Al−Al
O)を得る方法で、この上に磁性層を成膜することで上
記と同様の3層構造のトンネル型磁気抵抗素子が得られ
る。
【0006】また、酸素プラズマによる酸化は、磁性層
上に成膜したAl層に、アルゴン(Ar)ガスと酸素
(O2)ガスの混合ガス中でIPC(inductively coupl
edplasma)によるプラズマ酸化、もしくは基板側にRF
を引加することによる酸化を施すことによりAl酸化層
(Al−AlO)を得る方法で、この上に磁性層を成膜
することで上記と同様の3層構造のトンネル型磁気抵抗
素子が得られる。図11は、従来の酸素プラズマ酸化に
おける絶縁層の面積抵抗と熱処理温度との関係を示す図
である(Y.Ando et al. Jpn. J. Appl. Phys. Vol.39,
(2000),pp.L439-L441)。この図では、熱処理時間を6
種類採り、各熱処理時間毎に絶縁層の面積抵抗(Ω・μ
2)と熱処理温度(℃)との関係を示している。
【0007】このようにして得られたAl酸化層(Al
−AlO)は、薄ければ薄い程、トンネル効果により流
れるトンネル電流の値が大きくなるために、その抵抗値
も小さくなる。例えば、磁気ヘッドにトンネル型磁気抵
抗素子を用いた場合、Al酸化層の膜厚を8Å程度に薄
くして磁気抵抗(MR)を発現させることが要求される
が、このAl酸化層では、膜厚を薄くするにしたがって
MR比が低下する傾向があるために、MR比を一定以上
の値に保つためには、膜厚を限界値以下に薄くすること
ができない。
【0008】一方、このトンネル型磁気抵抗素子をMR
AMに適用した場合、このトンネル型磁気抵抗素子に要
求される特性としては、例えば、磁気抵抗変化によって
得られるバイアス電圧の差は100mV、かつ面積抵抗
(シート抵抗ともいう)は104Ωmm2程度である。こ
の場合、Al酸化層の厚みは10Å程度以上でよいので
あるが、MR比については十分高いこと、バイアス電圧
については依存性が低いことが要求される。このよう
に、高品質のトンネル型磁気抵抗素子を得るためには、
Al酸化層におけるトンネル効果を効果的に発現させる
ために、Al酸化層の界面においては高いバリア障壁を
均一に形成することが必要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、現在、高M
Rを実現しているのはIPCによるプラズマ酸化法であ
るが、この方法では、高MRを実現するためには、得ら
れたAl酸化層に300℃あるいはそれ以上の温度で熱
処理を施す必要がある。このAl酸化層では、成膜直後
では不十分であったAlと酸素との結合は、この熱処理
により安定なAl−O結合が促進されるために、MR比
が増加するとともに、バリア障壁も増加してしまうとい
う問題点があった。反強磁性層の材料としては、一般に
Mn−Ir、Mn−Pt等のMn系反強磁性材料が用い
られているために、高温で熱処理を行うとMnの拡散が
問題視されるようになり、この点からも、可能な限り低
温で熱処理するのが望ましい。
【0010】一方、酸素プラズマによる酸化において
は、Al層がプラズマイオンの照射により損傷を受ける
おそれがあるために、絶縁層の厚みを十分確保するため
にはAl層の損傷を考慮してその厚みを設定する必要が
あり、Al層をより薄厚化することは難しい。そこで、
低抵抗素子における極薄酸化膜等、特に極薄の酸化膜を
形成する必要がある場合には、酸素による自然酸化や酸
素ラジカルによる酸化が主として用いられている。
【0011】しかしながら、酸素による自然酸化や酸素
ラジカルによる酸化においては、プラズマ酸化に比べて
MR比が低いという問題点がある。一例を挙げると、プ
ラズマ酸化ではMR比が49%近い値であるのに対し、
酸素による自然酸化や酸素ラジカルによる酸化ではMR
比が30%程度と低い。この理由は、Al酸化層におけ
るAl−Oの結合が不十分なためと考えられる。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、低温における熱処理が可能であり、得られた
絶縁層のバリア障壁の高さが十分高く、その結果、高M
Rを実現することができるトンネル型磁気抵抗素子とそ
れを用いた磁気式デバイス及びその製造方法並びに製造
装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成を採用した。すなわち、本発
明のトンネル型磁気抵抗素子は、絶縁体を2つの導体に
より挟持してなるトンネル型磁気抵抗素子において、前
記絶縁体は、成膜終了後に加熱処理することにより、そ
の抵抗値を制御したことを特徴とする。前記絶縁体は、
それを構成する主たる元素がアルミニウムであることが
好ましい。また、前記絶縁体は、アルミニウム酸化物を
主成分とすることが好ましい。
【0014】本発明のトンネル型磁気抵抗素子では、成
膜終了後に加熱処理することで、その抵抗値を制御した
ので、バリア障壁の高さが十分に確保され、その結果、
高MR比を実現することが可能になる。また、この絶縁
体は、従来の酸素プラズマによる酸化のようにプラズマ
イオンの照射により損傷を受けるおそれがないので、そ
の膜厚をより薄厚化することが可能である。
【0015】本発明の磁気式デバイスは、本発明のトン
ネル型磁気抵抗素子を備えたことを特徴とする。この磁
気式デバイスは、本発明のトンネル型磁気抵抗素子を積
層した構造、すなわち、絶縁体を2つの導体により挟持
してなる層構造を、その厚み方向に積層した構成として
もよい。
【0016】本発明のトンネル型磁気抵抗素子を備えた
磁気式デバイスとしては、基体上に第1の強磁性層(磁
化固定層)/絶縁層/第2の強磁性層(磁化自由層)の
積層構造を有するものであればよく、例えば、不揮発性
磁気式メモリ(MRAM)が好適である。
【0017】本発明のトンネル型磁気抵抗素子の製造方
法は、絶縁体を2つの導体により挟持してなるトンネル
型磁気抵抗素子の製造方法において、前記絶縁体を形成
する工程は、絶縁体となる材料を成膜する成膜工程と、
この成膜された材料をラジアルラインスロットアンテナ
を用いたプラズマ処理装置により酸化処理する処理工程
とを備えたことを特徴とする。
【0018】前記処理工程は、少なくとも酸素を含む不
活性ガス雰囲気中にて行うのが好ましい。また、前記不
活性ガスは、アルゴンガスまたはクリプトンガスである
のが好ましい。
【0019】このトンネル型磁気抵抗素子の製造方法で
は、前記絶縁体を形成する工程を、絶縁体となる材料を
成膜する成膜工程と、この成膜された材料をラジアルラ
インスロットアンテナを用いたプラズマ処理装置により
酸化処理する処理工程とを備えることとしたので、成膜
された材料に酸化処理を施すことで該材料が絶縁層にな
る。これにより、トンネル電流が発現することが可能な
厚みを有ししかも均質性に富む絶縁層が得られる。ま
た、この絶縁層は、従来の酸素プラズマによる酸化のよ
うにプラズマイオンの照射により損傷を受けるおそれが
ないので、この絶縁層をより薄厚化することが可能にな
る。
【0020】前記絶縁体および2つの前記導体を形成す
る工程の後に、前記絶縁体を熱処理することによりその
抵抗値を制御する熱処理工程を備えるのが好ましい。前
記熱処理の温度は、200〜320℃の範囲が好まし
い。
【0021】このトンネル型磁気抵抗素子の製造方法で
は、前記絶縁体および2つの前記導体を形成する工程の
後に、前記絶縁体を熱処理することによりその抵抗値を
制御する熱処理工程を備えるので、絶縁体の抵抗値を所
定の抵抗値の範囲で任意に変更可能である。これによ
り、トンネル型磁気抵抗素子のバリア障壁の高さを十分
確保することが可能になり、その結果、高MR比を実現
することが可能になる。
【0022】本発明のトンネル型磁気抵抗素子の製造装
置は、絶縁体を2つの導体により挟持してなるトンネル
型磁気抵抗素子の製造装置であり、絶縁体となる材料を
成膜する成膜手段と、この成膜された材料をラジアルラ
インスロットアンテナを用いたプラズマ処理装置により
酸化処理する処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】前記処理手段は、少なくとも酸素を含む不
活性ガスを処理空間内に導入するガス供給手段を備えた
構成としてもよい。このガス供給手段により供給される
不活性ガスは、アルゴンガスまたはクリプトンガスが好
ましい。
【0024】本発明のトンネル型磁気抵抗素子の製造装
置では、絶縁体となる材料を成膜する成膜手段と、この
成膜された材料をラジアルラインスロットアンテナを用
いたプラズマ処理装置により酸化処理する処理手段とを
備えたことにより、成膜された材料に対して、ラジアル
ラインスロットアンテナを用いたプラズマ処理装置によ
り速やかに酸化処理を行うことが可能になり、成膜され
た材料は均質性に優れた絶縁層となる。その結果、バリ
ア障壁の高さが十分に確保され、しかも高MR比のトン
ネル型磁気抵抗素子を容易にかつ歩留まりよく作製する
ことが可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明のトンネル型磁気抵
抗素子とそれを用いた磁気式デバイス及びその製造方法
並びに製造装置の各実施形態について図面を参照して説
明する。なお、以下の実施形態においては、圧力をTo
rrの単位で表記するが、この単位をSI単位であるP
a(パスカル)に変換するには、1Torr=133P
aと換算すればよい。また、磁界をOe(エルステッ
ド)の単位で表記する場合があるが、この単位をSI単
位であるA/m(アンペア毎メートル)に変換するに
は、1Oe=79.58A/mと換算すればよい。
【0026】[第1の実施形態]図1は本実施形態のト
ンネル型磁気抵抗素子を示す断面図であり、図におい
て、符号1はトンネル型磁気抵抗素子であり、第1強磁
性層(導体)2と、絶縁層(絶縁体)3と、第2強磁性
層(導体)4とが順次積層されて構成されている。
【0027】第1強磁性層2は、その少なくとも一部ま
たは全部が強磁性を示す合金からなるもので、図1中矢
印で示すように磁化方向が一方向に固定されている。こ
の第1強磁性層2は、例えば、不純物ガス濃度が1pp
b未満の超高純度アルゴン(Ar)ガス雰囲気中で、ス
パッタリング法、蒸着法、あるいはその他の薄膜形成手
段により形成されたもので、特にマグネトロンスパッタ
リング法が好適である。
【0028】この第1強磁性層2は、超高純度アルゴン
(Ar)ガス雰囲気中で成膜されることから、内部に混
入する不純物濃度が極めて低く、格子欠陥が極めて少な
い良好な結晶構造である。なお、不純物ガス濃度が1p
pbを超える高純度アルゴン(Ar)ガス雰囲気中で、
第1強磁性層2を成膜してもよいが、この場合、層内部
への不純物の混入量が若干増大するために、最適な合金
組成の範囲は若干狭くなる。この第1強磁性層2の膜厚
は、できる限り薄いものが好ましく、例えば、2〜6n
mである。
【0029】上記の強磁性を示す合金としては、強磁性
を示すものであれば特に限定されるものではないが、バ
リア障壁の高さが十分に確保され、しかも高MR比であ
る点を考慮すると、Co、Fe等の強磁性を有する金
属、Co系合金、Fe系合金、Ni系合金、NiFe系
合金、CoFe系合金、CoNi系合金、CoFeNi
系合金、MnAs、MnSb、MnBi等のMnと周期
律表のVA族(N、P、As、Sb、Bi)との合金化
合物、NiAs、NiSb、NiBi等のNiと周期律
表のVA族(N、P、As、Sb、Bi)との合金化合
物等が好適に用いられる。
【0030】これらの合金の中でも、組成式CoxFe
100-xで表されるCoFe系合金が好適である。上記の
組成式では、x(at%)の好ましい範囲は50≦x≦
85である。なお、この第1強磁性層2の全てを上記組
成の金属または合金としても良く、また、この第1強磁
性層2を組成の異なる複数の強磁性層からなる積層体と
し、少なくとも1層を上記組成の金属または合金として
も良い。
【0031】絶縁層3は、金属酸化物等の絶縁性材料か
らなるもので、ラジアルラインスロットアンテナ(RL
SA)を用いたプラズマ処理装置により、成膜した金属
層あるいは合金層が酸化処理されて金属酸化物とされ、
その抵抗値は成膜後の熱処理により所定の抵抗値の範囲
で任意に制御されている。この絶縁層3の膜厚は、トン
ネル効果が発現できるように極めて薄いものが好まし
く、例えば、0.5〜2.0nmである。
【0032】上記の金属層あるいは合金層は、例えば、
不純物ガス濃度が1ppb未満の超高純度アルゴン(A
r)ガス雰囲気中で、スパッタリング法、蒸着法、ある
いはその他の薄膜形成手段により形成されたもので、特
にマグネトロンスパッタリング法が好適である。上記の
金属層あるいは合金層は、超高純度アルゴン(Ar)ガ
ス雰囲気中で成膜されることから、内部に混入する不純
物濃度が極めて低くなる。したがって、格子欠陥が極め
て少ない良好な結晶構造である。
【0033】なお、上記の金属層あるいは合金層は、不
純物ガス濃度が1ppbを超える高純度アルゴン(A
r)ガス雰囲気中で成膜してもよいが、この場合、層内
部への不純物の混入量が若干増大するために、その後加
熱処理すると、1ppb未満の超高純度アルゴン(A
r)ガス雰囲気中で成膜したものと比べて絶縁性が低下
する。そこで、得られた絶縁層3の抵抗値が所望の抵抗
値となるように、その後の加熱処理の条件を変更する必
要がある。
【0034】上記の酸化処理は、成膜した金属層あるい
は合金層を酸化処理することにより、絶縁体である金属
酸化物とする処理方法であり、ラジアルラインスロット
アンテナ(RLSA)を用いたプラズマ処理装置により
酸化処理が成される。RLSAによる酸化処理は、発生
するプラズマが低電子温度、高密度プラズマという特徴
を有するために、運動エネルギーの小さい希ガスイオン
を、大量に、被処理物の表面に供給し、酸化を促進する
ことができる。
【0035】このRLSAを用いた酸化処理は、RLS
Aによりマイクロ波を処理室内に導入し、マイクロ波励
起によるプラズマを発生させ、このプラズマにより処理
室内に配置された上記の金属層あるいは合金層を酸化さ
せる。これにより、上記の金属層あるいは合金層は金属
酸化物に変化し、高抵抗層である絶縁層となる。
【0036】上記の金属層あるいは合金層としては、成
膜後にRLSAを用いた酸化処理を施すことにより絶縁
体となるものであれば特に限定されるものではないが、
成膜後の熱処理による抵抗値の制御が容易である点を考
慮すると、それを構成する主たる元素はアルミニウム
(Al)であることが好ましい。このアルミニウム(A
l)は、RLSAを用いて酸化処理を施すことにより容
易に酸化され、アルミナ(アルミニウム酸化物:Al2
3)となる。これにより、絶縁層3は、それを構成す
る主たる成分がアルミナ(Al23)となる。
【0037】絶縁層3を構成する金属酸化物としては、
上述したアルミナ(Al23)の他、例えば、酸化クロ
ム(CrO2)、酸化ユーロピウム(EuO)、ケイ酸
ユーロピウム(EuSiO4)、マンガン酸カルシウム
ランタン(La1-xCaxMnO3、ただしx(at%)
は0.2<x<0.4を満たす)等が好適に用いられ
る。なお、この絶縁層3の全てを上記組成の金属酸化物
としても良く、また、この絶縁層3を組成の異なる複数
の絶縁層からなる積層体とし、少なくとも1層を上記組
成の金属酸化物としても良い。
【0038】第2強磁性層4は、その少なくとも一部ま
たは全部が強磁性を示す合金からなるもので、図1中矢
印で示すように、その上に配置される電流線5に流れる
電流の方向を変えることにより磁化の方向が図中右向き
あるいは左向きに変化する。この第2強磁性層4の膜厚
は、できる限り薄いものが好ましく、例えば、2〜20
nmである。
【0039】この第2強磁性層4は、第1強磁性層2と
全く同様に、例えば、不純物ガス濃度が1ppb未満の
超高純度アルゴン(Ar)ガス雰囲気中で、スパッタリ
ング法、蒸着法、あるいはその他の薄膜形成手段により
形成され、特にマグネトロンスパッタリング法が好適で
ある。
【0040】この第2強磁性層4は、第1強磁性層2と
同様に、Co、Fe等の強磁性を有する金属、Co系合
金、Fe系合金、Ni系合金、NiFe系合金、CoF
e系合金、CoNi系合金、CoFeNi系合金、Mn
As、MnSb、MnBi等のMnと周期律表のVA族
(N、P、As、Sb、Bi)との合金化合物、NiA
s、NiSb、NiBi等のNiと周期律表のVA族
(N、P、As、Sb、Bi)との合金化合物等が好適
に用いられる。
【0041】これらの合金の中でも、組成式CoxFe
100-xで表されるCoFe系合金が好適である。上記の
組成式では、x(at%)の好ましい範囲は50≦x≦
85である。なお、この第2強磁性層4においても、第
1強磁性層2と同様、全てを上記組成の金属または合金
としても良く、また、この第2強磁性層4を組成の異な
る複数の強磁性層からなる積層体とし、少なくとも1層
を上記組成の金属または合金としても良い。
【0042】次に、このトンネル型磁気抵抗素子の動作
について説明する。このトンネル型磁気抵抗素子1のデ
ータを”0”から”1”へ書き換えるには、上部に配置
された電流線5に、図1中紙面を表側から裏側へ貫通す
る方向に電流を流す。この電流により電流線5の回りに
は時計回りに磁界が発生するので、電流線5に近い第2
強磁性層4は上記磁界により図中右向きの磁化(→)が
反転し、図中左向きの磁化(←)となる。なお、第1強
磁性層2は電流線5に電流が流れてもその磁化の向きは
変化しない。
【0043】また、このトンネル型磁気抵抗素子1のデ
ータを”1”から”0”へ書き換えるには、反対に、電
流線5に、図1中紙面を裏側から表側へ貫通する方向に
電流を流す。この電流により電流線5の回りには反時計
回りに磁界が発生するので、電流線5に近い第2強磁性
層4は上記磁界により図中左向きの磁化(←)が反転
し、図中右向きの磁化(→)となる。
【0044】次に、このトンネル型磁気抵抗素子1のデ
ータを読み出すには、第1強磁性層2及び第2強磁性層
4間に電圧を印加してその積層方向に電流を流す。する
と、絶縁層3を介して第1強磁性層2及び第2強磁性層
4間を流れるトンネル電流の大きさに対応して、トンネ
ル型磁気抵抗素子1の抵抗値が変化する。このトンネル
型磁気抵抗素子1では、第1強磁性層2と第2強磁性層
4との磁化の向きが平行であれば抵抗値が小さくなり、
反対に、磁化の向きが反平行であれば抵抗値が大きくな
るので、この抵抗値を検出することで、トンネル型磁気
抵抗素子1に記憶されたデータが”0”であるか、”
1”であるかを判定することができる。
【0045】次に、このトンネル型磁気抵抗素子1の製
造方法について説明する。図2は、本実施形態のトンネ
ル型磁気抵抗素子1を製造する際に用いられるマルチス
パッタ装置11を示す断面図であり、このマルチスパッ
タ装置11は、外部から隔離された処理空間となるチャ
ンバー12内に、強磁性材料を成膜するスパッタ装置1
3と、RLSAを用いた酸化処理により酸化されて絶縁
体となる金属または合金を成膜するスパッタ装置(成膜
手段)14と、被処理物である基板15をスパッタ装置
13及びスパッタ装置14間を移動させる基板ホルダー
16とを備えている。
【0046】スパッタ装置13、14は、スパッタリン
グ用ターゲット17と、カソード18を備えている。ま
た、基板ホルダー16は、基板15を保持するホルダー
部21を軸22の周りに回動させることで、基板15を
スパッタ装置13及びスパッタ装置14間を移動させる
構成になっている。また、チャンバー12の側壁には図
示しない真空装置に接続される排気口23が形成され、
この真空装置によりチャンバー12内が所定の圧力に保
持されている。このチャンバー12の内部は、例えば、
不純物ガス濃度が1ppb以下でありかつその圧力が
0.1〜10mToorの高純度アルゴン(Ar)ガス
により満たされた状態で成膜が成される。
【0047】スパッタ装置13、14は、スパッタリン
グ法により強磁性層、金属層または合金層を成膜するこ
とができるものであれば特に限定されないが、膜厚の均
一性が良好な点、大面積の成膜が可能な点を考慮すれ
ば、マグネトロンスパッタ装置が好適である。
【0048】図3は、本実施形態のトンネル型磁気抵抗
素子1を製造する際に用いられる処理装置(処理手段)
31を示す断面図であり、上記のスパッタ装置14によ
り成膜された金属層または合金層に酸化処理を施すため
のものである。
【0049】この処理装置31は、RLSAを用いたプ
ラズマ処理装置であり、内部が外部から隔離された処理
空間Sとなるチャンバー32と、チャンバー32の底部
にシール材33を介して気密に設けられた絶縁板である
石英板34と、この石英板34に対して所定の間隔をお
いて平行に配置されたスロットアンテナ35と、スロッ
トアンテナ35を埋め込む円板状の誘電板36と、図示
しないマイクロ波発生器に接続される導波管37を有す
る高さの低い有底筒状のラジアル導波部38と、チャン
バー32の天井部に配置されて基板41を支持する支持
台42とにより構成されている。
【0050】チャンバー32の側壁には、このチャンバ
ー32内にAr等の不活性ガスを導入するガス供給手段
に接続されるガス導入口43、および図示しない真空装
置に接続される排気口44が形成され、この真空装置に
よりチャンバー32内が所定の圧力の真空状態に保持さ
れている。一方、支持台42の下面には、強磁性層およ
び金属層(または合金層)が積層された基板41を支持
するための静電チャックあるいはクランプ機構が設けら
れ、この支持台42は図示しない配線を介してバイアス
用高周波電源に接続されている。
【0051】次に、この処理装置31を用いて、上記の
スパッタ装置14により成膜された金属層(または合金
層)に酸化処理を施す方法について説明する。予め、マ
ルチスパッタ装置11を用いて、基板15の上面に、第
1強磁性層2およびRLSAを用いた酸化処理により酸
化されて絶縁体となる金属層(または合金層)を成膜す
ることで、第1強磁性層2および金属層(または合金
層)が積層された基板41を作製しておく。次いで、搬
送装置を用いて、この基板41をチャンバー32内に収
容し、静電チャックあるいはクランプ機構を用いて基板
41を支持台42上に固定する。
【0052】次いで、チャンバー32内を所定の真空状
態、例えば、1×10-6〜1×10 -11Toorに保持
し、ガス導入口43より酸素を含むAr等の不活性ガス
を導入する。この不活性ガスの圧力は、例えば、200
〜2000mToorである。不活性ガスとしては、酸
素(O2)を1〜30v/v%含むArガスあるいはK
rガスが好適に用いられる。
【0053】同時に、マイクロ波発生器から発生するマ
イクロ波を導波管37、スロットアンテナ35および石
英板34を介してチャンバー32内に導入し、チャンバ
ー32内にプラズマpを発生させ、このプラズマpによ
り基板41上の金属層(または合金層)に酸化処理を施
す。この酸化処理により、金属層(または合金層)は酸
化されて、高抵抗の金属酸化物からなる絶縁層となる。
【0054】この基板41を、再度成膜装置11内に搬
入し、スパッタ装置13を用いて前記絶縁層の上に第2
強磁性層4を形成する。これにより、絶縁層を2つの強
磁性層2、4で挟持した構成のトンネル型磁気抵抗素子
が得られる。次いで、このトンネル型磁気抵抗素子に熱
処理を施す。前記絶縁層は200〜320℃の温度範囲
で熱処理することにより、その抵抗値が所定の抵抗値の
範囲で熱処理温度に対応して変化する。この熱処理によ
り、前記絶縁層は所定の抵抗値を有する絶縁層3とな
る。これにより、トンネル型磁気抵抗素子のバリア障壁
の高さを十分確保することが可能になり、その結果、高
MR比を実現することが可能になる。
【0055】本実施形態のトンネル型磁気抵抗素子によ
れば、第1強磁性層2と、絶縁層3と、第2強磁性層4
とを順次積層し、絶縁層3を成膜した金属層あるいは合
金層をRLSAを用いたプラズマ処理装置により酸化処
理した金属酸化物とし、その抵抗値を成膜後の低温の熱
処理により所定の抵抗値の範囲で任意に制御したので、
絶縁層3のバリア障壁の高さを十分に確保することがで
き、その結果、高MR比を実現することができる。
【0056】本実施形態のトンネル型磁気抵抗素子の製
造方法によれば、絶縁体となる金属層(または合金層)
を成膜する成膜工程と、この金属層(または合金層)を
RLSAを用いたプラズマ処理装置により酸化処理する
処理工程とを備えたので、金属層(または合金層)に酸
化処理を施すことで高抵抗の絶縁層を容易に作製するこ
とができ、トンネル電流が発現することが可能な厚みを
有ししかも均質性に富む絶縁層を容易に得ることができ
る。
【0057】また、絶縁層を2つの強磁性層2、4で挟
持した後に熱処理を施すので、前記絶縁層の抵抗値を所
定の抵抗値の範囲で任意に変更することができる。した
がって、バリア障壁の高さを十分確保しかつ高MR比の
トンネル型磁気抵抗素子を容易に作製することができ
る。
【0058】本実施形態のトンネル型磁気抵抗素子の製
造装置によれば、絶縁層となる金属層(または合金層)
を成膜するスパッタ装置4と、この絶縁層をRLSAを
用いたプラズマ処理装置により酸化処理する処理装置3
1とを備えたので、前記金属層(または合金層)に対し
て速やかに酸化処理を行うことができ、均質性に優れた
絶縁層3を得ることができる。したがって、絶縁層3の
バリア障壁の高さが十分に確保され、しかも高MR比の
トンネル型磁気抵抗素子を容易にかつ歩留まりよく作製
することができる。
【0059】[第2の実施形態]図4は本発明の第2の
実施形態のトンネル型磁気抵抗素子を示す断面図であ
り、このトンネル型磁気抵抗素子51は、Si基板52
上に、下地層53、反強磁性層54、第1強磁性層(磁
化固定層)55、絶縁層56、第2強磁性層(磁化自由
層)57、電極層58が順次積層されて構成されてい
る。
【0060】下地層53は、例えば、SiO2層53
a、Ta層53b、Cu層53c、Ta層53dが順次
積層されている。Si基板52上に下地層53を形成す
ることにより、反強磁性層54の結晶配向を制御するこ
とが可能になる。Ta層53b、53dの膜厚は2〜5
nmの範囲が好ましく、Cu層53cの膜厚は10〜1
00nmの範囲が好ましい。
【0061】反強磁性層54は、反強磁性を示す合金か
らなるもので、第1強磁性層55と交換結合して第1強
磁性層55の磁化方向を一方向に固定している。この反
強磁性層54は、例えば、NiFe層54a、Cu層5
4b、MnIr層54cが順次積層されている。NiF
e層54aの膜厚は1.5〜5.0nmの範囲が好まし
く、Cu層54bの膜厚は1.0〜7.5nmの範囲が
好ましく、MnIr層54cの膜厚は4.0〜15nm
の範囲が好ましい。
【0062】NiFe層54aは、組成式NiyFe
100-yで表され、組成比を示すyが原子%で75≦y≦
85の範囲である合金からなるものである。MnIr層
54cは、組成式MnyIr100-yで表され、組成比を示
すyが原子%で65≦y≦80の範囲である合金からな
るものである。
【0063】第1強磁性層55は、その少なくとも一部
または全部が強磁性を示す合金からなるもので、この合
金としては、Co、Fe等の強磁性を有する金属、Co
系合金、Fe系合金、Ni系合金、NiFe系合金、C
oFe系合金、CoNi系合金、CoFeNi系合金、
MnAs、MnSb、MnBi等のMnと周期律表のV
A族(N、P、As、Sb、Bi)との合金化合物、N
iAs、NiSb、NiBi等のNiと周期律表のVA
族(N、P、As、Sb、Bi)との合金化合物等が好
適に用いられる。
【0064】これらの合金の中でも、組成式CoxFe
100-xで表されるCoFe系合金が好適である。上記の
組成式では、x(at%)の好ましい範囲は50≦x≦
85である。この第1強磁性層55の膜厚は2〜6nm
の範囲が好ましい。
【0065】絶縁層56は、金属酸化物等の絶縁性材料
からなるもので、RLSAを用いたプラズマ処理装置に
より、成膜した金属層あるいは合金層が酸化処理されて
金属酸化物とされ、その抵抗値は成膜後の熱処理により
所定の抵抗値の範囲で任意に制御されている。この絶縁
層56の膜厚は、トンネル効果が発現できるように極め
て薄いものが好ましく、例えば、0.5〜2.0nmで
ある。
【0066】上記の金属層あるいは合金層としては、成
膜後にRLSAを用いた酸化処理を施すことにより絶縁
体となるもので、それを構成する主たる元素はアルミニ
ウム(Al)であることが好ましい。このアルミニウム
(Al)は、RLSAを用いて酸化処理を施すことによ
り容易に酸化され、アルミナ(アルミニウム酸化物:A
23)となる。これにより、絶縁層56は、それを構
成する主たる成分がアルミナ(Al23)となる。
【0067】絶縁層56を構成する金属酸化物として
は、上述したアルミナ(Al23)の他、例えば、酸化
クロム(CrO2)、酸化ユーロピウム(EuO)、ケ
イ酸ユーロピウム(EuSiO4)、マンガン酸カルシ
ウムランタン(La1-xCaxMnO3、ただしx(at
%)は0.2<x<0.4を満たす)等が好適に用いら
れる。
【0068】第2強磁性層57は、その少なくとも一部
または全部が強磁性を示す合金からなるもので、例え
ば、CoFe層57a、NiFe層57bが順次積層さ
れている。CoFe層57aは、組成式CoxFe100-x
で表され、組成比を示すxが原子%で50≦x≦85の
範囲である合金からなるものである。NiFe層57b
は、組成式NiyFe100-yで表され、組成比を示すyが
原子%で75≦y≦85の範囲である合金からなるもの
である。電極層58は、例えば、膜厚が10〜200n
mのCu層である。
【0069】本実施形態のトンネル型磁気抵抗素子によ
れば、Si基板52上に、下地層53、反強磁性層5
4、第1強磁性層55、絶縁層56、第2強磁性層5
7、電極層58を順次積層したので、絶縁層56のバリ
ア障壁の高さを十分に確保することができ、その結果、
高MR比を実現することができる。
【0070】[第3の実施形態]図5は本発明の第3の
実施形態のGMR型再生ヘッド及びこの再生ヘッドと誘
導型記録ヘッドを組み合わせた記録再生分離型磁気ヘッ
ドを示す一部破断斜視図であり、図6はGMR型再生ヘ
ッドの要部を示す断面図であり、本発明のトンネル型磁
気抵抗素子を用いた磁気式デバイスの例である。
【0071】図5および図6において、符号100はト
ンネル型磁気抵抗素子、108はMR電極、109はハ
ード膜、111はGMR型再生ヘッド、112は記録ヘ
ッドの下部磁極(124)を兼ねるGMR型再生ヘッド1
11の上部シールド層、113、114は非磁性絶縁
膜、115はGMR型再生ヘッド111の下部シール
ド、121は記録ヘッド、122は記録ヘッド121の
上部ポール、123は導電体からなるコイル、124は
GMR型再生ヘッド111の上部シールド(112)を兼
ねる記録ヘッドの下部磁極である。
【0072】なお、このトンネル型磁気抵抗素子100
は、本発明の第2の実施形態のトンネル型磁気抵抗素子
51とほぼ同一であるから、このトンネル型磁気抵抗素
子51と同一の構成要素には同一の符号を付し説明を省
略する。
【0073】このトンネル型磁気抵抗素子100を上部
シールド層112と下部シールド層115で挟んだ部分
が再生ヘッドとして機能し、薄膜Cuからなるコイル1
23を上部磁極122と下部磁極124で挟んだ部分が
記録ヘッドとして機能する。この記録再生分離型磁気ヘ
ッドは、GMR型再生ヘッド111の上部シールド層1
12が、記録ヘッド121の下部磁極124を兼ねる構
成とした場合であるが、上部シールド層112と下部磁
極124に別材料を用いて別構成としたり、あるいは両
者の間に他の構成物を配置した構成としてもよい。
【0074】このGMR型再生ヘッド111によれば、
本発明のトンネル型磁気抵抗素子100を用いたので、
絶縁層56のバリア障壁の高さを十分に確保することが
でき、その結果、高MR比を実現することができる。
【0075】[第4の実施形態]図7は本発明の第4の
実施形態の磁気式メモリの要部であるメモリセルを示す
断面図であり、本発明のトンネル型磁気抵抗素子を用い
た磁気式デバイスの例である。
【0076】このメモリセル200は、セル選択用の素
子であるMOSFET201と、ワード線202と、ビ
ット線203と、トンネル型磁気抵抗素子204とから
構成されている。ワード線202はMOSFET201
に接続され、ビット線203はトンネル型磁気抵抗素子
204に接続され、トンネル型磁気抵抗素子204は接
続配線205を介してMOSFET201に接続されて
いる。なお、このトンネル型磁気抵抗素子204は、本
発明の第3の実施形態のトンネル型磁気抵抗素子100
とほぼ同一であるから、説明を省略する。
【0077】次に、このメモリセル200の動作につい
て説明する。データを読み込む際には、MOSFET2
01によりメモリセルを選択し、ワード線202からM
OSFET201を介してトンネル型磁気抵抗素子20
4に電流を流す。このトンネル型磁気抵抗素子204の
第1強磁性層および第2強磁性層のそれぞれの磁化方向
によって電気抵抗が異なることを利用して、記録された
データを読み取ることができる。
【0078】データを書き込む際には、ビット線203
およびワード線202に電流を流し、ビット線203に
流れる電流が形成する磁界と、ワード線202に流れる
電流が形成する磁界との合成磁界によってトンネル型磁
気抵抗素子204の第2強磁性層(磁化自由層)のみを
磁化反転させる。反強磁性層によりピン止めされた第1
強磁性層(磁化固定層)は磁化反転せず、第2強磁性層
の磁化のみ反転させることができる、このように、上記
の平行、反平行状態を意図して形成することが可能であ
るから、メモリセル200の記憶及び消去を容易に行う
ことができる。
【0079】以上説明したように、本実施形態の磁気式
メモリによれば、本発明のトンネル型磁気抵抗素子20
4を備えているので、第1強磁性層(磁化固定層)の磁
化が上記合成磁界によって反転することがなく、信頼性
の高いメモリを構成することができる。
【0080】
【実施例】以下、本発明のトンネル型磁気抵抗素子につ
いて、実施例により具体的に説明するが、本発明はこの
実施例によって限定されるものではない。
【0081】まず、表面に厚み500Åの熱酸化膜(S
iO2)が形成されたSi(100)単結晶からなるS
i基板を用意し、このSi基板を、半導体製造プロセス
で通常実施されているウェット洗浄法により洗浄した。
次いで、第1の実施形態のマルチスパッタ装置11を用
いて、このSi基板の熱酸化膜(SiO2)上に、Ta
層(膜厚:50Å)、Cu層(膜厚:1000Å)、T
a層(膜厚:50Å)を順次積層して下地層とした。
【0082】次いで、この下地層上に、NiFe層(膜
厚:20Å)、Cu層(膜厚:50Å)、MnIr層
(膜厚:100Å)を順次積層して反強磁性層とした。
次いで、この反強磁性層上にCoFe層(膜厚:25
Å)を形成して第1強磁性層(磁化固定層)とした。次
いで、この第1強磁性層上にAl層(膜厚:15Å)を
形成し、第1の実施形態の処理装置31を用いて、この
Al層を酸化した。この酸化処理により、Al層(また
はAl合金層)は酸化されて、高抵抗のアルミナ(金属
酸化物)からなる絶縁層となった。
【0083】次いで、第1の実施形態のマルチスパッタ
装置11を用いて、この絶縁層上にCoFe層(膜厚:
25Å)、NiFe層(膜厚:100Å)を順次積層し
て第2強磁性層(磁化自由層)とした。最後に、この第
2強磁性層上にCu層(膜厚:1000Å)を形成し電
極層とした。
【0084】この積層構造の成膜条件を表1に示す。
【表1】
【0085】また、上記の酸化条件を表2に示す。
【表2】
【0086】このようにして得られた積層構造のトンネ
ル型磁気抵抗素子について、面積抵抗と磁気抵抗(M
R)比を測定した。MR比は、下記の式により算出し
た。 MRratio=ΔR/R-6kOe=(R0−R-6kOe)/R
-6kOe また、測定の際、負方向の最大印加磁界(−6kOe)
での印加磁界電圧(V -6kOe)が5mVになるように設
定した。
【0087】ここで、この測定結果について説明する。
図8は本発明のトンネル型磁気抵抗素子における絶縁層
の面積抵抗と熱処理温度との関係を示す図である。この
図では、熱処理時間(tOX)を10秒(s)、15秒
(s)、20秒(s)の3種類とし、それぞれの熱処理
時間における絶縁層の面積抵抗(Ω・μm2)と熱処理
温度(℃)との関係を示している。この図によれば、熱処
理時間(tOX)と熱処理温度(℃)を適宜選択すること
で、絶縁層の面積抵抗(Ω・μm2)を線形的に変化さ
せ得ることが分かった。特に、熱処理時間(tOX)が1
0秒(s)では、絶縁層の面積抵抗(Ω・μm2)は熱
処理温度(℃)の変化に対して線形性を有するものである
から、熱処理時間(tOX)と熱処理温度(℃)を一義的に
決定すれば、絶縁層の面積抵抗(Ω・μm2)も一義的
に求めることができる。
【0088】図9は本発明のトンネル型磁気抵抗素子に
おける絶縁層の面積抵抗と熱処理温度との関係を示す図
である。この図では、熱処理時間を1時間、3時間の2
種類とし、それぞれの熱処理時間における絶縁層の面積
抵抗(Ω・μm2)と熱処理温度(℃)との関係を示して
いる。この図によれば、熱処理時間と熱処理温度(℃)を
適宜選択することで、絶縁層の面積抵抗(Ω・μm2
を線形的に変化させ得ることが分かった。特に、熱処理
時間が1時間、3時間の双方共に、絶縁層の面積抵抗
(Ω・μm2)は熱処理温度(℃)の変化に対して線形性
を有するものであるから、熱処理時間と熱処理温度(℃)
を一義的に決定すれば、絶縁層の面積抵抗(Ω・μ
2)も一義的に求めることができる。
【0089】図10は本発明のトンネル型磁気抵抗素子
における絶縁層の磁気抵抗(MR)比と熱処理温度との
関係を示す図である。この図では、酸化雰囲気における
不活性ガスの種類をArガス、Krガスの2種類とし、
それぞれの不活性ガス雰囲気における絶縁層のMR比と
熱処理温度(℃)との関係を示している。この図によれ
ば、不活性ガスの種類と熱処理温度(℃)を適宜選択する
ことで、絶縁層のMR比を線形的に変化させ得ることが
分かった。特に、熱処理温度(℃)が300℃未満の温度
領域では、MR比は熱処理温度(℃)の変化に対して線形
性を有するものであるから、不活性ガスの種類と熱処理
温度(℃)を一義的に決定すれば、絶縁層のMR比も一義
的に求めることができる。
【0090】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
トンネル型磁気抵抗素子によれば、2つの導体により挟
持される絶縁体を、成膜終了後に加熱処理することによ
り、その抵抗値を制御したので、前記絶縁体のバリア障
壁の高さを十分に確保することができ、したがって、高
MR比を実現することができる。また、この絶縁体は、
従来の酸素プラズマによる酸化のようにプラズマイオン
の照射により損傷を受けるおそれがないので、その膜厚
をより薄厚化することができる。
【0091】本発明のトンネル型磁気抵抗素子の製造方
法によれば、2つの導体により挟持される絶縁体を形成
する工程は、絶縁体となる材料を成膜する成膜工程と、
この成膜された材料をラジアルラインスロットアンテナ
を用いたプラズマ処理装置により酸化処理する処理工程
とを備えたので、成膜された材料に酸化処理を施すこと
で該材料を高抵抗の絶縁層とすることができる。したが
って、トンネル電流が発現することが可能な厚みを有し
しかも均質性に富む絶縁層を容易に得ることができる。
【0092】また、前記絶縁体および2つの前記導体を
形成する工程の後に、前記絶縁体を熱処理することによ
りその抵抗値を制御する熱処理工程を備えたので、絶縁
体の抵抗値を所定の抵抗値の範囲で任意に変更すること
ができる。したがって、トンネル型磁気抵抗素子の絶縁
層のバリア障壁の高さを十分確保することができ、その
結果、高MR比を実現することができる。
【0093】本発明のトンネル型磁気抵抗素子の製造装
置によれば、絶縁体となる材料を成膜する成膜手段と、
この成膜された材料をラジアルラインスロットアンテナ
を用いたプラズマ処理装置により酸化処理する処理手段
とを備えたので、成膜された材料に対して、ラジアルラ
インスロットアンテナを用いたプラズマ処理装置により
速やかに酸化処理を行うことができ、成膜された材料を
均質性に優れた絶縁層とすることができる。したがっ
て、絶縁層のバリア障壁の高さが十分に確保され、しか
も高MR比のトンネル型磁気抵抗素子を容易にかつ歩留
まりよく作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態のトンネル型磁気抵
抗素子を示す断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態のマルチスパッタ装
置を示す断面図である。
【図3】 本発明の第1の実施形態の処理装置を示す断
面図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態のトンネル型磁気抵
抗素子を示す断面図である。
【図5】 本発明の第3の実施形態のGMR型再生ヘッ
ド及び記録再生分離型磁気ヘッドを示す一部破断斜視図
である。
【図6】 本発明の第3の実施形態のGMR型再生ヘッ
ドの要部を示す断面図である。
【図7】 本発明の第4の実施形態の磁気式メモリの要
部であるメモリセルを示す断面図である。
【図8】 本発明のトンネル型磁気抵抗素子における絶
縁層の面積抵抗と熱処理温度との関係を示す図である。
【図9】 本発明のトンネル型磁気抵抗素子における絶
縁層の面積抵抗と熱処理温度との関係を示す図である。
【図10】 本発明のトンネル型磁気抵抗素子における
絶縁層の磁気抵抗(MR)比と熱処理温度との関係を示
す図である。
【図11】 従来の酸素プラズマ酸化における絶縁層の
面積抵抗と熱処理温度との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 トンネル型磁気抵抗素子 2 第1強磁性層(導体) 3 絶縁層(絶縁体) 4 第2強磁性層(導体) 11 マルチスパッタ装置 12 チャンバー 13 スパッタ装置 14 スパッタ装置(成膜手段) 15 基板 31 処理装置 32 チャンバー 34 石英板 35 スロットアンテナ 36 誘電板 37 導波管 38 ラジアル導波部 41 基板 43 ガス導入口 44 排気口 51 トンネル型磁気抵抗素子 52 Si基板 55 第1強磁性層(磁化固定層) 56 絶縁層 57 第2強磁性層(磁化自由層) 100 トンネル型磁気抵抗素子 111 GMR型再生ヘッド 113、114 非磁性絶縁膜 204 トンネル型磁気抵抗素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 43/12 G01R 33/06 R (71)出願人 000165273 月島機械株式会社 東京都中央区佃2丁目17番15号 (72)発明者 角田 匡清 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉05 東北大 学大学院工学研究科電子工学専攻内 (72)発明者 西川 和宏 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉05 東北大 学大学院工学研究科電子工学専攻内 (72)発明者 尾形 聡 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉05 東北大 学大学院工学研究科電子工学専攻内 (72)発明者 高橋 研 宮城県仙台市太白区人来田2丁目20−2 Fターム(参考) 2G017 AD55 AD63 AD65 4K029 BA24 BA25 BA26 BA44 BB02 BC06 BD00 GA01 5D034 BA03 BA15 DA05 DA07 5F083 FZ10 GA29

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体を2つの導体により挟持してなる
    トンネル型磁気抵抗素子において、 前記絶縁体は、成膜終了後に加熱処理することにより、
    その抵抗値を制御したことを特徴とするトンネル型磁気
    抵抗素子。
  2. 【請求項2】 前記絶縁体は、それを構成する主たる元
    素がアルミニウムであることを特徴とする請求項1記載
    のトンネル型磁気抵抗素子。
  3. 【請求項3】 前記絶縁体は、アルミニウム酸化物を主
    成分とすることを特徴とする請求項2記載のトンネル型
    磁気抵抗素子。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載のトンネル型
    磁気抵抗素子を備えたことを特徴とする磁気式デバイ
    ス。
  5. 【請求項5】 前記トンネル型磁気抵抗素子は、絶縁体
    を2つの導体により挟持してなる層構造を、その厚み方
    向に積層したことを特徴とする請求項4記載の磁気式デ
    バイス。
  6. 【請求項6】 絶縁体を2つの導体により挟持してなる
    トンネル型磁気抵抗素子の製造方法において、 前記絶縁体を形成する工程は、絶縁体となる材料を成膜
    する成膜工程と、この成膜された材料をラジアルライン
    スロットアンテナを用いたプラズマ処理装置により酸化
    処理する処理工程とを備えたことを特徴とするトンネル
    型磁気抵抗素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記処理工程は、少なくとも酸素を含む
    不活性ガス雰囲気中にて行うことを特徴とする請求項6
    記載のトンネル型磁気抵抗素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記不活性ガスは、アルゴンガスまたは
    クリプトンガスであることを特徴とする請求項7記載の
    トンネル型磁気抵抗素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記絶縁体および2つの前記導体を形成
    する工程の後に、前記絶縁体を熱処理することによりそ
    の抵抗値を制御する熱処理工程を備えたことを特徴とす
    る請求項6、7または8記載のトンネル型磁気抵抗素子
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記熱処理の温度は、200〜320
    ℃の範囲であることを特徴とする請求項9記載のトンネ
    ル型磁気抵抗素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 絶縁体を2つの導体により挟持してな
    るトンネル型磁気抵抗素子の製造装置であって、 絶縁体となる材料を成膜する成膜手段と、この成膜され
    た材料をラジアルラインスロットアンテナを用いたプラ
    ズマ処理装置により酸化処理する処理手段とを備えたこ
    とを特徴とするトンネル型磁気抵抗素子の製造装置。
  12. 【請求項12】 前記処理手段は、少なくとも酸素を含
    む不活性ガスを処理空間内に導入するガス供給手段を備
    えたことを特徴とする請求項11記載のトンネル型磁気
    抵抗素子の製造装置。
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