JP3496215B2 - 強磁性トンネル接合素子の製造方法 - Google Patents
強磁性トンネル接合素子の製造方法Info
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Description
ク装置における再生用磁気ヘッドや高密度固体磁気メモ
リ(MRAM)に適した磁気抵抗効果素子に関する。
ことで抵抗が変化する磁気抵抗効果素子が多く用いられ
ている。最近では、Cuなどの薄い導電層を二つの強磁性
体層で挟んだ構造をもつGMR素子が磁気ヘッドとして実
用化されている。強磁性トンネル接合素子は、室温での
磁気抵抗変化率(MR比)がGMR素子よりも大きいこと
から、GMR素子の次世代の磁気抵抗効果素子として期待
されている。
の間に数オングストローム〜数nmという極薄のトンネル
バリア層を挟んだ構造を持つ。この素子は、下部(第
一)強磁性体層と上部(第二)強磁性体層の磁化の相対
角が小さいときにはトンネル確率が高く、大きいときに
はトンネル確率が低いことから磁気抵抗効果が現れる。
最近では、20%以上のMR比も得られている。(例え
ば、Gallagher他著、ジャーナル・オブ・アプライド・
フィジックス、1997年、81巻、3741―374
6ページ)
とで得られている。Alの酸化方法では、プラズマ酸化、
大気中の酸素による酸化などが多く用いられている。磁
気ヘッドに応用する際には、実用素子寸法である程度低
い抵抗が必要になるが、これらの方法では抵抗が高すぎ
るので、真空槽内への酸素の導入によるAl層酸化を含む
真空槽内連続成膜法がTsugeらにより開発されている。
(例えば、Tsuge他著、マテリアル・リサーチ・ソサイ
エティ・シンポジウム・プロシーディングズ、1998
年、517巻、87―96ページ)
めには、まずAlが第一の強磁性体層上を十分に覆ってい
る必要がある。Alが覆っていないときは、第一および第
二の強磁性体層の間にトンネルバリアを介さないで電流
が流れる接合リークのため、MR比が減少する。この接合
リークを防ぐと同時に、低い接合抵抗を得るのを目的と
して、まずAlを1nm成膜し、酸化した後に、Alを0.1nmづ
つ三度成膜し、成膜するたびごとに酸化を繰り返すとい
う手法が試されている。(Wong他著、ジャーナル・オブ
・アプライド・フィジックス、1998年、83巻、6
697―6699ページ)その結果、室温で6.2%と
いうMR比が得られている。
を酸化するときに、Alを過不足無く酸化する必要があ
る。酸化が強すぎて下部強磁性体層まで酸化すると、磁
性体の酸化物が下部強磁性体層/トンネルバリアの界面
に生じる。この酸化物はトンネルする電子の磁気スピン
を散乱するため、MR比を低下させる。逆に酸化が弱す
ぎると、未酸化のAl層が下部強磁性体層/トンネルバリ
アの界面に生じる。この未酸化のAl層も、強磁性体層の
スピン偏極率を減少させるので、MR比を低下させる。
Alのプラズマ酸化でトンネルバリアを得る場合に、もっ
とも適切なAl層厚を求める研究もなされている。(Mood
era他著、アプライド・フィジックス・レターズ、19
97年、70巻、3050−3052ページ)。その結
果では、1.1−1.6nmで高MR比が得られていた。
ル接合素子では、酸化方法に依存して、酸化されるAl膜
厚の厚さが規定される。プラズマ酸化などの強い酸化方
法では、Alは厚く酸化され、自然酸化法のような弱い酸
化方法では、Alは薄く酸化される。その結果として、酸
化方法により、トンネルバリアである酸化アルミニウム
の厚さが決まってしまい、接合抵抗の大きさも決まる。
このため、これまでは自由に強磁性トンネル素子の接合
抵抗を調節することは困難であった。
Al膜厚を求めるばかりでなく、Al膜を成膜したときに、
Al層の厚さが一定である必要がある。Al層の厚さが一定
でないと、Alの薄いところでは、強磁性体の酸化物が下
部強磁性体層/トンネルバリア界面に生じ、また、Alの
厚いところでは、未酸化のAl層が同界面に生じる。これ
までは、Alの厚さを一定にするのは困難であり、従っ
て、Al層を過不足なく酸化することは困難であった。
したAl層を過不足なく酸化するとともに、強磁性トンネ
ル素子の接合抵抗を自由に調節することが出来る、強磁
性トンネル接合素子の製造方法を提供することにある。
の強磁性トンネル接合素子の製造方法は、第一の強磁性
体層と第二の強磁性体層との間にトンネルバリア層を挟
んだ構造を持つ強磁性トンネル接合素子の製造方法であ
って、トンネルバリア層を、金属または半導体からなる
導電層を成膜した後に酸化するという工程を二度以上繰
り返す、強磁性トンネル接合素子の方法において、前記
導電層を第一回目に成膜するときの膜厚を、0.3nm以上
で1nm未満としたことを特徴とする。
法では、前記酸化工程は、金属または半導体からなる導
電層を成膜した後に、真空中に酸素を導入し、導電層表
面を自然酸化してトンネルバリア層を形成する工程を含
むことが好ましい。弱い酸化方法である自然酸化法を繰
り返し行うことで、強磁性トンネル接合素子の接合抵抗
を自由に調節することができる。
体層の外側に反強磁性体層を配置することも本発明の好
ましい態様である。
の何れか、又は、これらのうち少なくとも一種類を含む
合金であることも好ましい。
法では、前記構成において、第一回目に成膜する膜厚を
1nm未満とすることにより、第一回目に成膜したAlすべ
てを酸化することができる。また、一回目のAl成膜で第
一強磁性体層全体を覆いきらず、一部に第一強磁性体層
表面が露出し、第一回目の酸化後に覆いきらなかった第
一強磁性体層表面が酸化されたとしても、第二回目以降
に成膜されたAlに強磁性体層表面の酸素が移動し、二回
目以降に成膜されたAlの酸化に使われるため、第一強磁
性体層/トンネルバリア界面に強磁性体の酸化層は生じ
ない。その結果、下部強磁性体層上に成膜したAl層を過
不足なく酸化することが可能になる。
合素子の製造方法に関する実施形態例について、図面を
参照して説明する。
態例の強磁性トンネル接合素子の製造方法による工程を
順次に示す接合素子の断面図である。まず、第一の強磁
性体層11の上に、膜厚が0.3nm以上で1nm未満の導電層
12を真空中で連続成膜する(図1(a))。その後、真
空を破ることなく純度が高い酸素(以下、純酸素と呼
ぶ)を導入し、導電層12を自然酸化する。導電層12
は、1nm未満と極薄なので、すべて酸化されて酸化導電
層13になる(図1(b))。膜厚が1nm未満の導電層
12が第一の強磁性体層11の全体を覆うことができな
い場合には、第一の強磁性体層11が露出した部分で強
磁性体層11の表面が酸化され、強磁性体の酸化物17
が生じる。この上に、更に、同じ材質の導電層14を成
膜し(図1(c))、次いで酸化する。
の強磁性体層にFe、Co、Ni、又はそれらを含む合金など
を選択した場合には、導電層12の酸素一原子あたりの
生成自由エネルギーが強磁性体層11の一原子あたりよ
りも大きくなるため、その上にAlの導電層14を成膜す
ると、強磁性体層の酸化物17の酸素は、その上部に積
層したAl中に移動する。その結果、導電層14を成膜し
た後に、再度純酸素を導入して酸化すると、導電層14
すべてが酸化されたトンネルバリア15を得ることが出
来る。また、これと同時に、強磁性体層/導電層界面に
強磁性体の酸化物が生じるのを防ぐこともできる。導電
層を成膜するときの厚さと、成膜・酸化を繰り返す回数
とを制御することで、トンネルバリアの厚さが調節で
き、ひいては接合抵抗を調節することができる。このト
ンネルバリア15の上に、第二の強磁性体層16を成膜
すれば、強磁性トンネル接合素子が完成する(図1
(d))。
参照して詳細に説明する。図2は、本発明の一実施例の
強磁性トンネル接合素子の製造工程の詳細を順次に示す
断面図である。まず、図2(a)に示すように、表面を酸
化した熱酸化Si基板201上に、1.5nm厚のTa膜からな
る第一のバッファ層202、50nm厚のCu膜からなる下部
電極層203、3nm厚のTa膜からなる第二のバッファ層
204、2nm厚のNi80Fe20膜からなる第三のバッファ層
205、10nm厚のFe50Mn50膜からなる反強磁性体層20
6、2.5nm厚のCo90Fe10からなる第一の強磁性体層20
7、及び、0.5nm厚のAl層からなる導電層208を連続
してスパッタ法により成膜した。
周波マグネトロンスパッタ装置を用いた。スパッタ条件
は、すべてバックグラウンド圧力1×10-7Torr以下、Ar
圧力1-5mTorr、高周波電力は100Wとした。次に、スパッ
タ装置内に純酸素を導入し、酸素圧力を200Torrで20分
間保持して、Al導電層208を酸化し酸化アルミニウム
層209を形成した。酸素を排気してバックグラウンド
圧力に到達した後に、再び0.5nm厚のAl層からなる第二
の導電層217を成膜した(図2(b))。
し、酸素圧力を200Torrで20分間保持して、Al導電層を
酸化しAl2O3層からなるトンネルバリア210を形成し
た(図2(c))。次に、酸素を排気してバックグラウン
ド圧力に到達した後に、10nm厚のNi80Fe20からなる第二
の強磁性体層211を成膜し、最後に5nm厚のTaからな
る保護層212を成膜し、強磁性トンネル接合素子を構
成する接合構成層を完成した(図2(d))。
ンミリング技術とを用いて、接合構成層の全層を下部配
線形状に加工した(図2(e))。保護層212上に、接
合寸法を規定するためのレジストパターン213を形成
し、第一の強磁性体層207までイオンミリングした
(図2(f))。このレジストを残したまま、300nm厚のAl
2O3膜からなる絶縁層214を電子ビーム蒸着した後
に、レジストのリフトオフを行った(図2(g))。
ターンを形成し、次いで、保護層212と上部電極層2
15との間の電気的な接触を得るために、露出した試料
表面の逆スパッタクリーニングを行った。引き続き、20
0nm厚のAl膜からなる上部電極層215を蒸着し、最後
にレジストをリフトオフすることによって、上部配線を
形成し、強磁性トンネル接合素子を完成した(図2
(h))。
強磁性トンネル接合素子の代表的な磁気抵抗曲線31を
示す。この素子の接合面積は4×4μm2である。印可磁
界を-500 Oe(エルステッド)から500 Oeに、さらに500
Oeから-500 Oeに変化させることにより、抵抗値はA→
B→C→D→E→F→G→H→I→J→Kの曲線上を移
動する。Bの立ち上がり、及び、Iの立ち下がりは、Ni
Feの保磁力に対応している。Dの立ち下がり、及び、G
の立ち上がりは、反強磁性体層FeMnによって交換結合さ
れているCoFeの磁化に対応している。A、K、FでNiF
e、CoFeの磁化の向きが平行状態、C−D、H−I間で
は反平行状態が実現している。この磁気抵抗変化から読
みとったMR比は23%であり、接合面積(2×2μm2−
10×10μm2)に関係なくほぼ同一の値が得られた。
一方、接合面積で規格化した接合抵抗は、接合面積に関
係なく3×10-6μcm2でほぼ一定であった。
法以外はすべて同様にして作製した比較例の素子の磁気
抵抗曲線である。この素子は、第一の強磁性体層までを
同様に成膜した後に、Alを1nm成膜し、純酸素を導入
し、酸素圧力を200Torrで20分間保持して、Al導電層を
酸化してトンネルバリアを形成し、その後、第二の強磁
性体層等を実線に示した素子と同様に成膜したものであ
る。同図の通り、磁化の向きは実線の素子と同様に変化
しているが、MR比が全体に低く、10%程度しかない。
て、X線光電子分光法(XPS)により組成分析を行っ
て調べた結果について説明する。XPS分析室は、搬送
室を介して成膜室とつながっており、試料を大気に取り
出すことなくin-situで移動して膜表面を分析すること
ができる。XPS分析時のバックグラウンド真空度は1×
10-9Torr以下、線源には1253.6 eV のMgKα線を用い
た。
線、同図(b)は、Alの2p軌道のスペクトル曲線であ
る。a-1、b-1は、図2に示した接合素子を作製するとき
と同様にCoFeまで成膜し、このCoFe上にAlを0.5nm成膜
し、酸化した後のXPS分析結果を示している。図4
(a-1)から、Fe2O3を示すピークが観測されており、Fe
の酸化が認められる。図4(b-1)からは、Al2O3のみが
見られ、Alがすべて酸化されている。(a-2)、(b-2)
は、この膜にさらにAlを0.5nm成膜し、酸化した後のX
PS分析結果である。(a-2)からは、Fe2O3のピークが
消えFeのみのピークが観測される。(b-2)では、Al2O3
のみが観測される。これはすなわち、0.5nmづつ二回Al
を成膜し、それぞれの膜の成膜後に酸化を二度繰り返す
という手法を用いることで、界面に第一の強磁性体の酸
化物もなく、未酸化のAlもないトンネルバリアが形成さ
れたことを示している。
した後に酸化した後のXPS分析結果である。図4(a-
3)からは、Feのピークのみが見られ、図4(b-3)から
は、Al2O3とAlのピークが見られている。図3で、Alを1
nm成膜した後に酸化をした素子のMR比が低かったのは、
未酸化のAlが第一の強磁性体層/トンネルバリア層界面
に存在するためであったことがわかる。
AFMにより膜表面のラフネスを観察した。Alを0.5nm成
膜した後に酸化した膜表面のラフネスは0.4nmであり、
この膜にさらにAlを0.5nm成膜・酸化した後の膜表面の
ラフネスは0.3nmであった。一方、Alを1nm成膜し酸化
した膜表面のRaは0.6nmである。0.5nmごとに成膜・酸化
を繰り返した膜については、成膜・酸化を繰り返したと
きにラフネスが若干小さくなるのに対し、Alを1nm成膜
した後に酸化したものは、Alを0.5nm成膜・酸化したも
のよりも、凹凸が大きくなっている。
断面模式図がある。図5(a)は、Alを0.5nm成膜・酸化し
た後を示すものである(図4(a-1)(b-1)に対応する)。
AlはCoFe表面すべてを覆わず、Alはすべて酸化され、Al
が覆わなかったCoFe表面が酸化されている。図5(b)
は、この上に、Alを0.5nmさらに積層し酸化したもので
ある(図4(a-2)(b-2)に対応する)。CoFe表面の酸素
をAlが奪い、強磁性体層の酸化もなく未酸化のAlもない
良好な接合界面が形成されている。一方、Alを1nm積層
した後に酸化した場合には、Al膜の厚さが一定でなく、
CoFe全体をAlが覆って酸化強磁性体層は生じていないも
のの、未酸化のAlが生じている。この未酸化のAlによる
影響で、図3のようなMR比の差が生じる。
定し、一度目のAl成膜時の厚さを0.1-2nmと変化させてM
R比を比較した。酸化時の酸素圧力及び酸化時間は、二
度とも夫々200Torr及び20分で一定である。結果を図6
に示す。同図から、0.3nm以上1nm未満で約20%以上と高
いMR比が得られているのがわかる。なお、この一回目の
Al膜厚が0.3nm以上1nm未満では、0.5nmのAlの成膜・酸
化を二度・三度と繰り返しても高いMR比が得られるのに
対し、一回目のAl膜厚が0.3nm未満もしくは1nm以上では
MR比は低いままである。なお、一度目のAl膜厚が0.2nm
で、二度目のAl膜厚が0.5nmの膜についてXPS分析をした
ところ、図4(a-1) と同様に、Fe2O3を示すピークが観
測された。一回目に成膜したAl膜厚が0.3nm未満では、
二度目以降の酸化を行っても強磁性体の酸化物を除くこ
とができない。
目以降のAl膜厚を0.1-2.0nmと変化させた場合の実験を
行った。結果を図7に示す。二度目以降のAl膜厚がX
軸、MR比がY軸である。同図から、MR比が20%以上と
大きい値が得られたのは、0.1-1.5nmの範囲内である。
これは、二度目以降の成膜でも、Al膜厚が1.5nmを越え
ると未酸化のAlが生じるためである。
に、二度目のAlの膜厚を変化させて成膜・酸化した素子
と、Alを0.5nmづつ3度成膜・酸化を繰り返した素子の
双方について、MR比と接合抵抗を測定した。MR比はいず
れも20%以上を示した。Alの成膜時の膜厚のトータルを
横軸に、接合抵抗の大きさを縦軸にプロットした結果を
図8に示す。トータル膜厚に応じて、接合抵抗が対数的
に大きくなっていくのがわかる。このようにAlの成膜・
酸化の回数とそのときのAl膜厚を調整することで、接合
抵抗の大きさを自由に調節できることが可能である。
膜のみを示したが、これをDCスパッタ法や蒸着法に代
えても、同様の結果が得られた。また、強磁性体層とし
てはNiFe、FeCoのみ示したが、他のFe、Co、Niおよびそ
れらを含む合金でも同様の効果が得られている。また、
トンネルバリアを形成する導電層としてはAlのみ示した
が、Mg、又は、ランタノイド系金属でも、ほぼ同様な
結果が得られた。また、本実施例では、純酸素導入によ
る酸化方法のみを述べたが、ラジカル・イオンといった
活性酸素による酸化でも同様の効果が得られる。ただ
し、活性酸素による酸化は、純酸素による酸化よりも強
い酸化方法であるから、成膜時のAl膜厚は実施例よりも
厚いのが望ましい。また、本発明方法は、磁気ヘッドや
MRAMにも応用可能である。
づいて説明したが、本発明の強磁性トンネル接合素子の
製造方法は、上記実施形態例の構成にのみ限定されるも
のではなく、上記実施形態例の構成から種々の修正及び
変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
ると、実質的に酸化物強磁性体層や未酸化のAlを含まな
いトンネルバリアを接合界面に形成することができるの
で、良好なMR特性を持つ強磁性トンネル接合素子を製造
することができる。また、自然酸化法を利用すると、そ
の繰り返し回数と、そのときのAlの厚さとを変えること
によって、接合素子の接合抵抗を自由に調節することが
できる効果もある。
順次に示す断面図。
に示す断面図。
示すグラフ。
図。
比の変化を示すグラフ。
膜厚を0.1-2.0nmと変化させた場合のMR比の変化を示す
グラフ。
と、Alの成膜・酸化を複数回繰り返したときのそれぞれ
の接合抵抗の変化を示すグラフ。
Claims (11)
- 【請求項1】 第一の強磁性体層と第二の強磁性体層と
の間にトンネルバリア層を挟んだ構造を持つ強磁性トン
ネル接合素子の製造方法であって、トンネルバリア層
を、金属または半導体からなる導電層を成膜した後に酸
化するという工程を二度以上繰り返す、高密度固体磁気
メモリ(MRAM)用強磁性トンネル接合素子の製造方法に
おいて、 前記導電層を第一回目に成膜するときの膜厚を、0.3nm
以上で1nm未満としたことを特徴とする、MRAM用強磁性
トンネル素子の製造方法。 - 【請求項2】 前記金属または半導体からなる導電層の
酸化が、真空中に酸素を導入し前記導電層表面を自然酸
化するものである、請求項1に記載のMRAM用強磁性トン
ネル接合素子の製造方法。 - 【請求項3】 前記強磁性体層のうち一方の強磁性体層
の外側に反強磁性体層を配置する工程を更に含むことを
特徴とする、前記請求項1または2に記載のMRAM用強磁
性トンネル素子の製造方法。 - 【請求項4】 前記導電層がAl又はAlを含む合金である
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載のMRAM
用強磁性トンネル接合素子の製造方法。 - 【請求項5】 前記強磁性体層が、Fe、Co、Niのうちの
何れか、又は、これらのうち少なくとも一種類を含む合
金であることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記
載のMRAM用強磁性トンネル接合素子の製造方法。 - 【請求項6】 第一の強磁性体層と第二の強磁性体層と
の間にトンネルバリア層を挟んだ構造を持つ強磁性トン
ネル接合素子の製造方法であって、トンネルバリア層
を、金属または半導体からなる導電層を成膜した後に酸
化するという工程を二度以上繰り返す、強磁性トンネル
接合素子の製造方法において、 前記導電層を第一回目に成膜するときの膜厚を、0.4
nmを超え1nm未満としたことを特徴とする、強磁性トン
ネル接合素子の製造方法。 - 【請求項7】 前記金属または半導体からなる導電層の
酸化が、真空中に酸素を導入し前記導電層表面を自然酸
化するものである、請求項6に記載の強磁性トンネル接
合素子の製造方法。 - 【請求項8】 前記強磁性体層のうち一方の強磁性体層
の外側に反強磁性体層を配置する工程を更に含むことを
特徴とする、前記請求項6又は7に記載の強磁性トンネ
ル接合素子の製造方法。 - 【請求項9】 前記導電層がAl又はAlを含む合金である
ことを特徴とする、請求項6〜8の何れかに記載の強磁
性トンネル接合素子の製造方法。 - 【請求項10】 前記強磁性体層が、Fe、Co、Niのうち
の何れか、又は、これらのうち少なくとも一種類を含む
合金であることを特徴とする、請求項6〜9の何れかに
記載の強磁性トンネル接合素子の製造方法。 - 【請求項11】第一の強磁性体層と第二の強磁性体層と
の間にトンネルバリア層を挟んだ構造を持つ強磁性トン
ネル接合素子の製造方法であって、トンネルバリア層
を、金属または半導体からなる導電層を成膜した後に酸
化するという工程を二度以上繰り返す、強磁性トンネル
接合素子の製造方法において、前記導電層を第一回目に
成膜するときの膜厚を、0.3nm以上で1nm未満と
し、前記導電層の酸化が、真空中に酸素を導入し前記導
電層表面を自然酸化するものであることを特徴とする、
強磁性トンネル接合素子の製造方法。
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JP17019299A JP3496215B2 (ja) | 1999-06-16 | 1999-06-16 | 強磁性トンネル接合素子の製造方法 |
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CN113130735B (zh) * | 2019-12-31 | 2023-08-04 | 浙江驰拓科技有限公司 | 磁隧道结中势垒层的制备方法、磁隧道结及其制备方法 |
-
1999
- 1999-06-16 JP JP17019299A patent/JP3496215B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Journal of Applied Physics,1998年,Vol.83, No.11,pp.6697−6699 |
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