JP2007528936A - 微細な金属粉、合金粉及び複合粉の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
a)出発粉末の粒子を変形工程において、粒径と粒子厚さとの比が10:1〜10000:1である小片状粒子に加工し、かつ
b)小片状粒子を粉砕助剤の存在で粉末化粉砕(Zerkleinerungsmahlung)にかける。
hA−iB−jC−kD (I)
で示される組成の金属粉、合金粉又は複合粉が得られることができ、ここで
Aは元素Fe、Co、Niの1つ又はそれ以上を表し、Bは元素V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Ti、Si、Ge、Be、Au、Ag、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptの1つ又はそれ以上を表し、
CはMg、Al、Sn、Cu、Znの1つ又はそれ以上を表し、かつ
Dは元素Zr、Hf、希土類金属の1つ又はそれ以上を表し、
かつh、i、j及びkは質量割合を示し、ここで
h、i、j及びkはその都度互いに独立して0〜100質量%を表し、
但し、h、i、j及びkからの総和は100質量%である。
Aは元素Fe、Co、Niの1つ又はそれ以上を表し、
Bは元素V、Cr、Mo、W、Tiの1つ又はそれ以上を表し、
Cは元素Mg、Alの1つ又はそれ以上を表し、かつ
Dは元素Zr、Hf、Y、Laの1つ又はそれ以上を表す。
VT90もしくはPZDT90:双方の焼結体が約6×10−4×TSの加熱速度で、達成された同じ最終収縮(=100)に対して90%の収縮を達成した温度(TN=T/TSによる標準化された単位で)。
VT10もしくはPZDT10:双方の焼結体が約6×10−4×TSの加熱速度で、達成された同じ最終収縮(=100)に対して10%の収縮を達成した温度(TN=T/TSによる標準化された単位で)。
VT1もしくはPZDT1:双方の焼結体が約6×10−4×TSの加熱速度で、達成された同じ最終収縮(=100)に対して1%の収縮を達成した温度(TN=T/TSによる標準化された単位で)。これらの温度で収縮が始まる。
VTmax、PZDTmax:最大の収縮速度が達成される温度(標準化された単位TN=T/TSで)。
VS(TN)、PZDS(TN):標準化された温度TNの関数としての収縮。
VAS(TN)、PZDAS(TN):温度に依存した収縮速度d(S(TN))/dTN)、比較すべき収縮曲線VS(TN)及びPZDS(TN)から決定。
VSmaxもしくはPZDSmax:収縮速度の最大値、温度に従って誘導された収縮曲線VS(TN)もしくはPZDS(TN)から決定。
(PZDTmax−PZDT10)/PZDTmax>(VTmax−VT10)/VTmax (I)
PZDTmax<VTmax (II)
PZDT10<VT10 (III)
PZDT1<VT1 (IV)
PZDSmax<VSmax (V)
(PZDTmax−PZDT10)>(VTmax−VT10) (VI)
(PZDTmax−PZDT1)>(VTmax−VT1) (VII)
(PZDT90−PZDT10)>(VT90−VT10) (VIII)
(PZDT90−PZDT1)>(VT90−VT1) (IX)。
・ PZD−粉末の焼結範囲はより幅広い。
・ 収縮が開始する温度、同じ最終収縮に対してこの最終収縮の10%が達成されている温度、及び収縮がその最大を達成する温度は、PZD−粉末の場合により低い。
・ 標準化された説明から図7により得られる収縮速度の最大は、PZD−粉末が、VTmaxでの比較粉末よりも、PZDTmaxでのより低い収縮速度を示すことをもたらす。
・ 最大収縮までの最初の温度範囲は、PZD−粉末についてより幅広い。
・ 収縮の開始から収縮の最大までの温度範囲は、PZD−粉末についてより大きい。
・ 90%の収縮が達成された温度までの10%の収縮が達成された温度の間の温度範囲は、PZD−粉末についてより大きい。
・ 収縮の開始から最終収縮の90%が達成されている温度までの温度範囲は、PZD−粉末についてより大きい。
本例において示された平均粒径D50は、ASTM C 1070-01に従いHoneywell社/USのMicrotrac(登録商標)X100を用いて測定した。
出発粉末として、組成Ni20Cr16Co2.5Ti1.5A1を有し、アルゴンを用いノズル噴霧された、タイプNimonic(登録商標) 90の合金溶湯を使用した。得られた合金粉を53〜25μmにふるい分けした。密度は約8.2g/cm3であった。出発粉末は、図1(300倍の倍率での走査電子顕微鏡写真(SEM写真))において明らかに見分けられるように、大体において球状の粒子を有していた。
・ 粉砕容器体積: 5 l
・ 回転数: 400rpm
・ 周速度: 2.5m/s
・ ボール充填: 80体積%(ボールのかさ体積)
・ 粉砕容器材料: 100Cr6(DIN 1.3505:Cr約1.5質量%、C約1質量%、Si約0.3質量%、Mn約0.4質量%、Ni<0.3質量%、Cu<0.3質量%、Fe残余)
・ ボール原料: 超硬合金(WC−10Co)
・ ボール直径: 約6mm(全質量:25kg)
・ 粉末秤量分: 500g
・ 処理期間: 2h
・ 溶剤: エタノール(約2 l)。
・ 粉砕容器体積: 5 l 衛星として運転(直径20cm、長さ約15cm)
・ ボール充填: 80体積%(ボールのかさ体積)
・ 粉砕容器材料: 100Cr6(DIN 1.3505:Cr約1.5質量%、C約1質量%、Si約0.3質量%、Mn約0.4質量%、Ni<0.3質量%、Cu<0.3質量%、Fe残余)
・ ボール原料: 100 Cr6
・ ボール直径: 10mm
・ 粉末秤量分: 150g
・ 粉砕助剤: パラフィン2g
・ 振動振幅: 12mm
・ 粉砕雰囲気: アルゴン(99.998%)。
40μmの平均粒径D50を有するFe24Cr10Al1Y−合金の球状の出発粉末500gを、変形工程において例1に記載されたのと類似の条件下で小片に加工した。
例2とは異なり、粉砕過程の間に化学組成の変更を努力したかもしくは許容した。40μmの平均粒径D50を有する組成Fe25.6Cr10.67Alのノズル噴霧された合金を、例1に記載された条件下で変形工程にかけた。70μmの平均粒径D50を有する小片状粒子が得られ、その外見像は例1からのものと本質的に異なっていなかった。
例3のように行い、その際に粉砕助剤として複数の脆性物質及び純粋な鉄粉末からなる混合物を使用した。
40μmの平均粒径D50を有する組成Fe19.9Cr24.8AlもしくはFe27.9Cr5Alのノズル噴霧された2つの合金から、別個の変形工程において例1に類似して70μmの平均粒径D50を有する小片を製造し、その外見像は図2に示されている粉末とは本質的に異なっていなかった。
タイプ名称IN 100(登録商標)で商業的に入手可能である、ノズル噴霧されたNi15Co10Cr5.5Al4.8Ti3Mo1V−合金を、例1に記載されたように、不活性雰囲気下に変形工程にかけた。
40μmの平均粒径D50を有する球状にノズル噴霧されたNi38Cr8.7Al1.09Hfを、例1に記載されたように変形工程にかけた。
40μmの平均粒径D50を有する球状にノズル噴霧されたNi38Cr8.7Al1.09Hfを、例7に記載されたようにアトライタ(撹拌ボールミル)の使用下に変形工程にかけた。
・ 粉砕容器体積: 5 l
・ ボール充填: 80体積%
・ 粉砕容器材料: 100 Cr6
・ ボール原料: 100 Cr6
・ ボール直径: 3.5mm
・ 粉末秤量分: Ni38Cr8.7Al1.09Hf 150g
・ 周速度: 4.2m/s
・ 粉砕液: エタノール
・ 粉砕期間: 1.5h
・ 粉砕助剤: Si−粉末 13g(D50:約40μm)。
名称Hastelloy(登録商標)Cで商業的に入手可能である、40μmの平均粒径D50を有する球状にノズル噴霧されたNi17Mo15Cr6Fe5W1Co−合金を、例1に記載されたように変形工程にかけた。
・ 粉砕容器体積: 5 l
・ ボール充填: 80体積%
・ 粉砕容器材料: 100 Cr6
・ ボール原料: WC−10Co−超硬合金原料
・ ボール直径: 6.3mm
・ 粉末秤量分: 150g
・ 振動振幅: 12mm
・ 粉砕雰囲気: アルゴン(99.998%)
・ 粉砕期間: 90分間
・ 粉砕助剤: WC 13.5g(D50=1.8μm)。
100μmの平均粒径D50を有するチタン粉末を本発明により例1に類似して小片に加工した。
合金17-4 PH(登録商標)(Fe17Cr12Ni4Cu2.5Mo0.3Nb)からなり、例1に類似に製造されている小片を向流ジェットミル中で処理した。小片は、約1000:1の粒径と粒子厚さとの比及び150μmの平均粒径D50を有していた。向流ジェットミルを、不活性ガスを用いて運転した。粉砕助剤として、粒径100〜63μmを有する同じ合金の、ノズル噴霧され、球状でかつ前処理されていない材料を使用した。粉砕室(体積:約5 l)を、粉末2.5 l 粉末−かさ体積(粉砕助剤67質量%及び小片33質量%)で充填し、粉砕過程を始めた。製造された微細含分の分離を、ミルに後接続されたシフターの相応する調節により10μmで行った。
名称Hastelloy(登録商標)Cで商業的に入手可能である、100〜63μmの粒径を有する、ノズル噴霧されたNi17Mo15Cr6Fe5W1Co−合金を、高エネルギーミル(偏心−振動−ミル)中で次の条件下で機械的に処理した:
・ 粉砕容器体積: 5 l(直径20cm、長さ 約15cm)・ ボール充填: 80体積%
・ 粉砕容器材料: 100 Cr6
・ ボール原料: WC−Co超硬合金
・ ボール直径: 10mm
・ 粉末秤量分: 300g
・ 振動振幅: 12mm
・ 粉砕雰囲気: アルゴン(99.998%)
・ 粉砕期間: 2h
1:2の直径−厚さ−比及び約20μmの小片厚さを有している小片が生じた。
Claims (17)
- より大きな平均粒径を有する出発粉末から、ASTM C 1070-01に従い粒子測定装置Microtrac(登録商標)X100を用いて測定された、多くとも25μmの平均粒径D50を有する金属粉、合金粉及び複合粉の製造方法において、
a)出発粉末の粒子を変形工程において、粒径と粒子厚さとの比が10:1〜10000:1である小片状粒子に加工し、かつ
b)小片状粒子を粉砕助剤の存在で粉末化粉砕にかける
ことを特徴とする、多くとも25μmの平均粒径D50を有する金属粉、合金粉及び複合粉の製造方法。 - 粉末化粉砕にデアグロメレーション工程が続いている、請求項1記載の方法。
- 金属粉、合金粉又は複合粉が、式I
hA−iB−jC−kD (I)
で示される組成を有し、ここで、
Aは元素Fe、Co、Niの1つ又はそれ以上を表し、
Bは元素V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Ti、Si、Ge、Be、Au、Ag、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptの1つ又はそれ以上を表し、
Cは元素Mg、Al、Sn、Cu、Znの1つ又はそれ以上を表し、かつ
Dは元素Zr、Hf、希土類金属の1つ又はそれ以上を表し、
かつh、i、j及びkは質量割合を示し、ここで、
h、i、j及びkはその都度互いに独立して0〜100質量%を意味し、
但し、h、i、j及びkからの総和が100質量%である、請求項1又は2記載の方法。 - Aが元素Fe、Co、Niの1つ又はそれ以上を表し、
Bが元素V、Cr、Mo、W、Tiの1つ又はそれ以上を表し、
Cが元素Mg、Alの1つ又はそれ以上を表し、かつ
Dが元素Zr、Hf、Y、Laの1つ又はそれ以上を表す、
請求項3記載の方法。 - hは50〜80質量%を表し、
iは15〜40質量%を表し、
jは0〜15質量%を表し、かつ
kは0〜5質量%を表し、
但し、h、i、j及びkからの総和が100質量%である、請求項3又は4記載の方法。 - 製造される金属粉、合金粉又は複合粉が、ASTM C 1070-01に従いMicrotrac(登録商標)X100を用いて測定された、多くとも15μmの平均粒径D50を有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
- 出発粉末が、球状に又は不規則に成形された粒子及びASTM C 1070-01に従い測定された、Microtrac(登録商標)X100を用いて測定された25μmを上回る平均粒径D50を有する粉末である、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
- 変形工程を圧延機、ハメターグミル、高エネルギーミル又はアトライタ中で実施する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
- 粉末化粉砕の際に粉砕助剤として液状の粉砕助剤、ろう及び/又は脆性の粉末を添加する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
- 粉砕助剤が、パラフィン−油、パラフィン−ろう、金属粉、合金粉、金属硫化物、塩及び/又は硬質物質粉末である、請求項9記載の方法。
- 粉砕助剤を、粉末化粉砕の間にその場で製造する、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
- 粉砕助剤の製造を、粉末化粉砕の条件下で出発粉末と脆性の相の形成下に反応する反応ガスの添加により行う、請求項11記載の方法。
- デアグロメレーションをガス−向流ジェット−ミル、超音波浴、ニーダー又はローター−ステーター中で実施する、請求項2から12までのいずれか1項記載の方法。
- デアグロメレーションを1つ又はそれ以上の液体、分散助剤及び/又は結合剤の存在で実施する、請求項2から13までのいずれか1項記載の方法。
- 請求項1から14までのいずれか1項記載の方法により得ることができる、ASTM C 1070-01に従い粒子測定装置Microtrac(登録商標)X100を用いて測定された、多くとも25μmの平均粒径D50を有する金属粉、合金粉及び複合粉。
- ASTM C 1070-01に従い粒子測定装置Microtrac(登録商標)X100を用いて測定された、多くとも25μmの平均粒径D50を有する金属粉、合金粉又は複合粉において、
最大収縮に達するまでにDIN 51045-1による膨張計を用いて測定された収縮が、ノズル噴霧を用いて製造された同じ化学組成及び同じ平均粒径D50の金属粉、合金粉又は複合粉の収縮の少なくとも1.05倍を有しており、その場合に調べるべき粉末が収縮の測定の前に、理論上の密度の50%の圧縮密度に緻密化させる
ことを特徴とする、多くとも25μmの平均粒径D50を有する金属粉、合金粉又は複合粉。 - 請求項15又は16記載の金属粉、合金粉又は複合粉1〜95質量%とノズル噴霧により製造された金属粉、合金粉又は複合粉99〜5質量%とを含有することを特徴とする、混合物。
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