JP2007500293A - 車両の少なくとも１つの電動ロック装置を操作する安全システム - Google Patents

Abstract

本発明は、車両ドアの、少なくとも１つの電動ロック装置（２、３、４）を操作する安全システム（１）に関する。本発明によれば、ロック装置は、運転状況に関係するかつ衝撃を示すセンサ値に従って開放することから電気的に遮断される。

Description

本発明は、請求項１の前段に記載の、車両の少なくとも１つの電動ロック装置を操作する安全システムに関する。

特許文献１では、運転者の反射作用によって制御される車両用自動安全システムについて記述している。とりわけ、ブレーキの一定の度合いの操作で、ドアが自動的にロックされるので、クラッシュ（衝撃）の場合に、乗員が車両から投げ出されることがない。

特許文献２では、グローブボックスのフラップの電動ロック装置を操作する方法について開示しており、この方法によれば、ロック装置の電気開放解除は、運転状況に関係する又は事象に関係するセンサ値に依存する。この場合、運転上重大な状況の後の一定の時間、ロック装置の開放解除が抑制され得る。したがって、その操作により損傷の危険性が増加しかねない、クラッシュの場合の不注意による開放操作が回避され得る。

独国特許出願公開第２７５１８２１Ａ１号明細書 独国特許出願公開第１９９０６０４９Ａ１号明細書

本発明は、車両の少なくとも１つの電動ロック装置を操作する安全システムを規定する目的に基づくものであり、これにより、乗員を外部からの意図的でない開放操作から保護することが確実となる。

上記目的は、請求項１の特徴を有する、車両のドアの少なくとも１つの電動ロック装置を操作する安全システムによって達成される。

本発明によれば、ロック装置の電気開放遮断は、運転状況に関係しかつ衝撃を示すセンサ値に依存する。この場合、車両のドアの少なくとも１つの電送又は流体作動ロック装置を操作する安全システムが設けられる。これにより、危険な状況中の、加速力又は事故によって誘発された動作による、車体要素の、特にドアの、意図的でない開放が回避される。車体要素はまた、特に、後面ドアと、フラップと、リッドとを有する。乗員が、意図的でなく車両から離れることが防止され、外部からの危ない作用から保護される。電気開放遮断は、運転者による影響を受け得ない。

電気開放遮断が、シートが占有されていることに応じて、乗員に隣接する車体要素のロック装置のみに起動され得る改良形態においては、ドアが車両のテールゲート又は後部ドアであることが好ましい。車両へのアクセスの可能性を完全に遮断することが、電気開放遮断が、シートが占有されていることに応じて、行われることによって回避される。

乗員の周囲の、直ぐに届く領域内に位置しているドアのロック装置のみが、電気開放遮断によって起動され、危険な状況中に遮断される。

電気開放遮断が、危険な状況に応じて、危険な状況における乗員の安全に関連すると考えられる車体要素のロック装置にのみ起動され得ることが好ましい。この場合、ロック装置の電気開放遮断は、車両の、速度、加速度、及び／又は回転速度に応じて行われ得る。乗員の個々の保護が、存在する危険な状況に応じて確実となり、乗員の全面的な保護に最も必要なドアロックのみが、危険な状況の間中、電気開放遮断によって起動されている。

本発明のさらに好ましい改良形態が、従属請求項に記載されている。

図１の例示的実施形態を参照しながら、本発明についてより詳細に説明する。同図は、車両の電動ロック装置を操作する安全システムの一部を示す概略図である。

車両（特に図示せず）の電動ロック装置２〜４を操作する安全システム１（図に示されている）は、ロック装置２〜４を起動し得る制御装置５を備える。１つのロック装置２〜４が、それぞれ、車両の外部車体要素の機能部品である。車体要素とは、たとえば、車両の、ドア６、テールゲート７、又は後部ドア８である。しかし、外から開放され得る、かつその開放された状態が危険な状況における乗員の安全を制限する可能性のある、車両の他の構成要素であってもよい。

ロック装置２〜４の電気開放遮断が、運転状況に関係するかつ衝撃を示すセンサ値に応じて行われる。このため、制御装置５は、車両の速度を測定するためのセンサ９により、車両に加速度を測定するためのセンサ１０により、車両の回転速度を測定するためのセンサ１１により、車両内のシートの占有を検出するためのセンサ１２により、及び車両の事故状況を検出するためのセンサ１３、特にクラッシュセンサ、画像提供センサ、又はレーダセンサにより起動される。制御装置５による開放遮断は、センサ９〜１３の信号に応じて又は複数のセンサ９〜１３の組合せで行われ得るが、この組合せは、たとえば、機能論理演算によって行われ得る。しかし、さらに、たとえば距離センサなどの、運転状況に関係する又は事象に関係するセンサ値を感知するための他のセンサ９〜１３が設けられることもある。

本発明の改良形態においては、電気開放遮断は、シートの占有に応じて、乗員に隣接する車両のドア６及びテールゲート７又は後部ドア８のロック装置にのみ起動され得る。たとえば、４ドアセダンの場合に、前部シートが占有されている場合、電気開放遮断により、車両内部の前部領域内の２つのドア６のみを起動することが適切である。さらに後部シートが占有されている場合には、危険な状況中の遮断を実現するために、車両の２つの後部ドア６も、電気開放遮断によりさらに起動されなければならない。乗員の安全を確実にするために、危険な状況において電気開放遮断により、最小源必要な数の外部車体要素が遮断されるので、事故後及び電気的に閉じる及び開放する機能が働かなかった後にも、車両へのアクセスが確実となる又は乗員が独自に車両から離れ得ることが確実となる。何故なら、電気開放遮断により、すべてのアクセスの可能性が遮断される分けではないからである。

本発明のさらなる改良形態においては、電気開放遮断は、危険な状況に応じて、存在する危険な状況における乗員の安全に関連すると考えられる車体要素のロック装置２〜４にのみ起動され得る。つまり、たとえば、旋回及び遠心力により車両が急に回転した場合には、カーブの外側のドア６のみが電気開放遮断によって遮断され、さらに１つ以上の後部シートが占有されている場合には、これに対応する後部ドア６も電気開放遮断によって遮断される。後部から直接発生する典型的な衝突事故の場合には、適宜、車体要素の１つだけでないロック装置２〜４が、電気開放遮断によって起動されなければならない。危険な状況の間じゅう、車両の移動状態に応じて、様々な車体要素の電気開放遮断の現在の状態の変更も同様に、可能である。

電気開放遮断の場合には、この状態が、一定時間維持され得る。これを維持するための時間は、一定の長さの時間を有することもあれば、センサ９〜１３の現在の値に応じて変動することもある。

車両の電動ロック装置２〜４を操作するための、本発明による安全システム１を用いると、乗員のための、危険な状況中及び危険な状況後の全面的な保護が確実となる。危険な状況中、乗員が意図的でなく車両から離れることが防止され、さらに、その後、外からの車両へのアクセスが可能となる、又は乗員が自分で車両から離れ得ることが確実となる。車両には、一般に、センサ９〜１３が標準品として装備されているので、安全システム１は、少しの経費しかかからない費用対効果の高い方法で実現され得る。

車両の電動ロック装置を操作する安全システムの一部を示す概略図である。

Claims (6)

1. 車両のドア（６、７、８）の少なくとも１つの電動ロック装置（２〜４）を操作する安全システム（１）であって、
   前記ロック装置（２〜４）の電気開放遮断が、運転状況に関係し、衝撃を示すセンサ値に依存することを特徴とする安全システム（１）。
2. 前記車両のドア（６、７、８）が、前記車両のテールゲート（７）又は後部ドア（８）であることを特徴とする請求項１に記載の安全システム（１）。
3. 前記電気開放遮断が、シートが占有されていることに応じて、乗員に隣接するドア（６、７、８）の前記ロック装置（２〜４）でのみ行われることを特徴とする請求項１に記載の安全システム（１）。
4. 前記電気開放遮断が、危険な状況に応じて、該危険な状況における乗員の安全に関連すると考えられるドア（６、７、８）の前記ロック装置（２〜４）でのみ行われることを特徴とする請求項１に記載の安全システム（１）。
5. 衝撃によって誘発される開放遮断の場合には、該状態が、一定時間維持されることを特徴とする請求項１に記載の安全システム（１）。
6. 前記ロック装置（２〜４）の電気開放遮断が、クラッシュセンサ（１３）のセンサ値に応じて行われることを特徴とする請求項１に記載の安全システム（１）。

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