JP2007332446A - 誘電材粒子付ニッケル粒子及びその誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法 - Google Patents

誘電材粒子付ニッケル粒子及びその誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007332446A
JP2007332446A JP2006168099A JP2006168099A JP2007332446A JP 2007332446 A JP2007332446 A JP 2007332446A JP 2006168099 A JP2006168099 A JP 2006168099A JP 2006168099 A JP2006168099 A JP 2006168099A JP 2007332446 A JP2007332446 A JP 2007332446A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
nickel
dielectric material
material particles
nickel particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006168099A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Mukono
隆 向野
Takuya Sasaki
卓也 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Mining and Smelting Co Ltd filed Critical Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority to JP2006168099A priority Critical patent/JP2007332446A/ja
Publication of JP2007332446A publication Critical patent/JP2007332446A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

【課題】積層セラミックコンデンサの絶縁破壊の信頼性を向上させることのできる内部電極形成用のニッケル粉の提供を目的とする。
【解決手段】上記課題を達成するため、ニッケル粒子表面に誘電材粒子を付着させた誘電材粒子付ニッケル粒子であって、当該ニッケル粒子の平均一次粒子径をA(nm)とし、当該誘電粒子の平均一次粒子径をB(nm)としたとき、4≦[A(nm)]/[B(nm)]≦10の関係を備えることを特徴とした誘電材粒子付ニッケル粒子を採用する。また、前記ニッケル粒子は平均一次粒子径が30nm〜300nm、前記誘電材粒子は平均一次粒子径が3nm〜30nmであることが好ましい。
【選択図】図6

Description

本件出願は、誘電材粒子付ニッケル粒子及びその誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法に関する。特に積層セラミックコンデンサの電極形成に好適なものである。
歴史的に見れば、積層セラミックコンデンサの内部電極の形成にパラジウム、白金等の貴金属が使用された時代もあった。ところが、当該積層セラミックコンデンサの高容量化に対する要求が顕著となり、積層層数の増加が求められ、より安価な内部電極材料が必要となり、内部電極材料としてのニッケル粉が多用されている。例えば、特許文献1にあるように、積層セラミックコンデンサの内部電極形成にニッケル粉の使用が開示されている。
特許文献2に開示されているように、この積層セラミックコンデンサは、積層された複数のセラミック層の界面に内部電極と誘電層とを層状に交互に配した積層状態のチップ状コンデンサである。そして、この積層セラミックコンデンサは、セラミック層(誘電層)となるグリーンシート上に、導電性ペーストを用いて内部電極となる導電膜を印刷等により形成し、この導電膜が形成されたグリーンシートを複数積層し、セラミックの焼成可能な温度で焼成して製造される。
そして、上記焼成を行う際には、以下のような問題が存在した。内部電極の形成に使用するニッケル粉は、バインダー中に分散させた導電性ぺーストとし、この導電性ペーストを基板上に印刷し、還元雰囲気中で900℃以上の温度で焼成される。この焼成にあたっては、グリーンシー卜の焼結に伴う収縮量がニッケル膜の収縮に比べて小さく、焼結の進行に伴いニッケル膜が途切れて不連続になり、内部電極として機能しなくなる問題が存在した。このように問題に関しては、特許文献3に在るようなニッケル粒子の結晶子径サイズに着目した耐熱収縮性能を改善する対応が行われてきた。
ところが、セラミック層(誘電層)となるグリーンシートとその上にある導電膜とをセラミックの焼成可能温度で焼成すると、内部電極の構成成分であるニッケル成分が、セラミック層内に拡散侵入して、内部電極厚さのバラツキ、誘電特性のバラツキを生じる原因となる場合がある。この問題に関しては、特許文献4にあるように、酸化物形成処理として湿式法を採用して化学的手法で、ニッケル粒子表面上にTiO、MnO、Cr、Al、SiO、Y、ZrO、BaTiOのうちから選ばれる少なくとも1種以上の酸化物が存在する複合ニッケル微粉末が開示されている。その他類似の手法で、粒子表面に酸化物層等を形成する手法が特許文献5〜特許文献9に開示されている。
特開2005−216797号公報 特開平5−243079号公報 特開2000−178601号公報 特開平11−343501号公報 特開平11−124602号公報 特開2000−63901号公報 特開2000−219901号公報 特開2001−335805号公報 特開2006−4675号公報
しかしながら、近年の積層セラミックコンデンサには、高容量化及び小型化が求められ、より薄い内部電極を形成する必要があり、焼成後で2μm〜3μm以下の内部電極とするのが理想的とされてきた。このように内部電極を薄層化したときの問題点は、積層セラミックコンデンサの絶縁破壊に対する信頼性が低下することにある。この信頼性を向上させるためには、積層セラミックコンデンサの薄層化が進むほど、セラミック層(誘電体層)の厚みも薄くなるためニッケル電極膜表面の粗さ(凹凸)の影響があることも考えざるを得ない。
また、積層セラミックコンデンサが小型化して、高容量を求められるようになると、その電気容量等の品質に関してのバラツキがより小さいことも製品としての信頼性を高める上で重要となる。即ち、上記特許文献4〜特許文献10に開示の発明は、湿式プロセスで粒子表面に酸化物誘電層(セラミック層)を形成している。従って、粒子表面はおおむね均一に酸化物誘電層が被覆するのが通常である。このような粒子で内部電極を構成すれば、セラミック層(誘電層)となるグリーンシートとその上にある導電膜とをセラミックの焼成可能温度で焼成しても、内部電極の構成成分であるニッケル成分が、セラミック層内に拡散侵入することが防止でき、誘電層の電気容量等の信頼性は向上する。ところが、一方では、粒子表面を均一に酸化物で被覆すると、酸化物は本来導電性を発揮しないため、内部電極の導電膜としての抵抗が上昇するのは明らかであり、好ましくない。
更に、上記特許文献11にあるような、混合粉体を含んだ水性ニッケル電極インクを用いても、内部電極となる導電膜を形成したときの、当該導電膜内でのニッケル粉とセラミック粉との偏在の問題があり、セラミック層内へのニッケル成分の拡散侵入を効果的に防止し得なかった。
以上のことから、積層セラミックコンデンサの絶縁破壊の信頼性を向上させるため、導電性を損なうことなく、ニッケル成分の誘電体層への拡散を効果的に抑制し、且つ、セラミック層(誘電層)となるグリーンシートと同時に焼成しても電気容量等の品質に関してバラツキを小さくすることのできる内部電極形成用のニッケル粉が望まれてきた。
本件発明者等は、鋭意研究の結果、セラミック層(誘電層)となるグリーンシートと導電膜とをセラミックの焼成可能温度で焼成する限り、その成分間での相互拡散を完全に防止することは困難と考えた。そこで、セラミック層内へ拡散する成分が誘電材成分であれば、誘電特性に大きなバラツキは与えないと考えた。しかも、形成した内部電極の膜内での組成が均質化し、導電性向上を実現できる内部電極形成材料として、以下に述べる誘電材粒子付ニッケル粒子に想到したのである。
本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子: 本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子は、ニッケル粒子表面に誘電材粒子を付着させたものであり、当該ニッケル粒子の平均一次粒子径をA(nm)とし、当該誘電粒子の平均一次粒子径をB(nm)としたとき、4≦[A(nm)]/[B(nm)]≦10の関係を備えることを特徴とするものである。
本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子においては、前記ニッケル粒子は平均一次粒子径が30nm〜300nmであり、且つ、前記誘電材粒子が平均一次粒子径が3nm〜30nmである組み合わせを採用することが好ましい。
本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子においては、前記誘電材粒子は、ペロブスカイト構造を持つ複合酸化物からなる誘電体粒子であることが好ましい。
本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子においては、ニッケル粒子表面と誘電材粒子との界面に有機層を備える事が好ましい。
そして、前記有機層は、飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸の群より選ばれる1種又は2種以上を用いて表面処理して得られるものであることが好ましい。
また、前記有機層は、ポリオール法で得られたニッケル粒子の粒子表面に残留する有機層を用いることも好ましい。
本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粉: 本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粉は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量累積粒径D50の値が0.6μm〜1.5μmという粉体特性を備えることが好ましい。であることを特徴とする。
そして、本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粉は、粉体特性としての比表面積が3.8m/g〜10.0m/gである事が好ましい。
また、本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粉は、粉体特性としてタップ充填密度が2.5g/m〜4.0g/mである事が好ましい。
以上に述べてきた本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粉は、前記誘電材成分の含有量が3.0wt%〜15.0wt%であることが好ましい。
本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法: 本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子の製造は、ニッケル粒子と誘電材粒子とを衝突させることによりニッケル粒子表面に誘電材粒子を付着させるものであり、当該ニッケル粒子の粒子表面に有機層を形成し有機剤コートニッケル粒子とする有機剤コート工程、この有機剤コート工程で得られた有機剤コートニッケル粒子の粒子表面に複数の誘電材粒子を衝突付着させる誘電材粒子付着工程とを備えることを特徴とした製造方法を採用することが好ましい。
そして、前記ニッケル粒子の有機層は、ニッケル粒子表面に飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸の群より選ばれる1種又は2種以上を用いて表面処理して得られるものであることが好ましい。
また、ニッケル粒子と誘電材粒子とを衝突させることによりニッケル粒子表面に誘電材粒子を付着させる誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法であって、前記ニッケル粒子は、ポリオール法で得られた粒子表面に有機層が残留するニッケル粒子を用い、この有機層が残留するニッケル粒子の粒子表面に複数の誘電材粒子を衝突付着させる誘電材粒子付着工程とを備えることを特徴とした誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法を採用することも好ましい。
そして、前記ポリオール法によるニッケル粒子は、ニッケル塩、ポリオール、貴金属触媒を含む反応液を反応温度まで加熱し、該反応温度を維持しながら該反応液中のニッケルイオンを還元し、次いで有機溶媒で置換するニッケルスラリーを調製し、このニッケルスラリーから採取したものであることが好ましい。
以上に述べた誘電材粒子付ニッケル粒子は、芯材にnmレベルの微粒ニッケル粒子を用い、その粒子表面に、芯材のニッケル粒子を基準としてみると大きな粒径の誘電材から成る付着粒子を備える。
このような誘電材粒子付ニッケル粒子は、芯材に付着した適度な隙間を有する構造に起因して、積層セラミックコンデンサの内部電極を形成した際に、ニッケル成分の誘電体層への拡散を防止しつつ、且つ、電極導体部の導電性を確保することができる。
更に、本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法は、ニッケル粒子と誘電材粒子とを衝突させることによりニッケル粒子表面に誘電材粒子を付着させるにあたり、当該ニッケル粒子の粒子表面に有機層を形成することで、芯材である微粒ニッケル粒子の粒子表面に、芯材のニッケル粒子を基準としてみると大きな粒径の誘電材粒子を効率よく付着させることが可能となる。
以下、本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子等の実施形態に関して説明する。
本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子の形態: 本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子は、nmオーダーの微細な粒径をもつニッケル粒子表面に、更に細かい誘電材粒子を付着させたものである。しかし、当該ニッケル粒子の平均一次粒子径をA(nm)とし、当該誘電粒子の平均一次粒子径をB(nm)としたとき、4≦[A(nm)]/[B(nm)]≦10の関係を備えることが必要である。即ち、芯材のニッケル粒子を基準とすると、比較的大きな粒径の誘電材粒子を付着させたものである。このようなニッケル粒子と誘電材粒子との組み合わせを選択することにより、コア材であるニッケル粒子の表面に、導電性に劣る当該誘電材粒子が付着していながらも、コア材であるニッケル粒子表面の一部が適度に露出したものとなる。従って、本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子を内部電極となる導電膜に用いると、セラミック層(誘電層)となるグリーンシートと同時焼成しても、セラミック層へのニッケル成分の熱拡散を最小限にして、形成した内部電極の電気抵抗を低くすることが出来る。
ここで、[A(nm)]/[B(nm)]の値が、4よりも小さい場合には、芯材のニッケル粒子に対し誘電材粒子が大きくなりすぎて、内部電極を形成したときの、内部電極である導電膜表面が滑らかにならず、内部電極とセラミック層との密着性が損なわれるため好ましくない。一方、[A(nm)]/[B(nm)]の値が、10よりも大きい場合には、芯材のニッケル粒子に対し誘電材粒子が小さくなりすぎて、グリーンシートとその上にある誘電材粒子付ニッケル粒子を用いた導電膜とを同時焼成したときの、セラミック層内へのニッケル成分の拡散防止が不十分となり、得られる積層セラミックコンデンサの電気特性にバラツキが生じやすくなる。
そして、本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子において、前記ニッケル粒子は平均一次粒子径が30nm〜300nmを用い、且つ、前記誘電材粒子が平均一次粒子径が3nm〜50nmである組み合わせを採用することが好ましい。ここで芯材であるニッケル粒子の平均一次粒子径が30nm未満の場合には、積層セラミックコンデンサの内部電極としての表面平滑性は良好になるものの、低温側で焼結が開始するため、グリーンシートとの焼結挙動のズレが大きくなり、セラミック層との密着性が損なわれる。一方、ニッケル粒子の平均一次粒子径が300nmを超える場合には、積層セラミックコンデンサの内部電極としての表面平滑性が損なわれ、粗い表面となるため、物理的にセラミック層との密着性が得られにくくなるため好ましくない。そして、ニッケル粒子の表面に付着させる誘電材粒子の平均一次粒径が3nm未満の場合には、グリーンシートとその上にある誘電材粒子付ニッケル粒子を用いた導電膜とを同時焼成したとき、加熱による誘電材粒子の受ける影響が多くなり、セラミック層内への拡散が大きくなり、ニッケル成分の拡散を防止し得なくなる。一方、当該誘電材粒子の平均一次粒径が50nmを超える場合には、一旦誘電材粒子付ニッケル粒子に加工しても事後的にニッケル粒子表面から脱落しやすくなり、且つ、誘電材粒子付ニッケル粒子を用いたペースト膜を焼成して得られる導電膜の電気抵抗が大きくなり、積層セラミックコンデンサとしての品質バラツキが大きくなるために好ましくない。なお、以上に述べてきた平均一次粒子径は、電界放射型の走査型電子顕微鏡観察像から、直接観察可能な一次粒子径をランダムに30個以上抽出して、これの平均値として求めた。
また、本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子においては、前記誘電材粒子は、ペロブスカイト構造を持つ複合酸化物からなる誘電体粒子であることが好ましい。積層セラミックコンデンサの誘電層であるセラミック層に予め含まれている材料であり、その誘電材成分がセラミック層内に拡散しても、ニッケル成分が拡散した場合のような誘電特性の劣化を引き起こさないからである。ここで言うペロブスカイト構造を持つ複合酸化物とは、BaTiO、SrTiO、Pb(Zr−Ti)O(通称PZT)、PbLaTiO・PbLaZrO(通称PLZT)、SrBiTa(通称SBT)、CaZrO(通称CZ)、CaTiO(通称CT)、BaZrO(通称BZ)、(Ba,Ca)(Ti,Zr)O等のことである。
更に、本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子においては、ニッケル粒子表面と誘電材粒子との界面に有機層を備える事が好ましい。即ち、ニッケル粒子表面と誘電材粒子との界面に一定の有機層を設けると、ニッケル粒子と誘電材粒子とのバインダーとしての機能を果たすのである。係る場合の有機層は、飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸の群より選ばれる1種又は2種以上を用いたものであり、これらの有機成分を溶媒中に分散させ、この中にニッケル粒子を入れて表面処理して得られるもの等である。
上記表面処理に用いる脂肪酸は、飽和脂肪酸であるエナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸のいずれか1種又は2種以上を用いる事が好ましい。
また、上記表面処理に用いる脂肪酸は、不飽和脂肪酸であるアクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ウンデシル酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、ブラシジル酸、エルカ酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸のいずれか1種又は2種以上を用いる事が好ましい。
そして、上記有機層は、ポリオール法で得られたニッケル粒子が、特に表面処理を施さなくても、その粒子表面に有機層を備える場合があり、この有機層を積極的に使用することも好ましい。この有機層は、製造工程においてポリオールがオリゴマー化し、ニッケル粒子表面に付着したものと推察されるが、この有機層を除去することなく、適正な厚さ残存させておく方が、誘電材粒子の付着性を向上させる効果が得られ好ましい。ニッケル粒子表面の有機層は、0.5nm〜3nm厚さとして残存させることが好ましい。以下に述べるポリオール法で得られる金属粉には、不可避的に有機化合物層が生成している。しかしながら、この有機化合物層の厚さは、還元反応時間の長短により制御出来るものであり、上記範囲に制御することが、ニッケル粒子表面に、上記表面処理を省略した場合でも、ニッケル粒子の表面に誘電材粒子の付着性を向上させることができるため好ましい。当該有機層の厚さが0.5nm未満の場合には、ニッケル粒子の表面への誘電材粒子の付着性が向上しないため、上述の脂肪酸等を用いた表面処理を施すことが好ましくなる。そして、有機化合物層が3nmを超えても、ニッケル粒子の表面への誘電材粒子の付着性はそれ以上に向上せず、粉体抵抗が上昇する傾向が顕著になる。なお、この有機層の厚さの測定は、透過型電子顕微鏡像(倍率500000倍以上、10個以上の測定平均値)から直接観察した。この観察像を、図1に示す。
ここで言うポリオール法とは、ニッケル塩、ポリオール及び貴金属触媒を含む反応液を反応温度まで加熱し、該反応温度を維持しながら該反応液中のニッケルイオンを還元してニッケル粒子を得る方法に代表される。このようにして得られる粉体は、粒子形状が微細であり、乾燥粉体として保管するよりも、スラリーの形で保存する方が、長期保存安定性に優れる。
本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粉の形態: 以上には粒子として捉えた場合に粉体特性を主に説明してきた。ここでは、粒子の集合体である粉体として捉えるべき粉体特性に関して説明する。即ち、本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粉は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50の値が0.6μm〜1.5μmという粉体特性を備えることが好ましい。ここで、体積累積粒径D50の値が0.6μm未満の場合、焼結開始温度が低くなるため、グリーンシートとの焼結挙動のズレが大きくなる。一方、体積累積粒径D50の値が1.5μmを超える場合、積層セラミックコンデンサの内部電極としての表面平滑性が損なわれ、セラミック層との密着性が得られにくくなる。
そして、本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粉は、粉体特性としての比表面積が3.8m/g〜10.0m/gである事が好ましい。即ち、その粒子形状ゆえに、一定の凹凸が存在するのが当然であり、比表面積も滑らかな球状粒子からなる粉体より大きくなる。しかし、この比表面積の値は、誘電材粒子付ニッケル粉を製造したときに、ニッケル粒子の表面に良好に誘電材粒子が付着しているか否かの判断指標として用いることが出来る。比表面積が3.8m/g未満の場合には、ニッケル粒子への誘電材粒子付着が不足しており、積層セラミックコンデンサのセラミック層に対するニッケル成分の拡散を防止し得ない。一方、比表面積が10.0m/gを超える場合には、誘電体粒子の付着状態が悪くなり、十分な耐熱特性を得られない。
また、本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粉は、粉体特性としてのタップ充填密度が2.5g/m〜4.0g/mである。このタップ充填密度も、ニッケル粒子の表面に良好に誘電材粒子が付着しているか否かの判断指標として用いることが出来る。即ち、ニッケル粒子の表面に誘電材粒子が多く付着した誘電材粒子付ニッケル粉ほど、タップ充填密度が低くなる傾向があるからである。従って、タップ充填密度が2.5g/m未満の場合には、誘電材粒子が多く付着した誘電材粒子付ニッケル粉であり、事後的にニッケル粒子表面から誘電材粒子が脱落しやすい傾向にあり、品質の安定性に欠ける。一方、タップ充填密度が4.0g/mを超える場合には、ニッケル粒子への誘電材粒子付着が不足しており、積層セラミックコンデンサのセラミック層に対するニッケル成分の拡散を防止し得ない。
そして、以上に述べてきた本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粉の前記誘電材成分を含有量として捉えると3.0wt%〜15.0wt%であることが好ましい。前記誘電材成分の含有量が3.0wt%未満の場合には、結果としてニッケル粒子への誘電材粒子付着が不足しており、積層セラミックコンデンサのセラミック層に対するニッケル成分の拡散を防止出来ない傾向となる。これに対し、前記誘電材成分の含有量が15.0wt%を超えるようにしようとすると、製造時にニッケル粒子に付着させる誘電材粒子を過剰に用いる必要があり、誘電材粒子の無駄が生じる。また、このときの誘電材粒子付ニッケル粒子を用いたペースト膜を焼成して得られる導電膜の電気抵抗が大きくなり、積層セラミックコンデンサとしての品質バラツキが大きくなるために好ましくない。
本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子の製造形態: 本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子の製造は、ニッケル粒子と誘電材粒子とを衝突させることによりニッケル粒子表面に誘電材粒子を付着させるものである。
以下に述べる製造方法は、ポリオール法で製造したニッケル粒子が、その粒子表面に0.5nm〜3nm厚さのポリオールがオリゴマー化した有機層を備える場合には、当該ポリオール法で製造したニッケル粒子と誘電材粒子とを直接衝突させることでニッケル粒子表面に誘電材粒子を効率よく付着させることが出来るため、不要な製造方法である。従って、以下に述べる製造方法は、ポリオール法で製造したニッケル粒子が、その粒子表面に0.5nm未満の厚さの前記有機層を備える場合に必要となる。
この製造方法において、芯材であるニッケル粒子の粒子表面に有機層を形成し有機剤コートニッケル粒子とする有機剤コート工程を設け、この有機剤コート工程で得られた有機剤コートニッケル粒子の粒子表面に複数の誘電材粒子を衝突付着させる誘電材粒子付着工程を経て製造することが好ましい。
有機剤コート工程では、芯材であるニッケル粒子の粒子表面に有機層を形成する。この有機層を形成する方法は、ニッケル粉の粒子表面と脂肪酸等の有機成分を含有した溶媒とを接触させることが出来ればよい。このときの溶媒には、使用する表面処理剤の相溶性を考慮して、水、有機溶媒、水と有機溶媒との混合溶媒のいずれを用いても良い。そして、ニッケル粉を当該溶液中に入れ、所定時間、攪拌することでニッケル粉の表面に有機成分を吸着させる方法でも、当該溶液中に所定時間の浸漬を行う方法等であっても構わない。特にその接触手法に限定はない。以上のようにして、有機成分を含有した有機溶媒との接触処理の終了したニッケル粉は、当該溶液と濾別して、表面処理ニッケル粉として採取する。また、この有機成分による処理方法には、有機成分を気化させた気流中にニッケル粉を入れて処理することも可能である。即ち、有機成分を用いて処理する方法は、ニッケル粉表面の均一な表面処理ができるものであれば、特に限定を要するものではない。
そして、誘電材粒子付着工程では、表面処理ニッケル粉と誘電材粒子とを衝突処理して、表面処理ニッケル粉の粒子表面に複数の誘電材粒子を付着させる。このときの衝突処理には、次のような方法を採用することが出来る。
表面処理ニッケル粉と誘電材粒子との混合した状態の粉体(以下、単に「混合粉」と称する。)を、遠心力を利用した風力サーキュレータを用いて粒子の衝突を行わせのである。ここで言う「遠心力を利用した風力サーキュレータ」とは、エアをブロワーして、混合粉を円周軌道を描くように吹き上げてサーキュレーションさせ、このときに発生する遠心力により、表面処理ニッケル粉と誘電材粒子との粉粒同士を気流中で相互に衝突させ、衝突付着を行うのである。
また、前記表面処理ニッケル粉と誘電材粒子との粒子衝突を起こさせる方法としては、特に限定はないが、粒子同士の衝突効率に優れた装置を選択使用することが好ましい。例えば、ノビルタ(ホソカワミクロン株式会社製)、メカノフュージョン(ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所製)等の商品名で市販された攪拌混合装置を用いることができる。
ニッケル粒子の調整: ここで芯材として、平均一次粒子径が200nmのニッケル粒子を用いた。このニッケル粒子の調整に関して、以下に述べる。
反応容器に張り込まれたエチレングリコール445.28g中に、水酸化ニッケル31.31g、ポリビニルピロリドン(PVP)2.15g、100g/lの硝酸パラジウム溶液0.07mlを添加して攪拌しながら190℃で12時間加熱し、平均一次粒径200nmのニッケル粒子を得た。この反応液をエチレングリコールでデカンテーションを行い、反応液中のPVPを洗浄除去し、これをターピネオールで2回のデカンテーションを行い、ニッケル粉含有量80重量%、残部ターピネオールのニッケルスラリーを製造した。
上記ニッケルスラリー中のニッケル粒子を透過型電子顕微鏡で観察すると、図2に示すようにニッケル粒子1の表面には有機層2が確認できる。このときの有機層は、約1.0nmであった。従って、ここで得られたニッケル粒子を「有機層付ニッケル粒子」と称する。なお、図2は、ここで用いたニッケル粉と比べ、更に小さな粒径のニッケル粒子を示しているが、有機層の確認に適しているため掲載したのである。
そして、当該ニッケルスラリーから、溶媒を吸引濾過して、有機層付ニッケル粉と溶液とを濾別した。その後、当該有機層付ニッケル粉を乾燥させ、80℃×5時間の大気雰囲気加熱を行い、最終的な有機層付ニッケル粉とした。なお、図1に、ここで得られた平均一次粒子径が200nmのニッケル粒子の走査型電子顕微鏡観察像を示した。
誘電材粒子付ニッケル粒子の製造: 上記有機層付ニッケル粉と一定量の平均一次粒子径が25nmの誘電材粒子とをハイブリダイゼーションシステムの処理槽内に装填して、回転数6000rpm×5分間の粒子衝突を起こさせることで固着処理を行い有機層付ニッケル粉の表面に誘電材粒子を付着させ、誘電材成分の含有量が5.0wt%、10.0wt%の2種類の誘電材粒子付ニッケル粒子(粉)を得た。このときの誘電材粒子は、ペロブスカイト構造を持つ複合酸化物の中からチタン酸バリウム(BaTiO)粉を用いた。そして、誘電材粒子付ニッケル粒子は、[A]/[B]=8であり、4≦[A(nm)]/[B(nm)]≦10の条件を満足している。これらを「実施試料1」、「実施試料2」と称する。
このときに得られた実施試料1及び実施試料2のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量累積粒径D50の値、比表面積、タップ充填密度に関しては、表1に纏めて示す。そして、図3に実施試料1の走査型電子顕微鏡観察像を、図4に実施試料1の粒子を拡大した走査型電子顕微鏡観察像を示した。また、図5に実施試料2の走査型電子顕微鏡観察像を、図6に実施試料2の粒子を拡大した走査型電子顕微鏡観察像を示した。
ニッケル粒子の調整: ここで芯材として、平均一次粒子径が200nmのニッケル粒子を用いた。このニッケル粒子は、図1に示したと同様の平均一次粒子径が200nmのニッケル粒子である。しかし、このニッケル粒子は、上述と同様のポリオール法で製造したものであるが、その粒子表面に存在する有機層が薄い0.4nmの厚さとした。従って、以下の有機剤コートを行った。
有機剤コート工程: この有機剤コート工程で、芯材である上記ニッケル粒子の粒子表面に有機層を形成した。この有機層の形成には、オレイン酸を用いた。上記ニッケル粒子5kgを、ヌッチェに入れ、5gのオレイン酸を加えて分散させた5リットルのメタノール溶液を滴下して、当該ニッケル粉の粉粒表面に有機層を形成した。そして、吸引濾過することで、表面処理ニッケル粉と溶液とを濾別した。その後、表面処理ニッケル粉に、2リットルのメタノール液を滴下して洗浄を行い、吸引濾過することで、最終的な表面処理ニッケル粉とした。
誘電材粒子付ニッケル粒子の製造: そして、実施例1と同様に表面処理ニッケル粉と一定量の平均一次粒子径が25nmの誘電材粒子とをハイブリダイゼーションシステムを用いて、誘電材成分の含有量が5.0wt%、10.0wt%の2種類の誘電材粒子付ニッケル粒子(粉)を得た。このときの誘電材粒子は、実施例1と同様にペロブスカイト構造を持つ複合酸化物の中からチタン酸バリウム(BaTiO)粉を用い、誘電材粒子付ニッケル粒子としての[A]/[B]=8であり、4≦[A(nm)]/[B(nm)]≦10の条件を満足している。これらを「実施試料3」、「実施試料4」と称する。
このときに得られた実施試料3及び実施試料4のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量累積粒径D50の値、比表面積、タップ充填密度に関しては、表2に纏めて示す。また、これらに関する走査型電子顕微鏡観察像を省略しているが、図2〜図5の各走査型電子顕微鏡観察像と同様である。
本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子は、芯材にnmレベルの微粒ニッケル粒子を用い、その粒子表面に、芯材のニッケル粒子を基準としてみると大きな粒径の誘電材粒子を備える。このような誘電材粒子付ニッケル粒子を、積層セラミックコンデンサの内部電極の形成に用いると、そのニッケル成分がセラミック層に拡散しにくいため、積層セラミックコンデンサの誘電特性の劣化を引き起こさないため絶縁破壊に対する信頼性が確実に向上する。従って、積層セラミックコンデンサの品質が向上すれば、これが多用される携帯電話を初めとするモバイル通信機器等の電子機器の動作品質の向上が図れる。
また、本件発明に係る誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法は、特殊な装置を用いるものではないため、過剰な設備投資は要さない。ニッケル粒子と誘電材粒子とを衝突させることによりニッケル粒子表面に誘電材粒子を付着させるにあたり、当該ニッケル粒子の粒子表面に有機層を形成することで、芯材である微粒ニッケル粒子の粒子表面に、確実に比較的に大きな粒径の誘電材粒子を効率よく付着させることが可能となる。
芯材として用いた平均一次粒子径200nmのニッケル粉の走査型電子顕微鏡観察像である。 ポリオール法で得られたニッケル粒子表面に存在する有機層を示すための透過型電子顕微鏡像である。 チタン酸バリウムの含有量が5wt%の誘電材粒子付ニッケル粉(実施試料1)の走査型電子顕微鏡観察像である。 チタン酸バリウムの含有量が5wt%の誘電材粒子付ニッケル粉の粒子を拡大した走査型電子顕微鏡観察像である。 チタン酸バリウムの含有量が10wt%の誘電材粒子付ニッケル粉(実施試料2)の走査型電子顕微鏡観察像である。 チタン酸バリウムの含有量が10wt%の誘電材粒子付ニッケル粉の粒子を拡大した走査型電子顕微鏡観察像である。
符号の説明
1 ニッケル粒子
2 有機層

Claims (14)

  1. ニッケル粒子表面に誘電材粒子を付着させた誘電材粒子付ニッケル粒子であって、
    当該ニッケル粒子の平均一次粒子径をA(nm)とし、当該誘電粒子の平均一次粒子径をB(nm)としたとき、4≦[A(nm)]/[B(nm)]≦10の関係を備えることを特徴とした誘電材粒子付ニッケル粒子。
  2. 前記ニッケル粒子は平均一次粒子径が30nm〜300nmであり、且つ、前記誘電材粒子が平均一次粒子径が3nm〜30nmである請求項1に記載の誘電材粒子付ニッケル粒子。
  3. 前記誘電材粒子は、ペロブスカイト構造を持つ複合酸化物からなる誘電体粒子である請求項1又は請求項2に記載の誘電材粒子付ニッケル粒子。
  4. ニッケル粒子表面と誘電材粒子との界面に有機層を備えた請求項1〜請求項3のいずれかに記載の誘電材粒子付ニッケル粒子。
  5. 前記有機層は、飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸の群より選ばれる1種又は2種以上を用いて表面処理して得られるものである請求項4に記載の誘電材粒子付ニッケル粒子。
  6. 前記有機層は、ポリオール法で得られたニッケル粒子の粒子表面に残留する有機層である請求項4に記載の誘電材粒子付ニッケル粒子。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の誘電材粒子付ニッケル粒子からなる誘電材粒子付ニッケル粉であって、
    レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量累積粒径D50の値が0.6μm〜1.5μmであることを特徴とする誘電材粒子付ニッケル粉。
  8. 比表面積が3.8m/g〜10.0m/gである請求項7に記載の誘電材粒子付ニッケル粉。
  9. タップ充填密度が2.5g/m〜4.0g/mである請求項7又は請求項8に記載の誘電材粒子付ニッケル粉。
  10. 前記誘電材成分の含有量が3.0wt%〜15.0wt%である請求項7〜請求項9のいずれかに記載の誘電材粒子付ニッケル粉。
  11. ニッケル粒子と誘電材粒子とを衝突させることによりニッケル粒子表面に誘電材粒子を付着させる誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法であって、
    当該ニッケル粒子の粒子表面に有機層を形成し有機剤コートニッケル粒子とする有機剤コート工程、この有機剤コート工程で得られた有機剤コートニッケル粒子の粒子表面に複数の誘電材粒子を衝突付着させる誘電材粒子付着工程とを備えることを特徴とした誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法。
  12. 前記ニッケル粒子は、その粒子表面に飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸の群より選ばれる1種又は2種以上を用いて表面処理して得られる有機層を備えるものである請求項11に記載の誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法。
  13. ニッケル粒子と誘電材粒子とを衝突させることによりニッケル粒子表面に誘電材粒子を付着させる誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法であって、
    前記ニッケル粒子は、ポリオール法で得られた粒子表面に有機層が残留するニッケル粒子を用い、この有機層が残留するニッケル粒子の粒子表面に複数の誘電材粒子を衝突付着させる誘電材粒子付着工程とを備えることを特徴とした誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法。
  14. 前記ニッケル粒子は、ニッケル塩、ポリオール、貴金属触媒を含む反応液を反応温度まで加熱し、該反応温度を維持しながら該反応液中のニッケルイオンを還元し、次いで有機溶媒で置換するニッケルスラリーを調製し、このニッケルスラリーから採取したものである請求項13に記載の誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法。
JP2006168099A 2006-06-16 2006-06-16 誘電材粒子付ニッケル粒子及びその誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法 Pending JP2007332446A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006168099A JP2007332446A (ja) 2006-06-16 2006-06-16 誘電材粒子付ニッケル粒子及びその誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006168099A JP2007332446A (ja) 2006-06-16 2006-06-16 誘電材粒子付ニッケル粒子及びその誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007332446A true JP2007332446A (ja) 2007-12-27

Family

ID=38932197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006168099A Pending JP2007332446A (ja) 2006-06-16 2006-06-16 誘電材粒子付ニッケル粒子及びその誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007332446A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009187672A (ja) * 2008-02-01 2009-08-20 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 誘電体粒子付ニッケル粒子及びその製造方法
JP2011199252A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 積層セラミックコンデンサ
JP2013139599A (ja) * 2011-12-29 2013-07-18 Murata Mfg Co Ltd 金属粉末およびその製造方法、導電性ペースト、ならびに積層セラミック電子部品の製造方法
KR101773938B1 (ko) 2013-04-05 2017-09-01 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 금속 분말, 그 제조 방법, 그 금속 분말을 사용한 도전성 페이스트, 및 적층 세라믹 전자 부품

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002317201A (ja) * 2001-02-15 2002-10-31 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 水性ニッケルスラリー、その製造方法及び導電ペースト
JP2005133119A (ja) * 2003-10-28 2005-05-26 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 二層コート金属粉及びその二層コート金属粉の製造方法並びにその二層コート金属粉を用いた導電性ペースト
JP2005216634A (ja) * 2004-01-28 2005-08-11 Toda Kogyo Corp 複合導電性粒子粉末、該複合導電性粒子粉末を含む導電性塗料並びに積層セラミックコンデンサ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002317201A (ja) * 2001-02-15 2002-10-31 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 水性ニッケルスラリー、その製造方法及び導電ペースト
JP2005133119A (ja) * 2003-10-28 2005-05-26 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 二層コート金属粉及びその二層コート金属粉の製造方法並びにその二層コート金属粉を用いた導電性ペースト
JP2005216634A (ja) * 2004-01-28 2005-08-11 Toda Kogyo Corp 複合導電性粒子粉末、該複合導電性粒子粉末を含む導電性塗料並びに積層セラミックコンデンサ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009187672A (ja) * 2008-02-01 2009-08-20 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 誘電体粒子付ニッケル粒子及びその製造方法
JP2011199252A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 積層セラミックコンデンサ
JP2013139599A (ja) * 2011-12-29 2013-07-18 Murata Mfg Co Ltd 金属粉末およびその製造方法、導電性ペースト、ならびに積層セラミック電子部品の製造方法
KR101773938B1 (ko) 2013-04-05 2017-09-01 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 금속 분말, 그 제조 방법, 그 금속 분말을 사용한 도전성 페이스트, 및 적층 세라믹 전자 부품

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4449984B2 (ja) 導電性粒子の製造方法、導電性ペーストおよび電子部品の製造方法
JP4697539B2 (ja) ニッケル粉末、導体ペーストおよびそれを用いた積層電子部品
JP5230429B2 (ja) 銅製電極に使用するcog誘電体組成物
WO2019220667A1 (ja) 導電性ペースト、電子部品及び積層セラミックコンデンサ
JP2007214452A (ja) 剥離層用ペースト及び積層型電子部品の製造方法
JP2019161217A (ja) 積層セラミックコンデンサおよびセラミック原料粉末
JP4821197B2 (ja) 剥離層用ペースト及び積層型電子部品の製造方法
KR100814206B1 (ko) 공재 입자, 그 제조 방법, 전극 페이스트, 전자 부품의제조 방법
JP2007332446A (ja) 誘電材粒子付ニッケル粒子及びその誘電材粒子付ニッケル粒子の製造方法
JP5327442B2 (ja) ニッケル−レニウム合金粉末及びそれを含有する導体ペースト
JP3561115B2 (ja) 導電性ペーストおよび積層セラミックコンデンサ
JP2007234588A (ja) 導電性ペースト、電子部品、積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
JP4914065B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ電極用ニッケル粉末、電極形成用ペースト及び積層セラミックコンデンサ
JP5630363B2 (ja) 導電性ペーストおよびその製造方法
JP2010059467A (ja) ニッケル粉末およびその製造方法
JP3699617B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ
CN112955980B (zh) Ni糊及层叠陶瓷电容器
JP2008103522A (ja) 積層セラミック部品用導電性ペーストおよびその製造方法
JP2000178601A (ja) 積層セラミックコンデンサーの内部電極ペースト用ニッケル粉
JP2008218532A (ja) グリーンシート積層ユニット、電子部品の製造方法、および電子部品
JP5327519B2 (ja) ニッケル−レニウム合金粉末及びそれを含有する導体ペースト
JP2002255657A (ja) セラミックスラリー、セラミックグリーンシートおよび積層セラミック電子部品
JP2020188111A (ja) 内部電極用ペーストおよび積層セラミック電子部品の製造方法
JP2006080496A (ja) 剥離層用ペースト及び積層型電子部品の製造方法
TWI838519B (zh) 內部電極用糊及積層陶瓷電子零件的製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090526

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101210

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110413