JP2002317201A - 水性ニッケルスラリー、その製造方法及び導電ペースト - Google Patents

水性ニッケルスラリー、その製造方法及び導電ペースト

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JP2002317201A JP2002027716A JP2002027716A JP2002317201A JP 2002317201 A JP2002317201 A JP 2002317201A JP 2002027716 A JP2002027716 A JP 2002027716A JP 2002027716 A JP2002027716 A JP 2002027716A JP 2002317201 A JP2002317201 A JP 2002317201A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ニッケル微粉末が再凝集することなしで水性ス
ラリー中に高濃度で安定に分散しており、焼成用導電ペ
ースト、特に積層セラミックコンデンサ形成用導電ペー
ストとして使用できる水性ニッケルスラリー、その製造
方法及び導電ペーストを提供する。 【解決手段】水と、個々のニッケル微粒子表面に不溶性
無機酸化物が固着しているニッケル微粉末と、ポリアク
リル酸、そのエステル又はその塩と、有機基置換水酸化
アンモニウム及びヒドロキシル基含有アミン化合物の少
なくとも1種とを含む水性ニッケルスラリー、その製造
方法、並びに該スラリー及びバインダーを含む導電ペー
スト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性ニッケルスラリ
ー、その製造方法及び導電ペーストに関し、より詳しく
は、ニッケル微粉末が再凝集することなしで水性スラリ
ー中に高濃度で安定に分散しており、焼成用導電ペース
ト、特に積層セラミックコンデンサ形成用導電ペースト
として使用できる水性ニッケルスラリー、その製造方法
及び導電ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサは交互に積層
された複数のセラミック誘電体層と内部電極層とが一体
化したものである。このような積層セラミックコンデン
サは、例えば次のような方法で製造される。セラミック
誘電体材料をスラリー化し、一方、内部電極材料である
金属微粉末をペースト化して導電ペーストを調製する。
該セラミック誘電体スラリーからグリーンシートを形成
し、該導電ペーストを用いて該グリーンシート上に印刷
し、セラミック誘電体グリーンシートと導電ペースト層
とを交互に層状に複数層積層するか、又は該セラミック
誘電体スラリーと該導電ペーストとを交互にスクリーン
印刷してセラミック誘電体層と導電ペースト層とを交互
に複数層積層する。次いで、加熱圧着して一体化した
後、還元性雰囲気中、高温で焼成してセラミック誘電体
層と内部電極層とを一体化させる。
【0003】この内部電極材料として、従来は白金、パ
ラジウム、銀−パラジウム等が使用されていたが、コス
ト低減のために、近時にはこれらの白金、パラジウム、
銀−パラジウム等の貴金属の代わりにニッケル等の卑金
属を用いる技術が開発され、進歩してきている。また、
一般に、積層セラミックコンデンサの内部電極の形成に
用いられる導電ペーストは、導電性を付与するニッケル
粉の他に、必要に応じてガラス物質等の無機材料やその
他の添加剤を有機バインダ、有機溶剤等からなるビヒク
ル中に添加し、均一に混合、分散させて製造される。
【0004】また、上記の積層セラミックコンデンサ等
は近年ますます小型化しており、必然的にセラミック誘
電体層及び内部電極層の薄膜化、多層化が進み、現在積
層部品、特に積層セラミックコンデンサについては、誘
電体層厚2μm以下、内部電極膜厚1.5μm以下、積
層数400層以上の部品が作られている。
【0005】近年、さらに高積層のチップを得るため
に、内部電極層のさらなる薄膜化を目的にして種々の技
術が提案されており、その中には、従来の有機系導電ペ
ーストの代わりに水系導電ペーストを用いる技術があ
る。水系導電ペーストの使用は環境衛生の面でも注目さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、乾式反応もし
くは湿式反応により製造されたままの状態の金属粉は程
度の差はあっても何れも凝集しており、また一次粒径が
小さくなればなるほどその凝集の度合いは強くなる。ニ
ッケル粉においても、乾式もしくは湿式の何れの反応法
でも製造できるが、勿論この凝集の問題は大きい。ま
た、解砕処理によって解凝集したとしても、水中では経
時的に再凝集してしまう。
【0007】再凝集の問題を解消して高濃度の水性ニッ
ケルスラリーを得ることを目的として、種々の分散剤や
界面活性剤を添加した状態でニッケル粉を解砕処理する
研究も行なわれているが、スラリー中のニッケル濃度は
一般的には10質量%程度であり、20質量%を超える
ことはできなかった。たとえ、一時的に高濃度の水性ニ
ッケルスラリーが得られたとしても、再凝集が生じるの
で水性ニッケルスラリーを安定に保つことはできなかっ
た。従って、高濃度で安定な水性ニッケルスラリーを得
ることはできなかった。
【0008】本発明は、ニッケル微粉末が再凝集するこ
となしで水性スラリー中に高濃度で安定に分散してお
り、焼成用導電ペースト、特に積層セラミックコンデン
サ形成用導電ペーストとして使用できる水性ニッケルス
ラリー、その製造方法及び導電ペーストを提供すること
を課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を達成するために種々の仮説に基づいて試行錯誤を重ね
た結果、個々のニッケル微粒子表面に特定の物質を固着
させておき、且つ水中に特定の化合物を溶解させておく
ことによりニッケル微粉末が再凝集することなしで水性
スラリー中に高濃度で安定に分散できることを幸運にも
見いだし、さらに研究を重ねて発明を完成した。
【0010】即ち、本発明の水性ニッケルスラリーは、
水と、個々のニッケル微粒子表面に不溶性無機酸化物が
固着しているニッケル微粉末と、ポリアクリル酸、その
エステル又はその塩と、有機基置換水酸化アンモニウム
及びヒドロキシル基含有アミン化合物の少なくとも1種
とを含むことを特徴とする。
【0011】また、本発明の水性ニッケルスラリーの製
造方法は、個々のニッケル微粒子表面に不溶性無機酸化
物が固着しているニッケル微粉末を水中に分散させ、そ
の中に、ポリアクリル酸、そのエステル又はその塩と、
有機基置換水酸化アンモニウム及びヒドロキシル基含有
アミン化合物の少なくとも1種とを添加し、攪拌するこ
とを特徴とする。本発明の導電ペースト、特に積層セラ
ミックコンデンサ形成用導電ペーストは、上記の水性ニ
ッケルスラリー及びバインダーを含むことを特徴とす
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の水性ニッケルスラリーに
おいては、ニッケル微粉末が再凝集することなしで水性
スラリー中に高濃度で安定に存在でき且つ導電ペース
ト、特に積層セラミックコンデンサ形成用導電ペースト
として使用できるためには、ニッケル微粒子の平均一次
粒径が0.05〜1μmであることが好ましく、0.1
〜0.6μmであることがより好ましく、0.1〜0.
3μmであることが一層好ましい。
【0013】再凝集の問題がなく安定な高濃度水性ニッ
ケルスラリーを調製する目的で、最初に、何ら表面処理
の施されていないニッケル微粉末と周知の種々の分散
剤、界面活性剤とを用いて実験を繰り返したが、何れも
不満足な結果しか得られなかった。それで、ニッケル微
粒子の表面を処理するか又は他の物質を固着させること
を考え、種々の実験を繰り返した。その結果、ニッケル
微粒子表面に特定の物質を固着させておき、そのニッケ
ル微粒子を特定の物質が溶解している水中に分散させる
ことにより満足し得る結果の得られることを見いだし
た。
【0014】本発明の水性ニッケルスラリーにおいて
は、個々のニッケル微粒子表面に固着している不溶性無
機酸化物としてケイ素、アルミニウム、ジルコニウム又
はチタンを含む酸化物及び複酸化物、例えば酸化ケイ
素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタ
ン、チタン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム等からな
る群より選ばれる少なくとも1種を挙げることができ
る。これらの不溶性無機酸化物は個々のニッケル微粒子
の表面の一部に固着していても、或いは個々のニッケル
微粒子の全表面に固着していても良い。固着させる方法
としては、例えば、特開2000−282102号公報
に記載されているように、不溶性無機酸化物超微粒子自
体をニッケル微粒子の表面に固着させることも、或いは
不溶性無機酸化物の前駆化合物の水溶液から化学反応に
よって不溶性無機酸化物をニッケル微粒子の表面に析出
させて固着させることもできる。
【0015】個々のニッケル微粒子表面に不溶性無機酸
化物が固着しているニッケル微粉末は、例えば、ニッケ
ル微粉末を水中で解砕処理し、その中に不溶性無機酸化
物超微粉末又はコロイダルシリカ等を添加し、解砕混合
し、その後水分を除去して個々のニッケル微粒子表面に
不溶性無機酸化物超微粉末を固着させることにより得る
ことができる。
【0016】不溶性無機酸化物超微粒子をニッケル微粒
子の表面に固着させる場合には、不溶性無機酸化物超微
粒子の一次粒径が好ましくは0.1μm以下であり、よ
り好ましくは0.01〜0.05μmでありかつその平
均一次粒径がニッケル微粒子の平均一次粒径の好ましく
は0.2倍以下であり、より好ましくは0.15倍以下
である。
【0017】本発明の水性ニッケルスラリーにおいて
は、ニッケル微粒子表面に固着している不溶性無機酸化
物の量がニッケルの質量を基準にして0.05〜10質
量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であるこ
とがより好ましく、0.5〜2質量%であることが一層
好ましい。
【0018】本発明の水性ニッケルスラリーにおいて
は、個々のニッケル微粒子表面に不溶性無機酸化物が固
着しているニッケル微粉末が再凝集することなしで水性
スラリー中に高濃度で安定に存在できるためには、スラ
リーの水中に、ポリアクリル酸、そのエステル又はその
塩と、有機基(例えばアルキル基、アリール基)置換水
酸化アンモニウム及びヒドロキシル基含有アミン化合物
の少なくとも1種、好ましくは両方とが溶解している必
要がある。本発明の水性ニッケルスラリーにおいてこれ
らのポリアクリル酸系化合物と、有機基置換水酸化アン
モニウム及び/又はヒドロキシル基含有アミン化合物と
の併用が有効である理由については現在のところ不明で
あるが、多数の実験から見いだされた結果である。
【0019】本発明の水性ニッケルスラリーで用いるこ
とのできるポリアクリル酸、そのエステル又はその塩と
して、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリア
クリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウム等を
挙げることができ、ポリアクリル酸アンモニウムが特に
好ましい。
【0020】本発明の水性ニッケルスラリーで用いるこ
とのできる有機基置換水酸化アンモニウムとして、テト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアン
モニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒド
ロキシド等のアルキル基置換水酸化アンモニウム、トリ
メチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルト
リメチルアンモニウムヒドロキシド等のアルキル基置換
アリール基置換水酸化アンモニウム等を挙げることがで
き、アルキル基置換水酸化アンモニウムが好ましい。
【0021】本発明の水性ニッケルスラリーで用いるこ
とのできるヒドロキシル基含有アミン化合物として、ア
ルカノールアミン、特にジアルカノールアミン、例えば
ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノ
ールアミン等を挙げることができ、ジエタノールアミン
が好ましい。
【0022】本発明の水性ニッケルスラリーにおいて
は、ポリアクリル酸、そのエステル又はその塩の量がニ
ッケルの質量を基準にして0.05〜5質量%程度であ
ることが好ましく、0.1〜2質量%程度であることが
一層好ましい。また、有機基置換水酸化アンモニウムが
存在する場合には、その量がポリアクリル酸、そのエス
テル又はその塩の質量を基準にして1〜30質量%程度
であることが好ましく、5〜20質量%程度であること
が一層好ましい。更に、ヒドロキシル基含有アミン化合
物が存在する場合には、その量がニッケルの質量を基準
にして0.5〜10質量%程度であることが好ましく、
1〜7質量%程度であることが一層好ましい。
【0023】本発明の水性ニッケルスラリーにおいて
は、スラリーの水中に上記のポリアクリル酸、そのエス
テル又はその塩と、有機基置換水酸化アンモニウム及び
ヒドロキシル基含有アミン化合物の少なくとも1種、好
ましくは両方とを共存させることにより、再凝集するこ
となしで水性スラリー中に安定に分散できるニッケル微
粉末の濃度をかなり高くすることができる。本発明の水
性ニッケルスラリーにおいては、個々のニッケル微粒子
表面に不溶性無機酸化物が固着しているニッケル微粉末
の水性ニッケルスラリー中の濃度を25質量%以上、所
望により30質量%以上、あるいは35質量%以上にす
ることができる。
【0024】また、本発明の水性ニッケルスラリーは、
その粘度が、例えば、レオストレス1(RS1)(HA
AKE社製)でずり速度100/secで測定して20
cP以下であって、しかも沈降速度がタービスキャンM
A2000(英弘精機社製)で測定して1mm/min
以下である。
【0025】本発明の水性ニッケルスラリーにおいて
は、具体的には、水と、個々のニッケル微粒子表面に不
溶性無機酸化物(例えばシリカ)超微粒子が固着してい
るニッケル微粉末と、ポリアクリル酸アンモニウムと、
水酸化テトラアルキルアンモニウムとを含む場合、特
に、水と、個々のニッケル微粒子表面に不溶性無機酸化
物超微粒子が固着しているニッケル微粉末と、ポリアク
リル酸アンモニウムと、水酸化テトラアルキルアンモニ
ウムと、イミノジエタノールとを含む場合に良好な結果
が得られている。
【0026】本発明の水性ニッケルスラリーの製造方法
においては、個々のニッケル微粒子表面に不溶性無機酸
化物が固着しているニッケル微粉末を水中に分散させ、
その中にポリアクリル酸、そのエステル又はその塩と、
有機基置換水酸化アンモニウム及びヒドロキシル基含有
アミン化合物の少なくとも1種とを添加し、その後攪拌
し、湿式解砕処理を実施し、所望により粗粒を除去す
る。
【0027】本発明の製造方法で得られる本発明の水性
ニッケルスラリーにおいては、ニッケル濃度を25〜5
0質量%程度にしても再凝集することなしで安定に維持
することができる。また、本発明の水性ニッケルスラリ
ーはエチルセルロース、ニトロセルロース等のセルロー
ス樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂等のバインダー
を添加することにより導電ペースト、特に積層セラミッ
クコンデンサ形成用導電ペーストとして使用できる。
【0028】
【実施例】以下に実施例及び比較例に基づいて本発明を
具体的に説明する。 実施例1 大型攪拌翼を備えた容量20Lの容器に純水6500g
を入れ、攪拌速度200rpmで攪拌しながら、一次粒
径0.2μmのニッケル微粉末(三井金属鉱業社製)3
500gを徐々に添加し、20分間攪拌した後、20質
量%のコロイダルシリカ(平均一次粒径0.02μm、
スノーテックスO、日産化学社製)175gを添加し、
更に20分間攪拌した。
【0029】次に、粒径0.8mmのジルコニアビーズ
を収容したダイノミール(Willy A.Bachofen AG Maschi
nenfabrik 製)を用いてこのニッケル微粒子とコロイダ
ルシリカとを含む分散液の連続解砕混合を実施した。次
に、この得られたスラリーを120℃で24時間乾燥処
理して、各々のニッケル微粒子の表面にシリカを固着さ
せた。このシリカを固着した乾燥体をミキサーで解砕処
理した後、20μm目開きの振動篩にかけて微粉末を得
た。この微粉末を便宜上ニッケル微粉末Aと呼ぶ。
【0030】一方、1Lのビーカーにジエタノールアミ
ン(和光純薬工業社製)380g、44%ポリアクリル
酸アンモニウム溶液(和光純薬工業社製)46g、15
%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド溶液(和光純
薬工業社製)14g及び純水560gを入れ、マグネチ
ックスターラーで良く攪拌して溶液とした。この溶液を
便宜上分散助剤Xとする。
【0031】大型攪拌翼を備えた容量20Lの容器に純
水5750gを入れ、攪拌速度200rpmで攪拌しな
がら、ニッケル微粉末A3500gを徐々に添加し、2
0分間攪拌した後、分散助剤X750gを添加し、更に
20分間攪拌して均一なスラリーを得た。次に、粒径
0.8mmのジルコニアビーズを収容したダイノミール
を用いてこのスラリーの連続解砕混合を実施した。
【0032】この得られたスラリーを大型攪拌翼を備え
た容量50Lの容器に入れ、更に純水25000gを加
え、攪拌速度200rpmで攪拌して、ニッケル濃度1
0質量%のスラリーを得た。このスラリーをアドバンテ
ック東洋社製カートリッジ式フィルターMCP−HX−
E10Sに通過させて粗粒を除去した。
【0033】この得られたスラリーを24時間静置し、
上澄み液を除去して、ニッケル濃度35質量%の水性ニ
ッケルスラリーを得た。得られた水性ニッケルスラリー
の粘度はレオストレス1(RS1)(HAAKE社製)
でずり速度100/secで測定して7cPであり、沈
降速度はタービスキャンMA2000(英弘精機社製)
で測定して0.2mm/minであった。また、得られ
た水性ニッケルスラリーは、ミリポア社製マイレクスS
V25(孔径5μm)のフィルターを30ml通過する
ことが可能であった。即ち、粗粒が無く、再凝集が発生
しておらず、高濃度水性ニッケルスラリーであることが
確認された。
【0034】実施例2 大型攪拌翼を備えた容量20Lの容器に純水6500g
を入れ、攪拌速度200rpmで攪拌しながら、一次粒
径0.2μmのニッケル微粉末(三井金属鉱業社製)3
500gを徐々に添加し、20分間攪拌した後、20質
量%のコロイダルシリカ(平均一次粒径0.02μm、
スノーテックスO、日産化学社製)175gを添加し、
更に20分間攪拌した。
【0035】次に、T.K.フィルミックス(特殊機化
工業社製)を用いてこのニッケル微粒子とコロイダルシ
リカとを含む分散液の連続解砕混合を実施した。次に、
この得られたスラリーを120℃で24時間乾燥処理し
て、各々のニッケル微粒子の表面にシリカを固着させ
た。このシリカを固着した乾燥体をミキサーで解砕処理
した後、20μm目開きの振動篩にかけて微粉末を得
た。この微粉末を便宜上ニッケル微粉末Bと呼ぶ。
【0036】一方、1Lのビーカーにジエタノールアミ
ン(和光純薬工業社製)380g、44%ポリアクリル
酸アンモニウム溶液(和光純薬工業社製)46g、15
%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド溶液(和光純
薬工業社製)14g及び純水560gを入れ、マグネチ
ックスターラーで良く攪拌して溶液とした。この溶液を
便宜上分散助剤Xとする。
【0037】大型攪拌翼を備えた容量20Lの容器に純
水5750gを入れ、攪拌速度200rpmで攪拌しな
がら、ニッケル微粉末B3500gを徐々に添加し、2
0分間攪拌した後、分散助剤X750gを添加し、更に
20分間攪拌して均一なスラリーを得た。次に、T.
K.フィルミックス(特殊機化工業社製)を用いてこの
スラリーの連続解砕混合を実施した。
【0038】この得られたスラリーを大型攪拌翼を備え
た容量50Lの容器に入れ、更に純水25000gを加
え、攪拌速度200rpmで攪拌して、ニッケル濃度1
0質量%のスラリーを得た。このスラリーをアドバンテ
ック東洋社製カートリッジ式フィルターMCP−HX−
E10Sに通過させて粗粒を除去した。
【0039】この得られたスラリーを24時間静置し、
上澄み液を除去して、ニッケル濃度35質量%の水性ニ
ッケルスラリーを得た。得られた水性ニッケルスラリー
の粘度はレオストレス1(RS1)(HAAKE社製)
でずり速度100/secで測定して6cPであり、沈
降速度はタービスキャンMA2000(英弘精機社製)
で測定して0.3mm/minであった。また、得られ
た水性ニッケルスラリーは、ミリポア社製マイレクスS
V25(孔径5μm)のフィルターを25ml通過する
ことが可能であった。即ち、粗粒が無く、再凝集が発生
しておらず、高濃度水性ニッケルスラリーであることが
確認された。
【0040】実施例3 実施例1に記載の方法に従ってニッケル微粉末Aを調製
し、次いでそのニッケル微粉末Aを用いて実施例2に記
載の方法に従ってニッケル濃度35質量%の水性ニッケ
ルスラリーを調製した。得られた水性ニッケルスラリー
の粘度はレオストレス1(RS1)(HAAKE社製)
でずり速度100/secで測定して7cPであり、沈
降速度はタービスキャンMA2000(英弘精機社製)
で測定して0.1mm/minであった。また、得られ
た水性ニッケルスラリーは、ミリポア社製マイレクスS
V25(孔径5μm)のフィルターを35ml通過する
ことが可能であった。即ち、粗粒が無く、再凝集が発生
しておらず、高濃度水性ニッケルスラリーであることが
確認された。
【0041】実施例4 実施例2に記載の方法に従ってニッケル濃度10質量%
のスラリーを得、次いで実施例2に記載の方法に従って
粗粒を除去した。得られたスラリーを24時間静置し、
上澄み液を除去してニッケル濃度50質量%の水性ニッ
ケルスラリーを得た。得られた水性ニッケルスラリーの
粘度はレオストレス1(RS1)(HAAKE社製)で
ずり速度100/secで測定して8cPであり、沈降
速度はタービスキャンMA2000(英弘精機社製)で
測定して0.08mm/minであった。また、得られ
た水性ニッケルスラリーは、ミリポア社製マイレクスS
V25(孔径5μm)のフィルターを30ml通過する
ことが可能であった。即ち、粗粒が無く、再凝集が発生
しておらず、高濃度水性ニッケルスラリーであることが
確認された。
【0042】実施例5 大型攪拌翼を備えた容量20Lの容器に純水6500g
を入れ、攪拌速度200rpmで攪拌しながら、一次粒
径0.2μmのニッケル微粉末(三井金属鉱業社製)3
500gを徐々に添加し、20分間攪拌した後、20質
量%のアルミナゾル(一次粒径0.01〜0.02μ
m、日産化学社製)90gを添加し、更に20分間攪拌
した。
【0043】次に、ディスパーミックスミキサー(三田
村理化工業株式会社製)を2500rpmに回転させて
このニッケル微粒子とアルミナゾルとを含む分散液の連
続解砕混合を実施した。次に、この得られたスラリーを
120℃で24時間乾燥処理して、各々のニッケル微粒
子の表面にアルミナを固着させた。このアルミナを固着
した乾燥体をミキサーで解砕処理した後、20μm目開
きの振動篩にかけて微粉末を得た。この微粉末を便宜上
ニッケル微粉末Cと呼ぶ。
【0044】一方、1Lのビーカーにジエタノールアミ
ン(和光純薬工業社製)380g、44%ポリアクリル
酸アンモニウム溶液(和光純薬工業社製)46g及び純
水574gを入れ、マグネチックスターラーで良く攪拌
して溶液とした。この溶液を便宜上分散助剤Yとする。
【0045】大型攪拌翼を備えた容量20Lの容器に純
水5750gを入れ、攪拌速度200rpmで攪拌しな
がら、ニッケル微粉末C3500gを徐々に添加し、2
0分間攪拌した後、分散助剤Y750gを添加し、更に
20分間攪拌して均一なスラリーを得た。次に、ディス
パーミックスミキサー(三田村理化工業株式会社製)を
2500rpmに回転させてこのスラリーの連続解砕混
合を実施した。
【0046】この得られたスラリーを大型攪拌翼を備え
た容量50Lの容器に入れ、更に純水25000gを加
え、攪拌速度200rpmで攪拌して、ニッケル濃度1
0質量%のスラリーを得た。このスラリーをアドバンテ
ック東洋社製カートリッジ式フィルターMCP−HX−
E10Sに通過させて粗粒を除去した。
【0047】この得られたスラリーを24時間静置し、
上澄み液を除去して、ニッケル濃度35質量%の水性ニ
ッケルスラリーを得た。得られた水性ニッケルスラリー
の粘度はレオストレス1(RS1)(HAAKE社製)
でずり速度100/secで測定して17cPであり、
沈降速度はタービスキャンMA2000(英弘精機社
製)で測定して0.6mm/minであった。また、得
られた水性ニッケルスラリーは、ミリポア社製マイレク
スSV25(孔径5μm)のフィルターを10ml通過
することが可能であった。即ち、粗粒が無く、再凝集が
発生しておらず、高濃度水性ニッケルスラリーであるこ
とが確認された。
【0048】実施例6 大型攪拌翼を備えた容量20Lの容器に純水6500g
を入れ、攪拌速度200rpmで攪拌しながら、一次粒
径0.2μmのニッケル微粉末(三井金属鉱業社製)3
500gを徐々に添加し、20分間攪拌した後、20質
量%のジルコニアゾル(NYACOL、平均一次粒径
0.05μm、Nano Technologies Inc.製)190gを
添加し、更に20分間攪拌した。
【0049】次に、粒径0.3mmのジルコニアビーズ
を収容したSCミル(三井鉱山株式会社製)を用いてこ
のニッケル微粒子とジルコニアゾルとを含む分散液の連
続解砕混合を実施した。次に、この得られたスラリーを
120℃で24時間乾燥処理して、各々のニッケル微粒
子の表面にジルコニアを固着させた。このジルコニアを
固着した乾燥体をミキサーで解砕処理した後、20μm
目開きの振動篩にかけて微粉末を得た。この微粉末を便
宜上ニッケル微粉末Dと呼ぶ。
【0050】一方、1Lのビーカーに44%ポリアクリ
ル酸アンモニウム溶液(和光純薬工業社製)46g、1
5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド溶液(和光
純薬工業社製)14g及び純水940gを入れ、マグネ
チックスターラーで良く攪拌して溶液とした。この溶液
を便宜上分散助剤Zとする。
【0051】大型攪拌翼を備えた容量20Lの容器に純
水5750gを入れ、攪拌速度200rpmで攪拌しな
がら、ニッケル微粉末D3500gを徐々に添加し、2
0分間攪拌した後、分散助剤Z750gを添加し、更に
20分間攪拌して均一なスラリーを得た。次に、粒径
0.3mmのジルコニアビーズを収容したSCミルを用
いてこのスラリーの連続解砕混合を実施した。
【0052】この得られたスラリーを大型攪拌翼を備え
た容量50Lの容器に入れ、更に純水25000gを加
え、攪拌速度200rpmで攪拌して、ニッケル濃度1
0質量%のスラリーを得た。このスラリーをアドバンテ
ック東洋社製カートリッジ式フィルターMCP−HX−
E10Sに通過させて粗粒を除去した。
【0053】この得られたスラリーを24時間静置し、
上澄み液を除去して、ニッケル濃度35質量%の水性ニ
ッケルスラリーを得た。得られた水性ニッケルスラリー
の粘度はレオストレス1(RS1)(HAAKE社製)
でずり速度100/secで測定して16cPであり、
沈降速度はタービスキャンMA2000(英弘精機社
製)で測定して0.8mm/minであった。また、得
られた水性ニッケルスラリーは、ミリポア社製マイレク
スSV25(孔径5μm)のフィルターを10ml通過
することが可能であった。即ち、粗粒が無く、再凝集が
発生しておらず、高濃度水性ニッケルスラリーであるこ
とが確認された。
【0054】実施例7 大型攪拌翼を備えた容量20Lの容器に純水6500g
を入れ、攪拌速度200rpmで攪拌しながら、一次粒
径0.4μmのニッケル微粉末(三井金属鉱業社製)3
500gを徐々に添加し、20分間攪拌した後、20質
量%のジルコニアゾル(NYACOL、平均一次粒径
0.05μm、Nano Technologies Inc.製)190gを
添加し、更に20分間攪拌した。
【0055】次に、アルティマイザー(スギノマシン
製)を用いてこのニッケル微粒子とジルコニアゾルとを
含む分散液の連続解砕混合を実施した。次に、この得ら
れたスラリーを120℃で24時間乾燥処理して、各々
のニッケル微粒子の表面にジルコニアを固着させた。こ
のジルコニアを固着した乾燥体をミキサーで解砕処理し
た後、20μm目開きの振動篩にかけて微粉末を得た。
この微粉末を便宜上ニッケル微粉末Eと呼ぶ。
【0056】一方、1Lのビーカーにジエタノールアミ
ン(和光純薬工業社製)380g、44%ポリアクリル
酸アンモニウム溶液(和光純薬工業社製)46g、15
%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド溶液(和光純
薬工業社製)14g及び純水560gを入れ、マグネチ
ックスターラーで良く攪拌して溶液とした。この溶液を
便宜上分散助剤Xとする。
【0057】大型攪拌翼を備えた容量20Lの容器に純
水5750gを入れ、攪拌速度200rpmで攪拌しな
がら、ニッケル微粉末E3500gを徐々に添加し、2
0分間攪拌した後、分散助剤X750gを添加し、更に
20分間攪拌して均一なスラリーを得た。次に、ディス
パーミックスミキサー(三田村理化工業株式会社製)を
2500rpmに回転させてこのスラリーの連続解砕混
合を実施した。
【0058】この得られたスラリーを大型攪拌翼を備え
た容量50Lの容器に入れ、更に純水25000gを加
え、攪拌速度200rpmで攪拌して、ニッケル濃度1
0質量%のスラリーを得た。このスラリーをアドバンテ
ック東洋社製カートリッジ式フィルターMCP−HX−
E10Sに通過させて粗粒を除去した。
【0059】この得られたスラリーを24時間静置し、
上澄み液を除去して、ニッケル濃度35質量%の水性ニ
ッケルスラリーを得た。得られた水性ニッケルスラリー
の粘度はレオストレス1(RS1)(HAAKE社製)
でずり速度100/secで測定して12cPであり、
沈降速度はタービスキャンMA2000(英弘精機社
製)で測定して0.2mm/minであった。また、得
られた水性ニッケルスラリーは、ミリポア社製マイレク
スSV25(孔径5μm)のフィルターを20ml通過
することが可能であった。即ち、粗粒が無く、再凝集が
発生しておらず、高濃度水性ニッケルスラリーであるこ
とが確認された。
【0060】比較例1 分散助剤Xを使用しなかった以外は実施例1と同様に操
作し、粗粒除去前のスラリーを得た。このスラリーはア
ドバンテック東洋社製カートリッジ式フィルターTCP
D−3−S1FEのフィルターを通過することができた
が、TCPD−02A−S1FEのフィルターは全く通
過できなかった。TCPD−3−S1FEのフィルター
を通過したスラリーの粘度はレオストレス1(RS1)
(HAAKE社製)でずり速度100/secで測定し
て5cPであり、沈降速度はタービスキャンMA200
0(英弘精機社製)で測定して1.8mm/minであ
った。しかし、このスラリーをミリポア社製マイレクス
SV25(孔径5μm)のフィルターで評価しようとし
たが、濃度が低いにも関わらず、スラリーは全く通過す
ることができなかった。
【0061】比較例2 大型攪拌翼を備えた容量20Lの容器に純水6500g
を入れ、攪拌速度200rpmで攪拌しながら、一次粒
径0.2μmのニッケル微粉末(三井金属鉱業社製)3
500gを徐々に添加し、20分間攪拌した後、20質
量%のコロイダルシリカ(平均一次粒径0.02μm、
スノーテックスO、日産化学社製)175gを添加し、
更に20分間攪拌した。次に、T.K.フィルミックス
(特殊機化工業社製)を用いてこのニッケル微粒子とコ
ロイダルシリカとを含む分散液の連続解砕混合を実施し
てニッケルスラリーを得た。このスラリーを便宜上ニッ
ケルスラリーFと呼ぶ。
【0062】一方、1Lのビーカーにジエタノールアミ
ン(和光純薬工業社製)380g、44%ポリアクリル
酸アンモニウム溶液(和光純薬工業社製)46g、15
%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド溶液(和光純
薬工業社製)14g及び純水560gを入れ、マグネチ
ックスターラーで良く攪拌して溶液とした。この溶液を
便宜上分散助剤Xとする。
【0063】大型攪拌翼を備えた容量20Lの容器にニ
ッケルスラリーF10000gを入れ、攪拌速度200
rpmで攪拌しながら、分散助剤X750gを添加し、
20分間攪拌して均一なスラリーとした。次に、T.
K.フィルミックス(特殊機化工業社製)を用いてこの
スラリーの連続解砕混合を実施した。
【0064】この得られたスラリーを大型攪拌翼を備え
た容量50Lの容器に入れ、更に純水24250gを加
え、攪拌速度200rpmで攪拌して、ニッケル濃度1
0質量%のスラリーを得た。このスラリーはアドバンテ
ック東洋社製カートリッジ式フィルターTCPD−02
A−S1FEフィルターを通過することができたが、M
CP−HX−E10Sのフィルターは全く通過できなか
った。TCPD−02A−S1FEのフィルターを通過
したスラリーの粘度はレオストレス1(RS1)(HA
AKE社製)でずり速度100/secで測定して10
cPであり、沈降速度はタービスキャンMA2000
(英弘精機社製)で測定して1.2mm/minであっ
た。しかし、このスラリーをミリポア社製マイレクスS
V25(孔径5μm)のフィルターで評価しようとした
が、濃度が低いにも関わらず、スラリーは全く通過する
ことができなかった。
【0065】
【発明の効果】本発明の水性ニッケルスラリーは、ニッ
ケル微粉末が再凝集することなしで水性スラリー中に高
濃度で安定に分散しており、焼成用導電ペースト、特に
積層セラミックコンデンサ形成用導電ペーストとして使
用できる。また、本発明の製造方法により、そのように
再凝集することなしで高濃度で安定に分散し水性ニッケ
ルスラリーを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B22F 1/02 B22F 1/02 D Fターム(参考) 4K017 AA03 BA03 CA07 DA01 DA08 EA13 FB07 4K018 BA04 BB04 BC08 BC09 BC12 BC28 BC32 BD04 BD10 KA39 5E001 AB03 AC09 AH01 AJ01 5G301 DA10 DA42 DD01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水と、 個々のニッケル微粒子表面に不溶性無機酸化物が固着し
    ているニッケル微粉末と、 ポリアクリル酸、そのエステル又はその塩と、 有機基置換水酸化アンモニウムとを含むことを特徴とす
    る水性ニッケルスラリー。
  2. 【請求項2】水と、 個々のニッケル微粒子表面に不溶性無機酸化物が固着し
    ているニッケル微粉末と、 ポリアクリル酸、そのエステル又はその塩と、 ヒドロキシル基含有アミン化合物とを含むことを特徴と
    する水性ニッケルスラリー。
  3. 【請求項3】水と、 個々のニッケル微粒子表面に不溶性無機酸化物が固着し
    ているニッケル微粉末と、 ポリアクリル酸、そのエステル又はその塩と、 有機基置換水酸化アンモニウムと、 ヒドロキシル基含有アミン化合物とを含むことを特徴と
    する水性ニッケルスラリー。
  4. 【請求項4】個々のニッケル微粒子表面に不溶性無機酸
    化物が固着しているニッケル微粉末の水性ニッケルスラ
    リー中の濃度が25質量%以上である請求項1〜3の何
    れかに記載の水性ニッケルスラリー。
  5. 【請求項5】ニッケル微粒子表面に固着している不溶性
    無機酸化物の量がニッケルの質量を基準にして0.05
    〜10質量%であり、ポリアクリル酸、そのエステル又
    はその塩の量がニッケルの質量を基準にして0.05〜
    5質量%であり、有機基置換水酸化アンモニウムが存在
    する場合にはその量がポリアクリル酸、そのエステル又
    はその塩の質量を基準にして1〜30質量%であり、ヒ
    ドロキシル基含有アミン化合物が存在する場合にはその
    量がニッケルの質量を基準にして0.5〜10質量%で
    ある請求項1〜4の何れかに記載の水性ニッケルスラリ
    ー。
  6. 【請求項6】不溶性無機酸化物がケイ素、アルミニウ
    ム、ジルコニウム又はチタンを含む酸化物及び複酸化物
    からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1
    〜5の何れかに記載の水性ニッケルスラリー。
  7. 【請求項7】ニッケル微粒子の平均一次粒径が0.05
    〜1μmであり、不溶性無機酸化物が微粒子であって、
    その一次粒径が0.1μm以下でありかつその平均一次
    粒径がニッケル微粒子の平均一次粒径の0.2倍以下で
    ある請求項1〜6の何れかに記載の水性ニッケルスラリ
    ー。
  8. 【請求項8】ポリアクリル酸、そのエステル又はその塩
    がポリアクリル酸アンモニウムであり、有機基置換水酸
    化アンモニウムがテトラアルキルアンモニウムヒドロキ
    シドであり、ヒドロキシル基含有アミン化合物がジエタ
    ノールアミンである請求項1〜7の何れかに記載の水性
    ニッケルスラリー。
  9. 【請求項9】個々のニッケル微粒子表面に不溶性無機酸
    化物が固着しているニッケル微粉末を水中に分散させ、
    その中に、 ポリアクリル酸、そのエステル又はその塩と、 有機基置換水酸化アンモニウム及びヒドロキシル基含有
    アミン化合物の少なくとも1種とを添加し、攪拌するこ
    とを特徴とする水性ニッケルスラリーの製造方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜8の何れかに記載の水性ニッ
    ケルスラリー及びバインダーを含むことを特徴とする導
    電ペースト。
  11. 【請求項11】請求項1〜8の何れかに記載の水性ニッ
    ケルスラリー及びバインダーを含むことを特徴とする積
    層セラミックコンデンサ形成用導電ペースト。
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