JP2008103522A - 積層セラミック部品用導電性ペーストおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 積層セラミック部品の内部電極において、パラジウムの消費量を相対的に減少させることができる導電性ペースト、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 内部電極材料であり、銀およびパラジウムからなる金属粉末に、固溶しにくいジルコニウムもしくはチタンの酸化物膜を被覆させ、セラミック共材の粉末を添加すると共に固溶しにくいジルコニウムもしくはチタンの有機化合物のアルコラートからなる液状添加物を添加する。これによって導電性ペーストが焼結する温度領域を相対的により高温の領域に移動させることが可能となるため、前記金属粉末のパラジウムの含有比率を低下させ、相対的に低コストの銀の含有量を増加させることができる。
【選択図】 なし
Description
本発明における積層セラミック部品用導電性ペーストを、以下の方法にて作製した。まず、銀粉末とパラジウム粉末とをV型混合機により所定の時間混合して、金属粉末を作製した。そして、粒径を調製することにより金属粉末とは帯電量に差が生じるようにしたジルコニウム酸化物粉末と、前記金属粉末とを所定の割合で回転容器に投入することで、両者の間にメカノケミカル反応を生じさせて金属粉末表面にジルコニウム酸化物膜を被覆させた。
上記の実施例1において選択したジルコニウム系の化合物を用いる代わりに、金属粉末表面に被覆させる固溶しにくい酸化物膜、および溶剤に添加する液状添加物として、チタン系の化合物を用いて同様の評価を行った結果、やはり同等の結果が得られた。また、チタン系の化合物とジルコニウム系の化合物を混合して用いた場合にも同等の結果が得られた。いずれの場合もチタン系の化合物のみの場合と同様に、前記酸化物膜の被覆量の合量が0.2〜1.0重量部、また前記液状添加物の合量が原子数比で1.0×10-3〜6.0×10-3at%とした場合に良好な結果が得られている。
金属粉末の組成比が銀:パラジウム=70:30(単位:重量%)である、特許文献2に記載の従来例と同じ組成比の銀とパラジウムの金属粉末に対して、本発明において提案されている金属粉末への酸化物膜の被覆、セラミック共材の粉末の添加、液状添加物の添加の3項目の改良を同様に適用した。この方法にて作製されたテストピースでは、上記表1および表2の結果と同等の良好な結果が得られた。とくにこの組成の場合には、導電性ペーストを薄塗りとした場合であっても内部電極が焼き切れを起こすことがなく、連続性の高い良好な内部電極を得ることができた。この実施例3における、薄塗りの場合の積層後の乾燥工程後の内部電極の厚さは4μmであり、また焼成後の内部電極の厚さは2〜3μmであった。この場合は薄塗りによって導電性ペーストの使用量を従来よりも減少させることができるため、上記の実施例1の場合よりも内部電極におけるパラジウムの含有比率が高いにも関わらず、やはり製品のコストダウンを図ることが可能である。
Claims (16)
- 銀粉末とパラジウム粉末の混合物、銀とパラジウムの合金からなる粉末、銀粉末と銀とパラジウムの合金からなる粉末の混合物、銀粉末とパラジウム粉末と銀とパラジウムの合金からなる粉末の混合物のいずれかである金属粉末と、有機バインダとを、溶剤中に分散させてなる導電性ペーストであって、
前記金属粉末には酸化物膜が被覆されており、
前記溶剤にはセラミック粉末、および液状添加物が共に添加されてなることを特徴とする、積層セラミック部品用導電性ペースト。 - 前記酸化物膜が、チタン酸化物および/またはジルコニウム酸化物からなることを特徴とする、請求項1に記載の積層セラミック部品用導電性ペースト。
- 前記酸化物膜が、前記金属粉末100重量部に対して0.2〜1重量部の割合で含まれてなることを特徴とする、請求項2に記載の積層セラミック部品用導電性ペースト。
- 前記酸化物膜が、メカノケミカル法によって前記金属粉末表面に被覆形成されてなることを特徴とする、請求項3に記載の積層セラミック部品用導電性ペースト。
- 前記セラミック粉末が、前記金属粉末100重量部に対して15〜40重量部の割合で含まれてなることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の積層セラミック部品用導電性ペースト。
- 前記液状添加物が、有機チタン化合物および/または有機ジルコニウム化合物を含有してなることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の積層セラミック部品用導電性ペースト。
- 前記液状添加物に含まれる前記有機チタン化合物および/または有機ジルコニウム化合物がアルコラートであることを特徴とする、請求項6に記載の積層セラミック部品用導電性ペースト。
- 前記液状添加物に含まれる前記有機チタン化合物および/または有機ジルコニウム化合物のアルコラートにおいて、前記アルコラートに含まれるチタンとジルコニウムの合量が、前記金属粉末100at%に対して原子数比で1.0×10-3〜6.0×10-3at%の割合で含まれてなることを特徴とする、請求項7に記載の積層セラミック部品用導電性ペースト。
- 銀粉末とパラジウム粉末の混合物、銀とパラジウムの合金からなる粉末、銀粉末と銀とパラジウムの合金からなる粉末の混合物、銀粉末とパラジウム粉末と銀とパラジウムの合金からなる粉末の混合物のいずれかである金属粉末に酸化物膜を被覆し、
前記金属粉末および有機バインダを溶剤中に分散させ、
セラミック粉末および液状添加物を、前記溶剤に共に添加することを特徴とする、積層セラミック部品用導電性ペーストの製造方法。 - 前記酸化物膜が、チタン酸化物および/またはジルコニウム酸化物からなることを特徴とする、請求項9に記載の積層セラミック部品用導電性ペーストの製造方法。
- 前記酸化物膜が、前記金属粉末100重量部に対して0.2〜1重量部の割合であることを特徴とする、請求項10に記載の積層セラミック部品用導電性ペーストの製造方法。
- 前記酸化物膜を、メカノケミカル法によって前記金属粉末表面に被覆形成することを特徴とする、請求項11に記載の積層セラミック部品用導電性ペーストの製造方法。
- 前記セラミック粉末を、前記金属粉末100重量部に対して15〜40重量部の割合で前記溶剤に添加することを特徴とする、請求項9ないし12のいずれか1項に記載の積層セラミック部品用導電性ペーストの製造方法。
- 前記液状添加物が、有機チタン化合物および/または有機ジルコニウム化合物を含有してなることを特徴とする、請求項9ないし13のいずれか1項に記載の積層セラミック部品用導電性ペーストの製造方法。
- 前記液状添加物に含まれる前記有機チタン化合物および/または有機ジルコニウム化合物がアルコラートであることを特徴とする、請求項14に記載の積層セラミック部品用導電性ペーストの製造方法。
- 前記液状添加物に含まれる前記有機チタン化合物および/または有機ジルコニウム化合物のアルコラートを、前記アルコラートに含まれるチタンとジルコニウムの合量が、前記金属粉末100at%に対して原子数比で1.0×10-3〜6.0×10-3at%の割合で、前記溶剤に添加することを特徴とする、請求項15に記載の積層セラミック部品用導電性ペーストの製造方法。
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2006
- 2006-10-19 JP JP2006284631A patent/JP2008103522A/ja active Pending
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