JP4198603B2 - 複合金属粉体、その製法及び導電性ペースト - Google Patents

複合金属粉体、その製法及び導電性ペースト Download PDF

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Description

本発明は、金属粒子表面に被膜を有する複合金属粉体に関し、更に詳細には、コンデンサ・インダクタ・フィルタ・アクチュエータ等のセラミックス電子部品に使用される導電性ペースト用の複合金属粉体及びその製法に関する。
近年、セラミックスの特性を活用したセラミックス電子部品が広範囲に開発されるようになり、セラミックス電子部品の電極や導体を形成する導電性ペーストも多種類開発されている。この中でも、多数のセラミックス基板を積層した積層型セラミックス電子部品が開発され、セラミックス電子部品の小型化と高密度化が図られている。
セラミックス粉末と有機バインダーと溶剤を混練し、シート状に成形してスラリー化し、グリーンシートを形成する。このグリーンシートに導電性ペーストをスクリーン印刷して、内部電極パターンを形成する。内部電極パターンを形成されたグリーンシートを積層し、圧着しながら焼成すると、積層セラミックス電子部品の中間体が形成される。この焼成により、内部電極パターンは金属からなる内部電極に変化する。
この中間体の側面に導電性ペーストを塗着して外部電極パターンを形成する。この外部電極パターンは内部電極と導通して形成される。この中間体を再度焼成することにより、セラミックス電子部品が製造される。この焼成により外部電極パターンは外部電極へと変化し、内部電極と導通され、電極が完成される。
従来、電極材料として、Ag、Ag/Pdなどの貴金属が使用されてきた。しかし、貴金属は高価であり、しかも投機の対象となるために価格変動が極めて激しい。そこで、近年になって、電極材料として卑金属が使用されるようになってきた。主として、内部電極用にはNiが外部電極用にはCuが使用されている。 Niの融点は1450℃と高く、焼成によりセラミックス基板にNiの内部電極がを形成される。しかし、Niは磁性を有していること、また電気的比抵抗値が6.84×10-6Ωと大きく一部の高周波電子部品には適さない。Cuの融点は1084℃で低いが、電気的比抵抗は1.67×10-6Ωと小さく電気伝導率も高い。しかし、焼成雰囲気の制御が難しいので用途の範囲が限られていた。
一般に、貴金属と比較して、卑金属は空気中において酸化され易い性質を有する。従って、導電性ペーストの主成分として卑金属が使用される場合、卑金属の耐酸化性を向上させることが必要不可欠になる。また、卑金属の焼結特性を改善するために、卑金属の耐熱性を向上させることが必要である。例えば、Cuの融点は前述の通り比較的低い。電極膜としてはCu粒子が表面融解により相互に焼結した状態が好ましい。従って、電極膜特性の向上は、金属粉体の耐熱性を向上させることによって実現される。
このような課題に対して、卑金属粉体の耐酸化被膜の公知技術として特開平5−195260号が知られている。この技術では金属粒子としてCu粉末を使用し、Cu粉末の酸化防止のため硼酸が使用されている。
また、金属粒子の耐熱被膜の公知技術として特開平9−129028号が知られている。この技術では、金属粒子の耐熱性向上のため、金属アルコキシドが使用されている。
特開平5−195260号公報 特開平9−129028号公報
特許文献1(特開平5−195260号)では、Cu粒子の表面に硼酸膜を形成してCu粒子の酸化を防止している。硼酸はHBOで表され、Bが水化して生ずるオキソ酸である。この硼酸膜がCu粒子表面を被覆するから空気・酸素との接触が無くなり、Cu粒子の酸化防止作用を有する。
しかし、本発明者等が検討した結果、硼酸膜にはCu粒子の耐熱性作用がないことが明らかになった。硼酸は加熱によって水を失い、メタ硼酸(HBO)になり、また、四硼酸(H)を経て300℃でBになる性質がある。この変化過程で水を放出しその水の蒸発によって吸熱し、粒子を冷却して耐熱作用があるように思える。しかし、この様な吸熱性は300℃以下で生じ、これ以上の高温ではBとなって吸熱性は全く無くなる。導電性ペーストの焼成温度は700〜1100℃に達し、このような高温領域では、耐熱効果はほとんど見られないことが明らかになった。
特許文献2(特開平9−129028号)は、本発明者等の一部が為した先行公開特許である。この文献では金属粒子の表面に金属アルコキシドを形成して、金属粒子の耐熱性を改善している。金属粒子を加熱すると、金属アルコキシド層が分解されて金属酸化物となり、この熱分解過程で吸熱作用が働く。また、水が放出されると蒸発熱により粒子が冷却され、金属粒子の融解を防止し、金属粒子の耐熱性が向上する。金属アルコキシド層により耐熱性が向上することは明らかであるが、Cu粒子のように融点が比較的低い金属では、更なる耐熱性の向上が要請されている。
導電性ペーストの焼成温度は約700〜1100℃に達しており、この様な高温で焼成すると、金属アルコキシド層の存在だけでは、耐熱性が十分ではなく、一層の耐熱性が必要となる。この耐熱性を改善するために種々の研究が為されてきたが、従来の研究では十分でなかった。このような耐熱性の改善は、NiやCu等の卑金属だけでなく、貴金属においても要請されるものである。
従って、本発明の目的は、導電性ペーストに使用される卑金属や貴金属等の金属粉体に対し高度の耐熱性を付与し、同時に耐酸化性を与える技術を提供することである。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1の形態は、金属粒子の表面に硼酸と金属アルコキシドからなる被膜を形成する複合金属粉体である。
本発明の第2の形態は、金属アルコキシドがチタンアルコキシドである複合金属粉体である。
本発明の第3の形態は、金属粒子を100重量部としたとき、前記硼酸が0.5〜5重量部、前記金属アルコキシドが0.1〜2重量部である複合金属粉体である。
本発明の第4の形態は、金属粒子が卑金属元素である複合金属粉体である。
本発明の第5の形態は、金属粒子が貴金属元素である複合金属粉体である。
本発明の第6の形態は、硼酸と金属アルコキシドを含む溶液中に金属粉体を分散させ、この溶液から溶媒を除去して固形物を分離し、この固形物を熱処理して金属粒子の表面に硼酸と金属アルコキシドからなる被膜を形成する複合金属粉体の製造方法である。
本発明の第7の形態は、金属アルコキシドがチタンアルコキシドである複合金属粉体の製造方法である。
本発明の第8の形態は、金属粉体を100重量部としたとき、前記硼酸が0.5〜5重量部、前記金属アルコキシドが0.1〜2重量部配合されている複合金属粉体の製造方法である。
本発明の第9の形態は、第1〜第5の形態のいずれかに記載の複合金属粉体と、この複合金属粉体を分散させる溶剤を少なくとも含有する導電性ペーストである。
本発明の第10の形態は、第1〜第5の形態のいずれかに記載の複合金属粉体と、この複合金属粉体を分散させる溶剤と、粘度を調整する有機樹脂を少なくとも含有する導電性ペーストである。
本発明の第1の形態によれば、金属粒子表面に硼酸と金属アルコキシドからなる被膜を形成するから、耐酸化性と同時に一層高度な耐熱性を実現できる。硼酸は100〜300℃の加熱により酸化ホウ素に変化し、この酸化ホウ素の被膜は高温でも安定であるから、700〜1100℃の焼成によっても十分に金属粒子の酸化を防止できる効果を発揮する。この耐酸化性と同時に、本発明の主たる作用は、硼酸と金属アルコキシドによる相乗的な耐熱作用である。硼酸は100〜300℃の範囲で加熱により分解して吸熱しながら水を放出し、この水は加熱により蒸発する。即ち、硼酸は吸熱分解と水蒸発による冷却作用によって、金属粒子に耐熱性を与えるのである。また、更に高温になると、金属アルコキシドも吸熱的に熱分解し、放出された水分の吸熱的蒸発によって金属粒子を冷却する。例えば、1000℃で焼成する場合、室温から1000℃までの昇温過程で金属粒子は加熱を受ける。この加熱に対し、本発明の複合金属粉体は、硼酸の熱分解と金属アルコキシドの熱分解による2段階熱分解が生起する。この2段階過程による吸熱的熱分解と吸熱的水蒸発により金属粒子を冷却して、金属粒子に耐熱性を与えるのである。本発明者等の研究によれば、硼酸だけでは耐酸化性はあるものの700℃以上における耐熱効果はないことが分かった。また、金属アルコキシドには耐熱効果が存在する。硼酸と金属アルコキシドを混在させた本発明では、金属アルコキシド単体が有する耐熱効果よりも更に高い温度までの耐熱効果が発現することが分かった。温度的には、金属アルコキシド単体よりも50℃以上の耐熱効果が実験的に確認された。この原因は、硼酸と金属アルコキシドの2段階吸熱作用が連続的に生起して、耐熱作用が相乗的に奏する結果であると考えられる。
本発明の第2の形態によれば、金属アルコキシドとしてチタンアルコキシドを利用できる。チタンアルコキシドに含まれるチタンは融点が1725℃と高く、硬度4と硬く強度も強いうえに密度が小さいという性質を有している。従って、金属アルコキシドとしてチタンアルコキシドが利用すると次のような効果が発現する。前述したように、チタンアルコキシドの熱分解吸熱作用により金属粒子に強力な耐熱作用が付与される。チタンアルコキシドは最終的にチタン酸化物に変化する。チタン酸化物(TiO)は、融点が1855℃であり、チタンBの融点は577℃でありる。700℃以上の焼成でBが融解しても、TiOの耐酸化性は依然として作用し、BとTiOの協働的耐酸化作用により強力な耐酸化性が発現する。また、硼酸とチタンアルコキシドによる耐熱性はチタンアルコキシド単体よりも50℃以上上昇し、金属粒子の焼結特性を一層改善できることが明らかになった。このように、硼酸とチタンアルコキシドからなる被膜を有する複合金属粉体は、高温で焼成されても粒子性を保護しながら焼結でき、導電性ペーストに用いられる場合には秀麗な電極膜を形成できる。
本発明の第3の形態によれば、金属粒子を100重量部として、硼酸が0.5〜5重量部、金属アルコキシドが0.1〜2重量部の少量を配合するだけで、金属粒子の表面に硼酸と金属アルコキシドからなる被膜を形成できる。従って、簡単な設備で容易に作製できるだけでなく、安価な費用で金属粒子の表面に耐酸化性と耐熱性を有する被膜を形成できるという特徴を有している。硼酸と金属アルコキシドの添加量を上記の範囲内で調整すれば、金属粒子の種類に応じて、耐酸化性と耐熱性を有する被膜を自在に形成できる。硼酸の添加量が0.5重量部未満では硼酸の有する耐酸化性の効果が弱く、5重量部を超すと金属粒子表面に形成される被膜は厚くなり、焼結特性が低下する。また、金属アルコキシドの添加量が0.1重量部未満では耐熱性が低下し、2重量部を超すと焼成して得られる電極特性が低下する。
本発明の第4の形態によれば、金属粒子として卑金属元素が利用できる。卑金属は貴金属に比べ価格的に安く、しかも市場価格が安定しているため、本発明の複合金属粉体を安価に製造できる利点がある。卑金属元素は貴金属元素に比べ化学的活性が高いため、卑金属粒子の表面に形成された硼酸と金属アルコキシドからなる被膜は、卑金属表面によく馴染んで均質に形成される。卑金属にはCu、Niなどがあるが、特にCu粒子にこの被膜を形成すると、比較的融点の低いCuの耐熱性を約50℃以上も引き上げる効果がある。従って、耐酸化性と耐熱性を有する複合金属粉体を導電性ペーストの主成分に利用すれば、従来の製造プロセスを変えることなくセラミックス電子部品を製造できる。また、焼成温度及び焼成雰囲気の範囲を大幅に緩和でき、焼成後の収縮による不具合を軽減できるという利点もある。この結果、初期の目的を達成できるだけでなく、導電性ペーストの価格低下を実現でき、しかも導電性ペーストの価格信頼性をも同時に実現できる。従って、卑金属は本発明に好適な素材である。
本発明の第5の形態によれば、金属粒子として貴金属元素が利用できる。貴金属元素は卑金属元素に比べ化学的安定性が高いので、酸化性雰囲気中でも非酸化性雰囲気中でも使用できる利点がある。貴金属粒子の表面に本発明による硼酸と金属アルコキシドからなる被膜が形成されると、より一層強力な耐酸化性及び耐熱性を獲得できる。従って、貴金属粉体に本発明による被膜を形成すると、高温・多湿な劣悪環境下でも対応できる金属粉体を提供でき、貴金属も本発明に適した素材である。
本発明の第6の形態によれば、硼酸と金属アルコキシドを含む溶液中に金属粉体を分散させて、その金属粉体の表面に硼酸と金属アルコキシドからなる被膜を容易に形成できる。硼酸と金属アルコキシドを含む溶液を形成するには、硼酸溶液と金属アルコキシド溶液とを混合してもよく、硼酸溶液に金属アルコキシドを添加してもよく、その逆でもよい。また、溶剤に硼酸と金属アルコキシドを同時に添加してもよい。更にまた、上記いずれかの溶液に金属粒子を投入してもよいし、硼酸と金属アルコキシドと金属粉体を溶剤に同時添加することもできる。この溶液から固形物を分離するには、溶剤を乾燥等の手段で除去する。乾燥法には自然乾燥、温風乾燥、熱風乾燥、真空乾燥などが利用される。乾燥後100〜180℃の低温度の熱処理で金属粒子の表面に強固な被膜を形成できる。従って、本発明の複合金属粉体は簡単な設備で容易に製造できるという特徴を有している。
本発明の第7の形態によれば、金属アルコキシドとしてチタンアルコキシドを使用する。チタンアルコキシドはアルコールの金属化合物の一種であるから、溶媒としてアルコール系及びエステル系溶剤を用いると、チタンアルコキシドは溶剤中に均一に分散し、硼酸と反応して均質な溶液を形成できる。従って、この溶液に混合された金属粒子の表面に、硼酸とチタンアルコキシドからなる均質な被膜を形成できる。また、溶媒にアルコール系及びエステル系溶剤を用いると、その蒸発温度が低いので、乾燥により溶媒を容易に除去できる利点を有している。
本発明の第8の形態によれば、金属粉体を100重量部として、硼酸が0.5〜5重量部、金属アルコキシドが0.1〜2重量部の少量を配合だけで、金属粒子の表面に硼酸と金属アルコキシドからなる被膜を形成できる。従って、金属粒子の表面に耐酸化性と耐熱性を有する被膜を安価な費用で製造できる。また、硼酸を0.5〜5重量部、金属アルコキシドを0.1〜2重量部の範囲で自在に調整することにより、被膜を要する金属粉体の種類に応じて、所望厚の被膜を自在に形成できる特徴を有している。
本発明の第9の形態によれば、本発明による被膜を有する複合金属粒子を分散させる溶剤を添加して導電性ペーストを調整できる。金属粒子は溶剤に均一に分散し、均質な導電性ペーストを作製できる。この導電性ペーストは耐酸化性と耐熱性を併有しており、セラミックス電子部品の電極ペーストとして利用されると、外部電極と内部電極の区別なく利用でき、均一で導通性能のよい電極を形成できる。この導電性ペーストには、卑金属導電性ペースト、貴金属導電性ペーストが含まれる。
本発明の第10の形態によれば、溶剤により複合金属粉体を均一に分散でき、有機樹脂を添加して導電性ペーストの粘性を自在に調整出来る。粘性調整により、薄膜導電性ペーストから厚膜導電性ペーストまで自在に調製でき、各種のセラミックス電子部品に使用可能な導電性ペーストを提供できる。この導電性ペーストは耐酸化性と耐熱性を有しているので、高温多湿な劣悪な環境下でも十分その性能を発揮でき、各分野の要請に応え得る導電性ペーストを提供できる。
本発明に用いられる金属粉体としては、貴金属、卑金属を問わない。例えば、金、銀、白金、パラジウム、銅、ニッケル、これらの合金、これらと他の金属との合金などがある。これらの金属粉体は単独で使用しても、他の金属粉体と混合して使用してもよい。
金属粉体は、一般的には機械的方法と物理化学的方法により作製される。機械的方法には機械粉砕法、溶融粉化法、噴霧法、衝撃法などがあり、物理化学的方法としては還元法、電解法などがある。本発明に利用する金属粉体は、各種方法により製造される金属粉体が利用でき、金属粒子の形状も球状、鱗片状、樹状等が含まれる。
硼酸は常温では粉体であるから、硼酸を溶解できる溶剤により容易に溶液を作製できる。溶剤として、例えば分子内にOH基もつ有機溶媒、具体的にはエチルアルコール、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどが利用でき、所定量の硼酸を加えて十分に溶解させる。
金属アルコキシドには各種のアルコキシドがある。金属としては、例えばチタン、亜鉛、スズ、マグネシウム、ナトリウム、イットリウム、アルミニウム、アンチモンなどがある。これらの金属をアルコールのHと置換して金属アルコキシドが得られる。アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、酢酸エチル、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどがある。本発明では、金属アルコキシドの中でもチタンアルコキシドが好適である。チタンアルコキシドはアルコール系のチタン有機化合物であるから、アルコール系及びエステル系有機溶媒に均一に溶解する。
上記硼酸溶液とチタンアルコキシド溶液を混合して、溶液とチタンアルコキシドの混合溶液を調製する。この溶液中に金属粉体を投入し、数分〜数時間攪拌する。この混合溶液は金属添加量によって溶液状からペースト状にまで性状が分布する。
この混合溶液を60〜100℃で自然乾燥させて有機溶媒を除去し、固形物を分離する。次いで、中性〜還元性雰囲気中で100〜180℃にて1〜2時間熱処理すると金属粒子の表面に均質で強固な被膜を形成できる。この形成された被膜は硼酸とチタンアルコキシドから構成されている。従って、耐酸化性と耐熱性を有している。
本発明においては利用する金属粉体100重量部に対し、硼酸の配合量を0.5〜5重量部とし、チタンアルコキシドの配合量を0.1〜2重量部とする。被膜を形成する金属粉体の種類に応じて上記範囲内で適宜調整する。
この被膜を有する金属粉体を導電性ペーストとして利用する場合、金属粉体を均一に分散するため、有機溶剤が用いられる。この有機溶剤には、アルコール、アセトン、プロパノール、エーテル、石油エーテル、ベンゼン、酢酸エチル、その他の石油溶剤、ターピネオール、ジヒドロターピネオール、セロソルブ類、芳香族類、ジエチルフタレート等が使用される。
導電性ペーストとして適度の粘性を付与するために有機樹脂が添加される。添加される有機樹脂としては、エチルセルロース、ニトロセルロース、ブチラール、アクリルコパイバルサム、ダンマー等が使用できる。
有機溶剤と有機樹脂の添加量は、導電性ペーストを形成したときの金属粉体の分散性とペーストの粘性の程度による。溶液状ペーストでは相対的に有機樹脂が少なく、粘性を高めるためには有機樹脂が増加され、ペーストの使用用途に応じて配合量が適宜調整される。
[実施例1 Cuと硼酸とチタンアルコキシド]
硼酸0.1〜6重量部の範囲をエチルアルコール10重量部で溶解し、チタンアルコキシド0.05〜2.6重量部の範囲を酢酸エチル10重量部で溶解し、この2種類の溶液を混合させ、これにCu粉体100重量部を加えて混合する。溶媒量が多い場合には濾別するが、溶媒量が少ない場合には濾別することなく、100℃の空気中で乾燥させ、次いでN+H(3%)ガス雰囲気中で150℃、2時間熱処理複合金属粉体を作製子の複合金属粉体を溶剤であるタピノール(ターピネオールともいう)に分散し、有機樹脂としてエチルセルロースを添加し、3本ロールで混連して導電性ペーストを作製した。
この導電性ペーストをセルに充填して970℃で焼成し、形成された金属粒子の結合状態を電子顕微鏡で観察した。また、半田付け性の良否で耐酸化性の有無を検査した。その結果は、表1に実施例1〜10として示す。金属粒子の結合状態が表面融解・粒子形状有りの場合を良、表面融解・粒子形状無しの場合を可、溶融の場合を不可とし、半田付け性の良否も良、可、不可で示した。被膜の強度は形成された被膜のもろさを基準とし、電気的比抵抗値も規定値の範囲を基準に同様に判定した。

Figure 0004198603
表1において、実施例1,2,9,10に不具合が生じた。実施例1,2では半田付け性及び耐熱性に不良が発生している。実施例9,10では被膜の強度及び比抵抗値に不良が発生している。実施例3〜8では半田付け性、耐熱性、被膜の強度及び比抵抗値に不良は無かった。
[実施例2 Niと硼酸と亜鉛アルコキシド]
硼酸0.1〜6重量部の範囲をエチルアルコール10重量部で溶解し、亜鉛アルコキシド0.05〜2.6重量部の範囲を酢酸エチル10重量部で溶解し、この2種類の溶液を混合させ、これにNi粉体100重量部を加えて混合する。溶媒量が多い場合には濾別するが、溶媒量が少ない場合には濾別することなく、100℃の空気中で乾燥させ、次いでN+H(3%)ガス雰囲気中で150℃、2時間熱処理複合金属粉体を作製子の複合金属粉体を溶剤であるタピノール(ターピネオールともいう)に分散し、有機樹脂としてエチルセルロースを添加し、3本ロールで混連して導電性ペーストを作製した。
この導電性ペーストを上記実施例1〜10と同様の方法で検査した。その結果は、表2で実施例11〜20として示す。
Figure 0004198603
表2において、実施例11,12,19,20に不具合が生じた。実施例11,12では半田付け性及び耐熱性に不良が発生している。実施例19,20では被膜の強度及び比抵抗値に不良が発生している。実施例13〜18では半田付け性、耐熱性、被膜の強度及び比抵抗値に不良は無かった。
[実施例3 Agと硼酸とスズアルコキシド]
硼酸0.1〜6重量部の範囲をエチルアルコール10重量部で溶解し、スズアルコキシド0.05〜2.6重量部の範囲を酢酸エチル10重量部で溶解し、この2種類の溶液を混合させ、これにAg粉体100重量部を加えて混合する。溶媒量が多い場合には濾別するが、溶媒量が少ない場合には濾別することなく、100℃の空気中で乾燥させ、次いでN+H(3%)ガス雰囲気中で150℃、2時間熱処理複合金属粉体を作製子の複合金属粉体を溶剤であるタピノール(ターピネオールともいう)に分散し、有機樹脂としてエチルセルロースを添加し、3本ロールで混連して導電性ペーストを作製した。
この導電性ペーストを上記実施例1〜10と同様の方法で検査した。その結果は、表3で実施例21〜30として示す。
Figure 0004198603
表3において、実施例21,22,29,30に不具合が生じた。実施例21,22では半田付け性及び耐熱性に不良が発生している。実施例29,30では被膜の強度及び比抵抗値に不良が発生している。実施例23〜28では半田付け性、耐熱性、被膜の強度及び比抵抗値に不良は無かった。
従って、上記実施例1〜30の結果から、本発明の複合金属粉体において、硼酸0.5〜5重量部、金属アルコキシド0.1〜2重量部の範囲において、耐酸化性及び耐熱性を十分有していると判断された。
硼酸とチタンアルコキシドからなる被膜については別途詳細に検討した。硼酸1重量部をエチルアルコール10重量部で溶解し、5重量部%チタンアルコキシド0.5重量部を酢酸エチル10重量部で溶解し、この2液を混合させ、これにCu粉体100重量部を加えて混合する。100℃の空気中で乾燥させ、次いでN+H(3%)ガス雰囲気中で150℃、2時間熱処理する。この複合金属粉体を、タピノールの溶剤にエチルセルロースを溶かした溶液を混合させ、3本ロールで混連して導電性ペーストを作製した。この導電性ペーストをセルに充填して900〜1000℃で焼成し、熱分析を行った。比較のため金属粒子表面に被膜無し(処理無し)、硼酸被膜のみ(硼酸処理)、チタン被膜のみ(Ti処理)の場合も作製した。
図1は硼酸とチタンアルコキシドからなる複合金属粉体を主成分とする導電性ペーストの加熱重量減分析曲線(上)及び示差熱分析曲線(下)である。加熱重量減分析曲線は縦軸に基準値からの重量減を百分率(%)で示し、横軸は焼成温度(Temp[℃])を示す。示差熱分析曲線は縦軸に温度差を示すμV値を示し、横軸は焼成温度を示す。この熱分析結果から、硼酸とチタンアルコキシドからなる複合金属粉体(硼酸+Ti処理)を主成分とする導電性ペーストは、無被膜(処理なし)、硼酸被膜(硼酸処理)及びチタンアルコキシド被膜(Ti処理)に比べ、酸化が少なく重量減も小さいことが分かった。即ち、硼酸とチタンアルコキシドからなる複合金属粉体は耐酸化性と耐熱性を有することが実証された。
図2は硼酸とチタンアルコキシドからなる複合金属粉体を主成分とする導電性ペーストの熱膨張曲線である。縦軸に膨張及び収縮(Expansion/%)を示し、横軸に焼成温度(Temperature/℃)を示す。この分析結果から硼酸とチタンアルコキシドからなる複合金属粉体を主成分とする導電性ペーストは、昇温過程において熱膨張がほとんど発生していない。従って、硼酸とチタンアルコキシドからなる複合金属粉体は耐酸化性と耐熱性を有していることが実証された。
図3は970℃で焼成された無被膜(処理なし)、硼酸被膜(硼酸)、チタンアルコキシド被膜(Ti)及び硼酸とチタンアルコキシドからなる被膜(硼酸+Ti)を有するCu粒子の電子顕微鏡図である。上記無被膜及び単独被膜と比較して、硼酸とチタンアルコキシドからなる被膜を有するCu粒子は明確な形状を有し、粒子間の境界を保ちながら結合していることが分かる。従って、硼酸とチタンアルコキシドからなる被膜を有する複合金属粉体は耐熱性を有することが証明された。
本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではなく、チタンアルコキシド以外に他の金属アルコキシドを利用してもよい。例えば、ランタノイド金属、ジリコウム、イットリウム、アルミニウムなどの金属アルコキシドがある。また、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々の変形例及び設計変更を、その技術的範囲内に包含するものであることは云うまでもない。
本発明に係る複合金属粉体は、導電性ペーストの主成分として利用でき、これを用いてセラミックス電子部品を提供できる。このセラミックス電子部品は各種電子部品例えば、家電用電子部品、自動車用電子部品、産業用電子部品、宇宙用電子部品などの広範囲な分野に利用できる。
硼酸とチタンアルコキシドからなる複合金属粉体を主成分とする導電性ペーストの熱分析曲線である。 硼酸とチタンアルコキシドからなる複合金属粉体を主成分とする導電性ペーストの熱膨張曲線である。 970℃で焼成された無被膜、硼酸被膜、チタンアルコキシド被膜及び硼酸とチタンアルコキシドからなる被膜を有するCu電極膜の電子顕微鏡図である。

Claims (8)

  1. Cu、Ni、Au、Ag、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt及びそれらの合金から選択される1種以上の金属粒子の表面に硼酸と金属アルコキシドからなる被膜が形成され、前記金属粒子を100重量部としたとき、前記硼酸が0.5〜5重量部、前記金属アルコキシドが0.1〜2重量部であり、導電性ペーストに用いられることを特徴とする複合金属粉体。
  2. 前記金属アルコキシドがチタンアルコキシドである請求項1に記載の複合金属粉体。
  3. 前記金属粒子がCu、Ni及びそれらの合金から選択される1種以上の卑金属粒子である請求項1又は2に記載の複合金属粉体。
  4. 前記金属粒子がAu、Ag、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt及びそれらの合金から選択される1種以上の貴金属粒子である請求項1又は2に記載の複合金属粉体。
  5. 硼酸と金属アルコキシドを含む溶液中にCu、Ni、Au、Ag、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt及びそれらの合金から選択される1種以上の金属粉体を分散させ、この溶液から溶媒を除去して固形物を分離し、この固形物を熱処理して金属粒子の表面に硼酸と金属アルコキシドからなる被膜を形成し、前記金属粉体を100重量部としたとき、前記硼酸が0.5〜5重量部、前記金属アルコキシドが0.1〜2重量部配合され、導電性ペーストに用いられる金属粉体を製造することを特徴とする複合金属粉体の製造方法。
  6. 前記金属アルコキシドがチタンアルコキシドである請求項に記載の複合金属粉体の製造方法。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の複合金属粉体と、この複合金属粉体を分散させる溶剤を少なくとも含有することを特徴とする導電性ペースト。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載の複合金属粉体と、この複合金属粉体を分散させる溶剤と、粘度を調整する有機樹脂を少なくとも含有することを特徴とする導電性ペースト。
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