JP2007328148A - 着色感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)着色剤、(B)バインダー樹脂、(C)光重合性化合物、(D)光重合開始剤、および、(E)溶剤を含有し、(A)着色剤の含有量が着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で35〜60質量%であり、(C)光重合性化合物がジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートのコハク酸エステルを含む混合物であり、該混合物の酸価が45〜80mgKOH/gである着色感光性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
そこで、DPHAに代えて、酸価が25mgKOH/mgである酸基を有するモノマーを用いることが提案された(例えば、特許文献2参照)。
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73などのオレンジ色の顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265などの赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60などの青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38などのバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36などの緑色顔料;
C.I.ピグメントブラウン23、25などのブラウン色顔料;
C.I.ピグメントブラック1、7などの黒色顔料などが挙げられる。中でも、C.I.ピグメントイエロー138、139、150、C.I.ピグメントレッド177、209、254、C.I.ピグメントレッドバイオレット23、C.I.ピグメントブルー15:3、15:6およびC.I.ピグメントグリーン7、36からなる群から選ばれる少なくとも一種の顔料を含有していることが好ましい。
pは、1〜4の整数を表す。
R8およびR9は、それぞれ独立に、水素原子、1以上のメチレン基が酸素原子で置換されていてもよい(ただし、酸素原子同士が隣接することはない。)炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜10の脂環式炭化水素基、アルキル基部分の炭素数が1〜4であるアルキルシクロヘキシル基、炭素数3〜15の脂肪族アルコキシアルキル基、炭素数4〜10の脂肪族エステル基およびアリール基部分の炭素数が6〜10でありかつアルキル基部分の炭素数が1〜5であるアラルキル基、などの置換基を表す。ただし、R8およびR9は、同時に水素原子であることはない。また、pが2〜4の場合には、複数のR8およびR9は、それぞれ同一でも相異なってもよい。]
前記のアルキル基部分の炭素数が1〜4のアルキルシクロヘキシル基としては、2−メチルシクロヘキシル基および2−エチルシクロヘキシル基などが挙げられる。
前記の炭素数3〜15の脂肪族アルコキシアルキル基としては、エトキシプロピル基、イソプロポキシプロピル基、オクトキシプロピル基、3−エトキシ−n−プロピル基および3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル基などが挙げられる。
前記の炭素数が4〜10の脂肪族エステル基としては、プロポキシカルボニルプロピル基、エトキシカルボニルブチル基、プロピオニルオキシエチル基およびブチリルオキシブチル基などが挙げられる。
前記のアリール基部分の炭素数が6〜10でありかつアルキル基部分の炭素数が1〜5あるアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、1−メチル−3−フェニルプロピル基などが挙げられる。
分散剤を用いる場合、その使用量は着色剤に対して質量分率で、好ましくは0.1〜100質量%であり、より好ましくは5〜50質量%である。分散剤の使用量が前記の範囲にあると、均一な分散液が得られる傾向があるため好ましい。
(A)着色剤の含有量が前記の範囲にあると、カラーフィルタとしたときの色濃度が十分であり、かつ組成物中にバインダー樹脂を必要量以上含有させることができることから、機械的強度が十分なパターンを形成することができるので、好ましい。
酸価が、前記の範囲にあると、現像液に対する溶解性が向上して未露光部が溶解しやすくなり、また高感度化して現像時に露光部のパターンが残って残膜率が向上する傾向があり、好ましい。ここで酸価はアクリル系重合体1gを中和するに必要な水酸化カリウムの量(mg)として測定される値であり、通常、水酸化カリウム水溶液を用いて滴定することにより求めることができる。
(B)バインダー樹脂の含有量が、前記の範囲にあると、パターンが形成でき、また解像度および残膜率が向上する傾向にあり好ましい。
前記の(C)光重合性化合物を含有することで、本発明の着色感光性樹脂組成物は、高い濃度で顔料を含んでいても、現像後に残渣が少ない、画素を形成し得ることができる。
前記の(C)光重合性化合物の含有量は着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは5〜50質量%であり、より好ましくは10〜45質量%であり、とりわけ好ましくは15〜40質量%である。
(C)光重合性化合物の含有量が、前記の範囲にあると、硬化が十分におこり、現像前後での膜厚比率が向上し、パターンにアンダーカットが入りにくくなって密着性が良好になる傾向があることから好ましい。
前記の混合物の酸価が前記の範囲にあると、パターン形成時に未露光部の現像液に対する溶解性が良好であり、残渣が少なくなるので、好ましい。酸価は、前記と同様の方法で測定することができる。
前記のトリアジン系化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
(G)光重合開始助剤としては、アミン系化合物、アルコキシアントラセン系化合物、チオキサントン系化合物などが挙げられる。
前記のエーテル類としては、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート、メトキシペンチルアセテート、アニソール、フェネトール、メチルアニソールなどが挙げられる。
前記のケトン類としては、例えば、アセトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
前記のアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
前記のエステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
前記のアミド類としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。
その他の溶剤としては、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホオキシドなどが挙げられる。
前記の溶剤は、それぞれ単独でも2種類以上を組合せて用いてもよい。
前記のシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同29SHPA、同SH30PA、ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(トーレシリコーン(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越シリコーン製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(ジーイー東芝シリコーン(株)製)などが挙げられる。
前記のフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合およびフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、メガファックR08、同BL20、同F475、同F477、同F443(大日本インキ化学工業(株)製)などがあげられる。
これらの界面活性剤は、単独でも2種類以上を組合せて用いてもよい。
前記の有機酸としては、具体的には、マロン酸、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シトラコン酸、イタコン酸、メサコン酸、フマル酸、フタル酸、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられ、好ましくはマロン酸、シュウ酸、フマル酸、フタル酸が挙げられる。
2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系;
2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどのベンゾエート系;
2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシフェノールなどのトリアジン系などが挙げられる。
前記の有機アミン化合物としては、例えば、n―プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミンなどのモノアルキルアミン類;
シクロヘキシルアミン、2−メチルシクロヘキシルアミン、3−メチルシクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミンなどのモノシクロアルキルアミン類;
メチルエチルアミン、ジエチルアミン、メチル−n−プロピルアミン、エチル−n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジ−tert−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミンなどのジアルキルアミン類;
メチルシクロヘキシルアミン、エチルシクロヘキシルアミンなどのモノアルキルモノシクロアルキルアミン類;
ジシクロヘキシルアミンなどのジシクロアルキルアミン類;
ジメチルエチルアミン、メチルジエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチル−n−プロピルアミン、ジエチル−n−プロピルアミン、メチルジ−n−プロピルアミン、エチルジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−tert−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミンなどのトリアルキルアミン類;
ジメチルシクロヘキシルアミン、ジエチルシクロヘキシルアミンなどのジアルキルモノシクロアルキルアミン類;
メチルジシクロヘキシルアミン、エチルジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミンなどのモノアルキルジシクロアルキルアミン類;
2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、6−アミノ−1−ヘキサノールなどのモノアルカノールアミン類;
4−アミノ−1−シクロヘキサノールなどのモノシクロアルカノールアミン類;
ジエタノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジ−n−ブタノールアミン、ジイソブタノールアミン、ジ−n−ペンタノールアミン、ジ−n−ヘキサノールアミンなどのジアルカノールアミン類;
ジ(4−シクロヘキサノール)アミンなどのジシクロアルカノールアミン類;
トリエタノールアミン、トリ−n−プロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリ−n−ブタノールアミン、トリイソブタノールアミン、トリ−n−ペンタノールアミン、トリ−n−ヘキサノールアミンなどのトリアルカノールアミン類;
トリ(4−シクロヘキサノール)アミンなどのトリシクロアルカノールアミン類;
3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−1,2−ブタンジオール、4−アミノ−1,3−ブタンジオール、3−ジメチルアミノ−1,2−プロパンジオール、3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール、2−ジメチルアミノ−1,3−プロパンジオール、2−ジエチルアミノ−1,3−プロパンジオールなどのアミノアルカンジオール類;
4−アミノ−1,2−シクロヘキサンジオール、4−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオールなどのアミノシクロアルカンジオール類;
1−アミノシクロペンタノンメタノール、4−アミノシクロペンタノンメタノールなどのアミノ基含有シクロアルカノンメタノール類;
1−アミノシクロヘキサノンメタノール、4−アミノシクロヘキサノンメタノール、4−ジメチルアミノシクロペンタンメタノール、4−ジエチルアミノシクロペンタンメタノール、4−ジメチルアミノシクロヘキサンメタノール、4−ジエチルアミノシクロヘキサンメタノールなどのアミノ基含有シクロアルカンメタノール類;
β−アラニン、2−アミノ酪酸、3−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、2−アミノイソ酢酸、3−アミノイソ酢酸、2−アミノ吉草酸、5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、1−アミノシクロプロパンカルボン酸、1−アミノシクロヘキサンカルボン酸、4−アミノシクロヘキサンカルボン酸などのアミノカルボン酸類;
アニリン、o−メチルアニリン、m−メチルアニリン、p−メチルアニリン、p−エチルアニリン、p−n−プロピルアニリン、p−イソプロピルアニリン、p−n−ブチルアニリン、p−tert−ブチルアニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−メチル−N,N−ジメチルアニリンなどの芳香族アミン類;
o−アミノベンジルアルコール、m−アミノベンジルアルコール、p−アミノベンジルアルコール、p−ジメチルアミノベンジルアルコール、p−ジエチルアミノベンジルアルコールなどのアミノベンジルアルコール類;
o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、p−ジメチルアミノフェノール、p−ジエチルアミノフェノールなどのアミノフェノール類;
m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸などのアミノ安息香酸類などが挙げられる。
こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの脂肪族多価カルボン酸類;
ヘキサヒドロフタル酸、3,4−ジメチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、1,2,4−シクロペンタントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸などの脂環族多価カルボン酸類などが挙げられる。
無水イタコン酸、無水こはく酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバリル酸、無水マレイン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族多価カルボン酸無水物類;
無水ヘキサヒドロフタル酸、3,4−ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、1,2,4−シクロペンタントリカルボン酸無水物、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、無水ハイミック酸、無水ナジン酸などの脂環族多価カルボン酸無水物類;
エチレングリコールビストリメリテイト酸、グリセリントリストリメリテイト無水物などのエステル基含有カルボン酸無水物類などが挙げられる。
より具体的には、本発明の着色感光性樹脂組成物を、スピンコーター等により、適当な基板上に乾燥時の膜厚が一般的に0.1〜5μm、好ましくは0.2〜2μmになるように塗布し、100℃のオーブンに3分間放置し平滑な塗膜を得る。
また、現像後に得られたパターンを、十分硬化させて機械強度を高め永久膜とするためにポストベークが行われる。例えば、3色のカラーフィルタの製造に際しては、最初に形成されたパターンは、その後、他色の着色感光性樹脂組成物の塗布、露光、現像を2度受ける。この際に、塗布された着色感光性樹脂組成物との混色、露光、現像によるパターンの欠落が生じないようにポストベークを行うものである。このポストベークはプリベーク同様の方法が用いられるが、プリベークの条件よりも、高温、長時間で行われる。例えば、100〜250℃、1〜60分間行われる。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよびガス導入管を備えた1Lのフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート333gが導入された。その後、窒素ガスがガス導入管を通ってフラスコ内に導入されて、フラスコ内雰囲気が窒素ガスに置換された。その後、フラスコ内の溶液が100℃に昇温された後、ジシクロペンタニルメタクリレート(FA−513M;日立化成(株)製)22.0g(0.10モル)、ベンジルメタクリレート70.5g(0.40モル)、メタクリル酸43.0g(0.5モル)、アゾビスイソブチロニトリル3.6gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート164gからなる混合物が、滴下ロートを用いて2時間かけてフラスコに滴下され、滴下完了後さらに100℃で5時間撹拌が続けられた。
攪拌終了後、ガス導入管を通って空気がフラスコ内に導入されて、フラスコ内雰囲気が空気にされた後、グリシジルメタクリレート35.5g[0.25モル(本反応に用いたメタクリル酸に対してモル分率で、50モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9gおよびハイドロキノン0.145gがフラスコ内に投入され、反応が110℃で6時間続けられて、樹脂B1を含む溶液が得られた(固形分38.5質量%、酸価80mgKOH/g)。
ここで、酸価は、カルボン酸などの酸基を有する重合体1gを中和するに必要な水酸化カリウムの量(mg)として測定される値であり、通常、濃度既知の水酸化カリウム水溶液を用いて滴定することにより求められる。
得られた樹脂B1のポリスチレン換算重量平均分子量は9,000であった。
装置;HLC-8120GPC(東ソー(株)製)
カラム;TSK−GELG2000HXL
カラム温度;40℃
溶媒;THF
流速;1.0mL/min
被検液固形分濃度;0.001〜0.01質量%
注入量;50μL
検出器;RI
校正用標準物質;TSK STANDARD POLYSTYRENE F−40、F−4、F−1、A−2500、A−500(東ソー(株)製)
(A−1)着色剤:C.I.ピグメントレッド254
(A−2)着色剤:C.I.ピグメントイエロー139
(A−3)着色剤:C.I.ピグメントグリーン36
(A−4)着色剤:C.I.ピグメントグリーン7
(A−5)着色剤:C.I.ピグメントブルー15:6
(A−6)着色剤:C.I.ピグメントバイオレット23
(B−1)樹脂B1(固形分38.5質量%)
(B−2)メタクリル酸およびベンジルメタクリレートとの共重合体[メタクリル酸単位とベンジルメタクリレート単位との組成比は物質量比(モル比)で15:85、酸価は51、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は30,000である。固形分35.0質量%]
(B−3)メタクリル酸およびベンジルメタクリレートとの共重合体[メタクリル酸単位とベンジルメタクリレート単位との組成比は物質量比(モル比)で20:80、酸価は70、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は30,000である。固形分35.0質量%]
(B−4)メタクリル酸およびベンジルメタクリレートとの共重合体[メタクリル酸単位とベンジルメタクリレート単位との組成比は物質量比(モル比)で25:75、酸価は91、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は30,000である。固形分35.0質量%]
(C−1)光重合性化合物:DPHA(日本化薬(株)製)(酸価:0;カタログ値)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物
(C−2)光重合性化合物:TO−2349(東亞合成(株)製)(酸価:68;カタログ値)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物とジペンタエリスリトールペンタアクリレートのコハク酸誘導体の混合物
(C−3)光重合性化合物:TO−1382(東亞合成(株)製)(酸価:29)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物とジペンタエリスリトールペンタアクリレートのコハク酸誘導体の混合物
(C−4)光重合性化合物:2,2,2−トリスアクリロイロキシメチルエチルコハク酸(新中村化学工業(株)製)(酸価:99.2;カタログ値)
(D−1)光重合開始剤:2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン
(D−2)光重合開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン
(G−1)光重合開始助剤:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
(E−1)溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(E−2)溶剤:3−エトキシプロピオン酸エチル
(F−1)メガファックF475(大日本インキ化学工業(株)製)
〔着色感光性樹脂組成物1の調製〕
(A−1) 6.043質量部
(A−2) 1.607質量部
エステル系分散剤 1.369質量部
(B−1) 1.991質量部
(B−2) 6.576質量部
(C−2) 4.602質量部
(D−1) 0.307質量部
(E−1) 69.201質量部
(E−2) 8.300質量部
(F−1) 0.004質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物1を得た。着色感光性樹脂組成物1における固形分の量は着色感光性樹脂組成物1対して質量分率で、17.00質量%であった。着色感光性樹脂組成物1における着色剤の含有量は固形分に対して質量分率で、45.00質量%であった。
次にガラス(#1737;コーニング)上に、スミレジストPR−1300Y−PG(住友化学(株)製)をスピンコートし、100℃で1分間加熱して揮発成分を除去し、膜厚0.5μmの樹脂層を形成した。次いで、このガラスを230℃で15分間加熱して樹脂層を硬化させ、平坦化被膜付き支持体を形成した。この支持体上に、上記で得た着色感光性樹脂組成物(赤色)をスピンコート法で塗布した後、100℃3分間で揮発成分を揮発させて着色感光性樹脂組成物膜を形成した。冷却後、この着色感光性樹脂組成物膜にフォトマスクを介してi線〔波長365nm〕を照射して露光した。i線の光源には超高圧水銀ランプを用い、平行光としてから照射した。照射光量は150mJ/cm2とした。フォトマスクとしては、線幅3μm、4μm、5μm、6μm、7μm、8μm、9μm、10μm、20μm、30μm、40μm、50μmおよび100μmの線状の色画素を形成するためのフォトマスクを用いた。次いで露光後のガラス基板〔表面には着色感光性樹脂組成物膜が形成されている。〕を23℃の現像液(CIS DEVELOPER;ENF Tehchnology(株)製)に80秒間浸漬して現像し、純水で洗浄し、ラインアンドスペースパターンをパターンニングしたガラス基板を得た。
上記で得た基板の塗膜層を溶解した後の透過率(400nm〜780nmの平均)は99.9%であった。前記の透過率が99.5%以上であれば、実用上、問題のない程度の残渣量であるといえる。
また、シリコンウエハ上に、スミレジストPR−1300Y−PG(住友化学(株)製)をスピンコートし、100℃で1分間加熱して揮発成分を除去し、膜厚0.5μmの樹脂層を形成した。次いで、このシリコンウエハを230℃で15分間加熱して樹脂層を硬化させ、平坦化被膜付き支持体を形成した。この支持体上に、先に得られた着色感光性樹脂組成物1がスピンコート法により塗布され、100℃で1分間加熱することにより揮発成分が除去されて着色感光性樹脂組成物層が形成された。次いで得られた着色感光性樹脂組成物層に、露光機(Nikon NSR i9C;ニコン(株)製)を用いてマスクパターン(2μmの正方ピクセルが市松模様に形成されている。)を介してi線の照射が、20〜310msecにわたり、10msec間隔で30箇所に段階で行われたのち、露光された支持体ごとが、現像液(CIS DEVELOPER;ENF Technology(株)製)中に23℃で60秒間浸漬されて、現像が行われた。現像後、水洗し、乾燥後、支持体上に、線幅2.0μmで厚みが0.7μmの市松模様のパターンで形成された画素を有するカラーフィルタを得た。
パターンの断面を走査型電子顕微鏡(S−4500;(株)日立製作所製)で観察したところ、現像溶解部に残渣の付着がなく、またパターンにアンダーカットが入っていないことが確認できた。アンダーカットが入っていないと、密着性が良好と言える。
〔着色感光性樹脂組成物2の調製〕
(A−3) 6.136質量部
(A−2) 1.456質量部
(A−4) 2.808質量部
エステル系分散剤 1.341質量部
(B−1) 2.704質量部
(B−3) 7.554質量部
(C−2) 3.685質量部
(D−1) 0.884質量部
(E−1) 65.427質量部
(E−2) 8.000質量部
(F−1) 0.005質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物2を得た。着色感光性樹脂組成物2における固形分の量は着色感光性樹脂組成物2対して質量分率で、20.00質量%であった。着色感光性樹脂組成物2における着色剤の含有量は固形分に対して質量分率で、52.00質量%であった。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物2に変更する以外は実施例1と同様にして、基板の塗膜層を溶解した後の透過率を測定した結果、100%であった。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物2に変更する以外は実施例1と同様にして、パターンの断面を観察したところ、現像溶解部に残渣の付着がなく、またパターンにアンダーカットが入っていないことが確認できた。アンダーカットが入っていないと、密着性が良好と言える。
〔着色感光性樹脂組成物3の調製〕
(A−5) 5.616質量部
(A−6) 1.404質量部
エステル系分散剤 1.404質量部
(B−1) 1.817質量部
(B−4) 8.853質量部
(C−2) 3.798質量部
(D−1) 0.304質量部
(D−2) 1.519質量部
(G−1) 0.152質量部
(E−1) 66.928質量部
(E−2) 8.200質量部
(F−1) 0.005質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物3を得た。着色感光性樹脂組成物3における固形分の量は着色感光性樹脂組成物3対して質量分率で、18.00質量%であった。着色感光性樹脂組成物3における着色剤の含有量は固形分に対して質量分率で、39.00質量%であった。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物3に変更する以外は実施例1と同様にして、基板の塗膜層を溶解した後の透過率を測定した結果、100%であった。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物3に変更する以外は実施例1と同様にして、パターンの断面を観察したところ、現像溶解部に残渣の付着がなく、またパターンにアンダーカットが入っていないことが確認できた。アンダーカットが入っていないと、密着性が良好と言える。
〔着色感光性樹脂組成物4の調製〕
実施例1の(C−2)を(C−1)に変更する以外は実施例1と同様にして着色感光性樹脂組成物4を得た。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物4に変更する以外は実施例1と同様にして、基板の塗膜層を溶解した後の透過率を測定した結果、92.4%であった。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物4に変更する以外は実施例1と同様にして、パターンの断面を観察したところ、パターンの密着性は良好であるが、現像溶解部に残渣の付着がみられた。
〔着色感光性樹脂組成物5の調製〕
実施例2の(C−2)を(C−1)に変更する以外は実施例2と同様にして着色感光性樹脂組成物5を得た。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物5に変更する以外は実施例1と同様にして、基板の塗膜層を溶解した後の透過率を測定した結果、94.4%であった。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物5に変更する以外は実施例1と同様にして、パターンの断面を観察したところ、パターンの密着性は良好であるが、現像溶解部に残渣の付着がみられた。
〔着色感光性樹脂組成物6の調製〕
実施例3の(C−2)を(C−1)に変更する以外は実施例2と同様にして着色感光性樹脂組成物6を得た。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物6に変更する以外は実施例1と同様にして、基板の塗膜層を溶解した後の透過率を測定した結果、93.4%であった。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物6に変更する以外は実施例1と同様にして、パターンの断面を観察したところ、パターンの密着性は良好であるが、現像溶解部に残渣の付着がみられた。
〔着色感光性樹脂組成物7の調製〕
実施例1の(C−2)を(C−3)に変更する以外は実施例1と同様にして着色感光性樹脂組成物7を得た。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物7に変更する以外は実施例1と同様にして、基板の塗膜層を溶解した後の透過率を測定した結果、93.4%であった。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物7に変更する以外は実施例1と同様にして、パターンの断面を観察したところ、パターンの密着性は良好であるが、現像溶解部に残渣の付着がみられた。
〔着色感光性樹脂組成物8の調製〕
実施例1の(C−2)を(C−4)に変更する以外は実施例1と同様にして着色感光性樹脂組成物8を得た。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物8に変更する以外は実施例1と同様にして、基板の塗膜層を溶解した後の透過率を測定した結果、95.4%であった。
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物8に変更する以外は実施例1と同様にして、パターンの断面を観察したところ、パターンの一部にアンダーカットが見られ、更に、現像溶解部に残渣の付着がみられた。
Claims (5)
- (A)着色剤、(B)バインダー樹脂、(C)光重合性化合物、(D)光重合開始剤、および、(E)溶剤を含有し、(A)着色剤の含有量が着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で35〜60質量%であり、(C)光重合性化合物がジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートのコハク酸エステルを含む混合物であり、該混合物の酸価が45〜80mgKOH/gである着色感光性樹脂組成物。
- ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートのコハク酸エステルの比率が、それら3化合物の合計モル数に対してモル分率で、10〜70/0.1〜50/29.9〜90である、請求項1に記載の着色感光性樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成されたパターン。
- 請求項3に記載のパターンを含むカラーフィルタ。
- 請求項4に記載されたカラーフィルタを具備するイメージセンサ。
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