JP5415128B2 - 着色感光性樹脂組成物ならびにそれを用いて形成されたパターン及びカラーフィルタ - Google Patents

着色感光性樹脂組成物ならびにそれを用いて形成されたパターン及びカラーフィルタ Download PDF

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Description

本発明は、着色感光性樹脂組成物ならびにそれを用いて形成されたパターン及びカラーフィルタに関する。
近年、カラーフィルタの製造に用いられる塗布装置として、スリットアンドスピン方式やスピンレス方式に代表される省液コーターが使用されるようになってきた(特許文献1)。この省液コーターでは、従来のスピンコーターに比べ、少量の着色感光性樹脂組成物で基材に塗布できるので、コスト面で優れる。
しかし、この省液コーターでは、基材に着色感光性樹脂組成物を接触させるスリット周辺部において、着色感光性樹脂組成物が乾燥して異物となり、基材上に落下して、カラーフィルタの歩留まり低下を起こすことがある。これを避けるためにスリット周辺の洗浄操作が必要となり、生産性の面での改善が望まれていた。
これに対して、着色感光性樹脂組成物に沸点が高い溶剤を用いることで、乾燥を防止することが一般的に考えられる。しかし、沸点の高い溶剤を過剰に用いると、露光工程前に溶剤を揮発除去する工程であるプリベーク工程の作業性が低下するという問題があった。
本発明の目的は、乾燥しにくく、また、乾燥した際に容易に再溶解させることができる着色感光性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定の溶媒を特定量用いることにより、上記のような課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の着色感光性樹脂組成物は、
着色剤、バインダー樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤及び溶媒を含む着色感光性樹脂組成物であって、
溶媒は、アルキル基の炭素数1〜4のジプロピレングリコールモノアルキルエーテル及びアルキル基の炭素数1〜4のジプロピレングリコールモノアルキルエーテルエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒(A)及び(A)とは異なる溶媒(B)からなり、
溶媒(A)の含有量が全溶媒量に対して、5質量%以上40質量%以下であり、
溶媒(B)の含有量が全溶媒量に対して、60質量%以上95質量%以下であることを特徴とする。
また、溶媒(B)が、121℃以上171℃以下の沸点を有する溶媒であることが好ましい。
溶媒(A)が、アルキル基の炭素数1〜4のジプロピレングリコールモノアルキルエーテルであってもよく、特に、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルであることが好ましい。
さらに、溶媒(B)が、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートであることが好ましい。
また、本発明のパターンは、上述した着色感光性樹脂組成物を用いて形成されたものであることを特徴とする。
さらに、本発明のカラーフィルタは、上記パターンを含むことを特徴とする。
本発明の着色感光性樹脂組成物によれば、着色感光性樹脂組成物がスリット周辺で固化しにくく、たとえ、一部固化しても、着色感光性樹脂組成物中の溶媒により、再溶解しやすいため、カラーフィルタ上における異物の生成を抑制することができる。また、スリット洗浄の頻度を少なくし、あるいは、プリベーク工程の生産性を確保することにより、生産性を向上させることができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、主として、着色剤、バインダー樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤及び溶媒を含む。
本発明に用いられる着色剤は、有機顔料であってもよいし、無機顔料であってもよい。また、染料でもよい。なかでも、耐熱性、発色性に優れていることから、有機顔料が好ましく用いられる。
前記の有機顔料及び無機顔料として、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメント(Pigment)に分類されている化合物が挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー1(以下、C.I.ピグメントイエローを省略して番号のみ記載する。他の色相についても同様に記載する。)、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、194、214等の黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73等のオレンジ色の顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、180、192、209、215、216、224、242、254、264、265等の赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60等の青色顔料; C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38等のバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36等の緑色顔料;
C.I.ピグメントブラウン23、25等のブラウン色顔料;
C.I.ピグメントブラック1、7等の黒色顔料等が挙げられる。
これらの有機顔料及び無機顔料は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。例えば、赤色画素を形成するにはC.I.ピグメントレッド254及びC.I.ピグメントレッド177又はC.I.ピグメントイエロー139を含有していることが好ましく、緑色画素を形成するにはC.I.ピグメントグリーン36ならびにC.I.ピグメントイエロー150及びC.I.ピグメントイエロー138からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有していることが好ましく、青色画素を形成するには、C.I.ピグメントブルー15:6及びC.I.ピグメントバイオレット23を含有していることが好ましい。
前記の染料としては、有機溶剤に可溶性である染料であれば、特に限定されることなく使用することができる。化学構造の観点からは、上記有機溶剤可溶性染料として、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、ベンジリデン系、オキソノール系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、ベンゾピラン系、インジゴ系、等の染料が使用できる。特に好ましくは、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、アントラキノン系、アンスラピリドン系の染料が挙げられる。
なかでも、酸性染料および直接染料の例として、以下のようなものが具体的に挙げられる。
acid alizarin violet N;
acid black 1,2,24,48;
acid blue 1,7,9,15,18,23,25,27,29,40,42,45,51,62,70,74,80,83,86,87,90,92,96,103,112,113,120,129,138,147,150,158,171,182,192,210,242,243,256,259,267,278,280,285,290,296,315,324:1,335,340;
acid chrome violet K;
acid Fuchsin;
acid green 1,3,5,9,16,25,27,50,58,63,65,80,104,105,106,109;
acid orange 6,7,8,10,12,26,50,51,52,56,62,63,64,74,75,94,95,107,108,169,173;
acid red 1,4,8,14,17,18,26,27,29,31,34,35,37,42,44,50,51,52,57,66,73,80,87,88,91,92,94,97,103,111,114,129,133,134,138,143,145,150,151,158,176,182,183,198,206,211,215,216,217,227,228,249,252,257,258,260,261,266,268,270,274,277,280,281,195,308,312,315,316,339,341,345,346,349,382,383,394,401,412,417,418,422,426;
acid violet 6B,7,9,17,19;
acid yellow 1,3,7,9,11,17,23,25,29,34,36,38,40,42,54,65,72,73,76,79,98,99,111,112,113,114,116,119,123,128,134,135,138,139,140,144,150,155,157,160,161,163,168,169,172,177,178,179,184,190,193,196,197,199,202,203,204,205,207,212,214,220,221,228,230,232,235,238,240,242,243,251
Direct Yellow 2,33,34,35,38,39,43,47,50,54,58,68,69,70,71,86,93,94,95,98,102,108,109,129,136,138,141;
Direct Orenge 34,39,41,46,50,52,56,57,61,64,65,68,70,96,97,106,107;
Direct Red 79,82,83,84,91,92,96,97,98,99,105,106,107,172,173,176,177,179,181,182,184,204,207,211,213,218,220,221,222,232,233,234,241,243,246,250;
Direct Violet 47,52,54,59,60,65,66,79,80,81,82,84,89,90,93,95,96,103,104;
Direct Blue 57,77,80,81,84,85,86,90,93,94,95,97,98,99,100,101,106,107,108,109,113,114,115,117,119,137,149,150,153,155,156,158,159,160,161,162,163,164,166,167,170,171,172,173,188,189,190,192,193,194,196,198,199,200,207,209,210,212,213,214,222,228,229,237,238,242,243,244,245,247,248,250,251,252,256,257,259,260,268,274,275,293;
Direct Green 25,27,31,32,34,37,63,65,66,67,68,69,72,77,79,82;
Mordant Yellow 5,8,10,16,20,26,30,31,33,42,43,45,56,50,61,62,65;
Mordant Orenge 3,4,5,8,12,13,14,20,21,23,24,28,29,32,34,35,36,37,42,43,47,48;
Mordant Red 1,2,3,4,9,11,12,14,17,18,19,22,23,24,25,26,30,32,33,36,37,38,39,41,43,45,46,48,53,56,63,71,74,85,86,88,90,94,95;
Mordant Violet 2,4,5,7,14,22,24,30,31,32,37,40,41,44,45,47,48,53,58;
Mordant Blue 2,3,7,8,9,12,13,15,16,19,20,21,22,23,24,26,30,31,32,39,40,41,43,44,48,49,53,61,74,77,83,84;
Mordant Green 1,3,4,5,10,15,19,26,29,33,34,35,41,43,53;
Food Yellow 3;
及びこれらの染料の誘導体が挙げられる。
誘導体としては、スルホン酸基をアミンによりアミド化したものが好適に使用される。
着色剤の含有量は、感光性樹脂組成物の固型分に対して質量分率で、25質量%以上60質量%以下が好ましく、より好ましくは27質量%以上55質量%以下であり、とりわけ好ましくは30質量%以上50質量%以下である。着色剤の含有量が前記の範囲にあると、カラーフィルタとしたときの色濃度が十分であり、かつ組成物中にバインダー樹脂を必要量含有させることができるので、機械的強度に優れたパターンを形成することができる。
前記の顔料は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基又は塩基性基が導入された顔料誘導体等を用いた表面処理、高分子化合物等による顔料表面へのグラフト処理、硫酸微粒化法等による微粒化処理、あるいは不純物を除去するための有機溶剤や水等による洗浄処理、イオン交換法等によるイオン性不純物の除去処理等が施されていてもよい。
本発明で得られる着色感光性樹脂組成物は、顔料が均一な粒径であることが好ましい。
顔料を均一な粒径とするために、界面活性剤を含有させて分散処理を行うことで、顔料が溶液中で均一に分散した状態の顔料分散液を得ることができる。
前記の界面活性剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性等の界面活性剤等が挙げられ、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
顔料分散液の調製時に界面活性剤を用いる場合、その使用量は顔料1質量部あたり、通常、1質量部以下、好ましくは0.05質量部以上0.5質量部以下である。界面活性剤の使用量が前記の範囲にあると、均一な粒径の顔料が得られる傾向がある。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、バインダー樹脂を含む。前記のバインダー樹脂としては、アクリル系共重合体が使用できる。アクリル系共重合体としては、例えば、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーと、このモノマーと共重合可能な他のモノマーとの共重合体等が挙げられる。本明細書中において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。(メタ)アクリレートも同様である。
前記のカルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、不飽和モノカルボン酸や、不飽和ジカルボン酸、不飽和トリカルボン酸等の不飽和多価カルボン酸等、分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する不飽和カルボン酸が挙げられる。
ここで、不飽和モノカルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、けい皮酸等が挙げられる。不飽和ジカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等が挙げられる。
不飽和多価カルボン酸は、その酸無水物、具体的には無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等であってもよい。また、不飽和多価カルボン酸は、そのモノ(2−メタクリロイロキシアルキル)エステルであってもよく、例えば、こはく酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)、こはく酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)等であってもよい。不飽和多価カルボン酸は、その両末端ジカルボキシポリマーのモノ(メタ)アクリレートであってもよく、例えば、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレート等であってもよい。これらのカルボキシル基含有モノマーは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
前記のカルボキシル基含有モノマーと共重合可能な他のモノマーとしては、エチレン性不飽和結合を有するモノマー及び/又は付加重合可能なモノマー等が挙げられる。
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、p−クロルスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、o−ビニルベンジルメチルエーテル、m−ビニルベンジルメチルエーテル、p−ビニルベンジルメチルエーテル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、インデン等の芳香族ビニル化合物;
メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルアクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルアクリレート、i−ブチルメタクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールメタクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジシクロペンタジエニルアクリレート、ジシクロペンタジエニルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、グリセロールモノアクリレート、グリセロールモノメタクリレート等の不飽和カルボン酸エステル類;
2−アミノエチルアクリレート、2−アミノエチルメタクリレート、2−ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−アミノプロピルアクリレート、2−アミノプロピルメタクリレート、2−ジメチルアミノプロピルアクリレート、2−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、3−アミノプロピルアクリレート、3−アミノプロピルメタクリレート、3−ジメチルアミノプロピルアクリレート、3−ジメチルアミノプロピルメタクリレート等の不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル類;
グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の不飽和エーテル類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合物;
アクリルアミド、メタクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド等の不飽和アミド類;
マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;
1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;
ポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ−n−ブチルアクリレート、ポリ−n−ブチルメタクリレート、ポリシロキサンの重合体分子鎖の末端にモノアクリロイル基あるいはモノメタクリロイル基を有するマクロモノマー類等を挙げることができる。
これらのモノマーは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
前記の共重合体におけるカルボキシル基含有モノマー単位の含有量は、共重合体の全構成単位の合計モル数に対して、好ましくは5%から45%であり、より好ましくは10%から40%であり、とりわけ好ましくは15%から35%である。カルボキシル基含有モノマー単位の含有量が前記の範囲にあると、現像液に対する溶解性が良好であり、現像時にパターンが正確に形成される傾向がある。
前記のアクリル系重合体としては、例えば、(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート/ポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)/スチレン/アリル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド/スチレン/グリセロールモノ(メタ)アクリレート共重合体等が挙げられる。
なかでも、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体等が好ましい。
これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
バインダー樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、好ましくは5,000〜50,000であり、より好ましくは7,000〜40,000であり、とりわけ好ましくは8,000〜35,000である。バインダー樹脂の分子量が前記の範囲にあると、塗膜硬度が向上し、残膜率も高く、未露光部の現像液に対する溶解性が良好で、解像度が向上する傾向にある。
バインダー樹脂の酸価は、好ましくは50〜150であり、より好ましくは60〜140、とりわけ好ましくは70〜130である。酸価が、前記の範囲にあると、現像液に対する溶解性が向上して未露光部が溶解しやすくなり、また高感度化して現像時に露光部のパターンが残って残膜率が向上する傾向がある。
ここで酸価とは、カルボン酸等の基を有する樹脂1gを中和するに必要な水酸化カリウムの量(mg)として測定される値であり、通常は濃度既知の水酸化カリウム水溶液を用いて滴定することにより求めることができる。
バインダー樹脂の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは5質量%以上30質量%以下、より好ましくは10質量%以上28質量%以下、とりわけ好ましくは15質量%以上26質量%以下である。バインダー樹脂の含有量が、前記の範囲にあると、パターンが形成でき、また解像度及び残膜率が向上する傾向にある。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、光重合性化合物を含む。光重合性化合物は、光を照射されることによって光重合開始剤から発生した活性ラジカル、酸等によって重合しうる化合物であって、例えば、重合性の炭素−炭素不飽和結合を有する化合物等が挙げられる。
前記の光重合性化合物は、3官能以上の多官能光重合性化合物であることが好ましい。
3官能以上の多官能の光重合性化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
その含有量は、着色感光性樹脂組成物の質量分率で、好ましくは5質量%以上90質量%以下、より好ましくは10質量%以上80質量%以下、とりわけ好ましくは20質量%以上70質量%以下である。前記の光重合性化合物の含有量が、5質量%以上90質量%以下であると、硬化が十分におこり残膜率が向上し、パターンにアンダーカットが入りにくくなって密着性が良好になる傾向がある。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、光重合開始剤を含む。
前記の光重合開始剤としては、アセトフェノン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、トリアジン系化合物、オキシム系化合物、活性ラジカル発生剤、酸発生剤等が挙げられる。
前記のアセトフェノン系化合物としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマー等が挙げられ、好ましくは2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン等が挙げられる。
前記のベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。
前記のベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン等が挙げられる。
前記のチオキサントン系化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等が挙げられる。
前記のトリアジン系化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
前記のオキシム系化合物としては、例えば、O−アシルオキシム系化合物が挙げられ、その具体例としては、1−(4−フェニルスルファニル−フェニル)−ブタン−1,2−ジオン2−オキシム−O−ベンゾアート、1−(4−フェニルスルファニル−フェニル)−オクタン−1,2−ジオン2−オキシム−O−ベンゾアート、1−(4−フェニルスルファニル−フェニル)−オクタン−1−オンオキシム−O−アセタート、1−(4−フェニルスルファニル−フェニル)−ブタン−1−オンオキシム−O−アセタート等が挙げられる。
前記の活性ラジカル発生剤として、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアントラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物等を用いることもできる。
前記の酸発生剤としては、例えば、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−アセトキシフェニル・メチル・ベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホナート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホナート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート等のオニウム塩類や、ニトロベンジルトシレート類、ベンゾイントシレート類等を挙げることができる。
これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
光重合開始剤の含有量は、バインダー樹脂及び光重合性化合物の合計量に対して質量分率で、好ましくは0.1質量%以上20質量%以下、より好ましくは1質量%以上15質量%以下である。光重合開始剤の含有量が、前記の範囲にあると、高感度化して露光時間が短縮され生産性が向上し、一方、高感度過ぎて解像度が不良にならない傾向がある。
本発明の着色感光性樹脂組成物においては、光重合開始助剤を用いてもよい。光重合開始助剤は、光重合開始剤と組み合わせて用いられことがあり、光重合開始剤によって重合が開始された光重合性化合物の重合をさらに促進するために用いられる化合物である。
光重合開始助剤としては、アミン系化合物、アルコキシアントラセン系化合物、チオキサントン系化合物等が挙げられる。
前記のアミン系化合物としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。なかでも、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
前記のアルコキシアントラセン系化合物としては、例えば、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン等が挙げられる。
前記のチオキサントン系化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等が挙げられる。
また、光重合開始助剤として市販のものを用いることもでき、市販の光重合開始助剤としては、例えば、商品名「EAB−F」(保土谷化学工業(株)製)等が挙げられる。
光重合開始助剤は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物における光重合開始剤および光重合開始助剤の組み合わせとしては、ジエトキシアセトフェノン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマー/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンの組み合わせ等が挙げられる。なかでも、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンの組み合わせが好ましい。
これらの光重合開始助剤を用いる場合、その使用量は、光重合開始剤1モルあたり、好ましくは10モル以下、より好ましくは0.01モル以上5モル以下である。
本発明の着色感光性樹脂組成物に用いられる溶媒は、アルキル基の炭素数1〜4のジプロピレングリコールモノアルキルエーテル及びアルキル基の炭素数1〜4のジプロピレングリコールモノアルキルエーテルエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒(A)(以下「溶媒(A)」という場合がある)を含む。
ここで、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルエステルとは、ジプロピレングリコールの1つの水酸基がエーテル結合を形成し、もう1つの水酸基がアシル化されてエステルとなっている化合物をいう。
アルキル基としては、メチル、エチル、プロビル、n−ブチル、t−ブチル、i−ブチルのいずれでもよい。なかでも、炭素数1又は2、さらに炭素数1のものが好ましい。
具体的には、アルキル基の炭素数1〜4のジプロピレングリコールモノアルキルエーテルとして、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルが挙げられる。好ましくはジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルが挙げられ、より好ましくはジプロピレングリコールモノメチルエーテルが挙げられる。
アルキル基の炭素数1〜4のジプロピレングリコールモノアルキルエーテルエステルとしては、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。
なかでも、溶媒(A)は、アルキル基の炭素数1〜4のジプロピレングリコールモノアルキルエーテルであることが好ましく、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルであることがより好ましい。
溶媒(A)の含有量は、全溶媒量に対して、5質量%以上40質量%以下である。特に、これらの含有量を10%以上40%以下、さらに、10%以上30%以下とすることが好ましい。これによって、スリットコーターのスリット部にて着色感光性樹脂組成物が固化し、カラーフィルタ上に異物が生じるのを防止することができる。また、露光前のプリベーク時間を短縮化して、生産性を向上させることができる。さらに、場合によってはプリベーク炉内で溶媒が凝縮し、凝縮した溶媒が基板上に落下し、現像後に得られた基板上で溶媒が落下した部位にムラの発生を招くことに繋がり、歩留まりを低下させることがあるが、上述した範囲とすることにより、これを有効に防止することができる。
なお、本発明の溶媒は、別の観点から、上述したような特定の溶媒の化学構造等の性質と相まって、適当な沸点を有するものが好ましい。例えば、沸点の範囲は、172℃程度以上、180℃程度以上等もの、さらに、230℃程度以下、220℃程度以下のものが好ましい。このような範囲の沸点を有する溶媒を用いることにより、着色感光性樹脂組成物において、他の溶媒の種類及び量、さらに他の成分との組み合わせによって、乾燥の防止及び溶剤の揮発のバランスを図ることができる。
また、溶媒としては、上述した溶媒(A)の他に、溶媒(A)とは異なる溶媒(B)を含む。溶媒(B)としては、ジプロピレングリコールエーテル類及びジプロピレングリコールエーテルエステル類を除くエーテル類、芳香族炭化水素類、ケトン類、アルコール類、エステル類、アミド類等が挙げられる。
前記のエーテル類としては、例えば、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルのようなエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルのようなジエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル及びジエチレングリコールジブチルエーテルのようなジエチレングリコールジアルキルエーテル類;
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルのようなプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールジメチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート及びメトキシペンチルアセテートのようなアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
メトキシブチルアセテート及びメトキシペンチルアセテートのようなアルキルエーテルアセテート類;
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートのようなエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
その他、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、アニソール、フェネトール、メチルアニソール等が挙げられる。
前記の芳香族炭化水素類としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等が挙げられる。
前記のケトン類としては、例えば、アセトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
前記のアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリン、ジアセトンアルコール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール等が挙げられる。
前記のエステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
特に、エーテル類の溶媒が好ましく、なかでも、アルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類がより好ましく、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートがとりわけ好ましい。
前記のアミド類としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
その他の溶剤としては、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホオキシド等が挙げられる。
これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
溶媒(B)の含有量は、全溶媒量に対して、60質量%以上95質量%以下である。特に、これらの含有量を60%以上90%以下、さらに、70%以上90%以下とすることが好ましい。これによって、スリットコーターのスリット部にて着色感光性樹脂組成物が固化し、カラーフィルタ上に異物が生じるのを防止することができる。また、露光前のプリベーク時間を短縮化して、生産性を向上させることができる。さらに、場合によってはプリベーク炉内で溶媒が凝縮し、凝縮した溶媒が基板上に落下し、現像後に得られた基板上で溶媒が落下した部位にムラの発生を招くことに繋がり、歩留まりを低下させることがあるが、上述した範囲とすることにより、これを有効に防止することができる。
なお、本発明の溶媒(B)は、別の観点から、上述したような特定の溶媒(A)の化学構造等の性質と相まって、適当な沸点を有するものが好ましい。例えば、沸点の範囲は、171℃以下のもの、121℃以上のものが好ましい。このような範囲の沸点を有する溶媒を用いることにより、着色感光性樹脂組成物において、他の溶媒の種類及び量、さらに他の成分との組み合わせによって、乾燥の防止及び溶剤の揮発のバランスを図ることができ、歩留まりを向上させ、さらに、現像後の面におけるムラの発生が抑制されることを確認している。
溶媒(A)および溶媒(B)の組み合わせとして、好ましくは、上記溶媒(A)とアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類(溶媒(B))との組み合わせ、また、上記溶媒(A)とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶媒(B))との組み合わせ、さらに、1種類以上の炭素数1〜4のジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類から選ばれる溶媒(溶媒(A))とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶媒(B))との組み合わせが挙げられる。
本発明の着色感光性樹脂組成物は界面活性剤を含んでいてもよい。前記の界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合を有する界面活性剤が挙げられる。
具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同29SHPA、同SH30PA、ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(トーレシリコーン(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越シリコーン製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(ジーイー東芝シリコーン(株)製)等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、フルオロカーボン鎖を有する界面活性剤が挙げられる。
具体的には、フロリナート(商品名)FC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファック(商品名)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同R30(大日本インキ化学工業(株)製)、エフトップ(商品名)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(新秋田化成(株)製)、サーフロン(商品名)S381、同S382、同SC101、同SC105(旭硝子(株)製)、E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)、BM−1000、BM−1100(いずれも商品名:BM Chemie社製)等が挙げられる。
フッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合及びフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤が挙げられる。具体的には、メガファック(商品名)R08、同BL20、同F475、同F477、同F443(大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらの界面活性剤を用いる場合その含有量は、着色感光性樹脂組成物に対して質量分率で、0.0005質量%以上0.6質量%以下、好ましくは0.001質量%以上0.5質量%以下である。界面活性剤の含有量が前記の範囲にあると、得られる塗膜の平坦性がよくなる傾向がある。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、充填剤、バインダー樹脂以外の高分子化合物、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、有機酸、有機アミン化合物、硬化剤等の添加剤を含有していてもよい。
充填剤としては、例えば、ガラス、アルミナ等の微粒子が挙げられる。
バインダー樹脂以外の高分子化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフロロアルキルアクリレート等が挙げられる。
密着促進剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシフェノール等のトリアジン系等の紫外線吸収剤が挙げられる。
凝集防止剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。
有機酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸類;
しゅう酸、マロン酸、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルこはく酸、テトラメチルこはく酸、シクロヘキサンジカルボン酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸等の脂肪族ジカルボン酸類;
トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸類;
安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸類;
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸類;
トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリット酸等の芳香族ポリカルボン酸類等が挙げられる。
有機アミン化合物としては、例えば、n―プロピルアミン、i−プロピルアミン、n−ブチルアミン、i−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、t−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン等のモノアルキルアミン類;
シクロヘキシルアミン、2−メチルシクロヘキシルアミン、3−メチルシクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミン等のモノシクロアルキルアミン類;
メチルエチルアミン、ジエチルアミン、メチルn−プロピルアミン、エチルn−プロピルアミン、ジn−プロピルアミン、ジi−プロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジi−ブチルアミン、ジsec−ブチルアミン、ジt−ブチルアミン、ジn−ペンチルアミン、ジn−ヘキシルアミン等のジアルキルアミン類;
メチルシクロヘキシルアミン、エチルシクロヘキシルアミン等のモノアルキルモノシクロアルキルアミン類;
ジシクロヘキシルアミン等のジシクロアルキルアミン類;
ジメチルエチルアミン、メチルジエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルn−プロピルアミン、ジエチルn−プロピルアミン、メチルジn−プロピルアミン、エチルジn−プロピルアミン、トリn−プロピルアミン、トリi−プロピルアミン、トリn−ブチルアミン、トリi−ブチルアミン、トリsec−ブチルアミン、トリt−ブチルアミン、トリn−ペンチルアミン、トリn−ヘキシルアミン等のトリアルキルアミン類;
ジメチルシクロヘキシルアミン、ジエチルシクロヘキシルアミン等のジアルキルモノシクロアルキルアミン類;
メチルジシクロヘキシルアミン、エチルジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のモノアルキルジシクロアルキルアミン類;
2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、6−アミノ−1−ヘキサノール等のモノアルカノールアミン類;
4−アミノ−1−シクロヘキサノール等のモノシクロアルカノールアミン類;
ジエタノールアミン、ジn−プロパノールアミン、ジi−プロパノールアミン、ジn−ブタノールアミン、ジi−ブタノールアミン、ジn−ペンタノールアミン、ジn−ヘキサノールアミン等のジアルカノールアミン類;
ジ(4−シクロヘキサノール)アミン等のジシクロアルカノールアミン類;
トリエタノールアミン、トリn−プロパノールアミン、トリi−プロパノールアミン、トリn−ブタノールアミン、トリi−ブタノールアミン、トリn−ペンタノールアミン、トリn−ヘキサノールアミン等のトリアルカノールアミン類;
トリ(4−シクロヘキサノール)アミン等のトリシクロアルカノールアミン類;
3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−1,2−ブタンジオール、4−アミノ−1,3−ブタンジオール、3−ジメチルアミノ−1,2−プロパンジオール、3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール、2−ジメチルアミノ−1,3−プロパンジオール、2−ジエチルアミノ−1,3−プロパンジオール等のアミノアルカンジオール類;
4−アミノ−1,2−シクロヘキサンジオール、4−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール等のアミノシクロアルカンジオール類;
1−アミノシクロペンタノンメタノール、4−アミノシクロペンタノンメタノール等のアミノ基含有シクロアルカノンメタノール類;
1−アミノシクロヘキサノンメタノール、4−アミノシクロヘキサノンメタノール、4−ジメチルアミノシクロペンタンメタノール、4−ジエチルアミノシクロペンタンメタノール、4−ジメチルアミノシクロヘキサンメタノール、4−ジエチルアミノシクロヘキサンメタノール等のアミノ基含有シクロアルカンメタノール類;
β−アラニン、2−アミノ酪酸、3−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、2−アミノイソ酢酸、3−アミノイソ酢酸、2−アミノ吉草酸、5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、1−アミノシクロプロパンカルボン酸、1−アミノシクロヘキサンカルボン酸、4−アミノシクロヘキサンカルボン酸等のアミノカルボン酸類;
アニリン、o−メチルアニリン、m−メチルアニリン、p−メチルアニリン、p−エチルアニリン、p−n−プロピルアニリン、p−i−プロピルアニリン、p−n−ブチルアニリン、p−t−ブチルアニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−メチル−N,N−ジメチルアニリン等の芳香族アミン類;
o−アミノベンジルアルコール、m−アミノベンジルアルコール、p−アミノベンジルアルコール、p−ジメチルアミノベンジルアルコール、p−ジエチルアミノベンジルアルコール等のアミノベンジルアルコール類;
o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、p−ジメチルアミノフェノール、p−ジエチルアミノフェノール等のアミノフェノール類;
m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸等のアミノ安息香酸類等が挙げられる。
硬化剤としては、例えば、加熱されることによってバインダーポリマー中のカルボキシル基と反応してバインダーポリマーを架橋することができる化合物が挙げられる。また、それ単独で重合して着色パターンを硬化させ得る化合物も挙げられる。前記化合物としては、例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物等が挙げられる。
エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA系エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ビスフェノールF系エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールF系エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、他の芳香族系エポキシ樹脂、脂環族系エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル系樹脂、グリシジルアミン系樹脂、エポキシ化油等のエポキシ樹脂、これらのエポキシ樹脂の臭素化誘導体、エポキシ樹脂及びその臭素化誘導体以外の脂肪族、脂環族又は芳香族のエポキシ化合物、ブタジエンの(共)重合体のエポキシ化物、イソプレンの(共)重合体のエポキシ化物、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体、トリグリシジルイソシアヌレート等が挙げられる。
オキセタン化合物としては、例えば、カーボネートビスオキセタン、キシリレンビスオキセタン、アジペートビスオキセタン、テレフタレートビスオキセタン、シクロヘキサンジカルボン酸ビスオキセタン等が挙げられる。
本発明の着色感光性組成物は、硬化剤としてエポキシ化合物、オキセタン化合物等を含有する場合には、エポキシ化合物のエポキシ基、オキセタン化合物のオキセタン骨格を開環重合させ得る化合物を含んでいてもよい。前記の化合物としては、例えば、多価カルボン酸類、多価カルボン酸無水物類、酸発生剤等が挙げられる。
多価カルボン酸類としては、例えば、フタル酸、3,4−ジメチルフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸類;
こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の脂肪族多価カルボン酸類;
ヘキサヒドロフタル酸、3,4−ジメチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、1,2,4−シクロペンタントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸等の脂環族多価カルボン酸類等が挙げられる。
多価カルボン酸無水物類としては、例えば、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の芳香族多価カルボン酸無水物類;
無水イタコン酸、無水こはく酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバリル酸、無水マレイン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物等の脂肪族多価カルボン酸無水物類;
無水ヘキサヒドロフタル酸、3,4−ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、1,2,4−シクロペンタントリカルボン酸無水物、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、無水ハイミック酸、無水ナジン酸等の脂環族多価カルボン酸無水物類;
エチレングリコールビストリメリテイト酸、グリセリントリストリメリテイト無水物等のエステル基含有カルボン酸無水物類等が挙げられる。
カルボン酸無水物類として、エポキシ樹脂硬化剤として市販されているものを用いてもよい。前記のエポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、商品名「アデカハードナーEH−700」(旭電化工業(株)製)、商品名「リカシッドHH」(新日本理化(株)製)、商品名「MH−700」(新日本理化(株)製)等が挙げられる。
前記の硬化剤は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物を用いてパターンを形成する方法としては、具体的には、本発明の着色感光性樹脂組成物を、基板又は基板の上の先に形成した固体の着色感光性樹脂組成物層(以下、これを基板等ということがある。)の上に塗布し、塗布された着色感光性樹脂組成物層から溶剤等揮発成分を除去し、フォトマスクを介して揮発成分が除去された層を露光した後、現像する方法が挙げられる。
基板としては、例えば、ガラス基板;ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等のプラスチック基板;Al等の金属又は合金基板;シリコン等の半導体基板;GaAs等の化合物半導体基板等の表面が平坦な基板が挙げられる。これらの基板は、シランカップリング剤等の薬品による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング処理、スパッタリング処理、気相反応処理、真空蒸着処理等の前処理が施されていてもよい。基板として半導体又は化合物半導体等の基板を用いる場合、これらシリコン基板等の表面には電荷結合素子(CCD)、薄膜トランジスタ(TFT)等が形成されていてもよい。
前記の基板の上に着色感光性樹脂組成物を塗布するには、スピンコーター、省液コーター、なかでも、スリットコーターを用いて基板等の上に塗布し、次いで溶媒等の揮発成分を加熱により揮発させればよい。このようにして、基板等の上に着色感光性樹脂組成物の固形分からなる層が平坦性よく形成される。このようにして得られた塗膜に、目的の画像を形成するためのマスクを介して紫外線を照射する。この際、露光部全体に均一に平行光線が照射され、かつマスクと基板との正確な位置合わせが行われるよう、マスクアライナー、ステッパー等の装置を使用するのが好ましい。さらにこの後、硬化の終了した塗膜をアルカリ水溶液に接触させて非露光部を溶解させ、現像することにより、目的とする画像が得られる。現像後、必要に応じて150〜230℃で10〜60分程度のポストベークを施すこともできる。
パターニング露光後の現像に使用する現像液は、通常、アルカリ性化合物と界面活性剤とを含む水溶液である。
前記のアルカリ性化合物は、無機及び有機のアルカリ性化合物のいずれでもよい。
前記の無機アルカリ性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、燐酸水素二ナトリウム、燐酸二水素ナトリウム、燐酸水素二アンモニウム、燐酸二水素アンモニウム、燐酸二水素カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニア等が挙げられる。
前記の有機アルカリ性化合物としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミン等が挙げられる。
これらの無機及び有機アルカリ性化合物は、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
アルカリ現像液中のアルカリ性化合物の好ましい濃度は、0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.03〜5質量%である。
また、アルカリ現像液中の界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤又はカチオン系界面活性剤のいずれでもよい。
前記のノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、その他のポリオキシエチレン誘導体、オキシエチレン/オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙げられる。
前記のアニオン系界面活性剤としては、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、オレイルアルコール硫酸エステルナトリウムのような高級アルコール硫酸エステル塩類、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウムのようなアルキル硫酸塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルアリールスルホン酸塩類等が挙げられる。
前記のカチオン系界面活性剤としては、ステアリルアミン塩酸塩やラウリルトリメチルアンモニウムクロライドのようなアミン塩又は第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アルカリ現像液中の界面活性剤の濃度は、質量基準で、通常0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜8質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。
以上のような着色感光性樹脂組成物の塗布、乾燥、得られる乾燥塗膜へのパターニング露光及び現像という各操作を経て、着色感光性樹脂組成物中の着色材料の色に相当する画素が得られ、さらにこれらの操作を、カラーフィルタに必要とされる色の数だけ繰り返すことにより、カラーフィルタが得られる。なお、カラーフィルタの厚みは、特に限定されることなく、用いた着色剤の種類及び量、用いたバインダー樹脂、溶媒等の種類及び量等によって、適宜調整することができる。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特に断らないかぎり質量基準である。
<バインダー樹脂の合成>
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及びガス導入管を備えた1Lのフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150gを導入した。その後、窒素ガスを、ガス導入管を通してフラスコ内に導入し、フラスコ内雰囲気を窒素ガスに置換した。続いて、フラスコ内の溶液を100℃に昇温し、ベンジルメタクリレート130.4g(0.74モル)、メタクリル酸31.0g(0.26モル)、アゾビスイソブチロニトリル2.6g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート163gからなる混合物を、滴下ロートを用いて2時間かけてフラスコに滴下した。滴下完了後、さらに100℃で5時間撹拌を継続した。固形分34質量%、酸価100mgKOH/gの樹脂を得た。
ここで、酸価は、カルボン酸などの酸基を有する重合体1gを中和するに必要な水酸化カリウムの量(mg)として測定される値であり、通常、濃度既知の水酸化カリウム水溶液を用いて滴定することにより求められる。
得られたバインダー樹脂の、下記条件のGPC法により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は25,000であった。
装置;HLC-8120GPC(東ソー(株)製)
カラム;TSK−GELG2000HXL
カラム温度;40℃
溶媒;THF
流速;1.0mL/min
被検液固型分濃度;0.001〜0.01質量%
注入量;50μL
検出器;RI
校正用標準物質;TSK STANDARD POLYSTYRENE F−40、F−4、F−1、A−2500、A−500(東ソー(株)製)
<実施例1>
上述したようにして得られたバインダー樹脂(メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体)14.6部、光重合性化合物(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)3.3部、光重合開始剤(イルガキュアー907)0.5部、光重合開始助剤(2,4−ジエチルチオキサントン)0.5部、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10部及びジプロピレングリコールモノメチルエーテル35.4部を混合した。さらに、着色剤(C.I.ピグメントレッド254)10.2部、分散剤(アジスパーPB821;酸価17mg(KOH)/g;味の素ファインテクノ(株)製)3部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート63部を予め混合分散したものを加え、攪拌し、着色感光性樹脂組成物を得た。
次に、ガラス基板(#1737;コーニングジャパン(株)製)上にクロム膜が格子状にパターニングされたものを、中性洗剤、水及びアルコールで順次洗浄してから乾燥した。
このガラス基板上に、得られた着色感光性樹脂組成物を、ポストベーク後の色度x=0.655(CIE1931表色系)になるようにスリットノズルを具備したコーターで塗布し、減圧乾燥装置にて、1torr、70℃、60秒間保持して溶媒を留去した。冷却後、この着色感光性樹脂組成物を塗布した基板とストライプパターンを有する石英ガラス製フォトマスクとの間隔を150μmとし、超高圧水銀ランプを用いて大気雰囲気下、100mJ/cmの露光量(365nm基準)で光照射した。
その後、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.06%とを含む水溶液である現像液を23℃で80秒間、前記の塗膜にシャワーノズルを通して噴射することにより、現像を行った。水洗後、220℃で20分間ポストベークを行ってパターンを形成した。
<評価>
得られたパターン基板について、ナトリウムランプ下でムラの観察を行った。用いた減圧乾燥装置には基板を支持するピンが一定の位置に配置されているが、このピンの位置に対応した基板上の位置にムラが確認できる場合、該基板はピンムラによる不良と判断される。このようなピンムラが、投入した基板の30%を超える枚数観察された場合、表1のピンムラの欄に×と記載した。30%以下の場合〇と記載した。
また、ピンの位置に対応しない個所でムラが観察された場合、その個所を光学顕微鏡で観察し、着色感光性樹脂組成物と同じ色、即ち、赤色の着色感光性樹脂組成物を用いた場合であれば赤色の異物を確認した場合、異物による不良基板として基板枚数を記録した。
投入した基板の総数と、異物による不良基板の累計との差が、投入した基板の総数の95%以上である場合、表1の歩留まりの欄に○と記載した。95%未満である場合、×と記載した。
<実施例2〜7、比較例1〜5>
実施例1に記載の溶媒を表1のものに変更し、着色感光性樹脂組成物を同様に作製し、塗布、露光、現像してパターン基板を得た。
前述の評価結果を表1に記載した。
Figure 0005415128
溶媒名の横の数字は、溶媒全体に対する各溶媒の質量分率を表す。
PGMEA;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃)
PGME;プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点121℃)
EEP;エトキシエチルプロピオネート(沸点165℃)
MFDG;ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点190℃)
MBA;メトキシブチルアセテート(沸点171℃)
CHN;シクロヘキサノン(沸点156℃)
表1によれば、本実施例においては、いずれも歩留まりは良好であり、ピンムラもほとんど観察されなかった。
Green画素の作成
実施例1に記載の着色剤をC.I.ピグメントグリーン36(7.1部)とC.I.ピグメントイエロー150(3.1部)に変更した以外は同様にして緑色着色感光性組成物を作製し、上述した、Red画素を作成した基板上に同様に塗布、露光、現像、ポストベークを行い、Green画素を作成した。但し、Greenのポストベーク後の色度y=0.590(CIE1931表色系)になるように塗布を行った。
Blue画素の作成
実施例1に記載の着色剤をC.I.ピグメントブルー15:6(7部)とC.I.ピグメントバイオレット23(0.5部)に変更した以外は同様にして青色着色感光性組成物を作製し、Green画素を作成した基板上に同様に塗布、露光、現像、ポストベークを行い、Blue画素を作成し、RGBのパターンを具備するカラーフィルタを作成した。但し、Blueのポストベーク後の色度y=0.100(CIE1931表色系)になるように塗布を行った。
実施例8 ブラックマトリックスの作製
〔バインダー樹脂の調製〕
容量300mLの四つ口フラスコ中に、ビスフェノールフルオレンジグリシジルエーテル46.3g、イタコン酸8.7g、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド0.09g、テトラエチルアンモニウムブロマイド0.18g、メトキノン0.02gと、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート55gを仕込み、加熱撹拌下、120℃で4時間反応させ、透明な淡黄色の粘調液体を得た。得られた粘調液体に、さらに4.8gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及び4.8gのアクリル酸を加え、120℃で8時間反応させた。これを化合物Aとする。
次に、化合物A55gと、テトラヒドロフタル酸無水物10.2gと、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10.2gとを仕込み、120℃で加熱攪拌下に2時間反応させ、淡黄色透明の不飽和基含有カルボン酸化合物溶液A1を得た。
〔着色感光性樹脂組成物の製造〕
着色剤〔平均粒径が0.03μmの黒色顔料(C.I.ピグメントブラック7)40質量部と分散剤12質量部との混合物〕52質量部、
バインダー樹脂(上記で得られた樹脂溶液A1) 33質量部(固形分換算)、
エチレン性不飽和結合を有する付加重合可能な化合物〔ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〕10質量部、
光重合開始剤〔2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン〕5.0質量部及び
溶媒〔プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート〕252質量部と〔ジプロピレングリコールモノメチルエーテル〕122質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物(黒色)を得た。
〔黒色パターンの形成〕
中性洗剤、水及びアルコールで順次洗浄してから乾燥したガラス基板(#1737;コーニングジャパン(株)製)上に、得られた黒色感光性樹脂組成物を、ポストベーク後の光学濃度が3.1になるようにスリットノズルを具備したコーターで塗布した。
次に、減圧乾燥装置にて、1torr、70℃、60秒間保持して溶媒を留去した。冷却後、この着色感光性樹脂組成物を塗布した基板と石英ガラス製フォトマスク(30μm幅の光透過部を有し、かつ、遮光部は80μmと40μmとの辺を有する矩形である格子パターンを具備する)との間隔を150μmとし、超高圧水銀ランプを用いて大気雰囲気下、200mJ/cmの露光量(365nm基準)で光照射した。
その後、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.06%を含む水溶液である現像液を23℃で80秒間、前記の塗膜にシャワーノズルを通して噴射することにより、現像を行った。水洗後、220℃で20分間ポストベークを行ってブラックマトリックスを形成した。
同様に、合計451枚作成したブラックマトリックス基板を、ナトリウムランプ下、さらに光学顕微鏡で観察し、黒色異物の有無を観察し、その数を累積した。その結果を、シート総数451で除すことにより、1シート当たりに観察された黒色異物の数を算出した。その結果を表2に示す。
比較例6
実施例6の〔着色感光性樹脂組成物の製造〕で用いた溶媒〔プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート〕252質量部と〔ジプロピレングリコールモノメチルエーテル〕122質量部の代わりに溶媒〔プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート〕377質量部を用いて着色感光性樹脂組成物(黒色)を作成した以外は同様に操作を行い、235枚のブラックマトリックス基板を作成した。
得られた基板をナトリウムランプ下、さらに光学顕微鏡で観察し、黒色異物の有無を観察し、その数を累積した。その結果を、シート総数235で除すことにより、1シート(370mm×470mm)当たりに観察された黒色異物の数を算出した。その結果を表2に示す。
Figure 0005415128
以上、比較例1〜3、5では、歩留まりが95%未満であるのに対し、本発明の着色感光性樹脂組成物を用いた実施例1から7では、歩留まりが95%以上と高く、生産性に優れることが分かる。比較例4はピンムラによる不良が多いため、生産性が劣る。
また、実施例8と比較例6とを比較した場合、同じく本発明の着色感光性樹脂組成物を用いた実施例8の方がシート1枚当たりの異物が少ない、即ち、不良となる基板が発生する率が低く生産性に優れることが分かる。
<実施例9〜12>
実施例1に記載の溶媒を表3のものに変更し、着色感光性樹脂組成物を同様に作製し、塗布、露光、現像してパターン基板を得る。いずれも実施例1と同様に良好な結果が得られる。
Figure 0005415128
溶媒名の横の数字は、溶媒全体に対する各溶媒の質量分率を表す。
PGMEA;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃)
MFDG;ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点190℃)
DPMA;ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点209℃)
本発明の着色感光性樹脂組成物は、カラーフィルタの製造において、生産性を向上させるために用いることができるとともに、種々の光学特性を付加するか、遮光性等を付加するような、種々のフィルタ、膜、層等の形成のために適用することができる。
特開2002−23352号公報 2頁右欄11行目〜22行目

Claims (5)

  1. 着色剤、バインダー樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤及び溶媒を含む着色感光性樹脂組成物であって、
    溶媒は、アルキル基の炭素数1〜4のジプロピレングリコールモノアルキルエーテルエステルである溶媒(A)及び(A)とは異なる溶媒(B)からなり、
    溶媒(A)の含有量が全溶媒量に対して、5質量%以上40質量%以下であり、
    溶媒(B)の含有量が全溶媒量に対して、60質量%以上95質量%以下である着色感光性樹脂組成物。
  2. 溶媒(B)が、121℃以上171℃以下の沸点を有する溶媒である請求項1記載の着色感光性樹脂組成物。
  3. 溶媒(B)が、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートである請求項1又は2に記載の着色感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜のいずれか1つに記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成されるパターン。
  5. 請求項記載のパターンを含むカラーフィルタ。
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