JP4720318B2 - 着色感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、カラーフィルタの形成に用いられる着色感光性樹脂組成物に関する。
近年、カラーフィルタの高色純度化が進み、着色感光性樹脂組成物中の顔料濃度を高くする傾向がみられる。しかし、顔料濃度を高くすると、感度が低くなり、着色感光性樹脂組成物を除去する際に、基板上に不溶解残渣が残るという問題、またパターンの密着性が低くなるという問題があった。
そこで、顔料濃度が高くなっても、十分に硬化したレジストを与える感放射線性着色組成物の出現が望まれていた(特許文献1、2参照)。
特開平9−203806号公報 2頁右欄9行−2頁右欄12行 特開平11−038613号公報 3頁左欄17行−3頁左欄20行
本発明の目的は、パターン形成時の不溶解残渣を減少させることができ、かつ形成されたパターンの密着性が高い、着色感光性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記したような課題を解決し得る着色感光性樹脂組成物を見出すべく、鋭意検討を重ねた結果、着色感光性樹脂組成物に、特定の成分を添加することにより、着色感光性樹脂組成物のパターンの密着性、残渣が改良されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、着色剤(A)、バインダー樹脂(B)、光重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、溶剤(E)およびテルペノイド化合物(F)を含み、テルペノイド化合物(F)の含有量が溶剤(E)とテルペノイド化合物(F)との合計量に対して質量分率で0.5質量%以上20質量%以下である着色感光性樹脂組成物と提供する。
また、本発明は、着色剤(A)、バインダーポリマー(B)、光重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、溶剤(E)ならびにモノテルペンおよびセスキテルペンからなる群から選ばれる少なくとも1種のテルペノイド化合物(F)を含み、テルペノイド化合物(F)の含有量が溶剤(E)とテルペノイド化合物(F)との合計量に対して質量分率で0.5質量%以上20質量%以下である着色感光性樹脂組成物を提供する。
さらに、本発明は、前記の組成物を用いて形成したパターン、前記のパターンを含むカラーフィルタならびに前記のカラーフィルタを具備してなる液晶表示装置を提供するものである。
本発明の着色感光性樹脂組成物によれば、不溶解残渣が少なく、またパターンの密着性が良好なパターンを形成しうる。
本発明の着色感光性樹脂組成物に用いられる着色剤(A)は、有機顔料であってもよいし、無機顔料であってもよい。中でも、耐熱性、発色性に優れていることから、有機顔料が好ましく用いられる。
有機顔料および無機顔料としては、具体的には、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメント(Pigment)に分類されている化合物が挙げられる。具体的には、例えばC.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、194、214などの黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73などのオレンジ色の顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265などの赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60などの青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38などのバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36などの緑色顔料;
C.I.ピグメントブラウン23、25などのブラウン色顔料;
C.I.ピグメントブラック1、7などの黒色顔料などが挙げられる。中でも、C.I.ピグメントイエロー138、139、150、C.I.ピグメントレッド177、209、254、C.I.ピグメントレッドバイオレット23、C.I.ピグメントブルー15:6およびC.I.ピグメントグリーン36から選ばれる少なくとも一つの顔料を含有していることが好ましい。
これらの顔料は、単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。
例えば、赤色画素を形成するにはC.I.ピグメントレッド209およびC.I.ピグメントイエロー139を含有していることが、緑色画素を形成するにはC.I.ピグメントグリーン36ならびにC.I.ピグメントイエロー150およびC.I.ピグメントイエロー138からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有していることが、青色画素を形成するには、C.I.ピグメントブルー15:6を含有していることがそれぞれ好ましい。
前記の顔料のうち有機顔料は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基または塩基性基が導入された顔料誘導体などを用いた表面処理、高分子化合物などによる顔料表面へのグラフト処理、硫酸微粒化法などによる微粒化処理、または不純物を除去するための有機溶剤や水などによる洗浄処理、イオン性不純物のイオン交換法などによる除去処理などが施されていてもよい。
着色剤(A)の含有量は、着色感光性樹脂組成物中の固型分に対して質量分率で、好ましくは25質量%以上60質量%以下であり、より好ましくは27質量%以上55質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以上50質量%以下である。ここで、固形分とは、着色感光性樹脂組成物の溶剤(E)およびテルペノイド化合物(F)以外の成分全てを意味する。
着色剤(A)の含有量が前記の範囲にあると、カラーフィルタとしたときの色濃度が十分であり、かつ組成物中にバインダー樹脂を必要量含有させることができるので、機械的強度が十分なパターンを形成することができることから好ましい。
着色剤(A)は、粒径が均一であることが好ましい。着色剤(A)が顔量である場合には、顔料分散剤を含有させて分散処理を行うことで、顔料が溶液中で均一に分散した状態の顔料分散液を得ることができる。
前記の顔料分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、ポリエステル系、ポリアミン系などの界面活性剤などが挙げられ、単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
顔料分散剤を用いる場合、その使用量は、着色剤1質量部あたり、好ましくは1質量部以下であり、より好ましくは0.05質量部以上0.5質量部以下である。顔料分散剤の使用量が前記の範囲にあると、均一な分散状態の顔料が得られる傾向があるため好ましい。
本発明のカラーフィルタの製造に用いられる着色感光性樹脂組成物は、バインダー樹脂(B)を含む。前記のバインダー樹脂(B)は、好ましくは(メタ)アクリル酸から導かれる構成単位を含有する。ここで、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸および/またはメタクリル酸を表す。前記の(メタ)アクリル酸から導かれる構成単位の含有量は、バインダー樹脂(B)を構成する全構成単位中、モル分率で、好ましくは16モル%以上40モル%以下、より好ましくは18モル%以上38モル%以下である。メタ(アクリル)酸から導かれる構成単位の含有量が前記の範囲にあると、現像時に、非画素部の溶解性が良好であり、かつ、現像後の非画素部に残渣が残りにくい傾向があり、好ましい。
(メタ)アクリル酸から導かれる構成単位以外のバインダー樹脂の構成単位を導く他のモノマーとしては、例えば、芳香族ビニル化合物、不飽和カルボン酸エステル類、不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル類、不飽和カルボン酸グリシジルエステル類、カルボン酸ビニルエステル類、不飽和エーテル類、シアン化ビニル化合物、不飽和アミド類、不飽和イミド類、脂肪族共役ジエン類、重合体分子鎖の末端にモノアクリロイル基またはモノメタクリロイル基を有するマクロモノマー類、式(I)で表される単位および式(III)で表される単位などを挙げることができる。
Figure 0004720318
(式(I)および式(III)中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられ、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられる。
前記のバインダー樹脂としては、具体的には、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、メタクリル酸/式(I)で表される構成成分(ただし、ここでは、式(I)中、Rはメチル基を表し、Rは水素原子を表す。)/ベンジルメタクリレート共重合体、式(I)で表される構成成分(ただし、ここでは、式(I)中、Rはメチル基を表し、Rは水素原子を表す。)/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/式(III)で表される構成成分(ただし、ここでは、式(III)中、Rはメチル基を表し、Rは水素原子を表す。)/スチレン共重合体/トリシクロデカニルメタクリレート共重合体などが好ましい。
本発明で用いられるバインダー樹脂(B)の酸価は、通常、50〜150であり、好ましくは60〜135、とりわけ好ましくは70〜135である。酸価が、前記の範囲にあると、現像液に対する溶解性が向上して未露光部が溶解しやすくなり、また高感度化して現像時に露光部のパターンが残って残膜率が向上する傾向があり、好ましい。ここで酸価はバインダー樹脂1gを中和するに必要な水酸化カリウムの量(mg)として測定される値であり、通常は水酸化カリウム水溶液を用いて滴定することにより求めることができる。
バインダー樹脂(B)の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、通常15〜35質量%であり、好ましくは18〜33質量%であり、より好ましくは21〜31質量%である。バインダー樹脂(B)の含有量が、前記の範囲にあると、パターンが形成でき、また解像度および残膜率が向上する傾向にあり好ましい。
式(I)で表される構成成分を有するバインダー樹脂、例えばメタクリル酸/式(I)で表される構成成分(ただし、ここでは、式(I)中、Rはメチル基を表し、Rは水素原子を表す。)/ベンジルメタクリレート共重合体は、メタクリル酸とベンジルメタクリレートとを重合させて2成分重合体を得て、得られた2成分重合体と式(II)で表される化合物(ただし、ここでは、式(II)中、Rは水素原子を表す。)とを反応させて得ることができる。
Figure 0004720318
メタクリル酸/式(III)で表される構成成分(ただし、ここでは、式(III)中、Rはメチル基を表し、Rは水素原子を表す。)/スチレン共重合体/トリシクロデカニルメタクリレート共重合体は、ベンジルメタクリレート、メタクリル酸、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート共重合体に、グリシジルメタクリレートを反応させて得ることができる。
バインダー樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、通常、5,000〜35,000であり、好ましくは6,000〜30,000であり、とりわけ好ましくは7,000〜28,000である。分子量が前記の範囲にあると、塗膜硬度が向上し、残膜率も高く、未露光部の現像液に対する溶解性が良好で、解像度が向上する傾向にあり、好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は光重合性化合物(C)を含む。光重合性化合物(C)は、光を照射されることによって光重合開始剤(D)から発生した活性ラジカル、酸などによって重合しうる化合物であって、例えば、重合性の炭素−炭素不飽和結合を有する化合物などが挙げられる。
前記の光重合性化合物(C)としては、3官能以上の多官能の光重合性化合物であることが好ましい。3官能以上の多官能の光重合性化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートなどが挙げられる。前記の光重合性化合物(C)は、単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよく、その含有量は着色感光性樹脂組成物に対して質量分率で、5質量%以上90質量%以下であることが好ましく、より好ましくは10質量%以上80質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以上70質量%以下である。前記の光重合性化合物(C)の含有量が、前記の範囲にあると、硬化が十分におこり、現像前後での膜厚比率が向上し、パターンにアンダーカットが入りにくくなって密着性が良好になる傾向があることから好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は光重合開始剤(D)を含む。前記の光重合開始剤(D)としては、アセトフェノン系化合物、活性ラジカル発生剤、酸発生剤などが挙げられる。
前記のアセトフェノン系化合物としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーなどが挙げられ、好ましくは2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オンなどが挙げられる。
活性ラジカル発生剤は光を照射されることによって活性ラジカルを発生する。前記の活性ラジカル発生剤としては、例えば、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、トリアジン系化合物、オキシム系化合物などが挙げられる。
前記のベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。
前記のベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどが挙げられる。
前記のチオキサントン系化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
前記のトリアジン系化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記のオキシム系化合物としては、例えば、O−アシルオキシム系化合物が挙げられ、その具体例としては、1−(4−フェニルスルファニル−フェニル)−ブタン−1,2−ジオン2−オキシム−O−ベンゾアート、1−(4−フェニルスルファニル−フェニル)−オクタン−1,2−ジオン2−オキシム−O−ベンゾアート、1−(4−フェニルスルファニル−フェニル)−オクタン−1−オンオキシム−O−アセタート、1−(4−フェニルスルファニル−フェニル)−ブタン−1−オンオキシム−O−アセタート等が挙げられる。
前記の例示以外の活性ラジカル発生剤として、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアントラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物などを用いることもできる。
前記の酸発生剤としては、例えば、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−アセトキシフェニル・メチル・ベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホナート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホナート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのオニウム塩類や、ニトロベンジルトシレート類、ベンゾイントシレート類などを挙げることができる。
また、前記の活性ラジカル発生剤として上記した化合物の中には、活性ラジカルと同時に酸を発生する化合物もあり、例えば、トリアジン系化合物は、酸発生剤としても使用される。
光重合開始剤(D)の含有量は、バインダー樹脂(B)および光重合性化合物(C)の合計量に対して質量分率で、好ましくは0.1質量%以上20質量部以下であり、より好ましくは1質量%以上15質量%以下である。光重合開始剤の含有量が、前記の範囲にあると、高感度化して露光時間が短縮され生産性が向上し、一方感度が高すぎることによってラインアンドスペースのパターンが解像する最小線幅において線幅が太くなりすぎない傾向があることから好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物には、さらに光重合開始助剤(G)が含まれていてもよい。光重合開始助剤(G)は、通常、光重合開始剤(D)と組み合わせて用いられ、光重合開始剤によって重合が開始された光重合性化合物の重合を促進するために用いられる化合物である。
光重合開始助剤(G)としては、アミン系化合物、アルコキシアントラセン系化合物、チオキサントン系化合物などが挙げられる。
前記のアミン系化合物としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられ、中でも4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
前記のアルコキシアントラセン系化合物としては、例えば、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセンなどが挙げられる。
前記のチオキサントン系化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
光重合開始助剤(G)は、単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、光重合開始助剤(G)としては、市販のものを用いることもでき、市販の光重合開始助剤(G)としては、例えば、商品名「EAB−F」(保土谷化学工業(株)製)などが挙げられる。
本発明の着色感光性樹脂組成物における光重合開始剤(D)および光重合開始助剤(G)の組み合わせとしては、例えば、ジエトキシアセトフェノン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマー/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられ、好ましくは2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが挙げられる。
これらの光重合開始助剤(G)を用いる場合、その使用量は、光重合開始剤(D)1モルあたり、通常、0.01モル以上10モル以下、好ましくは0.01モル以上5モル以下である。
本発明の着色感光性樹脂組成物は溶剤(E)を含む。溶剤(E)としては、例えば、エーテル類、芳香族炭化水素類、上記以外のケトン類、アルコール類、エステル類、アミド類、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホオキシドなどが挙げられる。
前記のエーテル類としては、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート、メトキシペンチルアセテート、アニソール、フェネトール、メチルアニソールなどが挙げられる。
前記の芳香族炭化水素類としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどが挙げられる。
前記のケトン類としては、例えば、アセトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
前記のアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
前記のエステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
前記のアミド類としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。
これらの中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートや3−エトキシプロピオン酸エチルが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートおよび3−エトキシプロピオン酸エチルの2種を含むことがより好ましい。さらに前記の溶剤は、単独でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
着色感光性樹脂組成物における溶剤(E)およびテルペノイド化合物(F)の含有量は、着色感光性樹脂組成物に対して質量分率で、好ましくは70質量%以上95質量%以下であり、より好ましくは75質量%以上90質量%以下である。溶剤(E)およびテルペノイド化合物(F)の含有量が前記の範囲にあると、塗布時の平坦性が良好になり、またカラーフィルタを形成した際に色濃度が不足しないために表示特性が良好となる傾向があるため好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、テルペノイド化合物(F)を含むが、モノテルペンおよびセスキテルペンからなる群から選ばれる少なくとも1種のテルペノイド化合物を含むことが好ましい。テルペノイド化合物(F)の含有量は、溶剤(E)およびテルペノイド化合物(F)の合計量に対して質量分率で、0.5質量%以上20質量%以下である。テルペノイド化合物(F)の含有量が、前記の範囲にあると、現像時に、着色感光性樹脂組成物から形成された塗膜の除去部に、不溶解残渣が残りにくく、かつ塗膜の密着性が高い傾向があり、好ましい。また、テルペノイド化合物(F)の含有量は、好ましくは1質量%以上15質量%以下であり、より好ましくは2質量%以上10質量%以下である。テルペノイド化合物(F)の含有量が、前記の範囲にあると、さらに微細なパターンまで解像可能で、かつ塗膜の透過率が高くなる傾向にあり、好ましい。
モノテルペンおよびセスキテルペンからなる群から選ばれる少なくとも1種のテルペノイド化合物(F)の具体的化合物として、モノテルペンの炭化水素としては、ミルセン、オシメン、リモネン、テルピノレン、テルピネン、フェランドレン、シルペストレン、サビネン、カレン、ピネン、カンフェン、トリシクレン、フェンチェンが挙げられる。
セスキテルペンの炭化水素としては、ビサボレン、ジンギベレン、クルクメン、カジネン、セスキベニヘン、サンタレン、カリオフィレン、セドレン、ロンギホレンが挙げられる。
モノテルペンのアルコールとしては、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、メントール、テルピネオール、カルベオール、ツイルアルコール、ピノカンフェオール、フェンチルアルコール、ボルネオールが挙げられる。
セスキテルペンのアルコールとしては、フェルネソール、ネロリドール、カジノール、オイデスモール、グアヨール、パチュリアルコール、カロトール、ランセオール、セドロール、ケッソグリコールが挙げられる。
モノテルペンのアルデヒドとしては、シトロネラール、シトラール、シクロシトラール、サフラナール、フェランドラール、ペリルアルデヒドが挙げられる。
モノテルペンのケトンとしては、ダゲトン、ヨノン、イロン、メントン、カルボメントン、カルボタナセトン、ピペロテノン、ツヨン、カロン、ショウノウが挙げられる。
セスキテルペンのケトンとしては、シペロン、エレモフィロン、ゼルンボンが挙げられる。
モノテルペンの酸としては、シトロネル酸が挙げられる。
セスキテルペンの酸としては、ヒノキ酸、サンタル酸が挙げられる。
モノテルペンのオキシドとしては、シネオール、ピノール、アスカリドールが挙げられる。
前記のモノテルペンおよびセスキテルペンからなる群から選ばれる少なくとも1種のテルペノイド化合物(F)の中でも、モノテルペンの炭化水素、モノテルペンのアルコール、モノテルペンのアルデヒド、モノテルペンのケトン、モノテルペンの酸およびモノテルペンのオキシドが好ましく、モノテルペンの炭化水素がより好ましい。
具体的化合物としては、ミルセン、オシメン、リモネン、テルピノレン、テルピネン、フェランドレン、シルペストレン、サビネン、カレン、ピネン、カンフェン、トリシクレン、フェンチェン、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、メントール、テルピネオール、カルベオール、ツイルアルコール、ピノカンフェオール、フェンチルアルコール、ボルネオール、シトロネラール、シトラール、シクロシトラール、サフラナール、フェランドラール、ペリルアルデヒド、シトロネル酸、シネオール、ピノール、アスカリドールが好ましく、ミルセン、オシメン、リモネン、テルピノレン、テルピネン、フェランドレン、シルペストレン、サビネン、カレン、ピネン、カンフェン、トリシクレン、フェンチェンがより好ましく、リモネンがとりわけ好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物には、さらに、界面活性剤(G)が含まれていてもよい。界面活性剤(G)としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤およびフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
前記のシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同29SHPA、同SH30PA、ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(トーレシリコーン(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越シリコーン製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(ジーイー東芝シリコーン(株)製)などが挙げられる。
前記のフッ素系界面活性剤としては、フルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、フロラードFC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同R30(大日本インキ化学工業(株)製)、エフトップEF301、同EF303、同EF351、同EF352(新秋田化成(株)製)、サーフロンS381、同S382、同SC101、同SC105(旭硝子(株)製)、E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)、BM−1000、BM−1100(BM Chemie社製)などが挙げられる。
前記のフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合およびフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、メガファックR08、同BL20、同F475、同F477、同F443(大日本インキ化学工業(株)製)などがあげられる。
これらの界面活性剤は、単独でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
界面活性剤(G)の含有量は、着色感光性樹脂組成物に対し質量分率で、好ましくは0.0005質量%以上0.6質量%以下であり、より好ましくは0.001質量%以上0.5質量%である。界面活性剤(G)の含有量が、前記の範囲にあると、平坦性が良好になる傾向があり好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物には、さらに、充填剤、バインダー樹脂以外の高分子化合物、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、有機酸、有機アミノ化合物、硬化剤などの添加剤を含有していてもよい。
前記の充填剤としては、例えば、ガラス、アルミナなどの微粒子が挙げられる。
前記のバインダー樹脂以外の高分子化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフロロアルキルアクリレートなどが挙げられる。
前記の密着促進剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
前記の酸化防止剤としては、例えば、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールなどが挙げられる。
前記の紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系;
2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系;
2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどのベンゾエート系;
2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシフェノールなどのトリアジン系などが挙げられる。
前記の凝集防止剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられる。
前記の有機酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸などの脂肪族モノカルボン酸類;
しゅう酸、マロン酸、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルこはく酸、テトラメチルこはく酸、シクロヘキサンジカルボン酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸などの脂肪族ジカルボン酸類;
トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸などの脂肪族トリカルボン酸類;
安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸などの芳香族モノカルボン酸類;
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸類;
トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリット酸などの芳香族ポリカルボン酸類などが挙げられる。
前記の有機アミン化合物としては、例えば、n―プロピルアミン、i−プロピルアミン、n−ブチルアミン、i−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、t−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミンなどのモノアルキルアミン類;
シクロヘキシルアミン、2−メチルシクロヘキシルアミン、3−メチルシクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミンなどのモノシクロアルキルアミン類;
メチルエチルアミン、ジエチルアミン、メチルn−プロピルアミン、エチルn−プロピルアミン、ジn−プロピルアミン、ジi−プロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジi−ブチルアミン、ジsec−ブチルアミン、ジt−ブチルアミン、ジn−ペンチルアミン、ジn−ヘキシルアミンなどのジアルキルアミン類;
メチルシクロヘキシルアミン、エチルシクロヘキシルアミンなどのモノアルキルモノシクロアルキルアミン類;
ジシクロヘキシルアミンなどのジシクロアルキルアミン類;
ジメチルエチルアミン、メチルジエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルn−プロピルアミン、ジエチルn−プロピルアミン、メチルジn−プロピルアミン、エチルジn−プロピルアミン、トリn−プロピルアミン、トリi−プロピルアミン、トリn−ブチルアミン、トリi−ブチルアミン、トリsec−ブチルアミン、トリt−ブチルアミン、トリn−ペンチルアミン、トリn−ヘキシルアミンなどのトリアルキルアミン類;
ジメチルシクロヘキシルアミン、ジエチルシクロヘキシルアミンなどのジアルキルモノシクロアルキルアミン類;
メチルジシクロヘキシルアミン、エチルジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミンなどのモノアルキルジシクロアルキルアミン類;
2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、6−アミノ−1−ヘキサノールなどのモノアルカノールアミン類;
4−アミノ−1−シクロヘキサノールなどのモノシクロアルカノールアミン類;
ジエタノールアミン、ジn−プロパノールアミン、ジi−プロパノールアミン、ジn−ブタノールアミン、ジi−ブタノールアミン、ジn−ペンタノールアミン、ジn−ヘキサノールアミンなどのジアルカノールアミン類;
ジ(4−シクロヘキサノール)アミンなどのジシクロアルカノールアミン類;
トリエタノールアミン、トリn−プロパノールアミン、トリi−プロパノールアミン、トリn−ブタノールアミン、トリi−ブタノールアミン、トリn−ペンタノールアミン、トリn−ヘキサノールアミンなどのトリアルカノールアミン類;
トリ(4−シクロヘキサノール)アミンなどのトリシクロアルカノールアミン類;
3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−1,2−ブタンジオール、4−アミノ−1,3−ブタンジオール、3−ジメチルアミノ−1,2−プロパンジオール、3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール、2−ジメチルアミノ−1,3−プロパンジオール、2−ジエチルアミノ−1,3−プロパンジオールなどのアミノアルカンジオール類;
4−アミノ−1,2−シクロヘキサンジオール、4−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオールなどのアミノシクロアルカンジオール類;
1−アミノシクロペンタノンメタノール、4−アミノシクロペンタノンメタノールなどのアミノ基含有シクロアルカノンメタノール類;
1−アミノシクロヘキサノンメタノール、4−アミノシクロヘキサノンメタノール、4−ジメチルアミノシクロペンタンメタノール、4−ジエチルアミノシクロペンタンメタノール、4−ジメチルアミノシクロヘキサンメタノール、4−ジエチルアミノシクロヘキサンメタノールなどのアミノ基含有シクロアルカンメタノール類;
β−アラニン、2−アミノ酪酸、3−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、2−アミノイソ酢酸、3−アミノイソ酢酸、2−アミノ吉草酸、5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、1−アミノシクロプロパンカルボン酸、1−アミノシクロヘキサンカルボン酸、4−アミノシクロヘキサンカルボン酸などのアミノカルボン酸類;
アニリン、o−メチルアニリン、m−メチルアニリン、p−メチルアニリン、p−エチルアニリン、p−n−プロピルアニリン、p−i−プロピルアニリン、p−n−ブチルアニリン、p−t−ブチルアニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−メチル−N,N−ジメチルアニリンなどの芳香族アミン類;
o−アミノベンジルアルコール、m−アミノベンジルアルコール、p−アミノベンジルアルコール、p−ジメチルアミノベンジルアルコール、p−ジエチルアミノベンジルアルコールなどのアミノベンジルアルコール類;
o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、p−ジメチルアミノフェノール、p−ジエチルアミノフェノールなどのアミノフェノール類;
m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸などのアミノ安息香酸類などが挙げられる。
前記の硬化剤としては、例えば、加熱されることによってバインダー樹脂中のカルボキシル基と反応してバインダー樹脂を架橋することができる化合物、単独で重合して着色パターンを硬化させ得る化合物などが挙げられる。前記化合物としては、例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物などが挙げられ、オキセタン化合物が好ましく用いられる。
ここで、エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA系エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ビスフェノールF系エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールF系エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、他の芳香族系エポキシ樹脂、脂環族系エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル系樹脂、グリシジルアミン系樹脂、エポキシ化油等のエポキシ樹脂や、これらのエポキシ樹脂の臭素化誘導体、エポキシ樹脂およびその臭素化誘導体以外の脂肪族、脂環族または芳香族のエポキシ化合物、ブタジエンの(共)重合体のエポキシ化物、イソプレンの(共)重合体のエポキシ化物、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体、トリグリシジルイソシアヌレートなどが挙げられる。
前記のオキセタン化合物としては、例えば、カーボネートビスオキセタン、キシリレンビスオキセタン、アジペートビスオキセタン、テレフタレートビスオキセタン、シクロヘキサンジカルボン酸ビスオキセタンなどが挙げられる。
本発明の着色感光性組成物は、硬化剤としてエポキシ化合物、オキセタン化合物などを含有する場合には、エポキシ化合物のエポキシ基、オキセタン化合物のオキセタン骨格を開環重合させ得る化合物を含んでいてもよい。該化合物としては、例えば、多価カルボン酸類、多価カルボン酸無水物類、酸発生剤などが挙げられる。
前記の多価カルボン酸類としては、例えば、フタル酸、3,4−ジメチルフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸などの芳香族多価カルボン酸類;
こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの脂肪族多価カルボン酸類;
ヘキサヒドロフタル酸、3,4−ジメチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、1,2,4−シクロペンタントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸などの脂環族多価カルボン酸類などが挙げられる。
前記の多価カルボン酸無水物類としては、例えば、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などの芳香族多価カルボン酸無水物類;
無水イタコン酸、無水こはく酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバリル酸、無水マレイン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族多価カルボン酸無水物類;
無水ヘキサヒドロフタル酸、3,4−ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、1,2,4−シクロペンタントリカルボン酸無水物、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、無水ハイミック酸、無水ナジン酸などの脂環族多価カルボン酸無水物類;
エチレングリコールビストリメリテイト酸、グリセリントリストリメリテイト無水物などのエステル基含有カルボン酸無水物類などが挙げられる。
前記のカルボン酸無水物類としては、エポキシ樹脂硬化剤として市販されているものを用いてもよい。前記のエポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、アデカハードナーEH−700(旭電化工業(株)製)、リカシッドHH、MH−700(いずれも、新日本理化(株)製)などが挙げられる。
前記の硬化剤は、単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の着色感光性樹脂組成物を調製する方法としては、例えば、溶剤(E)中において顔料分散剤を併存させて顔料などの着色剤(A)を分散させ、着色剤(A)分散液を調製し、さらに、溶剤(E)に溶解させたバインダー樹脂(B)、光重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、テルペノイド化合物(F)および必要によりその他の添加剤等を溶解させ、前記の着色剤(A)分散液と混合し、必要によりさらに溶剤を添加する方法などが挙げられる。また、着色剤(A)分散液を調製する際に、テルペノイド化合物(F)を添加してもよい。
また、本発明の着色感光性樹脂組成物は、通常、容器に封入して、流通、保管に供される。
本発明の着色感光性樹脂組成物を用いてカラーフィルタのパターンを形成する方法としては、例えば、本発明の着色感光性樹脂組成物を、基板または別の樹脂層(例えば、基板の上に先に形成された別の着色感光性樹脂組成物層など)の上に塗布し、溶剤など揮発成分を除去して着色層を形成し、フォトマスクを介して該着色層を露光して、現像する方法などが挙げられる。
ここで、基板としては、例えば、ガラス基板、シリコン基板、ポリカーボネート基板、ポリエステル基板、芳香族ポリアミド基板、ポリアミドイミド基板、ポリイミド基板、Al基板、GaAs基板などの表面が平坦な基板などが挙げられる。これらの基板は、シランカップリング剤などの薬品による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング処理、スパッタリング処理、気相反応処理、真空蒸着処理などの前処理が施されていてもよい。基板としてシリコン基板を用いる場合、シリコン基板などの表面には電荷結合素子(CCD)、薄膜トランジスタ(TFT)などが形成されていてもよい。
前記の基板や別の樹脂層の上に着色感光性樹脂組成物を塗布するには、従来のスピンコーターや省液コーター、中でもスピンレスコーターを用いて基板などの上に塗布し、次いで溶剤などの揮発成分を加熱により揮発させることが好ましい。このようにして、基板や別の樹脂層の上に着色感光性樹脂組成物の固形分からなる着色層が平坦性よく形成される。
前記の着色層から、パターンを形成するには、下記の方法が例示される。ガラス基板(#1737;コーニング社製)の表面上に、着色感光性樹脂組成物をスピンコート法で塗布した後、100℃で3分間加熱して揮発成分を揮発させて着色感光性樹脂組成物層を形成する。冷却後、この着色感光性樹脂組成物層にフォトマスクを用いてi線〔波長365nm〕を照射する。i線の光源には、例えば、超高圧水銀ランプ(HB−75105AA OP1;ウシオ電機(株)製)が用いられ、照射光量としては通常150mJ/cm2程度である。次いで、現像液(質量分率で水酸化カリウムを0.05%、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムを0.2%それぞれ含有する水溶液)に浸漬して現像し、純水で洗浄後、ガラス基板の着色層が得られる。その後、220℃で20分間加熱処理を行う。こうして、着色層からパターンを形成することができる。
次に、カラーフィルタを製造するには、下記の方法が例示される。ガラス基板(#1737;コーニング社製)の表面上に、着色感光性樹脂組成物(例えば赤色組成物)をスピンコート法で塗布した後、100℃で3分間加熱して揮発成分を揮発させて着色感光性樹脂組成物層を形成する。冷却後、この着色感光性樹脂組成物層にフォトマスクを介してガラス1/3に亙ってi線〔波長365nm〕を照射する。i線の光源としては、例えば、超高圧水銀ランプ(例えば、HB−75105AA OP1;ウシオ電機(株)製)が用いられ、照射光量としては通常150mJ/cm2程度である。次いで、現像液(質量分率で水酸化カリウムを0.05%、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムを0.2%それぞれ含有する水溶液)に浸漬して現像し、純水で洗浄すると、ガラス基板の1/3面に亙って形成された着色層が得られる。その後、220℃で20分間加熱処理を行う。次いで、上記の各工程を異なる色相の着色感光性樹脂組成物を用いて繰り返し、カラーフィルタを得ることができる。
次に、液晶表示装置を製造するには、下記の方法が例示される。
上記で得られるカラーフィルタの上に、ITO、配向膜、ラビング工程を経た基板とTFT基板とをスペーサーを介して張り合わせ、液晶を注入することにより、液晶表示装置を製造することができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、経時安定性に優れていることから、スリットコーターに用いると、平坦性が良好な塗膜を得ることが可能となる。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
<樹脂Aの合成>
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート333gを導入し、フラスコ内雰囲気を空気から窒素にした後、100℃に昇温後、ベンジルメタクリレート70.5g(0.40モル)、グリシジルメタクリレート71.1g(0.50モル)、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート(FA−513M;日立化成工業(株)製)22.0g(0.10モル)および、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート164gからなる混合物にアゾビスイソブチロニトリル3.6gを添加した溶液を滴下ロートから2時間かけてフラスコに滴下し、さらに100℃で5時間撹拌し続けた。次に、フラスコ内雰囲気を窒素から空気にし、メタクリル酸43.0g[0.5モル、(本反応に用いたグリシジルメタクリレートのグリシジル基に対して100モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9gおよびハイドロキノン0.145gをフラスコ内に投入し、110℃で6時間反応を続け固形分酸価が1mgKOH/gとなったところで反応を終了した。次に、テトラヒドロフタル無水フタル酸60.9g(0.40モル)、トリエチルアミン0.8gを加え、120℃で3.5時間反応させ固形分酸価80mgKOH/gの樹脂Bを得た。GPCにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は12,000で、分子量分布(Mw/Mn)は2.1であった。
上記のバインダー樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量の測定については、GPC法を用いて、以下の条件で行った。
装置;HLC-8120GPC(東ソー(株)製)
カラム;TSK−GELG2000HXL
カラム温度;40℃
溶媒;THF
流速;1.0ml/min
被検液固型分濃度;0.001〜0.01質量%
注入量;50μl
検出器;RI
校正用標準物質;TSK STANDARD POLYSTYRENE F−40、F−4、F−1、A−2500、A−500(東ソー(株)製)
本実施例で用いる成分は以下の通りであり、以下、省略して表示することがある。
(A−1)着色剤:C.I.ピグメントレッド254
(A−2)着色剤:C.I.ピグメントレッド177
(B−1)メタクリル酸、ベンジルメタクリレートおよび式(I)で表される成分[式(I)中、Rはメチル基を表し、Rは水素原子を表す。]との共重合体[メタクリル酸単位とベンジルメタクリレート単位と前記の式(I)で表される成分との組成比は物質量比(モル比)で25:60:15、酸価は70、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は9,000である。]
Figure 0004720318
(B−2)樹脂A
(C−1)光重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(D−1)光重合開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン
(D−2)光重合開始剤:2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン
(G−1)光重合開始助剤:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
(E−1)溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(E−2)溶剤:3−エトキシプロピオン酸エチル
(F−1)モノテルペンおよびセスキテルペンからなる群から選ばれる少なくとも1種のテルペノイド化合物:リモネン
(H−1)ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(トーレシリコーン(株)製)
実施例1
〔着色感光性樹脂組成物1の調製〕
(A−1) 2.245質量部
(A−2) 0.527質量部
アクリル系顔料分散剤 0.630質量部
(B−1) 1.762質量部
(C−1) 0.755質量部
(D−1) 0.076質量部
(G−1) 0.025質量部
(D−2) 0.151質量部
(E−1) 20.592質量部
(E−2) 2.370質量部
(F−1) 0.711質量部
(H−1) 0.003質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物1を得た。(F−1)成分の含有量は、溶剤(E)および(F−1)成分の合計量に対して質量分率で、3.00%である。
〔パターンの形成〕
ガラス基板〔#1737;コーニング社製〕の上に、上記で得た着色感光性樹脂組成物をスピンコート法で塗布したのち、100℃で3分間乾燥して揮発分を揮発させて、着色感光性樹脂組成物の層を形成した。
冷却後、この着色感光性樹脂組成物層にフォトマスクを介してi線〔波長365nm〕を照射して露光した。i線の光源としては、超高圧水銀ランプを用い、照射光量は150mJ/cm2とした。フォトマスクとしては、線幅3μm、4μm、5μm、6μm、7μm、8μm、9μm、10μm、20μm、30μm、40μm、50μmおよび100μmの線状の色画素を形成するためのフォトマスクを用いた。
次いで、露光後のガラス基板(表面には着色感光性樹脂組成物層が形成されている)を2時間放置後、現像液(質量分率で水酸化カリウムを0.05%、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムを0.2%それぞれ含む水溶液)に浸漬して現像し、純水で洗浄して、未露光部を除去した。その後、220℃で20分間加熱して、透明なパターンを形成した。線幅10μmパターンの密着性は良好で、3μmまでパターンが残っていた。また、未露光部に残渣は見られず、該未露光部を、顕微分光測定装置(OSP−SP−200;オリンパス(株)製)を用いて透過率(400〜780nmの平均)を測定したところ、99.9%であった。
実施例2
〔着色感光性樹脂組成物2の調製〕
(A−1) 2.245質量部
(A−2) 0.527質量部
アクリル系顔料分散剤 0.630質量部
(B−2) 1.762質量部
(C−1) 0.755質量部
(D−1) 0.076質量部
(G−1) 0.025質量部
(D−2) 0.151質量部
(E−1) 20.592質量部
(E−2) 2.370質量部
(F−1) 0.711質量部
(H−1) 0.003質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物2を得た。(F−1)成分の含有量は、溶剤(E)および(F−1)成分の合計量に対して質量分率で、3.00%である。
〔パターンの形成〕
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物2に置き換える以外は実施例1と同様にして、透明なパターンを形成した。線幅10μmパターンの密着性は良好で、3μmまでパターンが残っていた。また、未露光部に残渣は見られず、該未露光部の透過率(400〜780nmの平均)は、99.8%であった。
実施例3
〔着色感光性樹脂組成物3の調製〕
(A−1) 2.245質量部
(A−2) 0.527質量部
アクリル系顔料分散剤 0.630質量部
(B−1) 1.762質量部
(C−1) 0.755質量部
(D−1) 0.076質量部
(G−1) 0.025質量部
(D−2) 0.151質量部
(E−1) 21.185質量部
(E−2) 2.370質量部
(F−1) 0.119質量部
(H−1) 0.003質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物3を得た。(F−1)成分の含有量は、溶剤(E)および(F−1)成分の合計量に対して質量分率で、0.50%である。
〔パターンの形成〕
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物3に置き換える以外は実施例1と同様にして、透明なパターンを形成した。線幅10μmパターンの密着性は良好で、6μmまでパターンが残っていた。また、未露光部に残渣は見られず、該未露光部の透過率(400〜780nmの平均)は、99.3%であった。
実施例4
〔着色感光性樹脂組成物4の調製〕
(A−1) 2.245質量部
(A−2) 0.527質量部
アクリル系顔料分散剤 0.630質量部
(B−1) 1.762質量部
(C−1) 0.755質量部
(D−1) 0.076質量部
(G−1) 0.025質量部
(D−2) 0.151質量部
(E−1) 20.118質量部
(E−2) 2.370質量部
(F−1) 1.185質量部
(H−1) 0.003質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物4を得た。(F−1)成分の含有量は、溶剤(E)および(F−1)成分の合計量に対して質量分率で、5.02%である。
〔パターンの形成〕
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物4に置き換える以外は実施例1と同様にして、透明なパターンを形成した。線幅10μmパターンの密着性は良好で、3μmまでパターンが残っていた。また、未露光部に残渣は見られず、該未露光部の透過率(400〜780nmの平均)は、99.8%であった。
実施例5
〔着色感光性樹脂組成物5の調製〕
(A−1) 2.245質量部
(A−2) 0.527質量部
アクリル系顔料分散剤 0.630質量部
(B−1) 1.762質量部
(C−1) 0.755質量部
(D−1) 0.076質量部
(G−1) 0.025質量部
(D−2) 0.151質量部
(E−1) 18.933質量部
(E−2) 2.370質量部
(F−1) 2.370質量部
(H−1) 0.003質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物5を得た。(F−1)成分の含有量は、溶剤(E)および(F−1)成分の合計量に対して質量分率で、10.0%である。
〔パターンの形成〕
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物5に置き換える以外は実施例1と同様にして、透明なパターンを形成した。線幅10μmパターンの密着性は良好で、3μmまでパターンが残っていた。また、未露光部に残渣は見られず、該未露光部の透過率(400〜780nmの平均)は、99.7%であった。
実施例6
〔着色感光性樹脂組成物6の調製〕
(A−1) 2.245質量部
(A−2) 0.527質量部
アクリル系顔料分散剤 0.630質量部
(B−1) 1.762質量部
(C−1) 0.755質量部
(D−1) 0.076質量部
(G−1) 0.025質量部
(D−2) 0.151質量部
(E−1) 16.563質量部
(E−2) 2.370質量部
(F−1) 4.740質量部
(H−1) 0.003質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物6を得た。(F−1)成分の含有量は、溶剤(E)および(F−1)成分の合計量に対して質量分率で、20.0%である。
〔パターンの形成〕
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物6に置き換える以外は実施例1と同様にして、透明なパターンを形成した。線幅10μmパターンの密着性は良好で、6μmまでパターンが残っていた。また、未露光部に残渣は見られず、該未露光部の透過率(400〜780nmの平均)は、99.4%であった。
比較例1
〔着色感光性樹脂組成物7の調製〕
(A−1) 2.245質量部
(A−2) 0.527質量部
アクリル系顔料分散剤 0.630質量部
(B−1) 1.762質量部
(C−1) 0.755質量部
(D−1) 0.076質量部
(G−1) 0.025質量部
(D−2) 0.151質量部
(E−1) 21.196質量部
(E−2) 2.370質量部
(F−1) 0.107質量部
(H−1) 0.003質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物7を得た。(F−1)成分の含有量は、溶剤(E)および(F−1)成分の合計量に対して質量分率で、0.452%である。
〔パターンの形成〕
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物7に置き換える以外は実施例1と同様にして、透明なパターンを形成した。線幅10μmパターンが剥離し、また、ガラス基板上の未露光部に残渣が見られ、その透過率(400〜780nmの平均)は、98.0%であった。
比較例2
〔着色感光性樹脂組成物8の調製〕
(A−1) 2.245質量部
(A−2) 0.527質量部
アクリル系顔料分散剤 0.630質量部
(B−1) 1.762質量部
(C−1) 0.755質量部
(D−1) 0.076質量部
(G−1) 0.025質量部
(D−2) 0.151質量部
(E−1) 16.326質量部
(E−2) 2.370質量部
(F−1) 4.977質量部
(H−1) 0.003質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物8を得た。(F−1)成分の含有量は、溶剤(E)および(F−1)成分の合計量に対して質量分率で、21.0%である。
着色感光性樹脂組成物8は超音波で完全に溶解させたあと、1時間放置すると、析出物が観察され評価できなかった。
参考例1
〔着色感光性樹脂組成物9の調製〕
(A−1) 1.750質量部
(A−2) 0.411質量部
アクリル系顔料分散剤 0.490質量部
(B−2) 2.259質量部
(C−1) 0.968質量部
(D−1) 0.097質量部
(G−1) 0.032質量部
(D−2) 0.194質量部
(E−1) 20.592質量部
(E−2) 2.370質量部
(F−1) 0.711質量部
(H−1) 0.003質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物9を得た。(F−1)成分の含有量は、溶剤(E)および(F−1)成分の合計量に対して質量分率で、3.00%である。
〔パターンの形成〕
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物9に置き換える以外は実施例1と同様にして、透明なパターンを形成した。線幅10μmパターンの密着性は良好で、3μmまでパターンが残っていた。また、未露光部に残渣は見られず、該未露光部の透過率(400〜780nmの平均)は、99.8%であった。
実施例7
〔着色感光性樹脂組成物10の調製〕
(A−1) 2.245質量部
(A−2) 0.527質量部
アクリル系顔料分散剤 0.630質量部
(B−1) 1.762質量部
(C−1) 0.755質量部
(D−1) 0.076質量部
(G−1) 0.025質量部
(D−2) 0.151質量部
(E−1) 17.748質量部
(E−2) 2.370質量部
(F−1) 3.555質量部
(H−1) 0.003質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物5を得た。(F−1)成分の含有量は、溶剤(E)および(F−1)成分の合計量に対して質量分率で、15.0%である。
〔パターンの形成〕
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物10に置き換える以外は実施例1と同様にして、透明なパターンを形成した。線幅10μmパターンの密着性は良好で、5μmまでパターンが残っていた。また、未露光部に残渣は見られず、該未露光部の透過率(400〜780nmの平均)は、99.5%であった。
比較例3
〔着色感光性樹脂組成物11の調製〕
(A−1) 2.245質量部
(A−2) 0.527質量部
アクリル系顔料分散剤 0.630質量部
(B−1) 1.762質量部
(C−1) 0.755質量部
(D−1) 0.076質量部
(G−1) 0.025質量部
(D−2) 0.151質量部
(E−1) 21.303質量部
(E−2) 2.370質量部
(H−1) 0.003質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物11を得た。
〔パターンの形成〕
実施例1の着色感光性樹脂組成物1を着色感光性樹脂組成物11に置き換える以外は実施例1と同様にして、透明なパターンを形成した。線幅10μmパターンが剥離し、また、ガラス基板上の未露光部に残渣が見られ、その透過率(400〜780nmの平均)は、97.1%であった。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、カラーフィルタの画素形成に用いられる。

Claims (8)

  1. 着色剤(A)、バインダーポリマー(B)、光重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、溶剤(E)およびテルペノイド化合物(F)を含み、テルペノイド化合物(F)が、モノテルペンの炭化水素、モノテルペンのアルコール、モノテルペンのアルデヒド、モノテルペンのケトンおよびモノテルペンの酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であり、テルペノイド化合物(F)の含有量が溶剤(E)とテルペノイド化合物(F)との合計量に対して質量分率で0.5質量%以上20質量%以下である着色感光性樹脂組成物。
  2. 着色剤(A)、バインダーポリマー(B)、光重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、溶剤(E)ならびにモノテルペンおよびセスキテルペンからなる群から選ばれる少なくとも1種のテルペノイド化合物(F)を含み、テルペノイド化合物(F)の含有量が溶剤(E)とテルペノイド化合物(F)との合計量に対して質量分率で0.5質量%以上20質量%以下である着色感光性樹脂組成物。
  3. 溶剤(E)およびテルペノイド化合物(F)の合計含有量が、着色感光性樹脂組成物に対して質量分率で、70質量%以上95質量%以下である請求項1又は2記載の組成物。
  4. テルペノイド化合物(F)が、リモネンである請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 溶剤(E)が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートおよび3−エトキシプロピオン酸エチルの2種を含んでなる請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の組成物を用いて形成したパターン。
  7. 請求項6記載のパターンを含むカラーフィルタ。
  8. 請求項7記載のカラーフィルタを具備してなる液晶表示装置。
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