JP2007319768A - 排ガス浄化触媒製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】排ガス浄化触媒における金属粒子、特にバリウム粒子の分散性を改良する排ガス浄化触媒製造方法を提供する。
【解決手段】金属塩を含有する溶液2を担体3に含浸及び乾燥させて、金属塩の粒子1を担体上に担持させることを含む、排ガス浄化触媒製造方法であって、(a)溶液に、金属塩粒子に対して吸着配位する傾向がアンモニアよりも小さい塩基を含有させて、溶液を塩基性にすることによって、金属塩粒子が、負のゼータ電位を有するようにすること、又は(b)溶液に、酸及び金属塩粒子に対して吸着配位する塩基を含有させて、溶液を酸性にすることによって、金属塩粒子が、正のゼータ電位を有するようにすることを含む、排ガス浄化触媒製造方法とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、排ガス浄化触媒、特にバリウムを担持している排ガス浄化触媒の製造方法に関する。
自動車エンジン等の内燃機関からの排ガス中には、窒素酸化物(NO)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)等が含まれる。従って一般に、CO及びHCを酸化し、且つNOを還元する排ガス浄化触媒によって浄化した後で、これらの排ガスを大気中に放出している。この排ガス浄化触媒では一般的に、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)等の貴金属をγ−アルミナ等の多孔質担体に担持させて用いている。
また近年では、これら貴金属と併せて、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を担体に担持させて、排ガス浄化触媒を得ることも知られている。このようにアルカリ金属及びアルカリ土類金属を用いた触媒としては、空燃比がリーン状態のときにNOを吸蔵し、空燃比がリッチ状態になったとき、例えば一定間隔でリッチスパイクを行ったときに、吸蔵したNOをNに還元させるNO吸蔵還元触媒が知られている。このNO吸蔵還元触媒は、アルミナのような多孔質酸化物担体に、白金、ロジウム又はパラジウムのような貴金属と、カリウム及びバリウムのようなアルカリ金属及びアルカリ土類金属元素から選択されるNO吸蔵材とを担持させたものである。
このNO吸蔵還元触媒の製造においては従来一般的に、基材にコートされているアルミナ担体を、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液のような貴金属溶液に浸漬し、乾燥及び焼成し、そしてこのようにして貴金属を担持させた担体を、酢酸バリウム水溶液のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩溶液に浸漬し、乾燥及び焼成して製造していた(特許文献1)。
しかしながらこのように金属塩、特にバリウム塩を用いた排ガス浄化触媒の製造では、特許文献2に記載のように、得られる排ガス浄化触媒において、これらのアルカリ土類金属粒子の分散性が不十分であることが分かっている。これに関し、特許文献2では、白金のシンタリングを、白金−ロジウム等の複合金属コロイドを用いることにより抑制し、且つ白金の近傍にバリウムを高分散に担持することにより、従来よりも優れたNO吸蔵能を有する自動車用排ガス浄化用触媒を提供している。
尚、担体への触媒成分の高分散担持に関し、特許文献3では、貴金属クラスターカルボニル化合物を用い、この化合物と担体表面のヒドロキシル基との大きい親和性を用いて、貴金属を高分散で担体に担持させている。
特許第3311012号公報 特開2000−279824号公報 特開平11−192432号公報
特許文献2でも指摘されているように、金属塩、特にバリウム塩のような金属塩を用いた排ガス浄化触媒の製造では、得られる排ガス浄化触媒において、これらの金属の粒子の分散性が不十分な場合があることが知られている。従って本発明では、排ガス浄化触媒における金属粒子の分散性を改良する排ガス浄化触媒製造方法を提供する。
本件発明者等は、排ガス浄化触媒における金属粒子の不十分な分散性が、金属塩溶液の乾燥時に析出する金属塩粒子の移動に起因していること、及びこのような金属塩粒子を帯電させることによって、金属塩粒子の移動を抑制できることを見出して、本発明に想到した。すなわち、比較的小さい溶解度を有する酢酸バリウムのような金属塩は、乾燥の比較的早期において過飽和になって金属塩粒子として析出し、更に溶液を乾燥していくのに伴って、溶液の表面張力によってこの粒子が移動・凝集していること、金属塩粒子が比較的帯電していないこと、及び金属塩粒子の帯電を促進させると、乾燥の間の金属塩粒子の移動・凝集が抑制されることを見出して、本発明に想到した。
本発明の第1の排ガス浄化触媒製造方法は、下記のようなものである:
金属塩、例えば酢酸バリウムを含有する溶液を担体に含浸及び乾燥させて、金属塩の粒子を担体上に担持させることを含む、排ガス浄化触媒製造方法であって、
溶液に、金属塩粒子に対して吸着配位する傾向がアンモニアよりも小さい塩基、例えば第4級アンモニウム化合物、及び随意にアンモニアを含有させて、溶液を塩基性にすることによって、金属塩粒子が、負のゼータ電位、特に−5mVよりも小さいゼータ電位を有するようにすることを含む、排ガス浄化触媒製造方法。
この本発明の第1の排ガス浄化触媒製造方法によれば、金属塩粒子への塩基の吸着を抑制することによって金属塩粒子の帯電を促進し、それによって金属塩粒子同士の静電気的な反発力を利用して、溶液の乾燥の間における金属塩粒子の移動・凝集を抑制することができる。
この本発明の第1の排ガス浄化触媒製造方法では、担体の表面を前処理することによって、例えば有機塩基を用いて担体の表面を前処理することによって、溶液を塩基性にしたときに、担体が正のゼータ電位を有するようにすることを、更に含むことができる。
本発明の第1の排ガス浄化触媒製造方法のこの態様によれば、金属塩粒子同士の静電気的な反発力を利用するのと併せて、担体と金属塩粒子との間の静電気的な引力を利用して、溶液の乾燥の間における金属塩粒子の移動・凝集を抑制することができる。
また本発明の第2の排ガス浄化触媒製造方法は、下記のようなものである:
金属塩、例えば酢酸バリウムを含有する溶液を担体に含浸及び乾燥させて、金属塩の粒子を担体上に担持させることを含む、排ガス浄化触媒製造方法であって、
溶液に、酸、特に金属塩と同じ酸根を有する酸、及び金属塩粒子に対して吸着配位する塩基、例えばアンモニア又はアミン、特にアンモニアを含有させて、溶液を酸性にすることによって、金属塩粒子が、正のゼータ電位、特に+5mVよりも大きいゼータ電位を有するようにすることを含む、排ガス浄化触媒製造方法。
この本発明の第2の排ガス浄化触媒製造方法によれば、金属塩粒子への塩基の吸着を促進することによって金属塩粒子の帯電を促進し、それによって金属塩粒子同士の静電気的な反発力を利用して、溶液の乾燥の間における金属塩粒子の移動・凝集を抑制することができる。
この本発明の第2の排ガス浄化触媒製造方法では、担体の表面を前処理することによって、例えば有機酸を用いて担体の表面を前処理することによって、溶液を酸性にしたときに、担体が負のゼータ電位を有するようにすることを、更に含むことができる。
本発明の第2の排ガス浄化触媒製造方法のこの態様によれば、金属塩粒子同士の静電気的な反発力を利用するのと併せて、担体と金属塩粒子との間の静電気的な引力を利用して、溶液の乾燥の間における金属塩粒子の移動・凝集を抑制することができる。
尚、「ゼータ(ζ)電位」は、界面動電位とも呼ばれ、固体と液体の界面における電位差のうちの、界面動電現象に有効に作用する部分を意味する。本発明に関し、このゼータ電位は、電気泳動光散乱法であるレーザードップラー法によって測定されるゼータ電位である。
本発明は、金属塩を含有する溶液を担体に含浸及び乾燥させて、金属塩の粒子を担体上に担持させることを含む、排ガス浄化触媒製造方法に関する。
本発明の第1の排ガス浄化触媒製造方法は、上記の排ガス浄化触媒製造方法において、溶液に、金属塩粒子に対して吸着配位する傾向がアンモニアよりも小さい塩基を含有させて、溶液を塩基性にすることによって、金属塩粒子が、負のゼータ電位を有するようにすることを含む。
また、本発明の第2の排ガス浄化触媒製造方法は、上記の排ガス浄化触媒製造方法において、溶液に、酸、及び金属塩粒子に対して吸着配位する塩基を含有させて、溶液を酸性にすることによって、金属塩粒子が、正のゼータ電位を有するようにすることを含む。
本発明の排ガス浄化触媒製造方法では、カリウム等のアルカリ金属、バリウム等のアルカリ土類金属、白金等の貴金属、及び/又はマンガン等の貴金属以外の遷移金属を、これらの金属の塩を用いて担体に担持することができる。また当然に、一般的な排ガス浄化触媒製造方法で行われるようにして貴金属を担持し、その後で本発明の排ガス浄化触媒製造方法によってアルカリ土類金属等の他の金属を担持することもできる。また例えば、本発明の方法によってアルカリ土類金属を担持することを意図する場合、アルカリ土類金属塩を含有する溶液が更に、貴金属の塩、アルカリ金属の塩等を含有するようにして、アルカリ土類金属を担体に担持させるのと同時に、貴金属、アルカリ金属等の他の金属を担体に担持させることもできる。
本発明の排ガス浄化触媒製造方法では、粉体状の担体に直接に金属を担持することができる。また本発明の排ガス浄化触媒の製造方法では、セラミック製ハニカム基材、例えばコージェライト製ハニカム基材のような基材の表面に担体粉末をコートして触媒担持層を形成し、この触媒担持層の担体に対して金属を担持することもできる。
本発明の排ガス浄化触媒製造方法で用いる乾燥及び焼成条件としては、排ガス浄化触媒の製造において金属塩を用いて金属を担体に担持するために一般的に用いられている条件を用いることができる。従って例えば、100〜250℃での1〜3時間の乾燥、及び400〜600℃での1〜3時間の焼成を行うことができる。またこの乾燥工程においては、マイクロ波を使用した乾燥方法等を用いることもできる。
以下では、本発明の排ガス浄化触媒製造方法で用いる材料等について、より詳細に説明する。
(担体に担持する金属)
本発明の排ガス浄化触媒製造方法は、任意の金属を担体に担持するために用いることができる。この本発明の排ガス浄化触媒製造方法で使用することが好ましい金属塩としては、担体に対して多量に担持することを意図する金属の塩、その塩の溶解度が比較的低い金属の塩、及び/又は同時に均一に担持させることが望まれる複数種の金属塩を挙げることができる。このような金属塩は一般に、塩溶液を用いて担体に担持させるとき、溶液の乾燥除去に伴って比較的早期に金属塩粒子として析出し、この粒子が移動及び凝集する傾向がある。
この金属塩粒子の移動・凝集機構について、図1を用いて説明する。この図1では、触媒担体3、この触媒担体上の2つの金属塩粒子1、及び飽和塩溶液2がモデル化されている。この図1で示される状態では、溶液の表面張力によって2つの塩粒子間に働く引力(図1の矢印4で示す)は、溶液の表面張力に比例する。
尚、比較的大きい溶解度を有し、また過飽和の状態でも析出しにくい金属塩では、金属塩の粒子が析出する濃度において溶液の粘性が高く、従って粒子の移動による問題は比較的少ない。参考までに、カリウム及びバリウムの塩の溶解度を、下記の表1に示す:
Figure 2007319768
また、本発明の排ガス浄化触媒製造方法で用いることが好ましい金属塩としては、溶液のpHの変動にもかかわらず帯電しにくい粒子を形成する金属塩、特にギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩のようなカルボン酸塩、例えば酢酸バリウムを挙げることができる。このような帯電しにくい金属塩の粒子では、粒子間の静電気的反発力がなく、従って粒子同士の凝集を防ぐことができなかった。
一般に、焼成後の金属酸化物粒子等は、粒子を含有している溶液を酸性にすると正のゼータ電位を有し、粒子を含有している溶液を塩基性にすると負のゼータ電位を有する。すなわち、焼成後の金属酸化物粒子等は、図2でγ−アルミナに関して示すようなゼータ電位曲線を有することが多い。これに対して塩溶液の乾燥に伴って析出する金属塩粒子では、図2で酢酸バリウムに関して示すようなゼータ電位曲線を示すことがある。尚、この図2に示すゼータ電位曲線は、酸及び塩基としてそれぞれ、酢酸及びアンモニア水を用いることによってpHを調整して得たものである。
これは、焼成後の金属酸化物粒子等では、表面のヒドロキシル基が減少しているのに対して、塩溶液の乾燥に伴って析出する金属塩粒子では、粒子の周囲が水和しており、それによって金属塩粒子の表面の水和した部分にアンモニウムイオン(NH )、酢酸イオン(CHCOO)等が配位して、粒子の電荷が中和されることによると考えられる。
従って、上記記載から理解されるように、本発明の排ガス浄化触媒製造方法で用いることが好ましい具体的な金属塩としては、貴金属以外の遷移金属の塩、又はアルカリ土類金属塩、特にカルボン酸塩を挙げることができる。
ここでこのアルカリ土類金属としては、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)及びラジウム(Ra)を挙げることができる。排ガス浄化触媒の用途では一般に、バリウムを用いることがNOの吸蔵性能に関して好ましい。本発明の方法によって担体にバリウムを担持させる場合、バリウム塩として、酢酸バリウム又は硝酸バリウム、特に酢酸バリウムを用いることが、塩の溶解度、焼成の容易さ等に関して好ましい。
また遷移金属としては、排ガス浄化触媒の用途で使用される任意の遷移金属、例えばマンガン、クロム、バナジウム等を挙げることができる。
本発明の方法で用いる金属塩は、溶液中において、任意の濃度、特に排ガス浄化触媒の製造において一般的な濃度で用いることができる。溶液中における金属塩の濃度は、担体に担持させる金属の量を考慮して決定することができる。
(担体)
本発明の方法で用いる担体としては、排ガス浄化触媒の製造のために一般に使用される金属酸化物担体のような担体、特に粉末状の担体、又は成形された若しくは基材にコートされた担体層を用いることができる。金属酸化物担体の例としては、アルミナ、シリカ、シリカアルミナ、ゼオライト、モルデナイト、チタニア、セリア及びジルコニアからなる群より選択される担体、特にアルミナ担体を挙げることができる。
(本発明の第1の方法で用いることができる塩基)
金属塩粒子に対して吸着配位する傾向がアンモニアよりも小さい塩基としては、アミン及び第4級アンモニウム化合物からなる群より選択される塩基、特に第3級及び第4級アンモニウム化合物、より特に第4級アンモニウム化合物を挙げることができる。これらの塩基を水溶液に溶解させたときに得られるアンモニウムイオンは、排ガス浄化触媒の製造において塩基として一般に使用されるアンモニアから得られるアンモニウムイオンと比較して、立体障害のために金属塩粒子に対して配位吸着しにくい。特に、第4級アンモニウムイオン化合物では、窒素原子が立体的に遮蔽されているので、金属塩粒子に吸着配位する傾向が特に小さい。従ってこれらの塩基は、塩基性のpHにおいて、金属塩粒子が負のゼータ電位、例えば−5mV以下、−7mV以下、又は−10mV以下のゼータ電位を有することを可能にする。
アミンの具体例としては、第1〜第3級アミン、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミンのような第3級アミンを挙げることができる。第4級アンモニウム化合物の具体例としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、ジベンジルジメチルアンモニウム、コリン等の水酸化物又は塩を挙げることができる。
吸着する傾向が比較的小さいこれらの塩基は、析出する金属塩粒子が帯電するのに十分な塩基性の溶液を提供する量で使用することができる。従って例えばこの塩基は、溶液のpH値を7.5超、8超又は9超にする量で使用することができる。尚、吸着する傾向が比較的小さいこれらの塩基とあわせて、アンモニアを用いることもできる。このような態様では、安価なアンモニアを用いつつ、アンモニアの濃度が比較的低いことによって、本発明の第1の方法の利益を得ることができる。
(本発明の第1の方法での担体表面の処理)
本発明の第1の方法を用いて、析出する金属塩の粒子が負のゼータ電位を有するよう場合、担体の表面を前処理することによって、溶液を塩基性にしたときに、担体が正のゼータ電位、例えば+5mV超、+7mV超、又は+10mV超のゼータ電位を有するようにすることが好ましい。
ここでこの担体の前処理は、有機塩基、例えばテトラエチルアンモニウムのような第4級アンモニウム化合物を用いて行うことができる。具体的にはこの前処理は、有機塩基を溶媒に溶解させて溶液を得、得られた溶液を担体に含浸させ、乾燥させることによって行うことができる。尚、前処理をされる担体が金属酸化物担体である場合、その表面の水酸基部分に吸着、結合等することができる化合物、例えば水酸基を有する有機塩基を選択することが好ましい場合がある。
尚、第4級アンモニウム化合物の具体例としては、ベンザルコニウム、コリン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、ジベンジルジメチルアンモニウム等の水酸化物又は塩、特に塩化ベンザルコニウム及び塩化コリンを挙げることができる。上述のように、担体が金属酸化物担体である場合、塩化コリンのような水酸基を有する第4級アンモニウム化合物の使用は、担体表面への吸着性に関して好ましいことがある。
(本発明の第2の方法で用いることができる塩基)
本発明の第2の方法で用いることができる塩基としては、アンモニア及びアミンからなる群より選択される塩基、特にアンモニアを挙げることができる。これらの塩基を水溶液に溶解させたときに得られるアンモニウムイオンは、金属塩粒子に対して配位吸着することができ、従って金属塩粒子を比較的正に帯電させることができる。
本発明の第2の方法において使用するアミンとしては、比較的短いアルキル鎖を有するものが水溶性に関して好ましい。アミンの具体例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、エチレンジアミン、プロピルアミン、ジエチルアミン、ベンジルアミン、ピリジン、ピペリジン等を挙げることができる。
これらのアンモニア及びアミンは、金属塩粒子に十分な正の電荷を与えることができる量で使用することができる。従ってこの例えばアンモニア及びアミンの使用量は、これらの化合物が金属塩粒子に配位吸着する程度、析出する金属塩粒子の量等に依存する。
(本発明の第2の方法で用いることができる酸)
本発明の第2の方法では、任意の酸を用いることができる。ここで用いることができる酸としては、塩酸、硝酸、硫酸のような無機酸、カルボン酸のような有機酸を挙げることができる。好ましくは使用する酸は、得られる触媒において好ましくない影響を与えない酸、特にカルボン酸のような有機酸である。このカルボン酸としては例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸のような脂式カルボン酸を挙げることができる。
また、この酸が本発明の第2の方法において使用する金属塩と反応して比較的溶解度の低い塩を形成する場合、この新たに形成された塩は早期に析出する。従ってこのような塩の早期の析出を避けるために、本発明の方法において使用する金属塩と同じ酸根(共役塩基)を有する酸を用いることが好ましいことがある。すなわち例えば、本発明の排ガス浄化触媒製造方法において酢酸バリウムを用いて担体にバリウムを担持する場合、本発明の第2の方法で用いる酸としては酢酸を用いることが好ましいことがある。
本発明の第2の方法で用いることができる酸は、析出する金属塩粒子が帯電するのに十分な酸性の溶液を提供する量で使用することができる。従ってこの酸は、溶液のpH値を6.5未満又は6未満にする量で用いることができる。
(本発明の第2の方法を含む方法での担体表面の処理)
本発明の第2の方法を用いて、析出する金属塩の粒子が正のゼータ電位を有するよう場合、担体表面を前処理することによって、溶液を酸性にしたときに、担体が負のゼータ電位、例えば−5mV未満、−7mV未満又は−10mV未満のゼータ電位を有するようにすることが好ましい。
ここでこの担体の前処理は、有機酸を用いて行うことができる。具体的にはこの前処理は、有機酸を溶媒に溶解させて溶液を得、得られた溶液を担体に含浸させ、乾燥させることによって行うことができる。
有機酸の具体例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、クエン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸のようなカルボン酸を挙げることができる。シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、テレフタル酸のような多価カルボン酸、より特にマレイン酸、フマル酸のような二重結合を有する多価カルボン酸の使用は、担体、特に金属酸化物担体の表面への吸着性に関して好ましい。
以下では、比較例及び実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(酢酸バリウム粒子のゼータ電位評価)
以下では、比較例1並びに実施例1及び2を用いて、酢酸バリウム粒子のゼータ電位について評価する。
比較例1
この比較例では、酢酸バリウム溶液を乾燥によって予め過飽和状態にして、酢酸バリウム粒子含有溶液を生成した。この酢酸バリウム粒子含有溶液のpHを調整して、溶液のpHと酢酸バリウム粒子のゼータ電位との関係を調べた。尚、溶液を塩基性にするときにはアンモニア水を用い、また溶液を酸性にするときには酢酸を用いた。結果を図3に示している。
図3から理解されるように、酢酸バリウム粒子のゼータ電位は、溶液のpH値の変動にもかかわらずほぼ一定であった。これは、溶液が塩基性であるときには、正のイオンであるアンモニウムイオンが酢酸バリウム粒子の表面に配位吸着して、粒子の負への帯電を打ち消していること、及び溶液が酸性であるときには、負のイオンである酢酸イオンが酢酸バリウム粒子の表面に配位吸着して、粒子の正への帯電を打ち消していることによると考えられる。
実施例1
この実施例は、アンモニアの代わりにテトラエチルアンモニウム(TEA)を用いて酢酸バリウム粒子を含有する溶液をpH9及び10の塩基性にしたことを除いて、比較例と同様にして行った。結果を図3に示している。
図3から理解されるように、酢酸バリウム粒子のゼータ電位は比較的大きい負の値であった。これは、テトラエチルアンモニウムイオンは、酢酸バリウム粒子に配位吸着する傾向が小さいことによると考えられる。
実施例2
この実施例は、酢酸を用いて酢酸バリウム粒子を含有する溶液を酸性にするのにあわせて、この溶液にアンモニアを加えたことを除いて、比較例と同様にして行った。尚、この実施例では、pHを4及び4.5に調節した。結果を図3に示している。
図3から理解されるように、酢酸バリウム粒子のゼータ電位は比較的大きい正の値であった。これは、正のイオンであるアンモニウムイオンが、酢酸バリウム粒子に配位吸着していることによると考えられる。
(酢酸バリウム粒子のゼータ電位評価)
以下では、比較例2及び実施例3〜6を用いて、本発明の方法による炭酸バリウム粒子粗大化抑制効果について評価する。
比較例2
この比較例では、酢酸バリウム溶液を乾燥によって予め過飽和状態にして、酢酸バリウム粒子含有溶液を生成した。この酢酸バリウム粒子含有溶液を、pHの調整を行なわずに、表面処理を行っていないγ−アルミナ担体に含浸させ、250℃で通風することによって乾燥し、空気中において焼成して、バリウム担持γ−アルミナ担体を得た。このようにして得たバリウム担持γ−アルミナ担体を、空気中において700℃で50時間にわたって加熱して耐久を行った。γ−アルミナ担体に担持された酢酸バリウムは、空気中での焼成及び耐久によって、炭酸バリウムに変化した。耐久の後で、X線回折法を用いて炭酸バリウム粒子の粒子径を測定した。実験条件の概略及びX線回折分析による結果を、下記の表2に示す。
実施例3
酢酸バリウム粒子含有溶液にテトラエチルアンモニウム(TEA)を加えて、溶液のpHを9〜10にしたことを除いて比較例2の場合と同様にして、バリウム担持γ−アルミナ担体を得、このバリウム担持γ−アルミナ担体に対して耐久を行った。耐久の後で、X線回折法を用いて炭酸バリウム粒子の粒子径を測定した。実験条件の概略及びX線回折分析による結果を、下記の表2に示す。また、この実施例で用いた酢酸バリウム粒子及びγ−アルミナ担体のゼータ電位の、pH値に対する変化を、図4に示す。
実施例4
酢酸バリウム粒子含有溶液に等モルのアンモニア水を加え、その後で酢酸を添加して、溶液のpHを4〜4.5にしたことを除いて比較例2の場合と同様にして、バリウム担持γ−アルミナ担体を得、このバリウム担持γ−アルミナ担体に対して耐久を行った。耐久の後で、X線回折法を用いて炭酸バリウム粒子の粒子径を測定した。実験条件の概略及びX線回折分析による結果を、下記の表2に示す。また、この実施例で用いた酢酸バリウム粒子及びγ−アルミナ担体のゼータ電位の、pH値に対する変化を、図5に示す。
実施例5
エタノール中に0.5mol/Lのテトラエチルアンモニウムを含有する溶液を、γ−アルミナ担体に含浸させ、120℃で乾燥させて、テトラエチルアンモニウム表面処理γ−アルミナ担体を得た。
このようにして得たテトラエチルアンモニウム(TEA)表面処理γ−アルミナ担体を用いたことを除いて実施例3の場合と同様にして、バリウム担持γ−アルミナ担体を得、このバリウム担持γ−アルミナ担体に対して耐久を行った。耐久の後で、X線回折法を用いて炭酸バリウム粒子の粒子径を測定した。実験条件の概略及びX線回折分析による結果を、下記の表2に示す。また、この実施例で用いた酢酸バリウム粒子及びγ−アルミナ担体のゼータ電位の、pH値に対する変化を、図6に示す。
図6から理解されるように、γ−アルミナ担体を予めテトラエチルアンモニウムで処理することによって、塩基性のpHにおいて担体が正のゼータ電位を有している。
実施例6
エタノール中に0.5mol/Lのフマル酸を含有する溶液を、γ−アルミナ担体に含浸させ、120℃で乾燥させて、フマル酸表面処理γ−アルミナ担体を得た。
このようにして得たフマル酸表面処理γ−アルミナ担体を用いたことを除いて実施例4の場合と同様にして、バリウム担持γ−アルミナ担体を得、このバリウム担持γ−アルミナ担体に対して耐久を行った。耐久の後で、X線回折法を用いて炭酸バリウム粒子の粒子径を測定した。実験条件の概略及びX線回折分析による結果を、下記の表2に示す。また、この実施例で用いた酢酸バリウム粒子及びγ−アルミナ担体のゼータ電位の、pH値に対する変化を、図7に示す。
図7から理解されるように、γ−アルミナ担体を予めフマル酸で処理することによって、酸性のpHにおいて担体が負のゼータ電位を有している。
Figure 2007319768
表2から理解されるように、比較例2でのように酢酸バリウム粒子を帯電させない場合と比較して、実施例3〜6でのように酢酸バリウム粒子を帯電させた場合には、粒子の凝集及び粗大化が抑制されていた。また実施例3〜6のなかでは、酢酸バリウム粒子を帯電させたのに加えて、担体を酢酸バリウム粒子と反対に帯電させた実施例5及び6において、特に粒子の凝集及び粗大化が抑制されていた。
(排ガス浄化触媒評価)
以下の比較例3及び実施例7では、本発明の方法によって得られる排ガス浄化触媒の排ガス浄化性能を評価する。
比較例3
コージェライト製ハニカム基材にコートされているアルミナ担体を、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液に浸漬し、乾燥及び焼成して、白金担持担体を得た。この白金担持担体を、酢酸カリウム及び酢酸バリウムを含有する水溶液に浸漬し、乾燥及び焼成して、NO吸蔵還元触媒を製造した。このNO吸蔵還元触媒は、白金2g/担体−L、カリウム0.1mol/担体−L、及びバリウム0.2mol/担体−Lを担持していた。
このようにして得たNO吸蔵還元触媒を、空気中において750℃で20時間にわたって加熱して耐久を行った。耐久後のNO吸蔵還元触媒に対して、排気量2リットルの直噴エンジンからの排ガスを供給して、150〜600℃の排ガス温度でNO浄化率を評価した。実験条件の概略を、下記の表3に示す。また、NO浄化率を図8に示す。
実施例7
実施例6の場合と同様にして酢酸バリウム粒子含有溶液に酢酸及びアンモニアを加え、且つフマル酸表面処理γ−アルミナ担体を用いたことを除いて比較例3と同様にして、NO吸蔵還元触媒を得、耐久を行い、NO浄化率を評価した。実験条件の概略を下記の表3に示す。また、NO浄化率を図8に示す。
Figure 2007319768
(粒子帯電性評価)
以下の実施例8では、粒子が析出する乾燥工程において予め酢酸及びアンモニアを含有させておく場合にも、実施例2でのように粒子を含有する溶液に酢酸及びアンモニアを含有させる場合と同様に、粒子を帯電させることができることを確認する。
実施例8
酢酸バリウム粒子が残っている酢酸バリウム飽和溶液に、0.05Mとなるようにアンモニア水を加え、更に溶液のpHが5.5となるように酢酸を添加した。その後、更に撹拌を行って、酢酸及びアンモニア含有酢酸バリウム飽和溶液を得た。このときの飽和溶液のpHは5.7であった。この飽和塩溶液の上澄み溶液を得、この上澄み溶液を、ドライヤー加熱空気気流中に噴射して乾燥させ、残留溶液を回収した。ここでこのドライヤー加熱空気気流は、上澄み溶液の噴射部において約120℃の温度を有していた。
動的光散乱計を用いて、得られた残留溶液中に微粒子が存在することを確認した。その後、電気泳動光散乱計によって、この微粒子の帯電状態を評価した。これによれば、微粒子は+17.5mVに帯電していた。従って、粒子が析出する乾燥工程において予め酢酸及びアンモニアを含有させておく場合にも、粒子を含有する溶液に酢酸及びアンモニアを含有させる場合と同様に、粒子を帯電させることができることが確認された。
金属塩を用いた排ガス浄化触媒の製造における金属塩粒子の移動及び凝集機構を説明する図である。 一般的なγ−アルミナ及び炭酸バリウム粒子の、pHに対するデータ電位の変化を示す図である。 比較例1並びに実施例1及び2の炭酸バリウム粒子の、pHに対するデータ電位の変化を示す図である。 実施例3のγ−アルミナ担体及び炭酸バリウム粒子の、pHに対するデータ電位の変化を示す図である。 実施例4のγ−アルミナ担体及び炭酸バリウム粒子の、pHに対するデータ電位の変化を示す図である。 実施例5のγ−アルミナ担体及び炭酸バリウム粒子の、pHに対するデータ電位の変化を示す図である。 実施例6のγ−アルミナ担体及び炭酸バリウム粒子の、pHに対するデータ電位の変化を示す図である。 比較例3及び実施例7の排ガス浄化触媒によるNO浄化率を示す図である。
符号の説明
1 金属塩粒子
2 飽和塩溶液
3 触媒担体
4 金属塩粒子間の引力を表す矢印

Claims (14)

  1. 金属塩を含有する溶液を担体に含浸及び乾燥させて、前記金属塩の粒子を前記担体上に担持させることを含む、排ガス浄化触媒製造方法であって、
    前記溶液に、前記金属塩粒子に対して吸着配位する傾向がアンモニアよりも小さい塩基を含有させて、前記溶液を塩基性にすることによって、前記金属塩粒子が、負のゼータ電位を有するようにすることを含む、排ガス浄化触媒製造方法。
  2. 前記金属塩が、酢酸バリウムを含む、請求項1に記載の排ガス浄化触媒製造方法。
  3. 前記塩基が、第4級アンモニウム化合物である、請求項1又は2に記載の排ガス浄化触媒製造方法。
  4. 前記負のゼータ電位が、−5mVよりも小さい、請求項1〜3のいずれかに記載の排ガス浄化触媒製造方法。
  5. 前記担体の表面を前処理することによって、前記溶液を塩基性にしたときに、前記担体が正のゼータ電位を有するようにすることを更に含む、請求項1〜4のいずれかに記載の排ガス浄化触媒製造方法。
  6. 前記担体表面の前処理を、有機塩基を用いて行う、請求項5に記載の排ガス浄化触媒製造方法。
  7. 金属塩を含有する溶液を担体に含浸及び乾燥させて、前記金属塩の粒子を前記担体上に担持させることを含む、排ガス浄化触媒製造方法であって、
    前記溶液に、酸、及び前記金属塩粒子に対して吸着配位する塩基を含有させて、前記溶液を酸性にすることによって、前記金属塩粒子が、正のゼータ電位を有するようにすることを含む、排ガス浄化触媒製造方法。
  8. 前記金属塩が、酢酸バリウムを含む、請求項7に記載の排ガス浄化触媒製造方法。
  9. 前記塩基が、アンモニア又はアミンである、請求項7又は8に記載の排ガス浄化触媒製造方法。
  10. 前記塩基が、アンモニアである、請求項9に記載の排ガス浄化触媒製造方法。
  11. 前記酸の酸根が、前記金属塩の酸根と同じである、請求項7〜10のいずれかに記載の排ガス浄化触媒製造方法。
  12. 前記正のゼータ電位が、+5mVよりも大きい、請求項7〜11のいずれかに記載の排ガス浄化触媒製造方法。
  13. 前記担体の表面を前処理することによって、前記溶液を酸性にしたときに、前記担体が負のゼータ電位を有するようにすることを更に含む、請求項7〜12のいずれかに記載の排ガス浄化触媒製造方法。
  14. 前記担体表面の前処理を、有機酸を用いて行う、請求項13に記載の排ガス浄化触媒製造方法。
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