JP2007317956A - 発光装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ほぼ中央部に貫通孔24を形成した絶縁性の基体30と、該基体の前記貫通孔に収容された熱伝導率の高い絶縁基体でなる放熱体40と、該放熱体の上面に実装された発光素子21とを有しており、少なくとも、前記放熱体40の前記発光素子21を実装した実装面に反射金属膜23を形成したことを特徴とする発光装置。
【選択図】図2
Description
図4において、発光装置1は、積層基板2と、積層基板2内に配置され、該積層基板2よりも高い熱伝導率を有する放熱部材3と、該放熱部材3の上に接着部材6を用いて接合されたLED素子4と、該LED素子4の周囲を囲むように配置され、LED素子4からの光を上方に反射する反射面3aを備えるパッケージ3と、LED素子4を封止するモールド樹脂とを有している。
つまり、該LED素子4に大電流を流すと、その分多量の熱が生成され、その熱が放熱部材3に伝えられる。放熱部材3は、この熱を図示しない2次基板、すなわち、実装基板に伝えると同時に、当該熱の影響で、その熱膨張係数にしたがって、熱膨張する。
ここで、LED素子4を構成する基板は、セラミックスであり、当該基板部分が、接着部材6で放熱部材3に接合されているため、このセラミックス部分の熱膨張係数と、金属である放熱部材3の熱膨張係数の相違により、接合した接着部材6部分に応力が加わり、破壊されるおそれがある。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
これらの図において、発光装置20は、ほぼ中央に貫通孔24を形成した絶縁性の基体30と、該基体30の貫通孔24内に上面が突出するように挿入された熱伝導率の高い絶縁性の放熱体40と、該放熱体40の上面に実装された発光素子21とを有していて、放熱体40の上面において、発光素子21を実装した実装面に反射金属膜23を形成している。そして、基体30の上部から露出した部分は透光性の封止部材50により封止されている。
また、前記発光素子21が実装され最も熱の影響を受ける前記放熱体40の上面を前記基体30より突出させていることから、前記基体30へかかる熱応力を抑制することができる。さらに、発光素子21から射出した光のうち、前記放熱体40の内部に向かう部分が、該反射金属膜23により反射されて、放熱体40以外の方向へ向けられるので、光の取り出し効率が向上する。
貫通孔24の内径は上部で小さく、下部では大きい。すなわち、貫通孔24は階段状に拡径されており、下方の貫通孔24bの内径は上方の貫通孔24aの内径より大きい。この貫通孔24の内側が、後述する放熱体が挿入される空間とされている。すなわち、前記空間は、図2に示すように、略凸形状とされており、内側に下向き段部36を備えている。
基体30を構成する材料としては、本実施形態では、セラミックスが選択されている。また、後述する放熱体40をセラミックスで形成した場合に、該放熱体40より熱伝導率の低いセラミックスにて形成することができる。このように、一般に高価とされる放熱性に優れたセラミック材料を使用する部分を放熱体40の部分に限定することで、大幅にコストを下げることができる。
なお、導電ペーストは、タングステンやモリブデンなど高融点金属を樹脂バインダーに含有させたペースト状の材料であり、例えばスクリーン印刷などの手法により焼結前のグリーンシート成形物に塗布し、セラミックス材料の焼結とともに、メタライズ部を形成することができるものである。
この放熱体40も基本的には、後で詳しく説明する個々のセラミックス材料で形成されたセラミックスグリーンシートなどを用いて、例えば、図2において鎖線で区分したような2枚の基板を積層して焼結することにより形成することができる。
このようにして形成される放熱体40は、図2に示すように、基体30の開口部37の内径よりもわずかに小さな外形を備えた基部である第1の部分41と、第1の部分41よりも小さな外形であって、貫通孔24の内径よりも僅かに小さな外形を備えた第2の部分42とを有している。
また、放熱体40を、窒化アルミニウム(AlH)により形成すると、その200(W/m2h℃)を超える良好な熱伝導率により、特に放熱機能に優れた発光装置を得ることができる。
また、放熱体40を、金属浸透複合材料(Al/C、Al/SiC、Cu/Moなど)により形成すると、150−350(W/m2h℃)の高い熱伝達率を有するだけでなく、成形性・加工性にも優れているという利点がある。
以上の構成の放熱体40が、基体30の貫通孔24の内側に収容された状態で、放熱体40の上向き段部43と、基体30の下向き段部36の間に、接着部材45を適用して固定されている。
特に、この実施形態では、図1に示すように、放熱体40の第2の部分42の上面側44には、4つの発光素子21,21,21,21が接合されることにより、合計すると非常に大きな光量となるようにされている。
ここで、これら発光素子21が固定されている放熱体40は、上述のようにセラミックスにより形成されている。
また、本実施形態では、反射金属膜23が発光素子21からの光を反射する機能を有している。このため、透明もしくは光透過性(窒化アルミニウム)、あるいは基本的には多孔質材料であるセラミックスからなる放熱体に、放熱性を低下させる原因となる白色顔料などを含有させなくても、高い放熱性と光取り出し効率とを兼ね備えた発光装置を得ることができる。この反射金属膜23は、以下の構成を考慮して形成する。
ここで、表示用のカラーディスプレイに用いる発光装置として利用するためには、赤色系発光素子と、緑色系発光素子とともに、発光波長が430nmから490nmである青色系発光素子を用いることが必要である。また、図1のように、同色発光の発光素子を複数個用いることもできる。このような発光素子21としては、広く用いられているものを利用することができるが、青色系発光素子としては、InGaNの半導体を発光層として形成した発光ダイオード(LED)を好適に利用することができる。
このような金属膜としては、金、アルミニウム、銀、パラジウム、ロジウムなどを主成分とする合金からなる反射金属膜23を形成することが好ましい。金は波長430nmから490nmの光に対して、ほぼ70パーセントの反射率を有しており、放熱体40の上面44に対して、スパッタリングや、ニッケルの下地を形成後にメッキすることなどにより形成することができる。
アルミニウムは波長430nmから490nmの光に対して、ほぼ92パーセントの反射率を有しており、放熱体40の上面44に対して、スパッタリングなどにより形成することができ、金等よりも安価である。
また、銀は波長430nmから490nmの光に対して、ほぼ96パーセントの反射率を有しており、放熱体40の上面44に対して、スパッタリングやニッケルの下地を形成後にメッキすることなどにより形成することができる。あるいは銀ペーストなどによるメタライズを形成することによっても形成可能である。
硫化防止膜の膜厚は、3〜22nmとすることが好ましい。3nm以上あれば、スパッタリングにより形成された膜がほぼ均一になるので硫化防止機能を発揮するが、これよりも薄いと、部分的に欠陥を生じる確率が急に高くなってしまう。また、22nmを超えると、膜厚の増加と共に反射金属膜23の反射率が低下してしまう。
ただし、発光素子21の生成する光が外部に効率良く取り出されるように、封止部材50は、光を透過する材料でなければならない。
具体的には、封止部材50は、透明樹脂として、エポキシ樹脂や、シリコーン樹脂、変性エポキシ樹脂、変性シリコーン樹脂、ポリアミドなど半導体に用いる封止樹脂を好適に使用でき、樹脂以外にも透明なガラスなどを用いてもよい。樹脂を用いる場合には、耐熱性や耐光性に優れ、紫外線を含む短波長の高エネルギー光に曝されても着色劣化しにくいシリコーン樹脂や変性シリコーン樹脂を用いることが好ましい。
さらに、透明な封止部材50には、視野角を増加するためチタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素等の拡散剤を混入してもよい。
また、封止部材50には、特定の波長をカットするための着色料を混入させてもよい。
さらには、LEDチップからの青色系の光を一部吸収して補色となる黄色系の光を発するYAG:Ce蛍光体などの蛍光物質を含有させることにより、白色系の光を発光することが可能な高出力なLEDを形成することができる。
図1および図3に示すように、基体30の下部外面に切欠き部55を形成することが好ましい。これにより、二次基板(図示せず)にハンダなどを用いて実装する際に、リフロー工程で、基体30の側面にハンダのヒケを形成することができ、接続を確実にすることができる。
Claims (8)
- 貫通孔を有する絶縁性の基体と、
前記基体より高い熱伝導率を有し、前記貫通孔から上面が突出するように挿入された絶縁性の放熱体と、
前記上面に形成された反射金属膜と、
前記反射金属膜上に実装された発光素子と
を有することを特徴とする発光装置。 - 前記基体および/または前記放熱体がセラミックス、合成樹脂、もしくは有機物に無機物が含有されたハイブリッド材料のいずれかの材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
- 前記基体と前記放熱体とが互いに異なる種類のセラミックスで形成されていることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
- 前記放熱体および前記貫通孔は、下方側が拡径していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の発光装置。
- 前記放熱体が、窒化珪素により形成されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の発光装置。
- 前記放熱体が、窒化アルミニウム、シリコンカーバイド、もしくは炭化アルミニウムのいずれかの材料により形成されていることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の発光装置。
- 前記反射金属膜の表面に、硫化防止膜が形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の発光装置。
- 前記発光素子が前記反射金属膜に対して互いに離間して配置された複数の金属バンプを介して接合されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の発光装置。
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