JP2007316085A - リークテストのための方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】収容成分が液体である場合に、多様な大きさの容器に対してまた多様な収容材料に対して適用し得るようなリークテスト方法および装置を提供すること。
【解決手段】閉塞収容容器を製造するための方法であって、少なくとも1つの液体成分を有した材料によって容器を充填し;容器を密封的に閉塞し;容器のリークテストを行う;という方法において、リークテストに際しては、液体成分の蒸気圧以下の圧力値にまで容器の周囲空間を真空引きすることによって、容器の壁の内外にわたって圧力差を適用し;周囲空間の圧力値を、リーク判定信号として観測し;観測された圧力値に基づく信号を動的しきい値と比較することにより、容器のリーク状況を認識し;当該容器がリーク無しと認識された場合には、平均化によって動的しきい値を更新する。
【選択図】図2

Description

本発明は、概して、少なくとも1つの液体成分を収容材料としている閉塞収容容器のリークテストを行うための技術に関するものである。
閉塞容器がテストキャビティ内に導入され、キャビティが密閉された後、吸込ポンプによってキャビティ内が減圧とされるような、リークテスト技術は、公知である。テストキャビティ内が所定圧力に到達した場合、つまり被テスト容器の周囲が所定圧力に到達した場合、容器にリークがなければ、この圧力は、実質的に一定に維持されることとなる。容器のうちの、内部に空気が拘束されている領域にリークがある場合には、容器からの空気流が周囲圧力を上昇させることとなる。容器のうちの、収容物が拘束されている領域にリークがある場合には、このリークが周囲圧力を有意に上昇させるかどうかは、収容物の種類、収容物の粘度、収容物内に固体粒子が存在しているかどうか、に大きく依存し、また、自明なように、リークの大きさに、大いに依存する。
リークが、空気拘束領域にあるかまたは収容物に接触した領域にあるかにかかわらず、製品収容容器のリークを正確に検出するための他の方法が、公知とされている。このような方法の1つは、共に係属中の欧州特許出願第0 791 814号および米国特許出願第08/862 993号の主題であって、容器の外壁近傍において、電極構成によって、インピーダンス計測を行うこと詳細には抵抗計測を行うことを提案している。リーク箇所から液体が漏出するとすぐに、漏出した液体は、インピーダンス計測電極のそれぞれの対に対して接触し、電極間において計測されるインピーダンスに対して有意の変化をもたらす。
それでもなお、このような方法は、とりわけ複数キャビティタイプのインライン式検査装置の、各テストキャビティ内において、インピーダンス計測構成を設置するという点において、かなりの付加的コストを必要とする。また、このような方法は、1ミクロンよりもずっと小さいような微小リークを検出することができず、また、容器形状や収容材料の種類に制限を受けてしまう。
欧州特許出願第0 791 814号 米国特許出願第08/862 993号
本発明の主目的は、少なくとも1つの1つの収容成分が液体である場合に、非常に様々な大きさの容器に対してまた非常に様々な種類の収容材料に対して適用することができるような、リークテスト方法および装置を提供することである。
本発明の他の目的は、エレクトロニクスや設備に関して比較的安価であり、そのため、非常に経済的なテストを行い得るような、リークテスト方法および装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、測定サイクルが短く、かつ、そのように短い測定サイクルであっても非常に高精度で測定を行い得るような、リークテスト方法および装置を提供することである。
上記目的は、少なくとも1つの閉塞収容容器のリークテストを行うための方法であって、容器が、少なくとも1つの液体成分を収容しており、容器の周囲空間へと向かう圧力差を印加することによって、容器の壁のうちのテストされるべき少なくとも一部の内外にわたって圧力差を適用するとともに、周囲空間の圧力値を、リーク判定信号として観測する場合において、周囲空間の圧力を、被テスト容器の少なくとも1つの液体成分の蒸気圧値以下にまで下げることによって、圧力差を確立する方法によって、実現される。
本発明は、容器にリークが存在すれば、液体が、外部の減圧周囲空間へと吸い出され、周囲空間が一定容積であれば、吸い出された液体が、周囲圧力が蒸気圧に到達した時点で蒸発することとなる、という着想のもとに展開された。このような液体の蒸発は、容器にリークが存在していない場合に同一測定条件下で確立されるであろう周囲圧力と比較して、かなり大きな圧力上昇をもたらすこととなる。
漏出する可能性のある液体の蒸気圧に到達した時点での、容器が導入されているテストキャビティ内における圧力観測が、リークテストにとって、非常に精度の高い技術であることが示される。このような技術によれば、非常に幅広い範囲にわたる収容製品を備えた容器のリーク検出を、精度良く行い得ること、および、現時点では0.02μmという小さなリークを精度良く検出できること、に注意されたい。
また、テストキャビティの容積は重要ではなく、そのため、本発明による技術によれば、複数容器からなるバッチを同時にテストすることが可能となることに注意されたい。この場合、そのようなバッチをなす1つの容器のリークであっても、精度良く検出することができる。
リークを有した容器の周囲圧力が、容器内圧にまで下がると、いくらかの量の液体が、容器外へと吸い出され、周囲圧力が蒸気圧に到達すると即座に、吸い出された液体は、蒸発し始める。容器の周囲が一定容積であれば、液体の蒸発は、圧力上昇をもたらすこととなり、周囲圧力の引き下げを行っているポンプは、この場合には、液体蒸気の除去をも行わなければならない。有意義な測定は、特に、容器の周囲空間が蒸気圧以下の圧力となった後に、行うことができる。それでもなお、被テスト容器の周囲空間を、蒸気圧よりも十分に小さな圧力にまで、とりわけ、少なくとも2桁小さな圧力にまで、好ましくは少なくとも3桁小さな圧力にまで、真空引きし得るようなポンプ能力としておくことが好ましい。
リークを認識し得るような圧力変化は、容器が複数の液体成分を収容している場合には複数の液体成分のうちの1つの成分が蒸発し始めるとすぐに、検出可能となることにより、蒸気圧値として、いくつかの液体成分の各蒸気圧のうちの、より大きな蒸気圧値を選択して、容器の周囲圧力を、その蒸気圧値以下にまで下げるという方法が推奨される。
周知なように、蒸気圧は温度の関数であるので、場合によっては、所定液体の蒸気圧を安定化させるために、例えば容器の周囲を所定温度にまで加熱することが有利であるけれども、テストを室温で行えば、すなわち、到達すべき蒸気圧を、20℃付近の室温におけるものとして考慮すれば、本発明による方法および装置が、単純化される。
また、非常に正確なリーク検出は、時刻の2つの連続したポイントにおいて容器の周囲圧力を測定することによって、可能とされる。この場合、「ポイント」という用語は、圧力を正確に測定するために必要な所定時間幅を含んだものであると、理解されたい。真空ポンプの真空作用を容器の周囲空間に適用し、その後、所定時間経過後において得られた絶対圧力値を測定することによって、リーク検出を行うことができるけれども、2つの特定の時刻ポイントにおいて周囲圧力を測定する方式であれば、第1測定値を参照値として使用し、第2測定値とこの参照値との間の差分を形成することができる。この場合には、絶対圧力測定に代えて、差分圧力測定が行われる。より詳細には、時刻の第1ポイントにおいて測定された第1圧力信号を、電気信号として格納し、その後、第2圧力値が測定された時点で、第1値(この時点においてもまだ格納されている)と第2値との間の差が求められる。
本発明と同一出願人によるPCT出願第WO94/05991号およびその対応文献である米国特許明細書第5 239 859号には、非常に精度良くオフセットが補償される差分圧力測定方法および装置が、開示されている。本発明による方法の好ましい動作モードにおいては、また、本発明による装置の実施における好ましい動作モードにおいては、そのような差分圧力測定技術が、使用される。したがって、PCT出願第WO94/05991号および米国特許明細書第5 239 859号は、これらの全体が参考のためここに組み込まれる。しかしながら、重要な特徴点に関しては、本明細書内において詳細に説明される。
被テスト容器の容積に対してのテストキャビティの容積の相対的大きさが、全く重要ではないことにより、本発明による方法および装置は、以下のような重要な利点を有している。
被テスト容器の壁が、容器内圧(通常、大気圧とされている)と周囲減圧空間との圧力差に耐え得るものであれば、そのような容器は、容器とテストキャビティとの相対的大小関係に全く無関係に、周囲空間を形成するテストキャビティ内へと、単純に導入することができる。その場合でも、高精度のリーク判定を、本発明に基づいて行うことができる。したがって、単一のかつ同一のテストキャビティを、様々なサイズのまた様々な容積の容器に対して使用することができる。このことは、複数の容器からなる1つのバッチを、周囲空間をなす1つのテストキャビティ内に導入することができ、キャビティ容積全体に対してわずかな比率しか占めないような単一の容器であっても、また、バッチをなす複数の容器のうちのただ1つの容器がリークを有していても、正確にリーク判定を行うことができるというさらなる利点をもたらす。
本発明の他の重要な利点は、次のようなものである。
収容容器が完全に充填されていないことは、よくあることであって、その場合には、少量の空気が、閉塞容器内に拘束されている。そのような容器において、拘束されている空気またがガスの近傍のところにリークが存在する場合には、周囲圧力を下げることによって、そのような空気が、リーク箇所から外部へと吸い出される。容器内の拘束空気の圧力がしだいに小さくなるにつれて、容器内の液体成分が、蒸発し始める。このような蒸気も、また、リーク箇所から吸い出される。リーク箇所から吸い出される空気と、リーク箇所から吸い出される蒸気と、の双方が、周囲圧力を増加させる。そのため、容器の空気拘束領域におけるリークは、周囲圧力の変化を引き起こすこととなる。すなわち、あたかもリーク箇所が、容器壁のうちの液体内容物被覆領域にあるかのようにして、周囲圧力の変化を引き起こすこととなる。よって、周囲空間における最小許容圧力変化に従ってリーク検出用しきい値を適正に設定することにより、そのようなリーク箇所が、空気被覆領域に位置しているのか、あるいは、内容物被覆領域に位置しているのか、ということは重要ではなくなる。
容器の空気拘束領域に位置しているある1つの同一リークが、液体被覆領域に位置している場合の同一リークよりも、周囲空間に対して小さな圧力変化しか引き起こさないのであれば、容器がリークを有しているか有していないかを検出するためのしきい値の設定は、この圧力変化によって支配される。あるいは逆に、容器の液体被覆領域に位置しているある1つの同一リークが、空気接触領域に位置している場合の同一リークよりも、周囲空間に対して小さな圧力変化しか引き起こさないのであれば、容器がリークを有しているか有していないかを検出するためのしきい値設定を支配するのは、小さい方の圧力変化である。
テスト中の容器が、大きなリークを有している場合には、容器の内容物がテストキャビティの内面を汚染しないよう、一般的に言えば、容器の周囲を汚染しないよう、さらに言えば、ポンプ設備を汚染しないよう、そのような大きなリークが検出されると即座に、周囲圧力の引き下げを、停止すべきである。これは、ポンプ作用によって周囲圧力が所定に下がっているかどうかを観測することによって、あるいは、被テスト容器の壁の近傍箇所における容器周辺においてインピーダンス測定を行うことにより好ましくは直流による抵抗測定を行うことにより内容物の飛散を検出することによって、実現することができる。インピーダンス測定は、被テスト容器の周辺近傍においてまた容器の少なくとも一部の全周にわたって、電極構成を設置することにより、実現することができる。容器の内容物が外壁上へと吸い出されるとすぐに、電極構成が、そのような内容物によって短絡され、急激なインピーダンス変化が起こることとなる。このインピーダンス変化が検出されることによって、容器周囲の圧力のさらなる引き下げが停止される。
大きなリークを迅速に検出するための後者の技術は、特に、容器壁が圧力差に耐えられないことのためにテストキャビティ内に形状適合式に封入される必要のある容器に対して、適用される。そのような場合、インピーダンス測定のための電極構成は、少なくとも1つの容器をぴったりと適合した状態で収容しているテストキャビティの内壁に沿って組み込むことができる。そのような容器をテストする場合、すなわち、形状適合式のキャビティを使用する場合、この場合であっても、容器の外壁とテストキャビティの壁との間においては、容器の周囲空間を形成するための連続容積が、確保される。このような連続容積の確保は、支持グリッドまたはメッシュの嵌込みによって、あるいは好ましくは、テストキャビティの内面を粗面化することにより形成されたテストキャビティ壁の複数の微小突起が、圧力差に基づく容器壁の外方膨出を阻止することによって、行うことができる。この場合、そのような微小突起どうしの間における連通空間が、容器のための周囲空間を形成することとなる。
周囲空間をなすテストキャビティ内の容器が、リークを有したものであると判定されたときには、そのテストキャビティは、いくらかの量の容器内容物によって汚染されているおそれがある。その場合には、そのテストキャビティは、リークを有している容器を取り出した後に、クリーニングされる。このクリーニングは、真空引きによって、および/または、洗浄ガスによる洗浄によって、好ましくは窒素による洗浄によって、および/または、加熱によって、あるいは、例えば加熱された洗浄ガスを使用して洗浄するといったようにこれらの組合せによって、行われる。
本発明による方法および装置が、インラインでの複数の容器のテストに適用されている場合、すなわち、複数の本発明による方法および装置が、1組をなす複数の容器に対して並列的に動作している場合、ある1つの容器がリークを有しているものであった場合には、次なるテストサイクルに関しては、そのテストキャビティには被テスト容器を導入せず、そのテストキャビティを空とする。そのサイクル時には、他のテストキャビティにおいてはテストを続行するものの、おそらく汚染を受けたであろうこのテストキャビティについては、クリーニングを行って再調整を行う。また、場合によっては、リークがある場合には液体の絞り出しを行い得るよう、容器壁を内方側に向けて機械的に押圧することによって容器の内圧を大気圧以上に増加させることが提案される。
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも1つの閉塞収容容器のリークテストを行うための装置であって、容器が、少なくとも1つの液体成分を収容しており、装置が、少なくとも1つの気密式に閉塞可能なテストキャビティと、このテストキャビティに対して動作可能に接続された少なくとも1つの真空引きポンプと、テストキャビティに対して動作可能に連結された少なくとも1つの圧力センサと、を具備している場合において、真空引きポンプが、テストキャビティを、ほぼ室温における液体成分の蒸気圧以下にまで真空引きできるようなものであり、圧力センサが、真空対応型圧力センサである、好ましくは、ピラニセンサステージを備えたものである、ような装置を提案する。
本発明による方法および装置の好ましい実施形態は、従属請求項に規定されている。本発明による方法および装置は、好ましくは、請求項64,65に規定したようにして使用される。この場合、小さなサイズの容器のリークテストを行うこととは別に、本発明は、例えば列車上に設置されているものや車両上に設置されているものも含めて、ガソリンやガス等といったもののための、巨大タンクプラントの密封性を恒久的に観測するために使用することができる。この場合には、リークが検出されるとすぐに、アラーム信号が生成される。
以下、いくつかの特定の実施形態であって本発明を具現するに際して現時点において好ましい実施形態を例示した添付図面を参照して、本発明について、さらに説明する。
図1には、圧力と温度とのグラフにおいて、蒸気圧力p(T) の変化が、定性的に示されている。所定温度T においては、対応する蒸気圧pVXに到達すると、液体は、蒸発し始める。蒸気圧曲線の上方においては、材料は液相となり、下方においては、材料は気相となる。
図2に示すように、本発明による装置は、テストキャビティ1を具備している。テストキャビティ1は、密封式に閉塞可能なカバー3を備えている。テストキャビティ1には、真空ポンプ5が連結されている。この真空ポンプ5は、ドラッグポンプ(drag pump)、回転ピストンバルブポンプ、拡散ポンプ、または、ターボ分子ポンプのようなターボ式真空ポンプ、とすることができる。ポンプの選択は、キャビティ1内において確立すべき真空度合いに依存する。また、例えばピラニセンサのような、真空圧力センサ7が設けられている。真空圧力センサ7は、テストキャビティ1内の圧力を計測する。少なくとも1つの液体成分を含有してなる収容製品を、少なくともある程度は収容している少なくとも1つの閉塞容器9が、カバー3を開放することによって、テストキャビティ1内へと導入される。その後、テストキャビティ1は、密封式に(気密式に)閉塞される。真空ポンプ5を動作させることにより、容器9の周囲空間、すなわち、テストキャビティ1と容器9との間の中間容積Vが、減圧とされる。
図3に示すように、容積V内の圧力は、雰囲気圧力p から出発して、容器9の収容物内の液体成分の蒸気圧に対応した値p 以下の圧力へと、下げられる。収容製品の液体成分の蒸気圧p よりも、少なくとも1桁、好ましくは2桁、より好ましくは3桁、小さい値にまで、テストキャビティ1を真空引きし得るように、真空ポンプ5を選択しておくことが望ましい。
テストは、好ましくは、室温で、すなわち、約20℃という温度Tで、行われる。液体成分が水である場合には、室温における水の蒸気圧p が20mbarであることから、この場合には、真空ポンプ5として、テストキャビティ1を約10−2mbarにまで真空引きできるようなものを用意しておくことが好ましい。
テストキャビティ1内に導入された容器が、比較的剛直な壁11を有したものであってかつリークがない場合には、容積V内の圧力は、定性的には、図3における曲線(a)に従うこととなる。すなわち、圧力は、使用されている真空ポンプのタイプによって決まる到達可能な所定圧力値の近くにまで下がることとなる。これに対して、容器9が、図2に示すように例えば場所13においてリークを有している場合には、収容物のうちの少量の液体成分14が、リーク箇所13を通して、容器9から引っぱり出されることとなり、容積V内の圧力がp となった時点において即座に、容積V内において蒸発し始める。この現象によって、図3に定性的に示すように、圧力曲線は、(b)に従うこととなる。すなわち、液体の蒸発が、真空ポンプ5の作用を打ち消して、容積V内の圧力上昇をもたらす。真空ポンプ5は、曲線(a)で示す真空レベルを最終的に得るためには、その蒸気をさらに除去しなければならない。リークが、容器9のうちの、図2における場所13’といったような、空気が拘束されている領域に位置している場合には、容積Vの真空は、まず最初に、真空ポンプ5の作用を打ち消して、容器から空気を吸い出す。さらには、容器9内の液体成分が容器内へと蒸発し始めることとなり、この蒸気は、リーク箇所13’を通して吸い出される。この場合にも、また、空気だけが真空ポンプ5によって除去されていた場合に従っていたであろう圧力曲線には到達せず、体積V内の圧力上昇が起こる。
圧力センサ7によって、容積V内の圧力曲線が観測される。テストキャビティ内の容積Vにはほとんど無関係に、図3における曲線(a)と曲線(b)との間の明確な差が、1ミクロンよりも小さなリーク(0.02μm)においては、数秒(1〜3秒)という時間スパンτの後に得られることが、実験によって確認された。この場合、リークのある容器とない容器との間の圧力差は、約1桁である。実験は、液体成分として水を含有している場合について行われた。
容器のリークを検出するために、例えば時間スパンτ後において、容積V内の絶対圧力を絶対値として計測することが可能であるけれども、図4を参照して説明するように、圧力差計測が、好ましい。
再度図2を参照すると、圧力センサ7は、評価ユニット15に対して動作可能に接続されている。評価ユニット15においては、予設定ユニット17によって概略的に示されているように、特に、リーク認識しきい値が、予め設定されている(予設定されている)。評価ユニット15の出力は、リークがあるかないかを表す2値信号である。
図4に示すように、真空センサ7の出力は、スイッチSによって概略的に示すようにタイミング制御信号s によって制御されている格納ユニット19に対しての入力である。格納ユニット19に対しての信号入力は、第1ポイントとして、図3における時刻t において行われる。第2ポイントとして、図3における時刻t において、格納ユニット19の出力とセンサ7の出力とが、差分形成ユニット21のその入力ポートに対して接続される。差分形成ユニット21は、図3における圧力差Δpに対応した出力信号を生成する。
また、評価エレクトロニクス系の最も好ましい構成例が、図5に示されている。センサ7の出力信号は、変換ユニット121に対しての入力とされる。変換ユニット121は、入力段としてアナログデジタルコンバータ(アナログからデジタルへの変換器)121aを備え、この後段に、デジタルアナログコンバータ(デジタルからアナログへの変換器)121bを備えている。変換器121の出力は、差分増幅ユニット123へと供給される。差分増幅ユニット123は、これに加えて、センサ7の出力信号を直接的に受領する。差分増幅ユニット123の出力は、図4の差分ユニット21の場合と対応して、さらなる増幅ユニット125へと供給される。この増幅ユニット125の出力は、格納ユニット127を介して、加算器128において、自身の入力と重ね合わされる。格納ユニット127の入力は、ユニット125の出力から供給される。タイマーユニット129は、このような構成の時間制御を行う。図3における時刻t においてセンサ7から第1圧力値を格納するために、タイマーユニット129は、ユニット121における変換サイクルを可能とする。その結果、再変換されたアナログ出力信号el が、ユニット121の出力に現れる。同時に、センサ7からの実質的に同じ信号が、信号elとして、ユニット123の第2入力に印加される。よって、ユニット125の出力ポートには、ゼロ信号が現れるべきである。それでもなお、一般的には、ゼロオフセット信号が、ユニット125の出力ポートに現れることとなる。この信号が、タイミングユニット129による指示信号のもとに、格納ユニット127へと格納される。時刻t においては、ユニット121における変換がトリガーされない。そのため、増幅ユニット123の入力ポートには、センサ7からは、時刻t における圧力値が直接的に現れ、変換器121からは、格納されていた時刻t における圧力値が現れる。また、ユニット127において格納されていたゼロオフセット信号が、オフセット補償信号として、重ね合わされる。そのため、増幅ユニット125の出力において得られる信号は、ゼロオフセットが補償されたものである。
これは、図3における圧力差Δpの非常に正確な測定を可能とする。
テスト中の容器が、大きなリークを有している場合には、図3において曲線(c)で示すように、テストキャビティ1の容積V内の圧力は、真空ポンプ5の動作開始時点から、異なるレスポンスを示すこととなる。これは、例えば初期の時点t においてセンサ7の出力信号を所定しきい値(図示せず)と比較することにより、容易に検出することができる。そのようなしきい値へと実際の圧力値が到達していないときには、テストキャビティ1に対しての真空ポンプ5の動作が停止される。これは、大きなリークの場合に、容器内の内容物が大量にテストキャビティ内に噴出してキャビティを汚染してしまうことを避けるためである。
上述のように、本発明による方法は、テストキャビティ1と、テストされるべき少なくとも1つの容器と、の間の容積Vにかかわらず、正確に機能する。このことは、図6に示すように、複数の容器9からなるバッチ9’を、同時にテストすることを可能とする。これにより、容器9のどれかにリークがあるかどうかを正確に検出することができる。また、異なる容積Vに対しても検出精度が大きくは変化しないことから、形状が大幅に異なるような容器や容積が大幅に異なる容器であっても、1つのテストキャビティ1でもって、テストを行うことができる。
テストされるべき容器の壁が約1barという圧力負荷に機械的に耐えられない場合には、図7に概略的に示すように、容器9の形状に適切に適合するような、カバー3’付きテストキャビティ1’が使用される。この場合、図7に概略的に示すように、突起20が、真空引きの影響によって容器壁がテストキャビティの内壁にくっついてしまうことを、防止する。これにより、容器とテストキャビティ壁との間に、本発明によって真空引きされるべき空間Vが残存することが保証される。このような突起20は、メッシュや格子の嵌込みによって具現することができる。あるいは、好ましくは、キャビティ内壁の機械的な粗面化によって具現することができ、この場合には、微小凸形状が容器壁を支持することとなり、容積Vとして、連続的な内部空間が形成される。
図7において破線で示すように、例えばキャビティのカバー3または3’を閉めたときに容器壁の一部を内方側に機械的に付勢することが、さらに有利である。これにより、容器9の内圧を増大させることができ、リークがある場合には、収容製品の液体成分をリーク箇所から押し出すことができる。
図9に示すように、本発明による方法および装置は、巨大タンクのリークを観測するために使用することができる。図9には、特に内壁23および外壁25を有してなる、二重壁タイプのタンクが示されている。これら両方の壁の密閉性のテストは、2つの壁の中間空間を図2における容積Vと見なして使用することにより、行われる。このような技術は、例えば、車両上のタンクまたは鉄道車両上のタンクに対して適用することができ、さらには、ガソリンタンクのような据付型の巨大タンクプラントに対しても適用することができる。
図8には、本発明による装置を使用した本発明による方法を、場所29に配置した医療用途の小さなプラスチック容器とされた3つの容器に対して適用する場合の、テストキャビティ1の半分1aが示されている。テストキャビティ1が容器形状に適合している場合には、これら容器は、フレキシブルな壁を有したものとすることができる。さらに、容器のいずれかが大きなリークを有しているかどうかを迅速に検出するための、他の技術が示されている。すなわち、インピーダンス計測用電極32,34が設けられている。これらインピーダンス計測用電極32,34は、キャビティ1の壁に一体に設置されているとともに、相互に電気的に絶縁されている。これら電極は、インピーダンス計測ユニットに対して、好ましくは抵抗計測ユニット35に対して、接続されている。好ましくは粗面化された内壁を有したものとされているテストキャビティを真空引きすることによって液体内容物が容器壁の外部へと吸い出された場合には、電極32,34間において計測されるインピーダンスが急激に変化することとなり、すぐに検知することができる。インピーダンス計測ユニット35の出力は、(具体的構成は図示していないものの)テストキャビティ1のさらなる真空引きを停止させる。
テストキャビティがリーク容器から漏出した収容物によって汚染されたときには、テストキャビティは、真空引きを行うことによって、および/または、ガスを注入することにより好ましくは窒素を注入することにより、および/または、加熱を行うことにより、クリーニングされる。図8においては、汚染されたテストキャビティ1へと向けてガスタンク37から制御下で供給される洗浄用ガスすなわちクリーニング用ガスのための、供給ライン36が示されている。このガスは、好ましくは、窒素とされる。
図8におけるキャビティ半体1aは、他の半体に対して気密的に重ね合わされる。これにより、図2のものと同様の、テストキャビティ1が完成する。
本発明は、測定サイクルが短いことのためにインラインでの容器テストに特に好適なものであり、このようなインラインでのテストが行われる場合には、2つ以上のテストキャビティが、特に、1組をなすいくつかのテストキャビティが、例えば円形コンベヤ上に、設けられる。これらテストキャビティに対しては、テストされるべき容器(図示せず)が、コンベヤから自動的に搬入され、そして、これらテストキャビティは、上記テスト手法を同時に実施する。そのようなキャビティ内においてテストされた容器のうちの1つにリークがあることが検出された場合には、その容器をテストしていたキャビティに対しては、次なる容器セットの測定サイクル時には、容器が導入されず、このキャビティは、空のままとされる。その間に、空とされたそのキャビティは、上述のように真空引きおよび/またはガス噴射および/または加熱によって、クリーニングされる。
テストキャビティのカバー3または3’と、テストキャビティ1の本体と、の間において、あるいは、図8のテストキャビティの場合にはテストキャビティをなす2つの半体1aどうしの間において、良好な真空封止シールが確立されなければならないことは、明らかである。これは、好ましくは、図10に示すように、同心のOリングシール体からなる少なくとも一対の平行シール体28を設け、これらシール体どうしの間の中間空間29を個別に真空引きすることによって、確立される。テストされるべき容器が、2つ以上の特定の液体成分を含有した収容製品を収容している場合には、最も大きな蒸気圧を有した成分の蒸気圧が、換言すれば、最も大きな気圧において蒸発し始める成分の蒸気圧が、リーク検出用に、選択される。この場合、粘性も考慮しなければならない。すなわち、蒸気圧の形成のためには、最も小さなリークであっても十分に通り抜け得るような液体性質を有した成分が、選択されなければならない。すべての液体成分の蒸気圧よりも十分に小さな圧力にまでテストキャビティを真空引きすることにより、どの成分の蒸気圧を考慮すべきであるかということは、重要ではなくなる。
本発明による装置のうちの好ましい形態をなす装置を使用して、本発明による方法のうちの好ましい形態をなす方法によって測定された、圧力の時間変化が、大きなリークを有した容器の場合(図11a)と、小さなリークを有した容器の場合(図11b)と、リークのない容器の場合(図11c)と、に関して図示されている。
これらグラフについては、図2におけるユニット15,17による好ましい観測ユニットおよび制御ユニットを示している図12を参照して、説明する。
図11aの場合には、図12のタイミングユニット201は、時刻t10において、ポンプ設備105を使用して、テストキャビティ103の真空引きを開始する。これは、図12において、真空引き開始信号EVST/t10によって示されている。
例えば0.75秒という、固定された所定時間ΔTの後には、テストキャビティ103内の圧力センサ(図12には図示していない)の出力信号A が、予設定源107における第1参照信号予設定値RFVGLと比較される。この目的のために、比較器ユニット109が、タイマーユニット201によって、時刻t10+ΔTにおいて駆動される。
時間ΔTの経過後において、図12の電気信号A で示されているような、実際に観測された圧力値が、図11Aの曲線I で示すように、値RFVGLに到達していない場合には、このことは、非常に大きなリークVGLが存在していることを意味する。これは、比較器109において検出され、比較器109においては、出力信号A109 が生成される。図12のブロック109内の特性で示すように、この比較器109の時刻t11=t10+ΔTにおいて駆動された出力信号が、例えばハイレベルであって、VGLの存在を示している場合には、これは、VGL出力における出力である。テスト時の容器103の周囲の圧力、すなわち、テストキャビティ内の圧力が、図11aにおける曲線IIのように、参照値RFVGLに到達してこの参照値を下回っている場合には、VGL出力信号は、生成されない。
後述のように、VGL信号が生成された場合には、好ましくは、真空引きサイクルが停止される。というのは、テスト中の容器の非常に大きなリークのために、真空ポンプ105の汚染が、引き起こされるからである、あるいは、引き起こされかねないからである。
図11aの曲線IIで示す場合のように、VGLが生成されないときには、さらなる時刻t13まで真空引きが継続される。時刻t13においては、タイマーユニット201は、ポンプ設備105を停止させ、バルブ106によって、ポンプ設備をチャンバ103から切り離す。さらに、タイマーユニット201は、比較器ユニット111を起動する。この比較器ユニット111に対しては、参照信号発生源113によって生成された、さらなる参照値RFGLが導入されている。t13において、テストキャビティの周囲の圧力値がRFGLにまで到達していないときには、比較器ユニット111は、出力信号GLを生成する。この信号は、テスト中の容器が、大きなリークを有していることを示す信号である。この場合にも、後述するように、テストシステムのさらなる動作に関して、いくつかの処置がとられる。
比較器109または111から、信号VGLまたはGLのいずれかが送出されたときには、タイマーユニット201は、テストが既に終了しておりテスト容器の品質が既に瞬時に認識されたことにより、原理的には、リセットされる。このリセットは、図12においては、信号RS201 によって示されている。リセットされない場合には、t13の直後において、容器の周囲の圧力値A(t13) が保持ユニットすなわち格納ユニット117内に格納される。保持ユニットすなわち格納ユニット117の出力は、差分形成ユニット119の1つの入力ポートへと導かれる。この場合、差分形成ユニット119の第2入力ポートには、テスト時の容器周囲の圧力を観測する圧力センサの出力A が接続されている。図12においてユニット121によって概念的に示すように、t13から起算して、予設定可能なサイクル時間T の後には、図12においてスイッチングユニット123によって示すように、ユニット119の出力としての圧力差DPが算出される。この圧力差DPは、さらなる比較器ユニット125へと供給される。この比較器ユニット125は、テスト時間T の経過後に起動される。さらなる参照値発生源127によって、比較器ユニット125に対して、参照値DPREFが供給される。後述するように、DPREFの値は、時間によって制御可能に変更することができる。および/または、DPREFの参考値をなす参照値φ も、また、時間によって制御可能に変更することができる。
時刻t13+T におけるDPが、参照値DPREFよりも大きい場合には、ユニット125において、信号FLが生成される。この信号は、テスト容器に微小リークがあることを示す信号である。この状況は、図11bに示す状況に対応している。DPが参照値DPREFよりも小さい場合には、容器がリークを有していないと認定され、VGL、GL、および、FLのいずれの信号も生成されることがない。この状況は、図11cに示す状況に対応している。
図12においてVGL信号が生成されたときには、真空引きポンプ105が単一のチャンバに対して接続されている場合であっても、あるいは、真空引きポンプ105が複数のチャンバ103に対して並列に使用されているようなインライン処理に真空引きポンプ105が適用されている場合であっても、真空引きポンプ105は、すべてのテストチャンバ103から即座に切り離される。それは、非常に大きなリークのために、漏出した容器内容物によって、真空引きポンプ105が汚染を受ける可能性があるためである。この場合、そのような状況に対する備えとして、予備のポンプ設備を設けておくことができる。その状況下では、予備ポンプが、テストを継続するために、1つのまたは2つ以上のテストチャンバに対して接続され、一方、汚染を受けた可能性のある第1ポンプ設備は、再調整される。
複数チャンバ型インラインテストシステムにおいては、例えば、複数のテストチャンバを備えた回転コンベヤテストプラントにおいては、大きなリークの存在を示す信号GLの生成により、あるいは場合によっては、微小リークの存在を示す信号FLの生成により、好ましくは、リークを有した容器のテストを行ったチャンバに対しての、被テスト容器のさらなる導入が、禁止されるまたは「バイパス」される。これに対して、他のチャンバは、なおも動作可能であって、新規に供給される被テスト容器に対してのテストを実施する。重度のまたは軽度のリークが認識された容器のテストを行ったテストチャンバに対しての、このようなバイパス処置は、そのチャンバにおける他のテスト結果に影響を与えないことを目的として、すなわち、ぞのチャンバを汚染した可能性のあるリーク容器の内容物がもたらした影響がそのチャンバにおける他のテスト結果に影響を与えないことを目的として、行われる。
このようにバイパスされたチャンバは、他のチャンバにおいてさらなるテストサイクルを実施するのと並行して、再調整される。
再調整は、そのチャンバを加熱することにより、液体および/またはガスによって特に加熱ガスによってそのチャンバを洗浄することにより、行うことができる。チャンバが適正に再調整されたかどうかは、そのチャンバ内にあたかも被テスト容器が収容されているかのようにしてテストを実施することにより、チェックされる。この場合、適正な再調整が行われていることは、空のチャンバにおける図12のDPが、例えば、DPREFよりも小さいことによって、あるいは、適切に設定された「空チャンバに対してのDP−REF」(ECDP−REF)よりも小さいことによって、示される。
そのようなECDP−REFは、清潔でありかつ空虚とされたテストチャンバにおいてDP を測定し、適正な再調整が行われたかどうかに関してチャンバをテストするに際しての参照値としてのこれら測定値DP を、格納することによって、用意することができる。
図11aおよび図11bを参照すると、参照値RFGLの設定が、特に、参照圧力差値DPREFの設定が、非常に重要であって、システムの精度に大いなる影響を与えることがわかる。この場合、周囲温度、雰囲気空気の湿度、ポンプのわずかな汚染、等といったような要因が、圧力の時間変化に対して影響を与え、これら2つの重要な参照値が特にDPREFが最大精度に設定されている場合には、誤判定につながる可能性がある。
図13には、容器なしで測定を行った場合の、図11a〜図11cと同様の圧力曲線を定量的に示している。t13においては、統計的偏差のために、わずかな圧力値のばらつきが生じている。よって、複数のテストキャビティプラントにおいて容器のテストを開始する前には、空とされた気密テストキャビティが、図13のようにしてテストされ、平均値(RFGL) が決定される。図12の比較器ユニット111において使用する際の、あるいは、図11a〜図11cにおいて使用する際の、RFGLの値は、(RFGL) にオフセット値ΔRFGLを加えたものとすべきであることがわかった。雰囲気空気の温度や湿度等といった雰囲気パラメータは、空とされておりかつ調整済みのテストキャビティにおける校正サイクル時には、および、図13の測定結果を得る際には、一定と見なすことができることを、指摘しておく。それでもなお、オンラインテストの実行時には、これら擾乱を起こすパラメータは、ゆっくりと変化することがあり、(RFGL) を変化させてしまうことがある。
単一のテストキャビティが順次的に接続される場合であっても、あるいは、複数のすなわち2つ以上のテストキャビティが並行して接続される場合であっても、複数のテスト時すなわちインラインテスト時には常に、各容器が重度のリークを有していないことが既に判定されている時刻t13において、圧力センサの実際の出力信号は、平均化ユニット130内へと入力される。平均化ユニット130においては、重度のリークは有していない複数の容器の最後のm個の実測圧力値、平均化される。出力としての平均信号結果は、図13の(RFGL) に対応する。しかしながら、例えば雰囲気パラメータの時間変化に基づいて、時間と共に変化する。図13に示す出力平均結果A5に対しては、オフセット値ΔRFGLが、加算される。この加算結果は、動的に変化する参照値RFGLをなす。この動的に変化する参照値RFGLが、図12の比較器ユニット111に対して適用される。この動的に変化する参照値RFGLは、例えば空のキャビティ103における参照用測定に関して説明したような初期設定時を起点として、図15に示されている。
図15から明瞭にわかるように、平均圧力値A5(t13)は、ここでは、DPREFを参照する場合のベースをなしている。したがって、図12に示すように、参照用差分圧力値DPREFは、φ のような絶対的に静的な値を参照するので
はなく、A5を参照する。
以下に説明するようにして、精度に関するさらなる改良がなされた。この改良点は、動的RFGLおよびこれをベースとしたDPREFの動的上限値の採用と、個別的に採用することも、付加的に採用することもできる。この場合、図16に示すように、時間間隔T の終了時点において、被テスト容器がリークを有していないことを出力信号FLが示している場合にはいつも、圧力差の実測値DPが、平均化ユニット135へと導入される。この平均化ユニット135の出力信号は、最後のm回のテストサイクルにわたっての圧力差平均信号DPに相当する。この平均信号は、ΔDPという量だけオフセットされ、そのオフセットされた結果が、図12のユニット127に対して適用するためのDPREF信号として使用される。
上述した図15に戻ると、この場合には一定のDPREF信号が適用されており、曲線(DPREF) によって概略的に示すように、DPを平均化するという技術により、圧力差に影響を及ぼすような擾乱パラメータの変化につれて変化するような、動的に変化するチェック値DPREFがもたらされている。
図15に示す信号のような動的に変化する信号(DPRF) を準備することは、動的に変化するベース値A5を準備しなくても、動的に変化するA5値を参照することに代えて、図12において破線で示すように、静的な一定値φ を参照することにより、実現することができることは、明らかである。
1つまたは複数のテストキャビティの出力信号A の評価は、デジタル的に行われることが好ましいこと、すなわち、それぞれのセンサの出力信号をアナログからデジタルへと変換した後に行われることが好ましいことは、明らかである。
図17には、時間軸に対して、任意単位で、インラインテストプラントにおいて複数のテストキャビティに関して連続的に測定された圧力差の実測値DPが、示されている。図16のようにして得られた圧力差の計算平均値DPが示されており、また、最終的には、図15または図16のような(DPREF) が得られている。図17からわかるように、平均値DPおよび(DPREF) は、時間と共に変化し、また、連続するテストごとに変化する。これにより、(DPREF) の瞬時値よりも大きな、Aにおける圧力差値は、平均化されたDPの影響ではなく、図11bに示すようなリークを有した容器に対しての測定結果であるものと判定される。
また、特定のテストキャビティ内における容器のテストが、例えば連続して3回といったように所定連続回数のテストに関してリークという結果を示した場合には、そのようなテストキャビティは、また、さらなるテストのためにバイパスされる。そして、このテストキャビティは、汚染されているあるいはテストキャビティ自身がリークを有しているというように判断され、再調整される。このようなテストキャビティは、リークを有した容器を連続してテストしたことによって汚染を受けている可能性があり、また、気密性が悪い可能性がある。これらは、再調整時に確かめられ、上述のように、適正な再調整後のテストによっても確認される。
また、上述のように、ある種の被テスト容器に対しては、特に、ある種の収容製品に対しては、所定温度にまで、テストキャビティを加熱することができる。この加熱は、例えばネガティブフィードバック温度制御によって、好ましくは、テストキャビティごとに制御される。この場合、収容製品の温度依存蒸気圧は、所定圧力範囲内に設定される。このような加熱は、図11a〜図11cのような実際のテストサイクルを実施する前に、予備加熱サイクルにおいて行われる。
上述のように、容器のリークは、そのようなリークが、容器内に拘束されている空気に対して接触している壁部分に位置しているか、あるいは、収容製品に対して接触している壁部分に位置しているかにかかわらず、判定される。それでもなお、例えば液体内に特定の成分を含有しているといったような、ある種の収容物に対しては、テスト時の容器周囲における圧力差の時間推移に差が生じることがあり得る。
したがって、図18に概念的に示すように、場合によっては、被テスト容器9を移動可能とするような、1つまたはいくつかのテストキャビティ103を準備することができる。これは、例えば、テストキャビティ103を回転軸A回りに回転可能に設置して、回転軸140によってテストキャビティを回転駆動することによって、行われる。この場合、テストキャビティ内の圧力センサに対しての接続のためのリード線、テストキャビティの加熱機構に対しての接続のためのリード線、等は、駆動軸140を通して接続することができる。キャビティ1,103は、好ましくは、回転駆動されず、図18において±ψで示すように揺動駆動される。この技術においては、図19に概念的に示すように、リーク箇所Lは、空気に接触した状態と液体に接触した状態とを、交互に繰り返すこととなる。そのため、リーク箇所Lが図19aに示す位置にある場合でもあるいは図19bに示す位置にある場合でも、テストは、リークがある場合には必ず、液体成分の蒸発によって行われることとなる。
単一チャンバのテスト装置の場合であっても、あるいは、インラインテストのように複数チャンバ型テストプラントの場合であっても、テスト装置の適正機能化および評価ユニットの校正は、好ましくはテストプラントに対して取り付けられる標準リーク構造を使用して行われることが好ましい。その場合には、プラントの再校正および/または全体的テストは、必要な時にいつでも、行うことができる。そのような標準リーク構造または校正用リーク構造が、図20に示されている。
図20においては、例えば図12において符号103で示すキャビティと同様のものとされたテストキャビティから、真空ポンプ105へと至るラインにおいて、ニードルバルブ142が設置されている。このニードルバルブ142は、調節可能なものであるが、好ましくは、プラントの使用者によって、可変ではなく、所定リーク値に予設定されている。真空ポンプ105へと至るラインに対しては、ニードルバルブ142を介して、液体貯蔵器144が接続されている。この液体貯蔵器144内には、好ましくは、蒸留水が収容されている。加圧ラインおよびバルブ146によって貯蔵器144は、調節可能に加圧することができる。ニードルバルブは、貯蔵器144内の蒸留水が、チャンバ103と真空ポンプ105との間の連結ラインへと侵入することがなく、水蒸気だけが侵入できるように、設定されている。それでも、加圧ラインおよびバルブ146によって貯蔵器144内の水の加圧状況を調節することにより、チャンバおよび/または連結ラインおよび/または真空ポンプに液体を侵入させることなくかつそれらを汚染することなく、様々に程度が変化するようなリークを、模擬できるようになっている。複数のテストキャビティを有してなるプラントに対しては、ニードルバルブ142を備えたこのような校正構造は、中央集中的に単一のものを設けることができ、この校正構造は、すべてのチャンバ103に対して並列的に接続される。これは、設置されているすべてのチャンバまたはキャビティに対して並列に機能する単一の中央集中的なポンプ設備105が設けられているようなプラントにおいて、好ましい。これに代えて、そのような校正構造は、設置されている各チャンバ103に対して個別的に設けることができる。
テスト時の容器の周囲圧力を液体収容成分の蒸気圧以下にまで下げるという上記リークテスト技術を適用することにより、たいていの場合、図8を参照して説明したような抵抗測定を付設する必要がないことが、認識される。そのため、各テストチャンバにおいて、電極構成および測定ユニットを省略することができる。このことは、プラント全体のコストを削減すると共に、プラントの複雑さを低減させる。本発明は、瓶やブリスタパックのテストに特に好適であって、瓶やブリスタパックを個々にチェックすることによってそれらの製造工程におけるインライン型のものとして利用可能であり、とりわけ、医療応用に適している。図6に概念的に示すように、複数の容器9が互いに機械的に連結されていて1組の容器を形成している場合には、リークテストに関しては、そのような1組のものを、1つの容器と見なし得ることは、明らかである。
ブリスタパックに対して本発明による方法および装置を適用した場合には、テストサイクルの全体、すなわち、図11におけるt10からT の終了時点までの時間間隔は、2秒よりも短い。このことは、例えば回転コンベヤ上において例えば24個といったような複数のテストキャビティを有したインラインプラントにおいては、非常に大きなスループットをもたらす。
液体の蒸気圧の温度依存性を定性的に示すグラフである。 本発明による方法に基づいて動作する、本発明によるテスト装置を概略的に示す図である。 本発明による方法および装置の動作を説明するためのグラフであって、テストされるべき容器の周囲圧力の時間依存性を定性的に示すグラフである。 本発明によるテスト装置の動作を具現するに際しての好ましい形態を示す機能ブロック図である。 本発明による方法を達成する本発明による装置における評価エレクトロニクスを具現するに際しての好ましい形態を示す機能ブロック図である。 本発明による装置のバッチ操作を概略的に示す図である。 フレキシブルな壁を有した容器をテストするためのテストキャビティを概略的に示す図である。 1バッチあたりに3つの容器をテストするためのテストキャビティの半分を示す斜視図である。 タンクのリークを調査するための本発明による装置を使用して、本発明による方法を行うために直接的に使用される、二重壁タンクを概略的に示す図である。 本発明による装置のテストキャビティにおける好ましいシールを概略的に示す図である。 テストサイクル時の圧力変化を示すグラフであって、容器または医療応用ブリスタパックは、大いにリークがあったりまたは非常に大きなリークがあったりするものとして示されている。テストは、インピーダンス計測を行う必要なく、よって電極32,34を使用することなく、図8によるテストキャビティを使用して行われる。 テストサイクル時の圧力変化を示すグラフであって、容器または医療応用ブリスタパックは、小さなリークだけがあったりするものとして示されている。テストは、インピーダンス計測を行う必要なく、よって電極32,34を使用することなく、図8によるテストキャビティを使用して行われる。 テストサイクル時の圧力変化を示すグラフであって、容器または医療応用ブリスタパックは、リークがないと認められたりするものとして示されている。テストは、インピーダンス計測を行う必要なく、よって電極32,34を使用することなく、図8によるテストキャビティを使用して行われる。 本発明による装置において本発明による方法に基づいて動作するための評価ユニットの、単純化された好ましい形態を示す、信号流通/機能ブロック図である。 圧力の時間変化を示すグラフであって、リークがない容器を測定したときの、あるいは、容器を導入せずテストキャビティだけを測定したときの、圧力変化の統計的偏差を示している。 本発明による方法の好ましいモードに基づいて動作する本発明による装置の一部を示す、すなわち、順次に更新される平均値を使用してリークテストに対しての動的参照値を形成するよう機能する装置の一部を示す、単純化された機能ブロック/信号流通の図である。 本発明による好ましい方法におけるつまり本発明による好ましい装置の動作における、すなわち、リーク認識のために動的更新参照値が形成される場合における、信号の時間変化を単純化して定性的に示すグラフである。 本発明による方法および装置のさらに好ましい動作モードにおける、すなわち、容器テスト時に評価される圧力差信号と比較されるべき参照値のための基礎として、動的に更新される平均信号を形成するモードにおける、単純化された信号流通/機能ブロック図である。 比較のための参照値を基礎としてリークが認識されるような、平均信号の動的更新を示すための、複数キャビティを使用した本発明の装置において次々と操作されるテストキャビティに対しての圧力計測結果を、時間軸に対して、任意単位で示すグラフである。 本発明によるテストキャビティを単純化して示す概略図であって、テスト時に回転されている様子が示されている。 リーク箇所と収容製品との相対位置関係に関連して、図18に示すテストキャビティの回転の効果を示す図である。 リーク箇所と収容製品との相対位置関係に関連して、図18に示すテストキャビティの回転の効果を示す図である。 本発明による方法を行うに際して、本発明による装置を校正するための、校正用標準リーク構成を単純化して示す概略図である。
符号の説明
1 テストキャビティ
3 カバー
5 真空ポンプ
7 真空圧力センサ
9 閉塞容器
11 壁
13 リーク箇所
14 液体成分

Claims (47)

  1. 閉塞収容容器を製造するための方法であって、
    少なくとも1つの液体成分を有した材料によって容器を充填し;
    前記容器を密封的に閉塞し;
    前記容器のリークテストを行う;
    という方法において、
    前記リークテストに際しては、
    前記少なくとも1つの液体成分の蒸気圧以下の圧力値にまで前記容器の周囲空間を真空引きすることによって、前記容器の壁のうちのテストされるべき少なくとも一部の内外にわたって圧力差を適用し;
    前記周囲空間の圧力値を、リーク判定信号として観測し;
    前記観測された圧力値に基づく信号を動的しきい値と比較することにより、前記容器のリーク状況を認識し;
    リーク状況に関するこの認識の結果として当該容器がリーク無しと認識された場合には、当該容器に関する信号を、同様にリーク無しとして以前に認識された他の複数の容器に関する複数の同様の信号に対して、平均化し、この平均化によって、前記動的しきい値を更新する;
    ことを特徴とする方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記周囲空間の前記圧力を、前記液体成分の蒸気圧値よりも、少なくとも2桁小さな値にまでまたは少なくとも3桁小さな値にまで、下げることを特徴とする方法。
  3. 請求項1記載の方法において、
    前記容器内に、2つ以上の液体成分が収容されている場合に、
    前記周囲空間の圧力を、前記2つ以上の液体成分の各蒸気圧のうちのより大きな蒸気圧値よりも小さな値にまで、下げることを特徴とする方法。
  4. 請求項1記載の方法において、
    前記テストを、室温で行うことを特徴とする方法。
  5. 請求項1記載の方法において、
    前記リーク判定信号として観測される前記圧力値を、前記蒸気圧値に到達した後に観測することを特徴とする方法。
  6. 請求項1記載の方法において、
    観測される前記圧力値を、時刻の第1ポイントにおいてサンプリングすることによって、第1圧力測定信号を獲得し、
    その後、観測される前記圧力値を、時刻の第2ポイントにおいてサンプリングすることによって、第2圧力測定信号を獲得し、
    これら2つの圧力測定信号によって形成される圧力差を、リーク判定信号として、求めることを特徴とする方法。
  7. 請求項6記載の方法において、
    前記第1測定信号および前記第2測定信号を、電気信号として生成し、
    前記第1信号を、少なくとも時刻の前記第2ポイントまで、格納しておくことを特徴とする方法。
  8. 請求項6記載の方法において、
    前記周囲空間内に圧力測定用センサを設けるとともに、時刻の前記第1ポイントにおいては、前記センサを、差分形成ユニットの両入力ポートに対して動作可能に接続し、
    前記差分形成ユニットの出力ポートから、ゼロ点オフセット信号を生成させ、
    このゼロ点オフセット信号を格納し、
    格納されたこのゼロ点オフセット信号を使用して、前記2つの測定信号間の差分信号におけるゼロオフセットを補償することを特徴とする方法。
  9. 請求項6記載の方法において、
    前記周囲空間内に圧力測定用センサを設け、
    このセンサの出力信号を、1つまたは複数の所定信号値と比較することを特徴とする方法。
  10. 請求項6記載の方法において、
    アナログからデジタルへの変換器を、時刻の前記第1ポイントにおいて起動することによって、前記第1測定信号を格納することを特徴とする方法。
  11. 請求項10記載の方法において、
    アナログからデジタルへの前記変換器からの前記デジタル出力信号を、アナログ信号へと、再変換することを特徴とする方法。
  12. 請求項1記載の方法において、
    複数の容器からなる1つのバッチを、1つの容器であるかのように取り扱って、同時にテストすることを特徴とする方法。
  13. 請求項1記載の方法において、
    前記周囲空間内における前記壁の前記一部においてまたは少なくともその近傍においてインピーダンス測定を行い、好ましくは直流による抵抗測定を行い、
    該インピーダンス測定による結果に応じて、前記周囲空間の前記圧力をさらに下げるか、あるいは、下げることを中止するかの判断を行うことを特徴とする方法。
  14. 請求項1記載の方法において、
    前記少なくとも1つの容器の外形形状に適合する形状とされたテストキャビティを準備し、これにより、前記壁の少なくとも前記一部のところにおいて、前記壁の前記一部と前記テストキャビティの壁と間の間隙として、圧力を下げるべき残留容積を維持することを特徴とする方法。
  15. 請求項1記載の方法において、
    前記少なくとも1つの容器のために、該容器の容積よりもかなり大きな容積を有したテストチャンバを形成するような、テストキャビティを準備することを特徴とする方法。
  16. 請求項1記載の方法において、
    前記容器のためのテストキャビティを準備し、
    このテストキャビティ内においてテストを行った容器がリークを有するものであった場合には、少なくともこのテストキャビティをクリーニングし、
    このクリーニングは、前記テストキャビティの真空引きおよび/またはガスによる洗浄好ましくは窒素による洗浄および/または加熱によって行うことを特徴とする方法。
  17. 請求項1記載の方法において、
    1組をなす複数のテストキャビティ内において、一連の容器を、インラインでテストし、
    テストを行った容器がリークを有しているものであった場合には、少なくとも1回のテストサイクルについては、そのテストを行ったテストキャビティ内でのテストを禁止することを特徴とする方法。
  18. 請求項1記載の方法において、
    壁の少なくとも一部を内方側に向けて機械的に押圧することによって、前記少なくとも1つの容器の内圧を増加させることを特徴とする方法。
  19. 請求項1記載の方法において、
    1つの液体成分が水であるようなす容器に対しては、
    前記周囲空間の真空引きを、20mbar以下とすることを特徴とする方法。
  20. 請求項1記載の方法において、
    所定の吸込力によって前記圧力を下げ始め;
    観測された前記圧力値が所定時間で第1所定圧力値にまで到達していないときには、大きなリークが存在することを認識し;
    さらなる圧力の引き下げを禁止し;
    他の所定時間にわたっての前記圧力値の変化を観測し、この変化の程度に基づいて、小さなリークがあるか、あるいは、リークが存在していないか、を認識することを特徴とする方法。
  21. 請求項1記載の方法において、
    所定時間にわたって所定の吸込力でもって、前記圧力を下げることを特徴とする方法。
  22. 請求項1記載の方法において、
    前記真空引きの所定時間後において到達すべき最大しきい値を決め、
    前記所定時間後において観測された前記圧力値が前記最大しきい値にまで到達していないときには、ポンプ設備による前記周囲空間のそれ以上の真空引きを禁止することを特徴とする方法。
  23. 請求項22記載の方法において、
    前記禁止を行うに際しては、前記ポンプ設備を前記周囲空間から切り離すことを特徴とする方法。
  24. 請求項23記載の方法において、
    その後のリークテストサイクルを行うために、前記周囲空間を、他のポンプ設備に対して接続することを特徴とする方法。
  25. 請求項1記載の方法において、
    前記少なくとも1つの容器のためのテストキャビティ内に、前記周囲空間を設置し、
    テストキャビティ内において、容器がリークを有していることが検出されたときには、その後の少なくとも1回のテストサイクルに関しては、そのテストキャビティにおけるテストを禁止することを特徴とする方法。
  26. 請求項25記載の方法において、
    テストが禁止された前記少なくとも1回のテストサイクル時に、前記テストキャビティの再調整を行うことを特徴とする方法。
  27. 請求項26記載の方法において、
    加熱、ガスパージ、および、液体パージのうちの少なくとも1つによって、前記再調整を行うことを特徴とする方法。
  28. 請求項26記載の方法において、
    前記テストキャビティ内において、被テスト容器を導入していない空の状態で、前記リークテストを行うことにより、前記テストキャビティが適正に再調整されたかどうかをチェックすることを特徴とする方法。
  29. 請求項1記載の方法において、
    観測された前記圧力値から決定された信号を、少なくとも1つのしきい値と比較することによって、前記容器のリーク状態を認識し、
    前記容器を導入しておらず空とされている、前記周囲空間をなすテストキャビティにおいて測定された圧力値から、前記少なくとも1つのしきい値を決定することを特徴とする方法。
  30. 請求項1記載の方法において、
    前記所定時点において観測された前記圧力値から決定された前記信号が、他の所定時点において観測された圧力値から決定された信号に対しての差分信号であることを特徴とする方法。
  31. 請求項1記載の方法において、
    前記容器のための少なくとも1つのテストキャビティを準備し、
    前記容器を導入していない空の状態で、参照用リーク構造を接続することによって、前記テストキャビティの前記リークテストを行うことにより、観測される圧力値を校正することを特徴とする方法。
  32. 請求項31記載の方法において、
    前記参照用リーク構造を、ニードルバルブと、液体を収容しているとともに制御可能に加圧可能とされた貯蔵器と、から構成することを特徴とする方法。
  33. 請求項32記載の方法において、
    前記貯蔵器が、蒸留水を収容していることを特徴とする方法。
  34. 請求項32記載の方法において、
    前記参照用リークの程度および前記加圧の程度を制御することによって、前記リーク構造からの液体の漏出を防止するとともに液体蒸気の漏出は可能とすることを特徴とする方法。
  35. 請求項1記載の方法において、
    テストキャビティ内に前記周囲空間を設置し、
    前記テストキャビティを使用して、相異なる容器に対して順次的に前記リークテストを行い、
    容器がリークを有しているという判定が所定回数のテストにわたって連続した場合には、そのテストキャビティにおけるさらなるテストを禁止することを特徴とする方法。
  36. 請求項1記載の方法において、
    前記テスト時には、前記周囲空間を所定温度にまで加熱することを特徴とする方法。
  37. 請求項1記載の方法において、
    前記リークテスト方法に先立って、前記少なくとも1つの容器が大きなリークを有しているかどうかの判定を行うことを特徴とする方法。
  38. 請求項1記載の方法において、
    1組をなす複数のテストキャビティ内において、一連の容器を、インラインでテストし、
    各テストキャビティ内において観測された圧力値を、電気信号へと変換し、
    容器を導入していない空の状態で前記テストキャビティ内の圧力を下げることによって、少なくとも1つの参照用電気信号を生成することを特徴とする方法。
  39. 請求項1記載の方法において、
    それぞれが前記周囲空間を形成している1組をなす複数のテストキャビティを準備し、
    各周囲空間内の圧力を下げ始めてから後における少なくとも1つの所定時点において、前記周囲空間内の圧力値を観測し、
    各所定時点において観測された前記圧力値から決定された信号を、前記テストキャビティ内における容器のリーク状態を判定するための共通のしきい値と比較し、
    この判定によってリークを有していない容器であると判定されたときには、観測された前記圧力値から決定された前記信号を、以前にテストされた容器に対しての信号と共に平均化し、この平均化による結果に基づいて前記共通しきい値を決定することを特徴とする方法。
  40. 請求項39記載の方法において、
    前記所定時点において観測された前記圧力値から決定された前記各信号が、他の所定時点において観測された前記圧力値から決定された各信号に対しての差分信号であることを特徴とする方法。
  41. 請求項17記載の方法において、
    テストを行うことを禁止された前記テストキャビティを再調整し、
    再調整後においては、該テストキャビティにおいてテストを実施することを特徴とする方法。
  42. 請求項41記載の方法において、
    加熱、ガス洗浄、および、液体洗浄のうちの少なくとも1つによって、前記再調整を行うことを特徴とする方法。
  43. 請求項41記載の方法において、
    前記テストキャビティ内において、被テスト容器を導入していない空の状態で、前記リークテストを行うことにより、前記テストキャビティが適正に再調整されたかどうかをチェックすることを特徴とする方法。
  44. 請求項1記載の方法において、
    前記少なくとも1つの容器を、ブリスタパック、瓶、医療応用容器、食料品容器、野菜容器、あるいは、タンクの中から選択されたものとすることを特徴とする方法。
  45. 請求項1記載の方法において、
    前記方法によってタンクのリークを恒久的にテストすることを特徴とする方法。
  46. 請求項25記載の方法において、
    テストを行うことを禁止された前記テストキャビティを再調整し、
    再調整後においては、該テストキャビティにおいてテストを実施することを特徴とする方法。
  47. 請求項35記載の方法において、
    テストを行うことを禁止された前記テストキャビティを再調整し、
    再調整後においては、該テストキャビティにおいてテストを実施することを特徴とする方法。
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