JP2007303038A - 紡機における管糸形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボビン長を代えずに、かつ同じ管糸径で巻き取りを行っても従来に比べて管糸単量を増やすことができる新規な管糸形成方法を提供する。
【解決手段】フィリングビルディングによって下方から上方へ順に糸を巻き付けて管糸40の形成を行う紡機において、通常の巻き取りで上限位置ULまで巻き取りを行った後、巻終わりの増量巻部40b、即ち上部の増量巻部40bを形成する。通常の巻き取りで上限位置ULまでリングレール18が上昇した後、リングレール18の上部反転位置PUをULより下げつつ、かつチェース長Lcが漸減するようにリングレール18を昇降させる。増量巻を行う際におけるリングレール18の下部反転位置PLの上方への変位量Duは、通常の巻き取り時における上方への変位量Duと同じに設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、リング精紡機、リング撚糸機等の紡機の管糸形成方法に係り、特にフィリングビルディングを行う紡機の巻終わり部分において増量巻を行う場合の管糸形成方法に関する。
リング精紡機、リング撚糸機等の紡機においては、機台運転中にリングレールの昇降運動を繰り返しながら次第にリングレールを上昇させて糸の巻き取りを行う、所謂フィリングビルディングで糸の巻き取りが行われる。
リング精紡機の生産性向上の一方策として、管糸単量(ボビンに巻き得る糸の量)を多くすることが一般的に指向されている。なぜならば、管糸単量を増やすことは、糸生産量に対するボビン交換回数の低減につながり、紡出停止時間を短くすることができるからである。また、ワインダでの糸の巻き返しにおける糸継ぎ回数も低減され、ワインダの稼働率向上も図ることができる。
管糸単量を多くする方法として、ボビンを細くする、管糸の巻き形状を工夫する(体積の大きな輪郭形状にする)等がある。リングレールの一回毎の昇降量を巻始めから巻終わりまで一定にした場合、管糸の形状は、図4(a)に示すように、管糸61の上部及び下部に円錐台状の部分が形成された形状になる。従来、巻始め部分で増量巻を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。その場合、図4(b)に示すように、管糸61の下部の形状は円錐台形状より外側に膨出した形状になる。特許文献1には、増量巻を行う場合に、増量巻の部分の管糸形状が同じでも、糸の巻き付けピッチが増量巻でない部分、即ち通常巻の部分と変わらない状態で行うことができる方法が提案されている。
特開平2−277827号公報
従来の増量巻は管糸の下部、即ち糸の巻始め部分に行うものに限られていた。この理由としては、従来フィリングビルディングを行う紡機は一般にハートカムを備えたリングレール昇降機構を備えていたため、管糸の巻終わりにリングレールの上部反転位置を次第に下降させることが困難であったことが挙げられる。
そして、従来は管糸の下部における増量巻より管糸単量を増やす場合は、管糸径を大きくしたり、使用するボビン長を長くしたりしていた。しかし、紡機においては管糸径がリングレールのリング径の制約を受け、管糸径を自由に代えるためにはリング径の異なるリングレールを準備しておく必要がある。また、ボビンの長さを変更する場合も、予め必要な長さのボビンを準備する必要があるとともに、ボビンの長さがあまり長い場合は、紡機の機台フレームの変更も必要になるという問題がある。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的はボビン長を代えずに、かつ同じ管糸径で巻き取りを行っても従来に比べて管糸単量を増やすことができる新規な管糸形成方法を提供することにある。
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、フィリングビルディングによって下方から上方へ順に糸を巻き付けて管糸形成を行う紡機において、1回のチェース長を一定に保持し、かつリングレールの下部反転位置の上方への変位量を同じにした通常の巻き取りで上限位置まで巻き取りを行った後、前記リングレールの上部反転位置を前記上限位置より下げつつ、かつチェース長が漸減するように前記リングレールを昇降して増量巻を行う。ここで、「チェース長」とは、リングレールの一回の昇降量を意味する。
この発明では、従来の管糸形成方法では満管停止動作に移行する時点から更に巻き取りが継続されて、管糸の上部に増量巻部が形成される。増量巻部は通常の巻き取りにおける上限位置よりリングレールの上部反転位置を下げつつ、かつチェース長が漸減するようにリングレールを昇降させることで形成されるため、ボビン長を長くする必要はない。従って、ボビン長を代えずに、かつ同じ管糸径で巻き取りを行っても従来に比べて管糸単量を増やすことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記増量巻を行う際における前記リングレールの下部反転位置の上方への変位量は、前記通常の巻き取り時における上方への変位量と同じに設定されている。従って、この発明では、増量巻部における下部の管糸径が通常巻の部分と同じ径で連続するように巻き取りが行われるため、径が次第に小さくなる場合に比較して巻量を増やすことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記増量巻を行う際における前記リングレールの上部反転位置の下方への変位量が一定となるようにリングレールが昇降される。この発明では、増量巻の部分をボビンの中心を含む面で切断した断面の外形線が直線状になり、外形線が曲線になる場合に比較してスラッフィングが発生し難くなる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記増量巻を行った後、前記通常の巻き取り時における上限位置より上側に糸を巻き付ける首巻きを行う。ここで、「スラッフィング」とは、ワインダ工程における管糸の巻き返し作業時に、糸が輪状で抜ける現象を意味する。この発明では、首巻き部がスラッフィングを抑制する機能を果たすため、首巻き行わない場合に比較して増量巻の量を増やすことができる。
本発明によれば、ボビン長を代えずに、かつ同じ管糸径で巻き取りを行っても従来に比べて管糸単量を増やすことができる。
以下、本発明をリング精紡機に具体化した一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
図2に示すように、ドラフトパートを構成するフロントローラ11の回転軸11aの端部に歯車12が嵌着されている。回転軸11aは歯車12と、主モータMにより回転駆動されるドライビングシャフト13との間に配設された歯車列(図示せず)を介して回転駆動されるようになっている。スピンドル14はドライビングシャフト13に固定されたチンプーリ15との間に巻き掛けられたスピンドルテープ(図示せず)を介して回転駆動されるようになっている。フロントローラ11及びスピンドル14は、フロントローラ11からのフリースの送り出し量(紡出量)と、スピンドル14の糸巻取り量とが常に同量となるように回転される。両者の回転数比は紡出条件(撚数)に対応して設定されている。主モータMにはインバータ16を介して駆動される可変速モータが使用されている。歯車12の近傍にはフロントローラ11の回転に対応してパルス信号を出力するセンサS1が配設されている。
リフティング装置はラインシャフト17を介してリングレール18及びラペットアングル19を昇降させるようになっている。ラペットアングル19にはスネルワイヤ19aが取り付けられており、フロントローラ11から送り出された糸Yがリング18a上を摺動するトラベラ20にスネルワイヤ19aを経て導かれるようになっている。
ラインシャフト17は精紡機の機台の長手方向に沿って配設され、所定間隔でねじ歯車21(図2では1個のみ図示)が一体回転可能に嵌着されている。リングレール18は複数のポーカピラー22(図2では1本のみ図示)により支持されている。ポーカピラー22は上下方向に移動可能に機台フレーム(図示せず)に支承されるとともに、その下部側にスクリュー部22aが形成されている。スクリュー部22aは機台フレームの所定高さ位置に回転可能に支持されたナット体23に螺合している。ナット体23の外周にはねじ歯車21と噛合するねじ歯車(図示せず)が一体に形成されている。ラペットアングル19も同様な昇降機構でリングレール18と同期して昇降可能となっている。
ラインシャフト17はモータとしてのサーボモータ24の駆動軸に歯車列(図示せず)を介して連結されている。サーボモータ24は制御手段としての制御装置25によりサーボドライバ26を介して駆動制御される。サーボモータ24にはロータリエンコーダ27が装備されている。ラインシャフト17はサーボモータ24により駆動され、回転速度及び回転方向が自由に変更可能となっている。ラインシャフト17、ポーカピラー22、ナット体23、サーボモータ24及び歯車列によりリフティング装置が構成されている。この構成は特開平7−300728号公報に開示された装置と、基本的に同じである。
制御装置25は、CPU(中央処理装置)29、プログラムメモリ(ROM)30、作業用メモリ(RAM)31、入力装置32、入力インタフェース33、出力インタフェース34、主モータ駆動回路35及びサーボモータ駆動回路36を備えている。CPU29は出力インタフェース34及び主モータ駆動回路35を介してインバータ16に接続され、出力インタフェース34、サーボモータ駆動回路36及びサーボドライバ26を介してサーボモータ24に接続されている。
制御装置25にはカウンタ37が設けられている。カウンタ37はロータリエンコーダ27及びCPU29と電気的に接続されている。カウンタ37にはアップダウンカウンタが使用され、サーボモータ24の正転時にロータリエンコーダ27からの出力パルスが入力されるとカウント値が増加し、サーボモータ24の逆転時にロータリエンコーダ27からの出力パルスが入力されるとカウント値が減少するように構成されている。
CPU29はプログラムメモリ30に記憶された所定のプログラムデータに基づいて動作する。プログラムメモリ30は読出し専用メモリ(ROM)よりなり、前記プログラムデータと、その実行に必要な各種データとが記憶されている。この実施形態では、巻始め部分及び巻終わり部分で増量巻を行うためのプログラムデータが記憶されている。各種データとして、例えば、紡出糸番手及び紡出運転時のスピンドル回転数等の紡出条件と、満管までのリングレール18のチェース回数の対応データがある。
プログラムメモリ30には、紡出条件に対応した、機台の起動時から満管に伴う停止時までの主モータMの速度変化基準パターンや、機台の起動時から満管に伴う停止時までのリングレール18の反転位置等のマップあるいは関係式が記憶されている。また、プログラムメモリ30には、増量巻を行わない場合の基準チェース長から増量巻を行う場合の、チェース長Lcを演算する関係式又はマップが記憶されている。
作業用メモリ31は読出し及び書替え可能なメモリ(RAM)よりなり、入力装置32により入力されたデータやCPU29における演算処理結果等を一時記憶する。
入力装置32は紡出糸番手、紡出運転時のスピンドル回転数、紡出長、リフト長、基準チェース長等の紡出条件データの入力に使用される。
CPU29は入力インタフェース33を介してセンサS1及びロータリエンコーダ27と接続されている。CPU29はセンサS1からの出力信号に基づいて紡出量を演算する。CPU29はロータリエンコーダ27の出力信号に基づいてリングレール18の移動方向、即ち上昇か下降かを認識するとともに、カウンタ37のカウント値に基づいてリングレール18の位置を演算する。
次に前記のように構成された装置の作用を説明する。機台の運転に先立って、まず、紡出糸番手、紡出運転時のスピンドル回転数、紡出長、リフト長、基準チェース長等の紡出条件データが入力装置32により入力される。リフティング装置とドラフトパート及びスピンドル駆動系とは独立した状態で、しかも同期した状態で駆動される。
CPU29は入力装置32により入力されて作業用メモリ31に記憶された紡出条件に従って、サーボモータ24を主モータMと同期して駆動制御する。サーボモータ24が駆動されると歯車列を介してラインシャフト17が回転され、ねじ歯車21を介してナット体23が回転される。そして、ナット体23に螺合されたポーカピラー22がリングレール18等とともに上昇あるいは下降移動される。サーボモータ24の正転時にリングレール18等が上昇移動され、逆転時に下降移動される。また、フロントローラ11から送出された糸Yはスネルワイヤ19a及びトラベラ20を経てボビンBに巻き取られて管糸40が形成される。
CPU29は、リングレール18が上限位置ULに達するまでは、図1に示すように、リングレール18の上昇過程から下降過程に移行する上部反転位置PUの上方への変位量Ddを、巻始めから一定になるようにリングレール18を昇降させる。リングレール18の上限位置ULは、玉揚げ時に図示しない玉揚げ装置のグリッパ(ボビン把持装置)がボビンBを把持する際の掴み代で決められる。
通常の巻き取り時、即ち増量巻を行わない場合は、1回のチェース長Lcを一定に保持し、かつリングレール18の下部反転位置PLの上方への変位量Duが同じになるように、予め入力された1チェースの上昇量あるいは下降量と対応する距離をリングレール18が移動した時点で、サーボモータ24の回転方向を変更するようにサーボモータ24を駆動制御する。従って、通常の巻き取り時には、リングレール18の下降過程から上昇過程に移行する下部反転位置PLの上方への変位量Duも一定となるようにリングレール18が昇降される。
一方、巻始めの増量巻部40a、即ち下部の増量巻部40aを形成する場合は、リングレール18の上昇量及び下降量が糸の巻始めから所定チェース回数まで順次増大するように、リングレール18が昇降される。上部反転位置PUの上方への変位量Ddは変化させないため、下部反転位置PLの上方への変位量Duが変化するようにリングレール18が昇降される。この実施形態では、増量巻部40aの外形が曲面となるように下部反転位置PLの上方への変位量Duが次第に増加するようにリングレール18が昇降される。
また、巻終わりの増量巻部40b、即ち上部の増量巻部40bを形成する場合は、通常の巻き取りで上限位置ULまで巻き取りを行った後、リングレール18の上部反転位置PUを上限位置ULより下げつつ、かつチェース長Lcが漸減するようにリングレール18が昇降される。上部の増量巻部40bを形成する際、即ち上部の増量巻を行う際におけるリングレール18の下部反転位置PLの上方への変位量Duは、通常の巻き取り時における上方への変位量Duと同じに設定されている。従って、増量巻部40bの管糸径が通常巻部と同じ径で連続するように管糸40が形成される。そして、図3(a)に示すように、鎖線で示す巻終わりの増量巻部40bの大径部に連続する部分の表面と、管糸40の軸と直交する平面との成す角度θ1が、通常巻を行った場合の上側表面と、管糸40の軸と直交する平面との成す角度αに等しくなる。
また、増量巻を行う際におけるリングレール18の上部反転位置PUの下方への変位量Ddが一定となるようにリングレールが昇降される。変位量Ddは、図3(a)に示すように、鎖線で示す巻終わりの増量巻部40bの上側部分の表面と、管糸40の軸方向との成す角度θ2が、50〜55°になるように設定されている。
そして、上部の増量巻が完了した後、上限位置ULより上側に糸Yを巻き付ける首巻きが行われて首巻き部41が形成される。首巻は2〜3回以下、巻かれる。
従って、巻き取り開始から巻き取り終了(巻終わり)までにおけるリング18aの昇降作動範囲は、図1に示すようになる。即ち、リング18aの上部反転位置PUは、巻き取り開始から従来技術の巻終わり(満管停止)時のTeまでは、傾きが正(上向き)の一直線上に位置するように変位し、その後は、傾きが負(下向き)の一直線上に位置するように変位する。一方、下部反転位置PLは、巻始めの増量巻部形成時には下側に凸の曲線上に位置するように変位し、通常巻部形成時には一直線上に位置するように変位し、巻終わりの増量巻部形成時には通常巻部形成時の延長線上に位置するように変位する。
以上の管糸形成方法で形成された管糸40は、図3(b)に示すように、下部に巻始め時の増量巻部40aを有し、上部に巻終わり時の増量巻部40bを有する。従って、増量巻部40bの分、管糸単量を増やすことができる。管糸単量の増加量は、ボビン長、管糸径(リング径)、紡出糸の太さ等により一概には言えないが、5〜15%程度を見込むことができる。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)フィリングビルディングによって管糸形成を行う際、チェース長Lcを一定に保持し、かつリングレール18の下部反転位置PLの上方への変位量Duを同じにした通常の巻き取りで上限位置ULまで巻き取りを行った後、リングレール18の上部反転位置PUを前記上限位置ULより下げつつ、かつチェース長Lcが漸減するようにリングレール18を昇降して増量巻を行う。従って、ボビン長を代えずに、かつ同じ管糸径で巻き取りを行っても従来に比べて管糸単量を増やすことができる。その結果、ボビンBの種類(長さの異なるボビン)を増やさずに、糸の生産量当たりのボビン交換回数が低減され、精紡機の紡出停止時間を短縮できる。また、ワインダでの巻き返し時、糸の生産量当たりの糸継ぎ回数、精紡管糸交換回数が低減でき、ワインダの稼働率も向上できる。
(2)管糸40の上部に増量巻を行う際におけるリングレール18の下部反転位置PLの上方への変位量Duは、通常の巻き取り時における上方への変位量Duと同じに設定されている。従って、増量巻部40bにおける下部の管糸径が通常巻の部分と同じ径で連続するように巻き取りが行われるため、増量巻部40bの下部の径が次第に小さくなる場合に比較して巻量を増やすことができる。
(3)管糸40の上部に増量巻を行う際において、リングレール18の上部反転位置PUの下方への変位量Ddが一定となるようにリングレール18が昇降される。従って、増量巻部40bをボビンBの中心を含む面で切断した断面の外形線が直線状になり、外形線が曲線になる場合に比較してスラッフィングが発生し難くなる。
(4)管糸40の上部に増量巻を行った後、通常の巻き取り時における上限位置ULより上側に糸Yを巻き付ける首巻きを行う。従って、首巻き部41がスラッフィングを抑制する機能を果たすため、首巻きを行わない場合に比較して増量巻の量を増やすことができる。
(5)リフティング装置は、ラインシャフト17を専用のサーボモータ24により正逆回転駆動させてリングレール18を昇降させる構成のため、巻終わりの増量巻部40bを形成する際、チェース長Lcを変更するためにリングレール18の反転位置を変更するのが容易になる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 巻終わりの増量巻部40bを形成する際、リングレール18の上部反転位置PUを上限位置ULより下げつつ、かつチェース長Lcが漸減するようにリングレール18を昇降させればよく、リングレールの上部反転位置PUの下方への変位量Ddを一定ではなく、連続的に増加するようにリングレール18を昇降させてもよい。この場合、増量巻部40bの上部表面の形状が外側に凸の曲面となるため、増量巻の量を増すことができる。また、リングレールの上部反転位置PUの下方への変位量Ddが連続的ではなく、段階的に増加するようにリングレール18を昇降させてもよい。
○ 巻終わりの増量巻部40bを形成する際、リングレール18の下部反転位置PLの上方への変位量Duは、通常の巻き取り時における上方への変位量Duと同じでなく、例えば、次第に増加するようにリングレール18を昇降させてもよい。しかし、上方への変位量Duが次第に増加するようにリングレール18を昇降させると、管糸40の径が次第に小さくなるため、巻量を増やすには通常の巻き取り時における変位量Duと同じ方が好ましい。
○ 首巻41は行わなくてもよい。
○ リングレール18の昇降を行うリフティング装置は、ラインシャフト17をリフティング装置用のサーボモータ24で駆動する代わりに、特許文献1に記載された装置のようにフロントローラ11の回転を歯車列を介してラインシャフト17に伝達する構成であってもよい。ラインシャフト17の正転、逆転の切り換えは歯車列の途中に設けられた電磁クラッチを介して行われる。
○ スピンドル14の駆動方式はベルト駆動に限らず、各錘毎にモータを設ける、所謂単錘駆動方式であってもよい。また、チンプーリ15を用いたベルト掛けによる駆動ではなく、タンゼンシャルベルトによる駆動であってもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記リングレールの昇降を行うリフティング装置は、ラインシャフト17を正逆回転させる専用のモータを備えている。
リング位置の経時変化と管糸の形成状態を示す模式図。 リング精紡機の概略構成図。 (a)は巻終わりの増量巻部の形状を説明する模式図、(b)は増量巻部が形成された管糸の斜視図。 (a)は増量巻を行わない管糸の正面図、(b)は従来の増量巻を行った管糸の正面図。
符号の説明
Y…糸、Dd,Du…変位量、Lc…チェース長、PL…下部反転位置、PU…上部反転位置、UL…上限位置、18…リングレール、41…首巻。

Claims (4)

  1. フィリングビルディングによって下方から上方へ順に糸を巻き付けて管糸形成を行う紡機において、
    1回のチェース長を一定に保持し、かつリングレールの下部反転位置の上方への変位量を同じにした通常の巻き取りで上限位置まで巻き取りを行った後、前記リングレールの上部反転位置を前記上限位置より下げつつ、かつチェース長が漸減するように前記リングレールを昇降して増量巻を行う紡機における管糸形成方法。
  2. 前記増量巻を行う際における前記リングレールの下部反転位置の上方への変位量は、前記通常の巻き取り時における上方への変位量と同じに設定されている請求項1に記載の紡機における管糸形成方法。
  3. 前記増量巻を行う際における前記リングレールの上部反転位置の下方への変位量が一定となるようにリングレールが昇降される請求項1又は請求項2に記載の紡機における管糸形成方法。
  4. 前記増量巻を行った後、前記通常の巻き取り時における上限位置より上側に糸を巻き付ける首巻きを行う請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の紡機における管糸形成方法。
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