JP2007302854A - オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】重合活性に優れ、重合体が高い融点を示し、また高温重合が可能な重合用触媒を提供する。
【解決手段】一般式[I]で表される架橋メタロセン化合物、並びに有機アルミニウムオキシ化合物、イオン対を形成する化合物、および有機アルミニウム化合物から選ばれる少なくとも1種以上の化合物からなるオレフィン重合用触媒。
Figure 2007302854

【選択図】なし

Description

本発明は、特定の構造を有する架橋メタロセン化合物を含むオレフィン重合用触媒、および該オレフィン重合用触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法に関する。
オレフィン重合用の均一系触媒としては、いわゆるメタロセン化合物がよく知られている。メタロセン化合物を用いてオレフィンを重合する方法、特にα-オレフィンを立体規
則的に重合する方法は、W. Kaminskyらによってアイソタクテイック重合が報告されて以
来、重合活性の更なる向上や立体規則性改善の視点から多くの改良研究が行なわれている(非特許文献1)。
このような研究の一環としてシクロペンタジエニルとフルオレニルをイソプロピリデンで架橋した配位子から合成されたイソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(9-フル
オレン)を配位子とする遷移金属触媒であるメタロセン化合物とアルミノキサンからなる触媒の存在下にプロピレン重合した結果、シンジオタックティックペンタッド分率が0.7を超えるようなタクティシティの高いポリプロピレンが得られることがJ. A. Ewenによって報告されている(非特許文献2)。
このメタロセンの改良として、フルオニルを2,7-ジ-tert-ブチルフルオレニル基にすることにより、立体規則性を向上させる試みがなされている(特許文献1)。
その他、フルオニルを3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル基にすることによる立体規則性を向上の試み(特許文献2)や、シクロペンタジエニルとフルオレニルを結合している架橋部を変換する試みが報告されている(特許文献3、4)。また、ジメチルメチレン(3-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドより、シクロペンタジエニル環の5位にもメチル基を導入したジメチルメチレン(3-tert-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドの方が高分子量のアイソタクチックポリプロピレンを得ることができる(特許文献5)。
しかしながら、これらのメタロセン化合物の重合性能は充分ではない。また、従来の触媒では、立体規則性の指標である融点がある程度高いα−オレフィン重合体が得られないわけではないが、高い分子量のものは得られなかった。そのため融点がある程度高く、分子量が高いポリマーの製造が望まれてきた。また従来よりも高い融点の重合体を得ることも望まれていた。さらに工業化を可能とするには、常温以上の温度、好ましくは常温を超える高い温度で前記特徴を有するα−オレフィン重合体が製造できることが望まれるが、そのようなことが可能な触媒はこれまでは存在しなかった。
また、従来特定のα−オレフィン重合性能を改良した触媒であっても、他のα−オレフィン、例えばエチレン重合には必ずしも好適であるとは言えず、製造すべき重合体の種類が違うごとに触媒を変更せねばならず、製造にあたっては大変な不便があった。
本発明者らは、このような状況に鑑み鋭意研究した結果、特定の遷移金属触媒を含むオレフィン重合用触媒を用いて、例えばプロピレンなどのα−オレフィンを重合した場合には、常温のみならず工業化可能な高温での重合においても、融点の高いα−オレフィン重合体を得ることができることを見出し、しかも高温重合条件でエチレンを主成分とするα−オレフィンを重合した場合にも、良好な活性で、しかも高い分子量のエチレン系重合体を得ることができる、すなわち幅広い重合に対して高い性能を示すことを見出して、本発明を完成するに至った。
特開平4―69394号公報 特開2000―212194号公報 特開2004―189666号公報 特開2004―189667号公報 特表2001-526730号公報 Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,24,507(1985) J.Am.Chem.Soc.,1988,110,6255
本発明が解決しようとする課題は、プロピレンなどのα−オレフィンを重合した場合には、常温のみならず高温条件下でも、融点が高く、充分な分子量を有するα−オレフィン重合体を得ることができ、しかも高温条件下でエチレンを主成分とするα−オレフィンを重合した場合にも、良好な活性で、しかも高い分子量のエチレン系重合体を得ることができる、すなわち広範囲にわたるオレフィン重合体の製造に対して高い性能を示すオレフィン重合用触媒を提供することである。また、そのようなオレフィン重合用触媒を用いた、オレフィン重合体の製造方法を提供することである。
本発明のオレフィン重合用触媒は、
(A)下記一般式[I]で表される架橋メタロセン化合物、並びに
(B)(b-1)有機アルミニウムオキシ化合物、
(b-2)前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、および
(b-3)有機アルミニウム化合物
から選ばれる少なくとも1種以上の化合物
からなる;
Figure 2007302854
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R8、R9およびR12は水素、炭化水素基およびケイ
素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
6、R7、R10およびR11の4つの基は水素原子ではなく、炭化水素基およびケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
2とR3とは相互に結合して環を形成していても良く、R5とR6、R7とR8、R8とR9、R9とR10、およびR11とR12から選ばれる一つ以上の隣接基組み合わせにおいて該隣
接基は相互に結合して環を形成していてもよい。
13およびR14は、水素原子、メチル基を除く炭化水素基およびケイ素原子含有基からなる群より選ばれる原子または置換基であり、相互に同一でも異なっていてもよく、該置換基は互いに結合して環を形成してもよい。
MはTi、ZrまたはHfであり、
Yは炭素またはケイ素であり、
Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子および孤立電子対で配位可能な中性配位子から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
jは1〜4の整数である。)。
また、前記一般式[I]におけるR1、R2、R3およびR4が水素であることが好ましい。
本発明のオレフィン重合用触媒は、さらに担体(C)を含むことも好ましい。
本発明のオレフィン重合体の製造方法は、前記オレフィン重合用触媒の存在下に、炭素数2以上のα−オレフィンから選ばれる1種以上のモノマーを重合するものである。
本発明のオレフィン重合用触媒を用いてプロピレンなどの炭素数3以上のα−オレフィ
ンを重合した場合には、常温条件下だけでなく、高温条件下でも、融点が高く、また充分に分子量の高いα−オレフィン重合体を、良好な活性で得ることができ、しかも同じ触媒を用いて高温条件下でエチレンを少なくとも一部含むα−オレフィンを重合した場合にも、良好な活性で、しかも充分に高い分子量のエチレン系重合体を得ることができる、すなわち広範囲にわたるオレフィン重合体の製造に対して高い性能を示す。
また、そのようなオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィン重合体を製造することで、高温条件下でも、融点が高く、また充分に分子量の高いα−オレフィン重合体を、良好な活性で得ることができ、しかも同じ触媒を用いて高温条件下でエチレンを少なくとも一部含むα−オレフィンを重合した場合にも、良好な活性で、しかも充分に高い分子量のエチレン系重合体を得ることができる。
本発明のオレフィン重合用触媒は、
(A)前記一般式[I]で表される架橋メタロセン化合物、並びに
(B)(b-1)有機アルミニウムオキシ化合物、
(b-2)前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、および
(b-3)有機アルミニウム化合物
から選ばれる少なくとも1種以上の化合物
からなる。
以下、本発明のオレフィン重合用触媒に関わる架橋メタロセン化合物、該架橋メタロセン化合物を含むオレフィン重合触媒、このオレフィン重合触媒存在下で重合する方法について、発明を実施するための最良の形態を順次説明する。
(A) 架橋メタロセン化合物
(A) 前記一般式[1]で表わされる架橋メタロセン化合物(本明細書において「成分(A)」ともいう。)は、化学構造上の次の特徴、[m1]〜[m2]を備える。
[m1] 二つの配位子の内、一つは置換基を有していても良いシクロペンタジエニル基であ
り、他の一つは置換基を持つフルオレニル基(以下、「置換フルオレニル基」と呼ぶ場合
がある。)である。
[m2] メタロセン化合物を構成する遷移金属(M)がチタン、ジルコニウムまたはハフニウムである。
以下、本発明に関わる架橋メタロセン化合物の化学構造上の特徴である置換基を有していても良いシクロペンタジエニル基、置換フルオレニル基、架橋部、およびその他特徴について順次説明した後に、これらの特徴を併せ持つ好ましい架橋メタロセン化合物およびその例示、そして最後に該架橋メタロセン化合物を用いる本発明の重合方法について詳細に説明する。
置換基を有していても良いシクロペンタジエニル基
シクロペンタジエニル基は置換されていてもいなくてもよい。置換されていないシクロペンタジエニル基とは、前記一般式[I]におけるシクロペンタジエニル基部分が保有する
1、R2、R3およびR4が全て水素原子であるシクロペンタジエニル基であり、置換されているシクロペンタジエニル基は、R1、R2、R3およびR4の内のいずれか一つ以上が炭化水素基(f1)、またはケイ素含有基(f2)で置換されたシクロペンタジエニル基であってもよい。R1、R2、R3およびR4の内の二つ以上が水素原子以外の基である場合は、それらの基は相互に同一でも異なっていてもよい。
1〜R4に用いられる炭化水素基(f1)としては、当該置換基が、他の置換基とともに環を形成していない場合には、総炭素数が1〜20である炭化水素基(以下「炭化水素基(f1’)」ともいう。)を好ましく挙げることができる。
またR2とR3が炭化水素基(f1)である場合として、R2とR3とが相互に結合して環(以下「環(f''')」ともいう。)を形成している場合も挙げられる。この場合、R1〜R4の中ではR2とR3のみが環を形成していることが、高立体規則性の、例えばシンジオ
タクティックポリα−オレフィンを製造できる点からさらに好ましい。
例えば置換基R2とR3とが互いに結合して環を形成している場合、前述したR2、R3それぞれの好ましい炭素数が1〜20であることにかかわらず、環を形成している2つの置換基の炭素数の合計は、好ましくは2〜40であり、より好ましくは3〜30であり、さらに好ましくは4〜20である。
また置換基R2、R3が、互いに結合して環を形成している場合にも、当該置換基の炭素に直結した水素原子の一部がハロゲン原子、酸素含有基、窒素含有基、ケイ素含有基で置換されていても良く、この場合には環を形成している2つの置換基の炭素数の合計には、前記酸素含有基、窒素含有基、ケイ素含有基に含まれる炭素の数も含める。
また、総炭素数1から20の炭化水素基(f1')とは、炭素および水素のみから構成されるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基またはアリール基である。
総炭素数1から20の炭化水素基(f1')には、炭素および水素のみから構成されるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基以外に、これらの炭素に直結した水素原子の一部がハロゲン原子、酸素含有基、窒素含有基、ケイ素含有基で置換されたヘテロ原子含有炭化水素基も含まれる。このような炭化水素基(f1')としては、メチル基、
エチル基、n-プロピル基、アリル(allyl)基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基
、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デカニル基などの直鎖状炭化水素基;イソプロピル基、t-ブチル基、アミル基、3-メチルペンチル基、1,1-ジエチルプロピル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチル-1-プロピルブチル基、1,1-プロピルブチル基、1,1-ジ
メチル-2-メチルプロピル基、1-メチル-1-イソプロピル-2-メチルプロピル基などの分岐
状炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチ
ル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などの環状飽和炭化水素基;フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントラセニル基などの環状不飽和炭化水素基およびこれらの核アルキル置換体;ベンジル基、クミル基などのアリール基の置換した飽和炭化水素基; メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基N-メチルアミノ基、トリフルオロメチル基、トリブロモメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロベンジル基、フルオロベンジル基、ブロモベンジル基、ジクロロベンジル基、ジフルオロベンジル基、トリクロロベンジル基、トリフルオロベンジル基、などのヘテロ原子含有炭化水素基を挙げることができる。
ケイ素含有基(f2)とは、シクロペンタジエニル基の環炭素と共有結合するケイ素原子を有する基であり、具体的にはアルキルシリル基やアリールシリル基である。好ましいケイ素含有基(f2)としては、当該置換基が、他の置換基とともに環を形成していない場合には、総炭素数1から20であるケイ素含有基(f2')を挙げることができ、例えば、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基等を例示することができる。
このシクロペンタジエニル基においては、R1とR4が同一の原子または同一の基であり、R2とR3とが結合して環を形成しているかまたは同一の原子もしくは同一の基であることが好ましく、R1およびR4が水素原子であると更に好ましく、R1、R2、R3およびR4のすべてが水素原子であると特に好ましい。
置換フルオレニル基
本発明の重合方法で用いられる、前記一般式[I]で表わされる化学構造式におけるフル
オレニル基部分において重要な第一の点は、前記一般式[I]におけるR6、R7、R10、R11の4つの基は水素原子ではないことである。R6、R7、R10、R11は、炭化水素基およ
びケイ素含有基から選ばれ、前記炭化水素基(f1)または前記ケイ素含有基(f2)であってもよい。
またフルオレニル基部分において重要な第二の点は、R6とR7とは、およびR10とR11とは互いに結合して環を形成しないことである。本発明に用いられる架橋メタロセン化合物において、R6、R7、R10、R11の4つの基は水素原子ではなく、且つR6とR7とは、およびR10とR11とは互いに結合して環を形成しないことにより、既存の重合では達成できなかった重合活性が達成でき、また高融点の炭素数3以上のα−オレフィン重合体、例
えばプロピレン重合体が製造できることが可能となったのである。
また、R5、R8、R9、R12は水素、炭化水素基(f1)、ケイ素含有基(f2)から選ばれる
それぞれ同一でも異なっていてもよい原子または基であってもよく、R5とR6、R7とR8、R8とR9、R9とR10、およびR11とR12から選ばれる一つ以上の隣接基組み合わせに
おいて該隣接基は相互に結合して環を形成していてもよい。
置換基R5〜R12に用いられる炭化水素基(f1)としては、当該置換基が、他の置換
基とともに環を形成していない基である場合には、総炭素数が1〜20である炭化水素基(炭化水素基(f1'))を好ましく挙げることができる。
また置換基R5〜R12が炭化水素基(f1)である場合としては、当該置換基が置換基
5〜R12のうち隣接する他の置換基と、前記隣接基組み合わせの範囲内で相互に結合し
て環を形成している場合も挙げられる。この場合、R5〜R12のうち隣接する置換基どう
しが相互に結合して環(環(f'''))を形成している。
また前記隣接基組み合わせの範囲内で置換基R5〜R12のうち隣接する置換基どうしが
相互に結合して環を形成している場合としては、置換基R5〜R12のうち隣接する2つが
互いに結合して環を形成している場合が好ましい。
例えば隣接する2つの置換基が互いに結合して環を形成している場合(R5とR6、R7
とR8、R8とR9、R9とR10、R11とR12から選ばれる1つ以上の隣接基組み合わせにおいて環を形成している場合)、前述したR5〜R12のそれぞれの好ましい炭素数が1〜2
0であることにかかわらず、環を形成している2つの置換基の炭素数の合計が好ましくは2〜40、より好ましくは3〜30であり、4〜20であることがさらに好ましい。
また隣接した置換基が、互いに結合して環を形成している場合にも、当該置換基の炭素に直結した水素原子の一部がハロゲン原子、酸素含有基、窒素含有基、ケイ素含有基で置換されていても良く、この場合には環を形成している複数の置換基の炭素数の合計には、前記酸素含有基、窒素含有基、ケイ素含有基に含まれる炭素の数も含める。
本発明における触媒の合成面の視点からは、R6およびR11が同一の原子または同一の
基であり、R7およびR10が同一の原子または同一の基であることが好ましい。炭化水素
基(f1)として好ましい基は、前記した総炭素数1から20の炭化水素基(f1')、環構造(f''')であり、ケイ素含有基(f2)の好ましい例は、前記した、当該置換基が他の置換基と共
に環を形成しない場合における総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')である。
本発明において、常温での重合条件下のみならず高温重合条件下でも、融点が従来と同等以上で分子量が高い炭素数3以上のα−オレフィンの重合体を得ることができる点で、
特にR6およびR11
1)炭化水素基であり、かつ隣接する基と環を形成しない場合には、それぞれ独立して炭素数2以上、より好ましくは3以上、特に好ましくは4以上の炭化水素基であること
2)それぞれケイ素含有基であること
のいずれかであることが特に好ましい。
又ケイ素含有基の中でも、炭素原子数とケイ素原子数の合計が3以上、好ましくは4以上のケイ素含有基が好ましい。また、本発明の効果をさらにあげるには、R6が隣接する
基と環を形成しない炭化水素であり、R7が隣接する基と環を形成しない炭化水素基であ
る場合には、R6の炭素数はR7の炭素数と同じかそれ以上であることが好ましい。またR6がケイ素含有基であり、R7がケイ素含有基である場合には、R6のケイ素原子と炭素原
子の合計数は、R7のケイ素原子と炭素原子の合計数と同じかそれ以上であることが好ま
しい。またR6が隣接する基と環を形成しない炭化水素基であり、R7がケイ素含有基である場合には、R6の炭素原子数は、R7のケイ素原子と炭素原子の合計数と同じかそれ以上であることが好ましい。またR6がケイ素含有基であり、R7が環を形成しない炭化水素基である場合には、R6のケイ素原子と炭素原子の合計数はR7の炭素原子数と同じかそれ以上であることが好ましい。
6およびR11としては、アリール基または置換アリール基が好ましく、具体的にはフ
ェニル基、o-トリル基、m-トリル基、p-トリル基、t-ブチルフェニル基、ナフチル基
、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、ビフェニル基、o-フルオロフェニル基
、m-フルオロフェニル基、p-フルオロフェニル基、o-クロロフェニル基、m-クロロフェニル基、p-クロロフェニル基、o-トリフルオロフェニル基、m-トリフルオロフェニ
ル基、p-トリフルオロフェニル基等が挙げられる。
置換フルオレニル基のR6、R11が、前記1)または2)のいずれかである場合には、
同じ重合条件で比較すると融点がより高く、分子量が従来と同等以上である炭素数3以上のα−オレフィンの重合体が得られる、あるいは常温での重合条件下のみならず高温重合
条件下でも、同じ重合条件で比較すると融点が従来と同等以上で分子量が高い炭素数3以上のα−オレフィンの重合体が得られるという利点も有しており、特に性能バランスの優れたα−オレフィン系重合体を製造することができる。
共有結合架橋
置換基を有していてもよいシクロペンタジエニル基と置換フルオレニル基を結ぶ結合の主鎖部は、炭素原子またはケイ素原子を一つ含有する2価の共有結合架橋である。
本発明に用いられる架橋メタロセン化合物の共有結合架橋部において重要な点は、前記一般式[I]における架橋原子Yが、R13、R14を有することであり、これらは水素原子、
メチル基を除く炭化水素基およびケイ素原子含有基から選ばれる原子または置換基であり、相互に同一でも異なっていてもよく、該置換基は互いに結合して環を形成してもよいことである。
Yが炭素である場合は、R13,R14はそれぞれメチル基以外の炭化水素基またはケイ素含有基であることが好ましく、Yがケイ素である場合は、R13,R14はそれぞれメチル基以外の炭化水素基であることが好ましい。
このなかでも、Yが炭素であり、R13、R14が炭素数2〜20の炭化水素基を有することが好まれる。
これらの共有結合架橋を上記置換フルオレニル基と組み合わせることにより、既存の重合では達成できなかった高温重合条件下における高融点プロピレン重合体の製造が可能となったのである。
13、およびR14に用いられるメチル基以外の炭化水素基としては、R13とR14とが相互に結合して環を形成していない場合には、総炭素数が2〜20である炭化水素基(以下「炭化水素基(f1'')」ともいう。)を好ましく挙げることができる。またR13とR14
とが炭化水素基である場合としては、R13およびR14が相互に結合して環(環(f''''))を形成している場合挙げられる。
総炭素数2〜20の炭化水素基(f1'')とは、総炭素数1から20の炭化水素基(f1')からメチル基を除いたものである。
なおR13とR14が互いに結合して環を形成している場合には、前述したR13とR14がそれぞれ炭素数2〜20という好ましい範囲の規定にかかわらず、環構造を形成するR13およびR14の炭素の総数が4〜40であることが好ましく、この環構造も上記炭化水素基と同様、好ましい態様の一つである。
またR13とR14が、互いに結合して環を形成している場合にも、当該R13またはR14の炭素に直結した水素原子の一部がハロゲン原子、酸素含有基、窒素含有基、ケイ素含有基で置換されていても良く、この場合には環を形成している複数の置換基の炭素数の合計には、前記酸素含有基、窒素含有基、ケイ素含有基に含まれる炭素の数も含める。
炭化水素基(f1'')としては、例えばアルキル基、置換アルキル基(ハロゲン置換アルキル基を含む)、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基(ハロゲン置換アルキル基を含む)、アリールアルキル基、置換アリールアルキル基(ハロゲン置換アリールアルキル基、ハロゲン化アルキル基置換アリールアルキル基を含む)、アルキルアリール基、置換アルキルアリール基(ハロゲン置換アルキルアリール基、ハロゲン化アルキル基置換アルキルアリール基を含む)、アリール基(芳香族基)、2価の炭化水素基(R13とR14とが結合して環を形成する場合の構造を意味する)、置換された2価の炭化水素基などが好ましく挙げられる。また置換アリール基(ハロゲン置換アリール基、ハロゲン化アルキル
基置換アリール基を含む)も好ましく挙げられる。ここで置換アリールアルキル基、置換アルキルアリール基においては、置換基はアリール部位に結合していてもアルキル部位に結合していても良い。
ケイ素含有基(f2)とは、シクロペンタジエニル基の環炭素と共有結合するケイ素原子を有する基であり、具体的にはアルキルシリル基やアリールシリル基である。例えば当該置換基が他の置換基とともに環を形成しない場合における総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基等を例示することができる。
13およびR14としては、これらの中でも、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基などのアルキル基;シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基、シクロヘプチル基などのシクロアルキル基;フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基などのアリール基;o-トリル基、m-トリル基、p-トリル基などのアルキ
ルアリール基;ベンジル基、フェニルベンジル基などのアリールアルキル基;m-(トリ
フルオロメチル)フェニル基、p-(トリフルオロメチル)フェニル基、ビス(トリフル
オロメチル)フェニル基、m-クロロフェニル基、p-クロロフェニル基やジクロロフェニル基などのハロゲン原子が置換基に導入された置換アリール基;m-クロロベンジル基、
p-クロロベンジル基、m-フルオロベンジル基、p-フルオロベンジル基、m-ブロモベンジル基、p-ブロモベンジル基、ジクロロベンジル基、ジフルオロベンジル基、トリクロ
ロベンジル基、トリフルオロベンジル基等のハロゲン原子が置換基に導入された置換アルキルアリール基が好ましく、アリール基やアリールアルキル基の芳香族へ置換基を導入する場合にはメタ位および/またはパラ位に位置するものが好ましい。
これらの中でもアルキル基、アリールアルキル基、置換アリールアルキル基(ハロゲン置換アリールアルキル基、ハロゲン化アルキル基置換アリールアルキル基を含む)、アルキルアリール基がより好ましい。特にこの場合には、前記特徴に加えて、常温以上の温度でより融点が高く、分子量も高いα−オレフィン重合体を製造することができる。
なお、本発明に用いられる架橋メタロセン化合物としては、その製造上の容易性からR13とR14が相互に同一であるものが好んで使用される。
架橋メタロセン化合物のその他の特徴
前記一般式[I]において、Qはハロゲン、炭素数が1〜10の炭化水素基、炭素数が1
0以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子および孤立電子対で配位可能な中性配位子から、同一のまたは異なる組み合わせで選ばれる。ハロゲンの具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,1-ジエチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1,1,2,2-テトラメチ
ルプロピル、sec-ブチル、tert-ブチル、1,1-ジメチルブチル、1,1,3-トリメチルブチル
、ネオペンチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、1-メチル-1-シクロヘキシル
等が挙げられる。
炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエンの具体例としては、s-シス-またはs-
トランス-η4-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジフェニル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-3-メチル-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジベンジル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-2,4-ヘキサジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジトリル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ビス(トリメチルシリル)-1,3-ブタジエン等が挙げられる。
アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert-ブトキシ、フェノキシ等のアルコ
キシ基、アセテート、ベンゾエート等のカルボキシレート基、メシレート、トシレート等のスルホネート基等が挙げられる。
孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類が挙げられる。
jは1〜4の整数であり、jが2以上の時は、Qは互いに同一でも異なっていてもよい。
好ましい架橋メタロセン化合物およびその例示
以下に、前記一般式[I]で表される第4族遷移金属化合物の具体例を示すが、特にこれ
によって本発明の範囲が限定されるものではない。
ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル(2,7-ジ
(2,4,6-トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ(3,5-ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジ(4-メチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジナフチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジ(4-tert-ブチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル(2,7-ジ(2,4,6-トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジ(3,5-ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,3,6,7-テトラtert-ブチルフ
ルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジ(4-メチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジナフチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジ(4- tert-ブチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド[他には1,3-ジフェニルイソプロピリデン(シクロペンタ
ジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドとも言われる。以下については別名省略]、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル(2,7-ジ(2,4,6-トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ(3,5-ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジ(4-メチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジナフチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジ(4- tert-ブチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェネチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェネチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ベンズヒドリル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ベンズヒドリル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ジ(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-フェニル-エチル)メチ
レン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジ(1-フェニル-エチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(シクロヘキシル
メチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(シクロヘキシルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(シクロペンチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(シクロペンチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
(ベンジル)(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(ベンジル)(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(ベンジル)(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(ベンジル)(クミル)メチ
レン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコ
ニウムジクロリド、シクロプロピリデン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロプロピリデン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロブチリデン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロブチリデン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロペンチリデン(シクロ
ペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロペンチリデン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジロリド、シクロヘプチリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘプチリデン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチ
レン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジクミル-ブチルフルオレニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジクミル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペン
タジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジ(トリメチルシリル)-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジ(トリメチルシリル)-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジフェニル-ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジフェニル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペン
タジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジベンジル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジベンジル-ブチ
ルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(
2,7-ジメチル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチ
ルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジ
フェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチ
レン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-
ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(
シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェ
ニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p- tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p- tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチ
ルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p- n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p- n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-
ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-
ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)
メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-
ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-イソプロピルフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジ(p-イソプロピルフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレ
ン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(4-クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3-クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-ブロモベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェ
ニル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3-ブロモベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-フルオロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニ
ル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3-フルオロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジナフチル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-クロロベンジル)メ
チレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジ{p-トリル}-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジ{o-トリル}-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(
4-フェニルベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジ{p-クロロフェニル}-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジ{p-クロロフ
ェニル}-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
等を例示することができる。
さらには上記記載化合物の「ジルコニウム」を「ハフニウム」や「チタニウム」に変えた化合物や、「ジクロリド」が「ジフロライド」、「ジブロミド」、「ジアイオダイド」や、「ジクロリド」が「ジメチル」や「メチルエチル」となったメタロセン化合物なども同様に本発明のオレフィン重合用触媒に関わるメタロセン化合物である。特に、上記触媒
構造の中でもCs対称構造のメタロセン化合物を用いることにより、高融点なシンジオタクティックなα―オレフィン重合体を合成することができる。
本発明に関わる(A)架橋メタロセン化合物は公知の方法によって製造可能であり、特に
製造法が限定されるわけではない。公知の製造方法として例えば、本出願人によるWO2001/27124号およびWO2004/087775号パンフレットに記載の製造方法を挙げることができる。
上記のようなメタロセン化合物は、単独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。
オレフィン重合触媒
次に、前記した(A)架橋メタロセン化合物を、本発明のオレフィン重合方法の重合触媒
として使用する際の好ましい態様について説明する。
本発明の架橋メタロセン化合物をオレフィン重合触媒として用いる場合、触媒成分は、(A)前記一般式[1]で表される架橋メタロセン化合物、並びに(B)(b-1) 有機アルミニウムオキシ化合物、(b-2) 前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合
物、および(b-3)有機アルミニウム化合物から選ばれる少なくても1種の化合物から構成
される。さらに必要に応じて、(C)粒子状担体から構成される。以下、各成分について具体的に説明する。
(b-1) 有機アルミニウムオキシ化合物
本発明で用いられる(b-1) 有機アルミニウムオキシ化合物(本明細書において「成分(b-1)」ともいう。)は、従来公知のアルミノキサンをそのまま使用できる。具体的には
、下記一般式[2]
Figure 2007302854
(上記式[2]において、Rは、それぞれ独立に炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上の整数を示す。)
および/または一般式[3]
Figure 2007302854
(ここで、上記式[3]において、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上の整数を示す。)で代表される化合物を挙げることができ、特にRがメチル基であるメチルアルミノキサ
ンでnが3以上、好ましくは10以上のものが利用される。これらアルミノキサン類に若干の
有機アルミニウム化合物が混入していても差し支えない。本発明の高温溶液重合において特徴的な性質は、特開平2-78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機ア
ルミニウムオキシ化合物をも適用できることである。また、特開平2-167305号公報に記載されている有機アルミニウムオキシ化合物、特開平2-24701号公報、特開平3-103407号公
報に記載されている二種類以上のアルキル基を有するアルミノキサンなども好適に利用できる。なお、本発明の高温溶液重合で用いられる「ベンゼン不溶性の」有機アルミニウムオキシ化合物とは、60℃のベンゼンに溶解するAl成分がAl原子換算で通常10%以下、好ま
しくは5%以下、特に好ましくは2%以下であり、ベンゼンに対して不溶性または難溶性であることをいう。
また、本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物としては下記[4]のような修飾メチルアルミノキサン等も挙げられる。
Figure 2007302854
(ここで、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、それぞれ独立にm,nは2以上の整数を示す。)
この修飾メチルアルミノキサンはトリメチルアルミニウムとトリメチルアルミニウム以外のアルキルアルミニウムを用いて調製されるものである。このような化合物[4]は一般にMMAOと呼ばれている。このようなMMAOはUS4960878およびUS5041584で挙げられている方法で調製することが出来る。また、東ソー・ファインケム社等からもトリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムを用いて調製したRがイソブチル基であるものがMMAO
やTMAOといった名称で商業生産されている。このようなMMAOは各種溶媒への溶解性および保存安定性を改良したアルミノキサンであり、具体的には上記[2]、[3]のようなベンゼンに対して不溶性または難溶性のものとは違い、脂肪族炭化水素や脂環族炭化水素に溶解するものである。
さらに、本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物としては、下記一般式[5]で表されるボロンを含んだ有機アルミニウムオキシ化合物を挙げることもできる。
Figure 2007302854
(式中、Rcは炭素原子数が1〜10の炭化水素基を示す。Rdは、互いに同一でも異なってい
てもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が1〜10の炭化水素基を示す。)
(b-2) 架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物
架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物(b-2)(以下、「イオン性化合物」、または「成分(b-2)」と略称する場合がある。)としては、特開平1-501950号公報、特開平1-502036号公報、特開平3-179005号公報、特開平3-179006号公報、特開
平3-207703号公報、特開平3-207704号公報、USP5321106号などに記載されたルイス酸、イ
オン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。
本発明において、好ましく採用されるイオン性化合物は下記一般式[6]で表される化合物である。
Figure 2007302854
式中、Re+としては、H+、カルベニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウ
ムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどが挙げられる。Rf〜Riは、互いに同一でも異なっていてもよく、有機基、好ましくはアリール基である。
前記カルベニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)カルベニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)カルベニウムカチオンなどの三置換カルベニウムカチオンなどが挙げられる。
前記アンモニウムカチオンとして具体的には、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリ(n-プロピル)アンモニウムカチオン、トリイソプロピルアンモニウムカチオン、トリ(n-ブチル)アンモニウムカチオン、トリイソブチルアンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン、ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。
前記ホスホニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニウムカチオンなどが挙げられる。
上記のうち、Re+としては、カルベニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどが好ま
しく、特にトリフェニルカルベニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオンが好ましい。
カルベニウム塩として具体的には、トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリス(4-メ
チルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(3,5-ジメチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙
げることができる。
アンモニウム塩としては、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩などを挙げることができる。
トリアルキル置換アンモニウム塩として具体的には、たとえばトリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n-
ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(
ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(2,4-ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ジメチルフェニル)ボ
レート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(4-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラフェニルボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(2,4-ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5-ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(4-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムなどが挙げられる。
N,N-ジアルキルアニリニウム塩として具体的には、たとえばN,N-ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、 N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニ
ル)ボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N-ジエチルアニリ
ニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 N,N-ジエチルアニリニウムテト
ラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレートなどが挙げられる。
ジアルキルアンモニウム塩として具体的には、たとえばジ(1-プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラフェニルボレートなどが挙げられる。
その他、本出願人によって開示(特開2004-51676号公報)されているイオン性化合物も制限無く使用が可能である。
尚、上記のようなイオン性化合物(b-2)は、2種以上混合して用いることができる。
(b-3) 有機アルミニウム化合物
オレフィン重合触媒を形成する(b-3)有機アルミニウム化合物(本明細書において「
成分(b-3)」ともいう。)としては、例えば下記一般式[7]で表される有機アルミニウ
ム化合物、下記一般式[8]で表される第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物などを挙げることができる。
Ra mAl(ORb)nHpXq ・・・・ [7]
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ま
しくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)
このような化合物の具体例として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリn-ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムな
どのトリn-アルキルアルミニウム;
トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリtert-ブチルアルミニウム、トリ2-メチルブチルアルミニウム、トリ3-メチ
ルヘキシルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキルアルミニウム;
トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウム;
トリフェニルアルミニウム、トリトリルアルミニウムなどのトリアリールアルミニウム;
ジイソプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライド;
一般式(i-C4H9)xAly(C5H10)z(式中、x、y、zは正の数であり、z≦2xである。)などで表されるイソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム;
イソブチルアルミニウムメトキシド、イソブチルアルミニウムエトキシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシド;
ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;
エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;
一般式Ra2.5Al(ORb)0.5などで表される平均組成を有する部分的にアルコキシ化された
アルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジエチルアルミニウム(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチ
ルフェノキシド)などのアルキルアルミニウムアリーロキシド;
ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどのジアルキルアルミニウムハライド;
エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;
エチルアルミニウムジクロリドなどのアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド;
エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなどその他の部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;
エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
M2AlRa 4 ・・・ [8]
(式中、M2はLi、NaまたはKを示し、Raは炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示す。)で表される周期律表第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物。このような化合物としては、LiAl(C2H5)4、LiAl(C7H15)4などを例示することができる。
また、上記一般式[8]で表される化合物に類似する化合物も使用することができ、例えば窒素原子を介して2以上のアルミニウム化合物が結合した有機アルミニウム化合物を挙
げることができる。このような化合物として具体的には、(C2H5)2AlN(C2H5)Al(C2H5)2
どを挙げることができる。
入手容易性の点から、(b-3)有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウムが好んで用いられる。
また、本発明に係るオレフィン重合用触媒は、触媒成分は、(A)前記一般式[1]で表さ
れる架橋メタロセン化合物、並びに(B)(b-1) 有機アルミニウムオキシ化合物、(b-2) 前
記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、および(b-3)有機アルミニウム化合物から選ばれる少なくても1種の化合物とともに、必要に応じて担体(C)を用いることもできる。
(C)担体
本発明で用いられる(C)担体(本明細書において「成分(C)」ともいう。)は、無機または有機の化合物であって、顆粒状ないしは微粒子状の固体である。このうち無機化合物としては、多孔質酸化物、無機塩化物、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物が好ましい。
多孔質酸化物として、具体的にはSiO2、Al23、MgO、ZrO、TiO2、B2
3、CaO、ZnO、BaO、ThO2など、またはこれらを含む複合物または混合物を使用、例えば天然または合成ゼオライト、SiO2-MgO、SiO2-Al23、SiO2-TiO2 、SiO2-V25 、SiO2-Cr23、SiO2-TiO2-MgOなどを使用す
ることができる。これらのうち、SiO2および/またはAl23を主成分とするものが
好ましい。
なお、上記無機酸化物は、少量のNa2CO3、K2CO3、CaCO3、MgCO3、Na2SO4、Al2(SO4)3、BaSO4、KNO3、Mg(NO3)2、Al(NO3)3、Na2O、K2O、Li2Oなどの炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分を含有していても差し支ない。
このような多孔質酸化物は、種類および製法によりその性状は異なるが、本発明に好ましく用いられる担体は、粒径が3〜300μm、好ましくは10〜300μm、より好ましくは20〜200μmであって、比表面積が50〜1000m2/g、好ましくは10
0〜700m2/gの範囲にあり、細孔容積が0.3〜3.0cm3/gの範囲にあることが望ましい。このような担体は、必要に応じて100〜1000℃、好ましくは150〜700℃で焼成して使用される。
無機ハロゲン化物としては、MgCl2、MgBr2、MnCl2、MnBr2等が用いられる。無機ハロゲン化物は、そのまま用いてもよいし、ボールミル、振動ミルにより粉砕した後に用いてもよい。また、アルコールなどの溶媒に無機塩化物を溶解させた後、析出剤によって微粒子状に析出させたものを用いることもできる。
本発明で用いられる粘土は、通常粘土鉱物を主成分として構成される。また、本発明で用いられるイオン交換性層状化合物は、イオン結合などによって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造を有する化合物であり、含有するイオンが交換可能なものである。大部分の粘土鉱物はイオン交換性層状化合物である。また、これらの粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物としては、天然産のものに限らず、人工合成物を使用することもできる。また、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物として、粘土、粘土鉱物、また、六方細密パッキング型、アンチモン型、CdCl2型、CdI2型などの層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物などを例示することができる。このような粘土、粘土鉱物としては、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、ヒシンゲル石、パイロフィライト、ウンモ群、モンモリロナイト群、バーミキュライト、リョクデイ石群、パリゴルスカイト、カオリナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイトなどが挙げられ、イオン交換性層状化合物としては、α-Zr(HAsO4)2
・H2O、α-Zr(HPO4)2、α-Zr(KPO4)2・3H2O、α-Ti(HPO4)2、α-Ti(HAsO4)2・H2O、α-Sn(HPO4)2・H2O、γ-Zr(HPO4)2、γ-Ti(HPO4)2、γ-Ti(NH4PO4)2・H2Oなどの多価金属の結晶性酸性塩などが挙げられる。
このような粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物は、水銀圧入法で測定した半径20Å以上の細孔容積が0.1cc/g以上のものが好ましく、0.3〜5cc/gのものが特に好ましい。ここで、細孔容積は、水銀ポロシメーターを用いた水銀圧入法により、細孔半径20〜3×104Åの範囲について測定される。
半径20Å以上の細孔容積が0.1cc/gより小さいものを担体として用いた場合に
は、高い重合活性が得られにくい傾向がある。
本発明で用いられる粘土、粘土鉱物には、化学処理を施すことも好ましい。化学処理としては、表面に付着している不純物を除去する表面処理、粘土の結晶構造に影響を与える処理など、何れも使用できる。化学処理として具体的には、酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理などが挙げられる。
酸処理は、表面の不純物を取り除くほか、結晶構造中のAl、Fe、Mgなどの陽イオンを溶出させることによって表面積を増大させる。アルカリ処理では粘土の結晶構造が破壊され、粘土の構造の変化をもたらす。また、塩類処理、有機物処理では、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体などを形成し、表面積や層間距離を変えることができる。
本発明で用いられるイオン交換性層状化合物は、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと交換することにより、層間が拡大した状態の層状化合物であってもよい。このような嵩高いイオンは、層状構造を支える支柱的な役割を担っており、通常、ピラーと呼ばれる。また、このように層状化合物の層間に別の物質を導入することをインターカレーションという。インターカレーションするゲスト化合物としては、TiCl4、ZrCl4などの陽イオン性無機化合物、Ti(OR)4、Zr(OR)4、PO(OR)3、B(OR)3などの金属アルコキシド(Rは炭化水素基など)、[Al134(OH)24]7+、[Zr4(OH)14]2+、[Fe3O(OCOCH3)6]+などの金属水酸化物イオンなどが挙げられる。これらの化合物は単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。また、これらの化合物をインターカレーションする際に、Si(OR)4、Al(OR)3、Ge(OR)4などの金属アルコキシド(Rは炭化水素基など)などを加水分解して得た重合物、Si
2などのコロイド状無機化合物などを共存させることもできる。また、ピラーとしては
、上記金属水酸化物イオンを層間にインターカレーションした後に加熱脱水することにより生成する酸化物などが挙げられる。これらのうち、好ましいものは粘土または粘土鉱物であり、特に好ましいものはモンモリロナイト、バーミキュライト、ペクトライト、テニオライトおよび合成雲母である。
粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物は、そのまま用いてもよく、またボールミル、ふるい分けなどの処理を行った後に用いてもよい。また、新たに水を添加吸着させ、あるいは加熱脱水処理した後に用いてもよい。さらに、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
イオン交換性層状珪酸塩を用いた場合は、担体として機能に加えて、そのイオン交換性の性質及び層状構造を利用することにより、アルキルアルミノキサンのような有機アルミニウムオキシ化合物の使用量を減らすことも可能である。イオン交換性層状珪酸塩は、天然には主に粘土鉱物の主成分として産出されるが、特に天然産のものに限らず、人工合成物であってもよい。粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状珪酸塩の具体例としては、カオリナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ベントナイト、スメクタイト、バーミキュライト、テニオライト、合成雲母、合成ヘクトライト等を挙げることができる。
有機化合物としては、粒径が3〜300μm、好ましくは10〜300μmの範囲にある顆粒状ないしは微粒子状固体を挙げることができる。具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテンなどの炭素原子数が2〜14のα-オレフィンを主成
分として生成される(共)重合体またはビニルシクロヘキサン、スチレンを主成分として生成される(共)重合体、もしくは共重合体、またはこれら重合体にアクリル酸、アクリル酸エステル、無水マレイン酸等の極性モノマーを共重合またはグラフト重合させて得られる極性官能基を有する重合体または変成体を例示することができる。これらの粒子状担体は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
また、本発明に係るオレフィン重合用触媒は、触媒成分は、(A)前記一般式[1]で表さ
れる架橋メタロセン化合物、並びに(B)(b-1) 有機アルミニウムオキシ化合物、(b-2) 前
記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、および(b-3)有機アルミニウム化合物から選ばれる少なくても1種の化合物、必要に応じて担体(C) と共に、
必要に応じて後述するような特定の有機化合物成分(D)を含むこともできる。
(D)有機化合物成分
本発明において、(D)有機化合物成分(本明細書において「成分(D)」ともいう。)は、必要に応じて、重合性能および生成ポリマーの物性を向上させる目的で使用される。このような有機化合物としては、アルコール類、フェノール性化合物、カルボン酸、リン化合物およびスルホン酸塩等が挙げられるが、この限りではない。
重合の際には、各成分の使用法、添加順序は任意に選ばれるが、以下のような方法が例示される。
(1) 成分(A)を単独で重合器に添加する方法。
(2) 成分(A)をおよび成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(3) 成分(A)を担体(C)に担持した触媒成分、成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(4) 成分(B)を担体(C)に担持した触媒成分、成分(A)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(5) 成分(A)と成分(B)とを担体(C)に担持した触媒成分を重合器に添加する方法。
上記(2) 〜(5) の各方法においては、各触媒成分の少なくとも2つ以上は予め接触されていてもよい。
成分(B)が担持されている上記(4)、(5)の各方法においては、必要に応じて担持されていない成分(B)を、任意の順序で添加してもよい。この場合成分(B)は、同一でも異なっていてもよい。
また、上記の成分(C)に成分(A)が担持された固体触媒成分、成分(C)に成分(A)および成分(B)が担持された固体触媒成分は、オレフィンが予備重合されていてもよく、予備重合された固体触媒成分上に、さらに、触媒成分が担持されていてもよい。
本発明に係るオレフィンの重合方法では、上記のようなオレフィン重合用触媒の存在下に、オレフィンを重合または共重合することによりオレフィン重合体を得る。
本発明では、重合は溶液重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施できる。液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物などを挙げることができ、オレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
上記のようなオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィンの重合を行うに際して、成分
(A)は、反応容積1リットル当り、通常10-9〜10-1モル、好ましくは10-8〜10-2モルになるような量で用いられる。
成分(b-1)は、成分(b-1)と、成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔(b-1)/M〕が通常0.01〜5000、好ましくは0.05〜2000となるような量で用いられる。成分(b-2)は、成分(b-2)と、成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比〔(b-2)/M〕が、通常1〜10、好ましくは1〜5となるような量で用いられる。成分(b-3)は
、成分(b-3)中のアルミニウム原子と、成分(A)中の全遷移金属(M)とのモル比〔(b-3)/M〕が、通常10〜5000、好ましくは20〜2000となるような量で用いられ
る。
成分(D)は、成分(B)が成分(b-1)の場合には、モル比〔(D)/(b-1)〕が通常0
.01〜10、好ましくは0.1〜5となるような量で、成分(B)が成分(b-2)の場合
は、モル比(D)/(b-2)〕が通常0.01〜10、好ましくは0.1〜5となるような量で、成分(B)が成分(b-3)の場合には、モル比〔(D)/(b-3)〕が通常0.01〜2、
好ましくは0.005〜1となるような量で用いられる。
また、このようなオレフィン重合触媒を用いたオレフィンの重合温度は、通常-50〜
+200℃、好ましくは0〜170℃、より好ましくは25〜170℃、さらに好ましくは40〜170℃の範囲である。重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。得られるオレフィン重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによっても調節することができる。さらに、使用する成分(B)の量により調節することもできる。水素を添加する場合、その量はオレフィン1kgあたり0.001〜100NL程度が適当である。
本発明において、重合反応に供給されるオレフィンは、炭素数2以上のα−オレフィンから選ばれる1種以上のモノマーである。α-オレフィンとしては、炭素原子数が2〜2
0の直鎖状または分岐状のα-オレフィン、たとえばエチレン、プロピレン、1-ブテン、2-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチ
ル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン
、1-オクタデセン、1-エイコセンなどである。
また本発明の重合方法においては、炭素原子数が3〜30、好ましくは3〜20の環状オレフィン、たとえばシクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノ
ルボルネン、テトラシクロドデセン、2-メチル1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オ
クタヒドロナフタレン;
アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸およびビシクロ(2,2,1)-5-ヘプテン-2,3-ジカルボン酸無水物などのα,β-不飽和カルボン酸等の極性モノマー、ならびにこれらのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などの金属塩;
アクリル酸メチル、アクリル酸-n-ブチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸イソプ
ロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸 tert-ブチル、アクリル酸2--n-ブチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸-n-ブチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチルなどのα,β-不飽和カルボン酸エステル;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニルなどのビニルエステル類;
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステルなどの不飽和グリシジルなどを挙げることができる。
また、ビニルシクロヘキサン、ジエンまたはポリエン;
芳香族ビニル化合物、例えばスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、o,p-ジメチルスチレン、o-n-ブチルスチレン、m-n-ブチルスチレン、p-n-ブチルスチレンなどのモノもしくはポリアルキルスチレン;
メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o-クロロスチレン、p-クロロスチレン、ジビニルベンゼンなどの官能基含有スチレン誘導体; および
3- フェニルプロピレン、4-フェニルプロピレン、α- メチルスチレン
などを反応系に共存させて重合を進めることもできる。
本発明の製造方法は、一例として炭素数3〜20のα−オレフィンから選ばれる1種の単量体(例えばプロピレン)由来の構成単位を100〜90モル%、好ましくは100〜91モル%、さらに好ましくは100〜96モル%、炭素数2〜20のαオレフィン(プロピレンを除く)から選ばれる1種以上でありかつ前記単量体とは別の単量体由来の構成単位を10〜0モル%、好ましくは9〜0モル%、より好ましくは4〜0モル%含む重合体の製造に用いることができる。この例としてはプロピレン単独重合体の製造が挙げられる。なおこのようなα−オレフィン重合体はシンジオタクティック構造を有することが好ましく、例えば後述する方法で測定したrrrr値が70%以上、好ましくは85%以上であることが好ましい。
また本発明の製造方法は、一例としてエチレン由来の構成単位を100〜50モル%と、炭素数3〜20のα−オレフィンから選ばれる1種以上の単量体由来の構成単位を50〜0モル%とからなる重合体の製造に用いることができる。この例としてはエチレン単独重合体の製造などが挙げられる。
またこれ以外の重合体に製造にももちろん使用することができる。
次に、本発明の遷移金属化合物を含む触媒の存在下、オレフィンの重合によって得られる重合体の物性・性状を測定する方法について述べる。
〔極限粘度([η])〕
デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した値である。すなわち造粒ペレット約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定する。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定する。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度として求める。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
〔融点(Tm)〕
示差走査熱量測定(DSC)によって、200℃で10分間保持した重合体サンプルを30℃まで冷却して5分間保持した後に10℃/分で昇温させたときの結晶溶融ピークから算出する。なお、本願実施例に記載したプロピレン系重合体において、一本または二本のピークがが観測され、2本検出された場合は低温側ピークをTm1、高温側ピークをT
2と表記している。一本の場合はTm2として表記した。
また、立体規則性(rrrr)は13C-NMRスペクトル測定から算出する。
すなわち
rrrr分率は、13C-NMRスペクトルにおけるPrrrr(プロピレン単位が5単位連
続してシンジオタクティック結合した部位における第3単位目のメチル基に由来する吸収強度)およびPw (プロピレン単位の全メチル基に由来する吸収強度)の吸収強度から下記式(1)により求められる。
rrrr分率(%)=100×Prrrr/Pw …(1)
NMR測定は、たとえば次のようにして行われる。すなわち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子製GX-500型NMR測定装置を用い、120℃で13C-NMR測定を行う。積算回数は、10,000回以上とする。
[実施例]
以下、合成例および実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシデン(シクロ
ペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシデン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(シクロペンタジエニル)(
3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シ
クロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドについては、以下の特許文献に記載された方法で合成した。特開2000-212194公報、特開2004-168744公報、特開2004-189666公報。
合成例で得られた化合物の構造は、270MHz 1H-NMR(日本電子GSH-270)、FD-質量分析(日本電子SX-102A)等を用いて決定した。
〔合成例1〕
ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i)2,7-ジブロモ-3,6-ジtert-ブチル-フルオレンの合成
窒素雰囲気下、300mLの3口フラスコにBull. Chem. Soc. Jpn.,59, 97 (1986)に記載の方法に従って合成した3,6-ジtert-ブチル-フルオレン15.22g(54.7mmol)とプロピ
レンカーボネート170mLを加え攪拌した。この溶液にN-ブロモコハク酸イミド20.52g(115mmol)を添加し、80℃にて5時間加熱攪拌した。その後自然放冷し、反応溶液を水800mL
に添加し、室温で15分間攪拌後、析出した固体をろ別した。得られた固体をエタノール10mLで5回洗浄した。その後この固体にn-ヘキサンと少量のジクロロメタンの混合溶液
を加え、60℃に加熱し全て溶解後-20℃で一晩静置させた。析出した結晶をヘキサン5mLで3回洗浄し、目的物を得た(収量21.16g、収率76%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.60 (s, tBu(Flu), 18H), 3.75 (s, Flu-9H, 2H), 7.73 (s, Flu, 2H), 7.81 (s, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 436(M+).
(ii) 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル-フルオレンの合成
窒素雰囲気下、300mLの3口フラスコに2,7-ジブロモ-3,6-ジtert-ブチル-フルオレン8.15g(18.7mmol)、Pd(PPh3)1.08g(0.93mmol)に脱水1,2-ジメトキシエタン 120mLを
加え、室温で20分間攪拌した。この溶液にフェニルほう酸5.01g(41.1mmol)のエタノー
ル20mL溶液を添加し、室温で20分間攪拌した後、2.0mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液を37.4mL(74.8mmol)添加した。その後18時間加熱還流し、自然放冷後、氷浴下、希塩酸でクエンチした。エーテルを添加し可溶部を抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。その後溶媒を留去し、得られた固体をカラムクロマトで分離し目的物を得た(収量4.36g、収率54%)
。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.29 (s, tBu(Flu), 18H), 3.78 (s, Flu-9H, 2H), 7.16 (s, Flu, 2H), 7.34 (br, PhFlu, 10H), 7.97 (s, Flu, 2H).
MS (FD) :M/z 430(M+).
(iii) 6,6-ジベンゾフルベンの合成
窒素雰囲気下で500mLの3口フラスコにシクロペンタジエン8.0g(121mmol)、脱水テトラヒドロフラン100mLを加えて撹拌した。この混合溶液を氷浴で冷却し、濃度1.57mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液80mL(125.6mmol)を加えた。その後室温で3時間攪拌し、得られた白色スラリーを氷浴で冷却した後、1、3-ジフェニル-2-プロパノン25.0g(118mmol)を脱水テトラヒドロフラン50mLに溶かした溶液を加えた。その後室温で12時間攪
拌し、得られた黄色溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。n-ヘキサン100mLを加えて可溶分を抽出し、この有機相を水、飽和食塩水で洗浄後に硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製することによって黄色固体の目的物を得た(収量3.7g、収率12%)。目的物の同定は1H-NMRによって行っ
た。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 3.69 (s, PhCH2,4H), 6.60-6.72 (m, Cp, 4H),
7.13-7.32 (m, PhCH2, 10H).
(iv)ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)の合成
窒素雰囲気下、2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレン1.60 g (3.71 mmol)に脱水テトラヒドロフランmLを加え攪拌を行った。この溶液を氷浴で冷却し、1.56 mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液2.65 mL (4.13 mmol)を添加した。室温で2時間攪拌した。得られた赤色溶液をドライアイス-メタノールバスで-78 ℃に冷却し、6,6-ジベン
ゾフルベン1.06 g (4.10 mmol)のテトラヒドロフラン20 mL溶液を20分間かけて滴下した
。その後徐々に室温まで昇温しながら18時間攪拌した。得られた黒赤色溶液に1N塩酸を60 mL添加して反応を終了させた。ジエチルエーテル80mLを添加し分液を行い、可溶分を
抽出した。この有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することにより、白黄色粉末の目的物を得た(収量0.59 g、収率23%)。目
的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.25 (s, tBu(Flu), 18H), 2.66 (br, CpH, 1H), 3.22 (br, CH2Ph, 4H), 4.41 (br, Flu-9H, 1H), 5.85-6.51 (m, Cp, 4H), 6.82-7.40
(m, Ph(Flu) and CH2Ph and Flu, 22H), 7.67 (s, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 688(M+).
(V)ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
窒素雰囲気下、100 mLのシュレンク管にジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)0.59 g (0.855 mmol)、脱水ジエ
チルエーテル 40 mLを加えて撹拌した。 この混合スラリー溶液を氷浴で冷却し、濃度1.56 mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液1.21 mL(1.88 mmol)を加え、徐々に室温ま
で昇温しながら45時間攪拌した。この赤色反応液をドライアイス/メタノールバスで-78 ℃に冷却した後、四塩化ジルコニウム 0.200 g (0.858 mmol)を加えた。その後徐々に室温まで昇温しながら42時間攪拌し、赤橙色懸濁液を得た。溶媒を減圧留去した後、窒素下でn-ヘキサンに溶解させ、セライトを詰めたグラスフィルターを通してn-ヘキサンで洗浄し、n-ヘキサンに溶解しなかった橙色粉末をジクロロメタンで抽出した。ジクロロメ
タン溶解部の溶媒を留去し、ジエチルエーテル/冷n-ペンタンで洗浄した、乾燥させて橙色粉末として目的生成物を得た(収量515 mg、収率71%)。目的物の同定は1H-NMR,FD
-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.30 (s, tBu(Flu), 18H), 3.82 (d, J=15.5 Hz, CH2Ph, 2H), 3.93 (d, J=15.5 Hz, CH2Ph, 2H), 5.80 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 6.25 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 6.97-7.34 (m, Ph(Flu) and CH2Ph, 20H), 7.37 (s, Flu, 2H),
8.32 (s, Flu, 2H).
MS (FD): M/z 848(M+).
〔合成例2〕
ジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i) 6,6-ジ(n-ブチル)フルベンの合成
窒素雰囲気下で200 mLの3口フラスコにメタノール15 mL、ピロリジン 11.8 mL (146 mmol)を添加した。氷浴で冷却し、5-ノナノン 20.21 g (144 mmol)、シクロペンタジエン11.0 mL(146 mmol)を加えて室温で22時間撹拌した。ジエチルエーテル100 mL、水100 mLを加えて可溶分を抽出し、この有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製することによって黄色オイルとして目的物を得た(収量22.53 g、収率82%)。目的物の同定は1H-NMRによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 0.93 (t, J=7.3 Hz, CH2CH2CH2CH3,6H), 1.38 (sex, J=7.3 Hz, CH2CH2CH2CH3,4H), 1.53 (quin, J=7.3 Hz, CH2CH2CH2CH3,4H), 2.53 (t, J=7.3 Hz, CH2CH2CH2CH3,4H), 6.40-6.57 (m, Cp, 4H).
(ii)ジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)の合成
窒素雰囲気下、合成例1(ii)で合成した2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル-フ
ルオレン1.51 g (3.51 mmol)に脱水テトラヒドロフラン30 mLを加え攪拌を行った。この
溶液を氷浴で冷却し、1.56mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液2.50 mL (3.90 mmol)を添加した。室温で2時間攪拌した。得られた濃赤色溶液をドライアイス-メタノールバ
スで-78 ℃に冷却し、6,6-ジ(n-ブチル)フルベン0.757 g (3.98 mmol)の テトラ
ヒドロフラン15 mL溶液を15分間かけて滴下した。その後徐々に室温まで昇温しながら
18時間攪拌した。得られた赤色溶液に1N塩酸を50 mL添加して反応を終了させた。ジ
エチルエーテル100mLを添加し分液を行い、可溶分を抽出した。この有機層を飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、ヘキサンにより再結晶することにより、白色粉末として目的物を得た(収量1.54 g、収率70%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 0.72 (t, J=7.3 Hz, CH2CH2CH2CH3,6H), 0.86-1.24 (m, CH2CH2CH2CH3,8H), 1.26 (s, tBu(Flu), 18H), 1.57-1.72 (m, CH2CH2CH2CH3,4H), 2.68 (br, CpH, 1H), 3.97 (br, Flu-9H, 1H), 5.70-6.55 (m, Cp, 4H), 6.78 (s, Flu, 2H), 7.15-7.50 (m, Ph(Flu), 10H), 7.81 (s, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 620(M+).
(iii)ジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
窒素雰囲気下、100 mLのシュレンク管にジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエ
ニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)0.71 g (1.15 mmol)、脱水ジエチルエーテル 30 mLを加えて撹拌した。 この混合スラリー溶液を氷浴で冷却し、1.56mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液1.62 mL(2.53 mmol)を加え、徐々に室温まで昇温しながら47時間攪拌した。この赤橙色反応液をドライアイス/メタノールバスで-
78℃に冷却した後、四塩化ジルコニウム 0.265 g (1.14 mmol)を加えた。その後徐々
に室温まで昇温しながら42時間攪拌し、赤色懸濁液を得た。溶媒を減圧留去した後、窒素下でn-ヘキサンに溶解させ、セライトを詰めたグラスフィルターを通してn-ヘキサンで洗浄し、n-ヘキサンに溶解しなかった赤色粉末をジクロロメタンで抽出した。ジクロ
ロメタン溶解部の溶媒を留去し、ジクロロメタン/n-ヘキサンで再結晶行い、橙色粉末の目的生成物を得た(収量217 mg、収率24%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクト
ルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 0.82 (t, J=7.3 Hz, CH2CH2CH2CH3,6H), 1.12-1.70 (m, CH2CH2CH2CH3,8H), 1.24 (s, tBu(Flu), 18H), 2.30-2.60 (m, CH2CH2CH2CH3,4H), 5.53 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 6.26 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 7.15-7.40 (m, Ph(Flu) and Flu, 12H), 8.19 (s, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 780(M+).
〔合成例3〕
ジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブ
チルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i) 2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチル-フルオレンの合成
窒素雰囲気下、合成例1(i)で合成した2,7-ジブロモ-3,6-ジtert-ブチル-フルオ
レン5.03 g (11.5 mmol)、PdCl2(dppf)・CH2Cl20.196 g (0.24 mmol)に脱水tertブチルメチルエーテル100 mLを加え攪拌を行った。この溶液を氷浴で冷却し、濃度3 mol/Lのメチ
ルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液19.2 mL (57.6 mmmol)を15分かけて滴下した。加熱還流を5日間行った。自然放冷した後、氷浴下で1N塩酸を滴下し、反応を終了させた。ジエチルエーテルを添加し分液を行い、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィーによる分離を行い、白色粉末として目的物を得た(収量2.07 g、収率63%)。目的物の同定は1H-NMRによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.50 (s, tBu(Flu), 18H), 2.60 (s, Me(Flu),
6H), 7.26 (s, Flu, 2H), 7.75 (s, Flu, 2H).
(ii)ジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)の合成
窒素雰囲気下、2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチル-フルオレン0.783 g (2.55 mmol)に脱水テトラヒドロフランを加え攪拌を行った。この溶液を氷浴で冷却し、1.54mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液1.85 mL (2.85 mmol)を添加した。室温で2時間攪拌した
。得られた橙色溶液をドライアイス-メタノールバスで-78 ℃に冷却し、合成例2の(i)で合成した 6,6-ジ(n-ブチル)フルベン0.571 g (3.00 mmol)の脱水テトラヒドロフラン15 mL溶液を20分間かけて滴下し、2時間攪拌した。得られた橙色溶液に1N塩酸を100 mL添加して反応を終了させた。ジエチルエーテル100mLを添加し分液を行い、可溶分を
抽出した。この有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、ジエチルエーテル/メタノー
ルにより再結晶することにより、白色粉末として目的物を得た(収量0.63 g、収率50%)
。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 0.76 (t, J=7.3 Hz, CH2CH2CH2CH3,6H), 0.80-1.90 (m, CH2CH2CH2CH3,10H), 1.46 (s, tBu(Flu), 18H), 2.50 (s, Me(Flu),6H), 3.00 (br, CpH, 1H), 4.01 (br, Flu-9H, 1H), 5.85-6.70 (m, Cp, 4H), 6.93 (s, Flu, 2H), 7.60 (s, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 496(M+).
(iii)ジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-
ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
窒素雰囲気下、100 mLのシュレンク管にジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエ
ニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)0.614 g (1.24 mmol)、脱水
ジエチルエーテル 30 mLを加えて撹拌した。 この混合スラリー溶液を氷浴で冷却し、1.54mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液1.78 mL(2.74 mmol)を加え、徐々に室温まで昇温しながら16時間攪拌した。この赤橙色反応液をドライアイス/メタノールバスで-
78℃に冷却した後、四塩化ジルコニウム 0.239 g (1.02 mmol)を加えた。その後徐々
に室温まで昇温しながら22時間攪拌し、赤褐色懸濁液を得た。溶媒を減圧留去した後、窒素下でn-ヘキサンに溶解させ、セライトを詰めたグラスフィルターを通してn-ヘキサンで洗浄し、n-ヘキサンに溶解しなかった赤色粉末をジクロロメタンで抽出した。ジク
ロロメタン溶解部の溶媒を留去し、ジクロロメタン/n-ヘキサンで再結晶し、橙色粉末の目的生成物を得た(収量286 mg、収率41%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクト
ルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 0.99 (t, J=7.3 Hz, CH2CH2CH2CH3,6H), 1.30-1.78 (m, CH2CH2CH2CH3,8H), 1.46 (s, tBu(Flu), 18H), 2.53 (s, Me(Flu),2.60-2.80 (m, CH2CH2CH2CH3,4H), 5.60 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 6.21 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 7.38 (s, Flu, 2H), 7.95 (s, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 656(M+).
〔合成例4〕
ジ-(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i)6,6-ジ(p-クロロフェニル)フルベンの合成
滴下ロートを取りつけた反応容器に、窒素雰囲気下で脱水テトラヒドロフラン40mLおよびシクロペンタジエン2.15mL(25.89mmol)を入れ、この溶液を0℃に冷やしながら1.58mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液18mL(28.47mmol)をゆっくり滴下して攪拌した。その後滴下ロートに、4,4'-ジクロロベンゾフェノン5.00g(19.91mmol)を溶かしたテトラ
ヒドロフラン30mL溶液を入れて、ゆっくり滴下し、そのまま室温に戻して一日攪拌した。この反応液をジエチルエーテルで抽出し、有機層を1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムで精製を行い、目的生成物を得た(収量3.37g、収率57%)。目的物の同定は1H-NMRによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 6.21-6.24(m, 2H), 6.60-6.63(m, 2H), 7.23(d, 2H, J =8.1 Hz), 7.37(d, 2H, J =8.6 Hz).
(ii)ジ-(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-
3,6-ジtert-ブチルフルオレン)の合成
窒素雰囲気下、200mLの3口フラスコに合成例1(ii)で合成した2,7-ジフェニル-
3,6-ジtert-ブチルフルオレン3.5g(8.1mmol)と脱水テトラヒドロフラン100mLを加
えて攪拌した。この溶液をドライアイス-メタノールバスで-78 ℃に冷却し、1.56mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液5.7mL(8.87mmol)を滴下した。その後室温で3時間攪拌し、得られた溶液を再度-40℃に冷却し、6,6-ジ(p-クロロフェニル)フル
ベン2.22g(7.39mmol)のテトラヒドロフラン溶液を滴下し、室温で5時間攪拌した。その
後、希塩酸水溶液でクエンチした。反応液にn-ヘキサン100mLを加えて可溶分を抽出し、この有機層を飽和炭酸水素ナトリウム液、水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。その後溶媒を濃縮後n-ヘキサン、メタノールで洗浄することによって目的物
を得た(収量3.2g、収率54%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.2(s, 18H), 2.9(s, 2H), 5.2(s, 1H), 6.0(d, 1H), 6.2(d, 1H), 6.3(s, 1H), 6.6(s, 2H), 6.9(s, 10H), 7.2-7.4(m+s, 8H) , 7.6(s, 2H),
MS (FD):M/z 729(M+)
(iii)ジ-(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジ-tertブチル-フルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
窒素雰囲気下、100mLのシュレンク管にジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペン
タジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル-フルオレン)1.0g(1.4mmol)と脱
水ジエチルエーテル60mLを加えて攪拌した。この溶液をドライアイス/メタノールバスで-78℃に冷却し、1.56mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液1.8mL(2.88mmol)を滴下し、室温で20時間攪拌した。その後ドライアイス/メタノールバスで-60℃に冷
却後、四塩化ジルコニウム0.37g(1.59mmol)を添加し、室温で20時間攪拌した。溶媒を
減圧留去した後、窒素下で残渣をn-ヘキサン及びジクロロメタンで抽出し、各溶液から
の再結晶により目的物を得た(収量0.47g、収率38%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.2(s, 18H), 5.4(m, 2H), 5.8(s, 2H), 6.3(m, 2H),7-7.2(s+m+m, 6H), 7.5-7.7(m, 12H), 8.3(s, 2H)
MS (FD):M/z 888(M+)
〔合成例5〕
ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチル-フルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i) ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチル-フルオレン)の合成
窒素雰囲気下、200mLの3口フラスコに合成例3(i)で合成した2,7-ジメチル-3,
6-ジtert-ブチル-フルオレン2.6g(8.48mmol)、脱水テトラヒドロフラン100mLを加えて撹拌した。この混合溶液をアイスバスで-78℃に冷却し、濃度1.56mol/Lのn-ブチルリチ
ウムのヘキサン溶液5.7mL(8.9mmol)を滴下しその後、室温で3時間攪拌した。その後、得られた溶液をドライアイス/メタノールバスで-40℃に冷却し、合成例4の(i)で合
成した6,6-ジ(p-クロロフェニル)フルベン 2.78g(9.33mmol)を溶解させたテトラヒ
ドロフラン溶液60mLを滴下した。その後、徐々に室温まで昇温しながら1時間攪拌した。反応溶液に1N塩酸100mLを加え、n-ヘキサン100mLを加えて可溶分を抽出し、この有機
層を水、飽和食塩水で洗浄後に硫酸マグネシウムで乾燥した。その後溶媒を留去し、残留物をn-ヘキサンから再結晶することによって目的物を得た(収量4.4g、収率86%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.3(s, 18H), 2.3(s, 6H),3.0(s, 2H), 5.2(s, 2H), 6.1-6.3(s, 4H), 6.7(s, 2H), 7.0(s, 6H), 7.4(s, 2H)
MS (FD):M/z 604(M+)
(ii) ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-
3,6-ジtert-ブチル-フルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
窒素雰囲気下、100mLのシュレンク管にジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタ
ジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチル-フルオレン)1.0g(1.65mmol)、脱
水ジエチルエーテル50mLを加えて撹拌した。 この混合スラリー溶液をドライアイス/メ
タノールバスで-40℃に冷却し、濃度1.56mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液2.2mL(3.38mmol)を加え、徐々に室温まで昇温しながら22時間攪拌した。この反応液をドライアイス/メタノールバスで-78℃に冷却後、四塩化ジルコニウム0.38g(1.65mmol)を加えた。その後徐々に室温まで昇温しながら20時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、窒素下にてn-ヘキサン約30mLを添加し、攪拌後、セライトろ過で不溶物を除去した。さら
にこの不溶物をジクロロメタンで溶解しセライトろ過で不溶物を除去した。n-ヘキサン
で抽出した溶液を濃縮後、析出した固体をn-ヘキサン、n-ペンタンで洗浄し目的物を得た(収量0.122g、収率10%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行
った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.5(s, 18H), 2.3(s, 6H), 5.6(m, 2H), 6.0(m, 2H),6.3(m, 2H), 7.3(dd, 2H), 7.4(dd, 2H),7.7(dd, 2H), 7.8(dd, 2H),8.1(s, 2H)
MS (FD):M/z 764(M+)
〔合成例6〕
ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチ
ル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i)6,6-ジ(m-トリフルオロメチルフェニル)フルベンの合成
窒素雰囲気下、脱水テトラヒドロフラン70mLにシクロペンタジエン2.08mL(25.14mmol)
を加え攪拌を行った。この溶液を0℃に冷却し、濃度1.58mol/Lのn-ブチルリチウムのヘ
キサン溶液16.3mL(25.77mmol)を滴下した。室温にて20時間攪拌を行った後、再度溶液を
0℃に冷却し、脱水テトラヒドロフラン30mL中の3,3'-ジトリフルオロメチルベンゾフ
ェノン4.08g(12.6mmol)を15分かけて滴下した。室温にて2.5時間攪拌を行い、1N
塩酸で反応を終了させた。分液を行い、水層をジエチルエーテルで2回抽出し、先の有機層とあわせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後に硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィーにより分離を行うことにより目的物を得た(収量1.2g、収率26%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 6.17-6.21(m, 2H), 6.64-6.66(m, 2H), 7.44-7.58(m, 6H), 7.68(d, 2H).
MS (FD):m/z 366(M+).
(ii)ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)の合成
窒素雰囲気下で300mLの3口フラスコに合成例1(ii)で合成した 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル-フルオレン2.1g(6.85mmol)、脱水テトラヒドロフラン 60mLを加えて撹拌した。この溶液を0℃に冷却し、濃度1.56mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液4.83mL(7.5mmol)を加えた。その後、室温で2時間攪拌した。得られた溶液をドライアイス/メタノールバスで-78℃に冷却した後、脱水テトラヒドロフラン 50mLに溶解した6,6-ジ(m-トリフルオロメチルフェニル)フルベン2.39g(6.52mmol)を15分かけて滴下した。
10分間攪拌し、反応溶液に1N塩酸を加えて反応を停止した。油水分離を行い、水層をジエチルエーテル50mLで2回抽出し、先の有機層とあわせて、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後に硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残留物4.8gをジクロロメタン15mLに溶解させ、メタノール300mLに滴下した。メタノール溶液を
0℃まで冷却し、得られた結晶を濾別し、目的物を得た(収量2.3g、収率50%)。目的物
の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.37 (s, 18H), 2.35 (s, 6H) 3.16 (s, 1H), 5.30 (s, 1H), 6.38-6.52 (m, 2H), 6.86 (m, 2H), 7.06-7.28 (m, 12H).
MS (FD):m/z 673 (M+).
(iii)ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
窒素雰囲気下で100mLのシュレンク管にジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メ
チレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)0.672g(1mmol)、脱水ジエチルエーテル40mLを加えて撹拌した。 この溶液をドライアイス/メタノールバスで-78℃に冷却し、濃度1.56mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液1.3mL
(2.05mmol)を加え、白濁溶液が燈色透明になるまで、室温で19時間攪拌した。この反応液を再びドライアイス/メタノールバスで-78℃に冷却した後、四塩化ジルコニウム0.23g(1mmol)を加えた。その後徐々に室温まで昇温しながら23時間攪拌した。溶媒を減
圧留去し、窒素下にてn-ヘキサン約50mLを添加し、セライトろ過で不溶物を除去した。
得られたn-ヘキサン溶液を約5mLまで濃縮し、-18℃で24時間静置した。析出した固
体を濾過し、n-ヘキサン、n-ペンタンで洗浄し目的物を橙色粉末として得た。(収量0.2g、収率24%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.44 (s, 18H), 2.20 (s, 6H), 5.59 (d, 2H),
5.80 (m, 2H), 6.31 (m, 2H), 7.19-8.14 (m, 10H).
MS (FD):m/z 833 (M+).
〔合成例7〕
シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i)シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)の合成
窒素雰囲気下、合成例1(ii)で合成した 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル-フルオレン1.14 g (2.65 mmol)に脱水テトラヒドロフラン 30 mLを加え攪拌を行った。この溶液を氷浴で冷却し、1.56mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液1.90 mL (2.96 mmol)を添加した。室温で2時間攪拌した。得られた濃赤色溶液をドライアイス-メタノールバス
で-78℃に冷却し、特開平2000-26490に記載の方法に従って合成したシクロへキシルフルベン0.49 g (3.35 mmol)のテトラヒドロフラン20 mL溶液15分間かけて滴下
した。その後徐々に室温まで昇温しながら19時間攪拌した。得られた濃赤色溶液に1N塩酸を30 mL添加して反応を終了させた。ジエチルエーテル100mLを添加し分液を行い、可溶分を抽出した。この有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、ジエチルエーテルとメタノールで再結晶することにより、薄黄色粉末として目的物を得た(収量0.98 g、収率64%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.26 (s, tBu(Flu), 18H), 0.90-1.85 (m, C6,
10H), 2.75 (br, CpH, 1H), 3.79 (br, Flu-9H, 1H), 5.80-6.52 (m, Cp, 4H), 6.73 (s, Flu, 2H), 7.20-7.60 (m, Ph(Flu), 10H), 7.82 (s, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 577(M+).
(ii)シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
窒素雰囲気下、100 mLのシュレンク管に シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル
)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)0.98 g (1.70 mmol)、脱水ジエチルエーテル 40 mLを加えて撹拌した。 この混合スラリー溶液を氷浴で0℃に冷却し、1.56mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液2.40 mL(3.74 mmol)を加え、徐々に室温まで昇温しながら23時間攪拌した。この赤色反応液をドライアイス/メタノールバスで-78℃
に冷却した後、四塩化ジルコニウム 0.391 g (1.68 mmol)を加えた。その後徐々に室温
まで昇温しながら22時間攪拌し、橙色懸濁液を得た。減圧により溶媒を留去した後、窒素下でn-ヘキサンに溶解させ、セライトを詰めたグラスフィルターを通してn-ヘキサンで洗浄し、n-ヘキサンに溶解しなかった赤色粉末をジクロロメタンで抽出した。ジクロ
ロメタン溶解部の溶媒を留去し、冷ジエチルエーテル/冷n-ヘキサンで洗浄することにより橙色固体の目的生成物を得た(収量0.71g、収率57%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.25 (s, tBu(Flu), 18H), 1.45-1.90 (m, C6,
6H), 2.10-2.35 (m, C6, 2H), 2.85-3.00 (m, C6, 2H), 5.55 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 6.29 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 7.15-7.45 (m, Ph(Flu) and Flu, 12H), 8.22 (s, Flu, 2H).
MS (FD): M/z 736(M+).
〔合成例8〕
ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i)2,7-ジ(2-ナフチル)-3,6-ジtert-ブチル-フルオレンの合成
窒素雰囲気下、合成例1(i)で合成した2,7-ジブロモ-3,6-ジtert-ブチル-フルオ
レン3.02 g (6.92 mmol)、Pd(PPh3) 0.40 g (0.35 mmol)に脱水1,2-ジメトキシエタン45 mLを加え、室温で20分間攪拌を行った。この溶液に、2-ナフタレンほう酸2.62 g (15.2 mmol)のエタノール15 mL溶液を添加した。室温で20分間攪拌した後、2.0 mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液を13.8 mL (27.7 mmol)添加した。加熱還流を21時間行った。自然放
冷した後、氷浴下で1N塩酸で反応を終了させた。ジクロロメタンを添加し分液を行い、水層をジエチルエーテルで2回抽出し、先の有機層とあわせた。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィーによる分離を行った。得られた白黄色粉末にn-ヘキサンと少量のジクロロメタンの混合溶液を加え、65℃に加熱し全て溶解させた。室
温で一晩静置した後、析出した結晶をn-ヘキサン10 mLで3回洗浄し、白色粉末として目
的物を得た(収量2.71 g、収率74%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.32 (s, tBu(Flu), 18H), 3.81 (s, Flu-9H, 2H), 7.22 (s, Flu, 2H), 7.46-7.52 (m, NapFlu, 6H), 7.77-7.90 (m, NapFlu, 8H), 8.03 (s, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 530(M+).
(ii)ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)の合成
窒素雰囲気下、2,7-ジ(2-ナフチル)-3,6-ジtert-ブチル-フルオレン0.82 g (1.54 mmol)に脱水tert-ブチルメチルエーテル80 mLを加え攪拌を行った。この溶液を氷浴で冷却し、1.60mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液1.10 mL (1.76 mmol)を添加した。室温で22時間攪拌した。得られた黄色懸濁液に合成例1(iii)で合成した 6,6-ジベンゾフルベン0.44 g (1.70 mmol)添加した。加熱還流を19時間行った。得られた薄橙褐色溶液に1N塩酸を30 mL添加して反応を終了させた。ジエチルエーテル100mLを添加し分液を行い、可溶分を抽出した。この有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製することによって薄黄色固体の目的物を得た(収量0.64 g、収率53%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.28 (s, tBu(Flu), 18H), 2.65 (br, CpH, 1H), 3.28 (br, CH2Ph, 4H), 4.46 (br, Flu-9H, 1H), 5.85-6.48 (m, Cp, 4H), 6.80-7.92
(m, Nap(Flu) and CH2Ph and Flu, 26H).
MS (FD):M/z 788(M+).
(iii)ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
窒素雰囲気下、100 mLのシュレンク管にジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)0.64 g (0.811 mmol)、脱水ジエ
チルエーテル 40 mLを加えて撹拌した。 この混合スラリー溶液を氷浴で冷却し、1.60mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液1.14 mL(1.82 mmol)を加え、徐々に室温まで昇温しながら42時間攪拌した。この赤色反応液をドライアイス/メタノールバスで-78℃
に冷却した後、四塩化ジルコニウム 0.180 g (0.772 mmol)を加えた。その後徐々に室温まで昇温しながら47時間攪拌し、橙色懸濁液を得た。溶媒を減圧留去した後、窒素下にてn-ヘキサンに溶解させ、セライトを詰めたグラスフィルターを通してn-ヘキサンで洗浄し、n-ヘキサンに溶解しなかった赤色粉末をジクロロメタンで抽出した。ジクロロメ
タン溶解部の溶媒を留去し、ジエチルエーテル/n-ヘキサンで洗浄することにより赤橙色粉末の目的生成物を得た(収量379 mg、収率49%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSス
ペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.35 (s, tBu(Flu), 18H), 3.72-4.00 (m, CH2Ph, 4H), 5.83 (br, Cp, 2H), 6.52 (br, Cp, 2H), 6.95-7.90 (m, Nap(Flu) and CH2Ph,
26H), 8.40 (s, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 948(M+).
〔合成例9〕
ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ[p-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i)2,7-ジ(p-トリル)-3,6-ジtert-ブチル-フルオレンの合成
窒素雰囲気下、合成例1(i)で合成した2,7-ジブロモ-3,6-ジtert-ブチル-フルオ
レン8.00 g (18.3 mmol)、Pd(PPh3) 1.05 g (0.909 mmol)に脱水1,2-ジメトキシエタ
ン120 mLを加え、室温で20分間攪拌を行った。この溶液に、4-メチルフェニルほう酸5.50 g (40.5 mmol)のエタノール20 mL溶液を添加した。室温で20分間攪拌した後、2.0 mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液を36.8 mL (73.6 mmol)添加した。加熱還流を21時間行った
。自然放冷した後、氷浴下で1N塩酸を添加して反応を終了させた。ジクロロメタンを添加し分液を行い、水層をジエチルエーテルで2回抽出し、先の有機層とあわせた。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィーによる分離を行った。得られた白黄色粉末に少量のn-ヘキサンとエタノールの混合溶液を加え65℃に加熱し、室温で
一時間静置した後、析出した結晶を冷エタノール2 mLで10回、冷n-ヘキサン1 mLで2
0回洗浄し、白色粉末として目的物を得た(収量6.95 g、収率83%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.29 (s, tBu(Flu), 18H), 2.41 (s, MePhFlu,
6H), 3.76 (s, Flu-9H, 2H), 7.12-7.26 (m, Flu and MePhFlu 10H), 7.95 (s, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 458(M+).
(ii)ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ[p-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)の合成
窒素雰囲気下、2,7-ジ(p-トリル)-3,6-ジtert-ブチル-フルオレン1.30 g (2.84 mmol)に脱水tert-ブチルメチルエーテル100 mLを加え攪拌を行った。この溶液を氷浴で冷却し、1.60mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液2.10 mL (3.36 mmol)を添加した。室温で21時間攪拌した。得られた黒黄色懸濁液に合成例1(iii)で合成した 6,6-ジベンゾフルベン0.808 g (3.12 mmol)添加した。加熱還流を19時間行った。得られた赤褐色
溶液に1N塩酸を30 mL添加して反応を終了させた。ジエチルエーテル100mLを添加し分液を行い、可溶分を抽出した。この有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィーで分離を行った。得られた白黄色粉末を冷ヘキサン10 mLで1回、冷エタノール5 mLで3回、冷ヘキサン2 mLで3回洗浄し、白色粉末として目的物を得た(収量1.04 g、収率51%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.25 (s, tBu(Flu), 18H), 2.38 (s, MePhFlu,
6H), 2.69 (br, CpH, 1H), 3.27 (br, CH2Ph, 4H), 4.40 (br, Flu-9H, 1H), 5.80-6.48
(m, Cp, 4H), 6.80-7.30 (m, MePh(Flu) and CH2Ph and Flu, 20H), 7.66 (s, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 717(M+).
(iii)ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ[p-トリル]-3,6-ジtert
-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
窒素雰囲気下、100 mLのシュレンク管にジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ[p-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)1.04 g (1.45 mmol)、脱水ジエチルエーテル 60 mLを加えて撹拌した。 この混合スラリー溶液を氷浴で冷却し、1.60mol/L
のn-ブチルリチウムのヘキサン溶液2.00 mL(3.20 mmol)を加え、徐々に室温まで昇温しながら51時間攪拌した。この赤橙色反応液をドライアイス/メタノールバスで-78℃
に冷却した後、四塩化ジルコニウム 0.363 g (1.60 mmol)を加えた。その後徐々に室温
まで昇温しながら43時間攪拌し、橙色懸濁液を得た。溶媒を減圧留去した後、窒素下でn-ヘキサンに溶解させ、セライトを詰めたグラスフィルターを通してn-ヘキサンで洗浄し、n-ヘキサンに溶解しなかった橙色粉末をジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタ
ン溶解部の溶媒を留去し、ジエチルエーテル/n-ヘキサンで洗浄することにより橙色粉末の目的生成物を得た(収量744 mg、収率58%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペク
トルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.32 (s, tBu(Flu), 18H), 2.37 (s, MePhFlu,
6H), 3.86 (d, J=15.5 Hz, CH2Ph, 2H), 3.94 (d, J=15.5 Hz, CH2Ph, 2H), 5.81 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 6.46 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 6.90-7.40 (m, MePh(Flu) and CH2Ph and Flu, 20H), 8.32 (s, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 876(M+).
〔合成例10〕
ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ[o-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i)2,7-ジ(p-トリル)-3,6-ジtert-ブチル-フルオレンの合成
窒素雰囲気下、合成例1(i)で合成した2,7-ジブロモ-3,6-ジtert-ブチル-フルオ
レン3.50 g (8.02 mmol)、Pd2(dba)30.186 g (0.20 mmol)、P(tBu)3 0.115g(0.57mmol)、りん酸三カリウム 6.81g(32.1mmol)に脱水テトラヒドロフラン50 mLを加え、室温で20
分間攪拌を行った。この溶液に、o-トリルボロン酸 2.73 g (20.0 mmol)の脱水テトラヒ
ドロフラン15mL溶液を添加した。その後、加熱還流を72時間行った。自然放冷した後、氷浴下で1N塩酸を加えて反応を終了させた。ジエチルエーテルを添加し分液を行い、水層をジエチルエーテルで2回抽出し、先の有機層とあわせた。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィーによる分離を行い白色粉末として目的物を得た(収量0.532 g、収率14%)。目的物の同定は1H-NMRによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.27 (s, tBu(Flu), 18H), 2.07 (s, Me(o-tolyl), 6H), 3.79 (s, Flu-9H, 2H), 7.07 (s, Flu, 2H), 7.19-7.25 (m, o-tolylFlu, 10H), 8.00 (s, Flu, 2H).
(ii)ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ[o-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)の合成
窒素雰囲気下、2,7-ジ(p-トリル)-3,6-ジtert-ブチル-フルオレン0.92 g (2.00 mmol)に脱水tert-ブチルメチルエーテル40 mLを加え攪拌を行った。この溶液を氷浴で冷
却し、1.52mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液1.45 mL (2.20 mmol)を添加した。室温で4時間攪拌した。得られた赤色溶液を氷浴で冷却し、合成例1(iii)で合成した 6,
6-ジベンゾフルベン0.58 g (2.24 mmol)のTHF 20 mL溶液を25分間かけて滴下した。徐々に室温まで昇温しながら18時間攪拌した後、加熱還流を3時間行った。得られた黒赤色溶液を自然放冷した後、氷浴下で1N塩酸を加えて反応を終了させた。ジエチルエーテルを添加し分液を行い、水層をジエチルエーテルで2回抽出し、先の有機層とあわせた。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィーで分離を行い、黄色粉末を得た。この黄色粉末にヘキサンとエタノールの混合溶媒を加え、60℃に加熱して全
て溶解させた。-20℃で一晩静置させた。析出した結晶をエタノールで洗浄し、淡黄色
粉末として目的物を得た(収量0.57 g、収率40%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.21-1.23 (m, tBu(Flu), 18H), 1.96-1.99 (m, CH3(o-tolyl), 3H), 2.14-2.19 (m, CH3(o-tolyl), 3H), 2.66 (br, CpH, 1H), 3.06-3.34 (br, CH2Ph, 4H), 4.45 (br, Flu-9H, 1H), 5.80-6.48 (br, Cp, 4H), 6.75-7.20 (m, o-tolyl(Flu) and CH2Ph and Flu, 20H), 7.64-7.79 (m, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 716(M+).
(iii)ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ[o-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
窒素雰囲気下、50 mLのシュレンク管にジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)
(2,7-ジ[o-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)0.36 g (0.50 mmol)、脱水ジエチルエーテル 25 mLを加えて撹拌した。 この混合スラリー溶液を氷浴で冷却し、濃度1.52mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液0.72 mL(1.09 mmol)を加え、徐々に室温まで昇温しながら40時間攪拌した。この赤色反応液をドライアイス/メタノールバスで-78℃に
冷却した後、四塩化ジルコニウム 0.251 g (1.08 mmol)を加えた。その後徐々に室温ま
で昇温しながら17時間攪拌し、赤橙色懸濁液を得た。溶媒を減圧乾燥した後、窒素下でn-ヘキサンに溶解させ、セライトを詰めたグラスフィルターを通してn-ヘキサンで洗浄し、n-ヘキサンに溶解しなかった橙色粉末をジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン
溶解部の溶媒を留去し、ジエチルエーテル/冷n-ペンタンで洗浄した、乾燥させて暗桃色粉末として目的生成物を得た(収量167 mg、収率38%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.28-1.33 (m, tBu(Flu), 18H), 1.68, 1.87, 2.16(s, s, s, CH3(o-tolyl), 6H), 3.34-4.30 (m, CH2Ph, 4H), 5.73-5.82 (m, Cp, 2H), 6.45-6.48 (m, Cp, 2H), 6.95-7.30 (m, o-tolyl(Flu) and CH2Ph, 18H), 7.48 (s, Flu, 2H), 8.37-8.41 (m, Flu, 2H).
MS (FD):M/z 876(M+).
〔合成例11〕
ジ(4−クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i)ビス(4−クロロベンジル)ケトンの合成
窒素雰囲気下、500 mLの3口フラスコにジシクロヘキシルカルボジイミド15.12 g(73.3 mmol)およびジメチルアミノピリジン2.24 g(18.3 mmol)を入れ、そこに無水ジクロ
ロメタン 150 mLを加え室温で攪拌した。この溶液に無水ジクロロメタン 120mLに溶解し
た4-クロロフェニル酢酸12.50 g(73.3 mmol)を滴下した。室温で3日間攪拌後、析出した白色結晶を桐山漏斗で濾別した。濾液を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分離を行い、白色結晶/黄色オイルの混合物を得た。この混合物にエタノ
ールを加え50℃に加熱し全てを溶解させた後、室温で1晩静置した。析出した結晶を少量のエタノールで洗浄し、白色粉末として目的物を得た(収量5.52 g、収率54%)。目的物
の同定は1H-NMRによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 3.69 (s, 4-Cl-PhCH2, 4H), 7.05 (d, 4-Cl-PhCH2, 4H), 7.28 (d, 4-Cl-PhCH2, 4H).
(ii)6,6-ジ(4−クロロベンジル)フルベンの合成
窒素雰囲気下で100 mLの3口フラスコにリチウムシクロペンタジエン0.66 g(9.22 mmol)、脱水THF 10 mLを加えて撹拌した。この溶液をドライアイス/メタノールバスで冷却(-78 ℃)し、脱水THF 15mLに溶解したビス(4−クロロベンジル)ケトン2.50 g(8.96mmol)を滴下した。徐々に室温まで昇温しながら17時間攪拌し、得られた黒茶色溶液に1
N塩酸を加え、反応を終了させた。ヘキサンを添加し分液を行い、水層をヘキサンで2回抽出し、先の有機層とあわせた。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製することによって黄色粉末の目的物を得た(収量0.65 g、収率22%
)。目的物の同定は1H-NMRによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 3.65 (s, PhCH2, 4H), 6.64 (s, Cp, 4H), 7.02 (d, 4-Cl-PhCH2, 4H), 7.23 (d, 4-Cl-PhCH2, 4H).
(iii)ジ(4−クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)の合成
窒素気流下、合成例1(ii)で合成した 2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル-フルオレン0.69 g (1.60 mmol)に無水THF 15 mLを加え攪拌を行った。この溶液をメタノール/ドライアイスバスで冷却(-78℃)し、1.52mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液1.26 mL (1.92 mmol)を添加した。徐々に室温まで昇温しながら19時間攪拌した。得られた濃赤色
溶液をドライアイス/メタノールバスで冷却(-78 ℃)し、THF 10 mLに溶解した6,6-
ジ(4−クロロベンジル)フルベン0.62 g (1.88 mmol)を20分間かけて滴下した。30分間攪拌を行い、得られた濃赤色溶液に1N塩酸を加えて反応を終了させた。ヘキサンを添加し分液を行い、水層をヘキサンで2回抽出し、先の有機層とあわせた。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、白黄色粉末を得た。この白黄色粉末をヘキサンとエタノールの混合溶媒で洗浄し、白色粉末として目的物を得た(収量0.80 g、収率66%)。目的物の同定は1H-N
MR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.27 (s, tBu(Flu), 18H), 2.70 (br, CpH, 1H), 3.12 (br, 4-Cl-PhCH2, 4H), 4.34 (s, Flu-9H, 1H), 5.87-6.62 (m, Cp, 4H), 6.70-7.30 (m, Ph(Flu) and 4-Cl-PhCH2 and Flu, 20H), 7.67 (br, Flu, 2H).
MS (FD) : M/z 756(M+).
(iv)ジ(4−クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
窒素雰囲気下、50 mLのシュレンク管にジ(4−クロロベンジル)メチレン(シクロペ
ンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレン)0.79 g (1.01 mmol)、無水ジエチルエーテル 40 mLを加えて撹拌した。 この混合スラリー溶液をドライアイス
/メタノールバスで冷却(-78 ℃)し、1.52mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液1.45 mL(2.20 mmol)を加え、徐々に室温まで昇温しながら18時間攪拌した。この赤色反応
液をドライアイス/メタノールバスで冷却(-78 ℃)した後、四塩化ジルコニウム 0.32 g(1.37 mmol)を加えた。その後徐々に室温まで昇温しながら22時間攪拌し、橙色懸濁液
を得た。溶媒を減圧乾燥した後、窒素下でセライトを詰めたグラスフィルターを通して濾過、少量のジエチルエーテルで洗浄し、濾液を濃縮して橙色固体を得た。ジエチルエーテル/ヘキサン/ペンタン混合溶媒で抽出し、溶解部の溶媒を留去し、乾燥させて暗桃色粉末として目的生成物を得た(収量366 mg、収率40%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSス
ペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.32 (s, tBu(Flu), 18H), 3.70 (d, J=15.5 Hz, 4-Cl-PhCH2, 2H), 3.86 (d, J=15.5 Hz, 4-Cl-PhCH2, 2H), 5.79 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 6.48 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 6.92-7.33 (m, Ph(Flu) and 4-Cl-PhCH2 and Flu, 20H), 8.35 (s, Flu, 2H).
MS (FD) : M/z 916(M+).
-プロピレン重合-
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン250ml
を装入し、プロピレンを150リットル/時間の量で流通させ、25℃で20分間保持させておいた。一方、充分に窒素置換した内容量30mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーを入れ、これにメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53mol/l)をアルミニウム原子に換算して5.00mmolとなるように加え、次いでジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液をジルコニウム原子に換算して5.0μmolとなるように加え、20分間攪拌した。この溶液を、プロピレンを流通させておいたガラス製オートクレーブのトルエンに加え、重合を開始した。プロピレンガスを150リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、25℃で10分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー6.32gが得られた。重合活性は7.58kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.54dl/g、Tm1=157.0℃、Tm2=162.0℃であり、rrrr=95.3%であった。
-プロピレン重合-
重合反応前および重合反応中のオートクレーブ内の温度を50℃に保ち、重合時間を15分間にしたこと以外は、実施例1と同様に行った。得られたポリマーは12.74g、重合活性は10.19kg-PP/mmol-Zr・hrであり、ポリマーの[η]は1.64dl/g、Tm1=142.9℃、Tm2=150.1℃であった。
-プロピレン重合-
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン250mlを装入し、プロピレンを150リットル/時間の量で流通させ、25℃で20分間保持させておいた。一方、充分に窒素置換した内容量30mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーを入れ、これにメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53mol/l)をアルミニウム原子に換算して5.00mmolとなるように加え、次いでジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液をジルコニウム原子に換算して5.0μmolとなるように加え、20分間攪拌した。この溶液を、プロピレンを流通させておいたガラス製オートクレーブのトルエンに加え、重合を開始した。プロピレンガスを150リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、25℃で25分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー7.35gが得られた。重合活性は3.53kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.43dl/g、Tm1=154.9℃、Tm2=160.0℃であり、rrrr=95.2%であった。
-プロピレン重合-
重合反応前および重合反応中のオートクレーブ内の温度を50℃に保ったこと以外は、実施例3と同様に行った。得られたポリマーは11.00g、重合活性は5.28kg-
PP/mmol-Zr・hrであり、ポリマーの[η]は1.54dl/g、Tm1=138.6℃、Tm2=146.2℃であった。
-プロピレン重合-
実施例1においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6
-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を40分間に変更した以外は実施例1と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー3.31gが得られた。重合活性は0.99kg-PP/
mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.52dl/g、Tm1=142.6℃、Tm2=151.8℃であった。
-プロピレン重合-
実施例1においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を30分間に変更した以外は実施例1と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー8.35gが得られた。重合活性は3.34kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は5.98dl/g、Tm2=153.3℃であった。
-プロピレン重合-
実施例2においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を40分間に変更した以外は実施例2と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー2.90gが得られた。重合活性は0.87kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は3.22dl/g、Tm1=139.1℃、Tm2=143.8℃であった。
-プロピレン重合-
実施例1においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を60分間に変更した以外は実施例1と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー7.30gが得られた。重合活性は1.46kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は5.96dl/g、Tm1=142.6℃、Tm2=149.0℃であった。
-プロピレン重合-
実施例1においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(m-トリフルオロメチル-フ
ェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を60分間に変更した以外は実施例1と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー2.90gが得られた。重合活性は0.58kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は4.64dl/g、Tm1=135.7℃、Tm2=141.9℃であった。
-プロピレン重合-
実施例1においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6
-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをシクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を15分間に変更した以外は実施例1と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー6.55gが得られた。重合活性は5.24kg-PP/m
mol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.17dl/g、Tm1=153.7℃、Tm2=157.7℃であった。
-プロピレン重合-
実施例1においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをシクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を15分間に変更した以外は実施例2と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー5.64gが得られた。重合活性は4.51kg-PP/m
mol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.42dl/g、Tm1=136.9℃、Tm2=145.8℃であった。
-プロピレン重合-
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン250mlを装入し、プロピレンを150リットル/時間の量で流通させ、25℃で20分間保持させておいた。次にトリイソブチルアルミニウムの1.0ミリモル/mlトルエン溶液をアルミニウム原子に換算して2.0ミリモル加え、これにジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液をジルコニウム原子に換算して5.0μmolとなるように加え、最後にN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液を0.020ミリモル/リットルを加え重合を開始した。プロピレンガスを150リッ
トル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、25℃で20分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー10.56gが得られた。重合活性は6.34kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[
η]は1.25dl/g、Tm1=144.9℃、Tm2=151.8℃であった。
〔比較例1〕
-プロピレン重合-
実施例1においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時
間を15分間に変更した以外は実施例1と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー8.94gが得られた。重合活性は7.15kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.12dl/g、Tm1=150.2℃、Tm2=155.2℃であり、rrrr=94.1%であった。
〔比較例2〕
-プロピレン重合-
実施例2においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに変更した
以外は実施例2と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー8.23gが得られた。重合活性は6.58kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポ
リマーの[η]は1.23dl/g、Tm1=132.2℃、Tm2=142.1℃であった。
〔比較例3〕
-プロピレン重合-
実施例1においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをシクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を60分間に変更した以外は実施例1と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー0.06gが得られた。重合活性は0.02kg-PP/m
mol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.61dl/g、Tm1=149.1℃、Tm2=153.7℃であった。
〔比較例4〕
-プロピレン重合-
実施例1においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジメチルメチレン(シクロペン
タジエニル)( 3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を30分間に変更した以外は実施例1と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー1.70gが得られた。重合活性は0.68kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーはTm2=150.1℃であった。
〔比較例5〕
-プロピレン重合-
実施例2においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジメチルメチレン(シクロペン
タジエニル)( 3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を60分間に変更した以外は実施例2と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー2.65gが得られた。重合活性は0.53kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.22dl/g、Tm2=131.0℃であった
〔比較例6〕
-プロピレン重合-
実施例1においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペ
ンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ドに、重合時間を45分間に変更した以外は実施例1と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー2.38gが得られた。重合活性は0.63kg-PP/m
mol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.15dl/g、Tm1=150.1℃、Tm2=155.4℃であり、rrrr=94.2%であった。
〔比較例7〕
-プロピレン重合-
実施例2においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペ
ンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ドに、重合時間を45分間に変更した以外は実施例2と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー2.14gが得られた。重合活性は0.57kg-PP/m
mol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.32dl/g、Tm1=125
.4℃、Tm2=136.1℃であった。
〔比較例8〕
-プロピレン重合-
実施例2においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジフェニルメチレン(シクロペ
ンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ドに、重合時間を60分間に変更した以外は実施例2と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー0.75gが得られた。重合活性は0.15kg-PP/m
mol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.85dl/g、Tm1=98.0℃、Tm2=104.0℃であった。
-エチレン重合-
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン400mlを装入し、エチレンを100リットル/時間の量で流通させ、75℃で10分間保持させておいた。これに、メチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.21mol/l)をアルミニウム原子に換算して1.3mmolとなるように添加し、次いでジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液をジルコニウム原子に換算して2.0μmolとなるように加え重合を開始した。エチレンガスを100リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、75℃で6分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー4.59gが得られた。重合活性は23.0kg-PE
/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は3.69dl/gであった。
-エチレン重合-
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン400mlを装入し、エチレンを100リットル/時間の量で流通させ、75℃で10分間保持させておいた。これに、メチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.21mol/l)をアルミニウム原子に換算して0.52mmolとなるように添加し、次いでジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液をジルコニウム原子に換算して0.8μmolとなるように加え重合を開始した。エチレンガスを100リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、75℃で3分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停
止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー2.70gが得られた。重合活性は67.5kg-PE/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は4.32dl/gであった。
-エチレン重合-
実施例14においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに変更した以外は実施例14と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー4.72gが得られた。重合活性は118.0kg-PE/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は3.53dl/gであった。
-エチレン重合-
実施例14においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに変更した以外は実施例14と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー3.68gが得られた。重合活性は92.0kg-PE/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は7.32dl/gであった。
-エチレン重合-
実施例14においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(m-トリフルオロメチル-
フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を2分間に変更した以外は実施例14と同
様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー4.24gが得られた。重合活性は159.0kg-PE/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は7.61dl/gであった。
-エチレン重合-
実施例13においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをシクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を4分間に変更した以外は実施例13と同様の操作で触媒溶液の調製
と重合を行った。結果、ポリマー4.07gが得られた。重合活性は30.5kg-PE
/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は4.05dl/gであった。
〔比較例9〕
-エチレン重合-
実施例13においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをシクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を2分間に変更した以外は実施例13と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー1.21gが得られた。重合活性は18.2kg-PE/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.23dl/gであった。
〔比較例10〕
-エチレン重合-
実施例13においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を2.5分間に変更した以外は実施例13と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー1.76gが得られた。重合活性は21.1kg-
PE/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.62dl/gであった。
〔比較例11〕
-エチレン重合-
実施例13においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3
,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を3分間に変更した以外は実施例13と同様の操作で触媒溶液の調製
と重合を行った。結果、ポリマー4.15gが得られた。重合活性は41.5kg-PE/mmol-Zr・hrであった。
-担持触媒の調製-
充分に窒素置換した100mlの3口フラスコに攪拌棒を装着し、これにシリカ担持メチルアルミノキサン(Al=16.1wt%)0.501gを添加した。ここに室温で脱水トルエン15mlを加え、攪拌しながらジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド10.2mgのトルエン溶液10mlを加え、1時間撹拌した。得られたスラリーをフィルター濾過し、フィルター上の粉体を脱水トルエン10mlで1回、次いで脱水ヘキサン10mlで3回洗浄した。洗浄後の粉体を2時間減圧乾燥して0.422gの粉体を得たので、これを3.80gのミネラルオイルと混合して10.0wt%スラリーとした。
-プロピレンバルク重合-
充分に窒素置換した50mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーチップを入れ、これに上記実施例19で調整した担持触媒スラリー0.596gとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(Al=1.0M)1.0mmolおよび脱水ヘキサン5.0mlを加え、充分に窒素置換した内容量2000mlのSUS製オートクレーブに導入した。その後、液体プロピレン500gを装入し、70℃で40分間重合を行った後、オートクレーブを冷却およびプロピレンをパージして重合を停止した。得られたシンジオタクチックポリプロピレンは38.7gであり、重合活性は45.8kg-PP/mmol-Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、[η]=0.99dl/g、Mw=72800、Mw/Mn=1.87、Tm1=135.9℃、Tm2=145.7℃であった。
-プロピレンバルク重合-
上記実施例19で調整した担持触媒のスラリーを0.194g使用し、液体プロピレン500gを装入した後、水素0.3NLを加えた以外は上記実施例20と同じ条件で重合を行った。得られたシンジオタクチックポリプロピレンは42.2gであり、重合活性は153.5kg-PP/mmol-Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、[η]=1.00dl/g、Mw=74200、Mw/Mn=1.99、Tm1=134.6℃、Tm2=145.8℃であった。
〔比較例12〕
-担持触媒の調製-
充分に窒素置換した100mlの3口フラスコに攪拌棒を装着し、これにシリカ担持メチルアルミノキサン(Al=16.1wt%)0.506gを添加した。ここに室温で脱水トルエン15mlを加え、攪拌しながらイソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド10.3mgのトルエン溶液10mlを加え、1時間撹拌した。得られたスラリーをフィルター濾過し、フィルター上の粉体を脱水トルエン10mlで1回、次いで脱水ヘキサン10mlで3回洗浄した。洗浄後の粉体を2時間減圧乾燥して0.410gの粉体を得たので、これを3.69gのミネラルオイルと混合して10.0wt%スラリーとした。
〔比較例13〕
-プロピレンバルク重合-
充分に窒素置換した50mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーチップを入れ、これに上記比較例12で調整した担持触媒スラリー0.205gとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(Al=1.0M)1.0mmolおよび脱水ヘキサン5.0mlを加え、充分に窒素置換した内容量2000mlのSUS製オートクレーブに導入した。その後、液体プロピレン500gを装入し、70℃で40分間重合を行った後、オートクレーブを冷却およびプロピレンをパージして重合を停止した。ポリマーは80℃で10時間、減圧乾燥を行った。得られたシンジオタクチックポリプロピレンは6.9gであり、重合活性は16.9kg-PP/mmol-Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、[η]=1.15dl/g、Mw=88200、Mw/Mn=1.76、Tm1=126.
9℃、Tm2=136.9℃であった。
〔比較例14〕
-プロピレンバルク重合-
上記比較例12で調整した担持触媒のスラリーを0.198g使用し、液体プロピレン500gを装入した後、水素0.3NLを加えた以外は上記比較例13と同じ条件で重合を行った。得られたシンジオタクチックポリプロピレンは168.9gであり、重合活性は429.7kg-PP/mmol-Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、[η]=1.07dl/g、Mw=84700、Mw/Mn=1.96、Tm1=122.3℃、T
2=136.4℃であった。
-プロピレン重合-
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにn-ヘプタン400
mlを装入し、プロピレンを150リットル/時間の量で流通させ、25℃で20分間保持させておいた。一方、充分に窒素置換した内容量30mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーを入れ、これにメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53mol/L)を5.00mmol、次いでジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液5.0μmolを加え、20分間攪拌した。この溶液を、プロピレンを流通させておいたガラス製オートクレーブのn-ヘプタンに加え、重合を開始した。プロピレンガスを1
50リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、25℃で7.5分間重合を行った後、
少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー9.00gが得られた。重合活性は14.40kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.73dl/g、Tm2=159.0℃であった。
-プロピレン重合-
重合反応前および重合反応中のオートクレーブ内の温度を50℃に保ち、重合時間を31分間にしたこと以外は、実施例22と同様に行った。得られたポリマーは19.60g、重合活性は7.59kg-PP/mmol-Zr・hrであり、ポリマーの[η]は1.72dl/g、Tm1=149.9℃、Tm2=154.8℃であった。
-プロピレン重合-
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン250mlを装入し、プロピレンを150リットル/時間の量で流通させ、25℃で20分間保持させておいた。一方、充分に窒素置換した内容量30mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーを入れ、これにメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53mol
/L)を5.00mmol、次いでジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液5.0μmolを加え、20分間攪拌した。この溶液を、プロピレンを流通させておいたガラス製オートクレーブのトルエンに加え、重合を開始した。プロピレンガスを150リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、25℃で15分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー12.19gが得られた。重合活性は9.75kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.27dl/g、Tm1=156.5℃、Tm2=161.0℃であった。
-プロピレン重合-
重合反応前および重合反応中のオートクレーブ内の温度を50℃に保ち、重合時間を20分間にしたこと以外は、実施例24と同様に行った。得られたポリマーは12.30g、重合活性は7.38kg-PP/mmol-Zr・hrであり、ポリマーの[η]は1.43dl/g、Tm1=143.0℃、Tm2=150.6℃であった。
-プロピレン重合-
実施例23においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を15分間に変更した以外は実施例23と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー5.75gが得られた。重合活性は4.60kg-
PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.59dl/g、Tm1=147.2℃、Tm2=154.1℃であった。
-プロピレン重合-
実施例24においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[p-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を10分間に変更した以外は実施例24と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー29.81gが得られた。重合活性は35.77kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.00dl/g、Tm1=155.1℃、Tm2=160.0℃であった。
-プロピレン重合-
実施例25においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[p-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を15分間に変更した以外は実施例25と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー39.08gが得られた。重合活性は31.26kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は0.71dl/g、Tm1=140.5℃、Tm2=148.9℃であった。
-プロピレン重合-
実施例23においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3
,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[p-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を15分間に変更した以外は実施例23と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー7.42gが得られた。重合活性は5.94kg-P
P/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.87dl/g、Tm1=147.2℃、Tm2=153.6℃であった。
-プロピレン重合-
実施例24においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[o-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を5分間に変更した以外は実施例24と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー2.24gが得られた。重合活性は5.38kg-P
P/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は3.63dl/g、Tm2=156.0℃であった。
-プロピレン重合-
実施例25においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[o-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を8分間に変更した以外は実施例25と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー3.98gが得られた。重合活性は5.97kg-P
P/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.46dl/g、Tm1=138.4℃、Tm2=145.8℃であった。
-プロピレン重合-
実施例22においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[o-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を9分間に変更した以外は実施例22と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー3.75gが得られた。重合活性は5.00kg-PP
/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は3.88dl/g、得られた
ポリマーはTm2=156.2℃であった。
-プロピレン重合-
実施例23においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[o-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を20分間に変更した以外は実施例23と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー6.66gが得られた。重合活性は4.00kg-P
P/mmol-Zr・hrであり、Tm1=141.9℃、Tm2=149.0℃であった
-エチレン重合-
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン400ml
を装入し、エチレンを100リットル/時間の量で流通させ、75℃で10分間保持させておいた。これに、メチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.21mol/l)を1.3mmol添加し、次いでジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液2
.0μmolを加え重合を開始した。エチレンガスを100リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、75℃で4分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー3.76gが得られた。重合活性は28.2kg-PE/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は3.74dl/gであった。
-エチレン重合-
実施例34においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シク
ロペンタジエニル)(2,7-[p-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリドに、重合時間を5分間に変更した以外は実施例34と同様の操作で触媒溶液の調
製と重合を行った。結果、ポリマー6.00gが得られた。重合活性は36.0kg-P
E/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は4.58dl/gであった
-エチレン重合-
実施例34においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[o-トリル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を6分間に変更した以外は実施例34と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー4.41gが得られた。重合活性は22.1kg-P
E/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は6.37dl/gであった
-プロピレン重合-
実施例24においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(4−クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに変更した以外は実施例24と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー6.54gが得られた。重合活性は5.23kg-PP/m
mol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.29dl/g、Tm1=157.6℃、Tm2=163.0℃であった。
-プロピレン重合-
実施例25においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(4−クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を15分間に変更した以外は実施例25と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー6.17gが得られた。重合活性は4.94kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.48dl/g、Tm1=146.6℃、Tm2=154.1℃であった。
-プロピレン重合-
実施例22においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(4−クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を8分間に変更した以外は実施例22と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー2.76gが得られた。重合活性は4.14kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.68dl/g、Tm2=160.5℃であった。
-プロピレン重合-
実施例23においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(4−クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を10分間に変更した以外は実施例23と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー1.69gが得られた。重合活性は2.03kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.55dl/g、Tm1=150.2℃、Tm2=156.8℃であった。
[比較例15]
-プロピレン重合-
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにn-ヘキサン400
mlを装入し、プロピレンを150リットル/時間の量で流通させ、45℃で20分間保持させておいた。一方、充分に窒素置換した内容量30mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーを入れ、これにメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53mol/L)を5.00mmol、次いでジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液5.0μmo
lを加え、20分間攪拌した。この溶液を、プロピレンを流通させておいたガラス製オートクレーブのトルエンに加え、重合を開始した。プロピレンガスを150リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、45℃で30分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー2.15gが得られた。重合活性は0.86kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.31dl/g、Tm1=134.1℃、Tm2=143.5℃であった。
-エチレン重合-
実施例34においてジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(4−クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに、重合時間を6分間に変更した以外は実施例34と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー2.00gが得られた。重合活性は10.0kg-PE/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は3.36dl/gであった。
-エチレン重合-
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン400ml
を装入し、エチレンを100リットル/時間の量で流通させ、75℃で10分間保持させておいた。これに、メチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.21mol/l)を0.52mmol添加し、次いでジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエ
ニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液0.8μmolを加え重合を開始した。エチレンガスを100リットル/時間
の量で連続的に供給し、常圧下、75℃で6分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー0.42gが得られた。重合活性は5.3kg-PE/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は8.44dl/gであった。
以上の結果についてプロピレン重合に関する実施例1〜12と比較例1〜8の結果を表1に、エチレン重合に関する実施例13〜18と比較例9〜11の結果を表2に、プロピレン重合に関する実施例22〜33、37〜40、比較例12の結果を表3に、エチレン重合に関する実施例34〜36、41、42の結果を表4にまとめた。
Figure 2007302854
触媒a : ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒b : ジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒c : ジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒d : ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒e : ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒f :ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒g : シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒h : ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒i : シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジ
ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒j : ジメチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチルフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド
触媒k: ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒l : ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジ
ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
Figure 2007302854
触媒a : ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒b : ジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジte
rt-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒c : ジ(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒e : ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒f :ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒g : シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒i : シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジ
ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒k: ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒l : ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジ
ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
Figure 2007302854
触媒a : ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒h : ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒m : ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒n : ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[p-トリル]-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒o : ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[o-トリル]-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒p : ジ(4−クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニ
ル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
Figure 2007302854
触媒d : ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒m : ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[2-ナフチル]-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒n : ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[p-トリル]-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒o : ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-[o-トリル]-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒p : ジ(4−クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニ
ル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
本発明のオレフィン重合用触媒は、重合活性に優れ、オレフィン重合産業界に与えるメリットは大きい。

Claims (6)

  1. (A)下記一般式[I]で表される架橋メタロセン化合物、並びに
    (B)(b-1)有機アルミニウムオキシ化合物、
    (b-2)前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、および
    (b-3)有機アルミニウム化合物
    から選ばれる少なくとも1種以上の化合物
    からなるオレフィン重合用触媒;
    Figure 2007302854
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R8、R9およびR12は水素原子、炭化水素基および
    ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
    6、R7、R10およびR11の4つの基は水素原子ではなく、炭化水素基およびケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
    2とR3とは相互に結合して環を形成していても良く、R5とR6、R7とR8、R8とR9、R9とR10、およびR11とR12から選ばれる一つ以上の隣接基組み合わせにおいて該隣
    接基は相互に結合して環を形成していてもよい。
    13およびR14は、水素原子、メチル基を除く炭化水素基およびケイ素原子含有基からなる群より選ばれる原子または置換基であり、相互に同一でも異なっていてもよく、該置換基は互いに結合して環を形成してもよい。
    MはTi、ZrまたはHfであり、
    Yは炭素またはケイ素であり、
    Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子および孤立電子対で配位可能な中性配位子から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
    jは1〜4の整数である。)。
  2. 前記一般式[I]におけるR1、R2、R3およびR4が水素原子であることを特徴とする請
    求項1に記載のオレフィン重合用触媒。
  3. さらに担体(C)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のオレフィン重合用触媒。
  4. (A)下記一般式[I]で表される架橋メタロセン化合物、並びに
    (B)(b-1)有機アルミニウムオキシ化合物、
    (b-2)前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、および
    (b-3)有機アルミニウム化合物
    から選ばれる少なくとも1種以上の化合物
    からなるオレフィン重合用触媒の存在下に、炭素数2以上のα-オレフィンから選ばれる
    1種以上のモノマーを重合する、オレフィン重合体の製造方法;
    Figure 2007302854
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R8、R9およびR12は水素、炭化水素基およびケイ
    素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
    6、R7、R10およびR11の4つの基は水素原子ではなく、炭化水素基およびケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
    2とR3とは相互に結合して環を形成していても良く、R5とR6、R7とR8、R8とR9、R9とR10、およびR11とR12から選ばれる一つ以上の隣接基組み合わせにおいて該隣
    接基は相互に結合して環を形成していてもよい。
    13およびR14は、水素原子、メチル基を除く炭化水素基およびケイ素原子含有基からなる群より選ばれる原子または置換基であり、相互に同一でも異なっていてもよく、該置換基は互いに結合して環を形成してもよい。
    MはTi、ZrまたはHfであり、
    Yは炭素またはケイ素であり、
    Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子および孤立電子対で配位可能な中性配位子から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
    jは1〜4の整数である。)。
  5. 前記一般式[I]におけるR1、R2、R3およびR4が水素であることを特徴とする請求項
    4に記載のオレフィン重合体の製造方法。
  6. 前記オレフィン重合用触媒が、さらに担体(C)を含むことを特徴とする請求項4または5に記載のオレフィン重合体の製造方法。
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