JP2010047628A - 高活性触媒によるオレフィン重合体の製造法 - Google Patents

高活性触媒によるオレフィン重合体の製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】重合活性に優れ、得られる重合体が高い融点かつ高い分子量を示し、また高温での重合が可能な重合触媒を用いたオレフィン重合体の製造法の提供。
【解決手段】下記一般式[1]で表される架橋メタロセン化合物(A)、並びに(b-1)有機アルミニウムオキシ化合物等から選ばれる化合物(B)を含んでなる触媒の存在下に、炭素数2以上のα-オレフィンを重合するオレフィン重合体の製造方法;
Figure 2010047628

(式中、MはTi、ZrまたはHfである。)
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の構造を有する架橋メタロセン化合物を含むオレフィン重合用触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法に関する。
オレフィン重合用の均一系触媒としては、いわゆるメタロセン化合物がよく知られている。メタロセン化合物を用いてオレフィンを重合する方法、特にα-オレフィンを立体規則的に重合する方法は、W. Kaminskyらによってアイソタクテイック重合が報告されて以来、重合活性の更なる向上や立体規則性改善の視点から多くの改良研究が行なわれている(非特許文献1)。
このような研究の一環として、シクロペンタジエニル基とフルオレニル基をイソプロピリデン基で架橋した配位子を有するメタロセン化合物とアルミノキサンからなる触媒の存在下にプロピレン重合した結果、シンジオタックティックペンタッド分率が0.7を超えるようなタクティシティの高いポリプロピレンが得られることがJ. A. Ewenによって報告されている(非特許文献2)。
このメタロセン化合物の改良として、フルオニル基を2,7-ジ-tert-ブチルフルオレニル基にすることにより、立体規則性を向上させる試みがなされている(特許文献1)。その他にも、フルオニル基を3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル基にすることによる立体規則性を向上の試み(特許文献2)や、シクロペンタジエニルとフルオレニルを結合している架橋部を変換する試みが報告されている(特許文献3、4)。また、ジメチルメチレン(3-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドに比べて、シクロペンタジエニル環の5位にもメチル基を導入したジメチルメチレン(3-tert-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドの方が高分子量のアイソタクチックポリプロピレンを得ることができることも開示されている(特許文献5)。
これらのメタロセン化合物の改良の試みから、重合体の立体規則性の指標である融点について、比較的高いのもが得られるようになっている。しかしながら充分に高い分子量をもつ重合体を高い活性で合成する重合性能は未だ充分とはいえず、そのため融点がある程度高く、分子量が高いポリマーの効率的な製造が望まれてきた。
さらにこれらのオレフィン重合体の工業的な製造を可能とするには、常温以上の温度、好ましくは常温を超える高い温度で、前記特徴を有するオレフィン重合体が製造できることが望まれているが、それが可能な重合触媒はこれまでは存在しなかった。
本発明者らは、このような状況に鑑み鋭意研究した結果、特定の構造を有する遷移金属錯体を含むオレフィン重合用触媒を用いて、例えばプロピレンなどのオレフィンを重合した場合には、常温のみならず工業化可能な高温での重合においても、優れた重合活性でオレフィン重合体を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
特開平4-69394号公報 特開2000-212194号公報 と句会2004−189666号公報 特開2004-189667号公報 特表2001-526730号公報 Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,24,507(1985) J.Am.Chem.Soc.,1988,110,6255
本発明が解決しようとする課題は、プロピレンなどのオレフィンを重合した場合には、常温のみならず高温条件下においても、融点が高くかつ高い分子量を持つオレフィン重合体を優れた重合活性で与える、オレフィン重合体の製造方法を提供することである。
本発明のオレフィン重合体製造法は、
下記一般式[1]で表される架橋メタロセン化合物(A)、並びに
下記成分(b-1) 、(b-2)および (b-3)から選ばれる化合物(B)
(b-1)有機アルミニウムオキシ化合物、
(b-2)前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、
(b-3)有機アルミニウム化合物
を含んでなるオレフィン重合用触媒の存在下に、炭素数2以上のα-オレフィンから選ばれる1種以上のモノマーを重合する、オレフィン重合体の製造方法;
Figure 2010047628
(式中、R1、R2、R3、R4は水素原子を示す。
、R11、R12、R13、R14、およびR20は水素原子、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、一つ以上の隣接基組み合わせにおいて該隣接基は相互に結合して環を形成していてもよい。
、R7、R、R10、R15、R16、R18、およびR19は水素原子を示す。
8およびR17は水素原子、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよいが、R8およびR17の内少なくとも一つは炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれる。
21およびR22は水素原子、炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40のケイ素含有基であり、相互に同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。
MはTi、ZrまたはHfであり、Yはケイ素原子または炭素原子であり、
Qはハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれ、jは1〜4の整数である。) 本発明の製造法においては、前記一般式[1]中において、R8とR17が炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40のケイ素含有基であることが好ましい。
また、本発明の製造法においては、前記オレフィン重合用触媒が、さらに担体(C)を含むことも好ましい態様の一つである。
本発明のオレフィン重合体製造法を用いてプロピレンなどのオレフィン重合を行なった場合、低い重合温度条件においてのみならず高い重合温度条件においても、充分に高い融点と高い分子量を持つオレフィン重合体を得ることができ、なお且つ既存の製造法を用いた場合よりも高い重合活性を示す。
本発明のオレフィン重合体製造法は、
(A)前記一般式[1]で表される架橋メタロセン化合物、並びに
(B)(b-1)有機アルミニウムオキシ化合物、
(b-2)前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、および
(b-3)有機アルミニウム化合物
からなる一種以上のオレフィン重合用触媒の存在下に、炭素数2以上のα-オレフィンから選ばれる1種以上のモノマーを重合する、オレフィン重合体の製造方法である。
以下、本発明のオレフィン重合用触媒に関わる架橋メタロセン化合物、該架橋メタロセン化合物を含むオレフィン重合触媒、このオレフィン重合触媒存在下で重合する方法について、発明を実施するための最良の形態を順次説明する。
架橋メタロセン化合物(A)
(A)は前記一般式[1]で表される架橋メタロセン化合物である。
一般式[1]において、R1、R、R、R、R、R7、R、R10、R15、R16、R18、およびR19は水素原子を示す。
8およびR17は水素原子、炭化水素基(F)、ケイ素含有基(S)から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよいが、R8およびR17の内少なくとも一つは炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれる。炭化水素基(F)の炭素原子数は特に制限されることなく、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、アリル(allyl)基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デカニル基などの直鎖状炭化水素基; iso-プロピル基、tert-ブチル基、アミル基、3-メチルペンチル基、1,1-ジエチルプロピル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチル-1-プロピルブチル基、1,1-プロピルブチル基、1,1-ジメチル-2-メチルプロピル基、1-メチル-1-イソプロピル-2-メチルプロピル基などの分岐状炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などの環状飽和炭化水素基;フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントラセニル基などの環状不飽和炭化水素基およびこれらの核アルキル置換体;ベンジル基、クミル基などのアリール基の置換した飽和炭化水素基; メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、N-メチルアミノ基、トリフルオロメチル基、トリブロモメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基などのヘテロ原子含有炭化水素基を挙げることができる。
ケイ素含有基(S)の炭素原子数とケイ素原子数は特に制限されないが、具体的にはアルキルシリル基やアリールシリル基であり、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基等を挙げることができる。
8とR17は、炭素数1〜40の炭化水素基(f)または炭素数1〜40のケイ素含有基(s)であることが好ましい。炭素数1〜40の炭化水素基の内、好ましい基は、炭素数1〜20のアルキル基(f1-1)、炭素数1〜20のアラルキル基及び核置換アラルキル基(f1-2)、および炭素数6〜20のアリール基及び核置換アリール基(f1-3)から選ばれる基(f1)である。
炭素数1〜20のアルキル基(f1-1)としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、アリル(allyl)基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デカニル基などの直鎖状炭化水素基; iso-プロピル基、tert-ブチル基、アミル基、3-メチルペンチル基、1,1-ジエチルプロピル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチル-1-プロピルブチル基、1,1-プロピルブチル基、1,1-ジメチル-2-メチルプロピル基、1-メチル-1-イソプロピル-2-メチルプロピル基などの分岐状炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などの環状飽和炭化水素基が挙げられる。
炭素数6〜20のアラルキル基及び核置換アラルキル基(f1-2)としては、ベンジル基、α-フェネチル基、β-フェネチル基、ジフェニルメチル基、ナフチルメチル基、ネオフィル基などのアラルキル基; o-メチルベンジル基、m-メチルベンジル基、p-メチルベンジル基、エチルベンジル基、n-プロピルベンジル基、iso-プロピルベンジル基、n-ブチルベンジル基、sec-ブチルベンジル基、tert-ブチルベンジル基などのアルキルアラルキル基; o-クロロベンジル基、m-クロロベンジル基、p-クロロベンジル基、クロロフェネチル基などのクロロアラルキル基; o-ブロモベンジル基、m-ブロモベンジル基、p-ブロモベンジル基、ブロモフェネチル基などのブロモアラルキル基; o-ヨードベンジル基、m-ヨードベンジル基、p-ヨードベンジル基、ヨードフェネチル基などのヨードアラルキル基などが例示できる。
炭素数6〜20のアリール基及び核置換アリール基(f1-3)としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基; o-トリル基、m-トリル基、p-トリル基、エチルフェニル基、n-プロピルフェニル基、i-プロピルフェニル基、n-ブチルフェニル基、sec-ブチルフェニル基、tert-ブチルフェニル基、キシリル基などのアルキルアリール基; o-クロロフェニル基、m-クロロフェニル基、p-クロロフェニル基、クロロナフチル基などのクロロアリール基; o-ブロモフェニル基、m-ブロモフェニル基、p-ブロモフェニル基、ブロモナフチル基などのブロモアリール基; ブロモメチルフェニル基、ジブロモメチルフェニル基などのブロモアルキルアリール基; o-ヨードフェニル基、m-ヨードフェニル基、p-ヨードモフェニル基、ヨードナフチル基などのヨードアリール基; ヨードメチルフェニル基、ジヨードメチルフェニル基などのヨードアルキルアリール基などを例示することができる。
一般式[1]におけるR8とR17の特に好ましい基(f1)としては、上記例示基の中で、メチル基、エチル基、iso-プロピル基、またはtert-ブチル基である。またR8とR17は同一の原子または基であることが配位子の製造上さらに好ましい。
、R11、R12、R13、R14、およびR20は水素原子、炭素数1〜40のアルキル基から選ばれることが好ましく、R、R12、R13、およびR20が水素原子であり、R11とR14は炭素数1〜20のアルキル基、かつ同一の基であることがより好ましい。なお炭素数1〜40のアルキル基としては前記した基(f1)と同様な基を例示することができる。
21およびR22は水素原子、炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40のケイ素含有基であり、相互に同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。
炭素数1〜40の炭化水素基としては、前記した炭素数1〜40、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基(f1-1)、前記した炭素数1〜40、好ましくは炭素数6〜20のアラルキル基及び核置換アラルキル基(f1-2)、前記した炭素数6〜40、好ましくは炭素数6〜20のアリール基及び核置換アリール基(f1-3)から選ばれる基がそのまま制限なく用いられる。
21およびR22として好ましい基は、炭素数1〜20の炭化水素基であり、より好ましくは、フェニル基、トリル基、ビフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ヨードフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、メチルベンジル基、エチルベンジル基、プロピルベンジル基、ブチルベンジル基、フェニルベンジル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、ヨードベンジル基、またはナフチルメチル基である。
MはTi、ZrまたはHfであり、好ましくはZrまたはHfであり、Zrが特に好ましい。Yはケイ素原子または炭素原子であり、好ましくは炭素原子である。Qはハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれるばれる原子または基である。ハロゲンの具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,1-ジエチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1,1,2,2-テトラメチルプロピル、sec-ブチル、tert-ブチル、1,1-ジメチルブチル、1,1,3-トリメチルブチル、ネオペンチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、1-メチル-1-シクロヘキシル等が挙げられる。炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエンの具体例としては、s-シス-またはs-トランス-η4-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジフェニル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-3-メチル-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジベンジル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-2,4-ヘキサジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジトリル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ビス(トリメチルシリル)-1,3-ブタジエン等が挙げられる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert-ブトキシ、フェノキシ等のアルコキシ基、アセテート、ベンゾエート等のカルボキシレート基、メシレート、トシレート等のスルホネート基等が挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類が挙げられる。Qの好ましい態様は、ハロゲン原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。
jは1〜4の整数であり、好ましくは2である。
このような条件を満たした架橋メタロセン化合物(A)からなる重合触媒を用いることによって前記した本願発明の効果が達成できる。
好ましい架橋メタロセン化合物およびその例示 以下に、前記一般式[1]で表される架橋メタロセン化合物の具体例を示すが、特にこれによって本発明の範囲が限定されるものではない。
ジメチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ-n-プロピルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ-iso-プロピルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ-n-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ-iso-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ-sec-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ-tert-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ-n-オクチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ-n-トリアコンチルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジp-トリル-メチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチルフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-メチルベンジル)メチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシル(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジp-トリル-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジp-トリル-3,6-ジトリメチルシリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジp-トリル-3,6-ジクミルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジp-トリル-3,6-アダマンチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル){2,7-ジ-(p-エチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル}ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)[2,7-ジ-{p-(n-プロピル)フェニル}-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル]ジルコニウムジクロリド、
ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)[2,7-ジ-{p-(iso-プロピル)フェニル}-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル]ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)[2,7-ジ-{p-(n-ブチル)フェニル}-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル]ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)[2,7-ジ-{p-(iso-ブチル)フェニル}-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル]ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)[2,7-ジ-{p-(sec-ブチル)フェニル}-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル]ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)[2,7-ジ-{p-(tert-ブチル)フェニル}-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル]ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)[2,7-ジ-{p-(n-イコシル)フェニル}-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル]ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル){2,7-ジ-(p-シクロヘキシルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル}ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)[2,7-ジ-{p-(2-ナフチル)フェニル}-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル]ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル) [2,7-ジ-{p-(2-フェナントリル)フェニル}-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル]ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル){2,7-ジ-(p-トリメチルシリルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル}ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル){2,7-ジ-(p-トリフェニルシリルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル}ジルコニウムジクロリド等が挙げられる。
上記記載化合物の「ジルコニウム」を「ハフニウム」や「チタニウム」に変えた化合物や「ジクロリド」を「ジメチル」や「メチルエチル」となったメタロセン化合物なども同様に本発明のオレフィン重合用触媒に関わるメタロセン化合物である。
本発明に関わる架橋メタロセン化合物[1]は公知の方法によって製造可能であり、特に製造法が限定されるわけではない。公知の製造方法として例えば、本出願人によるWO2001/27124号およびWO2004/087775を挙げることができる。
オレフィン重合触媒
次に、前記した架橋メタロセン化合物(A)を、本発明のオレフィン重合方法の重合触媒として使用する際の好ましい態様について説明する。
本発明の架橋メタロセン化合物をオレフィン重合触媒として用いる場合、触媒を構成する成分は、(A)架橋メタロセン化合物、並びに(B)(b-1) 有機アルミニウムオキシ化合物、(b-2) 前記成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物、および(b-3)有機アルミニウム化合物から選ばれる一種以上の化合物から構成される。さらに必要に応じて、(C)粒子状担体から構成される。以下、各成分について具体的に説明する。
(b-1) 有機アルミニウムオキシ化合物
本発明で用いられる (b-1)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンをそのまま使用できる。具体的には、下記一般式[2]
Figure 2010047628
および/または一般式[3]
Figure 2010047628
(上記一般式[2]および[3]において、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上の整数を示す。)で代表される化合物を挙げることができ、特にRがメチル基であるメチルアルミノキサンでnが3以上、好ましくは10以上のものが利用される。これらアルミノキサン類に若干の有機アルミニウム化合物が混入していても差し支えない。本発明の高温溶液重合において特徴的な性質は、特開平2-78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物をも適用できることである。また、特開平2-167305号公報に記載されている有機アルミニウムオキシ化合物、特開平2-24701号公報、特開平3-103407号公報に記載されている二種類以上のアルキル基を有するアルミノキサンなども好適に利用できる。なお、本発明の高温溶液重合で用いられる「ベンゼン不溶性の」有機アルミニウムオキシ化合物とは、60℃のベンゼンに溶解するAl成分がAl原子換算で通常10%以下、好ましくは5%以下、特に好ましくは2%以下であり、ベンゼンに対して不溶性または難溶性であることをいう。
また、本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物としては下記[4]のような修飾メチルアルミノキサン等も挙げられる。
Figure 2010047628
(ここで、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、m,nは2以上の整数を示す。)
この修飾メチルアルミノキサンはトリメチルアルミニウムとトリメチルアルミニウム以外のアルキルアルミニウムを用いて調製されるものである。このような化合物[4]は一般にMMAOと呼ばれている。このようなMMAOはUS4960878およびUS5041584で挙げられている方法で調製することが出来る。また、東ソー・ファインケム社等からもトリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムを用いて調製したRがイソブチル基であるものがMMAOやTMAOといった名称で商業生産されている。このようなMMAOは各種溶媒への溶解性および保存安定性を改良したアルミノキサンであり、具体的には上記[2]、[3]のようなベンゼンに対して不溶性または難溶性のものとは違い、脂肪族炭化水素や脂環族炭化水素に溶解するものである。
さらに、本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物としては、下記一般式[5]で表されるボロンを含んだ有機アルミニウムオキシ化合物を挙げることもできる。
Figure 2010047628
(式中、Rcは炭素原子数が1〜10の炭化水素基を示す。Rdは、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が1〜10の炭化水素基を示す。)
(b-2) 成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物
成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物(b-2)(以下、「イオン性化合物」と略称する場合がある。)としては、特開平1-501950号公報、特開平1-502036号公報、特開平3-179005号公報、特開平3-179006号公報、特開平3-207703号公報、特開平3-207704号公報、USP5321106号などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。
本発明において、好ましく採用されるイオン性化合物は下記一般式[6]で表される化合物である。
Figure 2010047628
式中、Re+としては、H+、カルベニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどが挙げられる。Rf〜Riは、互いに同一でも異なっていてもよく、有機基、好ましくはアリール基である。
前記カルベニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)カルベニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)カルベニウムカチオンなどの三置換カルベニウムカチオンなどが挙げられる。
前記アンモニウムカチオンとして具体的には、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリ(n-プロピル)アンモニウムカチオン、トリイソプロピルアンモニウムカチオン、トリ(n-ブチル)アンモニウムカチオン、トリイソブチルアンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン、ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。
前記ホスホニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニウムカチオンなどが挙げられる。
上記のうち、Re+としては、カルベニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどが好ましく、特にトリフェニルカルベニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオンが好ましい。
カルベニウム塩として具体的には、トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリス(4-メチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(3,5-ジメチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙げることができる。
アンモニウム塩としては、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩などを挙げることができる。
トリアルキル置換アンモニウム塩として具体的には、たとえばトリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(2,4-ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(4-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラフェニルボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(2,4-ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5-ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(4-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムなどが挙げられる。
N,N-ジアルキルアニリニウム塩として具体的には、たとえばN,N-ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、 N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが挙げられる。
ジアルキルアンモニウム塩として具体的には、たとえばジ(1-プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラフェニルボレートなどが挙げられる。
その他、本出願人によって開示(特開2004-51676号公報)されているイオン性化合物も制限無く使用が可能である。
尚、上記のようなイオン性化合物(b-2)は、二種以上混合して用いることができる。
(b-3) 有機アルミニウム化合物
オレフィン重合触媒を形成する(b-3)有機アルミニウム化合物としては、例えば下記一般式[7]で表される有機アルミニウム化合物、下記一般式[8]で表される第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物などを挙げることができる。
Ra mAl(ORb)nHpXq ・・・・ [7]
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で表される有機アルミニウム化合物。このような化合物の具体例として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリn-ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどのトリn-アルキルアルミニウム;トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリtert-ブチルアルミニウム、トリ2-メチルブチルアルミニウム、トリ3-メチルヘキシルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキルアルミニウム;トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウム;トリフェニルアルミニウム、トリトリルアルミニウムなどのトリアリールアルミニウム;ジイソプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライド;一般式(i-C4H9)xAly(C5H10)z(式中、x、y、zは正の数であり、z≦2xである。)などで表されるイソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム;イソブチルアルミニウムメトキシド、イソブチルアルミニウムエトキシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシド;ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;一般式Ra2.5Al(ORb)0.5などで表される平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジエチルアルミニウム(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノキシド)などのアルキルアルミニウムアリーロキシド;ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどのジアルキルアルミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;エチルアルミニウムジクロリドなどのアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド;エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなどその他の部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
M2AlRa 4 ・・・ [8]
(式中、M2はLi、NaまたはKを示し、Raは炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示す。)で表される周期律表第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物。このような化合物としては、LiAl(C2H5)4、LiAl(C7H15)4などを例示することができる。
また、上記一般式[8]で表される化合物に類似する化合物も使用することができ、例えば窒素原子を介して2以上のアルミニウム化合物が結合した有機アルミニウム化合物を挙げることができる。このような化合物として具体的には、(C2H5)2AlN(C2H5)Al(C2H5)2などを挙げることができる。
入手容易性の点から、(b-3)有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好んで用いられる。
また、本発明に係るオレフィン重合用触媒は、触媒成分は、(A)前記一般式[1]で表される架橋メタロセン化合物、並びに(B)(b-1) 有機アルミニウムオキシ化合物、(b-2) 前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、および(b-3)有機アルミニウム化合物から選ばれる化合物とともに、必要に応じて担体(C)を用いることもできる。
(C) 担 体
本発明で用いられる(C)担体は、無機または有機の化合物であって、顆粒状ないしは微粒子状の固体である。このうち無機化合物としては、多孔質酸化物、無機塩化物、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物が好ましい。
多孔質酸化物として、具体的にはSiO2、Al23、MgO、ZrO、TiO2、B23、CaO、ZnO、BaO、ThO2など、またはこれらを含む複合物または混合物を使用、例えば天然または合成ゼオライト、SiO2-MgO、SiO2-Al23、SiO2-TiO2 、SiO2-V25 、SiO2-Cr23、SiO2-TiO2-MgOなどを使用することができる。これらのうち、SiO2および/またはAl23を主成分とするものが好ましい。このような多孔質酸化物は、種類および製法によりその性状は異なるが、本発明に好ましく用いられる担体は、粒径が10〜300μm、好ましくは20〜200μmであって、比表面積が50〜1000m2/g、好ましくは100〜700m2/gの範囲にあり、細孔容積が0.3〜3.0cm3/gの範囲にあることが望ましい。このような担体は、必要に応じて100〜1000℃、好ましくは150〜700℃で焼成して使用される。
無機塩化物としては、MgCl2、MgBr2、MnCl2、MnBr2等が用いられる。無機塩化物は、そのまま用いてもよいし、ボールミル、振動ミルにより粉砕した後に用いてもよい。また、アルコールなどの溶媒に無機塩化物を溶解させた後、析出剤によって微粒子状に析出させたものを用いることもできる。
本発明で用いられる粘土は、通常粘土鉱物を主成分として構成される。また、本発明で用いられるイオン交換性層状化合物は、イオン結合などによって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造を有する化合物であり、含有するイオンが交換可能なものである。大部分の粘土鉱物はイオン交換性層状化合物である。また、これらの粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物としては、天然産のものに限らず、人工合成物を使用することもできる。また、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物として、粘土、粘土鉱物、また、六方細密パッキング型、アンチモン型、CdCl2型、CdI2型などの層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物などを例示することができる。このような粘土、粘土鉱物としては、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、ヒシンゲル石、パイロフィライト、ウンモ群、モンモリロナイト群、バーミキュライト、リョクデイ石群、パリゴルスカイト、カオリナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイトなどが挙げられ、イオン交換性層状化合物としては、α-Zr(HAsO4)2・H2O、α-Zr(HPO4)2、α-Zr(KPO4)2・3H2O、α-Ti(HPO4)2、α-Ti(HAsO4)2・H2O、α-Sn(HPO4)2・H2O、γ-Zr(HPO4)2、γ-Ti(HPO4)2、γ-Ti(NH4PO4)2・H2Oなどの多価金属の結晶性酸性塩などが挙げられる。本発明で用いられる粘土、粘土鉱物には、化学処理を施すことも好ましい。化学処理としては、表面に付着している不純物を除去する表面処理、粘土の結晶構造に影響を与える処理など、何れも使用できる。化学処理として具体的には、酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理などが挙げられる。
本発明で用いられるイオン交換性層状化合物は、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと交換することにより、層間が拡大した状態の層状化合物であってもよい。このような嵩高いイオンは、層状構造を支える支柱的な役割を担っており、通常、ピラーと呼ばれる。また、このように層状化合物の層間に別の物質を導入することをインターカレーションという。インターカレーションするゲスト化合物としては、TiCl4、ZrCl4などの陽イオン性無機化合物、Ti(OR)4、Zr(OR)4、PO(OR)3、B(OR)3などの金属アルコキシド(Rは炭化水素基など)、[Al134(OH)24]7+、[Zr4(OH)14]2+、[Fe3O(OCOCH3)6]+などの金属水酸化物イオンなどが挙げられる。これらの化合物は単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。また、これらの化合物をインターカレーションする際に、Si(OR)4、Al(OR)3、Ge(OR)4などの金属アルコキシド(Rは炭化水素基など)などを加水分解して得た重合物、SiO2などのコロイド状無機化合物などを共存させることもできる。また、ピラーとしては、上記金属水酸化物イオンを層間にインターカレーションした後に加熱脱水することにより生成する酸化物などが挙げられる。これらのうち、好ましいものは粘土または粘土鉱物であり、特に好ましいものはモンモリロナイト、バーミキュライト、ペクトライト、テニオライトおよび合成雲母である。
有機化合物としては、粒径が10〜300μmの範囲にある顆粒状ないしは微粒子状固体を挙げることができる。具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテンなどの炭素原子数が2〜14のα-オレフィンを主成分として生成される(共)重合体またはビニルシクロヘキサン、スチレンを主成分として生成される(共)重合体、およびそれらの変成体を例示することができる。 また、本発明に係るオレフィン重合用触媒は、触媒成分は、(A)前記一般式[1]で表される架橋メタロセン化合物、並びに(B)(b-1) 有機アルミニウムオキシ化合物、(b-2) 前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、および(b-3)有機アルミニウム化合物から選ばれる化合物、必要に応じて担体(C) と共に、必要に応じて後述するような特定の有機化合物成分(D)を含むこともできる。
(D)有機化合物成分
本発明において、(D)有機化合物成分は、必要に応じて、重合性能および生成ポリマーの物性を向上させる目的で使用される。このような有機化合物としては、アルコール類、フェノール性化合物、カルボン酸、リン化合物およびスルホン酸塩等が挙げられるが、この限りではない。 重合の際には、各成分の使用法、添加順序は任意に選ばれるが、以下のような方法が例示される。
(1) 成分(A)を単独で重合器に添加する方法。
(2) 成分(A)および成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(3) 成分(A)を担体(C)に担持した触媒成分、成分(B)を任意の順序で重合器に添
加する方法。
(4) 成分(B)を担体(C)に担持した触媒成分、成分(A)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(5) 成分(A)と成分(B)とを担体(C)に担持した触媒成分を重合器に添加する方法。
上記(2) 〜(5) の各方法においては、各触媒成分の少なくとも2つ以上は予め接触されていてもよい。
成分(B)が担持されている上記(4)、(5)の各方法においては、必要に応じて担持されていない成分(B)を、任意の順序で添加してもよい。この場合成分(B)は、同一でも異なっていてもよい。
また、上記の成分(C)に成分(A)が担持された固体触媒成分、成分(C)に成分(A)および成分(B)が担持された固体触媒成分は、オレフィンが予備重合されていてもよく、予備重合された固体触媒成分上に、さらに、触媒成分が担持されていてもよい。
本発明に係るオレフィンの重合方法では、上記のようなオレフィン重合用触媒の存在下に、オレフィンを重合または共重合することによりオレフィン重合体を得る。
本発明では、重合は溶液重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施できる。液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物などを挙げることができ、オレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
上記のようなオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィンの重合を行うに際して、成分(A)は、反応容積1リットル当り、通常10-9〜10-1モル、好ましくは10-8〜10-2モルになるような量で用いられる。
成分(b-1)は、成分(b-1)と、成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔(b-1)/M〕が通常0.01〜5000、好ましくは0.05〜2000となるような量で用いられる。成分(b-2)は、成分(b-2)と、成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比〔(b-2)/M〕が、通常1〜10、好ましくは1〜5となるような量で用いられる。成分(b-3)は、成分(b-3)中のアルミニウム原子と、成分(A)中の全遷移金属(M)とのモル比〔(b-3)/M〕が、通常10〜5000、好ましくは20〜2000となるような量で用いられる。
成分(D)は、成分(B)が成分(b-1)の場合には、モル比〔(D)/(b-1)〕が通常0.01〜10、好ましくは0.1〜5となるような量で、成分(B)が成分(b-2)の場合は、モル比(D)/(b-2)〕が通常0.01〜10、好ましくは0.1〜5となるような量で、成分(B)が成分(b-3)の場合には、モル比〔(D)/(b-3)〕が通常0.01〜2、好ましくは0.005〜1となるような量で用いられる。
また、このようなオレフィン重合触媒を用いたオレフィンの重合温度は、通常-50〜+200℃、好ましくは0〜170℃の範囲である。より好ましくは40〜170℃、さらにより好ましいのは50〜150℃である。特に好ましいのは工業化可能な温度である。重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。得られるオレフィン重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによっても調節することができる。さらに、使用する成分(B)の量により調節することもできる。水素を添加する場合、その量はオレフィン1kgあたり0.001〜100NL程度が適当である。
本発明によれば、例えば高融点かつ高分子量、しかも分子量分布が狭いプロピレン重合体を重合温度40℃以上の条件においても得ることが出来る。
本発明において、重合反応に供給されるオレフィンは、エチレンおよびα-オレフィンから選ばれる1種以上のモノマーである。α-オレフィンとしては、炭素原子数が3〜20、好ましくは3〜10の直鎖状または分岐状のα-オレフィン、たとえばプロピレン、1-ブテン、2-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどである。また本発明の重合方法においては、炭素原子数が3〜30、好ましくは3〜20の環状オレフィン、たとえばシクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2-メチル1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン;極性モノマー、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ(2,2,1)-5-ヘプテン-2,3-ジカルボン酸無水物などのα,β-不飽和カルボン酸、およびこれらのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などの金属塩;アクリル酸メチル、アクリル酸-n-ブチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸 tert-ブチル、アクリル酸2--n-ブチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸-n-ブチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチルなどのα,β-不飽和カルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステルなどの不飽和グリシジルなどを挙げることができる。また、ビニルシクロヘキサン、ジエンまたはポリエン;芳香族ビニル化合物、例えばスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、o,p-ジメチルスチレン、o-n-ブチルスチレン、m-n-ブチルスチレン、p-n-ブチルスチレンなどのモノもしくはポリアルキルスチレン;メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o-クロロスチレン、p-クロロスチレン、ジビニルベンゼンなどの官能基含有スチレン誘導体;および3- フェニルプロピレン、4-フェニルプロピレン、α- メチルスチレンなどを反応系に共存させて重合を進めることもできる。
〔実施例〕
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
最初に、本発明の遷移金属化合物を含む触媒の存在下、オレフィンの重合によって得られる重合体の物性・性状を測定する方法について述べる。
極限粘度([η])
デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した値である。すなわち造粒ペレット約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定する。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定する。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度として求める。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)は、Waters社製ゲル浸透クロマトグラフAlliance GPC-2000型を用い、以下のようにして測定した。分離カラムは、TSKgel GNH6-HTを2本およびTSKgel GNH6-HTLを2本であり、カラムサイズはいずれも直径7.5 mm、長さ300mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo-ジクロロベンゼン(和光純薬工業)および酸化防止剤としてBHT(武田薬品)0.025重量%を用い、1.0 ml/分で移動させ、試料濃度は15 mg/10 mlとし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、分子量がMw<1000およびMw>4×106については東ソー社製を用い、1000≦Mw≦4×106についてはプレッシャーケミカル社製を用いた。分子量分布および各種平均分子量は、汎用校正の手順に従い、ポリプロピレン分子量換算として計算された。
融点(T )、融解熱量(ΔH)
パーキンエルマー社製DSC Pyris1またはDSC7を用い、窒素雰囲気(20ml/min)、約5mgの試料を200℃まで昇温、10分間保持した後、10℃/分で30℃まで冷却した。30℃で5分間保持した後、10℃/分で200℃まで昇温させた時の結晶溶融ピークのピーク頂点から融点、ピークの積算値から融解熱量を算出した。
なお、本願実施例に記載したプロピレン系重合体において、二本のピークが観測された場合、低温側ピークをTm1、高温側ピークをTm2とした場合に、Tm2を融点(T)と定義した。
立体規則性(rrrr)
立体規則性(rrrr)は13C-NMRスペクトル測定から算出した。 後記する、本発明の実施例及び比較例で用いた溶液重合用の溶媒種は以下の通りである。
・ シクロヘキサン
・ n−ヘプタン
・ 溶媒A;n−ヘキサン(60〜65容量%)、イソヘキサン(10〜19容量%)、メチルシクロペンタン(18〜22容量%)及びその他脂肪族炭化水素成分(0〜3容量%)から成る混合溶媒。
触媒(a)〜(b)については、以下の特許に記載された方法で合成した。特開2000-212194号公報、特開2004-168744号公報、特開2004-189666号公報、特開2004−1619575号公報、特開2007−302854号公報、特開2007−302853号公報、WO01/027124パンフレット。
触媒(a) :ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
触媒(b) : ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジフェニルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
[合成例1]
触媒(a) : ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)( 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i)2,7-ジブロモ-3,6-ジ-tertブチルフルオレンの合成 窒素気流下、3,6-ジ-tertブチルフルオレン 15.22 g (54.7 mmol)に炭酸プロピレン170 mLを加え攪拌を行った。この溶液にN-ブロモスクシンイミド 20.52 g (115 mmol)を添加した。80℃にて5時間加熱攪拌を行った。自然放冷した後、反応溶液を水800 mLに加えた。室温で15分間攪拌し、桐山ロートを用いてろ過を行った。得られた白黄色粉末をエタノール 10 mLで5回洗浄した。この白黄色粉末にヘキサンと少量のジクロロメタンの混合溶液を加え、60℃に加熱し全て溶解させた。-20℃で一晩静置させた。析出した結晶をヘキサン5 mLで3回洗浄し、白黄色粉末として目的物を得た。 収量21.16g、収率76%。 1H NMR (270 MHz, CDCl3): δ/ppm 1.60 (18H), 3.75 (2H), 7.73 (2H), 7.81 (2H). MS (FD) : M/z 436(M+).
(ii)3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレンの合成
窒素雰囲気下、2,7-ジブロモ-3,6-ジtert-ブチルフルオレン8.00 g (18.3 mmol)、Pd(PPh3)4 1.05 g (0.909 mmol)に脱水1,2-ジメトキシエタン120 mLを加え、室温で20分間攪拌を行った。この溶液に、4-メチルフェニルほう酸5.50 g (40.5 mmol)のエタノール20 mL溶液を添加した。室温で20分間攪拌した後、2.0 mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液を36.8 mL (73.6 mmol)添加した。加熱還流を21時間行った。自然放冷した後、氷浴下で1N塩酸を添加して反応を終了させた。ジクロロメタンを添加し分液を行い、水層をジエチルエーテルで2回抽出し、先の有機層とあわせた。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィーによる分離を行った。得られた白黄色粉末に少量のn-ヘキサンとエタノールの混合溶液を加え65℃に加熱し、室温で一時間静置した後、析出した結晶を冷エタノール2 mLで10回、冷n-ヘキサン1 mLで20回洗浄し、白色粉末として目的物を得た。 収量6.95 g、収率83%。 1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.29 (18H), 2.41 (6H), 3.76 (2H), 7.12-7.26 (10H), 7.95 (2H). MS (FD):M/z 458(M+).
(iii)6,6-ジベンジルフルベンの合成
窒素雰囲気下で500 mLの3口フラスコにシクロペンタジエン8.0 g(121.0 mmol)、脱水THF 100 mLを加えて撹拌した。この混合溶液を氷浴で冷却し、濃度1.57 mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液80 mL(125.6 mmol)を加えた。その後室温で3時間攪拌し、得られた白色スラリーを氷浴で冷却した後、1,3-ジフェニル-2-プロパノン25.0 g(118.0 mmol)を脱水THF50mlに溶かした溶液を加えた。その後室温で12時間攪拌し、得られた黄色溶液を飽和NH4Cl水溶液でクエンチした。ヘキサン100 mLを加えて可溶分を抽出し、この有機相を水、飽和食塩水で洗浄後に硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製することによって黄色固体の目的物を得た。 収量3.7 g、収率12%。 1H NMR (270 MHz, CDCl3): δ/ppm 3.69 (4H), 6.60-6.72 (4H), 7.13-7.32 (10H).
(iv)ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレン)の合成
窒素雰囲気下、 3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレン1.30 g (2.84 mmol)に脱水tert-ブチルメチルエーテル100 mLを加え攪拌を行った。この溶液を氷浴で冷却し、1.60mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液2.10 mL (3.36 mmol)を添加した。室温で21時間攪拌した。得られた黒黄色懸濁液に 6,6-ジベンゾフルベン0.808 g (3.12 mmol)添加した。加熱還流を19時間行った。得られた赤褐色溶液に1N塩酸を30 mL添加して反応を終了させた。ジエチルエーテル100mLを添加し分液を行い、可溶分を抽出した。この有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィーで分離を行った。得られた白黄色粉末を冷ヘキサン10 mLで1回、冷エタノール5 mLで3回、冷ヘキサン2 mLで3回洗浄し、白色粉末として目的物を得た。 収量1.04 g、収率51%。 1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.25 (18H), 2.38 (6H), 2.69 (1H), 3.27 (4H), 4.40 (1H), 5.80-6.48 (4H), 6.80-7.30 (20H), 7.66 (2H). MS (FD):M/z 717(M+).
(v)ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
窒素雰囲気下、100 mLのシュレンク管にジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチル-2,7-ジp-トリルフルオレン)1.04 g (1.45 mmol)、脱水ジエチルエーテル 60 mLを加えて撹拌した。 この混合スラリー溶液を氷浴で冷却し、1.60mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液2.00 mL(3.20 mmol)を加え、徐々に室温まで昇温しながら51時間攪拌した。この赤橙色反応液をドライアイス/メタノールバスで-78℃に冷却した後、四塩化ジルコニウム 0.363 g (1.60 mmol)を加えた。その後徐々に室温まで昇温しながら43時間攪拌し、橙色懸濁液を得た。溶媒を減圧留去した後、窒素下でn-ヘキサンに溶解させ、セライトを詰めたグラスフィルターを通してn-ヘキサンで洗浄し、n-ヘキサンに溶解しなかった橙色粉末をジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン溶解部の溶媒を留去し、ジエチルエーテル/n-ヘキサンで洗浄することにより橙色粉末の目的生成物を得た。 収量744 mg、収率58%。 1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS): δ/ppm 1.32 (18H), 2.37 (6H), 3.86 (2H), 3.94 (2H), 5.81 (2H), 6.46 (2H), 6.90-7.40 (20H), 8.32 (2H). MS (FD):M/z 876(M+).
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン 250mlを装入し、プロピレンを150リットル/時間の量で流通させ、50℃で10分間保持させておいた。一方、充分に窒素置換した内容量30mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーを入れ、これにメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al濃度=1.53mol/L)をアルミニウム原子に換算して5.00mmolとなるように加え、触媒(a)5.0μmolのトルエン溶液を加えた後に15分間攪拌した。この溶液をプロピレンを流通させておいたガラス製オートクレーブのヘプタンに加え、重合を開始した。プロピレンガスを150リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、50℃で45分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー 39.08gが得られた。重合活性は31.26kg-PP/mmol-Zr・hrであり、[η]= 0.71dl/g、Tm=148.9℃であった。
〔比較例1〕
実施例1において触媒(a)を触媒(b)に、重合時間を10分間に変更した以外は実施例1と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー 2.90gが得られた。重合活性は3.48 kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.64dl/g、Tm=151.5℃であった。
充分に窒素置換した内容量1 Lのステンレス製オートクレーブにシクロヘキサン150 mL、溶媒A 150 mLを装入し、プロピレンを30 L/hrの量で流通させ、50℃で20分間保持させておいた。一方、充分に窒素置換した内容量30 mLの枝付きフラスコにマグネチックスターラーを入れ、これに、触媒(a)0.50 μmol、TMAO-341(東ソー・ファインケム社製)のヘキサンスラリー(アルミニウム原子として3.46 mol/L)を250.0 μmol、次いで溶媒Aを加え、1時間撹拌した。この溶液を、プロピレンを流通させておいたステンレス製オートクレーブのシクロヘキサンと溶媒Aの混合溶媒(容量比=1:1)に加え、重合を開始した。その後、プロピレンのみを連続的に供給することにより全圧を0.5 MPa-Gに保ち、50℃で1時間重合を行った。重合中の発熱制御は容易であったことから重合中は均一状態であると予想した。重合終了後は50℃を維持したまま脱圧し、常圧とした。その後、50℃を維持したまま未反応のプロピレンをパージした。ポリマー溶液が均一状態であることはオートクレーブの天板を開放し、オートクレーブ内のポリマー溶液の目視による状態観察からも確認された。得られた均一状態のポリマー溶液を、大過剰のメタノール中に投入することにより、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー 35.99 gが得られた。ポリプロピレンの重合活性は72.00 kg/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの極限粘度[η]は1.74 dl/g、MFR= 3.30 g/10min、Tm1 =153℃、Tm2=159℃であった。
〔比較例2〕
触媒(a)を触媒(b)に、重合時間を80分に変更した以外は実施例2と同様の操作で触媒溶液の調製と重合を行った。結果、ポリマー 20.38gが得られた。重合活性は 25.5 kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は 1.60 dl/g、Tm1=151℃、Tm2=158℃であった。
以上の結果についてプロピレン重合に関する実施例1、2、比較例1、2の結果を表1にまとめた。
Figure 2010047628
重合活性に優れたオレフィン重合体の製造法がオレフィン重合産業界に与えるメリットは大きい。本発明に関わる架橋メタロセン化合物から成るオレフィン重合触媒を用いた場合、例えばプロピレンをモノマーとして用いれば、生産性が高い上に、得られたプロピレン重合体は高分子量かつ高融点である。また高温重合条件下においても高融点のポリプロピレンの製造が可能となる。更にプロピレン以外のモノマーを用いた際にも、公知メタロセン化合物を用いた場合と同等ないしそれ以上高いオレフィン重合活性を示す。

Claims (3)

  1. 下記一般式[1]で表される架橋メタロセン化合物(A)、並びに
    下記成分(b-1) 、(b-2)および (b-3)から選ばれる化合物(B)
    (b-1)有機アルミニウムオキシ化合物、
    (b-2)前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、
    (b-3)有機アルミニウム化合物
    を含んでなるオレフィン重合用触媒の存在下に、炭素数2以上のα-オレフィンから選ばれる1種以上のモノマーを重合する、オレフィン重合体の製造方法;
    Figure 2010047628
    (式中、R1、R2、R3、R4は水素原子を示す。
    、R11、R12、R13、R14、およびR20は水素原子、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、一つ以上の隣接基組み合わせにおいて該隣接基は相互に結合して環を形成していてもよい。
    6、R7、R9、R10、R15、R16、R18およびR19は水素原子を示す。R8およびR17は水素原子、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよいが、R8およびR17の内、少なくとも一つは炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれる。
    21およびR22は水素原子、炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40のケイ素含有基であり、相互に同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。
    MはTi、ZrまたはHfであり、Yはケイ素原子または炭素原子であり、
    Qはハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれ、jは1〜4の整数である。)
  2. 前記一般式[1]中において、R8とR17が炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40のケイ素含有基であることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合体の製造方法。
  3. 前記オレフィン重合用触媒が、さらに担体(C)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のオレフィン重合体の製造方法。
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WO2008059974A1 (fr) * 2006-11-17 2008-05-22 Mitsui Chemicals, Inc. Procédé pour produire un polypropylène syndiotactique

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