JP2007284344A5 - - Google Patents
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以下の表2は、表1の組成物C1〜C5が、異なる温度で焼結された後のこれらの組成物の性質の要約を示す。性質としては、密度、誘電定数、キュリー温度、残留分極、および圧電定数d33が挙げられる。
XRD結果は、焼結温度が830℃より上の場合、C5における単一ペロブスカイト相を示す。表2において要約されているC5に対する実験データから、この組成物を、850〜900℃で、その最大密度7.67g/cm3まで焼結する。950℃の高焼結温度は、鉛含有量の僅かな損失により、密度において僅かな低下の原因となる。誘電定数および残留分極は、改善された結晶性および粒子成長を伴い、800℃〜950℃の焼結温度で増加する。900℃の焼結温度では、誘電定数および残留分極は、それぞれに、1842(1kHz)および10.6μC/cm2である(図2において示される通り)。全てのサンプルに対する誘電損失は、一般的に、約室温で4%より下である。900℃で焼結後のC5に対する圧電係数d33は、393pC/Nである。誘電定数の温度依存性は、この組成物が、図4において示されるように、242℃のキュリー温度を有することを示す。
表2において示される通り、C4テストサンプルの密度は、焼結温度が800から850℃に増加する場合に、6.87から7.59g/cm3に増加する。850℃より上の高温での焼結では、密度は増加せず、僅かに低下する。しかしながら、C4に対する最大誘電定数および圧電係数は、900℃で焼結後に得られ、それぞれに、1900(1kHz)および357pC/Nである(図3)。残留分極は、950℃までの焼結温度で増加し、900℃で焼結後に、13.9μC/cm2である(表2および図2)。誘電定数の温度依存性は、この組成物が、図4において示される通り、219℃のキュリー温度を有することを示す。
表2において示される通り、C3テストサンプルの密度は、焼結温度が800から850℃に増加する場合に、6.46から7.63g/cm3に増加する。850℃より上の高温での焼結では、密度は増加せず、僅かに低下する。しかしながら、C3に対する最大誘電定数は、900℃で焼結後に得られ、1kHzで2233である。残留分極および圧電係数は、950℃までの焼結温度で増加し、これらは、表2において列挙される通り、それぞれに、13.6μC/cm2および376pC/Nである。誘電定数の温度依存性は、この組成物が、図4において示される通り、183℃のキュリー温度を有することを示す。
(実施例4)
表1において特定されるセラミック組成物C2(0.40PNN−0.10PZN−0.10PMN−0.12PZ−0.28PT)は、実施例1に記載の同じ処理経路により生成されてもよい。表2において示される通り、C2テストサンプルの密度は、焼結温度が830℃である場合に、7.68g/cm3の最大値まで増加する。2578〜3126の高誘電定数は、800〜950℃の広い処理温度範囲において得られる。残留分極および圧電係数は、900℃で焼結したサンプルに対して、それぞれに、10.0μC/cm2(図2)および158pC/N(図3)である。誘電定数の温度依存性は、この組成物が、図4において示される通り、139℃のキュリー温度を有することを示す。
表1において特定されるセラミック組成物C2(0.40PNN−0.10PZN−0.10PMN−0.12PZ−0.28PT)は、実施例1に記載の同じ処理経路により生成されてもよい。表2において示される通り、C2テストサンプルの密度は、焼結温度が830℃である場合に、7.68g/cm3の最大値まで増加する。2578〜3126の高誘電定数は、800〜950℃の広い処理温度範囲において得られる。残留分極および圧電係数は、900℃で焼結したサンプルに対して、それぞれに、10.0μC/cm2(図2)および158pC/N(図3)である。誘電定数の温度依存性は、この組成物が、図4において示される通り、139℃のキュリー温度を有することを示す。
(参考例5)
表1において特定されるセラミック組成物C1(0.45PNN−0.10PZN−0.13PZ−0.32PT)は、実施例1に記載の同じ処理経路により生成されてもよい。表2において示される通り、C1テストサンプルの密度は、焼結温度が800℃である場合に、7.87g/cm3の最大値まで増加する。2403〜3181の高誘電定数は、800〜950℃の処理温度範囲において得られる。残留分極および圧電係数は、900℃で焼結したサンプルに対して、それぞれに、10.1μC/cm2(図2)および164pC/N(図3)である。誘電定数の温度依存性は、この組成物が、図4において示される通り、145℃のキュリー温度を有することを示す。
表1において特定されるセラミック組成物C1(0.45PNN−0.10PZN−0.13PZ−0.32PT)は、実施例1に記載の同じ処理経路により生成されてもよい。表2において示される通り、C1テストサンプルの密度は、焼結温度が800℃である場合に、7.87g/cm3の最大値まで増加する。2403〜3181の高誘電定数は、800〜950℃の処理温度範囲において得られる。残留分極および圧電係数は、900℃で焼結したサンプルに対して、それぞれに、10.1μC/cm2(図2)および164pC/N(図3)である。誘電定数の温度依存性は、この組成物が、図4において示される通り、145℃のキュリー温度を有することを示す。
表3によれば、C5−Mの誘電定数は、800から950℃への焼結温度の上昇に伴って、1kHzで1938から2295へ増加する。C5と比較して、過剰のMgO添加は、強化された誘電定数をもたらすものと考えられる。誘電定数の温度依存性は、C5−Mのキュリー温度が200℃であることを示す。C5−Mの残留分極は、焼結温度を上昇に伴って増加し、この値は、表3および図6において示される通り、950℃で焼結した場合に17.2μC/cm2である。C5−Mにおける過剰のMgOで、残留分極は、実施例1におけるC5に比較して改善される。d33値は、表3および図7において示される通り、800から950℃への焼結温度の上昇に伴って、209から360pC/Nに増加する。図7によれば、25から40kV/cmへのポーリング電場の増加により、d33は、348から370pC/Nに改善される。
Claims (24)
- 式:
wPb(Ni1/3Nb2/3)O3−xPb(Zn1/3Nb2/3)O3−yPb(Mg1/3Nb2/3)O3−zPbZrO3−(1−w−x−y−z)PbTiO3
(式中、
0<w<1、0<x<1、0.1≦y<1、0<z<1、w+x+y+z<1、および
0.5≦w+x+y)
で表される組成物を含み、
1000℃未満の温度における仕上げの焼結によって得られ、
ペロブスカイト構造の単一相を有する
ことを特徴とする、強誘電性セラミック材料。 - 前記強誘電性セラミック材料が、800℃から950℃の範囲の温度における仕上げの焼結によって得られることを特徴とする、請求項1に記載の強誘電性セラミック材料。
- w=0.10〜0.45、x=0.10〜0.35、y=0.1〜0.15、およびz=0.10〜0.15である、請求項1または2に記載の強誘電性セラミック材料。
- w=0.10、x=0.35、y=0.15、およびz=0.10である、請求項3に記載の強誘電性セラミック材料。
- w=0.20、x=0.20、y=0.10、およびz=0.15である、請求項3に記載の強誘電性セラミック材料。
- w=0.30、x=0.10、y=0.10、およびz=0.15である、請求項3に記載の強誘電性セラミック材料。
- w=0.40、x=0.10、y=0.10、およびz=0.12である、請求項3に記載の強誘電性セラミック材料。
- A2+Oの一般式で表される2価金属元素の酸化物を更に含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の強誘電性セラミック材料。
- 前記A2+Oが、PbO、MgO、ZnO、NiOまたはこれらの組合せからなる群から選択される、請求項8に記載の強誘電性セラミック材料。
- 前記2価金属元素の酸化物が、モルにおいて1%の量を有する、請求項8に記載の強誘電性セラミック材料。
- 前記2価金属元素の酸化物が、MgOである、請求項10に記載の強誘電性セラミック材料。
- 請求項1から11のいずれか一項に記載の強誘電性セラミック材料から作製される電子部品。
- MgNb2O6、ZnNb2O6およびNiNb2O6前駆体を調製するステップ、
前記前駆体を、PbO、TiO2およびZrO2と混合して、混合物を形成するステップ、および
前記混合物を焼成するステップ、
を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の強誘電性セラミック材料を調製する方法。 - 前記MgNb2O6前駆体が、950℃〜1050℃の温度で調製される、請求項13に記載の方法。
- 前記ZnNb2O6前駆体が、750℃〜950℃の温度で調製される、請求項13に記載の方法。
- 前記NiNb2O6前駆体が、950℃〜1050℃の温度で調製される、請求項13に記載の方法。
- 前駆体と、PbO、TiO2およびZrO2との混合中に、2価金属元素の酸化物を添加することを更に含む、請求項13に記載の方法。
- 2価金属元素の酸化物が、PbO、MgO、NiOおよびZnOからなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
- 2価金属元素の酸化物がMgOであり、モルにおいて1%の量である、請求項18に記載の方法。
- 2価金属元素の酸化物が、強誘電性セラミック材料におけるペロブスカイト相の形成を促進するためのものである、請求項17に記載の方法。
- 請求項13に記載の方法により調製される強誘電性セラミック材料から作製されるバルク強誘電性セラミック。
- 請求項13に記載の方法により調製される強誘電性セラミック材料から作製される強誘電性セラミック厚膜。
- 請求項13に記載の方法により調製される強誘電性セラミック材料から作製される強誘電性多層セラミック電子部品。
- 前駆体が粉末形態である、請求項13から20のいずれか一項に記載の方法。
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