JP2007269850A - セルロースエステル用改質剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 セルロースエステルと配合して透明性の低下や白濁を起こさない高分子のセルロースエステル用改質剤を提供する。
【解決手段】 エチレングリコール、コハク酸、及び芳香環を有する一官能カルボン酸及び/又はこれらのエステル形成性誘導体と、前記エチレングリコール以外の多官能アルコール及び/又はコハク酸以外の二官能カルボン酸とからなるアルコール成分及び酸成分を反応してなる数平均分子量が1,000〜5,000のポリエステルを主成分とするセルロースエステル用改質剤に関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、写真フィルムや液晶表示装置などの光学材料として使用されるセルロースエステル用の改質剤に関する。
セルロースエステルを主成分とするフィルムは、透明性が高いこと、固有複屈折が小さいこと、光学的等方性が良好なことから、写真や映画のフィルムなどに古くから用いられており、最近では液晶表示装置の光学部材として需要が拡大している。
セルロースエステルのフィルムには衝撃強度、引裂強度、耐折強度を高めるために改質剤が配合されるのが一般的である。
従来より、改質剤として、トリフェニルフォスフェートなどの低分子改質剤が用いられているが、ブリードアウトなどの問題がある(例えば非特許文献1参照)。
そこで、改質剤として高分子の使用が検討された(例えば特許文献1,2参照)。またセルロースエステルの改質剤としてポリウレタンを使用することで、フィルムの引裂強度などの機械的物性が改善されることが知られている(例えば特許文献3,4参照)。さらに、ポリエステルの使用も検討され、溶融成型への適合と機械的物性の改善の効果が報告された(例えば特許文献5参照)。
しかし従来のポリエステルを改質剤として配合したセルロースエステルのフィルムは、透明性の低いものであるか、経年変化あるいは湿熱条件下に置かれることで、透明性が低下したり、甚だしくは白濁してしまうのが現状であり、光学材料としては不十分なものである。
市村國宏監修「透明プラスチックの最新技術と市場」株式会社シーエムシー、2001年5月31日発行、p51−52 特公昭44−032672号公報(請求項1) 特公昭47−000760号公報(請求項1及び第1−2頁) 特開2001−122979号公報(請求項3,6,9及び13) 特開2002−139621号公報(請求項2、第11−13頁) 特許第3530178号明細書
本発明の目的は、セルロースエステルと配合して透明性の低下や白濁を起こさない高分子のセルロースエステル用改質剤を提供することにより、光学用セルロースエステルフィルムの高性能化、高機能化、生産性向上を図ることである。
従来の高分子で改質したセルロースエステルフィルムの透明性が低下し、甚だしくは白濁する原因は、この2者の相溶性の悪さに起因するものであり、本発明者らは、ポリエステルの組成を限定した特定の改質剤を用いることで相溶性が改善され、透明性の良好なフィルムが得られることを見出した。
すなわち、本発明は、エチレングリコール、コハク酸、及び芳香環を有する一官能カルボン酸及び/又はこれらのエステル形成性誘導体と、前記エチレングリコール以外の多官能アルコール及び/又はコハク酸以外の二官能カルボン酸とからなるアルコール成分及び酸成分を反応してなる数平均分子量が1,000〜5,000のポリエステルを主成分とするセルロースエステル用改質剤を提供するものである。
本発明は、透明性の低下や白濁を起こさないセルロースエステル用改質剤を提供することであり、本発明により透明性、柔軟性および強靱性等に優れた、光学用セルロースエステルフィルムの高性能化、高機能化、生産性向上を図ることができる。
以下に本発明を更に詳しく説明する。
本発明に使用するポリエステルは、エチレングリコール、コハク酸、芳香環を有する一官能カルボン酸と、エチレングリコール以外の多官能アルコール及び/又はコハク酸以外の二官能カルボン酸を反応して得られるものである。
エチレングリコールとコハク酸を成分とすることで、ポリエステルを高極性にし、高極性のプラスチック類であるセルロースエステルとの相溶性を向上させることができる。また芳香環を有する一官能カルボン酸を成分とすることでポリエステル末端を疎水性にして透明性の経時劣化を抑制できる。
エチレングリコール以外の多官能アルコールとしては、炭素数3〜8の多価アルコールが好ましく、コハク酸以外の二官能カルボン酸としては、炭素数5〜8の二官能カルボン酸が好ましい。
炭素数3〜8の多価アルコール及び/又は炭素数5〜8の二官能カルボン酸を成分とすることで結晶性を調整してセルロースエステルとポリエステルの実質的な相溶性をさらに向上させることができる。ポリエステルの結晶性が高すぎると、セルロースエステルとポリエステルは分離してしまうからである。
また、本発明に使用するポリエステルの数平均分子量は、光学用セルロースエステルフィルムの強靭性を向上させるために1,000以上である必要あり、またセルロースエステルとポリエステルとの相溶性を向上させるために5,000以下である必要がある。
ここでいう数平均分子量とは、末端基定量法に基づく値を意味する。
本発明の好ましい形態の一つには、ポリエステルに使用するアルコール成分としてエチレングリコール80〜95モル%とエチレングリコール以外の多官能アルコール5〜20モル%とを用い、かつ酸成分として、コハク酸70モル%と芳香環を有する一官能カルボン酸2〜20モル%とを用いるものである。
本発明の好ましい形態の別の一つには、ポリエステルに使用するアルコール成分としてエチレングリコール80モル%以上を用い、かつ酸成分としてコハク酸を70〜95モル%と芳香環を有する一官能カルボン酸2〜20モル%、コハク酸以外の二官能カルボン酸3〜20モル%を使用するものである。ただしこの場合、セルロースエステルとポリエステルの化学相溶性を低下させないために、酸成分中芳香環を有する一官能カルボン酸と炭素数5〜8の二官能カルボン酸との合計が5〜30モル%であることが好ましい。
すなわち、ポリエステルの結晶性を調整する目的の炭素数3〜8の多官能アルコールと炭素数5〜8の二官能カルボン酸は、どちらか一方を使用すれば目的を達せられるが、好ましい形態の一つ目は、アルコール成分として、エチレングリコールを主成分としこれに5〜20モル%の炭素数3〜8の多官能アルコールを使用することにより、ポリエステルの結晶性が好ましい範囲になるようにしたものである。この場合、二官能カルボン酸成分としては、コハク酸を70モル%以上用いればよく、コハク酸単独でもよいが、コハク酸のほか、コハク酸以外の二官能カルボン酸を用いることができる。
また好ましい形態の二つ目は、酸成分としてコハク酸を主成分とし、これに3〜20モル%の炭素数5〜8の二官能カルボン酸を使用することにより、ポリエステルの結晶性が好ましい範囲になるようにしたものである。この場合、多官能アルコール成分としては、エチレングリコールを80モル%以上用いればよく、エチレングリコール単独でもよいが、エチレングリコールのほか、エチレングリコール以外の炭素数3〜8の多官能アルコールを使用することができる。
炭素数3〜8の多官能アルコールとしては、例えば、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどの二官能アルコールが代表的に挙げられる。また、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパンなどの三官能アルコール、ペンタエリスリトールなどの四官能アルコール、オクチルアルコール、ベンジルアルコール、2−フェノキシエタノールなどの一官能アルコールも、ポリエステルの粘度を調整するために、本発明の目的を達成する範囲内において使用することができる。またこれらの炭素数3〜8の多官能アルコールは2種以上を併用しても良い。
本発明に使用する酸成分としてのコハク酸は、無水コハク酸を含むものである。
酸成分を構成する芳香環を有する一官能カルボン酸としては、例えば、安息香酸、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p−トルイル酸、ケイヒ酸、ヒドロケイヒ酸などが挙げられ、それらのエステル形成性誘導体である安息香酸メチル、安息香酸ベンジルなども使用できる。これらの芳香環を有する一官能カルボン酸は2種以上を併用しても良い。
酸成分を構成する炭素数5〜8の二官能カルボン酸としては、例えば、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、o−フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などが挙げられ、それらのエステル形成性誘導体であるアジピン酸ジメチル、無水フタル酸、イソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチルなども使用できる。これらの炭素数5〜8の二官能カルボン酸は2種以上を併用しても良い。
本発明で使用するポリエステルの末端は、芳香環を有する一官能カルボン酸の芳香環、あるいは、アルコール成分の水酸基であることが好ましく、芳香環を有する一官能カルボン酸の芳香環である末端の数は全末端の1/4〜3/4であることが好ましい。カルボキシル基が多く残ることはポリエステルの分子量低下、ひいては本発明のセルロースエステル用改質剤の物性改善効果を低下させるため、カルボキシル基である末端の数は全末端の1/20以下であることが好ましく、1/40以下であることがさらに好ましい。
本発明で使用するポリエステルを製造するにあたり、チタン、亜鉛、鉛、ジルコニウムなどの金属有機酸塩もしくは金属キレート化合物、あるいは、酸化アンチモンなど、従来公知のエステル化触媒を使用することができる。かかるエステル化触媒としては、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネートなどが好ましく用いられる。使用量は、多価アルコールと二塩基酸との合計100重量部に対して0.0005〜0.02重量部を用いるのが好ましい。
本発明のセルロースエステル用改質剤は、上記で得られるポリエステルを粒状、粉状、あるいは、溶液状に加工して得られるものである。冷却固化させて破砕、粉砕するか、製造後の溶融状態のまま、あるいは、粉砕物を再溶融してペレット状に成形して冷却固化させることで、粒状のセルロースエステル用改質剤を製造できる。粒状のものを更に微粉砕して粉状のセルロースエステル用改質剤を製造することができる。粒状あるいは粉状のものを溶剤に溶解して溶液状のセルロースエステル用改質剤として使用に供することもできる。
本発明のセルロースエステル用改質剤を用いてフィルムを製造するには、通常のセルロースエステルに対して実施されている従来公知の溶液製膜法を適用できる。すなわち、溶剤に本発明のセルロースエステル用改質剤とセルロースエステルを共に溶解させ、その溶液を鏡面ドラムまたはバンド表面に流延し、ある程度乾燥させて自己支持性を持たせたのち、ドラムやバンドからはぎ取り、さらに乾燥させることにより得ることができる。
かかる溶剤としては、セルロースエステルの良溶剤が好ましい。かかる良溶剤としては、例えば蟻酸メチル、酢酸メチル、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、ジオキソラン、塩化メチレン、クロロホルム、テトラクロロエタン、ジメチルスルホキシド、および、それらと低級アルコールの混合溶剤が挙げられる。これらの溶剤は、使用するセルロースエステルの種類に応じて他の溶剤と併用することもできる。
溶剤の量は、本発明のセルロースエステル用改質剤とセルロースエステルを共に溶解させた溶液の流動性が保たれる範囲で適宜調節すれば良いが、好ましくは、本発明のセルロースエステル用改質剤とセルロースエステルを合わせて100重量部に対し、100〜2000重量部である。
本発明のセルロースエステル用改質剤と共に使用するセルロースエステルは、市販されている従来公知のセルロースエステルを使用すればよく、特に限定されるものではない。
写真や映画のフィルム、あるいは、液晶表示装置の光学部材としては、酢化度61%程度、重合度200〜500程度のセルローストリアセテートが一般に使用されている。また、酢化度55%程度のセルロースジアセテート、および、セルロースニトレートも、本発明のセルロースエステルとして使用できる。さらに、セルローストリアセテートあるいはセルロースジアセテートのアセチル基の一部を、プロピニル基、ブチリル基で置換した、いわゆるセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートも、本発明のセルロースエステルに使用できる。中でも酢化度58〜62.5%のセルローストリアセテートは、それ以外の材料に比べ、相溶する改質剤が限定されるので、本発明のセルロースエステル用改質剤による改質が、機械的物性改善のための有効な手段となる。
本発明のセルロースエステル用改質剤は、セルロースエステル100重量部に対して5〜35重量部の割合で使用することが好ましく、10〜30重量部含有するものがより好ましい。かかる範囲のセルロースエステル用改質剤を含有せしめることによって透明性と機械的物性の優れたセルロースエステルを主成分とする透明フィルムを得ることができる。
透明フィルムを製造する過程で、溶剤に溶解した本発明のセルロースエステル用改質剤とセルロースエステルを共に溶解した溶液に、必要に応じて、低分子可塑剤、マット剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤、染料などを加えても良い。
低分子可塑剤としては、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、フェニルジフォスフェート、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジイソプロピルフタレート、ジブチルフタレート、メチルフタリルメチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、イソプロピルフタリルイソプロピルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレートなどが挙げられる。これらは、単独で使用しても良いし、2種類以上を組み合わせて使用しても良い。その配合量は、本発明のセルロースエステル用改質剤とセルロースエステルとの合計100重量部に対し、0〜30重量部程度が適当である。
マット剤としては、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、リン酸カルシウム、カオリン、タルクなどが挙げられ、その配合量は、本発明のセルロースエステル用改質剤とセルロースエステルとの合計100重量部に対し、0〜0.3重量部が適当である。
紫外線吸収剤としては、2−ベンゾトリアゾール−2−イル−p−クレゾールに代表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、その他、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤などが使用でき、その配合量は、本発明のセルロースエステル用改質剤とセルロースエステルとの合計100重量部に対し、1〜5重量部が好ましい。
酸化防止剤としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]に代表されるヒンダードフェノール系酸化防止剤などが使用できる。
光安定剤としては、ビス(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートに代表されるヒンダードアミン系光安定剤が使用でき、熱安定剤としては、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイトに代表される燐系熱安定剤の他、ビタミンE系熱安定剤、硫黄系熱安定剤が使用できる。
また、本発明のセルロースエステルには、染料を添加することもでき、かかる染料としては特に限定されるものではなく、透明フィルムの色調を変更あるいは調整する目的で適宜使用すればよい。染料の配合量は、本発明のセルロースエステル用改質剤とセルロースエステルとの合計100重量部に対し、0〜0.01重量部が好ましい。
本発明のセルロースエステル用改質剤は、写真や映画のフィルム、および、液晶表示装置の光学部材として使用されるセルロースエステルフィルムの製造に用いることができる。特に、液晶表示装置の光学部材としては、偏光板用保護フィルム、位相差板用フィルム、視野角補正フィルムなどとして、セルロースエステルフィルムが使用されており、今後、さらなる高性能化、高機能化が求められることが予見されている。本発明は、前記要求に応える材料を提供しようとするものである。
以下に本発明を実施例により詳細に説明するが、特に断りのない限り文中の「部」は重量基準であるものとする。また、酸価および水酸基価は、1グラムのポリエステルが有する、それぞれ、カルボキシル基および水酸基のモル数に相当する水酸化カリウムの重量をミリグラムの単位で表したものである。
[実施例1]
エチレングリコール580部、1,4−ブチレングリコール93部、コハク酸1058部、安息香酸69部、テトラブチルチタネート0.05部を、冷却凝縮器、攪拌装置および温度指示調節装置を装着した反応器に投入し窒素を流しながら、140℃で2時間、220℃になるまで4時間かけて温度を上げ、220℃で2時間、冷却凝縮器を外して220℃でさらに20時間、脱水縮合反応を行い、酸価が0.9、水酸基価が21.0、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3895ミリモル/グラムである、数平均分子量2,570のポリエステルを得た。これを室温で冷却、固化させ、10ミリメートルパンチメタルパスに粉砕して、セルロースエステル用改質剤(A1)とした。
酢酸セルロースLT−35(セルローストリアセテート、ダイセル化学工業株式会社、商品名)85部、セルロースエステル用改質剤(A1)15部を、塩化メチレン800部とメタノール100部からなる混合溶剤に溶解した。この溶液を、板ガラス上に500マイクロメートルの厚さで流延し、常温で5分間、60℃雰囲気中で5分間乾燥したのちフィルムを引き剥がし、単離したフィルムを100℃雰囲気中につり下げて、さらに5分間乾燥させ、厚さ約40マイクロメートルのフィルムを得た。このフィルムは強靱で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は透明であった。
[実施例2]
エチレングリコール543部、1,4−ブチレングリコール139部、コハク酸1049部、安息香酸68部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様に操作することにより、酸価が0.9、水酸基価が20.8、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3850ミリモル/グラムである、数平均分子量2,590のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A2)を得た。セルロースエステル用改質剤(A2)を使用する以外は実施例1と同様に操作することにより得たフィルムは強靱で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は透明であった。
[実施例3]
エチレングリコール617部、1,4−ブチレングリコール49部、コハク酸1065部、安息香酸68部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様に操作を行い、酸価が0.9、水酸基価が21.2、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3929ミリモル/グラムである、数平均分子量2,540のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A3)を得た。セルロースエステル用改質剤(A3)を使用する以外は実施例1と同様に操作することにより得たフィルムは強靱で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は透明であった。
[比較例1]
エチレングリコール655部、コハク酸1065部、安息香酸70部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様に操作を行い、酸価が0.9、水酸基価が21.4、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3972ミリモル/グラムである、数平均分子量2,520のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(B1)を得た。セルロースエステル用改質剤(B1)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは割れやすく外観は白色の分離物があった。
[実施例4]
エチレングリコール437部、1,4−ブチレングリコール272部、コハク酸1025部、安息香酸67部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.9、水酸基価が20.2、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3748ミリモル/グラムである、数平均分子量2,670のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A4)を得た。セルロースエステル用改質剤(A4)を使用する以外は実施例1と同様にして得られたフィルムは強靭で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観はほぼ透明で一部に薄く白濁していた。
[実施例5]
エチレングリコール609部、コハク酸465部、アジピン酸661部、安息香酸65部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.5、水酸基価が19.8、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3629ミリモル/グラムである、数平均分子量2,760のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A5)を得た。セルロースエステル用改質剤(A5)を使用する以外は実施例1と同様にして得られたフィルムは強靭で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観はほぼ透明で一部に薄く白濁していた。
[実施例6]
エチレングリコール571部、1,6−ヘキサンジオール120部、コハク酸1041部、安息香酸68部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.9、水酸基価が20.6、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3821ミリモル/グラムである、数平均分子量2,620のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A6)を得た。セルロースエステル用改質剤(A6)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靱で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は透明であった。
[実施例7]
エチレングリコール641部、コハク酸886部、アジピン酸205部、安息香酸68部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.9、水酸基価が20.8、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3864ミリモル/グラムである、数平均分子量2,590のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A7)を得た。セルロースエステル用改質剤(A7)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靱で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は透明であった。
[実施例8]
エチレングリコール649部、コハク酸998部、無水フタル酸84部、安息香酸69部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.9、水酸基価が20.9、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3897ミリモル/グラムである、数平均分子量2,570のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A8)を得た。セルロースエステル用改質剤(A8)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靱で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は透明であった。
[実施例9]
エチレングリコール566部、2,2−エチルブチル−1,3−プロパンジオール138部、コハク酸1033部、安息香酸67部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.9、水酸基価が20.4、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3785ミリモル/グラムである、数平均分子量2,640のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A9)を得た。セルロースエステル用改質剤(A9)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靱で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は一部薄く白濁していた。
[実施例9]
エチレングリコール601部、コハク酸832部、1,10−デカンジカルボン酸303部、安息香酸64部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.9、水酸基価が19.1、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3574ミリモル/グラムである、数平均分子量2,800のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A10)を得た。セルロースエステル用改質剤(A10)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靱で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は一部薄く白濁していた。
[実施例11]
エチレングリコール580部、1,4−ブタンジオール93部、コハク酸1024部、安息香酸103部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が1.2、水酸基価が9.7、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.5818ミリモル/グラムである、数平均分子量2,580のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A11)を得た。セルロースエステル用改質剤(A11)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靱で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は透明であった。
[実施例12]
エチレングリコール580部、1,4−ブタンジオール93部、コハク酸1086部、安息香酸41部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.6、水酸基価が30.1、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.2306ミリモル/グラムである、数平均分子量2,560のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A12)を得た。セルロースエステル用改質剤(A12)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靱で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は透明であった。
[実施例13]
エチレングリコール609部、1,4−ブタンジオール98部、コハク酸834部、安息香酸259部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.9、水酸基価が25.8、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が1.4264ミリモル/グラムである、数平均分子量1,050のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A13)を得た。セルロースエステル用改質剤(A13)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靭で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観はほぼ透明で一部薄く白濁していた。
[実施例14]
エチレングリコール581部、1,4−ブタンジオール94部、コハク酸1112部、安息香酸14部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.6、水酸基価が39.0、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.0784ミリモル/グラムである、数平均分子量2,550のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A14)を得た。セルロースエステル用改質剤(A14)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靭で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観はほぼ透明で一部薄く白濁していた。
[比較例2]
エチレングリコール575部、1,4−ブタンジオール93部、コハク酸1049部、無水フタル酸83部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.6、水酸基価が42.7である、数平均分子量2,590のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(B2)を得た。セルロースエステル用改質剤(B2)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靭で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は一部白濁していた。
[実施例15]
エチレングリコール594部、1,4−ブタンジオール96部、コハク酸1042部、安息香酸69部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.6、水酸基価が50.2、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3881ミリモル/グラムである、数平均分子量1,550のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A15)を得た。セルロースエステル用改質剤(A15)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靭で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は透明であった。
[実施例16]
エチレングリコール573部、1,4−ブタンジオール95部、コハク酸1062部、安息香酸70部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が1.2、水酸基価が7.7、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3957ミリモル/グラムである、数平均分子量3,610のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A16)を得た。セルロースエステル用改質剤(A16)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靭で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は透明であった。
[比較例3]
エチレングリコール666部、1,4−ブタンジオール107部、コハク酸922部、安息香酸106部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.6、水酸基価が185.8、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.5862ミリモル/グラムである、数平均分子量510のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(B3)を得た。セルロースエステル用改質剤(B3)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは柔軟ではあるが強度は低く外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は一部白濁していた。
[比較例4]
エチレングリコール566部、1,4−ブタンジオール91部、コハク酸1101部、安息香酸41部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が1.2、水酸基価が0.2、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.2352ミリモル/グラムである、数平均分子量7,690のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(B4)を得た。セルロースエステル用改質剤(B4)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靭で外観は一部白濁であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は一部白濁していた。
[実施例17]
エチレングリコール577部、1,4−ブタンジオール93部、コハク酸1053部、p−トルイル酸76部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.9、水酸基価が20.9、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3874ミリモル/グラムである、数平均分子量2,580のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A17)を得た。セルロースエステル用改質剤(A17)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靱で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は透明であった。
[実施例18]
エチレングリコール575部、1,4−ブタンジオール93部、コハク酸1049部、ケイヒ酸83部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.9、水酸基価が20.8、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3856ミリモル/グラムである、数平均分子量2,590のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A18)を得た。セルロースエステル用改質剤(A19)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靱で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は透明であった。
[実施例19]
エチレングリコール567部、1,4−ブタンジオール92部、コハク酸1034部、無水フタル酸41部、安息香酸67部、テトラブチルチタネート0.05部を使用し、実施例1と同様の操作を行い、酸価が0.9、水酸基価が20.4、原料配合から計算した芳香環を有する一官能カルボン酸が0.3786ミリモル/グラムである、数平均分子量2,640のポリエステルからなるセルロースエステル用改質剤(A19)を得た。セルロースエステル用改質剤(A19)を使用する以外は実施例1と同様にして得たフィルムは強靱で外観は透明であり、湿熱雰囲気中(80℃、95%Rh)に24時間置いたのちの外観は透明であった。
以下、表−1〜表−9に、上記実施例および比較例における、セルロースエステル用改質剤に使用したポリエステルの組成と性状、並びに、フィルムの評価結果を示す。表中に使用した略記、略号の意味は下記の通りである。
[エチレングリコール(モル%)]、および、[その他多価アルコール(モル%)]
ポリエステルのアルコール成分を構成する、エチレングリコールとエチレングリコール以外の多官能アルコールの比率をモル数における百分率を表す。
[コハク酸(モル%)]、[芳香環を有する一官能酸(モル%)]および[その他二官能カルボン酸(モル%)]
ポリエステルの酸成分を構成する、コハク酸、芳香環を有する一官能カルボン酸とコハク酸以外の二官能カルボン酸の比率をモル数における百分率で表す。
[その他の多官能アルコール]
ポリエステルのアルコール成分を構成するエチレングリコール以外の多官能アルコールの種類を表す。
[14−BD]:1,4−ブタンジオール
[16−HD]:1,6−ヘキサンジオール
[BEPD]:2,2−ブチルエチル−1,3−プロパンジオール
[芳香環を有する一官能カルボン酸]
ポリエステルの酸成分を構成する芳香環を有する一官能カルボン酸の種類を表す。
[BA]:安息香酸
[p−ToA]:p−トルイル酸
[CiA]:ケイヒ酸
[その他の二官能カルボン酸]
ポリエステルの酸成分を構成するコハク酸以外の二官能カルボン酸の種類を表す。
[AdA]:アジピン酸
[PAn]:無水フタル酸
[DeA]:1,10−デカンジカルボン酸
[分子量]
ポリエステルの分子量を、酸価と水酸基価の測定値、および、芳香環を有する一官能カルボン酸の原料配合から計算した値を表す。
実施例中に記載のフィルムの評価は、下記の方法で行った。
[強靭性]
実施例記載の方法で作製したフィルムを、常温常湿の室内に24時間放置した後、手指にてフィルムを折り曲げ、引き裂くことで、フィルムの強靱性を評価した。その際、酢酸セルロースLT−35(セルロースエステル、ダイセル化学工業株式会社、商品名)だけを使用し、セルロースエステル用改質剤を使用せずに同様に作製したフィルムとの比較評価をおこなった。○:セルロースエステル単独のフィルムに比べ強靱性が良好。×:セルロースエステル単独のフィルムに比べ強靱性が同等またはそれ以下。
[透明性(湿熱前)]
実施例記載の方法で作製したフィルムを、常温常湿の室内に24時間放置した後、フィルムの透明性を目視判定した。○:透明。△:一部白濁、または、薄い白濁。×:白濁、または、分離。
[フィルムの透明性(湿熱)]
実施例記載の方法で作製したフィルムを、常温常湿の室内に24時間放置し、さらに、温度80℃、相対湿度95%にした湿熱試験器の中に24時間放置した後、フィルムの透明性を目視判定した。○:透明。△:一部白濁、または、薄い白濁。×:白濁、または、分離。
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Claims (6)

  1. エチレングリコール、コハク酸、及び芳香環を有する一官能カルボン酸及び/又はこれらのエステル形成性誘導体と、前記エチレングリコール以外の多官能アルコール及び/又はコハク酸以外の二官能カルボン酸とからなるアルコール成分及び酸成分を反応してなる数平均分子量が1,000〜5,000のポリエステルを主成分とするセルロースエステル用改質剤。
  2. 前記アルコール成分中エチレングリコールが80〜95モル%で、エチレングリコール以外の多官能アルコールが5〜20モル%であり、前記酸成分中コハク酸が70モル%以上で、芳香環を有する一官能カルボン酸及び/又はこれらのエステル形成性誘導体が2〜20モル%である請求項1に記載のセルロースエステル用改質剤。
  3. 前記アルコール成分中エチレングリコールが80モル%以上で、前記酸成分中コハク酸が70〜95モル%で、芳香環を有する一官能カルボン酸及び/又はこれらのエステル形成性誘導体が2〜20モル%およびコハク酸以外の二官能カルボン酸が3〜20モル%であり、かつ前記酸成分中芳香環を有する一官能カルボン酸と前記コハク酸以外の二官能カルボン酸との合計が5〜30モル%である請求項1に記載のセルロースエステル用改質剤。
  4. 前記エチレングリコール以外の多官能アルコールが、炭素数3〜8の多官能アルコールである請求項1〜3のいずれか1項に記載のセルロースエステル用改質剤。
  5. 前記コハク酸以外の二官能カルボン酸が、炭素数5〜8の二官能カルボン酸である請求項1〜4のいずれか1項に記載のセルロースエステル用改質剤。
  6. 前記芳香環を有する一官能カルボン酸が、安息香酸、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p−トルイル酸、ケイヒ酸及びヒドロケイヒ酸、及び/又はこれらのエステル形成性誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれか1項に記載のセルロースエステル用改質剤。


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