JP2007264238A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、いわゆるタンデム方式の画像形成装置に関し、特に、各感光体による被転写体上の転写位置のずれ量検出に関する。
従来から、いわゆるタンデム方式の画像形成装置が知られている。これは、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色ごとに対応した感光体及び転写体の複数組が、中間転写ベルトの周動方向に沿って配列された構成になっている。そして、各感光体が担持する各色の現像剤像を、中間転写ベルト上の所定の位置に順次転写して、これにより中間転写ベルト上に形成されたカラー現像剤像を用紙に転写するようになっている。
ところで、このようなタンデム方式の画像形成装置では、各感光体による中間転写ベルトへの転写位置がずれると、色ずれが生じた画像が形成されてしまうため、その転写位置合わせが重要である。そこで、下記特許文献1,2には、例えば上記周動方向に沿って一定間隔で配列する複数マークからなるレジストレーションパターン(位置合わせ用パターン)を、各感光体ごとに中間転写ベルト上に順次転写させる技術が開示されている。これによれば、各感光体による中間転写ベルトへの転写位置ずれ(各色画像の位置ずれ)が、中間転写ベルト上に転写された各色のレジストレーションパターン間の位置ずれとして現れる。そして、これら特許文献1,2では、各色のレジストレーションパターンのエッジを光学センサによって検出することで各色画像の位置ずれ量を検出し、各色の感光体の転写タイミングを補正するようにしている。
特許第3294671号公報
特許第2603254号公報
ところが、上記特許文献1,2の技術では、実際の各色画像のずれ量が、各色のレジストレーションパターンのエッジの位置ずれ量として同一寸法でそのまま反映される。つまり、エッジの位置ずれ量の検出精度が、そのまま転写位置の位置ずれの検出精度となる。従って、例えば、上記のように光学センサによって各色画像の位置ずれ量を検出する構成では、この光学センサが例えばAミリの位置ずれまで検出可能であれば、そのAミリレベルを超える精度で各色画像の位置ずれ量を検出することはできない。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、各感光体による画像の位置ずれ量の検出精度を向上させることが可能な画像形成装置を提供するところにある。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明に係る画像形成装置は、被転写体を移動させる移動機構と、前記被転写体の移動方向に沿って並列配置された複数の感光体を有し、前記複数の感光体それぞれに形成された現像剤像を前記被転写体上に順次転写する画像形成手段と、前記被転写体に対し、その移動方向に沿って第1位置間隔(X)で配列された複数の第1マークからなる第1パターンを転写するための現像剤像を、前記複数の感光体のうち第1感光体に形成し、前記被転写体に対し、その移動方向に沿って交互に前記第1位置間隔(X)と第2位置間隔(X+α)とで配列された複数の第2マークからなる第2パターンを転写するための現像剤像を、前記第1感光体以外の第2感光体に形成する現像剤像形成手段と、を備える。
なお、本発明で「被転写体」は、画像形成装置がダイレクトタンデム方式の場合は、用紙やOHPシートなどのシート材、或いはそのシート材の搬送手段(搬送ベルト)であり、画像形成装置が中間転写タンデム方式の場合は、中間転写体(中間転写ベルト)である。
「移動機構」は、画像形成装置がダイレクトタンデム方式であって、被転写体がシート材の場合は、そのシート材を搬送する搬送機構であり、被転写体が搬送ベルトである場合は、その搬送ベルトを回動させる回動機構である。また、画像形成装置が中間転写タンデム方式の場合は、中間転写ベルトを回動させる回動機構である。
「画像形成装置」は、プリンタ(例えばレーザプリンタ)などの印刷装置だけでなく、ファクシミリ装置や、プリンタ機能及びスキャナ機能等を備えた複合機であってもよい。また、縦型タンデム方式であっても、横型タンデム方式であってもよい。
「移動機構」は、画像形成装置がダイレクトタンデム方式であって、被転写体がシート材の場合は、そのシート材を搬送する搬送機構であり、被転写体が搬送ベルトである場合は、その搬送ベルトを回動させる回動機構である。また、画像形成装置が中間転写タンデム方式の場合は、中間転写ベルトを回動させる回動機構である。
「画像形成装置」は、プリンタ(例えばレーザプリンタ)などの印刷装置だけでなく、ファクシミリ装置や、プリンタ機能及びスキャナ機能等を備えた複合機であってもよい。また、縦型タンデム方式であっても、横型タンデム方式であってもよい。
請求項2の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記第1マーク及び前記第2マークは、前記被転写体上において前記移動方向に直交する方向に沿った形状をなす水平部を備える。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、前記第1マーク及び前記第2マークは、前記被転写体上において前記移動方向に直交する方向に対して所定角度だけ傾斜した方向に沿った形状をなす傾斜部を有する。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記転写体に転写された前記第1パターン及び前記第2パターンを検出する検出センサと、前記検出センサの検出結果に基づき、前記移動方向において前後に隣接する前記第2パターンの2つの第2マークとの両距離差または両距離比が所定値となる第1マークを、前記第1パターンの中から特定マークとして抽出する特定マーク抽出手段と、前記特定マーク抽出手段による抽出結果、及び、前記第1位置間隔と前記2位置間隔との偏差(α)に基づき前記各感光体間の転写位置のずれ量を検出するずれ量検出手段と、を備える。
請求項5の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、前記特定マーク抽出手段は、前記両距離差が最も小さい第1マークを前記特定マークとして抽出する構成である。
請求項6の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、前記特定マーク抽出手段は、前記移動方向において前後に隣接する前記2つの第2マークとの両距離の相対比を求め、この相対比が最も1に近い第1マークを前記特定マークとして抽出する構成である。
請求項7の発明は、請求項5または請求項6に記載の画像形成装置において、前記特定マーク抽出手段は、更に、前記両距離差の絶対値が最も近い2つの第1マークを抽出し、これら2つの第1マークの中間に位置する第1マークとも前記特定マークとして抽出する構成とされ、前記ずれ量検出手段は、前記特定マークが複数抽出された場合には、これらの中から最も抽出頻度が高い特定マークに基づきずれ量検出を行う。
請求項8の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、前記特定マーク抽出手段は、前記両距離差の絶対値が最も近い2つの第1マークを抽出し、これら2つの第1マークの中間に位置する第1マークを前記特定マークとして抽出する構成である。
請求項9の発明は、請求項8に記載の画像形成装置において、ずれ量検出手段は、前記特定マークが複数抽出された場合には、これらの中から最も抽出頻度が高い特定マークに基づきずれ量検出を行う。
請求項10の発明は、請求項4から請求項9のいずれかに記載の画像形成装置において、前記第1パターンの現像剤像及び前記第2パターンの現像剤像は、前記第1パターン及び前記第2パターンを前記被転写体上において前記移動方向に沿った同一直接上に転写する現像剤像である。
請求項11の発明は、請求項4〜請求項10のいずれかに記載の画像形成装置において、前記ずれ量検出手段による検出結果に基づき前記各感光体間のずれ量を補正する補正手段と、を備える。
<請求項1の発明>
本構成によれば、図1(同図では例えばα=2p)に示すように、被転写体上には、第1感光体によって複数の第1マークM(同図で黒塗りのマーク)が第1位置間隔(X)ごとに配列された第1パターンが転写され、第2感光体によって複数の第2マークN(同図で斜線模様のマーク)が交互に第1位置間隔(X)と第2位置間隔(X+α)とで配列された第2パターンが転写される。図1において、例えば、紙面左右方向中央位置のパターンは、第1パターンを転写する第1感光体と第2パターンを転写する第2感光体とで転写位置にずれ(各画像の位置ずれ)がない状態の転写結果(以下、「正常転写結果」という)を示している。これに対して紙面右側にはp、2p、3pと順に転写位置のずれが生じた転写結果が示されており、紙面左側には−p、−2p、−3pと順に転写位置のずれが生じた転写結果が示されている。なお、同図中のプラス・マイナスは被転写体の移動方向に対する正方向及び逆方向を表す。また、同図では第1パターンと第2パターンとが上記移動方向に沿った一直線上に転写されているが、これに限らず、移動方向に直交した方向において互いにずれた位置に転写してもよい。
本構成によれば、図1(同図では例えばα=2p)に示すように、被転写体上には、第1感光体によって複数の第1マークM(同図で黒塗りのマーク)が第1位置間隔(X)ごとに配列された第1パターンが転写され、第2感光体によって複数の第2マークN(同図で斜線模様のマーク)が交互に第1位置間隔(X)と第2位置間隔(X+α)とで配列された第2パターンが転写される。図1において、例えば、紙面左右方向中央位置のパターンは、第1パターンを転写する第1感光体と第2パターンを転写する第2感光体とで転写位置にずれ(各画像の位置ずれ)がない状態の転写結果(以下、「正常転写結果」という)を示している。これに対して紙面右側にはp、2p、3pと順に転写位置のずれが生じた転写結果が示されており、紙面左側には−p、−2p、−3pと順に転写位置のずれが生じた転写結果が示されている。なお、同図中のプラス・マイナスは被転写体の移動方向に対する正方向及び逆方向を表す。また、同図では第1パターンと第2パターンとが上記移動方向に沿った一直線上に転写されているが、これに限らず、移動方向に直交した方向において互いにずれた位置に転写してもよい。
ここで、同図から次の(1)(2)のことが分かる。
(1):同一転写結果において、第1パターンの各第1マークMに対し、その前後に隣接する2つの第2マークNとの両距離差は、上記移動方向においてα(=2p)ずつ増減している。
(2):被転写体の移動方向において前後に隣接する2つの第2マークNとの両距離差または両距離比が所定値(ゼロも含む)である第1マークM(以下、「特定マーク」という)は、転写位置がpずれるごとに1つ前または後ろの第1マークMへと移動する。具体的には、図1中央の正常転写結果では、例えば前後に隣接する2つの第2マークNの中央に位置する第1マークMは、第1マークM5であり、転写位置がpずれた転写結果では第1マークM4となり、2pずれた転写結果では第1マークM3となっている。
(1):同一転写結果において、第1パターンの各第1マークMに対し、その前後に隣接する2つの第2マークNとの両距離差は、上記移動方向においてα(=2p)ずつ増減している。
(2):被転写体の移動方向において前後に隣接する2つの第2マークNとの両距離差または両距離比が所定値(ゼロも含む)である第1マークM(以下、「特定マーク」という)は、転写位置がpずれるごとに1つ前または後ろの第1マークMへと移動する。具体的には、図1中央の正常転写結果では、例えば前後に隣接する2つの第2マークNの中央に位置する第1マークMは、第1マークM5であり、転写位置がpずれた転写結果では第1マークM4となり、2pずれた転写結果では第1マークM3となっている。
以上(1)(2)から次のような転写位置のずれ量検出方法が可能となる。
実際の転写結果において、第1パターンの中から上記特定マークとなる第1マークを特定する。そして、この特定マークとしての第1マークが、正常転写結果時における特定マークに対して何番目に位置する第1マークか(正常転写結果と実際の転写結果とにおいて、特定マークとされる各第1マークの配列順位差)という情報、及び、上記p(=α/2)に基づき転写位置のずれ量を検出できることになる。
ここで、上述したように、各第1マークMに対し、その前後に隣接する2つの第2マークNとの両距離差は、上記移動方向においてα(=2p)ずつ増減している。このことは、上記両距離差の変化量に対して検出可能な最小単位が2p(=α)程度であれば上記特定マークを特定でき、これにより、転写位置のずれ量の変化を、その半分のp単位の精度で検出できることを意味する。
以上のように、本構成によれば、第1パターン及び第2パターンによる転写結果に対する検出精度よりも高い精度で転写位置ずれ量を検出することができる。
実際の転写結果において、第1パターンの中から上記特定マークとなる第1マークを特定する。そして、この特定マークとしての第1マークが、正常転写結果時における特定マークに対して何番目に位置する第1マークか(正常転写結果と実際の転写結果とにおいて、特定マークとされる各第1マークの配列順位差)という情報、及び、上記p(=α/2)に基づき転写位置のずれ量を検出できることになる。
ここで、上述したように、各第1マークMに対し、その前後に隣接する2つの第2マークNとの両距離差は、上記移動方向においてα(=2p)ずつ増減している。このことは、上記両距離差の変化量に対して検出可能な最小単位が2p(=α)程度であれば上記特定マークを特定でき、これにより、転写位置のずれ量の変化を、その半分のp単位の精度で検出できることを意味する。
以上のように、本構成によれば、第1パターン及び第2パターンによる転写結果に対する検出精度よりも高い精度で転写位置ずれ量を検出することができる。
<請求項2の発明>
本構成によれば、各マークの水平部間の距離差または距離比を元に被転写体の移動方向(副走査方向)における転写位置のずれ量検出が可能となる。
本構成によれば、各マークの水平部間の距離差または距離比を元に被転写体の移動方向(副走査方向)における転写位置のずれ量検出が可能となる。
<請求項3の発明>
本構成によれば、各マークの傾斜部間の距離差または距離比を元に上記直交方向(主走査方向)における転写位置のずれ量を検出が可能となる。
本構成によれば、各マークの傾斜部間の距離差または距離比を元に上記直交方向(主走査方向)における転写位置のずれ量を検出が可能となる。
<請求項4の発明>
本構成によれば、上記転写位置のずれ量検出方法によって転写位置のずれ量を検出することができる。
本構成によれば、上記転写位置のずれ量検出方法によって転写位置のずれ量を検出することができる。
<請求項5,6の発明>
本構成によれば、移動方向において前後に隣接する2つの第2マークとの両距離の相対比を検知し、この相対比が最も1に近いことをもって、請求項5でいう「両距離差が最も小さい第1マーク」とする構成である。このように両距離の相対量に基づき特定マークを抽出する構成であれば、例えば検出センサの検出精度が経時的に変化し、これに伴って検出信号レベルが変化したとしても、特定マークの抽出精度の低下を抑制できる。
本構成によれば、移動方向において前後に隣接する2つの第2マークとの両距離の相対比を検知し、この相対比が最も1に近いことをもって、請求項5でいう「両距離差が最も小さい第1マーク」とする構成である。このように両距離の相対量に基づき特定マークを抽出する構成であれば、例えば検出センサの検出精度が経時的に変化し、これに伴って検出信号レベルが変化したとしても、特定マークの抽出精度の低下を抑制できる。
<請求項7の発明>
本構成によれば、特定マークが複数抽出された場合に、これらの中で最も抽出頻度が高かった特定マークに基づきずれ量検出を行うことにより、その検出精度の向上を図ることができる。なお、「両距離差の絶対値が最も近い2つの第1マーク」を抽出する方法として、両距離差の絶対値そのものを算出してそれが略一致するかどうかに基づき抽出する方法以外に、2つの第1マークの両距離比について、一方の第1マークの距離比の逆数が、他方の第1マークの距離比に略一致するかどうかに基づき抽出する方法であってもよい。
本構成によれば、特定マークが複数抽出された場合に、これらの中で最も抽出頻度が高かった特定マークに基づきずれ量検出を行うことにより、その検出精度の向上を図ることができる。なお、「両距離差の絶対値が最も近い2つの第1マーク」を抽出する方法として、両距離差の絶対値そのものを算出してそれが略一致するかどうかに基づき抽出する方法以外に、2つの第1マークの両距離比について、一方の第1マークの距離比の逆数が、他方の第1マークの距離比に略一致するかどうかに基づき抽出する方法であってもよい。
<請求項8の発明>
前述したように、図1によれば、各転写結果では、前記両距離差の絶対値が略同一の2つの第1マークに対して移動方向の略中央位置に、両距離差がゼロの第1マークが位置する。そこで、本構成によれば、両距離差の絶対値が最も近い2つの第1マークを抽出し、これら2つの第1マークの中間に位置する第1マークを特定マークとして抽出する構成とした。このような構成であれば、上記請求項6の構成と同様に特定マークの抽出を行うことができる。
前述したように、図1によれば、各転写結果では、前記両距離差の絶対値が略同一の2つの第1マークに対して移動方向の略中央位置に、両距離差がゼロの第1マークが位置する。そこで、本構成によれば、両距離差の絶対値が最も近い2つの第1マークを抽出し、これら2つの第1マークの中間に位置する第1マークを特定マークとして抽出する構成とした。このような構成であれば、上記請求項6の構成と同様に特定マークの抽出を行うことができる。
<請求項9の発明>
本構成によれば、両距離差の絶対値が最も近い2つの第1マークの中間に位置するとされた複数の第1マークが存在する場合に、これらの中で最も多く存在する第1マークを特定マークとすることで、特定マークの抽出精度を高めることができる。
本構成によれば、両距離差の絶対値が最も近い2つの第1マークの中間に位置するとされた複数の第1マークが存在する場合に、これらの中で最も多く存在する第1マークを特定マークとすることで、特定マークの抽出精度を高めることができる。
<請求項10の発明>
本発明によれば、検出センサの数を軽減できる。
本発明によれば、検出センサの数を軽減できる。
<請求項11の発明>
本構成によれば、ずれ量検出手段による検出結果に基づき各感光体間のずれ量がソフト的または機械的に自動補正される。
本構成によれば、ずれ量検出手段による検出結果に基づき各感光体間のずれ量がソフト的または機械的に自動補正される。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1〜図6を参照しつつ説明する。
[レーザプリンタの全体構成]
図2は、本実施形態の画像形成装置としてのレーザプリンタ1の概略構成を示す側断面図である。なお、以下の説明においては、図2における右側を前方とする。
本発明の実施形態1を図1〜図6を参照しつつ説明する。
[レーザプリンタの全体構成]
図2は、本実施形態の画像形成装置としてのレーザプリンタ1の概略構成を示す側断面図である。なお、以下の説明においては、図2における右側を前方とする。
このレーザプリンタ1(本発明の「画像形成装置」に相当)は、直接転写(ダイレクト)タンデム方式のカラーレーザプリンタであって、図2に示すように、略箱型の本体ケーシング2を備えている。本体ケーシング2の前面には、開閉可能な前面カバー3が設けられており、この前面カバー3を開放することにより、プロセス部25を本体ケーシング2内から前方へ引き出すことが可能となる。また、本体ケーシング2の上面には、画像形成後のシート材としての用紙4が積載される排紙トレイ5が形成されている。
本体ケーシング2の下部には、画像を形成するための用紙4が積載される給紙トレイ7が前方へ引き出し可能に装着されている。給紙トレイ7内には、バネ8の付勢により用紙4の前端側を持ち上げるように傾動可能な用紙押圧板9が設けられている。また、給紙トレイ7の前端上方位置には、ピックアップローラ10と、図示しないバネの付勢によりこのピックアップローラ10に圧接する分離パッド11とが設けられている。さらにピックアップローラ10の斜め前上方には一対の給紙ローラ12が設けられ、その上方に一対のレジストローラ13が設けられている。
給紙トレイ7の最上位の用紙4は、用紙押圧板9によってピックアップローラ10に向かって押圧され、ピックアップローラ10の回転によって、ピックアップローラ10と分離パッド11との間に挟まれたときに1枚ごとに分離される。そして、ピックアップローラ10及び分離バッド11の間から送り出された用紙4は、給紙ローラ12によって、レジストローラ13へ送られる。レジストローラ13では、その用紙4を所定のタイミングで、後方のベルトユニット15上へ送り出す。
ベルトユニット15は、本体ケーシング2に対して着脱可能とされており、前後に離間して配置された一対のベルト支持ローラ16,17間に水平に架設される搬送ベルト18を備えている。搬送ベルト18は、ポリカーボネート等の樹脂材からなる無端状のベルトであり、後側のベルト支持ローラ17が回転駆動されることにより図2の反時計回り方向に循環移動し、その上面に載せた用紙4を後方へ搬送する。搬送ベルト18の内側には、後述する画像形成ユニット26が有する各感光ドラム31(本発明の「感光体」に相当)と対向配置される4つの転写ローラ19が前後方向に一定間隔で並んで設けられ、各感光ドラム31と対応する転写ローラ19との間に搬送ベルト18を挟んだ状態となっている。転写時には、この転写ローラ19と感光ドラム31との間に転写バイアスが印加される。なお、本実施形態では、後述するようにレジストレーションパターンは搬送ベルト18に転写されるため、この搬送ベルト18が本発明の「被転写体」に相当し、一対のベルト支持ローラ16,17等が本発明の「移動機構」に相当する。また、搬送ベルト18の上側部分の移動方向(図2で紙面右側から左側に向かう方向)、即ち、用紙4の搬送方向が本発明の「被転写体の移動方向」に相当する。
ベルトユニット15の下側には、搬送ベルト18に付着したトナーや紙粉等を除去するためのクリーニングローラ21が設けられている。クリーニングローラ21は、金属製の軸部材の周囲にシリコンからなる発泡材が設けられた構成であって、ベルトユニット15に設けられた金属製のバックアップローラ22と搬送ベルト18を挟んで対向している。クリーニングローラ21とバックアップローラ22との間には、所定のバイアスが印加され、それにより搬送ベルト18上のトナー等がクリーニングローラ21側へ電気的に吸引されるようになっている。また、クリーニングローラ21には、その表面に付着したトナー等を除去する金属製の回収ローラ23が当接しており、さらにその回収ローラ23にはその表面に付着したトナー等を掻き落とすためのブレード24が当接している。
本体ケーシング2内における上部には、レーザ走査装置としてのスキャナユニット27が設けられ、その下側にプロセス部25が設けられ、さらにそのプロセス部25の下側に前述のベルトユニット15が配置されている。
スキャナユニット27は、所定の画像データに基づいた各色毎のレーザ光Lを対応する感光ドラム31の表面上に高速走査にて照射する。
プロセス部25は、ブラック(BK),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各色に対応した4つの画像形成ユニット26を備えており、これらの画像形成ユニット26が前後に並んで配置されている。なお、本実施形態では、レーザプリンタ1の前面側からブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順で各画像形成ユニット26が並んでいる。各画像形成ユニット26は、像担持体としての感光ドラム31、スコロトロン型帯電器32及び現像装置としての現像カートリッジ34等を備えて構成されている。また、プロセス部25は、前後に並んだ4つのカートリッジ装着部30を有する枠状のフレーム29を備えている。各カートリッジ装着部30は、上下に開口しており、その内側に各現像カートリッジ34を着脱可能となっている。また、フレーム29には、各カートリッジ装着部30の下端位置に、各画像形成ユニット26の感光ドラム31が保持され、さらにその感光ドラム31に隣接してスコロトロン型帯電器32が保持されている。
感光ドラム31は、接地された金属製のドラム本体を備え、その表層をポリカーボネートなどからなる正帯電性の感光層で被覆することにより構成されている。
スコロトロン型帯電器32は、感光ドラム31の後側斜め上方において、感光ドラム31と接触しないように所定間隔を隔てて、感光ドラム31と対向配置されている。このスコロトロン型帯電器32は、タングステン等の帯電用ワイヤ(図示せず)からコロナ放電を発生させることにより、感光ドラム31の表面を一様に正極性に帯電させる。
現像カートリッジ34は、略箱形をなし、その内部には、上部にトナー収容室38が設けられ、その下側に供給ローラ39、現像ローラ40および層厚規制ブレード41が設けられている。各トナー収容室38には、現像剤として、ブラック、シアン、マゼンタおよびイエローの各色の正帯電性の非磁性1成分のトナーがそれぞれ収容されている。また、各トナー収容室38には、トナーを撹拌するためのアジテータ42が設けられている。
供給ローラ39は、金属製のローラ軸を導電性の発泡材料で被覆することにより構成されており、現像ローラ40は、金属製のローラ軸を導電性のゴム材料で被覆することにより構成されている。トナー収容室38から放出されたトナーは、供給ローラ39の回転により現像ローラ40に供給され、供給ローラ39と現像ローラ40との間で正に摩擦帯電される。さらに、現像ローラ40上に供給されたトナーは、現像ローラ40の回転に伴って、層厚規制ブレード41と現像ローラ40との間に進入し、ここでさらに十分に摩擦帯電されて、一定厚さの薄層として現像ローラ40上に担持される。
感光ドラム31の表面は、その回転時、まずスコロトロン型帯電器32により一様に正帯電される。その後、スキャナユニット27からのレーザ光の高速走査により露光されて、用紙4に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
次いで、現像ローラ40の回転により、現像ローラ40上に担持され正帯電されているトナーが、感光ドラム31に対向して接触するときに、感光ドラム31の表面上に形成されている静電潜像に供給される。これにより、感光ドラム31の静電潜像は、可視像化され、感光ドラム31の表面には、露光部分にのみトナーが付着したトナー像(現像剤像)が担持される。
その後、各感光ドラム31の表面上に担持されたトナー像は、搬送ベルト18によって搬送される用紙4が、感光ドラム31と転写ローラ19との間の各転写位置を通る間に、転写ローラ19に印加される負極性の転写バイアスによって、用紙4に順次転写される。こうしてトナー像が転写された用紙4は、次いで定着器43に搬送される。従って、感光ドラム31及び転写ローラ19が本発明の「画像形成手段」を構成する。
定着器43は、本体ケーシング2内における搬送ベルト18の後方に配置されている。この定着器43は、ハロゲンランプ等の熱源を備えて回転駆動される加熱ローラ44と、加熱ローラ44の下方において、加熱ローラ44を押圧するように対向配置され従動回転される加圧ローラ45とを備えている。この定着器43では、4色のトナー像を坦持した用紙4を、加熱ローラ44及び加圧ローラ45によって狭持搬送しながら加熱することにより、トナー像を用紙4に定着させる。そして、熱定着された用紙4は、定着器43の斜め後上方に配置された搬送ローラ46により本体ケーシング2の上部に設けられた排紙ローラ47へ搬送され、この排紙ローラ47により前述の排紙トレイ5上に排出される。
また、図2に示すように、イエロー(Y)の画像形成ユニット26Yの後方に、レジマークセンサ50(本発明の「検出センサ」に相当)が配置されている。このレジマークセンサ50は、例えば、搬送ベルト18上に光を照射する投光素子と、搬送ベルト18からの反射光を受光する受光素子とを備えた反射型の光学センサである。搬送ベルト18上においてレジセンサ50の照射スポット内に、後述するレジストレーションパターンの各マークが進入しているかどうかによって、受光素子での受光量レベルが異なり、この受光量レベルに応じた検出信号Sがレジマークセンサ50から出力される。なお、本実施形態では、レジマークセンサ50の照射スポットの位置は、搬送ベルト18の左右いずれか一方端側に設定されている。
[スキャナユニットを制御するための構成]
図3には、スキャナユニット27を制御するための制御部72のブロック図が示されている。制御部72(本発明の「補正手段」に相当)には、ビデオコントローラ73とエンジンコントローラ74とを備えて構成されている。ビデオコントローラ73は、例えばレーザプリンタ1と通信可能に接続された端末装置(図示せず)からの画像データS1を受け取ってビットマップデータに展開し、画像形成用のビデオ信号S2を生成する。また、ビデオコントローラ73は、上記レジマークセンサ50からの検出信号S3をA/D変換した信号を受け取るとともに、スキャナユニット27に設けられたBDセンサ(図示せず)からのBD信号S4を受け取るようになっている。このBDセンサは、例えば、ポリゴンミラー(図示せず)によって偏光されるレーザ光を所定の位置で検出して上記BD信号S4を出力する。
図3には、スキャナユニット27を制御するための制御部72のブロック図が示されている。制御部72(本発明の「補正手段」に相当)には、ビデオコントローラ73とエンジンコントローラ74とを備えて構成されている。ビデオコントローラ73は、例えばレーザプリンタ1と通信可能に接続された端末装置(図示せず)からの画像データS1を受け取ってビットマップデータに展開し、画像形成用のビデオ信号S2を生成する。また、ビデオコントローラ73は、上記レジマークセンサ50からの検出信号S3をA/D変換した信号を受け取るとともに、スキャナユニット27に設けられたBDセンサ(図示せず)からのBD信号S4を受け取るようになっている。このBDセンサは、例えば、ポリゴンミラー(図示せず)によって偏光されるレーザ光を所定の位置で検出して上記BD信号S4を出力する。
ビデオコントローラ73は、上記BD信号S4を受けたタイミングを基準に、ブラックBD時間後に、ブラックのビデオ信号S2をエンジンコントローラ74に与えてそのブラックのビデオ信号S2に基づき変調されたレーザ光をブラックの感光ドラム31k上で走査する動作をスキャナユニット27に開始させる。以下同様にして、上記タイミングから、シアンBD時間後にシアンの感光ドラム31c上への走査動作が開始され、マゼンタBD時間後にマゼンタの感光ドラム31m上への走査動作が開始され、更に、イエローBD時間後にイエローの感光ドラム31y上への走査動作が開始される。このような各タイミングで、各色のトナー像が搬送ベルト18上を搬送される用紙4に重ねられるように転写されることでカラー画像が形成される。
なお、上記ブラックBD時間、シアンBD時間、マゼンタBD時間及びイエローBD時間は、各色トナー像の副走査方向(上記搬送方向)の書き出し位置(各色の感光ドラム31上への回転方向の書き出し位置)を決定するものであり、メモリ76には、これらに対応する副走査方向の書き出し位置情報が記憶されている。また、メモリ76には、各色トナー像の主走査方向(図1で紙面奥行き方向)の書き出し位置情報も記憶されている。ビデオコントローラ73は、画像データS1に基づき主走査方向の書き出し位置情報に応じた各色のビデオ信号S2を生成し、副走査方向の書き出し位置情報に応じたタイミングでエンジンコントローラ74に与える。なお、上記現像カートリッジ34、スキャナユニット27及び制御部72が本発明の「現像剤像形成手段」として機能する。
[各感光ドラムの転写位置のずれ量検出のための構成]
例えば外部からの衝撃や経時的な変化などによって、用紙4に対する各色感光ドラム31の転写位置がずれると、用紙4に色ずれしたカラー画像が形成されてしまうことがある。そこで、本実施形態のレーザプリンタ1には、この各色感光ドラム31間の転写位置のずれ量を検出し、このずれ量を補正するレジストレーション機能が備えられている。具体的には、メモリ76には、図4に示すレジストレーションパターン(以下、単に「レジパターン」という)を搬送ベルト18上に形成するための画像データが予め記憶されている。
例えば外部からの衝撃や経時的な変化などによって、用紙4に対する各色感光ドラム31の転写位置がずれると、用紙4に色ずれしたカラー画像が形成されてしまうことがある。そこで、本実施形態のレーザプリンタ1には、この各色感光ドラム31間の転写位置のずれ量を検出し、このずれ量を補正するレジストレーション機能が備えられている。具体的には、メモリ76には、図4に示すレジストレーションパターン(以下、単に「レジパターン」という)を搬送ベルト18上に形成するための画像データが予め記憶されている。
図4において紙面上方向が搬送方向前方とする。黒塗りのレジパターンは、基準色レジパターン80(本実施形態の「第1パターン」に相当)とされ、複数の基準色マークM(本発明の「第1マーク」に相当)が搬送方向に沿って第1位置間隔Xで配列(正確には、前側エッジ或いは後側エッジが第1位置間隔で配列)されたパターンをなす。また、各基準色マークMの前後のエッジ部分は搬送方向に直交する方向(主走査方向)と平行をなしている(本発明の「水平部」に相当)。
斜線模様のレジパターンは、被測定色レジパターン81(本実施形態の「第2パターン」に相当)とされ、複数の被測定色マークN(本発明の「第2マーク」に相当)が搬送方向に沿って交互に第1位置間隔Xと第2位置間隔X+αとで配列(正確には、前側エッジ或いは後側エッジが交互に第1位置間隔Xと第2位置間隔X+αとで配列)されたパターンをなす。また、各被測定色マークNの前後のエッジ部分は搬送方向に直交する方向(主走査方向)と平行をなしている(本発明の「水平部」に相当)。本実施形態では、第1位置間隔Xと第2位置間隔X+αとの偏差αは、転写位置合わせに求める最小検出単位量pの2倍の値(2p)とされている。
本実施形態では、基準色レジパターン80のトナー像を、ブラックの感光ドラム31kによって搬送ベルト18に転写させ、被測定色レジパターン81のトナー像を、ブラック以外の他色の各感光ドラム31c、31m、31yによって搬送ベルト18にそれぞれ転写させる。そして、感光ドラム31kによる搬送ベルト18への転写位置を基準として、これから他色の各感光ドラム31c、31m、31yの転写位置がどれだけずれているかを検出するようにしている。従って、ブラックの感光ドラム31kが本発明の「第1感光体」に相当し、他色の各感光ドラム31c、31m、31yが本発明の「第2感光体」に相当する。また、以下、ブラックを基準色、シアン、マゼンタ及びイエローを被測定色と呼ぶことがある。
ここで、図4に示すように、基準色レジパターン80の基準色マークMと被測定色レジパターン81の被測定色マークNとが、搬送方向において交互に出現するようにするには次の要件を満たす必要がある。例えば、基準色トナー像の転写位置と被測定色トナー像との転写位置の最大ずれ量が(±n・p)であるとすると、最低限必要となる基準色マークM及び被測定色マークNの数は、それぞれ(2・n+1)個、(2・n+2)個となり、各隙間の数はそれぞれ(2・n)、(2・n+1)個となる。このとき、上記のような出現順序を保つには少なくとも、基準色マークMの(2・n)の総隙間(2・n・X)中に、被測定色マークNの隙間が(2・n−1)個収まっている必要がある。被測定色マークNの(2・n−1)個の隙間のうち、被測定色マークNの位置間隔が第2位置間隔X+αとなっている隙間の数は、n又は(n−1)個である。
従って、被測定色マークNの位置間隔が第2位置間隔X+αとなっている隙間の数がn個の場合
2・n・X>n・(X+α)+(n−1)・X
X>n・α
被測定色マークNの位置間隔が第2位置間隔X+αとなっている隙間の数が(n−1)個の場合
2・n・X>(n−1)・(X+α)+n・X
X>(n−1)・α
以上により、少なくともX>(n−1)・αの条件(1)を満たす必要がある。
2・n・X>n・(X+α)+(n−1)・X
X>n・α
被測定色マークNの位置間隔が第2位置間隔X+αとなっている隙間の数が(n−1)個の場合
2・n・X>(n−1)・(X+α)+n・X
X>(n−1)・α
以上により、少なくともX>(n−1)・αの条件(1)を満たす必要がある。
更に、本実施形態では、図4に示すように、基準色レジパターン80と被測定色レジパターン81とが搬送方向に沿った一直線上に転写される構成であるため、上記レジマークセンサ50によって各マークのエッジを検出するためには、基準色マークMと被測定色マークNとの間に隙間がなければならず、更にX>a+bという条件(2)を満たす必要がある。
図1には、基準色の感光ドラム31kの転写位置に対して、被測定色の感光体ドラム31c等の転写位置がpずつずれた場合における基準色レジパターン80及び被測定色レジパターン81の転写結果がそれぞれ図示されている。同図では、例えば、紙面左右方向中央位置のパターンが、基準色の感光ドラム31kの転写位置に対して、被測定色の感光体ドラム31c等の転写位置がずれていない状態の転写結果(以下、「正常転写結果」という)を示している。これに対して紙面右側にはp、2p、3pと順に転写位置のずれが生じた転写結果が示されており、紙面左側には−p、−2p、−3pと順に転写位置のずれが生じた転写結果が示されている。なお、同図中のプラス・マイナスは搬送方向に対する正方向及び逆方向を表す。また、同図で各基準色マークMは、紙面最上位の基準色マークMを第1順位として符号をM1とし、以下、紙面下側に向かうに連れて第2、第3...順位とし、それぞれの符号に順位番号が付されている。各被測定色マークNも、紙面最上位の被測定色マークNを第1順位として符号をN1とし、以下、紙面下側に向かうに連れて第2、第3...順位とし、それぞれの符号に順位番号が付されている。同図で1番目の被測定色マークNは省略されている。
ここで、同図から次の(1)(2)のことが分かる。なお、各基準色マークMとそれに搬送方向前方で隣接する被測定色マークNとの距離をd1とし、当該各基準色マークMとそれに搬送方向後方で隣接する被測定色マークNとの距離をd2とする。
(1):同一転写結果中において、各基準色マークMに対し、その前後に隣接する2つの被測定色マークNとの両距離差(=d1−d2)は、基準色マークMの順位が1つ増減するたびに、α(=2p)ずつ増減している。
(2):上記両距離差(=d1−d2)が例えばゼロである基準色マークM(以下、「特定マーク」という)は、転写位置がpずれるごとに1つ下位または上位の順位の基準色マークMへと移動する。具体的には、例えば上記特定マークは、図1の正常転写結果では基準色マークM5であり、転写位置がpずれた転写結果では基準色マークM4となり、2pずれた転写結果では基準色マークM3となっている。
(2):上記両距離差(=d1−d2)が例えばゼロである基準色マークM(以下、「特定マーク」という)は、転写位置がpずれるごとに1つ下位または上位の順位の基準色マークMへと移動する。具体的には、例えば上記特定マークは、図1の正常転写結果では基準色マークM5であり、転写位置がpずれた転写結果では基準色マークM4となり、2pずれた転写結果では基準色マークM3となっている。
本実施形態では、上記(1)及び(2)に着目した転写位置のずれ量検出方法が採用されている。つまり、実際の転写結果において、基準色レジパターン80中から上記特定マークとなる基準色マークMを特定する。そして、この特定マークとしての基準色マークMが、正常転写結果時に特定マークとされる基準色マークMの順位に対して何番目のものか(正常転写結果と実際の転写結果とにおいて、特定マークとされる各基準色マークMの配列順位差)という順位差情報、及び、上記p(=α/2)に基づき転写位置のずれ量を検出する。
より具体的な処理について、図5、図6を参照しつつ説明する。制御部72は、例えばレーザプリンタ1が用紙4への画像形成動作が実行されているタイミング(例えばレーザプリンタ1の電源投入時、用紙4への画像形成の要求の待機時など)において、図5のフローチャートに示す処理を実行してレジストレーション機能を実行する。まず、制御部72は、S1で、基準色(ブラック)トナー像に対する副走査方向の書き出し位置の初期値と、被測定色(例えばシアン)トナー像に対する副走査方向の書き出し位置の初期値とをそれぞれメモリ76から読み出して初期化する。
次いで、S2で、レジマーク印刷を実行する。具体的には、上記各初期値に応じたBD時間のタイミングで、基準色レジパターン80の静電潜像を感光ドラム31kに形成させ、被測定色レジパターン81の静電潜像を感光ドラム31cに形成させる。これにより、これらの各静電潜像を各色で現像化した基準色レジパターン80及び被測定色レジパターン81が回動する搬送ベルト18上に転写される。
続いて、制御部72は、S3でレジマークセンサ50からの検出信号S3のレベル変動(立上りエッジ及び立下りエッジ)に基づき転写位置のずれ量検出を行う。具体的には、図6に示すように、制御部72は、S11で、基準色マークMの配列順位nを1に初期化し、両距離差最小配列順位mを0(ゼロ)に初期化し、更に、距離比D(0)をD(n)がとり得る最大値よりも大きい値(本実施形態では例えば2)に設定する。次に、S12で、1番目の被測定色マークN1と1番目の基準色マークM1との距離d1を検出するとともに、1番目の基準色マークM1と2番目の被測定色マークN2との距離d2を検出する。これらの距離d1、d2は、レジマークセンサ50からの検出信号S3の立上りエッジ及び立下りエッジの検出タイミングから検出できる。
制御部72は、S13で距離比D(1)(=d1/d2)を算出し、これが1以上かどうかを判定する(S14)。1以上であれば(S14で「Y」)そのままS15へ進む一方で、1未満であれば(S14で「N」)、S16で距離比D(1)を逆数としてのd2/d1とした後にS15へ進む。S15では、上記(D(0)−1)と(D(1)−1)との絶対値の大小比較を行い、(D(1)−1)の方が小さい場合には(S15で「Y」)、両距離差最小配列順位mを「1」に設定(S17)する一方で、(D(0)−1)の方が小さい場合には(S15で「N」)、両距離差最小配列順位mを「0」のままとする。そして、上記S12からS17までの処理を基準色マークM1のn個分行った後にS20への進む(S18、S19)。つまり、n個の基準色マークMの中から距離比(d1/d2)が最も「1」に近い基準色マークMを特定マークとして抽出するのである。
例えば図1に示すように、正常転写時よりも+pだけ転写位置がずれている場合には、4番目の基準色マークM4が特定マークとして抽出される(このとき両距離差最小配列順位mは4に設定される)。正常転写時よりも−3pだけ転写位置がずれている場合には、8番目の基準色マークM8が特定マークとして抽出される(このとき両距離差最小配列順位mは8に設定される)。
そして、制御部72は、S20で転写位置のずれ量を算出する。具体的には、メモリ76には正常転写時において、n個の基準色マークMの中から距離比(d1/d2)が最も「1」に近いとされる基準色マークMの配列順位「r」が記憶されている。そして、制御部72は、実際の転写結果において上記特定マークとして抽出された基準色マークMと、正常転写時において特定マークとして抽出された基準色マークMとの配列順位差(r−m)を算出し、これに上記転写位置合わせに求める最小検出単位量p(=α/2)を乗じた値(=p・(r−m))を算出する。これが、ブラックの感光ドラム31kとシアンの感光ドラム31cとの転写位置のずれ量である。
制御部72は、図5のS4に戻って印刷位置調整を行う。具体的には、メモリ76に記憶された上記シアンの副走査方向の書き出し位置情報について、その初期値に対して、S20で算出した上記ずれ量にマイナスを乗じた値(=−p・(r−m))分だけ補正した値を記憶させる。これ以降、レーザプリンタ1に画像形成要求がされたときには、ビデオコントローラ73は、初期値に対応するシアンBD時間に対してずれ量に対応する時間だけ修正されたタイミングでシアンの感光ドラム31c上への走査動作を開始するようになる。これにより、ブラックの感光ドラム31kによるブラックトナー像と、シアンの感光ドラム31cによるシアントナー像とを副走査方向において位置ずれなく用紙4に転写することができるようになる。
また、図5,図6における処理を、ブラックの感光ドラム31k及びマゼンタの感光ドラム31mについて、ブラックの感光ドラム31k及びイエローの感光ドラム31yについて、順次実行することで、ブラックトナー像に対して、マゼンタトナー像及びイエロートナー像も位置ずれなく用紙4に転写することができる。これにより、全体として色ずれのないカラー画像を用紙4に転写することができる。
[本実施形態の効果]
(1)上述したように、各基準色マークMに対し、その前後に隣接する2つの被測定色マークNとの両距離差D(n)は、搬送方向(副走査方向)においてα(=2p)ずつ増減している。このことは、レジマークセンサ50が、転写位置のずれ量検出で求める最小単位pで検出できる程度の精度を有していなくても、2p(=α)単位で検出可能な精度を有していれば、上記特定マークを抽出でき、これの配列順位情報と上記最小単位pとの算出により、p単位の精度で転写位置のずれ量検出を行うことができることを意味する。
(1)上述したように、各基準色マークMに対し、その前後に隣接する2つの被測定色マークNとの両距離差D(n)は、搬送方向(副走査方向)においてα(=2p)ずつ増減している。このことは、レジマークセンサ50が、転写位置のずれ量検出で求める最小単位pで検出できる程度の精度を有していなくても、2p(=α)単位で検出可能な精度を有していれば、上記特定マークを抽出でき、これの配列順位情報と上記最小単位pとの算出により、p単位の精度で転写位置のずれ量検出を行うことができることを意味する。
また、同一検出精度のレジマークセンサを利用し、同一レベルの精度で転写位置のずれ量検出を行いたい場合、従来のレーザプリンタに比べて、レジマークセンサを被転写体から離して配置することができ、レジマークセンサの配置の自由度が広がるというメリットもある。
(2)本実施形態では、各基準色マークMに対し、その前後に隣接する2つの被測定色マークNとの両距離差(=d1−d2)ではなく、両距離比(d1/d2)に基づき転写位置のずれ量を算出する構成である。従って、例えばレジマークセンサ50の照射光量や受光量の経時的変化による影響を抑制することができる。
(3)更に、基準色レジパターン80と、被測定色レジパターン81とを搬送方向に沿った一直線上に転写する構成であるから、検出センサとしてのレジマークセンサ50を1つ設けるだけで済む。
<実施形態2>
本実施形態は、請求項8,9の発明に対応する。前記実施形態1との相違は、特定マークの抽出方法にあり、その他の点は前記実施形態1と同様である。従って、実施形態1と同一符号を付して重複する説明を省略し、異なるところのみを次に説明する。
図1に示すように、各転写結果では、両距離差の絶対値(=|d1−d2|)が略同一の2つの基準色マークMに対して搬送方向の略中間位置に、両距離差がゼロ、換言すれば両距離比D(n)が1に最も近い特定マークとしての基準色マークMが存在する。例えば、図1の正常転写状態を例にとると、両距離差の絶対値が2pである第4基準色マークM4と第6基準マークM6との中間位置、両距離差の絶対値が4pである第3基準色マークM3と第7基準マークM7との中間位置、両距離差の絶対値が6pである第2基準色マークM6と第8基準マークM8との中間位置に、第5基準色マークM5が存在する。
本実施形態は、請求項8,9の発明に対応する。前記実施形態1との相違は、特定マークの抽出方法にあり、その他の点は前記実施形態1と同様である。従って、実施形態1と同一符号を付して重複する説明を省略し、異なるところのみを次に説明する。
図1に示すように、各転写結果では、両距離差の絶対値(=|d1−d2|)が略同一の2つの基準色マークMに対して搬送方向の略中間位置に、両距離差がゼロ、換言すれば両距離比D(n)が1に最も近い特定マークとしての基準色マークMが存在する。例えば、図1の正常転写状態を例にとると、両距離差の絶対値が2pである第4基準色マークM4と第6基準マークM6との中間位置、両距離差の絶対値が4pである第3基準色マークM3と第7基準マークM7との中間位置、両距離差の絶対値が6pである第2基準色マークM6と第8基準マークM8との中間位置に、第5基準色マークM5が存在する。
そこで、本実施形態では、制御部72は、レジマークセンサ50からの検出信号S3の立上り立下りエッジの検出に基づき、各基準色マークMの両距離比D(n)(=d1/d2)を求める。次いで、一方の距離比D(n)の逆数を取った場合に、他方の距離比D(n)と略一致する組の基準色マークMを抽出する。そして、この組をなす2つの基準色マークMの中間の順位の基準色マークMを特定マークとして抽出する。なお、図1からも分かるように、一方の距離比D(n)の逆数を取った場合に、他方の距離比D(n)と略一致する条件を満たす組は複数存在し得る。従って、本実施形態では、抽出された複数の特定マークのうち抽出頻度が最も多い配列順位の基準色マークMを、最終的な特定マークとして、ずれ量算出を行うようにしている。
このような構成であれば、複数の基準色マークMに基づき特定マークを抽出するため、例えばレジマークセンサ50からの検出信号S3に一時的なノイズが存在し、一部の基準色マークMに対する距離比検出に誤検出が生じる場合であっても、その影響を抑制して精度よく特定マークの抽出ができる。
また、基準色マークMに対し前後に隣接する2つの被測定色マークNの距離d1、d2の絶対値の差ではなく、相対比に基づき特定マークを抽出する構成であるから、例えばレジマークセンサ50の照射光量や受光量の経時的変化による影響を抑制することができる。
<実施形態3>
図7,8は(請求項3の発明に対応する)実施形態3を示す。前記実施形態1との相違は、基準色レジパターン及び被測定色レジパターンの形状にあり、その他の点は前記実施形態1と同様である。従って、実施形態1と同一符号を付して重複する説明を省略し、異なるところのみを次に説明する。
図7,8は(請求項3の発明に対応する)実施形態3を示す。前記実施形態1との相違は、基準色レジパターン及び被測定色レジパターンの形状にあり、その他の点は前記実施形態1と同様である。従って、実施形態1と同一符号を付して重複する説明を省略し、異なるところのみを次に説明する。
図7に示すように、本実施形態における基準色レジパターン90(同図で黒塗りマーク)及び被測定色レジパターン91(同図で白抜きマーク)は、前後側エッジが主走査方向に沿った水平部90A,91Aと、前後側エッジが主走査方向に対して角度θだけ傾斜した傾斜部90B,91Bとを備えた形状になっている。
そして、基準色レジパターン90は、水平部90A及び傾斜部90Bそれぞれが、搬送方向に沿って第1位置間隔Xで配列(正確には、前側エッジ或いは後側エッジが第1位置間隔で配列)されたパターンをなす。被測定色レジパターン91は、水平部91A及び傾斜部91Bそれぞれが、搬送方向に沿って交互に第1位置間隔Xと第2位置間隔X+αとで配列(正確には、前側エッジ或いは後側エッジが交互に第1位置間隔Xと第2位置間隔X+αとで配列)されたパターンをなす。
そして、基準色レジパターン90及び被測定色レジパターン91の水平部90A,91Aと、傾斜部90B,91Bとを個別に検出する2つのレジマークセンサ50が設けられている。そして、水平部90A,91Aについて、図6に示す処理を実行することにより、基準色と被測定色について副走査方向の転写位置のずれ量x1を検出できる。また、傾斜部90B,91Bについて、図6のS11〜S20の処理を実行してずれ量x2を算出する。そして、図8に示すように、このずれ量x2から上記ずれ量x1を減算した値(x1−x2)をtanθで除算した値dが、基準色と被測定色について主走査方向の転写位置のずれ量となる。なお、副走査方向のずれ量x1が0(ゼロ)である場合には、ずれ量x2をtanθで除算した値dが、基準色と被測定色について主走査方向の転写位置のずれ量となる。
本実施形態によれば、副走査方向に加えて主走査方向における転写位置のずれ量検出について、上記実施形態1と同様の効果を得ることができる。なお、実施形態2での特定マークの抽出方法を利用して本実施形態の構成を実現する構成であっても勿論よい。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記各実施形態に対して、例えば転写位置合わせに求める検出精度に対応する最小検出単位量p(=α/2)を任意の値に設定変更可能とする設定手段を設けて、この設定手段で設定されたpの値に応じた位置間隔のレジパターン80,81,90,91を転写する構成であってもよい。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記各実施形態に対して、例えば転写位置合わせに求める検出精度に対応する最小検出単位量p(=α/2)を任意の値に設定変更可能とする設定手段を設けて、この設定手段で設定されたpの値に応じた位置間隔のレジパターン80,81,90,91を転写する構成であってもよい。
(2)上記各実施形態では、各感光ドラム31は互いに異なる色画像を転写する構成であったが、これに限らず、一部また全部が同一色の画像を転写する構成であってもよい。また、上記各実施形態では、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色のカラーレーザプリンタとしたが、4色以外であってもよく、例えば6色のレーザプリンタや2色のレーザプリンタなどであってもよい。
(3)上記各実施形態では、ブラックを基準色としたが、他の色を基準色とする構成であっても勿論よい。
(4)上記実施形態3では、水平部90A,91Aと傾斜部90B,91Bとを有する形状の基準色レジパターン90及び被測定色レジパターン91を転写することにより、副走査方向に加えて主走査方向における転写位置のずれ量検出を行う構成としたが、これに限らず、水平部90A,91Aのないレジパターンとして、主走査方向における転写位置のずれ量のみを検出する構成であってもよい。
(5)上記実施形態1では、特定マークとして、2つの被測定色マークNの中間位置の基準色マークMを特定マークとしたが、これに限らず、前後に隣接する2つの被測定色マークNとの両距離差または両距離比が所定値の基準色マークMを特定マークとして抽出する構成であってもよい。
(6)上記実施形態1では、基準色レジパターン90及び被測定色レジパターン91を搬送方向に沿った一直線上に転写する構成としたが、これに限らず、例えば図9に示すように、主走査方向において互いにずれた位置に転写する構成であってもよい(なお、同図では例えばA=X/2)。この場合は、第1位置間隔X及び偏差αについては前述した条件(1)のみ満たせば済むが、各レジパターンに対応して2つのレジマークセンサ50が必要となる。
(7)上記各実施形態では、被転写体として搬送ベルト18にレジマークを転写する構成としたが、これに限らず、レジストレーション時にも用紙4を搬送し、この用紙4にレジマークを転写する構成であってもよい。この場合、搬送ベルト18及び一対のベルト支持ローラ16,17等が本発明の「移動機構」に相当する。
(8)上記各実施形態では、転写位置のずれ量を制御部72で算出する構成としたが、これに限らず、例えば用紙4にレジパターンを転写し、排出された当該用紙4上の転写結果について、作業者が目視または所定の測定装置を用いて転写位置のずれ量を求めるようにしてもよい。この場合でも、マーク間距離についての検出精度に対して、その略2倍の精度で転写位置のずれ量検出を行うことができる。
(9)上記実施形態では、検出センサとして反射型の光電センサを用いたが、例えば搬送ベルト18が光透過性を有していれば透過型の光電センサであってもよい。また、光電式に限らず、例えば帯電量の差を検出するセンサなどであってもよい。
(10)上記実施形態3では、各レジパターン90,91について、水平部と傾斜部とを主走査方向に沿って横並べしたパターンとしたが、これに限らず、例えば図10に示すように、基準色レジパターンを、水平部を有するマーク100群と傾斜部を有するマーク102群とが搬送方向に沿った一直線上に並んだパターンとし、被測定色レジパターンについても、水平部を有するマーク101群と傾斜部を有するマーク103群とが搬送方向に沿った上記一直線上に並んだパターンとしてもよい。このような構成であれば、レジマークセンサ50を1つ設けるだけで、副走査方向及び主走査方向における転写位置のずれ量検出を行うことができる。
(11)上記実施形態2において、実施形態1による特定マークの抽出をも実行し、これにより抽出された複数の特定マークの中から抽出頻度が最も高い特定マークに基づき転写位置のずれ量検出を行う構成であってもよい。これにより、特定マークの抽出の信頼性を高めることができる。
1…レーザプリンタ(画像形成装置)
16,17…ベルト支持ローラ(移動機構)
18…搬送ベルト(被転写体)
19…転写ローラ(画像形成手段)
25…プロセス部(画像形成手段)
27…、スキャナユニット(現像剤像形成手段)
31k…感光ドラム(第1感光体、画像形成手段)
31c、31m、31y…感光ドラム(第2感光体、画像形成手段)
34…現像カートリッジ(現像剤像形成手段)
50…レジマークセンサ(検出センサ)
72…制御部(現像剤像形成手段、特定マーク抽出手段、ずれ量検出手段、補正手段)
80,90…基準色レジパターン(第1パターン)
81,91…被測定色レジパターン
90A,91A…水平部
90B,91B…傾斜部
M…基準色マーク(第1マーク)
N…被測定色マーク(第2マーク)
X…第1位置間隔
X+α…第2位置間隔
θ…所定角度
16,17…ベルト支持ローラ(移動機構)
18…搬送ベルト(被転写体)
19…転写ローラ(画像形成手段)
25…プロセス部(画像形成手段)
27…、スキャナユニット(現像剤像形成手段)
31k…感光ドラム(第1感光体、画像形成手段)
31c、31m、31y…感光ドラム(第2感光体、画像形成手段)
34…現像カートリッジ(現像剤像形成手段)
50…レジマークセンサ(検出センサ)
72…制御部(現像剤像形成手段、特定マーク抽出手段、ずれ量検出手段、補正手段)
80,90…基準色レジパターン(第1パターン)
81,91…被測定色レジパターン
90A,91A…水平部
90B,91B…傾斜部
M…基準色マーク(第1マーク)
N…被測定色マーク(第2マーク)
X…第1位置間隔
X+α…第2位置間隔
θ…所定角度
Claims (11)
- 被転写体を移動させる移動機構と、
前記被転写体の移動方向に沿って並列配置された複数の感光体を有し、前記複数の感光体それぞれに形成された現像剤像を前記被転写体上に順次転写する画像形成手段と、
前記被転写体に対し、その移動方向に沿って第1位置間隔(X)で配列された複数の第1マークからなる第1パターンを転写するための現像剤像を、前記複数の感光体のうち第1感光体に形成し、前記被転写体に対し、その移動方向に沿って交互に前記第1位置間隔(X)と第2位置間隔(X+α)とで配列された複数の第2マークからなる第2パターンを転写するための現像剤像を、前記第1感光体以外の第2感光体に形成する現像剤像形成手段と、を備える画像形成装置。 - 前記第1マーク及び前記第2マークは、前記被転写体上において前記移動方向に直交する方向に沿った形状をなす水平部を備える請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記第1マーク及び前記第2マークは、前記被転写体上において前記移動方向に直交する方向に対して所定角度だけ傾斜した方向に沿った形状をなす傾斜部を有する請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記転写体に転写された前記第1パターン及び前記第2パターンを検出する検出センサと、
前記検出センサの検出結果に基づき、前記移動方向において前後に隣接する前記第2パターンの2つの第2マークとの両距離差または両距離比が所定値となる第1マークを、前記第1パターンの中から特定マークとして抽出する特定マーク抽出手段と、
前記特定マーク抽出手段による抽出結果、及び、前記第1位置間隔と前記2位置間隔との偏差(α)に基づき前記各感光体間の転写位置のずれ量を検出するずれ量検出手段と、を備える請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記特定マーク抽出手段は、前記両距離差が最も小さい第1マークを前記特定マークとして抽出する構成である請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記特定マーク抽出手段は、前記移動方向において前後に隣接する前記2つの第2マークとの両距離の相対比を求め、この相対比が最も1に近い第1マークを前記特定マークとして抽出する構成である請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記特定マーク抽出手段は、更に、前記両距離差の絶対値が最も近い2つの第1マークを抽出し、これら2つの第1マークの中間に位置する第1マークとも前記特定マークとして抽出する構成とされ、
前記ずれ量検出手段は、前記特定マークが複数抽出された場合には、これらの中から最も抽出頻度が高い特定マークに基づきずれ量検出を行う請求項5または請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記特定マーク抽出手段は、前記両距離差の絶対値が最も近い2つの第1マークを抽出し、これら2つの第1マークの中間に位置する第1マークを前記特定マークとして抽出する構成である請求項4に記載の画像形成装置。
- ずれ量検出手段は、前記特定マークが複数抽出された場合には、これらの中から最も抽出頻度が高い特定マークに基づきずれ量検出を行う請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記第1パターンの現像剤像及び前記第2パターンの現像剤像は、前記第1パターン及び前記第2パターンを前記被転写体上において前記移動方向に沿った同一直接上に転写する現像剤像である請求項4から請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記ずれ量検出手段による検出結果に基づき前記各感光体間のずれ量を補正する補正手段と、を備える請求項4〜請求項10のいずれかに記載の画像形成装置。
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