JP2007261964A - 皮膚外用剤 - Google Patents
皮膚外用剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007261964A JP2007261964A JP2006086748A JP2006086748A JP2007261964A JP 2007261964 A JP2007261964 A JP 2007261964A JP 2006086748 A JP2006086748 A JP 2006086748A JP 2006086748 A JP2006086748 A JP 2006086748A JP 2007261964 A JP2007261964 A JP 2007261964A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- skin
- acid
- polyoxyethylene
- external preparation
- cream
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/30—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
- A61K8/40—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing nitrogen
- A61K8/42—Amides
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/72—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds
- A61K8/84—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds obtained by reactions otherwise than those involving only carbon-carbon unsaturated bonds
- A61K8/86—Polyethers
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61Q—SPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
- A61Q19/00—Preparations for care of the skin
- A61Q19/08—Anti-ageing preparations
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Birds (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Gerontology & Geriatric Medicine (AREA)
- Dermatology (AREA)
- Cosmetics (AREA)
Abstract
【解決手段】ノニル酸バニリルアミドを含有することを特徴とする美肌用、シワの抑制用又は皮膚のたるみ抑制用皮膚外用剤。
【選択図】なし
Description
また、ノニル酸バニリルアミドと保湿剤であるグリセリンとを配合したひびやあか切れに効果がある肌荒れ治療用製剤及び肌荒れ治療用貼付剤(特許文献3)が知られている。しかし、該特許文献3にはノニル酸バニリルアミドが皮膚のキメの乱れや皮膚のたるみの改善に有効である旨又はコラーゲン、エラスチン又はヒアルロン酸等の体内の間質物質生成に関与してこれら間質物質の生成を増大する等の言及はない。
すなわち、本発明は、
[1] ノニル酸バニリルアミドを含有することを特徴とする美肌用、シワの抑制用又は皮膚のたるみ抑制用皮膚外用剤、
[2] 美肌がキメを整えることである前記[1]に記載の皮膚外用剤、
[3] ノニル酸バニリルアミドを0.0001質量%以上0.1質量%以下含有する前記[1]又は[2]に記載の皮膚外用剤、
[4] さらに、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択され少なくとも1種の非イオン界面活性剤を含有することを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の皮膚外用剤、
[5] ノニル酸バニリルアミドと非イオン界面活性剤の配合割合が、ノニル酸バニリルアミド1質量部に対して50〜30000質量部である前記[4]に記載の皮膚外用剤、
[6] 皮膚外用剤が液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、パップ剤又はパック剤の剤型であることを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載の皮膚外用剤、
[7] 皮膚外用剤が化粧料である前記[1]〜[5]のいずれかに記載の皮膚外用剤、
に関する。
また、ノニル酸バニリルアミドと特定の非イオン界面活性剤とを配合することにより、皮膚に刺激をあたえることもなく安全に美肌用、シワ抑制用、皮膚のたるみ抑制用の皮膚外用剤として使用できる。
本発明に使用されるノニル酸バニリルアミド(Hydroxy-3-methoxybenzyl nonilic acid amide)は、ノニル酸ワニリルアミドともいわれ、例えばJ.Med.Chem.,1993年、第36巻、2595頁に記載の方法に従い製造できる。
上記配合比率の皮膚外用剤としては、例えばノニル酸バニリルアミドを約0.0001質量%以上0.1質量%以下及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を約5質量%以上30質量%以下含有する製剤が好ましい例として挙げられる。
陽イオン界面活性剤としては、例えばアルキルアンモニウム塩(例.塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジオクチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等)等が挙げられる。
パック剤は、前記化粧水や乳液等を例えば不織布等に浸透させ顔等にマスクするタイプであってもよく、また塗って乾燥させてはがすタイプのピールオフタイプやクリームタイプであってもよい。
もしくはベンダザック等の非ステロイド消炎剤、酢酸ヒドロコーチゾンもしくはプレドニゾン等のステロイド剤等が挙げられる。
ミネラルオイル 17g
白色ワセリン 5g
セタノール 4g
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 18g
トリエタノールアミン 0.075g
カルボマー 0.05g
ノニル酸バニリルアミド 0.005g
エデト酸2ナトリウム 0.1g
メチルパラベン 適量
ブチルパラベン 適量
精製水 全量100g
製造方法:加熱しながら油相成分であるミネラルオイル、白色ワセリン、セタノール、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、メチルパラベン、ブチルパラベン及びノニル酸バニリルアミドを加えて溶解する。別に加熱しながら水相成分として精製水にカルボマーを分散させたあと、トリエタノールアミン、エデト酸2ナトリウムを加える。攪拌しながら水相に油相を加え乳化後、攪拌しながら冷却し、クリーム剤を調製した。
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 18g
プロピレングリコール 10g
カルボキシメチルセルロースナトリウム 50g
ノニル酸バニリルアミド 0.005g
精製水 全量100gの残余
製造方法:加熱しながら、水、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油及びカルボキシメチルセルロースナトリウムをよく錬合し、これにプロピレングリコールにノニル酸バニリルアミドを加え溶解した液を加え、十分錬合しながら冷却し、パップ剤を調製する。
ミネラルオイル 20g
セタノール 9.9g
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 18g
ノニル酸バニリルアミド 0.005g
白色ワセリン 全量100gの残余
製造方法:加熱しながらミネラルオイル、白色ワセリン、セタノール、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油及びノニル酸バニリルアミドを加え錬合し、軟膏剤を調製する。
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 12g
エタノール 22g
ノニル酸バニリルアミド 0.005g
精製水 全量100gの残余
製造方法:エタノールにノニル酸バニリルアミドを加え溶解後、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油及び精製水を加え溶解し、液剤を調製する。
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 18g
カーボポール941 0.5g
エタノール 22g
トリエタノールアミン 1.5g
ノニル酸バニリルアミド 0.005g
精製水 全量100gの残余
製造方法:加熱しながら精製水にポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油及びカーボポール941を加え溶解させた後、エタノールにノニル酸バニリルアミドを加えて溶解した液を加え、攪拌後トリエタノールアミンを加えて、攪拌しながら冷却し、ゲル剤を調製する。
皮膚一次刺激性試験
1.被験物質
試験物質としては実施例1のクリーム剤(以下、クリームAという。)を用いた。
2.試験方法
日本白色種雌性ウサギの背部皮膚を剪毛し、背部を、背骨をはさみ左右上下4区画に分けた。背部をはさみ左右対称となる2区画を無傷皮膚とし、他の2区画を損傷皮膚とした。損傷皮膚は、府川らの方法[薬学雑誌,102(1):89−98(1982)]に従い、粘着テープ(セロファンテープ)で貼付圧着を約8回(適用部位に光沢が現れるまで)繰り返して、角質を剥離して作成した。無傷皮膚と損傷皮膚(2.5cm×2.5cm)にリント布を用いてクリームAを0.5g/区画を24時間閉鎖貼付した。24時間後にクリームAを貼付したリント布を除去し、該除去1、24、48又は72時間後に皮膚の状態を評価した。評価は、池田らの方法[医薬品研究,1(1):23(1970)]に従い表1の皮膚反応の刺激スコアで評価した。また、得られた刺激スコアの平均(GMIS)を算出し、以下の評価基準に従い、被検物質の刺激を評価した。
GMIS=0:刺激なし;
0<GMIS<2:軽度;
2≦GMIS<5:中程度;
5≦GMIS:重度。
その結果を表2に示した。クリームA除去1時間後に、無傷皮膚及び損傷皮膚にごく軽度の紅斑(やっと認められる程度)が認められたが、48時間後までにすべて回復した。また、浮腫及び痂皮はいずれにも認められなかった。
以上より、GMISは0.2となり、クリームAの皮膚一次刺激性は非常に弱いものであった。
ウサギ眼粘膜刺激性
1.被験物質
被験物質としてはクリームAを用いた。
2.試験方法
日本白色種雌性ウサギの眼結膜嚢内にクリームA0.1mLを単回投与し、洗眼群と非洗眼群の2群に分けた。洗眼群は、クリームA投与後、約30秒間閉眼させた後、前眼部を75mLの生理食塩液を用いて約30秒間(25mL/10sec)洗眼した。非洗眼群はクリームA投与後、上下の瞼を軽く押さえ約1秒間閉じさせた。クリームA投与1、24、48又は72時間後に角膜、虹彩及び結膜を表3に従い評価した。また、クリームA投与24時間後にフルオレセインで角膜染色を行い角膜損傷の有無を観察した。すなわち、フローレス(登録商標;株式会社メニコン)試験紙のフルオレセインナトリウム塗布部に生理食塩液を1滴たらした後、それを両眼の結膜嚢に接触させ、フルオレセインナトリウムを両眼に移行させた。余分なフルオレセインナトリウムを十分に生理食塩液で洗い流した。室内を暗くしてブルーフィルタを装着したスリットランプにて角膜損傷の有無を観察した
その結果を表4に示した。洗眼群、非洗眼群のいずれの群においてもクリームAによる刺激性は認められなかった。また、角膜染色による観察において角膜染色陽性を示す眼は認められなかった。以上の結果より、クリームAは刺激がなく、また角膜損傷をもたら危険性もなく安全なクリームであることが分かった。
ヒト皮膚に対する効果
1.被験物質
試験物質としてはクリームAを用いた。対照物質としてはコエンザイムQ10(ユビキノン)配合クリーム剤(バイタルエイジQ10クリーム(コーセーコスメポート株式会社製);以下、クリームBという。)を用いた。
2.被験者:
医薬品の臨床試験の実施の基準に準じインフォームドコンセントを実施し、本人の文書による同意が得られた女性被験者46名から、スクリーニングを実施し下記の選択基準を満たし、除外基準に抵触しない被験者20名を選抜し本試験対象者とした。女性被験者20名の年齢は、42.2±4.2歳であった。試験期間中は、不規則な生活(睡眠不足、暴飲暴食等)を避けさせた。食事・運動に関しては、本試験開始前の日常生活と同様の量・質を維持するようにさせた。試験期間中は、現在使用している化粧品類等の変更を禁止した。試験期間中は、夜間のスキンケアに使用する保湿クリームの使用を禁止した。
35歳以上50歳以下の日本人女性;
目尻のシワが気になる者;
肌のたるみが気になる者;
乾燥肌の者;
自己診断書類等に記入が可能な者;
来院予定日に指定の施設に来られる者。
除外基準:
検査結果に影響する可能性のあると思われる薬を服用又は塗布している者;
検査結果に影響する可能性のあると思われる健康食品を常食している者;
妊娠中又は妊娠している可能性のある者、及び授乳中の者;
アルコールを過度に摂取している者;
アレルギー症状を示す恐れのある者;
塗布部位の皮膚状態が、評価に影響を及ぼすおそれのある者;
他の臨床試験に参加している者;
高度の貧血のある者;
その他、試験統括医師が本試験を実施するのに不適当と判断した者。
クリームA及びクリームBを、1日1回0.5gを洗顔もしくは入浴後、就寝前にそれぞれ半顔(図1のシャドウ部分)に均一に8週間塗布した。図2に示すスケジュールに従い、1週間経過毎に、皮膚の観察を行った。観察は、皮膚の保湿性、皮膚の弾力、シワ、キメ及び毛穴について行われた。具体的には、後記する皮膚水分蒸散量測定(保湿性)、皮膚水分量測定(保湿性)、皮膚弾力性測定、シワレプリカ画像・数値解析、キメレプリカ画像・数値解析及び毛穴の開き画像・数値解析を行った。また、同時に被検者の肌状態について、被検者の自覚症状を下記(7)の判別基準に基づきスコア化した。
観察は、洗顔後、環境調整室(湿度50%±15%、室温22℃±2℃に設定)にて30分安静に待機させた上で測定した。
被験者の右耳朶下(及び左耳朶下)の付根と右唇端(及び左唇端)を結んだ、右耳朶(及び左耳朶)下の付根から4cmの部分における皮膚の水分蒸散量を測定した。測定は、Tewameter TM 300(株式会社インテグラル製)にて行った。Tewameter TM 300は、単位時間当たりに筒状のプローブ内を移動する水の質量から拡散法則を基に経皮水分蒸散量(TEWL)を測定する装置である。
被験者の右耳朶(及び左耳朶)の下と右唇端(及び左唇端)とを結んで、耳朶の下から5cm、5.5cm、6cmの3箇所における皮膚の水分量を測定して平均値を算出した。測定は、CORNEOMETER CM 825(株式会社インテグラル製)にて行った。CORNEOMETER CM 825は、水とその他の物質の誘電定数が異なることを基礎とする静電容量法を用いて皮膚の角層水分量を測定する装置である。
被験者の右耳朶下(及び左耳朶下)の付根と右唇端(及び左唇端)を結んだ、右耳朶(及び左耳朶)下の付根から4cmの部分における皮膚の粘弾性を測定した。測定は、CUTOMETER MPA580(株式会社インテグラル製)にて行った。CUTOMETER MPA580は、一定陰圧で皮膚を吸引した時の吸引の高さ(振幅最大値、振幅最小値)と,圧を解除した時の皮膚の戻り率により、皮膚の粘弾性を測定する装置である。
右耳朶(及び左耳朶)の下と右小鼻を結んで、耳朶の下から7センチの部分でレプリカを採取した。採取したレプリカの画像・解析は反射用レプリカ解析システムASA−03R(株式会社アサヒバイオメッド製)にて行った。レプリカの画像・解析は反射用レプリカ解析システムASA−03Rは、採取したレプリカに角度30゜の平行光を照射することにより得られるキメの形状に応じた陰影画像をCCD(撮像素子)カメラで撮像し、コンピュ−タに取り込み、画像処理することでキメ体積率又はキメ個数を測定できる。
左右目尻の部分でレプリカを採取した。採取したレプリカの画像・解析は反射用レプリカ解析システムASA−03R(株式会社アサヒバイオメッド製)にて行った。反射用レプリカ解析システムASA−03Rは、採取したレプリカに角度30゜の平行光を照射することにより得られるシワの形状に応じた陰影画像をCCDカメラで撮像し、該撮像画像をコンピュ−タに取り込み、画像処理することでシワ体積率、シワ最大深度、シワ最大幅又はシワ個数を測定できる。
顔画像解析装置VISIA(株式会社インテグラル製)にて顔面左右の毛穴をカラー写真とUV写真撮影し、得られた写真を基に、コンピュターシステムを基に毛穴の数の解析を行った。
表6の判別基準に従い、被験者の自覚症状をスコア化した。
群内の経時変化はDunnettのt検定で5%以下を有意差ありとした。クリームAとクリームBの比較は対応のあるt検定で5%以下を有意差ありとした。アンケート項目の比較はWilcoxonの符号付き順位検定(Bonferroniの不等式による修正を施しての多重比較)で5%以下を有意差ありとした。
(1)皮膚水分蒸散量及び皮膚水分量
皮膚水分蒸散量では、クリームA投与群及びクリームB投与群共に塗布後の最終観察期で塗布前と比べ高値であったが有意差は認められなかった。
皮膚水分量では、クリームA投与群において塗布後のほぼ全観察期で塗布前と比べ高値が観察されたが有意差は認められなかった。一方、クリームB投与群は塗布後のほぼ全観察期で塗布前と比べ有意に高値を示し、塗布2週後にクリームA投与群との群間で有意差がみられた。
上記結果から、クリームAは皮膚の保湿に対して改善傾向を示すことが分かった。
クリームA投与群及びクリームB投与群共に塗布前における皮膚の毛穴数と塗布後毛穴数に有意に数値は変動せず、両群での群間有意差もみられなかった。
皮膚粘弾力性測定の結果を表7に示した。皮膚弾力性では、振幅最大値においてクリームA投与群及びクリームB投与群共に塗布後のほぼ全観察期で塗布前と比べ有意に高値を示した。戻り率では、クリームA投与群及びクリームB投与群共に塗布後の全観察期で有意に高値を示した。このことから、クリームAは、コエンザイムQ10を配合したクリームと同等の皮膚弾力性改善作用を有し、皮膚に張りをもたらし皮膚のたるみを改善することが分かった。
キメレプリカ画像を反射用レプリカ解析システムASA−03Rにて解析した被験物質塗布後のキメ体積率又はキメ個数の値を塗布前のそれぞれの値で割り、塗布前の値を1として塗布後の値をそれぞれ計算し、キメ体積率(相対値;%)又はキメ個数(相対値;%)とした。その結果を図3又は図4に示した。キメ体積率及びキメ個数はクリームA投与群及びクリームB投与群共に塗布後の全観察期で塗布前と比べ有意に高値を示した。またその値はクリームA投与群の方がクリームB投与群より高かった。
キメは、皮膚の表面に広がる網目のような凹凸であるので、キメが細かくなると、キメ体積率及びキメ個数が増加する。従って、上記結果から、本発明の皮膚外用剤は、コエンザイムQ10を配合したクリーム剤よりも皮膚のキメを細かくする効果が大きいことが分かった。
シワレプリカ画像を反射用レプリカ解析システムASA−03Rにて解析した被験物質塗布後のシワ体積率又はシワ個数の値を塗布前のそれぞれの値で割り、塗布前の値を1として塗布後の値をそれぞれ計算し、シワ体積率(相対値;%)又はシワ個数(相対値;%)とした。その結果を図5又は図6に示した。シワ体積率及びシワ個数はクリームA投与群及びクリームB投与群共に塗布後の全観察期で塗布前と比べ有意に低値を示した。またその値はクリームA投与群の方がクリームB投与群より低かった。
上記結果から、本発明の皮膚外用剤は、コエンザイムQ10を配合したクリーム剤より皮膚のシワを抑制する効果が大きいことが分かった。
表6による自覚症状の推移を表8に示す。その結果、顔全体のかさつき、たるみ、Tゾーンのべたつき感、吹出物・にきびについて、顔全体のくすみ(皮膚の透明感や光沢が失われ、肌が黒ずんで見えること)、メイクのノリの悪さについての被験者の自覚症状が、クリームA投与群及びクリームB投与群共に塗布後の全観察期で塗布前と比べ有意に低値を示した。また、目元、口元のかさつき、洗顔後のつっぱり感及び目元のくまについての自覚症状のスコア値が、クリームA投与群及びクリームB投与群において、日にちの経過と共に低くなった。クリームB投与群において塗布前と比較して有意に低値を示すものもあるが、クリームA投与群との群間での有意差は、認められなかった。このことから、被験者の自覚症状においてクリームAとクリームBの効果に差はないことが分かった。
Claims (7)
- ノニル酸バニリルアミドを含有することを特徴とする美肌用、シワの抑制用又は皮膚のたるみ抑制用皮膚外用剤。
- 美肌がキメを整えることである請求項1に記載の皮膚外用剤。
- ノニル酸バニリルアミドを0.0001質量%以上0.1質量%以下含有する請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
- さらに、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択され少なくとも1種の非イオン界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の皮膚外用剤。
- ノニル酸バニリルアミドと非イオン界面活性剤の配合割合が、ノニル酸バニリルアミド1質量部に対して50〜30000質量部である請求項4に記載の皮膚外用剤。
- 皮膚外用剤が液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、パップ剤又はパック剤の剤型であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の皮膚外用剤。
- 皮膚外用剤が化粧料である請求項1〜5のいずれかに記載の皮膚外用剤。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006086748A JP3950467B1 (ja) | 2006-03-27 | 2006-03-27 | 皮膚外用剤 |
PCT/JP2006/318371 WO2007110981A1 (ja) | 2006-03-27 | 2006-09-15 | 皮膚外用剤 |
TW096102624A TW200738276A (en) | 2006-03-27 | 2007-01-24 | External agent for skin |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006086748A JP3950467B1 (ja) | 2006-03-27 | 2006-03-27 | 皮膚外用剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3950467B1 JP3950467B1 (ja) | 2007-08-01 |
JP2007261964A true JP2007261964A (ja) | 2007-10-11 |
Family
ID=38456402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006086748A Expired - Fee Related JP3950467B1 (ja) | 2006-03-27 | 2006-03-27 | 皮膚外用剤 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3950467B1 (ja) |
TW (1) | TW200738276A (ja) |
WO (1) | WO2007110981A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011016761A (ja) * | 2009-07-09 | 2011-01-27 | Nippon Menaade Keshohin Kk | 乳化化粧料 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002167335A (ja) * | 2000-12-01 | 2002-06-11 | Sekisui Chem Co Ltd | 肌荒れ治療用製剤及び肌荒れ治療用貼付剤 |
JP2003095842A (ja) * | 2001-09-21 | 2003-04-03 | Sunstar Inc | 化粧料 |
JP2003095841A (ja) * | 2001-09-21 | 2003-04-03 | Sunstar Inc | 化粧料 |
JP4907884B2 (ja) * | 2004-03-31 | 2012-04-04 | 株式会社コーセー | 化粧料 |
JP2005306831A (ja) * | 2004-04-20 | 2005-11-04 | Sakamoto Yakusoen:Kk | 皮膚外用剤 |
KR20060040550A (ko) * | 2004-11-05 | 2006-05-10 | 마루이시세이야쿠가부시키가이샤 | 인슐린유사 성장인자-1 분비촉진제 |
-
2006
- 2006-03-27 JP JP2006086748A patent/JP3950467B1/ja not_active Expired - Fee Related
- 2006-09-15 WO PCT/JP2006/318371 patent/WO2007110981A1/ja active Application Filing
-
2007
- 2007-01-24 TW TW096102624A patent/TW200738276A/zh unknown
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011016761A (ja) * | 2009-07-09 | 2011-01-27 | Nippon Menaade Keshohin Kk | 乳化化粧料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3950467B1 (ja) | 2007-08-01 |
WO2007110981A1 (ja) | 2007-10-04 |
TW200738276A (en) | 2007-10-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102165385B1 (ko) | 피부 노화 및 주름의 치료 및 예방을 위한 감마-디케톤 | |
KR101781814B1 (ko) | 화장료 및 피부외용제, 그리고 의료용 기기 | |
KR100221112B1 (ko) | 외용 피부학적 조성물 | |
JP5971487B2 (ja) | 化粧料の製造方法、化粧料用ゲルの調製方法及び化粧料原料に配合される高分子増粘剤の使用量を軽減する方法 | |
EP1600143A1 (en) | SKIN PREPARATION FOR EXTERNAL USE CHARACTERIZED BY CONTAINING SUGAR DERIVATIVE OF a,a-TREHALOSE | |
CN101588787B (zh) | 抗皱纹剂和adam抑制剂 | |
KR20210025070A (ko) | 피막형성 조성물 | |
JP2005306831A (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP4777738B2 (ja) | Adam活性阻害物質によるしわの防止または改善 | |
JP5241054B2 (ja) | コラーゲン合成促進用組成物 | |
JPH04182413A (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP2005263794A (ja) | コラーゲン合成促進用組成物 | |
TW201808261A (zh) | 皮膚照護產品及其用途 | |
JP3449624B2 (ja) | 化粧料および燕窩抽出物の製造方法 | |
JP3950467B1 (ja) | 皮膚外用剤 | |
WO2016181828A1 (ja) | 皮膚外用剤 | |
TWI734647B (zh) | 皺紋改善用之皮膚外用劑 | |
JP4828077B2 (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP2010189368A (ja) | 液状皮膚外用剤 | |
JP6773875B2 (ja) | 紙類処理剤の製造方法および紙類の風合いを向上させる方法 | |
WO2017022728A1 (ja) | Cnp環状ペプチド並びに該環状ペプチドを含む医薬品、外用剤および化粧料 | |
JP2005089427A (ja) | 皮膚外用剤 | |
KR20210117375A (ko) | 3d 프린팅 공법이 적용된 3차원 입체 형상을 갖는 크림 캡슐-겔 포뮬레이션 및 이의 제조 방법 | |
JP2003306410A (ja) | 粉末含有油中水型乳化化粧料 | |
JP2009149557A (ja) | 皮膚改善剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070420 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100427 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130427 Year of fee payment: 6 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130427 Year of fee payment: 6 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |