JP2002167335A - 肌荒れ治療用製剤及び肌荒れ治療用貼付剤 - Google Patents

肌荒れ治療用製剤及び肌荒れ治療用貼付剤

Info

Publication number
JP2002167335A
JP2002167335A JP2000367402A JP2000367402A JP2002167335A JP 2002167335 A JP2002167335 A JP 2002167335A JP 2000367402 A JP2000367402 A JP 2000367402A JP 2000367402 A JP2000367402 A JP 2000367402A JP 2002167335 A JP2002167335 A JP 2002167335A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rough skin
patch
tincture
treating
skin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000367402A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Hamabe
勝 浜辺
Mitsuhito Mano
光仁 真野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2000367402A priority Critical patent/JP2002167335A/ja
Publication of JP2002167335A publication Critical patent/JP2002167335A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 即効性及び効果の持続性に優れ、ひびやあか
ぎれなどの肌荒れに対して優れた予防効果や治療効果を
発揮する肌荒れ治療用製剤、及び、その製剤を用いた肌
荒れ治療用貼付剤を提供する。 【解決手段】 トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルア
ミド、カンタリスチンキ及びショウキョウエキスからな
る群より選択される少なくとも1種の薬効成分及びグリ
セリンが含有されてなることを特徴とする肌荒れ治療用
製剤、及び、支持体の少なくとも片面に膏体層が形成さ
れてなる貼付剤であって、該膏体層は、上記肌荒れ治療
用製剤及び粘着剤または粘着性ゲル剤が含有されてなる
ことを特徴とする肌荒れ治療用貼付剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肌荒れ治療用製剤
及びその製剤を用いた肌荒れ治療用貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビタミンE、ビタミンA、オリー
ブ油、スクワラン、米糠、アロエ、ヨモギ等は、ひびや
あかぎれなどの肌荒れに対して予防効果や治療効果を有
することが知られており、これらの成分を含むローショ
ン剤、軟膏剤、乳剤などが市販されている{フレグナン
スジャーナル、2、17(1991)}。
【0003】しかし、これらローション剤、軟膏剤、乳
剤などの製品は、液状または軟膏などの半固体状である
ため、肌の荒れた部分に塗り広げる際に、手指にも付着
してべとつき感が残り、拭き取りや洗浄に手間がかかる
という問題点や、患部に塗り広げた後、衣服や寝具など
に付着して、これらを汚染するばかりでなく、これらの
成分が拭い去られることによって期待した効果を得られ
なくなるという問題点がある。
【0004】このような問題点に対応するために、例え
ば、特開平4−368314号公報には、米糠または米
糠のエキスを含有する粘着剤層が設けられた貼付剤が開
示されているが、この貼付剤の場合、剥離後における効
果の持続性が未だ十分ではないという問題点がある。
【0005】また、特開平6−65073号公報には、
酢酸トコフェロール、酢酸レチノール、パルミチン酸レ
チノール、ビオチン、パントテン酸、オリーブ油、アロ
エまたは米糠などを含有する粘着剤層が設けられた貼付
剤が開示されているが、この貼付剤の場合、即効性が未
だ十分ではないという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点に鑑み、即効性及び効果の持続性に優れ、ひびや
あかぎれなどの肌荒れに対して優れた予防効果や治療効
果を発揮する肌荒れ治療用製剤、及び、その製剤を用い
た肌荒れ治療用貼付剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、トウガラシ
チンキ、ノニル酸ワニリルアミド、カンタリスチンキ及
びショウキョウエキスが、ひびやあかぎれなどの肌荒れ
に対する優れた予防効果や治療効果を有することを見出
し、さらにこれらの成分と保湿性向上効果を有するグリ
セリンとを併用することにより、卓越した即効性と効果
の持続性とを有し、ひびやあかぎれなどの肌荒れに対し
て優れた予防効果や治療効果を発揮する肌荒れ治療用製
剤を発明するに至った。
【0008】また、支持体の少なくとも片面に上記肌荒
れ治療用製剤及び粘着剤または粘着性ゲル剤を含有する
膏体層を形成することにより、上記ひびやあかぎれなど
の肌荒れに対する優れた予防効果や治療効果に加うる
に、使用時に手指の拭き取りや洗浄が不要であり衣服や
寝具などを汚染することもない、使い勝手に優れる肌荒
れ治療用貼付剤を発明するに至った。
【0009】即ち、請求項1に記載の発明による肌荒れ
治療用製剤は、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルア
ミド、カンタリスチンキ及びショウキョウエキスからな
る群より選択される少なくとも1種の薬効成分及びグリ
セリンが含有されてなることを特徴とする。
【0010】また、請求項2に記載の発明による肌荒れ
治療用貼付剤は、支持体の少なくとも片面に膏体層が形
成されてなる貼付剤であって、該膏体層は、上記請求項
1に記載の肌荒れ治療用製剤及び粘着剤または粘着性ゲ
ル剤が含有されてなることを特徴とする。
【0011】本発明で薬効成分として用いられるトウガ
ラシチンキとしては、トウガラシから水または有機溶剤
等で抽出されたトウガラシエキスの成分であって、人間
に安全に投与できるものであれば良く、特に限定される
ものではないが、例えば、日本薬局方や化粧品原料基準
等に収載されているトウガラシチンキ、トウガラシ中の
薬効成分であるカプサイシン、トウガラシを適当な大き
さに粉砕したトウガラシ末(例えば日本薬局方に収載)
等が挙げられる。これらのトウガラシチンキは、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0012】また、人間の皮膚に対する作用が上記トウ
ガラシチンキと同様であることから、ノニル酸ワリニド
アミド、カンタリスチンキ及びショウキョウエキスもト
ウガラシチンキと同様に本発明において薬効成分として
用いることができる。尚、上記ショウキョウエキスに
は、ショウキョウチンキ及び油溶性ショウキョウエキス
も包含される。これらのトウガラシチンキ以外の薬効成
分も、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用さ
れても良い。また、トウガラシチンキ及びトウガラシチ
ンキ以外の薬効成分は、それぞれ単独で用いられても良
いし、2種類以上が併用されても良い。
【0013】トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミ
ド、カンタリスチンキ及びショウキョウエキスからなる
群より選択される少なくとも1種の薬効成分の使用量
は、特に限定されるものではないが、上記薬効成分を肌
荒れ治療用貼付剤の膏体層中に含有させる場合、膏体層
中の0.0001重量%以上であることが好ましく、よ
り好ましくは0.001重量%以上である。上記薬効成
分の使用量が膏体層中の0.0001重量%未満である
と、ひびやあかぎれなどの肌荒れに対する予防効果や治
療効果が不十分になることがある。
【0014】本発明で用いられるグリセリンとしては、
人間に安全に投与できるものであれば良く、特に限定さ
れるものではないが、例えば、日本薬局方、化粧品原料
基準、食品添加物公定書等に収載されているグリセリ
ン、合成グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等
が挙げられる。これらのグリセリンは、単独で用いられ
ても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0015】上記グリセリンは、保湿剤として人間の肌
に作用し、例えば角質中の水分量を高く維持する機能を
発揮する。角質中の水分量が高いほど保湿効果が強く、
肌荒れ予防効果や治療効果に優れる。
【0016】上記グリセリンの使用量は、特に限定され
るものではないが、グリセリンを肌荒れ治療用貼付剤の
膏体層中に含有させる場合、膏体層中の6〜80重量%
であることが好ましい。グリセリンの使用量が膏体層中
の6重量%未満であると、トウガラシチンキ等の薬効成
分の効果を増強させる作用が不十分となり、肌荒れ予防
効果や治療効果を十分に得られないことがあり、逆にグ
リセリンの使用量が膏体層中の80重量%を超えると、
肌荒れ治療用貼付剤を皮膚から剥離した後に、べたつき
感が残ったり、膏体層の凝集力が弱くなりすぎて膏体層
の一部が皮膚に残存する現象(いわゆる膏体残り現象)
が生じることがあり、また、膏体層中の液状成分が経時
的に膏体層の表面に浸出(ブリードアウト)して、肌荒
れ治療用貼付剤の貼付性が損なわれることがある。
【0017】本発明の肌荒れ治療用製剤には、必須成分
で前記薬効成分及び上記グリセリン以外に、本発明の課
題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、尿素、α−ヒ
ドロキシ酸、酢酸トコフェロール、酢酸レチノール、パ
ルミチン酸レチノール、ビオチン、パントテン酸、オリ
ーブ油、アロエ、米糠、米糠エキス、ビタミンE、ビタ
ミンA、スクワラン、ヨモギ等の肌荒れ予防効果や肌荒
れ治療効果を有する薬効成分や、充填剤、増量剤、軟化
剤、可塑剤、界面活性剤、乳化剤、湿潤剤、抗菌剤、酸
化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色
剤、着香剤等の各種添加剤の1種もしくは2種以上が添
加されていても良い。
【0018】本発明の肌荒れ治療用製剤の製造方法は、
特に限定されるものではないが、例えば、加熱装置を備
えた攪拌混練機を用いて、常温下もしくは加熱下で、必
須成分である前記薬効成分及びグリセリンの各所定量
と、必要に応じて添加される上記各種添加剤の1種もし
くは2種以上の各所定量とを、均一に攪拌混練すること
により、所望の肌荒れ治療用製剤を得ることができる。
【0019】次に、本発明の肌荒れ治療用貼付剤は、支
持体の少なくとも片面に膏体層が形成されてなる貼付剤
であって、該膏体層は、上述した本発明の肌荒れ治療用
製剤及び粘着剤または粘着性ゲル剤が含有されてなる。
【0020】本発明で用いられる支持体としては、肌荒
れ治療用貼付剤の貼付部位が皮膚であり可動部でもある
ことから、柔軟性に富む支持体が好ましく、特に限定さ
れるものではないが、例えば、不織布、織布、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)などのプラスチックフィル
ム(プラスチックシートも包含する)、アルミ箔などの
金属箔等や、これらの複合体等が挙げられる。
【0021】本発明で用いられる粘着剤としては、特に
限定されるものではないが、例えば、アクリル系粘着
剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げら
れる。尚、ゴム系粘着剤は、肌荒れ治療用製剤中に必須
成分として含有されるグリセリンとの相溶性に難点があ
り、ゴム系粘着剤中でグリセリンが分離する恐れがある
ので、好ましくない。
【0022】また、上記粘着剤の形態も特に限定される
ものではなく、溶剤型粘着剤、エマルジョン型粘着剤、
ホットメルト型粘着剤等のいずれの形態であっても良
い。
【0023】上記粘着剤のなかでも、肌荒れ治療用製剤
との相溶性に優れ、且つ、粘着性能の調整や制御が容易
で、塗工性が良好であり、安全衛生面でも有利なことか
ら、アクリル系エマルジョン型粘着剤が好適に用いられ
る。
【0024】上記アクリル系エマルジョン型粘着剤は、
水を主成分とする分散媒中で、例えばn−ブチル(メ
タ)アクリレートや2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レートなどのアルキル(メタ)アクリレートを主モノマ
ーとし、該主モノマーと共重合可能な例えば(メタ)ア
クリル酸や、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
トなどの水酸基含有(メタ)アクリレート等を副モノマ
ーとして、常法により、これら主モノマーを単独で乳化
重合するか、または、これら主モノマーと副モノマーと
を乳化共重合することにより得ることができる。尚、こ
こで言う(メタ)アクリレートとは、アクリレートまた
はメタクリレートを意味する。
【0025】上記アクリル系エマルジョン型粘着剤の市
販品としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、日本カーバイド工業社製の商品名「ニカゾール」シ
リーズや、日本アクリル社製の商品名「プライマル」シ
リーズ等が挙げられる。
【0026】また、本発明においては、上記粘着剤の代
わりに、粘着性ゲル剤が用いられても良い。
【0027】上記粘着性ゲル剤とは、一般的にパップ剤
として知られているものであり、例えば、ゼラチン、ポ
リアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース等の水溶性高分子を主成分とし、この主成分に
粘着性付与樹脂などの添加剤を添加し、さらに架橋させ
ることによって得られる常温で粘着性を有するゲル剤で
ある。
【0028】上記粘着剤及び粘着性ゲル剤は、それぞれ
単独で用いられても良いし、両者が併用されても良い。
【0029】本発明の肌荒れ治療用貼付剤を構成する膏
体層中における肌荒れ治療用製剤と粘着剤または粘着性
ゲル剤との混合割合は、前述したように、トウガラシチ
ンキ、ノニル酸ワニリルアミド、カンタリスチンキ及び
ショウキョウエキスからなる群より選択される少なくと
も1種の薬効成分の使用量が好ましくは膏体層中の0.
0001重量%以上となるような割合、より好ましくは
0.001重量%以上となるような割合であることが好
ましく、また、グリセリンの使用量が膏体層中の6〜8
0重量%となるような割合であることが好ましい。
【0030】本発明の肌荒れ治療用貼付剤を構成する膏
体層は、その表面を肌荒れ治療用貼付剤の使用時まで剥
離材で保護されていることが好ましい。
【0031】上記剥離材としては、特に限定されるもの
ではないが、例えば、上質紙やグラシン紙等の紙類の少
なくとも片面にシリコーン系離型剤や長鎖アルキル基ペ
ンダント型ポリマー系離型剤等で離型処理が施されてな
る剥離紙や、ポリエステルフィルムやポリオレフィンフ
ィルム等のプラスチックフィルムの少なくとも片面にシ
リコーン系離型剤や長鎖アルキル基ペンダント型ポリマ
ー系離型剤等で離型処理が施されてなる剥離フィルム
(剥離シートも包含する)等が挙げられる。
【0032】本発明の肌荒れ治療用貼付剤の製造方法と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、次の
ような方法が挙げられる。
【0033】先ず、肌荒れ治療用製剤と粘着剤または粘
着性ゲル剤とからなる膏体組成物を作製する。上記膏体
組成物の作製は、肌荒れ治療用製剤と粘着剤または粘着
性ゲル剤とをそれぞれ個別に予め準備しておき、通常の
攪拌混練機を用いて、この両者を所定の割合で均一に攪
拌混練する方法を採っても良いし、また、予め準備した
粘着剤または粘着性ゲル剤の所定量に対して、肌荒れ治
療用製剤の成分であるトウガラシチンキ、ノニル酸ワニ
リルアミド、カンタリスチンキ及びショウキョウエキス
からなる群より選択される少なくとも1種の薬効成分及
びグリセリンの各所定量と必要に応じて添加される前記
各種添加剤の1種もしくは2種以上の各所定量とを添加
し、通常の攪拌混練機を用いて、これらを均一に攪拌混
練する方法を採っても良い。
【0034】次いで、予め準備した支持体の少なくとも
片面に上記膏体組成物からなる膏体層を形成することに
より、所望の肌荒れ治療用貼付剤を製造することができ
る。
【0035】支持体の少なくとも片面に膏体層を形成す
る方法としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、通常の塗工機を用いて、支持体の所定の面に膏体組
成物を乾燥後の厚みが所定の厚みとなるように塗工し、
必要に応じて乾燥や冷却等の工程を経て膏体層を形成
し、この膏体層の表面に剥離材の離型処理面を積層する
方法(直接塗工方法)を採っても良いし、また、通常の
塗工機を用いて、剥離材の離型処理面に膏体組成物を乾
燥後の厚みが所定の厚みとなるように塗工し、必要に応
じて乾燥や冷却等の工程を経て膏体層を形成し、この膏
体層を支持体の所定の面に積層して転写する方法(転写
方法)を採っても良いが、生産性に優れることから、後
者の転写方法を採ることが好ましい。
【0036】支持体の種類や厚み、膏体層の厚み等は、
特に限定されるものではなく、肌荒れ治療用貼付剤の使
用目的や使用部位等に対応して適宜選択され設定されれ
ば良い。
【0037】
【作用】本発明の肌荒れ治療用製剤は、トウガラシチン
キ、ノニル酸ワニリルアミド、カンタリスチンキ及びシ
ョウキョウエキスからなる群より選択される少なくとも
1種の薬効成分とグリセリンとが含有されてなり、上記
薬効成分の効果をグリセリンが増強するので、優れた即
効性と効果の持続性とを有するものであり、ひびやあか
ぎれなどの肌荒れに対して優れた予防効果や治療効果を
発現する。
【0038】また、本発明の肌荒れ治療用貼付剤は、支
持体の少なくとも片面に上記本発明の肌荒れ治療用製剤
を含有する膏体層が形成されてなるので、上記肌荒れ治
療用製剤が有する優れた性能に加うるに、使用時に手指
の拭き取りや洗浄が不要であり衣服や寝具などを汚染す
ることもなく、使い勝手に優れるものである。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0040】本実施例においては以下に示す原材料を用
いた。 1.薬効成分 (1)トウガラシチンキ (2)ノニル酸ワニリルアミド 2.グリセリン 3.粘着剤 (1)商品名「ニカゾールTS−620」(2−エチル
ヘキシルアクリレート−メチルアクリレート共重合体系
エマルジョン型粘着剤、日本カーバイド工業社製) (2)商品名「TSR」(2−エチルヘキシルメタクリ
レート−2−エチルヘキシルアクリレート−ドデシルメ
タクリレート共重合体系エマルジョン型粘着剤、医薬品
添加物規格1998収載品、積水化学工業社製) 4.水溶性高分子 (1)ポリビニルアルコール(PVA) (2)ゼラチン (3)ポリアクリル酸ナトリウム(PAA) 5.珪酸アルミニウム 6.溶媒 (1)エタノール (2)水 7.支持体 (1)PET/EVAラミネートフィルム(ポリエチレ
ンテレフタレートとエチレン−酢酸ビニル共重合体との
ラミネートフィルム) (2)不織布 8.剥離材:離型PETフィルム(シリコーン系離型剤
により離型処理が施されたポリエチレンテレフタレート
フィルム)
【0041】(実施例1)アクリル系エマルジョン型粘
着剤「ニカゾールTS−620」83重量部に対して、
トウガラシチンキ0.0001重量部、グリセリン15
重量部及びポリビニルアルコール2重量部を添加し、均
一に攪拌混練して、膏体組成物を作製した。次いで、離
型PETフィルムの離型処理面に上記膏体組成物を乾燥
後の厚みが100μmとなるように塗工し、100℃で
10分間乾燥して、膏体層を形成した後、この膏体層を
PET/EVAラミネートフィルムの片面に積層して、
肌荒れ治療用貼付剤を製造した。
【0042】(実施例2〜実施例17)膏体組成物を表
1に示す配合組成としたこと以外は実施例1の場合と同
様にして、肌荒れ治療用貼付剤を製造した。
【0043】(実施例18)グリセリン10重量部中に
トウガラシチンキ0.5重量部、ポリアクリル酸ナトリ
ウム9重量部及び珪酸アルミニウム9重量部を添加して
均一に分散させた分散液と、水60重量部中にゼラチン
9重量部及びポリビニルアルコール2重量部を添加して
加温しながら均一に溶解させた水溶液とを混合して、膏
体組成物を作製した。次いで、離型PETフィルムの離
型処理面に上記膏体組成物を厚みが約1mmとなるよう
に塗工した後、この膏体組成物層を不織布の片面に積層
し、40℃で2日間熟成して、肌荒れ治療用貼付剤を製
造した。
【0044】(実施例19〜実施例24)膏体組成物を
表2に示す配合組成としたこと以外は実施例18の場合
と同様にして、肌荒れ治療用貼付剤を製造した。
【0045】(比較例1)手足の荒れ防止等を効能とす
る、尿素10重量%を含有する市販のクリーム剤(尿素
軟膏)を用いた。
【0046】(比較例2)踵等の皮膚を滑らかにすると
表示されている、保湿・乾燥防止剤及び皮膚保護剤を含
有する市販の貼付剤を用いた。
【0047】実施例1〜実施例24で得られた肌荒れ治
療用貼付剤及び比較例2の市販の貼付剤、並びに、比較
例1の市販のクリーム剤のモニターテストを以下の方
法で行った。その結果は表3に示すとおりであった。
尚、表3には、全てのモニターが最高の評価(評点3)
をした場合を100とし、それに対する比率の数値を記
載した。
【0048】モニターテスト:モニター8人に、貼付
剤については5cm×5cmに裁断した状態で、また、
クリーム剤については親指の先大の量を、就寝前に膝、
踵または足裏に貼付または塗布してもらった。一晩経過
後、貼付剤については剥離5分後に、また、クリーム剤
についてはそのままの状態で、貼付部分または塗布部分
の肌荒れ予防効果または肌荒れ治療効果の程度を下記評
点法の判定基準で評価してもらった。また、上記評価の
5時間後にも同様の評価をしてもらった。さらに、貼付
剤については、目視及び触感により、剥離直後の皮膚へ
の膏体層の残存(膏体残り)の程度を下記評点法の判定
基準で評価してもらった。 〔肌荒れ予防効果または肌荒れ治療効果の判定基準〕 評点3‥‥貼付前または塗布前より著しくしっとりし
た。 評点2‥‥貼付前または塗布前よりしっとりした。 評点1‥‥貼付前または塗布前と変化がない。 評点0‥‥貼付前または塗布前よりカサカサする。 〔膏体残りの判定基準〕 評点3‥‥膏体残りは認められなかった。 評点2‥‥膏体残りは認められなかったが、皮膚がべた
ついた。 評点1‥‥膏体残りが部分的に認められた。 評点0‥‥ほぼ全面に膏体が残った。
【0049】また、実施例1〜実施例24で得られた肌
荒れ治療用貼付剤及び比較例2の市販の貼付剤の貯蔵
安定性を以下の方法で評価した。その結果は表3に示す
とおりであった。
【0050】貯蔵安定性:貼付剤をアルミラミネート
フィルムで密封して60℃の雰囲気下に5日間放置した
後、取り出して、剥離材を剥がし、貼付剤の膏体層の表
面状態を目視で観察して、下記判定基準により貯蔵安定
性を評価した。 〔貯蔵安定性の判定基準〕 ○‥‥膏体層中の液状成分のブリードアウトは認められ
なかった。 △‥‥膏体層中の液状成分が膏体層の表面に部分的また
は僅かにブリードアウトしていた。 ×‥‥膏体層中の液状成分が膏体層の表面に全面的また
は顕著にブリードアウトしていた。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】さらに、実施例1、実施例2、実施例4及
び実施例7で得られた肌荒れ治療用貼付剤及び比較例2
の市販の貼付剤、並びに、比較例1の市販のクリーム剤
の角質水分量の測定を以下の方法で行った。その結果
は図1に示すとおりであった。
【0055】角質水分量の測定:モニター3人に、貼
付剤については5cm×5cmに裁断した状態で、ま
た、クリーム剤については親指の先大の量を、皮膚の角
質部分に貼付または塗布してもらい、2時間後に、貼付
剤については剥離し、また、クリーム剤についてはその
ままの状態で、表皮角質水分量測定装置(商品名「SK
ICON−200」、アイ・ビイ・エス社製)を用い
て、角質水分量(CμΩ)の経時的な変化を測定した。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の肌荒れ治療
用製剤は、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミ
ド、カンタリスチンキ及びショウキョウエキスからなる
群より選択される少なくとも1種の薬効成分とグリセリ
ンとが含有されてなり、上記薬効成分の効果をグリセリ
ンが増強するので、優れた即効性と効果の持続性とを有
するものであり、ひびやあかぎれなどの肌荒れに対して
優れた予防効果や治療効果を発揮する。従って、肌荒れ
予防用や肌荒れ治療用の製剤として好適に用いられるの
みならず、肌荒れ治療用貼付剤を構成する膏体層用の製
剤としても好適に用いられる。
【0057】また、本発明の肌荒れ治療用貼付剤は、支
持体の少なくとも片面に上記本発明の肌荒れ治療用製剤
を含有する膏体層が形成されてなるので、上記肌荒れ治
療用製剤が有する優れた性能に加うるに、使用時に手指
の拭き取りや洗浄が不要であり衣服や寝具などを汚染す
ることもなく、使い勝手に優れるものであり、肌荒れ予
防用や肌荒れ治療用の貼付剤として好適に用いられる。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】角質水分量の測定結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/10 A61K 47/10 Fターム(参考) 4C076 AA16 AA72 BB31 CC18 DD38 FF31 4C086 AA01 AA02 CA01 MA05 MA10 MA28 MA32 MA63 NA12 ZA89 ZC80 4C088 AB50 AB81 BA08 MA08 MA28 MA32 MA63 NA12 ZA89 ZC80 4C206 AA01 AA02 GA03 MA05 MA48 MA52 MA83 ZA89 ZC80

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルア
    ミド、カンタリスチンキ及びショウキョウエキスからな
    る群より選択される少なくとも1種の薬効成分及びグリ
    セリンが含有されてなることを特徴とする肌荒れ治療用
    製剤。
  2. 【請求項2】 支持体の少なくとも片面に膏体層が形成
    されてなる貼付剤であって、該膏体層は、請求項1に記
    載の肌荒れ治療用製剤及び粘着剤または粘着性ゲル剤が
    含有されてなることを特徴とする肌荒れ治療用貼付剤。
JP2000367402A 2000-12-01 2000-12-01 肌荒れ治療用製剤及び肌荒れ治療用貼付剤 Withdrawn JP2002167335A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000367402A JP2002167335A (ja) 2000-12-01 2000-12-01 肌荒れ治療用製剤及び肌荒れ治療用貼付剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000367402A JP2002167335A (ja) 2000-12-01 2000-12-01 肌荒れ治療用製剤及び肌荒れ治療用貼付剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002167335A true JP2002167335A (ja) 2002-06-11

Family

ID=18837830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000367402A Withdrawn JP2002167335A (ja) 2000-12-01 2000-12-01 肌荒れ治療用製剤及び肌荒れ治療用貼付剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002167335A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006526636A (ja) * 2003-06-05 2006-11-24 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 漢方薬送達用親水性粘着組成物
WO2007110981A1 (ja) * 2006-03-27 2007-10-04 Maruishi Pharmaceutical Co., Ltd. 皮膚外用剤
JP2013053102A (ja) * 2011-09-05 2013-03-21 Piac Co Ltd 複合踵用粘着テープおよび複合踵用粘着テープを用いた踵保護方法
US9278155B2 (en) 2003-06-05 2016-03-08 3M Innovative Properties Company Adhesive compositions, articles incorporating same and methods of manufacture
CN108697658A (zh) * 2016-02-25 2018-10-23 久光制药株式会社 贴剂

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006526636A (ja) * 2003-06-05 2006-11-24 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 漢方薬送達用親水性粘着組成物
US9278155B2 (en) 2003-06-05 2016-03-08 3M Innovative Properties Company Adhesive compositions, articles incorporating same and methods of manufacture
WO2007110981A1 (ja) * 2006-03-27 2007-10-04 Maruishi Pharmaceutical Co., Ltd. 皮膚外用剤
JP2013053102A (ja) * 2011-09-05 2013-03-21 Piac Co Ltd 複合踵用粘着テープおよび複合踵用粘着テープを用いた踵保護方法
CN108697658A (zh) * 2016-02-25 2018-10-23 久光制药株式会社 贴剂

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5089933B2 (ja) 含水系粘着剤組成物及びそれを用いた貼付剤
JPWO2020066188A1 (ja) 含水系貼付剤
JP2002167335A (ja) 肌荒れ治療用製剤及び肌荒れ治療用貼付剤
JP2000281565A (ja) 肌荒れ治療用貼付剤
JP5485495B2 (ja) 貼付剤
JP5259040B2 (ja) 外用シート
JP2005015481A (ja) 肌荒れ改善シート
JP3414423B2 (ja) 眠気防止用外用剤及び貼付剤
US20220133945A1 (en) Acrylic Polymer and Adhesive Compositions
KR101842976B1 (ko) 점착성 탄력 미용 밴드
JP4536844B2 (ja) シート状パック剤
JP2005008627A (ja) 貼付剤
JPH04368314A (ja) 貼付剤
JP5462458B2 (ja) 角質剥離用粘着体および美容方法
JP2887548B2 (ja) 使用性の改善された含水性皮膚外用貼付剤
JP2011068678A (ja) 外用シート
KR970004589B1 (ko) 점착성 수성 시트
JP2003081815A (ja) 皮膚処理用製剤
JP2003081817A (ja) 貼付剤
JPH0665073A (ja) 貼付剤
JP2004346042A (ja) 貼付剤
JP2020164471A (ja) 貼付材
WO2021192270A1 (ja) 含水系貼付剤
JP2022131753A (ja) 非水系貼付剤
WO2021193874A1 (ja) 貼付剤

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070704

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070907