JP2007245009A - ダイヘッド塗布ギャップの調整方法及び塗布装置 - Google Patents

ダイヘッド塗布ギャップの調整方法及び塗布装置 Download PDF

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Abstract

【課題】バックアップロールを使用したダイヘッド方式の塗布装置において、塗布ギャップを適切に調整して良好な塗布を行うことを可能とする。
【解決手段】バックアップロール1に対向、配置したダイヘッド2から塗布液を吐出し、バックアップロールとダイヘッドの間を走行するウェブ3に塗布する塗布中において、ダイヘッド2の左右領域に取り付けた圧力センサー14b、14cによってダイヘッド内における塗布液の液圧を測定し、測定した液圧が塗膜形成に適した塗布可能液圧範囲内となり且つ両測定値の差が小さくなるようにダイヘッド2の両端位置を調整する構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、走行中の、シート、フィルムなどのウェブに対してダイヘッドを用いてコーティングする塗布技術に関する。
従来、シート状の基材などのウェブに高粘度の濡れ性の悪い材料をコーティングする装置の一つとして、図5、図6に示すように、表面に軟らかいゴム皮膜1aを備えたバックアップロール1とそのバックアップロール1に対向、配置されたダイヘッド2を備えた塗布装置が知られている。この塗布装置は、ダイヘッド2の先端を、バックアップロール1に支持されたウェブ3に押し付けるか、或いはウェブ3との間に0〜数十ミクロンのギャップを生じさせる位置に保持した状態で、ダイヘッド2から塗布液を吐出し、その吐出圧でバックアップロール1の表面のゴム皮膜1aを微小変形させることにより、ダイヘッド2の先端のウェブ3との間に、適切な寸法dの塗布ギャップを形成し、その塗布ギャップに形成されるビード4aを安定させると共にビード部の圧力上昇によって濡れ性を向上させ、ウェブ3に所望の膜厚で幅方向に均一なコーティングを行うものである。
この種の塗布装置においては、塗布ギャップの寸法並びにビード部の圧力が塗布特性に大きく影響しており、塗布ギャップが大きすぎで、ビート部の圧力が十分に高くならないと、ウェブ3上に塗膜を形成できず、安定した塗布が行えない。また、塗布ギャップがウェブの幅方向に一定でなければ抜け部分や厚塗り部分等が発生し、ウェブ幅方向の膜厚むらが大きくなる。そこで、従来は、ダイヘッド2の両端に変位センサー(図示せず)を取り付けておき、その変位センサーでバックアップロール1のゴム皮膜1aの表面とダイヘッド先端との距離を測定し、その測定値を元にダイヘッド2のバックアップロール1に対する位置を調整し、液吐出を行わない状態でのダイヘッド先端のバックアップロール1表面に対する押し付け量或いはバックアップロール表面との間に形成するギャップの寸法(以下、この押し付け量或いはギャップ寸法を、初期ギャップ寸法という)が適切な値となるように(塗布時には塗膜形成可能な塗布ギャップが形成されるように)調整していた。しかし、この調整方法では、円筒度の出にくい軟質素材のゴム皮膜1aに直接、変位センサーを当てて測定を行うため、得られた数値の信頼性に欠け、初期ギャップ寸法を正確に調整したはずであっても実際には不適切な値となっており、このため、抜け部分や厚塗り部分等が発生して膜厚が幅方向に不均一となることがあり、最悪の場合には塗膜自体が形成できないこともあった。また、ダイヘッドに取り付けた変位センサーはダイヘッド洗浄の度に取り外しが必要となるが、その際、変位センサーの左右組み付け再現性をミクロン単位で得ることは困難である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、変位センサーを用いることなく塗布ギャップを適切に調整して良好な塗布を行うことを可能としたダイヘッド塗布ギャップ調整方法並びに塗布装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討の結果、次の事項を見出した。すなわち、ダイヘッドへの塗布液の供給流量を一定として塗布動作を行っている状態において、ダイヘッドとバックアップロールの距離を変化させていくと、塗膜ギャップの大きさが変化すると共にビート部の圧力も変化し、塗膜ギャップの大きさ及びビート部の圧力が塗膜形成に適した値となる領域があり、しかも、ビート部の圧力の変化に応じてダイヘッド内の塗布液の液圧(例えば、マニホールド内の液圧)も変化しており、その液圧から、塗膜ギャップの大きさ及びビート部の圧力が塗膜形成に適した値となっているか否かを識別可能である。従って、あらかじめ、塗膜ギャップの大きさ及びビート部の圧力が塗膜形成に適した値となっている状態でのダイヘッド内の液圧の範囲(以下、塗布可能液圧範囲という)を求めておけば、塗布動作中にダイヘッド内の液圧を測定し、その測定値が塗布可能液圧範囲の液圧となるようにダイヘッドとバックアップロールとの距離を調整することで、塗膜ギャップを塗膜形成に適した値に調整でき、良好な塗布を行うことができる。また、塗布動作中、ダイヘッドの左右両端領域における塗膜ギャップに差があって、ウェブ幅方向に大きい膜厚むらが生じた時には、ダイヘッドの左右領域におけるダイヘッド内液圧にも差が生じており、この差が無くなるようにダイヘッドのバックアップロールに対する傾きを調整することで膜厚むらを抑制できる。
本発明はかかる知見に基づいてなされたもので、請求項1に係る発明のダイヘッド塗布ギャップ調整方法は、バックアップロールに対向、配置したダイヘッドから塗布液を吐出し、前記バックアップロールとダイヘッドの間を走行するウェブに塗布する塗布中において、前記ダイヘッド内における塗布液の液圧を測定する液圧測定工程と、測定した液圧が、塗膜形成可能圧力となるように前記バックアップロールとダイヘッドの距離を調整する塗布ギャップ調整工程を有する構成としたものである。
請求項2に係る発明は、上記した請求項1のダイヘッド塗布ギャップ調整方法において、前記液圧測定工程が、ダイヘッド内の左右の領域の液圧差を測定する差圧測定工程を有しており、前記塗布ギャップ調整工程が、測定した液圧差に基づいて、前記ダイヘッドの左右両端におけるバックアップロールとダイヘッドの距離を調整する左右塗布ギャップ調整工程を有する構成としたものである。
請求項3に係る発明は、バックアップロールと、該バックアップロールに対向、配置されたダイヘッドと、該ダイヘッド内の塗布液の液圧を測定する液圧測定装置と、前記バックアップロールとダイヘッドの距離を調整する塗布ギャップ調整装置を備えた塗布装置を提供するものである。
請求項4に係る発明は、上記した請求項3の塗布装置において、前記液圧測定装置が、前記ダイヘッドのマニホールドの左右領域にそれぞれ、マニホールド内の液圧を測定するように配置された圧力センサーを備えるという構成としたものである。
請求項5に係る発明は、上記した請求項4の塗布装置において、前記塗布ギャップ調整装置が、前記ダイヘッドの左右両端領域にそれぞれ設けられ、前記バックアップロールとダイヘッド端部の距離を調整する端部塗布ギャップ調整手段を備えるという構成としたものである。
本発明のダイヘッド塗布ギャップ調整方法は、ダイヘッドから塗布液を吐出している塗布動作中において、ダイヘッド内における塗布液圧を測定し、その測定値に基づいてバックアップロールとダイヘッドの距離を調整することで、塗布ギャップを塗膜形成に適した値とすることができ、常時良好な塗布を行うことができる。また、変位センサーを用いる必要がないので、変位センサーを用いることに伴う問題点を回避できる。
ここで、ダイヘッド内の液圧測定において、ダイヘッド内の左右の領域の液圧差を求め、その液圧差に基づいて、前記ダイヘッドの左右両端におけるバックアップロールとダイヘッドの距離を調整する構成とすると、ダイヘッドの左右両端における塗布ギャップの差を小さくでき、塗布中に抜け部分や厚塗り部分等の発生を抑制して、ウェブ幅方向の膜厚むらを小さくできる。
本発明は塗布装置は、ダイヘッド内の塗布液の液圧を測定する液圧測定装置と、前記バックアップロールとダイヘッドの距離を調整する塗布ギャップ調整装置を備えているので、上記した本発明の塗布ギャップ調整方法を実施して、塗布ギャップを塗膜形成に適した値に設定でき、常に良好な塗布を行うことができる。
ここで、液圧測定装置が、前記ダイヘッドのマニホールドの左右領域にそれぞれ、マニホールド内の液圧を測定するように配置された圧力センサーを備え、塗布ギャップ調整装置が、前記ダイヘッドの左右両端領域にそれぞれ設けられ、前記バックアップロールとダイヘッド端部の距離を調整する端部塗布ギャップ調整手段を備えた構成とすると、ダイヘッドの左右における塗布ギャップの差が小さくなるように調整でき、塗布中に抜け部分や厚塗り部分等の発生を抑制して、膜厚むらを小さく抑制できる。
以下、図面に示す本発明の好適な実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係る塗布装置の概略斜視図、図2はその塗布装置の概略平面図、図3はその塗布装置の概略断面図、図4はその塗布装置における塗布液吐出領域を拡大して示す概略断面図であり、図5、図6に示す従来例と同一又は同様な部品には同一符号を付している。本実施の形態に係る塗布装置は、シート状の基材等のウェブ3を、外周面の一部に巻き付けて搬送するバックアップロール1と、そのバックアップロール1に対向配置されたダイヘッド2と、ダイヘッド2内の塗布液圧を測定する液圧測定装置11と、バックアップロールとダイヘッドの距離を調整する塗布ギャップ調整装置12を備えている。
バックアップロール1は、その外周面の少なくともウェブ3を案内する領域に、軟らかいゴム皮膜1aを施しており、ダイヘッド2からの塗布液の吐出圧によって変形可能としている。ダイヘッド2は、塗布液4を吐出するためのスリット6と、そのスリット6に塗布液を供給するためのマニホールド7を有しており、マニホールド7には外部の塗布液供給装置(図示せず)から塗布液を供給するための供給管8が接続されている。
液圧測定装置11は、ダイヘッド2内の塗布液圧を直接若しくは間接的に測定するためのものであり、この実施の形態では、供給管8のダイヘッド2近傍の領域に、供給管内の液圧を、すなわちダイヘッドのマニホールドに通じる液供給通路内の液圧を測定するように設けられた第一圧力センサー14aと、ダイヘッド2内のマニホールド7の左右領域にそれぞれ、マニホールド内の液圧を測定するように配置された圧力センサー14b、14cと、これらの圧力センサー14a、14b、14cからの信号を入力するデータ変換器15と、データ変換器15からの信号を入力し、測定した液圧を表示する表示部を備えたパソコン等の制御装置16を備えている。マニホールド7の左右領域に配置された圧力センサー14b、14cは、それぞれの測定値からダイヘッド両端の塗布ギャップの大きさを推定し且つ測定値の差からダイヘッド両端の塗布ギャップを均一にするために用いられるものであり、検出精度を高めるために、マニホールド7の両端に近接した位置に、且つダイヘッドの幅方向における中心線に対して対称位置に配置することが好ましい。制御装置16による制御機能については後述する。
塗布ギャップ調整装置12は、ダイヘッド2をバックアップロール1に対して接近或いは離間するように移動させて、バックアップロール1に支持されたウェブ3とダイヘッド2先端との間隔を調整するためのものであり、この実施の形態では、ダイヘッド2の両端領域にそれぞれ設けられた端部塗布ギャップ調整手段18a、18bを備えている。端部塗布ギャップ調整手段18a、18bはそれぞれ、定位置で回転するように設けられたねじ軸19と、そのねじ軸19を回転駆動するモータ20と、ダイヘッド2に取り付けられ、ねじ軸19にかみ合うボールナット21等を備えている。左右両側に配置されているモータ20、20は制御装置16によって、それぞれ別個に回転するように制御され、また、両者が同期して回転するようにも制御される構成となっている。この構成により、モータ20、20を同期回転させることで、ダイヘッド2を一定の姿勢を保ってバックアップロール1に接近したり、遠ざかったりするように移動させることができ、また、モータ20、20を個々に回転させることでダイヘッド2の各端部におけるダイヘッド2先端とバックアップロール1上のウェブ3との間隔を調整できる。
前記した制御装置16には、あらかじめ、種々な塗布条件において、塗膜形成に適した塗布ギャップが形成され、ビード部圧力が塗膜形成に適した値になっている状態に対するダイヘッド内の液圧範囲すなわち塗布可能液圧範囲が入力されている。この塗布可能液圧範囲は、ダイヘッド内の流動解析によって計算して求めてもよいし、実際に各種の条件で塗布テストを行い、良好な塗布が行える液圧の上限、下限を測定することで求めてもよい。なお、大抵の場合、液圧の上限に関しては、ポンプ、配管、ダイヘッド等の液供給装置の許容圧力限界から算出される。
次に、上記構成の塗布装置による塗布動作及び塗布ギャップ調整動作を説明する。塗布操作の開始に先立って、制御装置16を操作してダイヘッド2の両側の端部塗布ギャップ調整手段18a、18bを作動させて、ダイヘッド2をバックアップロール1に対する初期設定位置に位置させる。この初期設定位置は、ダイヘッド2からの塗布液の吐出を開始した時にその吐出圧によってバックアップロール1のゴム皮膜1aが変形して、良好な塗布を行うことができる大きさの塗布ギャップが形成されると想定される位置とするものであるが、必ずしも正確な位置とする必要はない。ダイヘッド2を初期設定位置とした状態で塗布動作を開始する。すなわち、ダイヘッド2から塗布液の吐出を開始し且つウェブ3の走行を開始する。ダイヘッド2から塗布液を吐出すると、その吐出圧によって図4に拡大して示すように、バックアップロール1のゴム皮膜1aが変形してダイヘッド2先端とウェブ3の間には塗布ギャップが生じてその位置にビート4aが形成され、塗布が行われる。この時、塗布ギャップの寸法dは、塗布液の吐出を行わない時のダイヘッド先端とバックアップロール表面との間の寸法即ち初期ギャップ寸法によって異なる値となり、またそれに応じて吐出圧及びマニホールド内の液圧も異なる値となる。前記したように、ダイヘッド2を初期設定位置とした時、初期ギャップ寸法は必ずしもウェブの幅方向に一定とはなっておらず、また、良好な塗布が可能な値となっているとは限らない。そこで、塗布を開始すると同時に、液圧測定装置11がダイヘッド2内の液圧測定を開始し、制御装置16は、圧力センサー14a、14b、14cで測定した液圧を入力し、それぞれが、塗布可能液圧範囲内に入っているか否かを監視する。そして、測定した液圧が塗布可能液圧範囲を外れていた場合には、制御装置16は、端部塗布ギャップ調整手段18a、18bのいずれか一方若しくは双方を作動させてダイヘッド2の位置を微調整し、測定した液圧が塗布可能液圧範囲内に入るように制御する。また、左右に配置している圧力センサー14b、14cの測定値から両者の差圧を求め、それに応じて端部塗布ギャップ調整手段18a、18bのいずれか一方若しくは双方を作動させてダイヘッド2の位置を微調整し、測定した差圧が小さくなるように制御する。これによって、塗布中、塗布ギャップの寸法dは良好な塗布が可能な寸法に保たれると共に、左右のばらつきも小さくなり、幅方向に膜厚差の小さい塗布を連続して行うことができる。
なお、上記した実施の形態では、3個の圧力センサー14a、14b、14cで測定した液圧を塗布ギャップ調整に用いているが、ダイヘッドの左右領域に配置した圧力センサー14b、14cのみの測定値を用いて塗布ギャップ調整を行ってもよい。その場合、中央の圧力センサー14aは省略してもよいし、或いは残しておいてその圧力センサー14aによる測定値を、系内に過大な高圧が生じてトラブルを起こさないように監視するために用いてもよい。
また、上記した実施の形態では、制御装置16がダイヘッド内の液圧測定結果に基づいて端部塗布ギャップ調整手段18a、18bを制御し、自動的に塗布ギャップの調整を行っているが、本発明はこの構成に限らず、オペレータが、適当な周期で、ダイヘッド内の液圧測定結果に基づいて端部塗布ギャップ調整手段18a、18を手動調整して塗布ギャップを調整を行う構成としてもよい。更に、上記の実施の形態では、ダイヘッド2の左右領域における液圧差を測定し、その結果に基づいてダイヘッド2の左右の位置を調整する構成としているが、ウェブ幅方向における塗布厚むらが許容される場合には、必ずしもダイヘッドの左右の位置を調整する構成とする必要はなく、ダイヘッド2を全体として、塗布可能な塗布ギャップが形成されるように位置調整する構成としてもよい。その場合にも、ダイヘッド2内の液圧を測定する位置は、図示の実施の形態に示す3箇所とし、各箇所での測定値があらかじめ設定した許容範囲内に入るように制御することが好ましいが、場合によっては測定箇所を少なく、例えば、中央の圧力センサー14aのみを用いるように変更してもよい。更に、上記した動作説明では、制御装置16に、塗布に適した液圧範囲である塗布可能液圧範囲を入力し、これを元にして塗布ギャップ調整を行っているが、制御の基準とする液圧範囲はこれに限らず、更に狭めて最適な塗布が可能となる塗布最適液圧範囲を入力しておき、その塗布最適液圧範囲を基準として塗布ギャップ調整を行う構成としてもよい。この構成とすることで、一層良好な塗布が可能となる。
本発明の効果を確認するため、図1に示す構成の塗布装置を用いて塗布試験を行った。用いたバックアップロール1の外径は、300mm、ゴム皮膜1aのゴム硬度は70°、ダイヘッド2の吐出幅は920mm、スリットギャップは500μmとした。
この塗布装置において、厚さ250μmのポリエステルフィルムを速度30m/minで走行させ、ダイヘッド2から粘度2000cpのUV硬化性樹脂を流量500cc/minで吐出して塗布を行った。この塗布動作中、圧力センサー14b、14cで液圧を測定し、液圧が表1のテスト1、2、3、4に示す値となるように、ダイヘッド2の左右に設けている端部塗布ギャップ調整手段18a、18bを操作し、塗布ギャップを調整し、塗膜形成状況を観察した。また、テスト3、4で塗布して得たサンプルについてウェブ幅方向の膜厚むらを測定した。その結果を表1に示す。なお、膜厚むら測定に当たっては、ポリエステルフィルムを含む全体の膜厚を測定し、その結果から膜厚むらを求めており、このため、得られた膜厚むらにはポリエステルフィルム自体の膜厚むら(250μmのポリエステルフィルムの膜厚むらは通常5〜10%程度)を含んでいる。
Figure 2007245009
表1のテスト1、2、3の結果から明らかなように、ダイヘッド内液圧が0.12MPaの場合には、塗膜形成ができなかったが、ダイヘッド2の位置を調整してダイヘッド内液圧を0.24MPa及び0.48MPaとすることで良好な塗布が可能であった。従って、ダイヘッド内液圧を監視し、その液圧が適切となるようにダイヘッド2の位置を調整することで良好な塗布を行うことができることを確認できた。また、表1のテスト3、4から明らかなように、左右の液圧差を無くすことでウェブ幅方向における膜厚むらを小さくできることを確認できた。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更可能であることは言うまでもない。
本発明の実施の形態に係る塗布装置の概略斜視図 図1に示す塗布装置の概略平面図 図1に示す塗布装置の概略断面図 図1に示す塗布装置における塗布液吐出領域を拡大して示す概略断面図 従来の塗布装置の概略断面図 図5に示す塗布装置における塗布液吐出領域を拡大して示す概略断面図
符号の説明
1 バックアップロール
1a ゴム皮膜
2 ダイヘッド
3 ウェブ
6 スリット
7 マニホールド
8 供給管
11 液圧測定装置
12 塗布ギャップ調整装置
14a、14b、14c 圧力センサー
15 データ変換器
16 制御装置
18a、18b 端部塗布ギャップ調整手段
19 ねじ軸
20 モータ
21 ボールナット

Claims (5)

  1. バックアップロールに対向、配置したダイヘッドから塗布液を吐出し、前記バックアップロールとダイヘッドの間を走行するウェブに塗布する塗布中において、前記ダイヘッド内における塗布液の液圧を測定する液圧測定工程と、測定した液圧が、塗膜形成可能圧力となるように前記バックアップロールとダイヘッドの距離を調整する塗布ギャップ調整工程を有することを特徴とするダイヘッド塗布ギャップ調整方法。
  2. 前記液圧測定工程が、ダイヘッド内の左右の領域の液圧差を測定する差圧測定工程を有しており、前記塗布ギャップ調整工程が、測定した液圧差に基づいて、前記ダイヘッドの左右両端におけるバックアップロールとダイヘッドの距離を調整する左右塗布ギャップ調整工程を有することを特徴とする請求項1記載のダイヘッド塗布ギャップ調整方法。
  3. バックアップロールと、該バックアップロールに対向、配置されたダイヘッドと、該ダイヘッド内の塗布液の液圧を測定する液圧測定装置と、前記バックアップロールとダイヘッドの距離を調整する塗布ギャップ調整装置を備えた塗布装置。
  4. 前記液圧測定装置が、前記ダイヘッドのマニホールドの左右領域にそれぞれ、マニホールド内の液圧を測定するように配置された圧力センサーを備えていることを特徴とする請求項3記載の塗布装置。
  5. 前記塗布ギャップ調整装置が、前記ダイヘッドの左右両端領域にそれぞれ設けられ、前記バックアップロールとダイヘッド端部の距離を調整する端部塗布ギャップ調整手段を備えていることを特徴とする請求項4記載の塗布装置。
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