JP2010274241A - 薄膜形成方法及び薄膜形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】長尺基材(B)を連続的に移送しながら、その一方の表面に所定の間隔をおいて対向配置されたキャビティを有する塗布ダイス(31)を用いて1種類以上の材料溶液を塗布し前記基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法において、前記塗布ダイスのキャビティ内へ所定の圧力で材料溶液を供給しながら、該材料溶液より生じる前記塗布ダイスへの反発力が所定の値に保たれるように前記塗布ダイスに付与する基材へ向かう方向への荷重を制御して、前記長尺基材の表面に薄膜を形成するようにした。
【選択図】図11
Description
長尺基材を連続的に移送しながら、その一方の表面に所定の間隔をおいて対向配置されたキャビティを有する塗布ダイスを用いて1種類以上の材料溶液を塗布し前記長尺基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法において、
前記塗布ダイスの前記キャビティ内へ所定の圧力で材料溶液を供給しながら、該材料溶液により生じる前記塗布ダイスへの反発力が所定の値に保たれるように前記塗布ダイスに付与する基材へ向かう方向への荷重を制御して、前記長尺基材の表面に薄膜を形成するようにした。
長尺基材を連続的に移送しながら、材料溶液が供給されるキャビティを有する塗布ダイスを用いて前記キャビティ内を通過する前記長尺基材の両面にそれぞれ1種類以上の材料溶液を塗布し前記長尺基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法において、
前記長尺基材によって分離される前記キャビティの第1の空間へ供給する材料溶液の圧力と第2の空間へ供給する材料溶液の圧力のバランスを調整して、前記長尺基材の表面に所望の厚みの薄膜を形成するようにした。ここで、前記第1の空間および第2の空間へ供給する材料溶液のうち一方は、溶媒のみからなる液体とすることができる。また、前記第1の空間および第2の空間へ供給された材料溶液により、基材の表面および裏面にそれぞれ塗膜を形成した後、いずれか一方の面の塗膜を除去するようにしてもよい。
長尺基材を連続的に移送しながら、材料溶液が供給されるキャビティを有する塗布ダイスを用いて前記キャビティを通過する前記長尺基材の両面にそれぞれ1種類以上の材料溶液を塗布し前記長尺基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法において、
前記塗布ダイスには、前記キャビティを形成する互い対向し基材走行方向下流に向かって接近する一対のテーパー部を設け、前記一対のテーパー部の傾斜をそれぞれ異なる角度に設定し、
前記長尺基材によって分離される前記キャビティの第1の空間内の溶液の圧力と第2の空間内の溶液の圧力に差を生じさせて前記長尺基材の表面に薄膜を形成するようにした。ここで、前記一対のテーパー部の基材走行方向下流側の端部と走行する基材の表面との隙間はそれぞれ0.01mm以下であり、各テーパー部の基材走行面に対する角度は5°以内とするのが望ましい。
長尺基材をその長手方向へ移送可能な移送手段と、移送中の前記長尺基材の一方の面を案内するガイド部を有する基材ガイド手段と、前記長尺基材を挟んで前記基材ガイド手段と反対側に位置し前記長尺基材の他方の面に対向するように配置されたキャビティを有する塗布ダイスと、前記塗布ダイスの前記キャビティ内へ所望の圧力で材料溶液を供給可能な材料溶液供給手段と、を備え、前記長尺基材を連続的に移送しながらその一方の表面に前記塗布ダイスを用いて1種類以上の材料溶液を塗布し薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
前記塗布ダイスに対して基材へ向かう方向への荷重を付与可能な荷重付与手段と、前記塗布ダイスによる材料溶液の塗布中に前記塗布ダイスへ加わる反発力を検出し該反発力が所定の値に保たれるように前記荷重付与手段によって前記塗布ダイスに付与する荷重を制御する荷重制御手段と、を備えるようにした。
長尺基材をその長手方向へ移送可能な移送手段と、移送中の前記長尺基材の一方の面を案内するガイド部を有する基材ガイド手段と、前記長尺基材を挟んで前記基材ガイド手段と反対側に位置し前記長尺基材の他方の面に対向するように配置されたキャビティを有する塗布ダイスと、前記塗布ダイスの前記キャビティ内へ所望の圧力で材料溶液を供給可能な材料溶液供給手段とを備え、前記長尺基材を連続的に移送しながらその一方の表面に前記塗布ダイスを用いて1種類以上の材料溶液を塗布し薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
前記塗布ダイスは、前記キャビティに対する入口を形成するニップル部と、前記キャビティを形成するテーパー部および前記キャビティに対する出口を形成するダイ部とを有し、前記テーパー部は前記ニップル部から前記ダイ部へ向かうほど前記基材ガイド手段との間隔が狭くなるように傾斜されるとともに、前記キャビティの上流側と下流側とを連通するバイパス流路と、該バイパス流路の途中に設けられた流量調節手段とを備え、前記バイパス流路を通して下流側から上流側へ戻る溶液の量を調節可能に構成するようにした。
長尺基材をその長手方向へ移送可能な移送手段と、材料溶液が供給されるキャビティを有する塗布ダイスと、前記塗布ダイスの前記キャビティ内を通過する前記長尺基材によって分離される前記キャビティの第1の空間へ材料溶液を供給する第1の材料溶液供給手段と、前記長尺基材によって分離される前記キャビティの第2の空間へ材料溶液を供給する第2の材料溶液供給手段とを備え、前記長尺基材を連続的に移送しながらその両面に前記塗布ダイスを用いてそれぞれ1種類以上の材料溶液を塗布し薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
前記第1の材料溶液供給手段による前記第1の空間への溶液供給圧力と前記第2の材料溶液供給手段による前記第2の空間への溶液供給圧力とを調整して、圧力差を制御することによって前記長尺基材の一方の面に形成される塗膜の厚みを制御する制御手段を備えるようにした。ここで、前記塗布ダイスを前記長尺基材の走行面と直交する方向へ移動させる移動手段を備えるように構成するのが望ましい。
長尺基材をその長手方向へ移送可能な移送手段と、材料溶液が供給されるキャビティを有する塗布ダイスと、前記塗布ダイスの前記キャビティ内を通過する前記長尺基材によって分離される前記キャビティの第1の空間および第2の空間へ材料溶液を供給する材料溶液供給手段とを備え、前記長尺基材を連続的に移送しながらその両面に前記塗布ダイスを用いてそれぞれ1種類以上の材料溶液を塗布し薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
前記塗布ダイスは、前記キャビティに対する入口を形成するニップル部と、前記キャビティを形成する互い対向した一対のテーパー部および前記キャビティに対する出口を形成するダイ部とを有し、前記一対のテーパー部はそれぞれ前記ニップル部から前記ダイ部へ向かうほど互いの間隔が狭くなるように傾斜され、その傾斜はそれぞれ異なる角度に設定されるようにした。
(基材移送装置および工程)
基材移送装置は、図1に示すように、基材供給装置10からボビン(もしくはリール)11に巻かれた長尺基材Bを繰り出し、ガイドロール12、ダンサー13等を経てキャプスタン54で移送し、基材巻き取り装置50側のボビン(もしくはリール)51にて巻き取るように構成したものである。一般に、長尺基材はボビンに整列巻きされるが、図3に示すような平板型の基材の場合は、リールに重ね巻きするのが望ましい。
(前処理装置および工程)
前処理装置20は、図1における繰り出し側ダンサー13と巻き取り側ダンサー53との間であって塗布装置30の前段に設置され、走行する長尺基材Bに対して所定の成分のガス(プラズマが望ましい)や液体を照射もしくは浸漬して表面の洗浄や表面改質を行なう。
(塗布装置および工程)
塗布装置30は、図1における繰り出し側ダンサー13と巻き取り側ダンサー53との間であって前記前処理装置20の後段に設置され、図4に示すように、走行する長尺基材Bに対してダイス31により基材表面に溶液とを塗布するものである。ダイス31の設置場所は、図1に示すように前処理装置20の直後の位置がよく、かつ前処理装置20から塗布装置30にかけては不活性ガスを満たす等により基材が外気にさらされない構造にするのが望ましい。
(熱処理装置および工程)
熱処理装置40は、図1における繰り出し側ダンサー13と巻き取り側ダンサー53との間で前記塗布装置30の後段に設置されるもので、図5に示すように、走行する基材Bを周囲から加熱することで、前記塗布工程にて基材表面に形成された塗膜中の溶媒の揮発除去(乾燥)、および必要に応じて熱分解や結晶化といった膜質制御を行なう。従って、熱処理装置40は、乾燥器のみまたは乾燥器と熱処理器とから構成される。
(塗布装置の実施例1)
図11に、前記塗布装置30の第1の実施例を示す。
(塗布装置の実施例2)
図12に、塗布装置30の第2の実施例を示す。
(塗布装置の実施例3)
図13に、塗布装置30の第3の実施例を示す。
(塗布装置の実施例4)
図14に、塗布装置30の第4の実施例を示す。
11 ボビン(リール)
12 ガイドロール
13 ダンサー
20 前処理装置
21 ヘッド
22a,22b 電極
23 ガラス管
24 洗浄液を入れた液槽
30 塗布装置
31 ダイス
31a ニップル部
31b テーパー部31b
31c ダイ部
32 荷重付与装置
33 荷重検出器
35 溶液タンク
37 圧力調整バルブ
40 熱処理装置
50 基材巻き取り装置
51 ボビン(リール)
52 ガイドロール
53 ダンサー
54 キャプスタン
Claims (13)
- 長尺基材を連続的に移送しながら、その一方の表面に所定の間隔をおいて対向配置されたキャビティを有する塗布ダイスを用いて1種類以上の材料溶液を塗布し前記長尺基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法において、
前記塗布ダイスの前記キャビティ内へ所定の圧力で材料溶液を供給しながら、該材料溶液により生じる前記塗布ダイスへの反発力が所定の値に保たれるように前記塗布ダイスに付与する基材へ向かう方向への荷重を制御して、前記長尺基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法。 - 長尺基材を連続的に移送しながら、材料溶液が供給されるキャビティを有する塗布ダイスを用いて前記キャビティ内を通過する前記長尺基材の両面にそれぞれ1種類以上の材料溶液を塗布し前記長尺基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法において、
前記長尺基材によって分離される前記キャビティの第1の空間へ供給する材料溶液の圧力と第2の空間へ供給する材料溶液の圧力のバランスを調整して、前記長尺基材の表面に所望の厚みの薄膜を形成する薄膜形成方法。 - 前記第1の空間および第2の空間へ供給する材料溶液のうち一方は、溶媒のみからなる液体である請求項2に記載の薄膜形成方法。
- 前記第1の空間および第2の空間へ供給された材料溶液を、前記長尺基材の表面および裏面に塗布してそれぞれ塗膜を形成した後、いずれか一方の面の塗膜を除去する請求項2に記載の薄膜形成方法。
- 長尺基材を連続的に移送しながら、材料溶液が供給されるキャビティを有する塗布ダイスを用いて前記キャビティを通過する前記長尺基材の両面にそれぞれ1種類以上の材料溶液を塗布し前記長尺基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法において、
前記塗布ダイスには、前記キャビティを形成する互い対向し基材走行方向下流に向かって接近する一対のテーパー部を設け、前記一対のテーパー部の傾斜をそれぞれ異なる角度に設定し、
前記長尺基材によって分離される前記キャビティの第1の空間内の溶液の圧力と第2の空間内の溶液の圧力に差を生じさせて前記長尺基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法。 - 前記一対のテーパー部の基材走行方向下流側の端部と走行する前記長尺基材の表面との隙間はそれぞれ0.01mm以下であり、各テーパー部の基材走行面に対する角度は5°以内である請求項5に記載の薄膜形成方法。
- 長尺基材をその長手方向へ移送可能な移送手段と、移送中の前記長尺基材の一方の面を案内するガイド部を有する基材ガイド手段と、前記長尺基材を挟んで前記基材ガイド手段と反対側に位置し前記長尺基材の他方の面に対向するように配置されたキャビティを有する塗布ダイスと、前記塗布ダイスの前記キャビティ内へ所望の圧力で材料溶液を供給可能な材料溶液供給手段と、を備え、前記長尺基材を連続的に移送しながらその一方の表面に前記塗布ダイスを用いて1種類以上の材料溶液を塗布し薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
前記塗布ダイスに対して基材へ向かう方向への荷重を付与可能な荷重付与手段と、前記塗布ダイスによる材料溶液の塗布中に前記塗布ダイスへ加わる反発力を検出し該反発力が所定の値に保たれるように前記荷重付与手段によって前記塗布ダイスに付与する荷重を制御する荷重制御手段と、を備えた薄膜形成装置。 - 長尺基材をその長手方向へ移送可能な移送手段と、移送中の前記長尺基材の一方の面を案内するガイド部を有する基材ガイド手段と、前記長尺基材を挟んで前記基材ガイド手段と反対側に位置し前記長尺基材の他方の面に対向するように配置されたキャビティを有する塗布ダイスと、前記塗布ダイスの前記キャビティ内へ所望の圧力で材料溶液を供給可能な材料溶液供給手段とを備え、前記長尺基材を連続的に移送しながらその一方の表面に前記塗布ダイスを用いて1種類以上の材料溶液を塗布し薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
前記塗布ダイスは、前記キャビティに対する入口を形成するニップル部と、前記キャビティを形成するテーパー部および前記キャビティに対する出口を形成するダイ部とを有し、前記テーパー部は前記ニップル部から前記ダイ部へ向かうほど前記基材ガイド手段との間隔が狭くなるように傾斜されるとともに、前記キャビティの上流側と下流側とを連通するバイパス流路と、該バイパス流路の途中に設けられた流量調節手段とを備え、前記バイパス流路を通して下流側から上流側へ戻る溶液の量を調節可能に構成されている薄膜形成装置。 - 長尺基材をその長手方向へ移送可能な移送手段と、材料溶液が供給されるキャビティを有する塗布ダイスと、前記塗布ダイスの前記キャビティ内を通過する前記長尺基材によって分離される前記キャビティの第1の空間へ材料溶液を供給する第1の材料溶液供給手段と、前記長尺基材によって分離される前記キャビティの第2の空間へ材料溶液を供給する第2の材料溶液供給手段とを備え、前記長尺基材を連続的に移送しながらその両面に前記塗布ダイスを用いてそれぞれ1種類以上の材料溶液を塗布し薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
前記第1の材料溶液供給手段による前記第1の空間への溶液供給圧力と前記第2の材料溶液供給手段による前記第2の空間への溶液供給圧力とを調整して、圧力差を制御することによって前記長尺基材の一方の面に形成される塗膜の厚みを制御する制御手段を備えた薄膜形成装置。 - 前記塗布ダイスを前記長尺基材の走行面と直交する方向へ移動させる移動手段を備える請求項9に記載の薄膜形成装置。
- 長尺基材をその長手方向へ移送可能な移送手段と、材料溶液が供給されるキャビティを有する塗布ダイスと、前記塗布ダイスの前記キャビティ内を通過する前記長尺基材によって分離される前記キャビティの第1の空間および第2の空間へ材料溶液を供給する材料溶液供給手段とを備え、前記長尺基材を連続的に移送しながらその両面に前記塗布ダイスを用いてそれぞれ1種類以上の材料溶液を塗布し薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
前記塗布ダイスは、前記キャビティに対する入口を形成するニップル部と、前記キャビティを形成する互い対向した一対のテーパー部および前記キャビティに対する出口を形成するダイ部とを有し、前記一対のテーパー部はそれぞれ前記ニップル部から前記ダイ部へ向かうほど互いの間隔が狭くなるように傾斜され、その傾斜はそれぞれ異なる角度に設定されている薄膜形成装置。 - 前記塗布ダイスを備える塗布装置の前段に、走行する前記長尺基材の表面を洗浄または洗浄および表面改質する前処理装置を備える請求項7〜11のいずれかに記載の薄膜形成装置。
- 前記塗布ダイスを備える塗布装置の後段に、前記長尺基材の表面に形成された塗膜を加熱して溶媒を揮発除去する乾燥または乾燥および膜成分の分解もしくは結晶化を行なう熱処理装置を備える請求項7〜12のいずれかに記載の薄膜形成装置。
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