JP2014210217A - 塗膜材の塗布装置、長尺部材への塗膜形成方法 - Google Patents

塗膜材の塗布装置、長尺部材への塗膜形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 長尺部材の破断を抑制するとともに、従来と比較して長尺部材の速度を上げることが可能な薄膜の形成装置等を提供する。【解決手段】 ダイス5aとダイス5bが筒状部3を介して離間して一直線上に配置される。ダイス5a、5bは、それぞれ、上部のダイス部6と、下部のガイド部8とから構成される。筒状部3の端部は、ダイス5a、5bとシール部材15を介して接触する。筒状部3には、減圧装置7が接続される。したがって、減圧装置7によって、筒状部3内部は減圧される。この際、筒状部3とダイス5a、5bの間にはシール部材15が設けられるため、筒状部3とダイス5a、5bとの隙間から、エア等がリークすることを防止することができる。なお、筒状部3は、例えば石英管である。【選択図】図1

Description

本発明は、長尺部材の表面に塗膜材を塗布する塗膜材の塗布装置およびこれを用いた長尺部材への塗膜材形成方法に関するものである。
例えば太陽電池パネルのような発電機器は、基材に機能性薄膜を形成して作製される。このような機能性薄膜は、例えば、真空蒸着やCVD等の各種の大型・真空プロセスの他、小さなプロセス領域や非真空系を用いたロール・ツー・ロールプロセス等によって形成される。
一方、特に高速でこのような機能性薄膜を形成する方法として、ダイスによる塗布方法がある。ダイスによる塗布方法では、数百m/分以上での塗膜形成が可能である。
図4は、長尺部材へ塗膜材を塗布する従来の塗布装置100を示す概略断面図である。ダイス101は、上部のダイス部111と、下部のガイド部112とから構成される。上部のダイス部111には、キャビティ113が設けられ、図示を省略した塗膜材供給部から、所定量の塗膜材が連続して供給される(図中矢印H方向)。長尺部材105は、ダイス101内(ダイス部111とガイド部112の間)を通過する。この際、塗膜材103を長尺部材105の上面のみに塗布する場合は、長尺部材105の下面は、ガイド部112の上面に接触する。一方、ダイス部側と長尺部材105の上面には隙間が設けられる。なお、塗膜材103を長尺部材105の上面と下面の両方に塗布する場合は、ダイス部側と長尺部材105の上面および下面に隙間が設けられる。
このような、ダイスによって塗膜材を塗布する方法としては、例えば、長尺基材を連続的に移送しながら、その一方の表面に所定の間隔をおいて対向配置されたキャビティを有する塗布ダイスを用いて、塗布ダイスのキャビティ内へ所定の圧力で材料溶液を供給しながら、材料溶液により生じる塗布ダイスへの反発力が所定の値に保たれるように塗布ダイスへの荷重を制御する薄膜形成方法がある(特許文献1)。
特開2010−274241号公報
一方、塗膜材103の種類によっては、長尺部材105に塗布された塗膜材103を、図示を省略した加熱ヒータ等によって加熱して乾燥する必要がある。この場合には、長尺部材105を連続的に移動させながら、加熱範囲において、塗膜材103が乾燥するだけの加熱を行う必要がある。したがって、長尺部材105の速度を速めるためには、加熱ヒータによる発熱量を高める必要がある。
しかし、加熱ヒータの加熱を強くしすぎると、部分的な過熱などよって長尺部材105が破断する恐れがある。したがって、このような長尺部材105の破断を防止するとともに、塗膜材103を十分に乾燥させるためには、長尺部材105の移動速度には限界があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、長尺部材の破断を抑制するとともに、従来と比較して長尺部材の速度を上げることが可能な薄膜の形成装置等を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、長尺部材への塗膜材の塗布装置であって、第1のダイスと、前記第1のダイスと離間して配置される第2のダイスと、前記第1のダイスと前記第2のダイスとの間に配置される筒状部と、を具備し、前記第1のダイスは、前記第1のダイスを通過する長尺部材に塗膜材を連続して塗布可能であり、前記第2のダイスは、前記第2のダイスを通過する長尺部材に液状部材を連続して塗布可能であり、前記第1のダイスと前記筒状部の間、および前記第2のダイスと前記筒状部との間がシールされ、前記筒状部には減圧装置が接続され、前記筒状部の内部を減圧することが可能であることを特徴とする塗膜材の塗布装置である。
前記筒状部は、隔壁によって、溶媒供給部と減圧部に区分されており、前記溶媒供給部には揮発した溶媒が導入され、前記減圧部には、前記減圧装置が接続され前記第1のダイスから導出された長尺部材は、前記溶媒供給部を通過し、前記隔壁に形成された孔を通過して、前記減圧部に導入してもよい。
第1の発明によれば、一対のダイスの間に筒状部を設け、筒状部内を減圧することで、短時間で塗膜材を乾燥させることができる。このため、乾燥の際の加熱温度を過剰に高くする必要がなく、長尺部材の破断を抑制することができる。
また、一対のダイスと筒状部との間はシールされるため、筒状部内を効率よく減圧することができる。また、一対のダイスには、それぞれ、塗膜材と液状部材が供給され、長尺部材がそれぞれのダイスを通過する際、ダイスと長尺部材との隙間が塗膜材または液状部材で塞がれる。このため、より効率よく筒状部内を減圧することができる。
また、このようにダイス間を密閉することで、乾燥時における異物の付着を防止できるとともに、減圧のために吸引したガスから溶媒を回収することで溶媒の再利用も可能である。
また、筒状部の内部を隔壁によって分割し、塗膜材を塗布するダイスの出側を溶媒供給部とすることで、ダイスの出口近傍での塗膜材の乾燥を防止することができる。このため、ダイスの出口近傍に、塗膜材の固形物などが付着することを防止することができる。また、隔壁の後方は減圧部となるため、塗膜材を効率よく乾燥させることができる。
第2の発明は、長尺部材への塗膜材の塗布方法であって、第1のダイスと、前記第1のダイスと離間して配置される第2のダイスと、前記第1のダイスと前記第2のダイスとの間に配置される筒状部と、を具備する塗装装置を用い、前記筒状部には減圧装置が接続され、前記第1のダイスと前記筒状部の間、および前記第2のダイスと前記筒状部との間がシールされ、前記第1のダイスに塗膜用の塗料を供給しつつ前記第1のダイスに長尺部材を連続して通過させ、前記第1のダイスで表面に塗膜材が塗布された長尺部材を減圧された前記筒状部に通過させ、前記塗膜材を乾燥させ、前記第2のダイスに液状部材を供給しつつ、前記塗膜材が乾燥した長尺部材を前記第2のダイスに通過させ、前記第1のダイスと長尺部材の間が前記塗膜材でシールされ、前記第2のダイスと長尺部材との間が前記液状部材によりシールされることを特徴とする長尺基材への塗膜形成方法である。
前記液状部材は、前記塗膜材によって形成された塗膜に対して相溶性を有さず、前記液状部材を乾燥させることで、長尺部材上に前記塗膜材による塗膜のみを形成することが望ましい。
前記液状部材は、前記塗膜材によって形成された塗膜に対して相溶性を有さず、前記液状部材を乾燥させることで、基材上に形成された前記塗膜材による塗膜上に保護膜を形成してもよい。
第2の発明によれば、筒状部を減圧することで、長尺部材に効率よく塗膜材を塗布することができる。また、塗膜材と液状部材とが相溶性を有しないため、液状部材を塗布した際に、乾燥した塗膜材が再度溶解することを防止することができる。また、液状部材が揮発性の高いものであれば、液状部材を揮発させることで、長尺部材には、塗膜材による薄膜のみを残存させることができる。
また、液状部材が塗膜材と相溶性を有さず、液状部材を乾燥させると、保護膜を形成することで、長尺部材に容易に保護膜を形成することができる。
本発明によれば、長尺部材の破断を抑制するとともに、従来と比較して長尺部材の速度を上げることが可能な薄膜の形成装置等を提供することができる。
塗布装置1の構造を示す断面図。 塗布装置1の部分拡大図であり、(a)は図1のE部拡大図、(b)は図1のF部拡大図。 塗布装置1aの構造を示す断面図。 従来の塗布装置100の構造を示す断面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、塗布装置1を示す側方断面図である。塗布装置1は、主に、筒状部3、ダイス5a、5b、減圧装置7等から構成される。なお、以下の説明において、基材である長尺部材9の上面に対して塗膜材11を塗布する方法について説明する。
ダイス5aとダイス5bが筒状部3を介して離間して一直線上に配置される。ダイス5a、5bは、それぞれ、上部のダイス部6と、下部のガイド部8とから構成される。ガイド部8は、長尺部材9を下方から保持する部材である。すなわち、長尺部材9は、ガイド部8と接触する。ダイス部6は、ガイド部8の上方に配置される。ダイス部6は、内部にキャビティ10を有する。ダイス部6の例えば長尺部材9の供給側の側面には配管が接続される。
ダイス5aのダイス部6内部のキャビティに対して、外部の図示を省略した加圧容器もしくはディスペンサー等の塗膜材供給部から、配管を介して塗膜材11を連続して送り込むことができる(図中矢印B方向)。このとき、塗膜材11の圧力もしくは流量が制御される。
同様に、ダイス5bのダイス部6内部のキャビティに対して、外部の図示を省略した加圧容器もしくはディスペンサー等の液状部材供給部から、配管を介して液状部材13を連続して送り込むことができる(図中矢印C方向)。このとき、液状部材13の圧力もしくは流量が制御される。
なお、塗膜材11の材質は、例えばPVDF(PolyVinylidene DiFluoride)、PZT(lead zirconate titanate)、P3HT(poly(3−hexylthiophene−2,5−diyl))、PCBM([6,6]−Phenyl−C61−Butyric Acid Methyl Ester)、PEDOT:PSS(poly(3,4−ethylenedioxythiophene):poly(styrene sulfonate))などの物質を、水、トルエン、クロロホルム、ジクロロベンゼン、アセトンなどの溶媒に溶解したものであるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
図2(a)は、筒状部3とダイス5aとの接続部近傍の拡大図である。筒状部3の端部は、ダイス5a(ダイス部6またはガイド部8)とシール部材15を介して接触する。シール部材15は、例えばOリングである。すなわち、筒状部3とダイス5aとの間は気密に接合される。
同様に、図2(b)は、筒状部3とダイス5bとの接続部近傍の拡大図である。筒状部3の端部は、ダイス5b(ダイス部6またはガイド部8)とシール部材15を介して接触する。シール部材15は、例えばOリングである。すなわち、筒状部3とダイス5bとの間は気密に接合される。
筒状部3には、減圧装置7が接続される。したがって、減圧装置7によって、筒状部3内部は減圧される。この際、筒状部3とダイス5a、5bの間にはシール部材15が設けられるため、筒状部3とダイス5a、5bとの隙間から、エア等がリークすることを防止することができる。なお、筒状部3は、例えば石英管である。
図2(a)に示すように、ダイス5aのガイド部8とダイス部6との間を長尺部材9が通過する。この際、長尺部材9の上面側が、ダイス部6のキャビティに露出する。長尺部材9とダイス部6の内面との間の隙間には、塗膜材11が充填されている。したがって、長尺部材9の上面側は、キャビティ内の塗膜材11と接触し、長尺部材9とダイス部6の内面との間の隙間が塞がれる。
なお、長尺部材9の両側面とダイス部6およびガイド部8の内側面との間にはわずかに隙間が形成される。長尺部材9の側面には、必ずしも塗膜材11を塗布する必要がない場合もあるが、長尺部材9と、ダイス部6およびガイド部8の内側面との間に隙間が形成されないと、長尺部材9を、塗布装置1内をスムーズに通過させることができない。したがって、長尺部材9を塗布装置1内で高速で通過させることが可能な程度に、可能な限り小さな隙間が形成される。なお、この隙間は、塗膜材11によって塞がれる。
長尺部材9の下面の少なくとも一部は、ダイス5aのガイド部8と接触する。ここで、ガイド部8上を進行する長尺部材9には、キャビティ内の塗膜材11の圧力が付与されるとともに、長尺部材9の供給および巻き取り装置により所定の張力が与えられる。また、長尺部材9は、張力が付与された状態(直線状)に対して、ガイド部8によって、やや上方に持ち上げられた状態で保持される。すなわち、長尺部材9によってガイド部8は、下方へ押さえつけられる。このようにすることで、ダイス5aのガイド部8と長尺部材9とを密着させ、長尺部材9の下面とガイド部8との隙間が塞がれる。
同様に、図2(b)に示すように、ダイス5bのガイド部8とダイス部6との間を長尺部材9が通過する。この際、長尺部材9の上面側が、ダイス部6のキャビティに露出する。長尺部材9とダイス部6の内面との間の隙間には、液状部材13が充填されている。したがって、長尺部材9の上面側は、キャビティ内の液状部材13と接触し、長尺部材9とダイス部6の内面との間の隙間が塞がれる。
なお、長尺部材9の両側面とダイス部6およびガイド部8の内側面との間には、長尺部材9を塗布装置1内で高速で通過させることが可能な程度に、可能な限り小さな隙間が形成される。なお、この隙間は、液状部材13によって塞がれる。
長尺部材9の下面の少なくとも一部は、ダイス5bのガイド部8と接触する。ここで、ガイド部8上を進行する長尺部材9には、キャビティ内の液状部材13の圧力が付与されるとともに、長尺部材9の供給および巻き取り装置により所定の張力が与えられる。また、長尺部材9は、張力が付与された状態(直線状)に対して、ガイド部8によって、やや上方に持ち上げられた状態で保持される。すなわち、長尺部材9によってガイド部8は、下方へ押さえつけられる。このようにすることで、ダイス5bのガイド部8と長尺部材9とを密着させ、長尺部材9の下面とガイド部8との隙間が塞がれる。
前述したように、減圧装置7を稼働させると、筒状部3内部のエア等を吸引することができる(図中矢印D)。また、筒状部3は、ダイス5a、5bとの隙間がシール部材15で塞がれるとともに、ダイス5a、5bと長尺部材9との隙間が、塗膜材11または液状部材13で塞がれる。したがって、筒状部3内を確実に減圧状態に保つことができる。
ここで、塗膜材11は、溶剤系の液状部材である。すなわち、溶剤が揮発することで塗膜材が乾燥し、塗膜が形成される。前述したように、筒状部3の内部は減圧されている。したがって、従来の常圧下と比較して、溶剤をより速く揮発させることができる。したがって、従来よりも高速に長尺部材9を移動させても、塗膜材を乾燥させることができる。特に、本発明では、長尺部材9とダイス部6との隙間が、塗膜材11または液状部材13で塞がれるため、長尺部材9とダイス部6との隙間からエア等が浸入することを防止し、効率よく減圧を保つことができる。
なお、筒状部3の外周部に、図示を省略した加熱装置を配置してもよい。この場合でも、従来の常圧下と比較して、より低温で塗膜材を乾燥させることができる。このため、過熱による長尺部材9の破断等を防止することができる。
なお、ダイス部6の入口形状は長尺部材9の幅方向に一様な形状が望ましいが、円形であっても良い。
ここで、長尺部材9は、長手方向に連続した部材であり、例えば、径が数μm〜数mmであり、断面が丸、矩形等の繊維状基材(線状体)であってもよく、幅が数mm以上で厚さが数μm〜数mmの平板状基材であってもよい。また、長尺部材9の材質は例えば、ガラス、樹脂、金属であるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
次に、長尺部材9の表面に塗膜材11に塗膜を形成する方法について説明する。長尺部材9は、ホビン等から供給装置(図示省略)により、長尺部材9前処理装置(図示省略)へ送られる。供給装置から連続して巻き出される長尺部材9は、前処理装置によっての表面の洗浄・表面改質が行われる。例えば、走行する長尺部材9に対して所定の成分のガス(プラズマが望ましい)や液体を照射もしくは浸漬して長尺部材9の表面の洗浄や表面改質が行われる。
前処理装置の後工程には塗布装置1が配置される。なお、前処理装置から塗布装置1にかけては不活性ガスを満たす等により長尺部材9が外気にさらされない構造にするのが望ましい。塗布装置1に導入された長尺部材9は、まず、ダイス5aを通過する(図中矢印A方向)。この際、ダイス5aのダイス部6内に供給される塗膜材11が長尺部材9の上面に塗布される。なお、塗膜材11の塗布量は、ダイス部6と長尺部材9上面とのギャップおよび塗膜材11の供給圧力によって制御される。
ダイス5aから出た長尺部材9は、筒状部3内部を通過する。前述したように、筒状部3では、長尺部材9に塗布された塗膜材11が乾燥する。この際、筒状部3とダイス5a、5bとの隙間がシール部材15で塞がれるとともに、ダイス5a、5bと長尺部材9との隙間が、塗膜材11または液状部材13で塞がれる。したがって、筒状部3内を確実に減圧状態に保つことができる。
筒状部3を通過し、塗膜材11が乾燥して塗膜が形成された長尺部材9は、ダイス5bに導入される。ダイス5bでは、ダイス5bのダイス部6内に供給される液状部材13が長尺部材9の塗膜上面に塗布される。ここで、液状部材13としては、塗膜材11と相溶性がないものが適用される。このようにすることで、液状部材13によって塗膜が溶解することがない。
また、液状部材13としては、例えば、揮発性の高いアルコールや水など、乾燥による残渣のないものが望ましい。このようにすることで、ダイス5bを通過後、液状部材13を完全に乾燥させると、長尺部材9上には塗膜のみを形成することができる。
また、液状部材13としては、塗膜材11と相溶性がなく、塗膜上に保護層を形成可能なものでもよい。保護膜を形成可能であれば、液状部材13は例えば紫外線硬化樹脂等であってもよい。
このようにして、長尺部材9に所望の厚みの塗膜が形成された後、長尺部材9が図示を省略した巻き取り装置によって巻き取られる。このようにして、塗膜材11が塗布された長尺部材9を形成することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、減圧された筒状部3内に塗膜材11が塗布された長尺部材9を通過させるため、塗膜材11の高速乾燥が可能となる。したがって、長尺部材9の線速を上げても、塗膜材11の乾燥能力を確保することができる。
特に、筒状部3とダイス5a、5bの間にはシール部材15が設けられるため、筒状部3とダイス5a、5bの間からエア等がリークすることがない。また、ダイス部6と長尺部材9との間は、塗膜材11または液状部材13によって塞がれるため、この隙間からエア等がリークすることがない。
また、液状部材13を完全に揮発させることで、長尺部材9上には塗膜のみを形成することができる。また、液状部材13によって塗膜材による塗膜上に保護膜を積層することもできる。
次に、第2の実施の形態について説明する。図3は、塗布装置1aを示す側方断面図である。なお、以下の説明において、塗布装置1と同様の構成については、図1、図2と同様の符号を付し、重複する説明を省略する。塗布装置1aは、塗布装置1と同様の構成を具備するが、隔壁部17および溶媒供給装置19が用いられる点で異なる。
塗布装置1aでは、筒状部3が、隔壁部17によって内部が区分される。ダイス5a側の筒状部3には、溶媒供給装置19が接続される。ダイス5b側の筒状部3には、減圧装置7が接続される。すなわち、筒状部3の内部が、溶媒供給装置19と接続された溶媒供給部と、減圧装置7が接続された減圧部に区分される。
なお、隔壁部17と筒状部3との間には、図示を省略したシール部材が設けられる。隔壁部17には、長尺部材9が貫通可能な孔が設けられる。隔壁部17の孔は、長尺部材9に対して十分に大きいため、隔壁部17と長尺部材9(および長尺部材9に塗布された塗膜材11)と接触することがない。
ダイス5aから出た長尺部材9は、筒状部3の溶媒供給部に導入される。溶媒供給部には、溶媒供給装置19から揮発した溶媒が供給される。このため、溶媒供給部内の溶媒の分圧が上昇する。したがって、溶媒供給部内においては、塗膜材11の溶媒の揮発が進行せず、乾燥が抑制される。
次に、長尺部材9は、溶媒供給部から隔壁部17を介して、減圧部に導入される。減圧部では、前述したように、長尺部材9に塗布された塗膜材11が乾燥する。すなわち、隔壁部17で区分されたダイス5a側の溶媒供給部においては、塗膜材11の乾燥を抑制し、ダイス5b側の減圧部において、塗膜材11の乾燥を促進させる。
第2の実施の形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、溶媒供給部において、塗膜材11の乾燥を抑制するため、ダイス5aのダイス部6の出口近傍に、塗膜材11の固形物(塗膜材11が付着したものが直ちに乾燥して固化したもの)の付着および堆積を抑制することができる。このため、長尺部材9上に塗布された塗膜材11への汚れや傷の発生を抑制することができる。
また、隔壁部17は、長尺部材9と接触することがないため、減圧部側の壁面等に塗膜材11が付着することがない。このため、塗膜材11の固形物の付着や堆積を防止することができる。
なお、溶媒供給部に供給された溶媒は、隔壁部17の孔を通って減圧部側に流入するが、溶媒供給部に対して減圧部の大きさを十分に大きくし、減圧装置7によって内部の溶媒を吸引することで、減圧部を減圧状態に保持することができる。
以下に、本発明の一実施例を示す。図3に示す塗布装置1aを用いて長尺部材へ塗膜材を塗布した。
長尺部材9として、厚さ100μmのポリエチレンテレフタラート(PET)に酸化インジウムスズ(ITO)が製膜されたものを幅5mmにスリット加工したものを用いた。塗膜材としては、導電性ポリマー材料であるpoly(3,4−ethylenedioxythiophene):poly(styrene sulfonate) (PEDOT:PSS) 水分散液(Heraeus社製:CLEVIOS P AI 4083(商品名))を用いた。また、液状部材としてはトルエンを用いた。
長尺部材の進行速度を5m/minとし、長尺部材9の表面に厚さ約150nmの塗膜を形成した。このとき、ダイス5aと隔壁部17により形成された溶媒供給部には溶媒としてトルエンを供給した。また、筒状部内部を10kPaに減圧するとともに、塗膜材11を乾燥・熱処理装置によって150℃を超えない温度で乾燥した。
さらに、塗膜が形成された長尺部材9を巻き取り装置によって巻き取った。以上により、長尺部材の表面に塗膜が形成された。
本実施例によれば、塗膜材11の高速乾燥が可能となり、筒状部内部を減圧しない場合と比較して約2倍の速度で塗膜の形成が可能であった。また、溶媒供給部を設けたことで、ダイス5aのダイス部6の出口近傍に塗膜材11が付着することがなく、形成された塗膜には塗膜材11の固形物の付着や堆積が観察されなかった。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、塗布装置1、1aにおいて、塗膜材11が揮発した溶媒をより効率よく減圧装置7に流すために、減圧部に、乾燥空気などの気体を、減圧レベルが確保できる程度にわずかに導入することもできる。
また、塗膜材11を長尺部材9の上面に形成する場合の例を示したが、上面と下面の両方に塗布する場合にも用いることができる。
1、1a………塗布装置
3………筒状部
5a、5b………ダイス
6………ダイス部
7………減圧装置
8………ガイド部
9………長尺部材
10………キャビティ
11………塗膜材
13………液状部材
15………シール部材
17………隔壁部
19………溶媒供給部
100………塗布装置
101………ダイス部
103………塗膜材
105………長尺部材
111………ダイス部
112………ガイド部
113………キャビティ

Claims (5)

  1. 長尺部材への塗膜材の塗布装置であって、
    第1のダイスと、
    前記第1のダイスと離間して配置される第2のダイスと、
    前記第1のダイスと前記第2のダイスとの間に配置される筒状部と、
    を具備し、
    前記第1のダイスは、前記第1のダイスを通過する長尺部材に塗膜材を連続して塗布可能であり、
    前記第2のダイスは、前記第2のダイスを通過する長尺部材に液状部材を連続して塗布可能であり、
    前記第1のダイスと前記筒状部の間、および前記第2のダイスと前記筒状部との間がシールされ、
    前記筒状部には減圧装置が接続され、前記筒状部の内部を減圧することが可能であることを特徴とする塗膜材の塗布装置。
  2. 前記筒状部は、隔壁によって、溶媒供給部と減圧部に区分されており、前記溶媒供給部には揮発した溶媒が導入され、前記減圧部には、前記減圧装置が接続され前記第1のダイスから導出された長尺部材は、前記溶媒供給部を通過し、前記隔壁に形成された孔を通過して、前記減圧部に導入することを特徴とする請求項1記載の塗膜材の塗布装置。
  3. 長尺部材への塗膜材の塗布方法であって、
    第1のダイスと、前記第1のダイスと離間して配置される第2のダイスと、前記第1のダイスと前記第2のダイスとの間に配置される筒状部と、を具備する塗装装置を用い、前記筒状部には減圧装置が接続され、前記第1のダイスと前記筒状部の間、および前記第2のダイスと前記筒状部との間がシールされ、
    前記第1のダイスに塗膜用の塗料を供給しつつ前記第1のダイスに長尺部材を連続して通過させ、前記第1のダイスで表面に塗膜材が塗布された長尺部材を減圧された前記筒状部に通過させ、前記塗膜材を乾燥させ、前記第2のダイスに液状部材を供給しつつ、前記塗膜材が乾燥した長尺部材を前記第2のダイスに通過させ、
    前記第1のダイスと長尺部材の間が前記塗膜材でシールされ、前記第2のダイスと長尺部材との間が前記液状部材によりシールされることを特徴とする長尺基材への塗膜形成方法。
  4. 前記液状部材は、前記塗膜材によって形成された塗膜に対して相溶性を有さず、前記液状部材を乾燥させることで、長尺部材上に前記塗膜材による塗膜のみを形成することを特徴とする請求項3記載の長尺基材への塗膜形成方法。
  5. 前記液状部材は、前記塗膜材によって形成された塗膜に対して相溶性を有さず、前記液状部材を乾燥させることで、基材上に形成された前記塗膜材による塗膜上に保護膜を形成することを特徴とする請求項3記載の長尺基材への塗膜形成方法。
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