JP2000005685A - ダイコータ - Google Patents

ダイコータ

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JP2000005685A
JP2000005685A JP19495598A JP19495598A JP2000005685A JP 2000005685 A JP2000005685 A JP 2000005685A JP 19495598 A JP19495598 A JP 19495598A JP 19495598 A JP19495598 A JP 19495598A JP 2000005685 A JP2000005685 A JP 2000005685A
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die
metal web
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lip
roll
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JP19495598A
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Takefumi Yoshikawa
武文 吉川
Masaharu Asanuma
正治 浅沼
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗工条件の変動や変更に拘らず、搬送中の金
属ウェブに対する塗料の付着状態を安定させることが出
来、一層均一な塗膜を形成し得るダイコータを提供す
る。 【解決手段】 バックアップロール(2)の下方半径程
度内に近接してリップ(1B,1C)が配置されるダイ
(1)と、リップ(1B,1C)から離間してその下方
に配置されたオフセットロール(13)と、オフセット
ロール(13)の位置を水平方向に制御することでバッ
クアップロール(2)側へ上向する金属ウェブ(W)の
塗工用パスライン(PL)がリップ(1B,1C)側へ
傾倒するオーバハング角度を調節可能なオフセットロー
ル制御機構と、ダイ(1)の水平移動機構と、塗料の圧
力検出手段とを備える。オフセットロール制御機構は、
検出された塗料圧力が基準値よりも上昇した場合、オー
バハング角度を大きくし、塗料圧力が基準値よりも低下
した場合、オーバハング角度を小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイコータに関す
るものであり、詳しくは、金属ウェブの表面にオフセッ
トで連続塗工を行うダイコータであって、塗工条件の変
動や変更に拘らず、搬送中の金属ウェブに対する塗料の
付着状態を安定させることが出来、一層均一な塗膜を形
成し得るダイコータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイコータは、塗料吐出用のスロットが
水平に開口されたリップを前縁に有するダイと、当該ダ
イの近傍に配置され且つウェブを巻回してその表面をダ
イのリップに対向させるバックアップロールとを備え、
ダイのリップに対向して下方から上方にウェブを搬送し
つつバックアップロール上でウェブ表面に連続塗工する
装置である。本出願人は、主に、金属ウェブに連続塗工
するダイコータとして、例えば、ダイを分解することな
く容易に塗工幅の調整が可能なダイコータ(特開平6−
198240号公報)、ダイを分解することなく容易に
塗料の変更が可能なダイコータ(特開平6−47334
号公報)等を先に特許出願済みである。
【0003】前記のダイコータにおいては、ムラのない
均一な塗膜が形成される様に、金属ウェブの表面の塗膜
状態を適宜観察しつつダイの位置を調整することによ
り、リップと金属ウェブとの間のギャップを適正に保持
しなければならない。また、この様なダイコータにおい
ては、金属ウェブがダイのリップに若干被さる様な状態
で上方に搬送される、所謂オフセットによる塗工を行う
場合がある。この場合、バックアップロールの例えば上
方には、金属ウェブを巻回するオフセットロールが配設
され、このオフセットロールにより、バックアップロー
ル側から上向してダイのリップに対面する金属ウェブの
塗工用パスラインが形成される。斯かるオフセットロー
ルを使用した塗工は、特に、厚さの薄い金属ウェブに対
して均一な厚さの塗膜を形成する上で有効である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、オフセット
塗工においては、ダイのリップを金属ウェブに幾分押し
付けた状態で塗料を吐出するが、塗工開始時における前
記ギャップの初期の調整だけでは塗工状態を十分にコン
トロール出来ないことが見出された。すなわち、オフセ
ット塗工においては、塗料の粘度や温度の変動、あるい
は、金属ウェブの搬送速度、厚み、張力などの条件が塗
工状態に大きく影響し、例えば、塗料の粘度が高くなっ
た場合には塗装不良(ハゲ)が発生し、反対に、塗料の
粘度が低くなった場合には塗料の流れ(タレ)が発生す
るという知見を得た。
【0005】本発明は、前記の知見に基づき、オフセッ
トに設定されたダイコータにおける塗工不良を一層低減
すべくなされたものであり、その目的は、塗工条件の変
動や変更に拘らず、搬送中の金属ウェブに対する塗料の
付着状態を安定させることが出来、一層均一な塗膜を形
成し得るダイコータを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、第1の発明は、金属ウェブを搬送しつつその表面に
連続塗工するダイコータであって、前記金属ウェブが巻
回されるバックアップロールと、塗料吐出用のスロット
が水平に開口されたリップを前縁に有し且つ当該リップ
が前記バックアップロールに近接してその下方半径程度
内に配置されるダイと、前記ダイのリップから離間して
その下方に配置され且つ金属ウェブが巻回されることに
よりバックアップロール側へ上向する金属ウェブの塗工
用パスラインを形成するオフセットロールと、当該オフ
セットロールを水平方向に位置制御して前記塗工用パス
ラインを前記ダイのリップ側へ傾倒させ且つその垂直面
からのオーバハング角度を調節可能なオフセットロール
制御機構と、前記ダイを進退させてそのリップを塗工用
パスラインに対向させる水平移動機構とを備え、かつ、
前記ダイに至る塗料供給流路には、塗料圧力を検出する
圧力検出手段が設けられ、前記オフセットロール制御機
構は、前記圧力検出手段によって検出された塗料圧力が
基準値より上昇した場合、前記オーバハング角度を大き
くし、塗料圧力が基準値よりも低下した場合、前記オー
バハング角度を小さくする様に前記オフセットロールの
位置を設定する機能を有していることを特徴とする。
【0007】また、第2の発明は、第1の発明と同様の
ダイ、バックアップロール、オフセットロール、オフセ
ットロール制御機構及び水平移動機構を備えたダイコー
タであって、前記ダイに至る塗料供給流路には、塗料温
度を検出する温度検出手段が設けられ、前記オフセット
ロール制御機構は、前記温度検出手段によって検出され
た塗料温度が基準値よりも上昇した場合、前記オーバハ
ング角度を小さくし、塗料温度が基準値よりも低下した
場合、オーバハング角度を大きくする様に前記オフセッ
トロールの位置を設定する機能を有している。
【0008】一方、第3の発明は、第1の発明と同様の
ダイ、バックアップロール、オフセットロール、オフセ
ットロール制御機構及び水平移動機構を備えたダイコー
タであって、前記オフセットロール制御機構は、金属ウ
ェブの搬送速度が速い場合、前記オーバハング角度を大
きくし、金属ウェブの搬送速度が遅い場合、前記オーバ
ハング角度を小さくする様に前記オフセットロールの位
置を設定する機能を有していることを特徴とする。
【0009】また、第4の発明は、第1の発明と同様の
ダイ、バックアップロール、オフセットロール、オフセ
ットロール制御機構及び水平移動機構を備えたダイコー
タであって、前記オフセットロール制御機構は、金属ウ
ェブの厚みが薄い場合、前記オーバハング角度を大きく
し、金属ウェブの厚みが厚い場合、前記オーバハング角
度を小さくする様に前記オフセットロールの位置を設定
する機能を有していることを特徴とする。
【0010】さらに、第5の発明は、第1の発明と同様
のダイ、バックアップロール、オフセットロール、オフ
セットロール制御機構及び水平移動機構を備えたダイコ
ータであって、前記オフセットロール制御機構は、金属
ウェブの張力が小さい場合、前記オーバハング角度を大
きくし、金属ウェブの張力が大きい場合、前記オーバハ
ング角度を小さくする様に前記オフセットロールの位置
を設定する機能を有していることを特徴とする。
【0011】また、第6の発明は、第1の発明と同様の
ダイ、バックアップロール、オフセットロール、オフセ
ットロール制御機構及び水平移動機構を備えたダイコー
タであって、金属ウェブの搬送速度を(U)、金属ウェ
ブの厚みを(t)、金属ウェブの塗工用パスラインの張
力を(u)、塗工用パスラインとダイの上側リップの下
縁との間隔を(g)、塗工用パスラインとダイの上側リ
ップの上縁との間隔で定まる塗工厚を(h)、ダイの上
側リップの上下方向の厚みを(l)、塗工用パスライン
上へ投影された上側リップの上下方向の厚みを(L)、
塗料の粘度を(μ)、塗工用パスラインにおけるダイの
リップより上方部分が垂直面からダイ側へ傾倒する上部
オーバハング角度を(φ)、塗工用パスラインにおける
ダイのリップより下方部分が垂直面からダイ側へ傾倒す
る角度であって、塗工厚(h)に応じて定まる下部オー
バハング角度を(α)、上部オーバハング角度(φ)か
ら下部オーバハング角度(α)を減じた残りのオフセッ
ト角度を(β)とし、かつ、塗工用パスラインに対する
塗料の押力を(P)、この塗料の押力(P)に対する塗
工用パスラインの抗力を(T)としたとき、前記オフセ
ットロール制御機構は、次式の関係を満足する様に前記
オフセットロールの位置を設定する機能を有している。
【数2】φ=α+β P=T P={(6μ・U・L2)/(K−1)2・h2}・{l
nK−2(K−1)/(K+1)} T=t・u・sinβ K=g/h g=lsinα+h
【0012】前記の第1〜6の発明に係るダイコータに
おいて、オフセットロール制御機構は、前記の特定の条
件に基づいてオフセットロールの位置を制御することに
より、金属ウェブの塗工用パスラインに対する塗料の押
力と、これに対する塗工用パスラインの抗力とのバラン
スを一定に保持し、金属ウェブの表面に対する塗料の付
着状態を安定させる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るダイコータの
実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係
るダイコータの構造例を一部断面として概略的に示す側
面図である。図2は図1におけるダイ及びその近傍のバ
ックアップロールに巻回された金属ウェブを示す部分側
面図である。図3は塗工用パスラインを形成するバック
アップロール、オフセットロール及びダイと塗工用パス
ラインのオーバハング角度との幾何学的関係を示す説明
図である。
【0014】本発明のダイコータは、図1に示す様に、
金属ウェブ(W)を搬送しつつその表面にオフセットで
連続塗工可能なダイコータであり、略凾体状に形成され
たフレームを利用して構成される。斯かるダイコータ
は、図2に示す様に、塗料吐出用のスロット(1A)が
水平に開口された上下のリップ(1B,1C)を前縁に
有するダイ(1)と、ダイ(1)のリップ(1B,1
C)に近接してその上方に配置され且つ金属ウェブ
(W)が巻回されるバックアップロール(2)とを備
え、前記リップ(1B,1C)は、バックアップロール
(2)の下方半径程度内に配置されている。
【0015】本発明において、金属ウエブ(W)として
は、例えば、アルミニウム、ステンレス、鋼、メッキ鋼
などの薄板が挙げられ、通常、その厚さは0.05〜
0.7mm程度である。一方、塗料としては、例えば、
フッ素樹脂、ポリエステル樹脂などを成分とするクリヤ
ー塗料、アルミニウム粉や黄銅粉などをメタリック顔料
とし、アクリル樹脂やアルキッド樹脂などをビヒクル樹
脂成分とするメタリック塗料などが挙げられる。
【0016】ダイ(1)は、図2に示す様に、細長に形
成された上下の金型(1D,1E)を組み付けて構成さ
れ、その内部には、長手方向に沿って塗料供給流路とし
てのマニホールド(1F)が水平に形成される。金型
(1D,1E)の分割面の間には、前記スロット(1
A)がマニホールド(1F)に連続して水平に形成さ
れ、このスロット(1A)は、ダイ(1)の正面側に突
設された上下一対のリップ(1B,1C)間に開口され
てる。斯かるダイ(1)は、幅広に形成された支持ブロ
ック(3)によって後端側から支持される。
【0017】ダイ(1)の左右両端には、フレキシブル
チューブ等から成る塗料供給用の流路(図示省略)が接
続され、そして、ポンプによって圧送される塗料は、前
記の塗料供給用の流路を通じてマニホールド(1F)に
供給され、スロット(1A)を介してリップ(1B,1
C)間から一定圧力で吐出される。
【0018】なお、図示しないが、マニホールド(1
F)には、スロット(1A)に介装される薄板状のディ
ッケルが先端に付設された中空のディッケルシャフトを
左右両端からそれぞれ挿入し、各ディッケル間の距離を
調整することによって金属ウェブ(W)に対する塗工幅
を調整したり、また、ディッケルシャフトの管内に塗料
遮断用ピグを液密かつ摺動自在に挿入し、何れかのディ
ッケルシャフトを選択的に遮断することによって塗料を
変更することも出来る。
【0019】また、図1に示す様に、ダイ(1)は、リ
ップ(1B,1C)と金属ウェブ(W)とのギャップを
調整するため、水平移動可能に構成される。すなわち、
ダイ(1)を進退させてそのリップ(1B,1C)を金
属ウェブ(W)の塗工用パスラインに対向させる水平移
動機構が設けられる。この水平移動機構は、前記ギャッ
プを一層高精度に且つ迅速に調整するため、ダイ(1)
の位置を大きな範囲で調整する水平粗動機構と、微小な
範囲で調整する水平微動機構とから構成される。これら
の水平移動機構を利用することにより、金属ウェブ
(W)の接続部分を避けるためのダイ(1)の後退操作
やリップ(1B,1C)に付着した異物の除去作業など
も迅速に行い得る。
【0020】前記ダイ(1)の水平粗動機構は、具体的
には、移動ベース(4)の移動機構として構成される。
すなわち、ダイ(1)は、前記の支持ブロック(3)を
介してダイベース(5)に取り付けられ、ダイベース
(5)は、水平フレーム(6)上にリニアガイドを介し
て配置された前記移動ベース(4)に搭載される。そし
て、移動ベース(4)は、水平フレーム(6)側に固定
されたシリンダ装置(7)の伸縮に応じて進退し、その
結果、ダイ(1)は、バックアップロール(2)に対し
て接近離間する方向へ比較的速い速さで水平移動する様
になされている。
【0021】一方、前記の水平微動機構は、ダイベース
(5)上におけるダイ(1)の移動機構として構成され
る。具体的には、ダイ(1)の支持ブロック(3)は、
ダイベース(5)上にリニアガイドを介して搭載され、
ダイベース(5)に取り付けられたシリンダ装置(8)
の伸縮に応じて進退する。その結果、ダイ(1)は、バ
ックアップロール(2)に対して離間接近する方向へ移
動可能になされている。しかも、ダイ(1)は、ダイベ
ース(5)から立設された櫓構造の支柱(9)の内側に
挿入されており、傾斜面に形成された支柱(9)の後側
面と幅広の支持ブロック(3)の後半部の間には、前記
の傾斜面と同一傾斜角度で一側面を形成された昇降可能
なコッター(10)が挿入される。
【0022】すなわち、ダイ(1)は、シリンダ装置
(8)の収縮により、コッター(10)を介して支柱
(9)に押圧されてダイベース(5)上における最前進
位置が規定されると共に、コッター(10)の昇降によ
り、バックアップロール(2)に対して接近離間する方
向へ微小な範囲で移動する様になされている。
【0023】また、本発明のダイコータにおいては、ダ
イ(1)が昇降機構を備えており、オポジット塗工とオ
フセット塗工を切り替え可能に構成される。具体的に
は、前記の移動ベース(4)は、水平な平板状の基盤の
前縁に枠組(4A)を略垂直に立ち上げて構成され、ダ
イベース(5)は、枠組(4A)に沿って付設されたリ
ニアガイドに取り付けられる。そして、ダイベース
(5)の底面側には、ジャッキ(11)が設けられ、斯
かるジャッキ(11)の伸縮により、ダイ(1)は、ダ
イベース(5)と共に昇降する様に構成される。
【0024】バックアップロール(2)としては、通
常、金属ウェブ(W)よりも硬度の高い金属製のロール
が使用される。バックアップロール(2)は、ダイ
(1)のリップ(1B,1C)に対して平行かつ並列に
配置され、金属ウェブ(W)の搬送ロールとしても機能
する。また、バックアップロール(2)の側方には、バ
ックアップロール(2)からの金属ウェブ(W)の引き
取り方向を規定するテンションロール(12)が水平に
配置される。
【0025】本発明のダイコータは、前記ダイ(1)の
リップ(1B,1C)から離間してその下方に配置され
且つ金属ウェブ(W)が巻回されることによりバックア
ップロール(2)側へ上向する金属ウェブ(W)の塗工
用パスライン(PL)を形成するオフセットロール(1
3)を備えている。このオフセットロール(13)は、
バックアップロール(2)に水平に配設されている。
【0026】また、本発明のダイコータは、前記オフセ
ットロール(13)を水平方向に位置制御して塗工用パ
スライン(PL)を(1)のリップ(1B,1C)側へ
傾倒させ且つその垂直面からのオーバハング角度を調節
可能なオフセットロール制御機構(図示省略)を備えて
いる。斯かるオフセットロール制御機構は、例えば、オ
フセットロール(13)をダイ(1)の進退方向と平行
な前後方向に水平に移動させるためのシリンダ装置(1
4)、シリンダ装置(14)の駆動を制御するための制
御手段(図示省略)等から成る。
【0027】シリンダ装置(14)は、オフセットロー
ル(13)の移動可能な軸受部を進退させる様に設けら
れる。また、前記の制御手段は、上述の様なダイ(1)
の水平移動機構および昇降機構を含む装置全体の作動を
制御するプログラムコントローラ等の制御装置(図示省
略)に含まれる。すなわち、制御装置は、金属ウェブ
(W)の厚さ、塗料の種類、塗工速度などの塗工条件に
基づき、ダイ(1)の位置や金属ウェブ(W)の搬送系
を制御し、そして、制御装置は、前記シリンダ装置(1
4)の駆動を制御する。なお、オフセットロール(1
3)の位置は、バックアップロール(2)側へ向かって
上向する金属ウェブ(W)の塗工用パスライン(PL)
の位置をセンサー(図示省略)で検知することにより検
出される。
【0028】そして、本発明のダイコータにおいては、
一層均一な塗膜を形成するため、塗料粘度が基準粘度よ
りも上昇した場合、図2及び図3に示す様に、塗工用パ
スライン(PL)が垂直面からダイ(1)のリップ(1
B,1C)側へ傾倒するオーバハング角度を大きくし、
反対に塗料粘度が基準粘度よりも低下した場合、オーバ
ハング角度を小さくする様にオフセットロール制御機構
がオフセットロール(13)を位置制御する。この場
合、ダイ(1)のリップ(1B,1C)より下方の塗工
用パスライン(PL)が垂直面からリップ(1B,1
C)側へ傾倒する下部オーバハング角度(α)が主とし
て増減され、ダイ(1)のリップ(1B,1C)より上
方の塗工用パスライン(PL)が垂直面からリップ(1
B,1C)側へ傾倒する上部オーバハング角度(φ)は
付随的に増減される。
【0029】ところで、ダイ(1)に供給される塗料の
粘度は、常に著しく変化するものではないので、適宜の
タイミングで測定して制御条件とすることができる。し
かしながら、塗料の性状変化に逐次対応して制御するた
めに塗料の粘度を連続的に測定するのは実際的ではな
い。そこで、本発明においては、塗料の粘度に代え、塗
料の供給圧力を検出し、検出された圧力に基づいてオフ
セットロール(13)の位置を制御する様にしている。
【0030】すなわち、本発明のダイコータにおいて、
ダイ(1)に至る塗料供給用の流路(上述のマニホール
ド(1F)に至る流路)、詳しくは、ダイ(1)の塗料
入口側と送液用のポンプの出口側(又はポンプ出口のフ
ィルタの出口側)には、塗料の圧力を検出する圧力検出
手段(図示省略)が設けられている。そして、前記オフ
セットロール制御機構は、前記2つの圧力検出手段によ
って検出された塗料の圧力差に基づいてオフセットロー
ル(13)の位置を制御し、塗料の圧力差が基準値より
も上昇した場合、オーバハング角度としての下部オーバ
ハング角度(α)を大きくし、塗料の圧力差が基準値よ
りも低下した場合、オーバハング角度としての下部オー
バハング角度(α)を小さくする様にオフセットロール
(4)の位置を設定する機能を有している。
【0031】あるいは、本発明のダイコータにおいて、
圧力検出手段は、ダイ(1)の塗料入口側のみに設けら
れ、前記オフセットロール制御機構は、塗装開始の直前
に所定流量で塗料を供給した際、圧力検出手段によって
検出された塗料の圧力に基づいて塗装開始時のオフセッ
トロール(13)の位置を制御し、塗料の圧力が基準値
よりも上昇した場合、オーバハング角度としての下部オ
ーバハング角度(α)を大きくし、塗料の圧力が基準値
よりも低下した場合、下部オーバハング角度(α)を小
さくする様にオフセットロール(13)の位置を設定す
る機能を有していてもよい。なお、前記の様な圧力検出
手段としては、一般的には、信号出力可能なブルドン管
式の圧力計が使用される。そして、オフセット塗工の場
合、上部オーバハング角度(φ)は、通常、0〜20°
の範囲、好ましくは0〜10°の範囲に設定される。
【0032】本発明のダイコータにおいては、図1に示
す様に、オフセットロール(13)、バックアップロー
ル(2)、テンションロール(12)に金属ウェブ
(W)が順次に巻回されることによって金属ウェブ
(W)の搬送パスラインが形成され、特に、オフセット
ロール(13)とバックアップロール(2)との間に
は、塗工用パスライン(PL)が形成される(図3参
照)。そして、前記の制御装置による塗料の供給系およ
び金属ウェブ(W)の搬送系の制御により、ダイ(1)
は、リップ(1B,1C)間のスロット(1A)からバ
ックアップロール(2)上を一定速度で搬送される金属
ウェブ(W)の表面に向け、一定流量で塗料を吐出す
る。
【0033】オフセットによる塗工操作において、オフ
セットロール制御機構は、前記の特定の条件に基づいて
オフセットロール(13)の位置を設定する。具体的に
は、塗料供給用の流路における種々の圧力に対して良好
な塗膜を形成し得る下部オーバハング角度(α)に応じ
たオフセットロール(13)の位置を試行により予め確
認し、推定処理して得たデータを制御装置に記憶してお
く。そして、塗工操作における実際の圧力に応じて所定
の下部オーバハング角度(α)となる様にオフセットロ
ール(13)を水平方向に位置制御する。その結果、本
発明のダイコータにおいては、金属ウェブ(W)の表面
に対する塗料の付着状態を安定させることが出来、塗料
の剥れ(ハゲ)や流れ(タレ)のない一層均一な塗膜を
形成できる。
【0034】下部オーバハング角度(α)を制御するこ
とにより、塗料の付着状態を安定させ得る理由として
は、次の様な理由が考えられる。すなわち、塗料の付着
状態は、塗料の付着力や金属ウェブ(W)の走行速度な
どに因る金属ウェブ(W)表面の塗料同伴力によって左
右され、ダイ(1)のスロット(1A)から吐出される
塗料の押力(P)と金属ウェブ(W)の抗力(T)との
バランス状態が崩れた場合は、塗料の剥れ(ハゲ)や流
れ(タレ)を惹起すると考えられる。具体的には、金属
ウェブ(W)の抗力(T)よりも塗料の押力(P)が大
きい場合(粘度が高い場合)には、塗料の粘着性が高く
且つ流動性が低いために塗料の剥れ(ハゲ)が発生し、
また、金属ウェブ(W)の抗力(T)よりも塗料の押力
(P)が小さい場合(粘度が低い場合)には、塗料の粘
着性が低く且つ流動性が高いために塗料の滴下(タレ)
が発生する。
【0035】また、本発明のダイコータにおいては、塗
料の圧力(粘度)に代えて塗料温度を検出し、検出され
た塗料温度に基づいてオフセットロール(13)の位置
を制御することも出来る。すなわち、上述の構成におい
て、前記の塗料供給流路には、塗料温度を検出するサー
ミスタや白金抵抗体などの温度検出手段(図示省略)が
設けられ、オフセットロール制御機構は、前記の温度検
出手段によって検出された塗料温度に基づいてオフセッ
トロール(13)の位置を制御し、塗料温度が基準値よ
りも上昇した場合、オーバハング角度としての下部オー
バハング角度(α)を小さくし、塗料温度が基準値より
も低下した場合、下部オーバハング角度(α)を大きく
する様にオフセットロール(13)の位置を設定する機
能を有している。
【0036】前記オフセットロール制御機構は、塗料圧
力による制御と同様に、塗料供給流路における種々の塗
料温度に対して良好な塗膜を形成し得るオフセットロー
ル(13)の位置を試行により予め確認し、推定処理し
て得たデータを制御装置に記憶しておく。そして、塗工
操作における実際の塗料温度に応じてオフセットロール
(13)の位置を制御し、下部オーバハング角度(α)
を調整する。その結果、本発明のダイコータにおいて
は、前記と同様に、金属ウェブ(W)の表面に対する塗
料の付着状態を安定させることが出来、塗料の剥れ(ハ
ゲ)や流れ(タレ)のない一層均一な塗膜を形成でき
る。
【0037】さらに、本発明のダイコータにおいては、
金属ウェブ(W)の搬送速度に基づいてオフセットロー
ル(13)の位置を制御することも出来る。この場合、
オフセットロール制御機構は、金属ウェブ(W)の搬送
速度が速い場合、オーバハング角度としての下部オーバ
ハング角度(α)を大きくし、搬送速度が遅い場合、下
部オーバハング角度(α)を小さくする様にオフセット
ロール(13)の位置を設定する機能を有している。
【0038】前記オフセットロール制御機構は、金属ウ
ェブ(W)の搬送速度に応じた良好な塗膜を形成し得る
オフセットロール(13)の位置を試行により予め確認
し、推定処理して得たデータを制御装置に記憶してお
く。そして、塗工操作における実際の金属ウェブ(W)
の搬送速度に応じてオフセットロール(13)の位置を
制御し、下部オーバハング角度(α)を調整する。その
結果、本発明のダイコータにおいては、前記と同様に、
金属ウェブ(W)の表面に対する塗料の付着状態を安定
させることが出来、塗料の剥れ(ハゲ)や流れ(タレ)
のない一層均一な塗膜を形成できる。
【0039】また、本発明のダイコータにおいては、金
属ウェブ(W)の厚みに基づいてオフセットロール(1
3)の位置を制御することも出来る。この場合、オフセ
ットロール制御機構は、金属ウェブ(W)の厚みが薄い
場合、オーバハング角度としての下部オーバハング角度
(α)を大きくし、金属ウェブ(W)の厚みが厚い場
合、下部オーバハング角度(α)を小さくする様にオフ
セットロール(13)の位置を設定する機能を有してい
る。
【0040】前記オフセットロール制御機構は、金属ウ
ェブ(W)の厚みに応じた良好な塗膜を形成し得るオフ
セットロール(13)の位置を試行により予め確認し、
推定処理して得たデータを制御装置に記憶しておく。そ
して、塗工操作における実際の金属ウェブ(W)の厚み
に応じてオフセットロール(13)の位置を制御し、下
部オーバハング角度(α)を調整する。その結果、本発
明のダイコータにおいては、前記と同様に、金属ウェブ
(W)の表面に対する塗料の付着状態を安定させること
が出来、塗料の剥れ(ハゲ)や流れ(タレ)のない一層
均一な塗膜を形成できる。
【0041】さらに、本発明のダイコータにおいては、
金属ウェブ(W)の張力に基づいてオフセットロール
(13)の位置を制御することも出来る。この場合、オ
フセットロール制御機構は、金属ウェブ(W)の張力が
小さい場合、オーバハング角度としての下部オーバハン
グ角度(α)を大きくし、金属ウェブ(W)の張力が大
きい場合、下部オーバハング角度(α)を小さくする様
にオフセットロール(13)の位置を設定する機能を有
している。
【0042】前記オフセットロール制御機構は、金属ウ
ェブ(W)の張力に応じた良好な塗膜を形成し得るオフ
セットロール(13)の位置を試行により予め確認し、
推定処理して得たデータを制御装置に記憶しておく。そ
して、塗工操作における実際の金属ウェブ(W)の張力
に応じてオフセットロール(13)の位置を制御し、下
部オーバハング角度(α)を調整する。その結果、本発
明のダイコータにおいては、前記と同様に、金属ウェブ
(W)の表面に対する塗料の付着状態を安定させること
が出来、塗料の剥れ(ハゲ)や流れ(タレ)のない一層
均一な塗膜を形成できる。
【0043】本発明のダイコータにおいて、オフセット
ロール制御機構は、前述した塗料粘度、金属ウェブ
(W)の搬送速度、厚み及び張力に基づいて総合的にオ
フセットロール(13)を制御することも出来る。この
場合、オフセットロール制御機構は、塗工用パスライン
(PL)に対する塗料の押力(P)と、この押力(P)
に対する塗工用パスライン(PL)の抗力(T)とがバ
ランスする様にオフセットロール(13)を位置制御す
る。
【0044】すなわち、塗料の粘度を(μ)、金属ウェ
ブ(W)の搬送速度を(U)、金属ウェブ(W)の厚み
を(t)、金属ウェブ(W)の塗工用パスライン(P
L)の張力を(u)とし、また、図3に示す様に、塗工
用パスライン(PL)とダイ(1)の上側のリップ(1
B)の下縁との間隔を(g)、塗工用パスライン(P
L)とダイ(1)の上側のリップ(1B)の上縁との間
隔で定まる塗工厚を(h)、ダイ(1)の上側のリップ
(1B)の上下方向の厚みを(l)、塗工用パスライン
(PL)上へ投影された上側のリップ(1B)の上下方
向の厚みを(L)、塗工用パスライン(PL)における
ダイ(1)のリップ(1B)より上方部分が垂直面から
ダイ(1)側へ傾倒する上部オーバハング角度を
(φ)、塗工用パスライン(PL)におけるダイ(1)
のリップ(1B)より下方部分が垂直面からダイ(1)
側へ傾倒する角度であって、塗工厚(h)に応じて定ま
る下部オーバハング角度を(α)、上部オーバハング角
度(φ)から下部オーバハング角度(α)を減じた残り
のオフセット角度を(β)としたとき、オフセットロー
ル制御機構は、次式の関係を満足する様に前記オフセッ
トロール(13)の位置を設定する機能を有している。
【数3】 φ=α+β P=T P={(6μ・U・L2)/(K−1)2・h2}・{l
nK−2(K−1)/(K+1)} T=t・u・sinβ K=g/h g=lsinα+h
【0045】その結果、本発明のダイコータにおいて
は、前記と同様に、金属ウェブ(W)の表面に対する塗
料の付着状態を安定させることが出来、塗料の剥れ(ハ
ゲ)や流れ(タレ)のない一層均一な塗膜を形成でき
る。
【0046】なお、図3において、符号(R)はバック
アップロール(2)の半径であって、通常100〜50
0mmに設定される。符号(r)はオフセットロール
(13)の半径であって、通常100〜500mmに設
定される。(D)はオフセットロール(13)とバック
アップロール(2)との中心間距離であって、通常20
0〜2,000mmに設定される。(E)はダイ(1)
の上側のリップ(1B)の上縁とバックアップロール
(2)の中心との上下方向の距離であって、通常、バッ
クアップロール(2)の半径以内程度に設定される。ま
た、(H)はダイ(1)の上側のリップ(1B)の上縁
とオフセットロール(13)の中心との上下方向の距
離、(d)は塗工用パスライン(PL)のオーバハング
角度を0°とする位置からのオフセットロール(13)
の移動量、(x)はダイ(1)の上側のリップ(1B)
とバックアップロール(2)の外周面とのギャップ、
(p)は前記塗工厚(h)を決定する部位の塗工用パス
ライン(PL)の屈曲点を示している。
【0047】本発明においては、ダイ(1)のリップ
(1B,1C)の下方にオフセットロール(13)が離
間して配置されているため、塗工用パスライン(PL)
に対するダイ(1)の進退位置が多少変化しても、ダイ
(1)のリップ(1B,1C)より下方の塗工用パスラ
イン(PL)がリップ(1B,1C)側へ傾倒する下部
オーバハング角度(α)、換言すれば、塗工厚(h)を
支配する下部オーバハング角度(α)は殆ど変化しな
い。従って、ダイ(1)と金属ウェブ(W)とのギャッ
プ調整のためにダイ(1)の進退位置が多少変動して
も、オフセットロール(13)を位置制御することな
く、塗工厚(h)を略一定に維持することが出来る。
【0048】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のダイコータ
によれば、金属ウェブの塗工用パスラインが垂直面から
ダイのリップ側へ傾倒するオーバハング角度を塗料圧
力、塗料温度、金属ウェブの搬送速度、金属ウェブの厚
み、金属ウェブの張力またはこれらの組合せに応じて調
節することにより、塗工用パスラインに対する塗料の押
力と、これに対する塗工用パスラインの抗力とのバラン
スを一定に保持することが出来る。その結果、搬送中の
金属ウェブの表面に対する塗料の付着状態を安定させる
ことが出来、塗料の剥がれや流れを防止して一層均一な
塗膜を形成することが出来る。
【0049】また、本発明のダイコータによれば、ダイ
の下方にオフセットロールが離間して配置されており、
ダイの進退位置が多少変化しても、ダイのリップより下
方の塗工用パスラインがリップ側へ傾倒する下部オーバ
ハング角度、換言すれば、塗工厚を支配する下部オーバ
ハング角度は殆ど変化しない。従って、ダイの進退位置
が多少変動しても、オフセットロールを位置制御するこ
となく塗工厚を略一定に維持することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るダイコータの構造例を一部断面と
して概略的に示す側面図である。
【図2】図1におけるダイ及びその近傍のバックアップ
ロールに巻回された金属ウェブを示す部分側面図であ
る。
【図3】塗工用パスラインを形成するバックアップロー
ル、オフセットロール及びダイと塗工用パスラインのオ
ーバハング角度との幾何学的関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 :ダイ 1A:スロット 1B:リップ 1C:リップ 1D:金型 1E:金型 1F:マニホールド 2 :バックアップロール 3 :支持ブロック 4 :移動ベース 5 :ダイベース 6 :水平フレーム 7 :シリンダ装置 8 :シリンダ装置 9 :支柱 10 :コッター 11 :ジャッキ 12 :テンションロール 13 :オフセットロール 14 :シリンダ装置(オフセットロール制御機構) W :金属ウェブ PL :塗工用パスライン α :下部オーバハング角度 β :オフセット角度 φ :上部オーバハング角度 P :塗工用パスラインに対する塗料の押力 T :塗工用パスラインの抗力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AC04 AC05 AC72 AC92 AC93 AC95 AC96 CA48 DA04 DB01 DB02 DB04 DB07 EA43 EB16 EB35 4F041 AA12 BA05 BA56 CA02 CA13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ウェブを搬送しつつその表面に連続
    塗工するダイコータであって、前記金属ウェブが巻回さ
    れるバックアップロールと、塗料吐出用のスロットが水
    平に開口されたリップを前縁に有し且つ当該リップが前
    記バックアップロールに近接してその下方半径程度内に
    配置されるダイと、前記ダイのリップから離間してその
    下方に配置され且つ金属ウェブが巻回されることにより
    バックアップロール側へ上向する金属ウェブの塗工用パ
    スラインを形成するオフセットロールと、当該オフセッ
    トロールを水平方向に位置制御して前記塗工用パスライ
    ンを前記ダイのリップ側へ傾倒させ且つその垂直面から
    のオーバハング角度を調節可能なオフセットロール制御
    機構と、前記ダイを進退させてそのリップを塗工用パス
    ラインに対向させる水平移動機構とを備え、かつ、前記
    ダイに至る塗料供給流路には、塗料圧力を検出する圧力
    検出手段が設けられ、前記オフセットロール制御機構
    は、前記圧力検出手段によって検出された塗料圧力が基
    準値より上昇した場合、前記オーバハング角度を大きく
    し、塗料圧力が基準値よりも低下した場合、前記オーバ
    ハング角度を小さくする様に前記オフセットロールの位
    置を設定する機能を有していることを特徴とするダイコ
    ータ。
  2. 【請求項2】 金属ウェブを搬送しつつその表面に連続
    塗工するダイコータであって、前記金属ウェブが巻回さ
    れるバックアップロールと、塗料吐出用のスロットが水
    平に開口されたリップを前縁に有し且つ当該リップが前
    記バックアップロールに近接してその下方半径程度内に
    配置されるダイと、前記ダイのリップから離間してその
    下方に配置され且つ金属ウェブが巻回されることにより
    バックアップロール側へ上向する金属ウェブの塗工用パ
    スラインを形成するオフセットロールと、当該オフセッ
    トロールを水平方向に位置制御して前記塗工用パスライ
    ンを前記ダイのリップ側へ傾倒させ且つその垂直面から
    のオーバハング角度を調節可能なオフセットロール制御
    機構と、前記ダイを進退させてそのリップを塗工用パス
    ラインに対向させる水平移動機構とを備え、かつ、前記
    ダイに至る塗料供給流路には、塗料温度を検出する温度
    検出手段が設けられ、前記オフセットロール制御機構
    は、前記温度検出手段によって検出された塗料温度が基
    準値より上昇した場合、前記オーバハング角度を小さく
    し、塗料温度が基準値よりも低下した場合、前記オーバ
    ハング角度を大きくする様に前記オフセットロールの位
    置を設定する機能を有していることを特徴とするダイコ
    ータ。
  3. 【請求項3】 金属ウェブを搬送しつつその表面に連続
    塗工するダイコータであって、前記金属ウェブが巻回さ
    れるバックアップロールと、塗料吐出用のスロットが水
    平に開口されたリップを前縁に有し且つ当該リップが前
    記バックアップロールに近接してその下方半径程度内に
    配置されるダイと、前記ダイのリップから離間してその
    下方に配置され且つ金属ウェブが巻回されることにより
    バックアップロール側へ上向する金属ウェブの塗工用パ
    スラインを形成するオフセットロールと、当該オフセッ
    トロールを水平方向に位置制御して前記塗工用パスライ
    ンを前記ダイのリップ側へ傾倒させ且つその垂直面から
    のオーバハング角度を調節可能なオフセットロール制御
    機構と、前記ダイを進退させてそのリップを塗工用パス
    ラインに対向させる水平移動機構とを備え、前記オフセ
    ットロール制御機構は、金属ウェブの搬送速度が速い場
    合、前記オーバハング角度を大きくし、金属ウェブの搬
    送速度が遅い場合、前記オーバハング角度を小さくする
    様に前記オフセットロールの位置を設定する機能を有し
    ていることを特徴とするダイコータ。
  4. 【請求項4】 金属ウェブを搬送しつつその表面に連続
    塗工するダイコータであって、前記金属ウェブが巻回さ
    れるバックアップロールと、塗料吐出用のスロットが水
    平に開口されたリップを前縁に有し且つ当該リップが前
    記バックアップロールに近接してその下方半径程度内に
    配置されるダイと、前記ダイのリップから離間してその
    下方に配置され且つ金属ウェブが巻回されることにより
    バックアップロール側へ上向する金属ウェブの塗工用パ
    スラインを形成するオフセットロールと、当該オフセッ
    トロールを水平方向に位置制御して前記塗工用パスライ
    ンを前記ダイのリップ側へ傾倒させ且つその垂直面から
    のオーバハング角度を調節可能なオフセットロール制御
    機構と、前記ダイを進退させてそのリップを塗工用パス
    ラインに対向させる水平移動機構とを備え、前記オフセ
    ットロール制御機構は、金属ウェブの厚みが薄い場合、
    前記オーバハング角度を大きくし、金属ウェブの厚みが
    厚い場合、前記オーバハング角度を小さくする様に前記
    オフセットロールの位置を設定する機能を有しているこ
    とを特徴とするダイコータ。
  5. 【請求項5】 金属ウェブを搬送しつつその表面に連続
    塗工するダイコータであって、前記金属ウェブが巻回さ
    れるバックアップロールと、塗料吐出用のスロットが水
    平に開口されたリップを前縁に有し且つ当該リップが前
    記バックアップロールに近接してその下方半径程度内に
    配置されるダイと、前記ダイのリップから離間してその
    下方に配置され且つ金属ウェブが巻回されることにより
    バックアップロール側へ上向する金属ウェブの塗工用パ
    スラインを形成するオフセットロールと、当該オフセッ
    トロールを水平方向に位置制御して前記塗工用パスライ
    ンを前記ダイのリップ側へ傾倒させ且つその垂直面から
    のオーバハング角度を調節可能なオフセットロール制御
    機構と、前記ダイを進退させてそのリップを塗工用パス
    ラインに対向させる水平移動機構とを備え、前記オフセ
    ットロール制御機構は、金属ウェブの張力が小さい場
    合、前記オーバハング角度を大きくし、金属ウェブの張
    力が大きい場合、前記オーバハング角度を小さくする様
    に前記オフセットロールの位置を設定する機能を有して
    いることを特徴とするダイコータ。
  6. 【請求項6】 金属ウェブを搬送しつつその表面に連続
    塗工するダイコータであって、前記金属ウェブが巻回さ
    れるバックアップロールと、塗料吐出用のスロットが水
    平に開口されたリップを前縁に有し且つ当該リップが前
    記バックアップロールに近接してその下方半径程度内に
    配置されるダイと、前記ダイのリップから離間してその
    下方に配置され且つ金属ウェブが巻回されることにより
    バックアップロール側へ上向する金属ウェブの塗工用パ
    スラインを形成するオフセットロールと、当該オフセッ
    トロールを水平方向に位置制御して前記塗工用パスライ
    ンを前記ダイのリップ側へ傾倒させ且つその垂直面から
    のオーバハング角度を調節可能なオフセットロール制御
    機構と、前記ダイを進退させてそのリップを塗工用パス
    ラインに対向させる水平移動機構とを備え、前記オフセ
    ットロール制御機構は、下部オーバハング角度(α)と
    オフセット角度(β)との合計角度を上部オーバハング
    角度(φ)としたとき、次式の関係を満足する様に前記
    オフセットロールの位置を設定する機能を有しているこ
    とを特徴とするダイコータ。 【数1】 φ=α+β P=T P={(6μ・U・L2)/(K−1)2・h2}・{l
    nK−2(K−1)/(K+1)} T=t・u・sinβ K=g/h g=lsinα+h 但し、P:金属ウェブの塗工用パスラインに対する塗料
    の押力 T:塗料の押力(P)に対する塗工用パスラインの抗力 U:金属ウェブの搬送速度 t:金属ウェブの厚み u:塗工用パスラインの張力 g:塗工用パスラインとダイの上側リップの下縁との間
    隔 h:塗工用パスラインとダイの上側リップの上縁との間
    隔で定まる塗工厚 l:ダイの上側リップの上下方向の厚み L:塗工用パスライン上へ投影された上側リップの上下
    方向の厚み μ:塗料の粘度 φ:塗工用パスラインにおけるダイのリップより上方部
    分が垂直面からダイ側へ傾倒する上部オーバハング角度 α:塗工用パスラインにおけるダイのリップより下方部
    分が垂直面からダイ側へ傾倒する角度であって、塗工厚
    (h)に応じて定まる下部オーバハング角度 β:上部オーバハング角度(φ)から下部オーバハング
    角度(α)を減じた残りのオフセット角度
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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