JP2000153200A - ダイコータ - Google Patents

ダイコータ

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JP2000153200A
JP2000153200A JP33062398A JP33062398A JP2000153200A JP 2000153200 A JP2000153200 A JP 2000153200A JP 33062398 A JP33062398 A JP 33062398A JP 33062398 A JP33062398 A JP 33062398A JP 2000153200 A JP2000153200 A JP 2000153200A
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film thickness
ratio
manifold
paint
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JP33062398A
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Takefumi Yoshikawa
武文 吉川
Masaharu Asanuma
正治 浅沼
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属ウェブの表面に連続塗工するダイコータ
であって、特定の基準に基づいてダイの構造要素が設定
され、より均一な塗膜を形成し得るダイコータを提供す
る。 【解決手段】 ダイコータは、金属ウェブを搬送するバ
ックアップロールと、金属ウェブの表面に塗工を施すダ
イ(6)とを備えている。ダイ(6)は、上下のダイブ
ロック(61,61)から構成されたダイ本体(60)
と、内部に形成されたマニホールド(63)と、ダイブ
ロック(61,61)の間に形成されたスロット(6
4)と、ダイ本体(60)の前縁に突設されたリップ
(64c)とを含み、そして、目標膜厚と目標膜厚精度
の比を分配比とし且つ当該分配比を特定の関係式によっ
て規定したとき、分配比が所定値となる様に諸元を設定
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイコータに関す
るものであり、詳しくは、金属ウェブを搬送しつつその
表面に連続塗工するダイコータであって、より均一な塗
膜を形成し得る様に特定の基準によってダイ本体の構造
要素が設定されたダイコータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイコータは、ウェブを搬送しつつその
表面に連続塗工する装置であり、金属ウェブを背面から
支持するバックアップロールと、塗料を薄膜状に吐出す
るダイとから主として構成される。本出願人は、主に、
金属ウェブに連続塗工するダイコータとして、塗工幅の
調整が容易なダイコータ(特開平6−198240号公
報)、ダイ本体を分解することなく容易に塗料の変更が
可能なダイコータ(特開平6−47334号公報)等を
先に特許出願済みである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、金属ウェブ
に塗工する上記ダイコータにおいては、均一な塗膜を形
成するため、ウェブの搬送速度や塗膜の厚さに対してダ
イ本体の構造要素を予めマッチングさせる必要がある。
すなわち、ダイコータにおいては、ダイ本体の内部に形
成されるマニホールドの大きさ、スロット開度などのダ
イ本体の基本的な要素が塗膜の良否を左右する。そし
て、上記の様なダイ本体の構造要素は、多分に経験的に
設定されるため、ウェブの搬送速度や膜厚などの塗工条
件が大幅に変更された場合には、ダイ本体の仕様変更に
多大な労力を必要とする。
【0004】本発明は、上記の実情に鑑みなされたもの
であり、その目的は、金属ウェブを搬送しつつその表面
に連続塗工するダイコータであって、特定の基準に基づ
いてダイ本体の構造要素が設定され、より均一な塗膜を
形成し得るダイコータを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明のダイコータは、金属ウェブを背面から支持
し且つ当該金属ウェブを一方向に搬送するバックアップ
ロールと、当該バックアップロールに対向して配置され
且つ搬送中の金属ウェブの表面に塗工を施すダイとを備
えたダイコータにおいて、前記ダイは、上下のダイブロ
ックを組み合わせて構成されたダイ本体と、当該ダイ本
体の内部に形成されたマニホールドと、当該マニホール
ドから前記ダイ本体の前縁に亘って上下のダイブロック
の間に形成されたスロットと、前記バックアップロール
の軸と平行に前記ダイ本体の前縁に突設された塗料吐出
口としてのリップとを含み、しかも、目標膜厚と目標膜
厚精度の比を分配比Pとし且つ当該分配比Pを次式
(I)によって規定したとき、分配比Pの値が10〜5
0となる様に式中の諸元を設定されていることを特徴と
する。
【0006】
【数2】 (K×m×R4)/(t3×L2)=P …(I) 但し、 K:分配定数(1〜2) m:ランド長(塗料吐出方向のスロットの長さ)(m
m) R:マニホールドの直径(mm) t:スロットの開度(隙間の大きさ)(mm) L:塗布幅(リップの有効開口幅;但しマニホールドの
中央に塗料供給する場合は実際の有効開口幅の1/2の
値)(mm) P:分配比(目標膜厚/目標膜厚精度)
【0007】すなわち、本発明のダイコータにおいて、
上記の特定の基準によってダイ本体の諸元が予め設定さ
れたダイは、塗料の吐出圧力や塗料流量の変動を極めて
低減でき、安定した塗料の吐出状態を維持できる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係るダイコータの実施形
態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明のダイコ
ータにおけるダイ本体の基本的な構造を示す模式的な斜
視図である。図2は、本発明のダイコータの全体構成の
一例を示す一部破断の側面図である。
【0009】本発明のダイコータは、図2に示す様に、
全体的な構造は従来のものと略同様であり、適宜のフレ
ームを利用して装置構成された連続塗工装置である。斯
かる装置は、金属ウェブ(W)を背面から支持し且つ当
該金属ウェブを一方向に搬送するバックアップロール
(2)と、当該バックアップロールに対向して配置され
且つ搬送中の金属ウェブ(W)の表面に塗工を施すダイ
(6)とから主として構成される。なお、本発明におい
て、ダイ(6)は、後述する様に、ダイ本体(60)の
他、当該ダイ本体の移動機構や塗料供給機構などの付帯
設備を含む。
【0010】本発明において、金属ウエブ(W)として
は、例えば、アルミニウム、ステンレス、鋼、メッキ鋼
などの薄板が挙げられ、通常、その厚さは0.05〜
0.7mm程度である。塗工に使用される塗料として
は、例えば、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂などを成分
とするクリヤー塗料、アルミニウム粉や黄銅粉などのメ
タリック顔料およびアクリル樹脂やアルキッド樹脂など
のビヒクル樹脂成分を含むメタリック塗料などが挙げら
れる。
【0011】また、金属ウエブ(W)の表面に形成され
る塗膜の厚さは、通常、10〜100μm程度である。
そして、特に、良好な塗工を施すため、後述するダイ本
体(60)のマニホールド(63)に供給される塗料の
粘度は50〜3000cPに調整されるのが好ましい。
【0012】バックアップロール(2)は、ダイ本体
(60)の前縁に対して平行かつ並列にフレームの上部
に配置され、金属ウェブ(W)の支持ロール及び搬送ロ
ールとして機能する。また、バックアップロール(2)
よりも下方のウェブ搬送方向上流側には、バックアップ
ロール(2)への金属ウェブ(W)の送り込み方向を規
定し且つ浮き上がりを防止するためのテンションロール
(3)が水平に配置される。そして、バックアップロー
ル(2)よりも上方のウェブ搬送方向下流側には、バッ
クアップロール(2)からの金属ウェブ(W)の引き取
り方向を規定し且つ浮き上がりを防止するためのテンシ
ョンロール(4)が水平に配置される。
【0013】ダイ(6)は、図2に示す様に、上下のダ
イブロック(61,61)を組み合わせて細長に構成さ
れたダイ本体(60)を含み、ダイ本体(60)は、図
1に示す様に、当該ダイ本体の内部に長手方向に沿って
形成された塗料流路および中間的な塗料貯留部としての
マニホールド(63)と、当該マニホールドからダイ本
体(60)の前縁に亘って上下のダイブロック(61,
61)の間に形成された塗料吐出流路としてのスロット
(64)と、バックアップロール(2)の軸と平行にダ
イ本体(60)の前縁に突設された塗料吐出口としての
リップ(64c)とを備えている。
【0014】上記ダイ本体(60)は、図2に示す様
に、リップ(64c)をバックアップロール(2)側に
向け、幅広の支持ブロック(6b)によって後端側から
支持される。また、通常、図1に示すダイ本体(60)
の左右両端には、フレキシブルチューブ等から成る塗料
供給用の流路(図示省略)が接続され、そして、ポンプ
によって圧送される塗料は、前記の塗料供給用の流路を
通じてマニホールド(63)に供給され、スロット(6
4)を介してリップ(64c)から一定圧力で吐出され
る。なお、ダイ本体(60)に対し、塗料は、マニホー
ルド(63)の一端から供給されてもよく、また、マニ
ホールド(63)の中央に供給されてもよい。
【0015】更に、図示しないが、マニホールド(6
3)には、スロット(64)に介装される薄板状のディ
ッケルが先端に付設された中空のディッケルシャフトを
左右両端からそれぞれ挿入し、各ディッケル間の距離を
調整することにより、金属ウェブ(W)に対する塗工幅
を調整したり、あるいは、ディッケルシャフトの管内に
塗料遮断用ピグを液密かつ摺動自在に挿入し、何れかの
ディッケルシャフトを選択的に遮断することにより、塗
料を変更することも出来る。
【0016】また、図2に示す様に、ダイ本体(60)
は、リップ(64c)と金属ウェブ(W)とのギャップ
を調整するため、水平移動可能に構成される。しかも、
上記ギャップを一層高精度に且つ迅速に調整するため、
水平方向へのダイ本体(60)の移動機構は、ダイ本体
(60)の位置を大きな範囲で調整する水平粗動機構
と、微小な範囲で調整する水平微動機構とから構成され
る。これらの移動機構を利用することにより、金属ウェ
ブ(W)の接続部分を避けるためのダイ本体(60)の
後退操作やリップ(64c)に付着した異物の除去作業
なども迅速に行い得る。
【0017】具体的には、上記の水平粗動機構は、移動
ベース(7)の移動機構として構成される。すなわち、
ダイ本体(60)は、上記の支持ブロック(6b)を介
してダイベース(8)に取り付けられ、ダイベース
(8)は、水平フレーム(11)上にリニアガイドを介
して配置された移動ベース(7)に搭載される。そし
て、移動ベース(7)は、水平フレーム(11)側に固
定されたシリンダ装置(73)によって進退し、その結
果、ダイ本体(60)は、バックアップロール(2)に
対して接近離間する方向へ比較的速い速さで移動する様
になされている。
【0018】上記の水平微動機構は、ダイベース(8)
上におけるダイ本体(60)の移動機構として構成され
る。具体的には、ダイ本体(60)の支持ブロック(6
b)は、ダイベース(8)上にリニアガイドを介して搭
載され、ダイベース(8)に取り付けられたシリンダ装
置(83)の進退により、バックアップロール(2)に
対して離間接近する方向へ移動可能になされている。し
かも、ダイ本体(60)は、ダイベース(8)から立設
された櫓構造の支柱(80)の内側に挿入されており、
傾斜面に形成された支柱(80)の後側面と幅広の支持
ブロック(6b)の後半部の間には、前記の傾斜面と同
一傾斜角度で一側面を形成された昇降可能なコッター
(85)が挿入される。
【0019】すなわち、ダイ本体(60)は、シリンダ
装置(83)の後退により、コッター(85)を介して
支柱(80)に押圧されてダイベース(8)上における
最前進位置が規定されると共に、コッター(85)の昇
降により、バックアップロール(2)に対して接近離間
する方向へ微小な範囲で移動する様になされている。
【0020】また、ダイ(6)は、ダイ本体(60)の
昇降機構を備えており、オポジット塗工とオフセット塗
工を切り替え可能に構成される。具体的には、上記の移
動ベース(7)は、水平な平板状の基盤の前縁に枠組
(71)を略垂直に立ち上げて構成され、ダイベース
(8)は、枠組(71)に沿って付設されたリニアガイ
ドに取り付けられる。そして、ダイベース(8)の底面
側には、ジャッキ(84)が設けられ、斯かるジャッキ
(84)の伸縮により、ダイ本体(60)は、ダイベー
ス(8)と共に昇降する様に構成される。
【0021】更に、本発明のダイコータは、オフセット
塗工においてテンションロール(4)の位置を制御する
ため、テンションロール制御機構を備えている。斯かる
テンションロール制御機構は、例えば、テンションロー
ル(4)を前後方向に、すなわち、ダイ本体(60)に
対して接近離間する方向に移動させるためにテンション
ロール(4)の可動軸受部を進退させるシリンダ装置
(5)及びその制御手段(図示省略)から成る。
【0022】上記の制御手段は、シリンダ装置(5)の
他、上述の様なダイ本体(60)の水平移動機構および
昇降機構を含む装置全体の作動を制御するものであり、
プログラムコントラーラ等の制御装置によって構成され
る。すなわち、制御装置は、均一な塗膜を形成するた
め、金属ウェブ(W)の厚さ、塗料の種類、塗工速度な
どの塗工条件に基づき、ダイ本体(60)の位置や金属
ウェブ(W)の搬送系を制御し、また、斯かる制御によ
ってバックアップロール(2)に対する金属ウェブ
(W)の送込み角度や引取り角度を規定する。
【0023】ところで、上記の様なダイコータにおいて
は、バックアップロール(2)に対する金属ウェブ
(W)の角度や搬送速度などの操作条件が塗工品質にと
って重要なことは勿論であるが、塗工品質を向上させる
ための極めて重要な点は、ダイ本体(60)自体が塗工
条件に適応していることである。
【0024】図1に示すダイ本体(60)の構成要素
は、例えば、塗布幅(L)、スロット(64)の開度
(t)(隙間距離)、ランド長(m)、マニホールド
(63)の直径(R)の順に設計される。その場合、ス
ロット(64)の開度(t)は、塗料に混入した異物に
よる閉塞を防止し且つメンテナンスを容易にする観点か
ら、一般的には0.1〜0.7mm程度とされる。ま
た、ランド長(m)(スロット(64)の長さ)は、塗
料の吐出圧力の変動を緩衝するため、通常、スロット
(64)内の塗料通過時間が最大塗料供給時においても
0.5秒以上となる様に設定される。
【0025】スロット(64)内の塗料通過時間を上記
の値に設定する理由は次の通りである。すなわち、塗料
通過時間が0.5秒以下になると、マニホールド(6
3)への塗料供給部に対してリップ(64c)の幅方向
(長手方向)の最遠部、具体的には、マニホールド(6
3)の一端から塗料を供給した場合にはマニホールド
(63)の他端、マニホールド(63)の中央から塗料
を供給した場合にはマニホールド(63)の両端におい
て塗料不足が生じ、その結果、金属ウェブ(W)の塗装
面において部分的に膜厚が薄くなるか、著しくは荒れや
カスレが発生する。
【0026】更に、マニホールド(63)の直径(R)
は、塗布幅(L)に応じて必要とされる塗料の吐出流量
を確保し且つ供給される塗料の流量変動を緩衝し、そし
て、塗布ムラを防止し得る大きさに設計される。ただ
し、マニホールド(63)の直径(R)は、ダイ本体
(60)の大きさに影響するため、設備コストを低減す
る観点からは、出来る限り小さくするのが好ましい。
【0027】すなわち、ダイ本体(60)において、ス
ロット(64)の開度(t)、ランド長(m)、塗布幅
(L)及びマニホールド(63)の直径(R)は、塗料
の吐出圧力、塗料流量あるいはこれらの変動状態などの
塗料の吐出状態に大きく影響する要素である。従って、
ダイ本体(60)の構成要素、換言すれば、ダイ本体
(60)の諸元が予め適切に設定される必要がある。
【0028】一方、金属ウェブ(W)表面の塗膜の均一
性は、塗膜の平均厚さ(膜厚)と膜厚精度(最大膜厚と
最小膜厚の差)の比率を基準とすることが出来る。そし
て、金属ウェブ(W)表面に形成された塗膜における上
記の比率をP0とし、上記の諸要素との相関に基づいて
解析したところ、比率P0は、ダイ本体(60)の上記
の諸元を含む次式(II)によって特定し得ることが見出
された。
【0029】
【数3】 (K×m×R4)/(t3×L2)=P0 …(II) 但し、 K:分配定数(1〜2) m:ランド長(塗料吐出方向のスロットの長さ)(m
m) R:マニホールドの直径(mm) t:スロットの開度(隙間の大きさ)(mm) L:塗布幅(リップの有効開口幅;但しマニホールドの
中央に塗料供給する場合は実際の有効開口幅の1/2の
値)(mm)
【0030】上記の比率P0の値は、大きいほど均一な
厚さの塗膜であることを意味する。そこで、本発明にお
いては、目標とする塗膜の品位を予め膜厚と膜厚精度の
比率で規定し、かつ、上記の式が成立つ様にダイ本体
(60)の諸元を設定することにより、一層均一な塗膜
を形成する。
【0031】すなわち、本発明のダイコータにおいて、
ダイ(6)は、目標膜厚と目標膜厚精度の比を分配比P
とし且つ当該分配比Pを次式(I)によって規定したと
き、分配比Pの値が所定値となる様に式中の諸元を設定
される。そして、分配比Pは、許容される膜厚精度や設
備コストの観点から設定されるが、実用上の値は、目標
とする平均膜厚と膜厚精度の比よりも大きな10〜50
の範囲の値で設定される。なお、上式(II)における分
配定数Kは、機器設計上の許容精度を勘案して決定され
る安全率に類似する係数であり、通常、斯かる値は1〜
2、好ましくは1.2〜1.6の範囲の値とされる。
【0032】
【数4】 (K×m×R4)/(t3×L2)=P …(I) 但し、 P:分配比(目標膜厚/目標膜厚精度) K,m,R,t,L:式(II)に準ずる
【0033】本発明のダイコータにおいて、上記の特定
の基準によってダイ本体(60)の諸元が予め設定され
たダイ(6)は、塗料の吐出圧力や塗料流量の変動を極
めて低減でき、安定した塗料の吐出状態を維持できる。
その結果、本発明のダイコータにおいては、塗料の流れ
やカスレのない塗布を実現でき、より均一な塗膜を形成
できる。また、本発明によれば、上記の特定の基準によ
ってダイ本体(60)の適切な諸元を予め設定できるた
め、要求される塗工品質に応じた高性能なダイ本体(6
0)を容易に且つ経済的に設計できる。
【0034】因に、目標膜厚を30μm、分配比Pを1
0,30,50,60、分配定数Kを1.4に設定し、
マニホールド(63)の直径(R)並びにスロット(6
4)のランド長(m)がそれぞれに異なる4種のダイ本
体(60)を製作した。各ダイ本体(60)における塗
布幅(L)は1600mm、スロットの開度(t)は
0.3mmに設定した。そして、300cPの粘度に調
整した同一の塗料を使用し、同一の金属ウェブ(W)に
塗工を施した結果、分配比Pを30以上に設定したダイ
本体(60)では極めて均質な塗膜が得られ、分配比P
を10に設定したダイ本体(60)では僅かな塗布ムラ
が見られた。一方、分配比Pを50以上に設定した場合
には、塗膜の均質性に有意な差異が見られなかったが、
分配比Pに応じてダイ本体(60)の外形は大きくなっ
た。従って、目標膜厚30μmの場合の分配比Pの適正
値は30程度、すなわち、膜厚精度は1μm程度であ
り、分配比Pの範囲は10〜50と考えられる。
【0035】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のダイコータ
によれば、特定の基準によってダイ本体の諸元が予め設
定されているため、塗料の流れやカスレのない塗布を実
現でき、より均一な塗膜を形成できる。また、本発明に
よれば、ダイ本体の適切な諸元を予め設定できるため、
要求される塗工品質に応じた高性能なダイ本体を容易に
且つ経済的に設計できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダイコータにおけるダイ本体の基本的
な構造を示す模式的な斜視図
【図2】本発明のダイコータの全体構成の一例を示す一
部破断の側面図
【符号の説明】
2 :バックアップロール 6 :ダイ 60 :ダイ本体 61 :ダイブロック 63 :マニホールド 64 :スロット 64c:リップ L :塗布幅 m :ランド長 R :マニホールドの直径 t :スロットの開度 W :金属ウェブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ウェブ(W)を背面から支持し且つ
    当該金属ウェブを一方向に搬送するバックアップロール
    (2)と、当該バックアップロールに対向して配置され
    且つ搬送中の金属ウェブ(W)の表面に塗工を施すダイ
    (6)とを備えたダイコータにおいて、ダイ(6)は、
    上下のダイブロック(61,61)を組み合わせて構成
    されたダイ本体(60)と、当該ダイ本体の内部に形成
    されたマニホールド(63)と、当該マニホールドから
    ダイ本体(60)の前縁に亘って上下のダイブロック
    (61,61)の間に形成されたスロット(64)と、
    バックアップロール(2)の軸と平行にダイ本体(6
    0)の前縁に突設された塗料吐出口としてのリップ(6
    4c)とを含み、しかも、目標膜厚と目標膜厚精度の比
    を分配比Pとし且つ当該分配比Pを次式(I)によって
    規定したとき、分配比Pの値が10〜50となる様に式
    中の諸元を設定されていることを特徴とするダイコー
    タ。 【数1】 (K×m×R4)/(t3×L2)=P …(I) 但し、 K:分配定数(1〜2) m:ランド長(塗料吐出方向のスロットの長さ)(m
    m) R:マニホールドの直径(mm) t:スロットの開度(隙間の大きさ)(mm) L:塗布幅(リップの有効開口幅;但しマニホールドの
    中央に塗料供給する場合は実際の有効開口幅の1/2の
    値)(mm) P:分配比(目標膜厚/目標膜厚精度)
  2. 【請求項2】 マニホールド(63)に供給される塗料
    の粘度が50〜3000cPである請求項1に記載のダ
    イコータ。
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