JP2005177587A - 塗工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バッキングロールと計量具の隙間の制御が、液溜室の液圧がゆっくりと変動する場合にも対処できるようにすること。
【解決手段】回転するバッキングロール6と、バッキングロール6のウエブ搬送路Rに対面する液溜室14をウエブ搬送路Rの横断方向へ延設した塗工ヘッド5と、液溜室14へ塗工液Mを圧送する給液装置3と、塗工ヘッド6を進退させてバッキングロール6と計量具15の隙間Gを調節する制御装置4とを備え、制御装置4は、塗工液Mの液圧を測定する液圧検出器32を備え、液圧検出器32の検出値から所要値を引いて得た偏差△Pの絶対値の大きさに反比例する割合で決定した時間だけ間隙Gを調節しない待機時間帯Aと、設定した変更量Gcだけ間隙Gを調節する制御時間帯Bとを交互に繰り返して制御するものであり、制御時間帯Bでは、偏差△Pの絶対値を小さくするように塗工ヘッド6を進退させて間隙Gを調節すること。
【選択図】図1


Description

本発明は、回転するバッキングロールの外周面に巻き掛けながら走行するウエブの表面に、塗工ヘッドの液溜室へ圧送された塗工液を塗着しつつ、塗工ヘッドの計量具で塗工厚みを決定して塗工を行うときに、液溜室の塗工液が一定の液圧値を保持するように、ウエブと計量具との間隙を制御する塗工装置に関するものである。
この種の塗工装置としては、特許文献1に記載のものがある。特許文献1に記載の塗工装置は、外周面上にウエブ搬送路を形成して回転するバッキングロールと、バッキングロールのウエブ搬送路に対面する液止壁及び計量具(ドクタ)で囲まれた液溜室をウエブ搬送路の横断方向へ延設した塗工ヘッドと、液溜室へ送液路を介して塗工液を圧送する給液装置と、バツキングロールへ向かって塗工ヘッドを進退させてバッキングロールと計量具の計量面(ドクタエッジ)の隙間を制御する制御装置とを備え、制御装置は、液溜室内部の塗工液の液圧値を検出する圧力検出手段と、設定液圧値と圧力検出手段が検出した液圧値との偏差を演算する偏差演算手段と、圧力検出手段が検出した液圧値の単位時間当りの変動量である変動速度を演算する変動速度演算手段と、偏差演算手段により演算された偏差及び変動速度演算手段により演算された変動速度から前記間隙の変更値を決定する変更値決定手段と、変更値決定手段によって決定された変更値だけ前記間隙を変更するように間隙調整手段を制御する制御手段とを備えたものである。そして、前記変更値決定手段は、記憶手段に記憶した第1〜9規則から変更値を決定するようにしている。
特許第2932147号公報
しかし、前記特許文献1に記載されている従来の塗工装置には、下記のような問題点がある。
(1)塗工の稼働状態が進行するのに伴い、液溜室の液圧がゆっくりと変動する場合がある。例えば、塗工の進行と共に塗工装置の温度がゆっくりと変化するのに伴い、塗工装置の構成部材の熱変形でバックアップロールと計量具の間隙がゆっくりと変動するときや、塗工の進行と共にウエブの厚みがゆっくりと変化するのに伴い、ウエブと計量具の間隙がゆっくりと変動するときには、液溜室の液圧がゆっくりと変動する。ところが、従来の塗工装置は、液圧値の変動速度を考慮しつつバックアップロールと計量具の間隙を調節することで、ウエブのライン速度が上昇する等して液圧の変動が急速となる場合に対処できるようにするものであるため、液圧値の変動速度が現れることなく液圧がゆっくりと変動する上記の場合には、間隙の調節量がゼロのままとなり、対処できない問題が生じる。
(2)変更値決定手段は、記憶手段に記憶した第1〜9規則から変更値を決定するようにしているため、変更値を決定するルールテーブルを作成する準備段階に多くの手間を必要する問題がある。
そこで、本発明は、従来技術の上記問題に鑑み創案したものであって、液溜室の液圧がゆっくりと変動する場合にも対処でき、また、制御を行う前の準備が簡単にできる塗工装置の提供を目的とする。
液溜室の液圧がゆっくりと変動する場合にも対処できるようにするために請求項1記載の本発明が採用した手段は、外周面上にウエブ搬送路を形成して回転するバッキングロールと、バッキングロールのウエブ搬送路に対面する液止壁及び計量具で囲まれた液溜室をウエブ搬送路の横断方向へ延設した塗工ヘッドと、液溜室へ塗工液を圧送する給液装置と、バツキングロールへ向かって塗工ヘッドを進退させてバッキングロールと計量具の隙間を調節する制御装置とを備えた塗工装置において、前記制御装置は、前記塗工液の液圧を測定する液圧検出器を備え、液圧検出器の検出値から所要値を引いて得た偏差の絶対値の大きさに反比例する割合で決定した時間だけ前記間隙を調節しない待機時間帯と、設定した変更量だけ前記間隙を調節する制御時間帯とを交互に繰り返して制御するものであり、制御時間帯では、該偏差の絶対値を小さくするように前記塗工ヘッドを進退させて前記間隙を調節することを特徴とする塗工装置である。なお、塗工液の液圧を測定する箇所としては、液溜室または液溜室へ通じる送液路の下流側がある。前記塗工ヘッドを進退させて前記間隙を調節する場合には、偏差が正値のときには、バツキングロールから離れるように塗工ヘッドを後退させ、逆に、偏差が負値のときには、バツキングロールへ接近するように塗工ヘッドを前進させる。
請求項1記載の本発明にあっては、液止壁及び計量具で囲まれた液溜室の塗工液が、バッキングロールのウエブ搬送路を走行するウエブに塗着すると共に、走行するウエブと計量具の隙間を通過して塗工膜となり、液溜室から塗工膜となって消費される塗工液量を給液装置で圧送して供給する。この際に、液溜室から塗工膜となって消費される塗工液量に応じて塗工液の液圧も所要値となるようにする必要があるが、塗工の稼働状態が進行するのに伴い塗工液の液圧がゆっくりと変化して所要値から外れた場合には、バッキングロールと計量具の隙間を調節しない待機時間帯を間に挟んで逐次出現する各制御時間帯に、液圧検出器の検出値から所要値を引いて得た偏差の絶対値を小さくするために、塗工ヘッドを進退させて間隙を調節する制御を行い、液圧を所要値に段階的に近づけるようにする。本発明は、偏差の絶対値が大きくなる程に待機時間帯の時間を短くして制御時間帯の出現頻繁を高くし、逆に、偏差の絶対値が小さくなる程に待機時間帯の時間を長くして制御時間帯の出現頻度を低くする。
待機時間帯の時間を簡単に設定できるようにするために請求項2記載の本発明が採用した手段は、前記待機時間帯の決定した時間は、前記間隙を調節できる最短時間を基準時間とし、前記所要値を前記偏差の絶対値で除して得た割合で該基準時間より長くした請求項1に記載の塗工装置である。
請求項2記載の本発明にあっては、待機時間帯の時間を、所要値と偏差の絶対値とで一義的に設定できる。
制御時間帯の変更量を簡単に設定できるようにするために請求項3記載の本発明が採用した手段は、前記制御時間帯の設定した変更量は、前記偏差の絶対値がゼロのときをゼロとし、前記偏差の絶対値の大きさに比例する割合で大きくした請求項1又は2に記載の塗工装置である。なお、変更量は、制限値の範囲内で前記偏差の絶対値の大きさに比例する割合で大きくすることもある。
請求項3記載の本発明にあっては、制御時間帯における間隙の変更量を偏差の絶対値の大きさ応じて設定できる。
請求項1記載の本発明は、偏差の絶対値が大きくなる程に待機時間帯の時間を短くして制御時間帯の出現頻繁を高くし、逆に、偏差の絶対値が小さくなる程に待機時間帯の時間を長くして制御時間帯の出現頻度を低くするようにして、待機時間帯を間に挟んで逐次出現する各制御時間帯に、偏差の絶対値を小さくするように塗工ヘッドを進退させて間隙を調節する制御を行い、塗工液の液圧を所要値に段階的に近づけるように制御するので、液溜室の液圧をゆっくりと変動させる要因の多少に関係なく対処でき、所定の塗工厚みが得られるようになる。
請求項2記載の本発明は、所要値と偏差の絶対値とで待機時間帯の時間を一義的に設定できるので、最適な時間長さの待機時間帯を簡単に設定でき、制御を行う前の準備段階が簡単になる。
請求項3記載の本発明は、偏差の絶対値の大きさ応じて制御時間帯における間隙の変更量を設定できるので、制御を行う前の準備段階が簡単になる。
本発明に係る塗工装置を図面に示す実施形態に基づいて説明する。図1乃至図3は本発明に係る塗工装置の実施の形態を示すものであり、図1はスケルトン的に示す塗工状態の正面図、図2は塗工装置本体2の塗工ヘッド5及びバッキングロール6を示すのであって、(A)はバッキングロール6を二点鎖線で示す平面図、(B)は拡大して示す左側断面図、図3は液圧検出器32が検出している周期を示すと共に時間帯設定器34が待機時間帯Aと制御時間帯Bとを交互に設定している状態を示すタイミングチャートである。
本実施形態に係る塗工装置1は、図1に示す如く、塗工ヘッド5及びバッキングロール6等からなる塗工装置本体2と、塗工ヘッド5へ塗工液Mを圧送する塗工液供給装置3と、塗工ヘッド5の計量具15とバッキングロール6との間隙Gを制御する制御装置4とを備えている。塗工装置本体2は、左右の固定フレーム7,7の上方に、左右方向へ長いバッキングロール6の両軸を軸支8,8すると共に、左右の固定フレーム7,7の間に塗工ヘッド5を配置し、塗工ヘッド5をバッキングロール6より下方の塗工位置Cから更に下方の後退位置Dまでの間で進退させる左右の移動装置9,9を設けている。左右の固定フレーム7,7は、厚鋼板等で形成され、下方等の適所を接合フレーム10で接合している。
前記バッキングロール6は、外周面6a上にウエブ搬送路R(図2(B)参照)を形成して、駆動装置11で駆動されて回転する。駆動装置11は、ロール6の一方の軸部6bに接合した減速機付きモータからなる。
前記塗工ヘッド5は、図2に示す如く、分割可能に接合した前後のヘッドブロック12,13の間の上面側に、バッキングロール6の外周面6aと対面し得る液溜室14が左右方向に長く凹設されている。塗工ヘッド5は、バッキングロール6のウエブ搬送路Rに対面する後方(ウエブ搬出側)の計量具(ドクター)15、左右の液止壁16,17及び前方の液止壁18が着脱自在に取付けられ、計量具15及び液止壁16,17,18で囲繞して上面が開口した液溜室14を形成している。計量具15は、バッキングロール6のウエブ搬送路Rと対面し得る上面が、塗工厚みを決定する計量面(ドクタエッジ)15aとなっている。
前記塗工ヘッド5は、塗工液供給装置3から液供給口19に塗工液Mが圧送されると、塗工液Mを液溜室14の左右方向全域へ均一に導いてウエブSに接触させ、矢符J方向へ移動中のウエブSに同伴して移動する塗工液Mを計量具15の計量面15aで計量して所定厚みの塗工膜NをウエブSに塗工する。ウエブSは、プラスチックフィルム,金属箔,不織布等のシート状のものが選択される。
前記塗工ヘッド5を支持する支持台20は、図1に示す如く、左右方向に延設され中空角パイプ等から形成され、左右両端側が左右の移動装置9,9の各連結板21に接合されている。各移動装置9は、固定フレーム7の内側に配置された連結板21と、固定フレーム7と連結板21との間に配置されて連結板21を上下移動自在に案内する上下移動案内具22と、固定フレーム7と連結板21との間に配置されて連結板21を上下移動させる操作具23とを備えている。固定フレーム7と連結板21の間には、制御装置4の間隙調節装置24が配置され、連結板21の上方停止位置の調節を行うことなより、計量具15の計量面15a(図2参照)とバッキングロール6の外周面6aとの間隙Gを調節するようになっている。
前記左右に配置した各上下移動案内具22は、図示は省略するが、固定フレーム7に接合された上下に長い前後のレールと、連結板21に接合されると共に前後の各レールに案内されるリニアーガイドとからなる。前記左右の各操作具23は、流体圧(空気圧又は油圧等)で作動するシリンダ又は電動式ジヤッキ等からなり、固定フレーム7に固定端23aを接合すると共に、出力端23bを連結板21に接合してある。左右の操作具23,23は、同期して出力端23b,23bを進退させる。
前記制御装置4を構成する前記左右の各間隙調節装置24は、図1に示す如く、固定フレーム7に軸支された偏心円盤24aと、偏心円盤24aと当接するように連結板21に取付けられたストッパー24bと、偏心円盤24aの回転角度を調節する減速機付きモータを有する駆動具24cとを備え、偏心円盤24aの回転角度を駆動具24cで駆動調節することにより、上方の塗工位置Cに位置する塗工ヘッド5をバッキングロール6に向かって進退させ、塗工ヘッド5の計量具15の計量面15a(図2参照)とバッキングロール6の外周面6aとの間隙Gを調節するようになっている。各間隙調節装置24は、駆動具24cのモータとして、入力されたパルスの数でけ回転角が変化するステッピングモータを用いるときには、モータ回転方向とパルス数を適宜選択することで、バッキングロール6に向かって進退する塗工ヘッド5の移動方向及び移動量を決定でき、回転速度が一定のサーボモータを用いるときには、モータ回転方向とモータ回転時間を適宜選択することで、塗工ヘッド5の移動方向及び移動量を決定できる。各間隙調節装置24は、塗工ヘッド5の移動量(制御するときの変更量)の最小値として、偏心円盤24aの偏芯寸法及び駆動具24cの減速機付きモータの出力部の最小回転角等の制御系の処理能力により決定するが、0.1μm〜1.0μmの範囲から選択できるように構成してある。
前記間隙調節装置24の別態様としては、図示は省略したが、固定フレーム7にテーパーコッターを進退自在に配置すると共にテーパーコッターのテーパー面に連結板21の特定部位を当接させ、該特定部位が当接するテーパーコッターのテーパー面の位置を減速機付きモータを有する駆動具で変更し、テーパーコッターのテーパー面の位置を駆動具で駆動調節することにより、上方の塗工位置Cに位置する塗工ヘッド5をバッキングロール6に向かって進退させ、塗工ヘッド5の計量具15の計量面15aとバッキングロール6の外周面6aとの間隙Gを調節するようになっている。この場合にも、塗工ヘッド5の移動量(制御するときの変更量)の最小値は前記と同様に選択する。
前記塗工液供給装置3は、図1に示す如く、塗工液タンク26から塗工ヘッド5の液溜室14(図2参照)へ塗工液Mを圧送する送液路27と、送液路27の途中に設けた塗工液圧送用のポンプ28と、ポンプ28より下流側の送液路27に設けたフィルター29とを備えている。送液路27は、配管等を分離可能に接合して構成され、清掃が容易となっている。ポンプ28は、塗工液の種類に応じて、モーノポンプ、精密ギヤポンプ又はダイヤフラムポンプ等が選択され、駆動モータ28aの回転数を調節することで、ウエブSの走行速度及び塗工膜Nの厚み寸法に応じて送液量を調節できるようになっている。
前述の如く構成された塗工装置1は、図1に示す如く、バッキングロール6にウエブSを案内させ、移動装置9,9の操作で支持台20を上昇させると、塗工ヘッド5が塗工可能な塗工位置Cに支持される。塗工ヘッド5は、この状態で塗工液Mが圧送されると、図2(B)に示す如く、ウエブSに塗工膜Nを塗工する。塗工膜Nの厚み調節は、左右の間隙調節装置24,24(図1参照)の操作により、塗工ヘッド5の計量面15aとウエブSとの間隙Gを変更すると共に、前記塗工液供給装置3の送液量を調節して行うことができる。
前記制御装置4は、前記左右の間隙調節装置24,24の他に、図1に示す如く、塗工液Mの液圧を検出する液圧検出器32と、該液圧の所要値(設定値)Psを設定する所要値設定器33と、後述する待機時間帯Aと制御時間帯Bとを交互に設定する時間帯設定器34と、塗工ヘッド5の計量面15aとウエブS(バッキングロール6)の間隙G(図2(B)参照)を調節するための指令信号aを前記左右の各間隙調節装置24の駆動具24cへ出力する調節器30を備えている。
前記液圧検出器32は、送液路27又は液溜室14(図2参照)の塗工液Mの液圧値P1を計測するものであり、例えば、送液路27又は液溜室14に配置した検知具32aと、検知具32aの検出口に接続した計測部32bとからなり、計測して得た液圧から送液路27の液圧値P1を求める。塗工厚み精度の高い塗工膜Nを得るためには、検知具32aは、塗工状況に与える影響の大きい液溜室14に配置するよりも、この影響の小さな送液路27に配置するほうが好ましい。液圧検出器32は、液圧値P1を周期的に検出しており、図3に示す如く、その検出周期Tsを後述する待機時間帯Aの時間長さTwより短くなるように数m秒乃至数十m秒としてある。
前記所要値設定器33は、所定厚みの塗工膜Nを得るために必要な塗工液Mの液圧の所要値Psを設定するものであり、予め行ったテスト塗工や過去の実績から得られた液圧値の中から選択して所要値Psを設定する。
前記時間帯設定器34は、図3に示す如く、前記間隙Gの調節による塗工液Mの液圧値を制御する制御時間帯Bと液圧値を制御しない待機時間帯Aとを交互に設定すると共に、各時間帯の時間長さTc,Twを設定し、制御時間帯Bでは調節器30(図1参照)から前記間隙Gを調節するための指令信号aを前記左右の各間隙調節装置24の駆動具24cへ出力するように構成してある。
前記待機時間帯Aは、液圧検出器32の検出値P1から所要値設定器33の所要値Psを引いて得た偏差△P(すなわち、△P=P1−Ps)の絶対値の大きさに反比例する割合で決定した時間Twにする。そして、待機時間帯Aの時間Twは、次のように決定する。
(時間Twの例1)
前記間隙Gを調節することができる最短時間を基準時間To(例えば、To=2m秒)とし、所要値Psを偏差△Pの絶対値で除して得た割合で基準時間Toより長くする式1のルールに基づいて求める。
Tw=To×(Ps÷|△P|)…(式1)
(時間Twの例2)
Tw=K2÷|△P|…(式2)
K2は、定数として適宜設定するものであり、例えば、式3のように設定する。
K2=To×Ps÷K4…(式3)
なお、K4は定数であって、1<K4<100の範囲で設定し、応答速度を上げたい場合にはK4を大きく設定する。
前記待機時間帯Aの時間Twは、実用上制限を課して、短時間を切り上げ、長時間を切り下げて、例えば、10m秒<Tw<5秒の範囲とすることもある。時間Twの範囲を設定する場合の最小値は、制御系の応答限界および過応答によるハンチング防止の観点から決定し、最大値は液圧微小変動に追従させることができるように決定する。
前記制御時間帯Bは、偏差△Pの絶対値を小さくするための前記間隙Gの調節が得られるように、調節器30から前記左右の各間隙調節装置24の駆動具24cへ設定した変更量Gcに応じた指令信号aを出力し、各駆動具24cの駆動で各間隙調節装置24を作動させて間隙Gを設定した変更量Gcだけ調節する。なお、指令信号aを出力するための時間Tcは、前記左右の各間隙調節装置24の駆動具24cのモータ仕様に応じて適宜決定される。
設定した変更量Gcは、式4の如く、偏差△Pの絶対値がゼロのときにゼロとし、偏差△Pの絶対値の大きさに比例する割合で長くする。
Gc=K3×|△P|…(式4)
なお、K3は、定数として適宜設定するものであり、例えば、式5のように設定する。 K3=(Gco÷Ps)×K5…(式5)
なお、K5は定数であって、10<K5<1000の範囲で設定し、応答速度を上げたい場合にはK5を大きく設定する。Gcoは制御系の処理能力により決定する最小変更量(例えば、0.1μm)である。
前記設定した変更量Gcは、偏差△Pの絶対値の大小と無関係に一定値に設定することもある。この場合、変更量Gcは、例えば、0.1μm<Gc<10.0μmの範囲で設定する。変更量Gcの範囲を設定する場合の最小値は、制御系の応答限界から決定し、最大値は過応答によるハンチング防止の観点から決定する。
前記駆動具24cのモータは、その回転速度、および回転数と変更量Gcとの関係が予め決まっている。そのため、変更量Gcに応じた指令信号aを出力するための時間Tcは、変更量Gcに応じて一義的に決定する。
前記時間帯設定器34は、制御時間帯Bのときに調節器30から各間隙調節装置24の駆動具24cへ指令信号aを出力して、前記偏差△Pの絶対値を小さくするように左右の各間隙調節装置24の駆動具24cの駆動で塗工ヘッド5を進退させ、偏差△Pが正値のときには、バツキングロール6から離れるように塗工ヘッド5を後退させ、逆に、偏差△Pが負値のときには、バツキングロール6へ接近するように塗工ヘッド5を前進させて間隙Gを変更量Gcだけ調節する。
本発明に係る塗工装置の実施の形態を示すものであり、スケルトン的に示す塗工状態の正面図である。 同実施の形態を示すものであり、塗工装置本体の塗工ヘッド及びバッキングロールを示すのであって、(A)はバッキングロールを二点鎖線で示す平面図、(B)は拡大して示す左側断面図である。 同実施の形態を示すものであり、液圧検出器が検出している周期を示すと共に時間帯設定器が待機時間帯Aと制御時間帯Bとを交互に設定している状態を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1…塗工装置、4…制御装置、3…給液装置、5…塗工ヘッド、6…バッキングロール、16,17,18…液止壁、14…液溜室、15…計量具、32…液圧検出器、A…待機時間帯、B…制御時間帯、G…間隙、Gc…設定した変更量、M…塗工液、Ps…所要値、△P…偏差、R…ウエブ搬送路、

Claims (3)

  1. 外周面上にウエブ搬送路を形成して回転するバッキングロールと、バッキングロールのウエブ搬送路に対面する液止壁及び計量具で囲まれた液溜室をウエブ搬送路の横断方向へ延設した塗工ヘッドと、液溜室へ塗工液を圧送する給液装置と、バツキングロールへ向かって塗工ヘッドを進退させてバッキングロールと計量具の隙間を調節する制御装置とを備えた塗工装置において、前記制御装置は、前記塗工液の液圧を測定する液圧検出器を備え、液圧検出器の検出値から所要値を引いて得た偏差の絶対値の大きさに反比例する割合で決定した時間だけ前記間隙を調節しない待機時間帯と、設定した変更量だけ前記間隙を調節する制御時間帯とを交互に繰り返して制御するものであり、制御時間帯では、該偏差の絶対値を小さくするように前記塗工ヘッドを進退させて前記間隙を調節することを特徴とする塗工装置。
  2. 前記待機時間帯の決定した時間は、前記間隙を調節できる最短時間を基準時間とし、前記所要値を前記偏差の絶対値で除して得た割合で該基準時間より長くした請求項1に記載の塗工装置。
  3. 前記制御時間帯の設定した変更量は、前記偏差の絶対値がゼロのときをゼロとし、前記偏差の絶対値の大きさに比例する割合で大きくした請求項1又は2に記載の塗工装置。
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