JP4626174B2 - スラリー塗工方法及びスラリー塗工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スラリーが充填されたスラリー室の開口部にキャリアフィルムを一方向に搬送しつつ摺接させることにより該キャリアフィルムに上記スラリーを塗布するようにしたスラリー塗工方法及びスラリー塗工装置に関する。
例えば、電子部品に採用されるセラミックグリーンシートを製造する場合、スラリーが充填されるスラリー室の開口部にキャリアフィルムを一方向に搬送しつつ摺接させることにより該キャリアフィルムに所定厚さのスラリーを塗布するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上記セラミックグリーンシートの製造にあたっては、所望の安定塗工状態が得られるまで試し塗りを繰り返し行い、安定塗工状態が得られた時点で連続生産を開始するようにしている。この場合の試し塗りは、作業者が塗布厚や搬送速度等を手動で調整して行うのが一般的である。
特許第3287274号公報
しかしながら、上記従来の安定塗工状態が得られるまで試し塗りを行う方法を採用した場合には、連続生産を開始するまでのスラリーやキャリアフィルムが無駄となり、歩留りが悪化するとともに、安定塗工状態に至るまでの時間もかかり、生産性に影響を与えるという問題がある。
また上記試し塗りは作業者の経験や感に頼って行われることから、場合によってはかなりの時間を要することもあり、この点からも生産性に影響を与えるという問題がある。
本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされたもので、スラリーロスやキャリアフィルムロスを抑制しつつ短時間で安定塗工状態を得ることができ、ひいては歩留り及び生産性を向上できるスラリー塗工方法及びスラリー塗工装置を提供することを目的としている。
請求項1の発明は、スラリーが充填されたスラリー室に開口部を形成し、該開口部に長尺帯状のキャリアフィルムを一方向に搬送しつつ摺接させることにより該キャリアフィルムに上記スラリーを塗布するようにしたスラリー塗工方法において、圧送ポンプにより上記スラリー室内にスラリーを供給しつつ、該スラリー室内に供給されるスラリーの流量を検出するとともに、上記スラリー室内に充填されたスラリーの圧力を検出し、上記検出したスラリー流量に基づいて上記スラリー室へのスラリー供給量を制御するとともに、上記検出したスラリー圧力が所望のスラリー塗布厚,スラリー塗布幅が得られるように設定された安定塗工スラリー圧力の2倍かつセラミックスラリー封止力以内の値に達したときに待機している上記キャリアフィルムの搬送を開始することを特徴としている。
請求項2の発明は、スラリーが充填されるスラリー室に開口部を形成してなる塗工ヘッドと、長尺帯状のキャリアフィルムを一方向に搬送する搬送駆動部とを備え、上記キャリアフィルムを搬送しつつ上記開口部に摺接させることにより該キャリアフィルムに上記スラリーを塗布するようにしたスラリー塗工装置において、上記スラリー室にスラリーを供給する圧送ポンプと、該スラリー室に供給されるスラリーの流量を検出するスラリー流量検出手段と、上記スラリー室内に充填されたスラリーの圧力を検出するスラリー圧力検出手段と、上記スラリー流量検出手段により検出されたスラリー流量に基づいて上記スラリー室へのスラリー供給量を上記圧送ポンプを介して制御するとともに、上記スラリー圧力検出手段により検出されたスラリー圧力が所望のスラリー塗布厚,スラリー塗布幅が得られるように設定された安定塗工スラリー圧力の2倍かつセラミックスラリー封止力以内の値に達したときに上記搬送駆動部に、待機しているキャリアフィルムへのキャリアフィルム搬送開始信号を出力するスラリー塗工制御部とを備えたことを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項2において、上記開口部は、上記キャリアフィルムの搬送方向下流側に位置するように配設されたドクターエッジと、上流側に位置するように配設されたバックプレートと、キャリアフィルム幅方向の両端部に配設された両サイドプレートとにより囲まれており、該両サイドプレートの外端面は上記キャリアフィルムの幅方向外縁より内側に位置していることを特徴としている。
ここで、発明でいう、所定の設定条件とは、キャリアフィルム搬送開始時のスラリー圧力を、キャリアフィルム搬送速度が安定塗工速度となったときに安定塗工状態が得られるように設定するという意味である。例えばスラリー圧力が所定の圧力値に達したときキャリアフィルムの搬送を開始する場合、及びスラリー圧力がしきい値に到達した後、所定のスラリー圧応答遅れ時間を経過したときにキャリアフィルムの搬送速度が安定塗工速度となるようにキャリアフィルムの搬送を開始する場合が含まれる。
また、キャリアフィルムの搬送を開始するにあたっては、キャリアフィルムの搬送速度を安定塗工速度まで一気に加速するのが望ましい。
請求項1の発明に係るスラリー塗工方法によれば、スラリー室内に充填されたスラリーの圧力が所定の設定条件に達したときにキャリアフィルムの搬送を開始するようにしたので、搬送開始時のスラリー圧力を安定塗工状態が得られる条件に設定するだけでよく、従来の作業者の経験や感に頼った試し塗りを不要にできる。その結果、スラリーやキャリアフィルムの無駄をなくすことが可能となるとともに、生産開始までの時間を短縮することが可能となり、歩留り及び生産性を向上できる。
請求項の発明では、搬送開始時のスラリー圧力を安定塗工スラリー圧力より高い値にしたので、搬送開始とともにスラリー室内のスラリーがキャリアフィルムに付着することで消費され、これに伴ってスラリー室内のスラリー圧力が下がってそのまま安定塗工スラリー圧力に達することとなる。よって搬送開始と略同時に連続生産に移行することができ、歩留り及び生産性をより一層向上できる。
請求項の発明に係るスラリー塗工装置によれば、スラリー室内に充填されたスラリーの圧力をスラリー圧力検出手段により検出し、該検出値が所定の設定条件に達したときにキャリアフィルムの搬送を開始するようにしたので、搬送開始時のスラリー圧力を安定塗工状態が得られる条件に設定するだけでよく、従来の作業者の経験や感に頼った試し塗りを不要にでき、請求項1と同様の効果が得られる。
請求項の発明では、スラリー圧力が安定塗工スラリー圧力より高い値に達したときに搬送を開始するようにしたので、搬送開始とともにスラリー室内のスラリー圧力が下がってそのまま安定塗工スラリー圧力に到達することとなり、請求項と同様の効果が得られる。
請求項の発明では、両サイドプレートの外端面をキャリアフィルムの幅方向外縁より内側に位置させたので、塗工ヘッドの開口部をキャリアフィルムにより常時覆うことができ、該キャリアフィルムと開口部との間からスラリーが漏れ出た場合にも、該スラリーがキャリアフィルムの非塗布面側に回り込んで付着するのを防止できる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態によるスラリー塗工装置を説明するための図であり、図1はスラリー塗工装置の断面側面図、図2はスラリー塗工装置の平面図である。
図において、1は電子部品等に採用されるセラミックグリーンシートを製造するスラリー塗工装置を示しており、これはセラミックスラリー2が供給されるスラリー室3に開口部4aを形成してなる塗工ヘッド4と、長尺帯状のキャリアフィルム5が巻回され、該キャリアフィルム5を一方向(図面の矢印方向)に搬送駆動するバッキングロール(搬送駆動部)6とを備えており、該バッキングロール6は不図示の駆動モータにより回転駆動される。
上記スラリー塗工装置1は、上記バッキングロール6によりキャリアフィルム5を所定の搬送速度でもって搬送しつつ上記塗工ヘッド4の開口部4aに略接するように摺接させることにより、該キャリアフィルム5の一主面に上記セラミックスラリー2を塗布するように構成されている。ここで、上記キャリアフィルム5を開口部4aに略接するよう摺接させるとは、上記開口部4aを構成する塗工ヘッド4の上面とキャリアフィルム5との隙間が0となるようにキャリアフィルム5が押圧されているわけではなく、キャリアフィルム5を円滑に搬送するために若干のクリアランスを持って配置されている状態を指している。なお、符号7はキャリアフィルム5を開口部4aに案内するガイドロールである。
上記塗工ヘッド4は、上記キャリアフィルム5の搬送方向の下流側に位置するように配設されたドクターエッジ8と、上流側に位置するように配設されたバックプレート9と、該バックプレート9とドクターエッジ8との間の左右両端部(キャリアフィルム5の幅方向両端部)に配設された左右のサイドプレート10,10とを備えた概ね直方体状のものである。このドクターエッジ8,バックプレート9及び左右のサイドプレート10により囲まれた閉空間が上記スラリー室3となっている。
上記開口部4aは、ドクターエッジ8,バックプレート9及び左右のサイドプレート10の各上面により囲まれた部分により形成されており、該開口部4aはバッキングロール6の外周面に沿うように円弧状に形成されている。また上記ドクターエッジ8の開口部8aは下流側ほどバッキングロール6との隙間が狭くなるようにR状に面取りされている。
上記バッキングロール6はキャリアフィルム5とドクターエッジ8との隙間,つまり塗工ギャップが100μm以下となるように調整可能に配設されている。また上記キャリアフィルム5が当接するバックプレート9の上面幅(キャリアフィルム送り方向寸法)は10mm程度に、各サイドプレート10の上面幅(キャリアフィルム幅方向寸法)は5mm程度に設定されている。なお、バックプレート9の上面幅,サイドプレート10の上面幅については、スラリー室3内に充填されたスラリー圧力が保持できる範囲,つまり後述するスラリー圧応答遅れ時間後の安定塗工スラリー圧力より高い塗工開始スラリー圧に耐えられる範囲に設定すればよい。なお、上記安定塗工スラリー圧力を超える圧力分に相当する余分なセラミックスラリー2は上記開口部8aのキャリアフィルム5が略接するよう摺接する上面部分上に拡がっていくこととなる。
上記左右のサイドプレート10の外端面10a,10aはキャリアフィルム5の幅方向外縁5a,5aより内側に位置するように配置されており、もって塗工ヘッド4の開口部4aはキャリアフィルム5の一主面により常時覆われている。これにより開口部4aとキャリアフィルム5との間から漏れ出たセラミックスラリー2が該キャリアフィルム5の他主面側に回り込むのを防止できる。即ち、左右のサイドプレート10の外端面10aをキャリアフィルム5の外縁5aより外側に位置させた場合には、開口部4aから漏れ出たセラミックスラリー2がキャリアフィルム5の他主面とバッキングロール6との間に回り込んでバッキングロール6に固着するおそれがある。その結果、バッキングロール6の円筒度が悪化して偏心する場合があり、スラリー圧力の変動,ロール回転ムラ等が発生し、セラミックグリーンシートの膜厚精度が低下するという懸念がある。
上記スラリー室3は、第1スラリー室3aと第2スラリー室3bとに区分けされており、該第1,第2スラリー室3a,3bはスラリー流路3cにより連通されている。この第2スラリー室3bの横断面積は第1スラリー室3aの横断面積より小さく設定されており、上記スラリー流路3cの横断面積(通路面積)は第2スラリー室3bの横断面積よりさらに小さく設定されている。
上記塗工ヘッド4の底壁4bには第1スラリー室3aに連通するスラリー供給口4cが形成されており、該スラリー供給口4cには供給管13を介してプランジャ式,あるいはギヤ式の圧送ポンプ14が接続されている。この圧送ポンプ14によりセラミックスラリー2が第1スラリー室3aに圧送され、該第1スラリー室3aからスラリー流路3cを通って第2スラリー室bに充填される。この場合、上述のように、スラリー流路3cの断面積が小さくなっていることから、第2スラリー室3bに充填されたセラミックスラリー2は圧送ポンプ14の脈動等による不整脈の影響を受けにくく、第2スラリー室3bの内部圧力を全域に渡って均一に保持することができ、もって数μm〜十数μmの薄膜セラミックシートの形成が可能となる。なお、上記スラリー室3は第1,第2スラリー室に区分けすることなく1つの室により構成することも可能である。
上記供給管13にはスラリー室3に供給されるセラミックスラリー2の供給量を検出する流量計17が配設されており、また上記第2スラリー室3bには該第2スラリー室3bに充填されたセラミックスラリー2の圧力を検出するスラリー圧力検出手段としての圧力センサ18が配設されている。
そして本実施形態のスラリー塗工装置1は、上記流量計17からの検出値に基づいてスラリー室3へのセラミックスラリー2の供給量を制御するとともに、上記圧力センサ18からの検出値に基づいてキャリアフィルム5の搬送開始タイミング及び搬送速度を制御するスラリー塗工制御部19を備えている。なお、圧送ポンプ14による供給量の精度が保証されるならば流量計は必ずしも設ける必要はない。
上記スラリー塗工制御部19は、圧力センサ18から検出値を読み込み、該読み込んだスラリー圧力が所定の設定条件に達したときに上記バッキングロール6を回転駆動する駆動モータにキャリアフィルム搬送開始信号を出力するように構成されている。具体的には、上記スラリー圧力がしきい値に到達後、予め設定されたスラリー最大圧力到達値に達する時間、つまりスラリー圧力応答遅れ時間が経過したときにキャリアフィルム5の搬送速度が安定塗工速度に加速され得るタイミングで搬送開始信号が出力される。
また上記スラリー塗工制御部19は、キャリアフィルム5が搬送開始されると直ちに安定塗工速度に達するようにキャリアフィルム5を加速するように構成されている。
ここで上記しきい値とは、第2スラリー室3b内がセラミックスラリー2で略満杯状態になったときの圧力値をいい、上記スラリー最大圧力到達値とは、キャリアフィルム5の搬送速度を搬送開始から安定塗工速度まで一気に加速した際にスラリー室3内のスラリー圧力が減少する分を上記安定塗工スラリー圧力値に加えた圧力値をいう。またスラリー圧力応答遅れ時間を設ける理由は、圧力センサ18からの検出値の読み込みからキャリアフィルム5が実際に安定塗工速度で搬送されるまでのタイムラグを補うためである。なお、このタイムラグが無視できる制御システムであれば、スラリー最大圧力到達値をトリガとして、キャリアフィルム5の搬送を開始することも可能である。
上記スラリー最大圧力到達値は、バッキングロール6に巻回されたキャリアフィルム5と開口部4aとが略接した部位でのセラミックスラリー封止力以内に設定するのが望ましい。即ち、上記スラリー最大圧力到達値を封止力より大きくすると、セラミックスラリー2がキャリアフィルム5と開口部4aとの間から外部に漏れ出るおそれがあるからである。
具体的には、安定塗工スラリー圧力を200〜500mmAq程度、しきい値を100mmAq程度とした場合には、スラリー最大圧力到達値は安定塗工スラリー圧力の2倍程度とする。
また上記スラリー塗工制御部19は、連続運転状態では圧力センサ18からの検出値に基づいてスラリー室3内のスラリー圧力が安定塗工スラリー圧力となるように圧送ポンプ14を制御する。これによりセラミックグリーンシートにピンホール等が発生するのを抑制できる。またセラミックグリーンシートの膜厚は、スラリー圧力,スラリー供給量,キャリアフィルム5とドクターエッ8との塗工ギップ、キャリアフィルム5の搬送速度を制御することによって調整可能である。なお、インラインで成形したセラミックグリーンシートの膜厚を測定し、該測定値に基づいてポンプ供給量,塗工ギャップ,搬送速度をフィードバック制御することにより、上記膜厚を制御することも可能である。
本実施形態のスラリー塗工装置1によりセラミックグリーンシートを製造するには、キャリアフィルム5を初期位置にセットするとともに該初期位置に待機させる。この状態で圧送ポンプ14によりセラミックスラリー2をスラリー室3に供給し、第2スラリー室3bに充填されるセラミックスラリー2のスラリー圧力を監視する。スラリー圧力がしきい値に到達し、予め設定したスラリー最大圧力到達値に達する時間を測り、所定のスラリー圧力応答遅れ時間が経過したときにキャリアフィルム5の搬送速度が安定塗工速度まで一気に加速されるようにバッキングロール6を回転駆動する。
すると第2スラリー室3b内のセラミックスラリー2がキャリアフィルム5に所定膜厚でもって付着しつつ消費され、これに伴って第2スラリー室3b内のスラリー圧力が下がってそのまま安定塗工スラリー圧力になって安定塗工状態となる。このようにしてキャリアフィルム5の搬送開始と略同時に連続生産が開始されることとなる。そしてキャリアフィルム5に塗布されたセラミックスラリー2はキャリアフィルム5ごと乾燥炉に搬送されて乾燥され、しかる後キャリアフィルム5をセラミックシートが裏打ちされた状態で巻き取る。また上記乾燥させた後、セラミックグリーンシートを必要に応じてシート幅方向にスリッタにより複数本に切断して巻き取る場合もある。
このように本実施形態によれば、塗工ヘッド4の第2スラリー室3b内に充填されたセラミックスラリー2の圧力を検出し、該スラリー圧力がしきい値に到達した後、スラリー最大圧力到達値に達する時間が経過したときにキャリアフィルム5が安定塗工速度となるよう搬送を開始するようにしたので、搬送開始時のスラリー圧力を安定塗工状態が得られる値に設定するだけで搬送開始と略同時に連続生産に移行することができ、従来の作業者の経験や感に頼った試し塗りを不要にできる。その結果、セラミックスラリー2やキャリアフィルム5の無駄をなくすことができるとともに、生産開始までの時間を短縮することができ、歩留り及び生産性を向上できる。
上記第2スラリー室3b内のスラリー圧力に基づいてキャリアフィルム5の搬送開始タンミングを設定したので、各種のパラメータによるシビアなスラリー圧制御を不要にでき、装置全体を安価に構成できる。また不安定なレオロジ特性(例えば粘度変化,固形分濃度等)を有するスラリー等の流体に対しても汎用性を高めることができる。
本実施形態では、搬送開始時のスラリー圧力,つまりスラリー最大圧力到達値を安定塗工スラリー圧力の約2倍とし、キャリアフィルム5の搬送開始と略同時に安定塗工速度まで一気に加速したので、搬送開始とともにスラリー室3内のセラミックスラリー2が消費され、これに伴ってスラリー室3内のスラリー圧力が下がってそのまま安定塗工スラリー圧力に到達することとなる。よって搬送開始と略同時に連続生産に移行することができ、歩留り及び生産性をより一層向上できる。
また本実施形態では、左右の各サイドプレート10の外端面10aをキャリアフィルム5の幅方向外縁5aより内側に位置させたので、塗工ヘッド4の開口部4aをキャリアフィルム5により常時覆うことができ、該キャリアフィルム5と開口部4aとの間からセラミックスラリー2が漏れでた場合にも、該スラリー2がキャリアフィルム5の他主面側に回り込んでバッキングロール6に付着したりするのを防止できる。
本発明の一実施形態によるスラリー塗工装置を説明するための断面側面図である。 上記スラリー塗工装置の平面図である。
1 スラリー塗工装置
2 セラミックスラリー
3 スラリー室
4 塗工ヘッド
4a 開口部
5 キャリアフィルム
5a 外縁
6 バッキングロール(搬送駆動部)
8 ドクターエッジ
9 バックプレート
10 サイドプレート
10a 外端面
18 圧力センサ(スラリー圧力検出手段)
19 スラリー塗工制御部

Claims (3)

  1. スラリーが充填されたスラリー室に開口部を形成し、該開口部に長尺帯状のキャリアフィルムを一方向に搬送しつつ摺接させることにより該キャリアフィルムに上記スラリーを塗布するようにしたスラリー塗工方法において、
    圧送ポンプにより上記スラリー室内にスラリーを供給しつつ、該スラリー室内に供給されるスラリーの流量を検出するとともに、上記スラリー室内に充填されたスラリーの圧力を検出し、上記検出したスラリー流量に基づいて上記スラリー室へのスラリー供給量を制御するとともに、上記検出したスラリー圧力が所望のスラリー塗布厚,スラリー塗布幅が得られるように設定された安定塗工スラリー圧力の2倍かつセラミックスラリー封止力以内の値に達したときに待機している上記キャリアフィルムの搬送を開始することを特徴とするスラリー塗工方法。
  2. スラリーが充填されるスラリー室に開口部を形成してなる塗工ヘッドと、長尺帯状のキャリアフィルムを一方向に搬送する搬送駆動部とを備え、上記キャリアフィルムを搬送しつつ上記開口部に摺接させることにより該キャリアフィルムに上記スラリーを塗布するようにしたスラリー塗工装置において、
    上記スラリー室にスラリーを供給する圧送ポンプと、該スラリー室に供給されるスラリーの流量を検出するスラリー流量検出手段と、上記スラリー室内に充填されたスラリーの圧力を検出するスラリー圧力検出手段と、上記スラリー流量検出手段により検出されたスラリー流量に基づいて上記スラリー室へのスラリー供給量を上記圧送ポンプを介して制御するとともに、上記スラリー圧力検出手段により検出されたスラリー圧力が所望のスラリー塗布厚,スラリー塗布幅が得られるように設定された安定塗工スラリー圧力の2倍かつセラミック封止力以内の値に達したときに上記搬送駆動部に、待機しているキャリアフィルムへのキャリアフィルム搬送開始信号を出力するスラリー塗工制御部とを備えたことを特徴とするスラリー塗工装置。
  3. 請求項2において、上記開口部は、上記キャリアフィルムの搬送方向下流側に位置するように配設されたドクターエッジと、上流側に位置するように配設されたバックプレートと、キャリアフィルム幅方向の両端部に配設された両サイドプレートとにより囲まれており、該両サイドプレートの外端面は上記キャリアフィルムの幅方向外縁より内側に位置していることを特徴とするスラリー塗工装置。
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