JP2007241336A - Icカードを用いたセキュリティシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 構成が複雑で高価な指紋照合システムや、静脈、虹彩、顔といった各種生体情報による照合システムを使用せずに、比較的低コストにて導入可能なICカードを用いた照合システムを使用することにより、就業情報の入力処理と入室処理、及び、情報システム端末へのログオンを、相互に管理することができるように工夫したICカードを用いたセキュリティシステムを提供する。
【解決手段】 就業端末30と入室端末50と情報システム端末60へのログオンを、ICカード40を相互に関連づけて管理する。就業端末30は、ICカード40から読み取ったカードIDが有効の場合に、ICカード40に就業情報を記録する。入室端末50は、ICカード40のカードID41が有効で就業情報が正しい場合に、電気錠70を開にして入室を許可し、且つ、情報システム端末60はログオンを許可する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、就業端末による就業管理と、入室端末による入室管理と、情報システム端末等へのログオンを、相互に管理することができるICカードを用いたセキュリティシステムに関するものである。
ICカードを用いたセキュリティシステムに関しては、例えば特許文献1に記載の「セキュリティ方法およびシステム」に見られるように、 情報システム端末のある部屋への入室時に、指紋入力装置によって読み取られた指紋データを、ICカードに保存された個人の指紋データと照合し、本人と確認できたら入室を許可すると共に、ICカードに入室履歴を保存するように構成したものが存在する。
加えて、上記特許文献1に記載のシステムは、情報システム端末へのログオン時に、ICカードに記録された入室履歴をチェックして、ログオフが確認された場合に退室が許可されるように構成されているため、入退室及び情報システム端末等へのログオンにセキュリティ効果の高いシステムを構成している。
図9は、上記特許文献1に記載のシステムを説明した構成図であって、上位のサーバに接続されない小規模なスタンドアロンタイプのシステムで、セキュリティ室への入退室のみならず、情報端末等へのログオンの管理ができるように構成されている。
即ち、図9に記載のシステムでは、登録番号と指紋情報に加え、入室履歴とログオン履歴を記録するICカード200を使用する。入室時、入室端末120のICカードリーダーライターは、ICカード200の登録番号と指紋情報により本人認証を行い、本人と確認されると、電気錠110を開いてセキュリティ室100への入室を許可し、ICカードに入室情報を記録する。ログオン時、ICカードリーダーライター150は、指紋入力装置151からの指紋情報により本人認証を行って、ICカードに入室情報が記録されていれば、情報システム端末140へのログオンを許可し、ログオンするとICカード200にログオン情報を記録し、ログオフすると削除する。退室時、退室端末130のICカードリーダは、指紋入力装置からの指紋情報により本人認証を行い、ICカード200にログオン情報がない場合、電気錠扉110を開いて退室を許可し、入室情報を削除するように構成されている。
以上説明した如く、特許文献1に記載のシステムによれば、ICカードに個人の指紋情報と入室履歴、ログオン履歴を記録することにより、各装置をサーバーと接続する必要がなくなり、システムをコンパクトに構成することができると共に、サーバーとの情報の送受信やサーバー内での処理による時間のロスが無く、より早い処理を実現することができる。
特開2002−197500
ところが、上述した特許文献1に記載のシステムでは、使用する指紋システムが高価であり、且つ、条件によっては認識率も不安定に成る問題があった。例えば、指や検知窓の汚れや、指の傷等により大きく影響を受ける。また、ICカードへ保存する指紋データサイズも大きく(小さくすれば認識率が落ちる)、大きければ読み取りから照合までのパフォーマンスに影響して、より時間が掛かる。更には、定期的なメンテナンスも必要。検知窓の拭き取り掃除や交換、登録社員の変更等に伴い、指紋データの採取と登録の作業が煩雑化する問題があった。
また、静脈、虹彩、顔等のその他の生体情報による照合システムも同様の問題を備えていた。即ち、これ等従来の照合システムは入力装置が高価で複雑であると共に、照合情報量即ち扱うデータサイズが大きくなり、複雑なシステム構成と処理時間の問題、及び認識率(読取率)の問題が内在していた。
本発明は、上述した各問題点を改良するべく成されたものであって、その技術的課題は、構成が複雑で高価な指紋照合システムや、静脈、虹彩、顔といった各種生体情報による照合システムを使用せずに、比較的低コストにて導入可能なICカードを用いた照合システムを使用することにより、就業情報の入力処理と入室処理、及び、情報システム端末へのログオンを、相互に管理することができるように工夫したICカードを用いたセキュリティシステムを提供することである。
(1) 上記の技術的課題を解決するために、前記請求項1に係る発明は、就業端末による就業管理と、入室端末による入室管理と、情報システム端末へのログオンを、ICカードを媒体にして相互に関連づけて管理するセキュリティシステムであって、カードIDを記録した上記ICカードの記憶部に、就業情報を記録するためのデータエリアを設け、上記就業端末と入室端末及び情報システム端末の各記憶部には、有効なICカードのカードIDを予め記録すると共に、上記就業端末は、ICカードから読み取ったカードIDをチェックして、このカードIDが有効である場合に、当該ICカードのデータエリアに就業情報を記録し、上記入室端末と情報システム端末は、上記ICカードに記録されているカードIDと就業情報をチェックして、カードIDが有効で、且つ、就業情報が現在の就業状態に照らして正しい情報であると判定した場合に、上記の入室端末は扉の電気錠に開信号を出力して入室を許可し、上記情報システム端末はログオンを許可するように構成したことを特徴としている。
上記(1)で述べた手段によれば、就業端末がICカードに就業情報を記録する場合に、ICカードに記録されているカードIDの正否を判定し、入室と情報システム端末へのログオンに際しては、上記のカードIDとICカードに記録された就業情報がチェックされて、カードIDが登録済みで、且つ、就業情報が現在の就業状態に照らして正しい情報であると判定された場合は、入室とログオンが許可される。従って、個人のICカードをセキュリティチェックに応用して、カードIDが登録されていなかったり、例えば、本来は出勤情報が記録されるべきところ、退勤情報が記録されていたりして、ICカードに正しい就業情報が記録されていないような場合には、エラーとして入室を認めなかったり、情報システム端末へのログオンをみとめなかったりすることができるものであって、既存のICカードに若干手を加えるだけで、就業情報の不正入力や、入室が制限されている部屋への不正入室、或いは、情報システム端末への不正なログオンを防止することができる。
(2) また、前記請求項2に係る発明は、前記ICカードの記憶部に、ICカード保持者が現在いる部屋のゾーン番号を記録するデータエリアを設け、前記就業端末と入室端末と情報システム端末の各記憶部には、これ等各端末が設置されている部屋のセルフゾーン番号を夫々記録して、上記就業端末と入室端末及び情報システム端末は、上記ICカードから読み取ったゾーン番号とこれ等各端末の記憶部に記録されているセルフゾーン番号が一致している場合に、就業端末は当該ICカードのデータエリアに就業情報を記録し、入室端末は扉の電気錠に開信号を出力して入室を許可し、情報システム端末はログオンを許可するように構成すると共に、上記入室端末は入室を許可した時に、上記ICカードのデータエリアに記録されているゾーン番号をこれから入室する部屋のゾーン番号に書き換えることを特徴としている。
上記(2)で述べた手段によれば、入退室管理にゾーン(エリア・部屋)の概念を持ち込むことによって、より厳しいチェックを実現することができる。
(3) また、前記請求項3に係る発明は、前記ICカードの記憶部に前回アクセス時間データを記録するデータエリアを設け、前記就業端末、入室端末、情報システム端末の各々には、ICカードから読み取った前回アクセス時間データをチェックして、その前回アクセス時間が予め定めた制限時間の範囲以内である場合に、上記の就業端末はICカードに就業情報を記録し、上記の入室端末は扉の電気錠に開信号を出力して入室を許可し、上記の情報システム端末はログオンを許可するように構成したことを特徴としている。
上記(3)で述べた手段によれば、ICカードに前回アクセスの時間データ(日・時・分)を記録し、認証時に現在時刻との整合性を判定することにより、セキュリティチェックを行うことができるものであって、システムを大きく変更せずに、ICカードに前回アクセスの時間データを記録し、これを読み取るだけの極めて簡単な手段を講じるだけで、優れた不正チェック効果及びセキュリティ効果を発揮することができる。
(4) また、前記請求項4に係る発明は、前記入室端末の記憶部に、前記前回アクセス時間からの経過時間を制限する滞留制限時間を設定し、入室端末がICカードから読み取った前回アクセス時間からの経過時間が上記滞留制限時間をオーバーしていない場合に、入室端末は扉の電気錠に開信号を出力して入室を許可することを特徴としている。
上記(4)で述べた手段によれば、入室管理に滞留時間制限を設定可能とするものであって、前回アクセスした時刻(日・時・分)から現在までの経過時間が滞留時間制限をオーバーしているか否かを判定して、タイムオーバーしていない場合は、入室端末は扉の電気錠に開信号を出力して入室を許可するが、タイムオーバーしていた場合には、必要以上に滞留していたものと判断してエラー処理を行うと共に、ICカードの使用を即時禁止して、制限以上の滞留による各種事故及び事件の発生を予防することができる。
(5) また、前記請求項5に係る発明は、前記ICカードの記憶部に無効フラグのデータエリアを設け、上記就業端末、入室端末、情報システム端末によるチェックの結果、ICカードのカードIDが有効でない場合、ICカードから読み取った就業情報に不正が認められる場合、ICカードから読み取ったゾーン番号が不一致の場合、ICカードから読み取った前回アクセス時間が制限時間の範囲を超えている場合、若しくは、ICカードから読み取った前回アクセス時間からの経過時間が上記滞留制限時間をオーバーしている場合等、ICカードセキュリティチェックでエラーが発生した場合に、上記いずれかの端末によって上記ICカードの無効フラグにONが書き込まれて、ICカードが即時使用禁止状態になると共に、エラー処理が成されることを特徴としている。
上記(5)で述べた手段によれば、各端末にてICカードの認証時にエラーが発生した場合には、その場で無効フラグをオンにして、次回から(即時に)当該ICカードの使用を禁止することができるものであって、ICカード内の一部を書き換えるだけで、即時処理を完了することが可能となる。
以上述べた次第で、本発明に係るICカードを用いたセキュリティシステムによれば、従来のシステムを大きく変更したり、高価な指紋照合システムや、その他の生体情報照合システムを設ける必要がなく、ICカード内に無効フラグとゾーン番号エリア、及び、前回アクセス日・時・分のエリアを設けるだけで、優れたセキュリティチェック機能を発揮できると共に、複数のカードを使用することなく、一枚(同一)のICカードを使用するだけで、個人の就業情報の記録と、セキュリティチェックに応用できる利点を備えるものであって、就業管理と入室管理、及び、情報システム端末へのログオンを連動した状態で、而も、比較的低コストにて相互に管理できる特徴を備えている。
更に本発明によれば、通常の処理、即ち、タイムレコーダによる時刻の打刻や、入室、ログオン時の個人認証、及び、その他各処理の許可には、サーバーへアクセスする必要がなく、即時スムースな処理が行えるため、エラー発生時にその場で即時にそのICカードを無効化して、より高いセキュリティ効果を実現できる特徴も備えている。
以下に、上述した本発明に係るICカードを用いたセキュリティシステムの実施の形態を図面と共に説明すると、図1は本発明が実施されたオフィスの一例を示した構成図であって、図中、10はエントランス、11,12,13,14,15,16は夫々壁等で仕切られた部屋(オフィスルーム)で、夫々エリアとなるゾーン1からゾーン6を構成している。21,22,23,24,25,26は各部屋11〜16を仕切る仕切壁に設けた扉(ドアー)であって。エントランス10の扉21を除く他の全ての扉22〜26には、各々電気錠70(図4参照)が設けられていて、この電気錠70を解錠しないと各扉22〜26を開くことができない仕組みに成っている。
更に図1において、30はエントランス10に設置したタイムレコーダ機能を備えた就業端末、50…はゾーン1,2,3,4,5,6を構成する各部屋11,12,13,14,15,16に設置された入室端末(入退室端末)で、ゾーン4,5,6を構成する部屋14,15,16に更に他の部屋が連設されている場合には、これ等他の部屋との間を仕切る仕切壁にも、上述した電気錠70を備えた扉が設けられると共に、これ等各部屋にはも入室端末50が設置される。また、60はゾーン4の部屋14内に設置された各情報システム端末を示す。
次に、図2は上記就業端末30による就業管理と、入室端末50…による入室管理と、情報システム端末60へのログオンを、相互に管理するための接触式又は非接触式ICカード40の構成を説明したものであって、このICカード40の内部記憶装置46には、各社員(個人)ごとに定められたカードID41と、認証時にエラーがあるとONされる無効フラグ42と、就業情報を書き込むためのデータエリア43と、当該社員(ICカード40の保持者)が現在いる部屋のゾーン番号(部屋番号)が書き込まれるデータエリア44と、前回アクセスした日・時・分が書き込まれるデータエリア45が設けられている。
以上の如く構成されたICカード40は、サーバー又はサーバーに接続されたカード発行システム(いずれも図示省略)により発行され、且つ、ID登録により有効に設定されたICカード40を各社員が所持する仕組みに成っている。
図3は、エントランス10に設置されるタイムレコーダ機能を備えた就業端末30の構成を説明したもので、この就業端末30は、端末ID36Aと、有効な(予め登録された)ICカード40のID番号、及び、必要に応じて暗証番号を含めた登録ID一覧ファイル36Bと、セルフゾーン番号36Cを内部記憶装置36に備えている。登録ID一覧ファイル36Bはサーバー配信により作成され、随時更新されて使用される。更にこの就業端末30は、打刻種別選択ボタン31と、キーボード32、表示装置33、ブザー34及びICカードリーダーライター35を備えていて、出勤(退勤、外出、戻り)時社員がICカード40を就業端末30にかざすか又は挿入すると、ICカードリーダーライター35がICカード40の内部情報を非接触、又は、接触にて読み取って各種のチェックを行い、全てのチェックがパスすると当該社員の就業データが生成されるが、上記就業端末30によるチェック処理(認証)の詳細に付いては後述する。
図4は、前述した各部屋11,12,13,14,15,16の各扉21〜26ごとに設置される入室端末50の構成を示したものであって、各入室端末50には、前述した就業端末30と同様に、端末ID55Aと、有効な(登録された)ICカード40のID番号、及び、必要に応じて暗証番号を含めた登録ID一覧ファイル55Bと、セルフゾーン番号55Cを内部記憶装置55に備えている。登録ID一覧ファイル55Bはサーバー配信により作成され、随時更新されて使用される。
また、上記の内部記憶装置55には、ターゲットゾーン番号(進入先となるネクストルームのゾーン番号)55Dと、ゾーン滞留時間制限を設ける場合に、当該滞留時間制限(制限時間)を書き込むためのデータエリア55Eを備えている。
更に入室端末50には、ICカード40のデータエリア44に記録されているゾーン番号を、これから進入するネクスルームのゾーン番号に書き換える機能が具備され、更に加えて、図示の如く表示装置51と、データ入力用及び操作用のキーボード52と、警報用のブザー53、及び、ICカードリーダーライター54が具備されていて、社員がICカード40を入室端末50にかざすか又は挿入すると、ICカードリーダーライター54がICカード40の内部情報を非接触、又は、接触にて読み取って各種のチェックを行い、各チェックが全てパスしたら、電気錠70に開信号を送って入室を許可するように構成されているが、上記入室端末50によるチェック処理(認証)の詳細に付いては後述する。
次に、図5は目標とする部屋14に設置された情報システム端末60の構成を説明したものであって、この情報システム端末60は、前述した就業端末30及び入室端末50と同様に、端末ID62Aと、有効な(登録された)ICカード40のID番号、及び、必要に応じて暗証番号を含めた登録ID一覧ファイル62Bと、セルフゾーン番号62Cを内部記憶装置62に備えている。登録ID一覧ファイル62Bはサーバー配信により作成され、随時更新されて使用される。
更に、情報システム端末60にはICカードリーダーライター61が接続されていて、社員がICカード40をこの情報システム端末60にかざすか、或いは、直接挿入すると、ICカードリーダーライター61がICカード40の内部情報を非接触、又は、接触にて読み取って各種のチェックを行い、各チェックが全てパスすると、情報システム端末60へのログオンが許可されるが、上記情報システム端末60によるチェック処理(認証)の詳細に付いては後述する。
次に、上述した就業端末30と入室端末50及び情報システム端末60によるチェック(認証)処理を、図6、図7、図8に記載したフローチャートに従って説明する。
図6は、就業端末30によるチェック処理と就業データ打刻処理の手順を説明したフローチャートであって、初めのステップS1で打刻種別選択ボタン31で打刻種別を選択すると共に、出勤社員が自分のICカード40を就業端末30にかざすか直接挿入すると、ICカードリーダーライター35がICカード40のデータを読み取って、ステップS2以降のチェックが開始される。
ステップS2では、ICカード40のカードID41が有効な一覧ファイル36Bを用いてサーチされて、登録済みか否かがチェックされ、登録済みの場合はステップS3に進む。ステップS3では必要に応じて暗証番号を要求し、入力された暗証番号が有効な一覧ファイル36Bと合致するか否かがチェックされ、一致する場合は次のステップS4に進む。
ステップS4では、ICカード40の無効フラグ42がONしているか否かがチェックされ、ONしていない場合は次のステップS5に進んで、ICカード40から読み取った就業情報の正否(例えば就業情報が出勤や外出又は戻りの状態なのに、出勤を打刻しょうとしている等)がチェックされて、正しい場合は次のステップS6に進む。ステップS6ではICカード40のゾーン番号が就業端末30のセルフゾーン番号と一致しているか否かがチェックされ、正しい場合はステップS7に進む。
ステップS7では、ICカード40に記録されている前回アクセス日・時・分が範囲内であるか否かが判定され、範囲内である場合は次のステップS8に進むが、例えば、出勤時に前回アクセス日が当日であったり、未来の日・時であった場合にはNGとなる。
上記ステップS2〜S7のチェックを全てパスしたら、出勤と認められてステップS8で打刻情報を内部メモリに蓄積すると共に、必要に応じてサーバーに送信してステップS9に進む。ステップS9ではICカード40の就業情報のエリア43に出勤に該当するデータが書き込まれ、前回アクセス日・時・分のエリア45にも現在時刻が書き込まれて処理を終える。
また、上記ステップS2〜S7のチェックでどれかがNGと成った場合、ステップS10に進んでICカード40の無効フラグ42にONを書込み、次いで、ステップS11に進んでブザーやディスプレイ等によってエラー情報を出勤社員に伝達したり、更には、エラーログを内部メモリに記録、又は、サーバーに送信する等のエラー処理を行って、処理を終える。
尚、退勤、外出、戻り時もそれぞれ同様な処理が行われるが、各チェックでの適合条件は就業情報や前回アクセス日時分等が各々変わる。退勤時の条件は就業情報が出勤または戻り、アクセス日時分等は当日とか24時間以内とする一方、就業情報に「退勤」を書き込む。また、外出時の条件は就業情報が出勤又は戻り、アクセス日時分等は当日とか24時間以内とする一方、就業情報に「外出」を書き込む。更に、戻り時の条件は就業情報が外出、アクセス日時分等は当日とか24時間以内とすると共に、就業情報に「戻り」を書き込む。
図7は、入室端末50によるチェック処理と入室処理を説明したフローチャートであって、初めのステップS21で出勤社員が自分のICカード40を入室端末50に接続されたICカードリーダーライター54にかざすか直接挿入すると、ICカードリーダーライター54がICカード40のデータを読み取って、ステップS22以降のチェックが開始される。
ステップS22では、ICカード40のカードID41が有効な一覧ファイル55Bでサーチされて、登録済みか否かがチェックされ、登録済みの場合はステップS23に進む。ステップS23では必要に応じて暗証番号を要求し、入力された番号が有効な一覧ファイル55Bと合致するか否かがチェックされ、一致する場合は次のステップS24に進む。
ステップS24では、ICカード40の無効フラグ42がONしているか否かがチェックされ、ONしていない場合は次のステップS25に進んで、ICカード40から読み取った就業情報の正否(例えば就業情報が出勤や外出又は戻りの状態なのに、出勤を打刻しょうとしている等)がチェックされて、正しい場合は次のステップS26に進む。ステップS26ではICカード40のゾーン番号のエリア44がチェックされ、ゾーン番号が入室端末50のセルフゾーン番号と合致する場合はステップS27に進む。
ステップS27ではICカード40に記録されている前回アクセス日・時・分が範囲内であるか否かが判定され、範囲内である場合は次のステップS28に進むが、例えば、前回アクセス日が例えば4時間以上とか8時間以上前といった古い日時であったり、未来の日・時であった場合にはNGとなる。ステップS28では滞留時間制限の有無と、有る場合は滞留時間制限内であるか否かが判定され、時間制限がない場合と、時間制限内の場合はステップS29に進む。
上記ステップS22〜S28のチェックを全てパスしたら、入室と認められて、ステップS29で電気錠10を開いて、入室情報を内部メモリに蓄積すると共に、必要に応じてサーバーに送信してステップS30に進む。ステップS30ではICカード40のゾーン番号のエリア44に次室のゾーン番号55Dが書き込まれ、前回アクセス日・時・分のエリア45に現在時刻が書き込まれて処理を終える。
また、上記ステップS22〜S28のチェックでどれかがNGと成った場合、ステップS31に進んでICカード40の無効フラグ42にONを書込み、次いで、ステップS32に進んでブザーやディスプレイ等によってエラー情報を伝達したり、更には、エラーログを内部メモリに記録、又は、サーバーに送信する等のエラー処理を行って、処理を終える。
図8は、情報システム端末60に対するログオン処理とチェック処理の手順を説明したフローチャートであって、初めのステップS41で社員が自分のICカード40を情報システム端末60に接続されたICカードリーダーライター61にかざすか直接挿入すると、ICカードリーダーライター61がICカード40のデータを読み取って、ステップS42以降のチェックが開始される。
ステップS42では、ICカード40のカードID41が有効な一覧ファイル62Bでサーチされて、登録済みか否かがチェックされ、登録済みの場合はステップS43に進む。
ステップS43では、ICカード40の無効フラグ42がONしているか否かがチェックされ、ONしていない場合は次のステップ44に進んで、ICカード40から読み取った就業情報の正否(例えば就業情報が出勤や外出又は戻りの状態なのに、出勤を打刻しょうとしている等)がチェックされて、正しい場合は次のステップS45に進む。ステップS45ではICカード40のゾーン番号のエリア44がチェックされ、上記端末60のセルフゾーン番号62Cと一致するか否かが判定され、一致する場合はステップS46に進む。
ステップS46ではICカード40に記録されている前回アクセス日・時・分が範囲内であるか否かが判定され、範囲内である場合は次のステップS47に進むが、例えば、前回アクセス日時分が例えば4時間以上とか8時間以上前といった古い日時であったり、未来の日時であった場合にはNGとなる。
上記ステップS42〜S46のチェックを全てパスしたら、個人認証がOKになり、ステップS47でログオン画面を情報システム端末60のモニターに表示し、暗証番号を要求して次のステップS48に進む。ステップS48では、入力された暗証番号が上記有効な一覧ファイル62Bの暗証番号と合致するか否かが判定され、一致する場合はログオンが許可されてログオン情報を内部メモリに蓄積すると共に、必要に応じサーバーに送信して処理を終える。暗証番号が合致しなかった場合は続けて暗証番号を要求し、例えば3回続けて失敗した場合にはエラーとする。
また、上記ステップS42〜S46とステップS48のチェックでどれかがNGと成った場合、ステップS50に進んでICカード40の無効フラグ42にONを書込み、次いで、ステップS51に進んでブザーやディスプレイによってエラー情報を出勤社員に伝達したり、更には、エラーログを内部メモリに記録、又は、サーバーに送信する等のエラー処理を行って、処理を終える。
本発明に係るICカードを用いたセキュリティシステムが実施されているオフイスの一例を示した構成図。 本発明で用いるICカードの実施例を示した構成図。 本発明で用いる就業端末の実施例を示した構成図。 本発明で用いる入室端末の実施例を示した構成図。 本発明で用いる情報システム端末の実施例を示した構成図。 就業端末によるチェック処理を説明したフローチャート。 入室端末によるチェック処理を説明したフローチャート。 情報システム端末によるチェック処理を説明したフローチャート。 従来のセキュリティシステムの構成図。
符号の説明
10 エントランス
11,12,13,14,15,16 部屋(ゾーン)
21,22,23,24,25 扉
30 就業端末
40 ICカード
41 カードID
50 入室端末
60 情報システム端末
70 電気錠

Claims (5)

  1. 就業端末による就業管理と、入室端末による入室管理と、情報システム端末へのログオンを、ICカードを媒体にして相互に関連づけて管理するセキュリティシステムであって、
    カードIDを記録した上記ICカードの記憶部に、就業情報を記録するためのデータエリアを設け、上記就業端末と入室端末及び情報システム端末の各記憶部には、有効なICカードのカードIDを予め記録すると共に、
    上記就業端末は、ICカードから読み取ったカードIDをチェックして、このカードIDが有効である場合に、当該ICカードのデータエリアに就業情報を記録し、
    上記入室端末と情報システム端末は、上記ICカードに記録されているカードIDと就業情報をチェックして、カードIDが有効で、且つ、就業情報が現在の就業状態に照らして正しい情報であると判定した場合に、上記の入室端末は扉の電気錠に開信号を出力して入室を許可し、上記情報システム端末はログオンを許可するように構成したことを特徴とするICカードを用いたセキュリティシステム。
  2. 前記ICカードの記憶部に、ICカード保持者が現在いる部屋のゾーン番号を記録するデータエリアを設け、前記就業端末と入室端末と情報システム端末の各記憶部には、これ等各端末が設置されている部屋のセルフゾーン番号を夫々記録して、
    上記就業端末と入室端末及び情報システム端末は、上記ICカードから読み取ったゾーン番号とこれ等各端末の記憶部に記録されているセルフゾーン番号が一致している場合に、就業端末は当該ICカードのデータエリアに就業情報を記録し、入室端末は扉の電気錠に開信号を出力して入室を許可し、情報システム端末はログオンを許可するように構成すると共に、上記入室端末は入室を許可した時に、上記ICカードのデータエリアに記録されているゾーン番号をこれから入室する部屋のゾーン番号に書き換えることを特徴とする請求項1に記載のICカードを用いたセキュリティシステム。
  3. 前記ICカードの記憶部に前回アクセス時間データを記録するデータエリアを設け、前記就業端末、入室端末、情報システム端末の各々には、ICカードから読み取った前回アクセス時間データをチェックして、その前回アクセス時間が予め定めた制限時間の範囲以内である場合に、上記の就業端末はICカードに就業情報を記録し、上記の入室端末は扉の電気錠に開信号を出力して入室を許可し、上記の情報システム端末はログオンを許可するように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のICカードを用いたセキュリティシステム。
  4. 前記入室端末の記憶部に、前記前回アクセス時間からの経過時間を制限する滞留制限時間を設定し、入室端末がICカードから読み取った前回アクセス時間からの経過時間が上記滞留制限時間をオーバーしていない場合に、入室端末は扉の電気錠に開信号を出力して入室を許可することを特徴とする請求項1、2又は3に記載のICカードを用いたセキュリティシステム。
  5. 前記ICカードの記憶部に無効フラグのデータエリアを設け、上記就業端末、入室端末、情報システム端末によるチェックの結果、ICカードのカードIDが有効でない場合、ICカードから読み取った就業情報に不正が認められる場合、ICカードから読み取ったゾーン番号が不一致の場合、ICカードから読み取った前回アクセス時間が制限時間の範囲を超えている場合、若しくは、ICカードから読み取った前回アクセス時間からの経過時間が上記滞留制限時間をオーバーしている場合等、ICカードセキュリティチェックでエラーが発生した場合に、上記いずれかの端末によって上記ICカードの無効フラグにONが書き込まれて、ICカードが即時使用禁止状態になると共に、エラー処理が成されることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載のICカードを用いたセキュリティシステム。
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