JP2007237240A - 熱間圧延装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粗圧延出側の粗バーの温度が、粗バーの幅方向に不均一に変動している場合においても、製造される熱延鋼板の品質劣化、歩留まりの低下を防止する。
【解決手段】粗圧延機12から搬出された粗バーにおける幅方向の温度分布を検出し、この温度検出した粗バーの幅方向センターからワークサイドについて第1の誘導加熱コイル61を幅方向にシフトさせながら加熱するとともに、当該粗バーの幅方向センターからドライブサイドについて第2の誘導加熱コイル62を幅方向にシフトさせながら加熱する。このとき、検出した温度分布に基づいて、誘導加熱コイル61、62毎に電力とシフト量を演算し、この演算した電力とシフト量に基づいて、各誘導加熱コイル61、62による加熱動作を互いに独立して制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、スキッドレールに載置されたスラブを加熱炉で加熱して、これを粗圧延機及び仕上げ圧延機により熱間圧延する熱間圧延装置及び方法に関する。
自動車や産業機械等に用いられる熱延鋼板は、連続鋳造したスラブを加熱炉で加熱し、この加熱後のスラブを粗圧延機で圧延し、さらに複数の圧延スタンドからなる熱間仕上圧延機によりこれを仕上圧延して所定の厚さの熱延鋼板とする。この熱延鋼板は、ランナウトテーブル上に配設された冷却水により冷却された後に、巻取り機により巻き取られることになる。
実際に、この加熱炉におけるスラブの加熱に関しては、加熱炉内において数段に亘り設けられた加熱帯において天井又は側面からガス加熱等による加熱が行われる。そして加熱炉の最終ゾーンにおいては、均熱帯と呼ばれるスペースにおいてルーフバーナ、サイドバーナ、軸流バーナ等を利用してスラブを均等加熱することにより、最適温度で搬送できるようにするための保熱処理を行う。加熱炉における加熱処理が全て終了すると、スラブは加熱炉外へと搬送され、粗圧延機による圧延工程へと移行することになる。
一般にウォーキングビーム型加熱炉が主流であり、スラブはスキッドレールで支えられている。スキッドレールはサポートと呼ばれる支持材で支持され、スキッドレール、サポートとも耐火物で被覆されて、その内部は冷却されている。そして、スキッドレールは移動スキッドレールと固定スキッドレールを有し、移動スキッドレールが上昇、搬送方向に移動、下降、反搬送方向に移動を繰り返す矩形運動によりスラブを加熱炉内において保持、搬送させる。
例えば、加熱炉におけるスラブとスキッドレールを平面的に図示した図13に示すように、スキッドレール82は、加熱炉81内において装入側から抽出側へ向けて数条に亘って延設されたパイプ状の機構として構成され、このスキッドレール82上にスラブ83を載せて装入側から抽出側へと搬送していくことになる。このスキッドレール82は、通常冷却されるため、この上に載せられるスラブ83は、スキッドレール82との接触部分において他の部分よりも低温となる。その結果、スラブ83には、スキッドレール82との接触位置に応じた低温部分(以下、スキッドマークという。)が長手方向に亘って周期的に形成されていくことになる。このような低温部分がスラブ83に形成されてしまうと、その後段における圧延時において、熱延鋼帯の板厚や板幅の変動を引き起こしてしまう。これは、スキッドレール82の接触による低温部分は、被圧延材の変形抵抗が大きいために、他の部分より変形しにくいことに起因する。
即ち、このスキッドマークの形成を除去することにより得られる鋼板の品質の向上を図る必要性があった。
このため、従来においては、粗圧延機と仕上げ圧延機との間に誘導加熱コイルを設けることによりスキッドマークを除去する熱間圧延装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1の開示技術では、粗圧延機から搬出された粗バーの温度を温度計で検出する。そして検出した温度効果パターンの近似線の正負を反転させた形となるように誘導加熱コイルの電力を調整し、スキッドマークの温度の均一化を図る。
特開昭56−71501号公報
ところで、スラブ83は、加熱炉81内において図13に示すようにスキッドレール82の延設方向に対してその幅方向端面が平行となるように載置される場合のみならず、例えば図14(a)に示すようにスキッドレール82の延設方向に対して斜めに載置される場合もある。その結果、スラブ83上には、例えば図14(b)に示すように、スキッドマーク84が斜めに形成されることになる。
ここで、スラブ83の斜行によるスキッドマーク84の幅方向のズレをLとしたとき、スラブ83を熱間圧延した際の仕上げ圧延出側のコイルの幅方向の温度偏差は、下記の式(1)で表される。
温度偏差=L×d/d・・・・・・・・・・・(1)
この(1)式において、dは、スラブ83の厚さであり、dは、スラブ83を熱間圧延した際の仕上げ最終スタンド出側のコイル厚である。仮に、このdが0.25mであり、dが0.002mmである場合には、(1)式は、L×125で表される。スラブ83の斜行により、スキッドマーク84の幅方向のズレLが0.3mとなった場合であっても、熱間圧延されて仕上げ最終スタンド出側のコイルでは、37(=125×0.3)mにも亘る温度偏差となってしまう。
このようにスラブ83のスキッドレールの延設方向に対するズレが僅かなものであっても、これがコイルに圧延される際に、その温度偏差は非常に大きなものとなるため、これを解消する必要性があった。
また、このスラブ83に対してスキッドマーク84の幅方向のズレが生じると、仕上げ圧延機群においてはスタンド間でストリップが急激に蛇行するいわゆる絞り現象が発生してしまう。この絞り現象では、幅方向の温度偏差に応じて生じる熱延鋼板の幅方向の変形抵抗の格差により、水平ミルで圧延する際に熱延鋼板自体に回転モーメントがかかり、折れ込んでしまう。この熱延鋼板の折れ込みによりロール表面に疵が付く場合もあり、この疵が付いたロール表面によりさらに圧延を行うことになれば、熱延鋼板に損傷箇所が常時接触することになる。その結果、この疵が付いたロールを利用して圧延を行った鋼板全てにおいて表面の品質が劣化し、歩留まりが大幅に低下してしまうという問題点があった。
特に、近年の加熱炉においては、均熱帯においてサイドバーナの火炎の長さが少なくともスラブ長さの半分以上を必要とするロングフレームタイプを用いるのが一般的である。このロングフレームタイプのサイドバーナを用いた均熱帯において、スラブが火炎に直接さらされる位置では部分的に過加熱される虞があり、スラブとサイドバーナの位置関係によってはスラブに偏熱を惹起する欠点がある。かかる場合において、スラブがスキッドレールの延設方向に対して斜めに載置されていた場合には、上述の絞り現象をより助長させることになり、圧延の安定性や能率、製品の品質により悪影響を与えてしまうという問題点があった。
これに対して、上述した特許文献1の開示技術では、あくまでスラブがスキッドレールの延設方向に対して平行に設置されていることを前提としている。このため、スキッドマークが斜行している場合にその温度の均一化を図ることができず、上述した問題点を解決することができない。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、スラブがスキッドレールに対して斜めに載置された状態で加熱炉で加熱された場合においても、製造される熱延鋼板の品質劣化、歩留まりの低下を防止することが可能な熱間圧延装置及び方法を提供することにある。
本発明は、上述した課題を解決するため、粗圧延機から搬出された粗バーにおける幅方向の温度分布を検出し、この温度検出した粗バーの幅方向の中心位置からワークサイド側について第1の誘導加熱コイルを幅方向にシフトさせながら加熱するとともに、当該中心位置からドライブサイド側について第2の誘導加熱コイルを幅方向にシフトさせながら加熱する。このとき、検出した温度分布に基づいて、誘導加熱コイル毎に電力とシフト量を演算し、この演算した電力とシフト量に基づいて、各誘導加熱コイルによる加熱動作を互いに独立して制御する。
即ち、本発明に係る熱間圧延装置は、スキッドレールに載置されたスラブを加熱炉で加熱して、これを粗圧延機及び仕上げ圧延機により熱間圧延する熱間圧延装置において、上記粗圧延機から搬出された粗バーにおける幅方向の温度分布を検出する温度分布検出手段と、上記温度検出手段により温度検出された粗バーの幅方向の中心位置からワークサイド側を幅方向にシフトしながら加熱する第1の誘導加熱コイルと、当該中心位置からドライブサイド側を幅方向にシフトしながら加熱する第2の誘導加熱コイルとを少なくとも有する誘導加熱手段と、上記温度検出手段により検出された温度分布に基づいて、上記誘導加熱コイル毎に電力とシフト量を演算する演算手段と、上記演算手段により上記誘導加熱コイル毎に演算された電力とシフト量に基づいて、上記各誘導加熱コイルによる加熱動作を互いに独立して制御する加熱制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る熱間圧延方法は、スキッドレールに載置されたスラブを加熱炉で加熱して、これを粗圧延機及び仕上げ圧延機により熱間圧延する熱間圧延方法において、上記粗圧延機から搬出された粗バーにおける幅方向の温度分布を検出する温度分布検出ステップと、上記温度検出ステップにおいて温度検出した粗バーの幅方向の中心位置からワークサイド側について第1の誘導加熱コイルを幅方向にシフトさせながら加熱するとともに、当該中心位置からドライブサイド側について第2の誘導加熱コイルを幅方向にシフトさせながら加熱する誘導加熱ステップとを有し、上記誘導加熱ステップでは、上記温度検出ステップにおいて検出した温度分布に基づいて、上記誘導加熱コイル毎に電力とシフト量を演算し、この演算した電力とシフト量に基づいて、上記各誘導加熱コイルによる加熱動作を互いに独立して制御することを特徴とする。
本発明では、粗バーの幅方向の温度分布をワークサイド側、ドライブサイド側毎に検出し、この幅方向の温度分布の符号を略反転させた電力分布を求め、この求めた電力分布に基づいて第1、第2の誘導加熱コイルの電力とシフト量を演算する。そして、この第1、第2の誘導加熱コイル毎に演算された電力とシフト量に基づいて、各誘導加熱コイルによる加熱動作を互いに独立して制御する。即ち、スキッドマークの斜行に伴うズレを、ワークサイド側、ドライブサイド側毎に温度検出することにより識別し、ワークサイド側、ドライブサイド側毎に独立した加熱動作を実行することができるため、スキッドマークが斜めに形成された場合においても、粗バーの温度を均一化させることができる。これにより、製造される熱延鋼板の品質劣化、歩留まりの低下を防止することが可能となる。
以下、本発明を適用した熱間圧延装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される鋼板の熱間圧延装置1の例を模式的に示している。この熱間圧延設備1は、加熱したスラブ2をロールで上下に挟んで連続的に圧延し、最小1mmまで薄くしてこれを巻き取ることを目的とし、スラブ2を加熱するための加熱炉11と、この加熱炉において加熱されたスラブ2を圧延して粗バーにする粗圧延機12と、粗バーをさらに所定の厚みまで連続して熱間仕上圧延をする仕上げ圧延機13と、この仕上げ圧延機13により熱間仕上圧延された熱延鋼板を冷却水により冷却する冷却装置14と、冷却装置14により冷却された熱延鋼板をコイル状に巻き取る巻取機15とを備えている。また、この熱間圧延装置1は、粗圧延機12と仕上げ圧延機13との間には、粗バーを補助加熱するための補助加熱システム16が設けられている。
加熱炉11は、例えば図2に示すように第1ゾーン21、第2ゾーン22、第3ゾーン23が炉長方向に向けて順次設けられてなるとともに、その終端には最終ゾーン24が設けられている。この加熱炉11は、第1ゾーン21へ通じる装入口25と、この装入口25から第1ゾーン21へと至るまでの空間を上方に突出させ最上部を開口させた煙道26と、最終ゾーン24から外部へとスラブを抽出するための抽出口27とをさらに備えている。
第1ゾーン21には、装入口25を介して外部から搬入されてきたスラブ2に対して上下方向から火炎を吹き出すことによりこれを加熱するサイドバーナ31が側壁に配設され、第2ゾーン22、第3ゾーン23には、それぞれ搬送されてくるスラブ2を側方からガス加熱をするための軸流バーナ32が配設され、さらに最終ゾーン24には、スラブ2を天井から加熱するルーフバーナ33が配設されている。即ち、この加熱炉11に搬入されたスラブ2は、第1ゾーン21〜第3ゾーン23において形成される各加熱帯において順次加熱され、さらに最終ゾーン24において形成される均熱帯において、ルーフバーナ33を利用してスラブ2を均等加熱することにより、最適温度で搬送できるようにするための保熱処理を行う。加熱炉における加熱処理が全て終了すると、スラブ2は加熱炉外へと搬送され、粗圧延機による圧延工程へと移行することになる。
ちなみに、この加熱炉11においては、スラブ2を各加熱帯や均熱帯中に保持し、また搬送するために、スキッドレールを用いる。スキッドレールは、加熱炉11内において装入側から抽出側へ向けて数条に亘って延設されたパイプ状の機構として構成され、このスキッドレール上にスラブ2を載せて装入側から抽出側へと搬送していくことになる。このスキッドレールは、通常冷却されるため、この上に載せられるスラブ2は、スキッドレールとの接触部分において他の部分よりも低温となる。その結果、スラブ2には、スキッドレールとの接触位置に応じた低温部分(以下、スキッドマークという。)が長手方向に亘って周期的に形成されていくことになる。
粗圧延機12は、搬送されてきたスラブ2につき、複数スタンドに亘って配設される円柱状の回転ロールの間隙を通過させる。例えば、この粗圧延機12は、第1スタンドにおいて上下に配設されたワークロール12aのみによりスラブを熱間圧延して粗バーとする。次にこのワークロール12aを通過した粗バーをワークロールとバックアップロールとにより構成される複数の4重圧延機12bによりさらに連続的に圧延する。その結果、この粗圧延工程終了時に粗バーは、厚さ30〜60mm程度まで圧延され、仕上げ圧延機13へと搬送されることになる。
仕上げ圧延機13は、搬送されてきた粗バーを数mm程度まで仕上げ圧延する。これら仕上げ圧延機13は、6〜7スタンドに亘って上下一直線に並べた仕上げ圧延ロールの間隙に粗バーを通過させ、これを徐々に圧下していく。この仕上げ圧延機13により仕上げ圧延された熱延鋼板は、図示しない搬送ロールにより搬送されて冷却装置14へと送られることになる。
冷却装置14は、仕上げ圧延機13から出てきた熱延鋼板に対していわゆるラミナー冷却を施すための設備である。この冷却装置14は、ランナウトテーブル上を移動する熱延鋼板に対して冷却ノズルにより垂直方向から冷却水を噴射させるとともに、さらに熱延鋼板下面からスプレーを介して冷却水を噴射させ、これを冷却する。
補助加熱システム16は、図3に示すように、幅方向温度計41と、ヒータ制御装置42と、プロセスコンピュータ43と、加熱装置44とを備えている。
幅方向温度計41は、圧延機12から搬出された粗バーにおける幅方向の温度分布を検出するための温度計である。この幅方向温度計41は、かかる温度分布を、搬送されてくる粗バーの幅方向に向けて所定の間隔をもって設けられた複数台の温度計を利用して測定するようにしてもよいし、例えばCCDカメラや赤外線カメラ等により粗バーを撮像し、これを解析することにより温度分布を求めるようにしてもよい。
なお、幅方向温度計41は、図4に示すように、搬送されてくる粗バー4の幅方向の中心位置51から搬送方向に向かって左側をワークサイド側(WS)とし、当該中心位置51から搬送方向に向かって右側をドライブサイド側(DS)としたとき、この幅方向温度計41は、少なくともWSと、DSの温度分布を別個独立して検出するようにしてもよい。少なくともこのWS、DSの幅方向の温度分布を測定し、これらを互いに比較することにより、スラブにおけるスキッドレールの延設方向に対する幅方向のズレを識別することが可能となるからである。
幅方向温度計41は、検出した温度分布をヒータ制御装置42へと送信する。
ヒータ制御装置42は、幅方向温度計41から送られてきた粗バーの幅方向の温度分布をサンプリングし、これを図示しないメモリ等に一定時間に格納する。即ち、この図示しないメモリに対してサンプリングデータを一定時間格納することにより、幅方向の温度分布を長手方向に向けた一定の長さに亘って蓄積することができる。ヒータ制御装置42は、この蓄積した温度分布を所定の時間間隔をもってプロセスコンピュータ43へと送信する。
また、ヒータ制御装置42は、後述する加熱装置44の電力とシフト量とがプロセスコンピュータ43から送られてくる。ヒータ制御装置42は、この送られてきた電力とシフト量とを一時的に格納し、必要に応じてこれらのデータを所定の時間間隔で切り出して加熱装置44を制御する。
プロセスコンピュータ43は、例えばPC等で構成され、ヒータ制御装置42から一定の時間間隔をもって送信されてきた幅方向の温度分布を取得し、これを解析する。このプロセスコンピュータ43は、この取得した粗バーの幅方向の温度分布に基づいて後述する加熱装置44の電力とシフト量とを演算し、これをヒータ制御装置42へと送信する。なお、この電力とシフト量の演算方法については、後段において詳述する。
加熱装置44は、例えば図5に示すように、幅方向において自在にシフト可能な複数の誘導加熱コイルを有している。この図5に示す例では、第1の誘導加熱コイル61と、第2の誘導加熱コイル62により加熱装置44を構成している場合について示している。第1の誘導加熱コイル61は、図5に示すように、中心位置51からWS側に向けて幅方向にシフト可能とされている。また、第2の誘導加熱コイル62は、中心位置51からDS側に向けて幅方向にシフト可能とされている。
これら誘導加熱コイル61(62)は、例えば図6に示すようなトランスバース型の誘導加熱コイルとして構成させることが好ましい。かかる場合において、誘導加熱コイル61(62)は、コ字状のコア63と、これに定着されるコイル64とにより構成される。コア63は、水平部65に設けられる2本の垂直部66で構成され、この2本の垂直部66を粗バー4の表面に向けた状態とされる。また、このコア63は、粗バー4の上面側と下面側に対面して配置され、垂直部66を取り巻くようにしてコイル64が巻き回されて定着される。このコイル64により磁界を発生させることにより、粗バー4の上面側と下面側に対面する2個のコア63間においてループ磁界が形成されることになる。即ち、この垂直部66の端面が粗バー4を介して上面側と下面側とで対向させているため、形成されたループ磁界は粗バー4に対して垂直に形成されることになる。
このような誘導加熱コイル61(62)に対して、交流電流を流すことにより、粗バー4を通過する磁界も交流磁界となり、ひいてはこの粗バー4に対して誘導電流としての渦電流を形成させ、粗バー4を加熱することが可能となる。ちなみに、この誘導加熱コイル61(62)により粗バー4に対して加えることができる熱量は、ヒータ制御装置42からこの誘導加熱コイル61(62)に送られてくる電力値に対応している。
また、この誘導加熱コイル61(62)は、さらにヒータ制御装置42から送られてくるシフト量に基づいて幅方向へシフトする。その結果、この加熱装置44は、長手方向のみならず、幅方向全域に亘って粗バー4を加熱することが可能となる。
次に、本発明を適用した熱間圧延装置1に関し、特にこの加熱装置44による加熱動作のコンセプトについて詳細に説明をする。
先ず加熱炉11において、スラブ71が図7(a)に示すようにスキッドレール72の延設方向に対して斜めに載置された場合を想定する。このようなスラブ71上には、例えば図7(b)に示すような、スキッドマーク73が斜めに形成されることになる。加熱炉11から搬出されたスラブ71は、図7(b)に示される搬送方向へ向けて搬送されつつ、粗圧延機12により圧延されていくことになる。このとき搬送方向に向かって右側がDSとなり、当該搬送方向に向かって左側がWSとなる。スラブ71におけるWSからDSにかけて引かれたラインL11上の温度分布は、図8(a)に示すように、WSが低く、DSが高くなる。ラインL11は、WSにおいて、斜めに形成されたスキッドマークに近接しているため、その分低温になっている。またラインL11は、DSにおいて、このスキッドマークに対して離間しているため、その分高温になっており、目標温度に対してあと僅かで到達し得る温度となっている。ちなみに、この目標温度とは、粗バーの粗圧延機12からの搬出時において目標としている温度である。
これに対して、ラインL12は、WSからDSにかけて殆んどスキッドライン上に位置している。このため、図8(b)に示すようにWS、DSともに目標温度と比較して非常に低温となるが、DSの方がスキッドラインから若干逸脱している分において温度が高くなっている。
またラインL13は、DSにおいてスキッドライン上に位置している一方、WSにおいてスキッドラインから離間しているため、図8(c)に示すように、WSは、DSよりも温度が高くなっている。
この図8では、スラブがスキッドレールの延設方向に対して斜めに載置されることにより、WSとDSとの間で温度が大きく変動してしまうことが示されている。このようなWSとDSとの温度変動を解消し、ともに目標温度に近づけるために、加熱装置44により粗バーを補助的に加熱していくことになる。
図9は、この加熱装置44により粗バーを加熱する際のWSからDSにかけての温度分布を示している。ラインL11に関しては、例えば図9(a)のような温度分布に基づいて加熱する。即ち、より低温なWSを高い加熱温度で加熱し、より高温なDSを低い加熱温度で加熱することにより、目標温度へと近づけていくことになる。またラインL12に関しては、図9(b)に示す温度分布に基づいて加熱し、さらにラインL13に関しては図9(c)に示す温度分布に基づいて加熱していく。
このようにスキッドマークのズレによって生じたWSとDSとの温度差を均一化させるべく、図9に示すような温度分布を作り出し、これに基づいて加熱装置44を介して加熱することにより、粗バーの温度を目標温度へ均一化させていく。WSとDSとの間でこのような温度分布を作り出していくためには、最低2箇所に亘って加熱点を設定する必要があるところ、加熱装置44において上述の如き2個の誘導加熱コイル61(62)を配設する。
この加熱装置44による実際の均熱化処理は、例えば以下の方法に基づいて実行するようにしてもよい。
先ず、幅方向温度計41は、粗圧延機12から搬出された粗バーについて、幅方向の温度分布を検出する。この温度分布の検出は、WS、DSのそれぞれについて実行していくことになる。図10(a)は、WSについて検出した温度分布の例を示している。この図10(a)における横軸は時間であり、縦軸は、温度を示している。幅方向温度計41は、WS、DSについてこのような温度分布を検出することにより、WSとDSとの間での幅方向の温度分布を検出することができる。なお、この図10(a)の横軸は、粗バーの長手方向に相当する。その理由として、粗バーは、長手方向が搬送方向となるように順次搬送されていくことになるため、この幅方向温度計には、時間の経過に応じて長手方向の温度が順次入力されてくるためである。
また、この図10(a)では、スキッドマークが形成されている領域については、温度が低くなっている。スキッドマークは、周期的に形成されているため、低温領域が周期的に形成されているのがわかる。これらの温度分布は、ヒータ制御装置42によりサンプリングされた上で、プロセスコンピュータ43へと送られる。
プロセスコンピュータ43は、このサンプリングされた温度分布を解析し、例えば図10(b)に示すようにスキッドラインに応じた位置でデータを区切る。
次に図10(c)に示すように区切った区分内において最高温度(Pi点)を抽出し、これを区分毎に記憶する。この図10(c)に示す例においては、区分毎に抽出した最高温度を順にP1、P2、P3、P4、・・・と記憶する。
次に図10(d)に示すように、Pi点間を直線(以下、この直線をP線という。)で結ぶ。そしてこのP線から図10(a)に示す温度分布を引き算し、さらに符号を反転させることにより図10(e)に示すような、時間軸に対するヒータ加熱温度分布を得る。即ち、この図10(e)に示されるヒータ加熱温度は、図10(a)に示されるWSの温度分布につき、スキッドマーク間の温度のばらつきを除去した上で、その正負を反転させたものである。
このようなヒータ加熱温度の分布をWSとDSそれぞれについて演算することにより、図9に示すようなWSとDSの温度分布(幅方向の温度分布)を長手方向にむかって作り出すことが可能となる。
プロセスコンピュータ43は、このWS、DS毎に独立して求めたヒータ加熱温度に基づいて、誘導加熱コイル61(62)の電力とシフト量を演算する。ヒータ制御装置42は、WSのシフト量と電力に基づいて第1の誘導加熱コイル61を動作させる。また、このヒータ制御装置42は、DSのシフト量と電力に基づいて第2の誘導加熱コイル62を動作させる。その結果、粗バーの温度は目標温度へと均一化されていくことになる。
このように、本発明を適用した熱間圧延装置1においては、粗バーの幅方向の温度分布をWS、DS毎に検出し、この幅方向の温度分布の符号を略反転させた電力分布を求め、この求めた電力分布に基づいて誘導加熱コイル61、62の電力とシフト量を演算する。そして、この誘導加熱コイル61、62毎に演算された電力とシフト量に基づいて、各誘導加熱コイル61、62による加熱動作を互いに独立して制御する。即ち、スキッドマークの斜行に伴うズレを、WS、DS毎に温度検出することにより識別し、WS、DS毎に独立した加熱動作を実行することができるため、スキッドマークが斜めに形成された場合においても、粗バーの温度を均一化させることができる。特にスラブに対してスキッドマークの幅方向のズレが生じると、仕上げ圧延機13のスタンド間でストリップが急激に蛇行するいわゆる絞り現象が発生してしまうが、本発明においては、粗バーの温度を均一化させた状態で仕上げ圧延機13へと搬入させることができることから、かかる絞り現象を防止することができ、ロール表面に疵がつくこともなくなり、鋼板の品質、歩留まりの劣化を抑えることが可能となる。
特に、加熱炉11の最終ゾーン24(均熱帯)においてロングフレームタイプを用いる場合には、絞り現象をより助長させる虞もあるが、本発明では、上述の如く粗バーの温度を均一化させて仕上げ圧延機13へと搬入させているため、絞り現象自体を抑制することができるため、ロングフレームタイプを利用しても製品の品質に悪影響が及ぶことがなくなる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。上述した例では、第1の誘導加熱コイル61と、第2の誘導加熱コイル62により加熱装置44を構成している場合について説明をしたが、このような誘導加熱コイル61(62)が3個以上配設するようにしてもよい。
仮に第3の誘導加熱コイルがWSとDSとの中央に配設される場合には、第1の誘導加熱コイル61に供給される電力とシフト量と第2の誘導加熱コイル62に供給される電力とシフト量の中央値がこの第3の誘導加熱コイルへと供給されてくることになる。即ち、誘導加熱コイル61(62)を3個以上配設する場合においても、その誘導加熱コイルの配設位置に応じた電力とシフト量を供給することにより、粗バーの温度をより細かいピッチで均一化させることが可能となる。
また、上述した例では、WS、DSについて別個独立して幅方向の温度分布を検出する場合について説明をしたが、例えばCCDカメラや赤外線カメラを初めとした撮像装置を利用する場合には、WS、DSを一つの撮影範囲に収めた状態で粗バーの温度分布を取得するようにしてもよい。そして得られた撮像画像をプロセスコンピュータ43において解析することにより、各WS、DSについての温度分布を求めるようにしてもよい。
また、この温度検出時において、中心位置51を含む幅方向中央の温度を検出し、これに対するWS、DSの温度差をプロセスコンピュータ43に送信するようにしてもよい。プロセスコンピュータ43は、これら送信されてきた温度差に基づいて、所定の換算式からWS、DSの温度を求めることになる。
さらに本発明は、例えば図11に示すような補助加熱システム7を適用するようにしてもよい。この補助加熱システム7は、幅方向温度計41と、ヒータ制御装置42と、プロセスコンピュータ43と、加熱装置44とを備え、さらに、加熱装置44と仕上げ圧延機13との間に配設された第1の搬出側温度計91と、仕上げ圧延機13と冷却装置14との間に配設された第2の搬出側温度計92並びに蛇行計93を備えている。この補助加熱システム7において上述した補助加熱システム16と同一の構成要素、部材に関しては、同一の番号を付すことにより以下での説明を省略する。
第1の搬出側温度計91、第2の搬出側温度計92は、ともに上述した幅方向温度計41と構成を同一にするものである。即ち、この第1の搬出側温度計91は、加熱装置44により加熱された粗バーの幅方向の温度分布を検出し、これをプロセスコンピュータ43へと送信する。この第1の搬出側温度計91は、WS、DS毎に幅方向の温度分布を独立して検出し、それぞれのデータをプロセスコンピュータ43へ送るようにしてもよい。第2の搬出側温度計92は、仕上げ圧延機13により圧延された熱延鋼板の幅方向の温度分布を検出し、これをプロセスコンピュータ43へと送信する。この第2の搬出側温度計92は、WS、DS毎に幅方向の温度分布を独立して検出し、それぞれのデータをプロセスコンピュータ43へ送るようにしてもよい。
さらに蛇行計93は、仕上げ圧延機13により圧延された熱延鋼板の蛇行状態を識別する。この蛇行計93は、識別した蛇行状態をプロセスコンピュータ43へと送信する。
プロセスコンピュータ43は、第1の搬出側温度計91、第2の搬出側温度計92からそれぞれ鋼板の幅方向の温度分布を取得し、さらに蛇行計93からは蛇行状態が送信されてくる。プロセスコンピュータ43は、搬出側温度計91、92から取得した温度分布を、加熱装置44による加熱による加熱実績とし、演算すべき電力とシフト量を当該加熱実績に基づいてフィードバック制御する。
例えば、加熱装置44による加熱後に、仕上げ圧延機13の入側や仕上げ圧延機13の各スタンド間のデスケーリングによる板上水等の影響によって新たに板幅方向に温度偏差が生じる場合がある。そこで粗圧延機12出側の温度計41の温度分布と、第1の搬出側温度計91の温度分布の差、又は粗圧延機12出側の温度計41の温度分布と、第2の搬出側温度計92の温度分布の差に基づいて、加熱装置44の板幅方向の加熱量を補正すれば、さらに温度偏差を小さくすることが可能となる。
また、プロセスコンピュータ43は、演算すべき電力とシフト量を、蛇行計93から取得した蛇行状態に基づいてフィードバック制御する。この熱延鋼板の蛇行は、WSとDSとの温度差による変形抵抗差が生じ、これに基づいて圧下率差が生じ、回転モーメントが付加された結果生じるものである。この蛇行計93によって熱延鋼板の蛇行状態をダイレクトに取得し、これをフィードバック制御に利用することにより、圧延材が蛇行しないように粗バーの温度分布を補正させるようにしてもよい。
例えば、当該圧延材よりも先行して圧延した材料の蛇行方向実績を予め記憶しておき、当該圧延材が先行圧延材の蛇行方向と反対方向に蛇行しやすいように、加熱装置44による圧延方向温度分布を補正する。これにより、当該圧延材の蛇行を抑制することが可能となる。
ちなみに、プロセスコンピュータ43は、この搬出側温度計91、92、及び蛇行計93から送られてくる各種データの全てを参酌してフィードバック制御を行う場合に限定されるものではなく、これら各種データの何れか1以上に基づいてフィードバック制御する構成であればよい。
このように、加熱装置44により以前加熱した粗バーの加熱実績や、その蛇行実績を取り込み、現時点における加熱装置44の加熱動作に反映させることで、加熱装置44による加熱処理の精度を向上させることができ、ひいては粗バーの温度をより均一化させることが可能となる。
なお、プロセスコンピュータ43に対して、第1の搬出側温度計91、第2の搬出側温度計92の双方から温度分布が送られてきた場合、このプロセスコンピュータ43は、これらのうち何れかの温度分布の重み付けを重くして上記フィードバック制御を行うようにしてもよい。このとき、第1の搬出側温度計91から送られてくる温度分布と、第2の搬出側温度計92から送られてくる温度分布のうち、フィードバック制御時において何れの情報が有用であるかが既知であれば、その有用な情報について重み付けを重くするようにしてもよい。実際には、過去のフィードバック制御において何れの温度分布を数多く参照したかを表す履歴情報を予め入力しておき、この履歴情報に基づいて第1の搬出側温度計91から送られてくる温度分布と、第2の搬出側温度計92から送られてくる温度分布のうち、何れかの重み付けを重くするようにしてもよい。
なお、スラブの加熱抽出温度が1150℃以上になるとスキッドマーク部の温度偏差が大きくなるので、1150℃以上で抽出するような加熱炉操業を行う場合には、本発明の適用の効果が大きい。図12(a)は、仕上げ圧延機13による仕上げ圧延時において、絞りが発生した熱延鋼板の本数比を示している。スキッド温度偏差(スキッドレールに接触した部分の最低温部と、スキッドレール間のスキッドレール非接触部分の最高温部のスラブの温度差)が10℃以上の場合において、絞りが発生した本数比が0.3%と向上してしまうのがわかる。図12(b)は、スキッド温度が10℃以上となる抽出温度の、加熱炉11内におけるスラブの在炉時間との関係を示している。この図12(b)において、最短在炉時間(70分)において、抽出温度が1150℃以上になることが示されている。
即ち、加熱炉は、上記スラブを加熱して1150℃以上の温度でこれを搬出する動作を実行することにより、スキッド温度を10℃以下にすることができ、仕上げ圧延時に発生する絞りを抑制することができる。
本発明が適用される鋼板の熱間圧延装置の一例の模式図である。 加熱炉の詳細な構成について示す図である。 補助加熱システムのブロック構成図である。 幅方向温度計の動作について説明するための図である。 加熱装置の構成について説明するための図である。 誘導加熱コイルとしてトランスバース型を適用する場合における構成例について示す図である。 スラブがスキッドレールの延設方向に対して斜めに載置された場合につき示す図である。 スラブにおけるWSからDSにかけて引かれたライン上の温度分布を示す図である。 加熱装置により粗バーを加熱する際のWSからDSにかけての温度分布を示す図である。 プロセスコンピュータによる演算例について説明するための図である。 後段においてさらに補助加熱システムを配設する例について示す図である。 加熱炉からのスラブの加熱抽出温度を1150℃以上とする理由について説明するための図である。 スキッドレールによりスラブを搬送する例につき説明するための図である。 従来技術の問題点について説明するための図である。
符号の説明
1 熱間圧延装置
11 加熱炉
12 粗圧延機
13 仕上げ圧延機
14 冷却装置
15 巻取機
16 補助加熱システム
21 第1ゾーン
22 第2ゾーン
23 第3ゾーン
24 最終ゾーン
25 装入口
26 煙道2
27 抽出口
31 サイドバーナ
32 軸流バーナ
33 ルーフバーナ
41 幅方向温度計
42 ヒータ制御装置
43 プロセスコンピュータ
44 加熱装置
61 第1の誘導加熱コイル
62 第2の誘導加熱コイル

Claims (9)

  1. スキッドレールに載置されたスラブを加熱炉で加熱して、これを粗圧延機及び仕上げ圧延機により熱間圧延する熱間圧延装置において、
    上記粗圧延機から搬出された粗バーにおける幅方向の温度分布を検出する温度分布検出手段と、
    上記温度検出手段により温度検出された粗バーの幅方向の中心位置からワークサイド側を幅方向にシフトしながら加熱する第1の誘導加熱コイルと、当該中心位置からドライブサイド側を幅方向にシフトしながら加熱する第2の誘導加熱コイルとを少なくとも有する誘導加熱手段と、
    上記温度検出手段により検出された温度分布に基づいて、上記誘導加熱コイル毎に電力とシフト量を演算する演算手段と、
    上記演算手段により上記誘導加熱コイル毎に演算された電力とシフト量に基づいて、上記各誘導加熱コイルによる加熱動作を互いに独立して制御する加熱制御手段とを備えること
    を特徴とする熱間圧延装置。
  2. 上記温度分布検出手段は、少なくとも上記粗バーのワークサイド側における幅方向の温度分布と、当該粗バーのドライブサイド側における幅方向の温度分布とをそれぞれ検出し、
    上記演算手段は、
    上記温度検出手段により検出されたワークサイド側における幅方向の温度分布と目標温度との差分を求め、この求めた差分の温度分布に基づいて上記第1の誘導加熱コイルの電力とシフト量を演算し、
    上記温度検出手段により検出されたドライブサイド側における幅方向の温度分布と目標温度との差分を求め、この求めた差分の温度分布に基づいて上記第2の誘導加熱コイルの電力とシフト量を演算すること
    を特徴とする請求項1記載の熱間圧延装置。
  3. 上記誘導加熱手段は、粗バーのワークサイド側又はドライブサイド側を幅方向にシフトしながら加熱する他の誘導加熱コイルを少なくとも1つ有すること
    を特徴とする請求項1記載の熱間圧延装置。
  4. 上記誘導加熱手段は、トランスバース型の誘導加熱コイルで構成されていること
    を特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項記載の熱間圧延装置。
  5. 上記誘導加熱手段により加熱された粗バーにおける幅方向の温度分布を検出し、及び/又は上記仕上げ圧延機により圧延された熱延鋼板の幅方向の温度分布を検出する搬出側温度分布検出手段をさらに備え、
    上記演算手段は、さらに上記搬出側温度分布検出手段により検出された温度分布に基づいて、上記演算すべき電力とシフト量をフィードバック制御すること
    を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の熱間圧延装置。
  6. 上記演算手段は、上記誘導加熱手段により加熱された粗バーにおける幅方向の温度分布、及び上記仕上げ圧延機により圧延された熱延鋼板の幅方向の温度分布の双方が上記搬出側温度分布により検出された場合には、予め入力された履歴情報に基づいて何れかの温度分布の重み付けを重くして上記フィードバック制御すること
    を特徴とする請求項5記載の熱間圧延装置。
  7. 上記仕上げ圧延機により圧延された熱延鋼板の蛇行状態を識別する蛇行状態識別手段をさらに備え、
    上記演算手段は、上記蛇行状態識別手段により識別された蛇行状態に基づいて上記フィードバック制御すること
    を特徴とする請求項5又は6記載の熱間圧延装置。
  8. 上記加熱炉は、上記スラブを加熱して1150℃以上の温度でこれを搬出すること
    を特徴とする請求項1〜7のうち何れか1項記載の熱間圧延装置。
  9. スキッドレールに載置されたスラブを加熱炉で加熱して、これを粗圧延機及び仕上げ圧延機により熱間圧延する熱間圧延方法において、
    上記粗圧延機から搬出された粗バーにおける幅方向の温度分布を検出する温度分布検出ステップと、
    上記温度検出ステップにおいて温度検出した粗バーの幅方向の中心位置からワークサイド側について第1の誘導加熱コイルを幅方向にシフトさせながら加熱するとともに、当該中心位置からドライブサイド側について第2の誘導加熱コイルを幅方向にシフトさせながら加熱する誘導加熱ステップとを有し、
    上記誘導加熱ステップでは、上記温度検出ステップにおいて検出した温度分布に基づいて、上記誘導加熱コイル毎に電力とシフト量を演算し、この演算した電力とシフト量に基づいて、上記各誘導加熱コイルによる加熱動作を互いに独立して制御すること
    を特徴とする熱間圧延方法。
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