JP2007231470A - 高白色度脱墨パルプの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】脱墨パルプのアルカリ過酸化水素漂白効率を進め、従来より漂白薬品原単位の低い高白色度の脱墨古紙パルプを製造させることができる漂白方法を提供するものである。
【解決手段】印刷古紙を離解する離解工程、除塵するスクリーニング工程、脱墨処理するフローテーション工程、漂白及びソーキング処理をする漂白工程、機械的せん断力を与える分散工程、洗浄処理する洗浄工程の組み合わせからなる高白色度脱墨パルプ製造設備から構成される古紙のパルプ化工程において、漂白工程が二段の連続した工程からなり、第一漂白工程を50℃〜80℃でアルカリ性過酸化水素漂白を行い、第二漂白工程では、90℃〜120℃まで昇温して漂白する。
【選択図】なし

Description

印刷古紙からなる古紙パルプの漂白方法に関し、さらに詳しくは新聞古紙を主体とする印刷古紙を脱墨再生する際に、漂白を効率良く進め、脱墨パルプの漂白薬品コストを低減させるための脱墨パルプの製造方法に関する。
従来、印刷古紙を脱墨再生させるには、離解・除塵・漂白・分散・脱墨・洗浄の工程からなる方法で製造を行ってきた。また、特に漂白を進め白色度が65%ISO以上の高白色度古紙パルプを得るためには、漂白工程で過酸化水素を過剰に加えるか、過酸化水素漂白の前後の何れかに二酸化チオ尿素漂白工程を設けることが必要であったが、漂白薬品コストが嵩む問題点があった。一方、漂白の効率を上昇させるために製品パルプの灰分を下げる対策として、灰分除去装置を洗浄設備として最終工程に組み入れる方法が主流であったが、最終工程に灰分除去工程を組み入れると、一般的にはそのろ液は前工程である脱墨工程の稀釈として使用することが多いので、灰分除去装置で除去した灰分が循環し、漂白工程での薬品原単位の悪化をもたらすと言う問題点が有った。本発明者等は先に特開2002−138380号公報(特許文献1)で、高灰分の印刷用紙を灰分除去装置を組み込んだ高灰分印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法を提案し、更に特開2004−68175号公報(特許文献2)で灰分除去装置の前後で役割の違う脱墨剤とし、漂白性を向上させる脱墨剤の有効な使用方法を検討してきたが、アルカリ過酸化水素漂白で二段階に温度変化させ漂白薬品原単位の少ない高白色度パルプが得られる脱墨システムの構築については未検討であった。
印刷古紙から、インキを分離除去し、脱墨パルプを漂白するために従来から使用されてきた薬品としては、苛性ソーダ、珪酸ソーダ、炭酸ソーダ等のアルカリ剤、過酸化水素、次亜塩素酸塩、二酸化チオ尿素、ハイドロサルファイト等の漂白剤、EDTAやDTPA等の金属キレート剤と共に、脱墨剤が使用されてきた。脱墨剤には、パルプ繊維からインキを剥離し、微細分散させる効果の強いものやインキを凝集させフローテーション工程でのインキ捕集能を高める効果の強いもの等がある。
例えば、従来から、脱墨剤として、高級アルコール硫酸塩、ポリオキシアルキレン高級アルコール硫酸塩、脂肪酸あるいは、脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール及びアルキルフェノールのアルキレンオキサイド付加物、多価アルコールエステルアルキレンオキサイド付加物等が使用されている。
一般的に、効果的な脱墨剤とされているのは、高級脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物又はそのエーテル化合物又はエステル化合物等であり、特開昭58−109696号公報、特開昭62−276093号公報、特開平5−25790号公報等(特許文献3,4,5)に記載されている。
また、パルプに過酸化水素を添加し、80℃以上の高温で処理した後、大気開放下で数時間処理し、漂白効率を上げる方法が、特表平9−508184号公報、特表平9−508945号公報(特許文献6,7)に記載されているが、この方法は、パルプ中のリグニンが少なく、インキ、灰分等のないクラフトパルプでのみ有効な方法であり、脱墨パルプのようなリグニンやインキ、灰分等の残留するパルプには不向きである。リグニンやインキ、灰分等が多い脱墨パルプを漂白の初期に80℃以上の高温にすると、過酸化水素が直ぐに分解し、消費してしまうため、効率的な過酸化水素漂白ができないだけではなく、パルプ中に残留する過酸化水素がなくなった時点でパルプの黄色化(退色)が進み、反って製品パルプの白色度を悪化させる。更に漂白工程では、繊維を膨潤させ、繊維からインキを剥離させるソーキング効果も期待しているため、第一段階の漂白では1時間以上のリテンションが必要である。
一方、新聞古紙を主体とする65%以上の高白色度の脱墨古紙パルプを安価に製造するためには、漂白工程で過酸化水素等の漂白剤を多量に使用しないために、近年の漂白設備導入として、過酸化水素漂白後に二酸化チオ尿素漂白を行なう二段漂白とする傾向があった。本発明によれば、過酸化水素漂白を効率よく進めていくことで、目的の白色度を得るための漂白薬品の使用量を大幅に低減させることができる。
特開2002−138380号公報 特開2004−68175号公報 特開昭58−109696号公報 特開昭62−276093号公報 特開平5−25790号公報公報 特表平9−508184号公報 特表平9−508945号公報
本発明の目的は、上記のような問題を解消させ、脱墨パルプのアルカリ過酸化水素漂白効率を進め、従来より漂白薬品原単位の低い高白色度の脱墨古紙パルプを製造させることができる漂白方法を提供するものである。
(1)印刷古紙を離解する離解工程、除塵するスクリーニング工程、脱墨処理するフローテーション工程、漂白及びソーキング処理をする漂白工程、機械的せん断力を与える分散工程、洗浄処理する洗浄工程の組み合わせからなる高白色度脱墨パルプ製造設備から構成される古紙のパルプ化工程において、該漂白工程が二段の連続した工程からなり、第一漂白工程を50℃〜80℃でアルカリ性過酸化水素漂白を行い、第二漂白工程では、90℃〜120℃まで昇温する高白色度脱墨パルプの製造方法である。
(2)前記アルカリ性過酸化水素第一漂白工程のリテンションが60分間〜300分間である(1)に記載の高白色度脱墨パルプの製造方法である。
(3)前記アルカリ性過酸化水素漂白工程のパルプ濃度が15%〜35%である(1)に記載の高白色度脱墨パルプを製造する方法である。
(4)前記高白色度脱墨パルプのISO白色度が、68%〜85%である(1)〜(3)に記載の高白色度脱墨パルプの製造方法である。
本発明により、漂白薬品である過酸化水素の漂白効率が向上することにより、安価に高い白色度の脱墨パルプを得ることが可能となり、古紙の利用範囲が広がる。
原料となる印刷古紙の例としては新聞紙、微塗工紙、高灰分の塗工紙、非塗工紙等、灰分を7%〜35%含む古紙があげられる。本発明は、もともとの白色度が低く、機械パルプや古紙パルプの含有率の高いため白色度を上げることが困難であった新聞紙には効果的である。
本発明での離解工程について特に制限は無いが、好ましい処理として原料印刷古紙を固形分濃度12〜18%になるように稀釈水を入れる、更に薬品(水酸化ナトリウム)を対パルプ0〜1.0質量%、好ましくは0.1〜0.5質量%添加する。
脱墨剤を添加する場合には、パルプ繊維への浸透性が強く、インキの剥離性の強いものが好ましく、脱墨剤を対パルプ0.01〜0.5質量%、好ましくは0.03〜0.3質量%加える。離解時間は、10〜30分、好ましくは10〜25分、更に好ましくは10〜18分、離解温度は10〜50℃、好ましくは30〜50℃で離解することが好ましい。
インキの剥離性の強い脱墨剤としては、高級アルコール系脱墨剤があり、例えば、花王(株)社製のDI−7020、DI−7030、DI−767、日新化学研究所(株)社製のDIA−Z−100、DIA−Z−5000、東邦化学(株)社製のネオスコアFW−780、ネオスコアFW−790、ネオスコアFW−795、FT−466、FT−467、FT−470、FT−487、FT−511、FT−513、B−B剤、第一工業製薬(株)社製ダイホープ940、ダイホープ960、日華(株)社製リポブライトDP−810等があるがこの限りではない。
本発明では、除塵工としては特に制限は無い。スクリーン・クリーナーで原料中の異物を取り除くことが可能であればよいが、スリットスクリーン(1段目0.15mmスリット、2段目0.15mmスリット)を使用することが好ましい。クリーナーは重量異物を取り除くことが可能であればいずれでもよい。
また、洗浄工程で使用する洗浄装置としてはエキストラクター、フォールウオッシャー(栄工機製)、ダブルニップシックナー(石川島産業機械製)等があるが、洗浄装置は、原料中の灰分を優先的に除去し、繊維分のロスを最小限に止める洗浄機であることが好ましい。中でもワイヤー洗浄機が好ましく、目穴は、20〜200メッシュ程度までが考えられるが、好ましくは40〜100メッシュが良く、更に好ましくは、50〜80メッシュが適している。
古紙再生の漂白薬品としては過酸化水素、ハイドロサルファイド、二酸化チオ尿素、ハイポ等が使用される。本発明では過酸化水素を使用する。また、本発明では過酸化水素を使用して2段の漂白を行うが、第二工程で温度を上げることを特徴とする。2段で過酸化水素漂白を行なうことで、1段目で完全に消費できなかった過酸化水素を2段目で反応させることができるようになる。そのためには、1段目より2段目の温度を高温にする必要があり、90〜120℃が最適に処理できることが確認された。
アルカリ過酸化水素第一漂白工程では過酸化水素を対パルプ0.5〜5.0質量%添加する。これ以上添加量を増やしても白色度上昇はサチュレーションする傾向にある。苛性ソーダは、対パルプ1.5〜3.0質量%、珪酸ソーダは、対パルプ0.5〜1.0質量%( NaOH換算)添加し、漂白時間は10分間〜5時間、好ましくは1.5〜3時間で行う。漂白時間が短すぎると過酸化水素が十分に反応しきらないため好ましくない、また5時間より長くしても逆に残過酸化水素の消費が進み、残過酸化水素がなくなった時点からパルプの黄色化が起きるため、適切ではない。漂白パルプ濃度は15〜35%、好ましくは25〜30%、濃度が15%より低くなると過酸化水素の反応性が悪くなる。また、35%より高い濃度にするとディスパーザーでの薬品との混合に斑ができるため、好ましくない。また、漂白時のpHは、10.5〜12.0が好ましく、この範囲を外れると過酸化水素の漂白性が劣る。漂白温度は50〜80℃、好ましくは60〜75℃で行うことが効果的である。
アルカリ過酸化水素第二漂白工程では前記第一漂白工程より出てきたパルプをパルプ濃度は15〜35%で、過酸化水素を対パルプ0〜1.0質量%添加後に加温し、漂白温度を90〜120℃で処理する。90℃未満では残留過酸化水素の効果が少なく好ましくない。また120℃をこえると過酸化水素の自己分解が進み、漂白効果に寄与する量が少なくなり好ましくない。
また、フローテーション前に脱墨剤がパルプに均一に混合できれば、漂白工程に脱墨剤を添加してもよい。インキ凝集性の強い脱墨剤としては、脂肪酸あるいは、脂肪酸誘導体系の脱墨剤があるが、例えば、脂肪酸の場合、花王(株)社製のDI−254(オレイン酸)、DI−268、第一工業製薬(株)社製のK−4004−D等がある。また、脂肪酸誘導体系の場合、花王(株)社製のDI−1120、DI−1050、日新化学研究所(株)社製のDIY−23543、第一工業製薬(株)社製のペーパーエイドW等があるがこのかぎりではない。
分散工程ではディスパーザーやニーダー機械的せん断力を与えることにより繊維からインキを剥離・分散する。例えば、ディスパーザー処理濃度は、20〜50%、処理温度は、40〜120℃で、漂白工程の前後に1台づつ設置してもいいし、漂白工程前後の何れか1台でもよいが、漂白工程の前後に設置することが好ましい。
漂白後にディスパーザー処理を行い、更にフローテーション処理を行うことは白色度向上の効果があるので好ましい、その場合、微細インキを凝集させフローテーターでのインキ凝集性の強い脱墨剤をディスパーザー処理直前に対パルプ0〜0.5質量%添加することも効果があるため好ましい。
フローテーション工程は漂白工程の前後いずれかに設ければ良いが両方に設けることが好ましい。前段のフローテーションはインキ、微細繊維を除去し、漂白工程における過酸化水素の効率を上げる。後段のフローテーションは漂白工程、分散工程で剥離されたインキを除去する。フローテーターに特に制限は無いが、処理濃度は0.7〜1.5%、フローテーター処理温度は10〜50℃、好ましくは30〜45℃で行うことが好ましい。
フローテーション工程の後の洗浄工程は、フローテーターで取り除けなかった微細なインキを脱水洗浄する工程であり、洗浄装置に特に制限は無いが、0.6〜1.5%のパルプスラリーを清水または抄紙機のクリア白水で希釈した後、15〜35%まで脱水洗浄することが好ましい。
本発明により、新聞古紙を原料する印刷古紙もISO白色度は68%〜85%の高白色度、好ましくは69〜85%の高白色度を達成することが可能となる。
以下、本発明の実施例により説明する。特にことわりが無い限り原料濃度は灰分込みの固形分濃度、薬品添加率は質量%である。本発明の実施は、完成パルプ60ADT/Dの脱墨パルプ製造設備を使用した。
白色度測定方法
白色度シートは、漂白完成パルプを離解後、パルプスラリーに硫酸バンドを対絶乾パルプ20.0%加え、Tappi試験法T205os−71(JIS P 8209)に従って、坪量60g/mのシートを作製した。その後、パルプの白色度は分光白色度測色計(スガ試験機製)で蛍光強度カットの白色度を測定した。
実施例1
新聞紙及びチラシを主体とする古紙(灰分含有量11.3%)の原料をパルパーに仕込み原料濃度15%、水酸化ナトリウム添加率対パルプ0.3%、高級アルコール系脱墨剤(花王社製、DI−7020)添加率対パルプ0.15%、離解時間15分、離解温度36℃で離解した、離解後離解原料を除塵工程にて処理し、1.0%に濃度調整後、フローテーターにて処理した。フローテーター脱墨条件は、フローテーター処理濃度1.1%、フローテーター処理温度39℃で行った。
フローテーター後のパルプスラリ−は、エキストラクター、ディスクシックナーで洗浄後、スクリュープレスで脱水し、加温ミキサーで昇温後、ディスパーザーで分散し、漂白を行なった。第一漂白工程の漂白条件は過酸化水素添加率対パルプ3.5%、水酸化ナトリウム添加率対パルプ2.3%、珪酸ナトリウム添加率は水酸化ナトリウム換算で対パルプ0.7%、パルプ濃度を約28.5%、漂白時間150分、漂白温度70℃で行った。次いで、第二漂白工程では、パルプ濃度を変化させずに加温ミキサーで105℃に昇温後、後段ディスパーザー処理を行ない、その後フローテーター処理を行なった。フローテーター脱墨条件は、特殊脂肪酸誘導体(花王社製、DI−1120)添加率0.18%、脂肪酸(花王社製、DI−254)添加率0.03%、フローテーター処理濃度1.1%、フローテーター処理温度41℃で行い、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
実施例2
第一漂白工程の過酸化水素添加率を4.5%とした以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
実施例3
第二漂白工程の温度を90℃とした以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
実施例4
第二漂白工程の温度を120℃とした以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
実施例5
第一漂白工程の温度を55℃とした以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
実施例6
第一漂白工程の温度を80℃とした以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
実施例7
第一漂白工程のリテンションを60分とした以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
実施例8
第一漂白工程のリテンションを300分とした以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
実施例9
漂白工程のパルプ濃度を18%、第一漂白工程のリテンションを120分とした以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
実施例10
漂白工程のパルプ濃度を33%とした以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
実施例11
第一漂白工程の過酸化水素添加率を3%とし、第二漂白工程に過酸化水素を0.5%添加した以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
実施例12
第二漂白工程後の後段ディスパーザー処理を行なわない以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
実施例13
第一漂白工程のリテンションを30分間とした以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
実施例14
第一漂白工程のリテンションを420分とした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
比較例1
第二漂白工程を行なわない以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
比較例2
第一工程での過酸化水素添加率を4.5%とした以外は、比較例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
比較例3
第二漂白工程の温度を80℃とした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
比較例4
第一漂白工程の温度を45℃とした以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
比較例5
第一工程での過酸化水素添加率を4.5%とした以外は、比較例4と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
比較例6
第一漂白工程の温度を90℃とした以外は、実施例1と同様に処理し、脱墨パルプを得、その白色度を表1に示す。
Figure 2007231470
実施例1〜4及び比較例1〜3を比較すると明らかなように第一漂白工程後に昇温させることで製品パルプの白色度が上昇し、昇温させない場合、高白色度が得られない。また、第二漂白工程の温度が低くても第一工程で残った過酸化水素が反応しきらない。第二漂白工程を適正な温度に昇温することで高白色度が得られる理由は、第一漂白工程で未反応の過酸化水素が第二工程で高温となり再度反応するためと考えている。
また、実施例1、5〜8及び比較例4〜6を比較すると明らかなように第一漂白工程の温度が低すぎても、高すぎても高白色度が得られない。第一漂白工程の温度が低い場合、第二漂白工程で高温にしても過酸化水素が残るために白色度が上昇せず、第一漂白工程の温度が高い場合、第二漂白工程で過酸化水素が残らないために退色していると考えられる。
一方、実施例9、10に示すように第一工程のパルプ濃度を18%程度まで低減させても大きく白色度を損なうこともなく、また、高温にしても良好な結果が得られた。実施例11に示すように過酸化水素を第一工程、第二工程に分割添加しても高白色度が得られ効果的である。更に実施例12に示すように後段ディスパーザーを使用しなくても高白色度が得られた。また、実施例13,14に示すように第一漂白工程のリテンションがやや短かい場合やや長い場合は、漂白効率が若干低下していく傾向にある。

Claims (4)

  1. 印刷古紙を離解する離解工程、除塵するスクリーニング工程、脱墨処理するフローテーション工程、漂白及びソーキング処理をする漂白工程、機械的せん断力を与える分散工程、洗浄処理する洗浄工程の組み合わせからなる高白色度脱墨パルプ製造設備から構成される古紙のパルプ化工程において、漂白工程が二段の連続した工程からなり、第一漂白工程を50℃〜80℃でアルカリ性過酸化水素漂白し、第二漂白工程では、90℃〜120℃まで昇温することを特徴とする高白色度脱墨パルプの製造方法。
  2. 前記アルカリ性過酸化水素第一漂白工程のリテンションが60分間〜300分間であることを特徴とする請求項1に記載の高白色度脱墨パルプの製造方法。
  3. 前記アルカリ性過酸化水素漂白工程のパルプ濃度が15%〜35%であることを特徴とする請求項1に記載の高白色度脱墨パルプの製造方法。
  4. 前記高白色度脱墨パルプのISO白色度が、68%〜85%であることを特徴とする請求項1〜3に記載の高白色度脱墨パルプの製造方法。

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