JP2004068175A - 印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法 - Google Patents

印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】印刷古紙を脱墨再生する際に、脱墨を効率良く進め、脱墨パルプの製造コストを低減させるための印刷古紙の脱墨方法におけるの脱墨剤の有効利用方法の提供。
【解決手段】印刷古紙を離解するA工程、離解した古紙を原料濃度2〜4%に稀釈するB工程、次いで除塵するD1工程(スクリーニング)・漂白処理するD2工程(ブリーチング)・分散処理するD3工程(ニーディング)・脱墨処理するD4工程(フローテーション)・洗浄処理するD5工程(ウオッシング)からなる脱墨パルプ製造設備D工程から構成される古紙のパルプ化工程において、A工程とD工程で、それぞれ少なくとも1種類の異なる脱墨剤を用い、B工程とD1工程の間にB工程後の濃度2〜4%の原料を濃度を4〜9%に濃縮しつつ、原料中の灰分質量の5〜50%を減少させるC工程(灰分除去装置)を設けることを特徴とする印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は印刷古紙の脱墨方法に関し、さらに詳しくは印刷古紙を脱墨再生する際に、脱墨を効率良く進め、脱墨パルプの製造コストを低減させるための印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、印刷古紙を脱墨再生させるには、離解・除塵・漂白・分散・脱墨・洗浄の工程からなる方法で製造を行ってきた。また、従来では製品パルプの灰分を下げるには、灰分除去装置を洗浄設備として最終工程に組み入れるのが主流であった。最終工程に灰分除去工程を組み入れると、一般的にはそのろ液は前工程である脱墨工程の稀釈として使用することが多いので、灰分除去装置で除去した灰分が循環し、漂白工程での薬品原単位の悪化をもたらすと言う問題点が有った。本発明者等は先に特開2002−138380号公報で、高灰分の印刷用紙について灰分除去装置を組み込んだ高灰分印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法を提案したが、灰分除去装置を有する脱墨工程が組み込まれシステムにおける脱墨剤の有効な使用方法について未検討であった。
【0003】
印刷古紙から、インキを分離除去するために従来から使用されてきた薬品としては、苛性ソーダ、珪酸ソーダ、炭酸ソーダ等のアルカリ剤、過酸化水素、次亜塩素酸塩等の漂白剤、EDTAやDTPA等の金属キレート剤と共に、脱墨剤が使用されてきた。脱墨剤には、パルプ繊維からインキを剥離し、微細分散させる効果の強いものやインキを凝集させフローテーション工程でのインキ捕集能を高める効果の強いもの等がある。
【0004】
例えば、従来から、脱墨剤として、高級アルコール硫酸塩、ポリオキシアルキレン高級アルコール硫酸塩、脂肪酸あるいは、脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール及びアルキルフェノールのアルキレンオキサイド付加物、多価アルコールエステルアルキレンオキサイド付加物等が使用されている。
【0005】
また、効果的な脱墨剤として、高級脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物又はそのエーテル化合物又はエステル化合物等が使用されており、特開昭58−109696号、及び特開昭62−276093号あるいは、特開平5−25790号公報等に記載されている。しかし、これらに記載されている脱墨剤であっても、1箇所に、あるいは、2箇所以上に分割添加しても脱墨効果は小さく、また、仮に性質の異なる2種類の脱墨剤を別々の工程に添加しても、離解工程と脱墨工程の中間に本発明のような灰分除去装置を用いて、工程を分離させなければ、脱墨効果は小さなものとなり、目的の白色度を得るために漂白薬品の使用量を増加せざるを得ない状況にあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記のような問題を解消させ、従来よりもインキ分離効率が良く、漂白薬品使用量を低減させることができる脱墨方法を提供するものである。
【0007】
【課題点を解決するための手段】
(1)印刷古紙を離解するA工程、離解した古紙を原料濃度2〜4%に稀釈するB工程、次いで除塵するD1工程(スクリーニング)・漂白処理するD2工程(ブリーチング)・分散処理するD3工程(ニーディング)・脱墨処理するD4工程(フローテーション)・洗浄処理するD5工程(ウオッシング)からなる脱墨パルプ製造設備D工程から構成される古紙のパルプ化工程において、A工程とD工程で、それぞれ少なくとも1種類の異なる脱墨剤を用い、B工程とD1工程の間にB工程後の濃度2〜4%の原料を濃度を4〜9%に濃縮しつつ、原料中の灰分質量の5〜50%を減少させるC工程(灰分除去装置)を設けることを特徴とする印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法である。
【0008】
(2)印刷古紙を離解するA工程で使用する脱墨剤はインキ剥離性の強い高級アルコール系脱墨剤であり、D2工程(ブリーチング)あるいは、D3工程(ニーディング)で使用する脱墨剤はインキ凝集性の強い脂肪酸あるいは、脂肪酸誘導体系の脱墨剤であることを特徴とする(1)に記載印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法である。
【0009】
(3)前項C工程で発生する濾(ろ)液の固形分をE工程で浮上分離し、その処理水をA工程、B工程、C工程、D工程いずれかの工程の稀釈水または洗浄水として使用することで、工程内の灰分の循環を低下させることを特徴とする(1)または(2)に記載の印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法である。
【0010】
(4)前記印刷古紙が、対固形分で7〜15%の灰分を含むことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法である。
【0011】
【発明における実施の形態】
(1) A工程における離解条件
原料印刷古紙を固形分濃度12〜18%になるように稀釈水を入れ、更に薬品(水酸化ナトリウム) 対パルプ0〜1.0質量%、好ましくは0〜0.5質量%、脱墨剤は、パルプ繊維への浸透性が強く、インキの剥離性の強いものが好ましく、脱墨剤を対パルプ0〜0.5質量%、好ましくは0.03〜0.3質量%を加え、離解時間10〜30分、好ましくは10〜25分、更に好ましくは10〜18分、離解温度10〜50℃、好ましくは30〜50℃で離解した。インキの剥離性の強い脱墨剤としては、高級アルコール系脱墨剤があり、例えば、花王(株)社製のDI−7020、DI−7030、DI−767、日新化学研究所(株)社製のDIA−Z−100、DIA−Z−5000、東邦化学(株)社製のネオスコアFW−780、ネオスコアFW−790、ネオスコアFW−795、FT−466、FT−467、FT−470、FT−487、B−B剤、第一工業製薬(株)ダイホープ940、ダイホープ960、日華(株)リポブライトDP−810等がある。
【0012】
印刷古紙の例としては、▲1▼新聞紙、▲2▼微塗工紙、▲3▼高灰分の塗工紙、▲4▼非塗工紙等、灰分が7%〜35%含む古紙があげられるが、最も発明の効果が顕著に現れるのは、印刷面が多く、印刷前の白紙白色度の低い新聞紙、印刷後時間の経過が3ヶ月以上の古紙等がある。
【0013】
(2)離解原料の稀釈
B工程はA工程で離解した古紙原料を次のC工程へ移送するため稀釈する工程である。B工程の稀釈にはE工程の処理水を使用する方がC工程、D工程での灰分が下がるので得策である。
【0014】
(3)灰分除去装置(C工程)
一般的にはエキストラクター、フォールウオッシャー(栄工機製)、ダブルニップシックナー(石川島産業機械製)等があるが、灰分除去装置は、原料中の灰分を優先的に除去し、繊維分のロスを最小限に止める洗浄機であり、中でもフォールウオッシャーの効率が最も優れている。
【0015】
フォールウオッシャーは紙料入口ゾーン、置換洗浄ゾーン、仕上がりゾーンの3ゾーンを有するドラムタイプの洗浄機である。従来のドラムタイプの洗浄機は、紙料をマット状に形成させてしまいワイヤーとの接触回数が減少することにより洗浄効果が発揮されにくくなるデメリットがあったが、フォールウオッシャーはマットを形成させないため、強力な高速攪拌羽根を取りつけてある。紙料処理は入口濃度を2〜4%の濃度で使用できるため、処理後の排水量を減少できる。また繊維分のロスも少ないという特徴がある(紙パ技協誌53巻第9号第64〜67頁特に65頁図1、特開平8−176985号、特開平9−188986号公報参照)。
【0016】
(4)脱墨パルプ製造設備(D工程)
脱墨パルプ製造設備は除塵・漂白・分散・脱墨・洗浄の工程からなる。除塵はスクリーン・クリーナーで原料中の異物を取り除く工程(D1工程)である。本発明の実施にはスリットスクリーン(1段目0.15mmスリット、2段目0.15mmスリット)を使用した。クリーナーは重量異物を取り除くものである。
【0017】
漂白は薬品を使用してパルプを白くする工程(D2工程)である。古紙再生には一般的には過酸化水素、ハイドロサルファイド、二酸化チオ尿素、ハイポ等が使用される。本発明の実施には過酸化水素を使用した。過酸化水素漂白は過酸化水素対パルプ0.5〜4.0質量%、苛性ソーダ対パルプ1.5〜3.0質量%、珪酸ソーダ対パルプ0.5〜1.0質量%(NaOHとして)漂白時間は1〜4時間、漂白パルプ濃度は20〜35%、漂白温度は50〜75℃である。
【0018】
分散(D3工程)は、ディスパーザーで繊維からインキを剥離・分散させる工程である。ディスパーザー処理濃度は、20〜50%、処理温度は、40〜90℃で、微細インキを凝集させフローテーターでのインキ凝集性の強い脱墨剤をディスパーザー処理直前に対パルプ0〜0.5質量%添加した。フローテーション前に脱墨剤がパルプに均一に混合できれば、D2工程(ブリーチング)に脱墨剤を添加してもかまわない。
インキ凝集性の強い脱墨剤としては、脂肪酸あるいは、脂肪酸誘導体系の脱墨剤があるが、例えば、脂肪酸の場合、花王(株)社製のDI−254(オレイン酸)、第一工業製薬(株)社製のK−4004−D等がある。また、脂肪酸誘導体系の場合、花王(株)社製のDI−1120、DI−1050、日新化学研究所(株)社製のDIY−23543、第一工業製薬(株)社製のペーパーエイドW等がある。
【0019】
脱墨はフローテーターで空気にインキを吸着させインキを系外に除去する工程(D4工程)である。フローテーター処理濃度は0.7〜1.5%、フローテーター処理温度は10〜50℃、好ましくは30〜45℃で行った。洗浄はフローテーターで取り除けなかった微細なインキを脱水洗浄する工程(D5工程)で0.6〜1.5%のパルプスラリーを清水で希釈した後、15〜35%まで脱水洗浄した。
【0020】
(5)白水処理装置(E工程)
白水処理装置は灰分除去装置の、ろ液の固形分を除去する装置である。処理水はA工程、B工程、C工程、D工程の洗浄水として使用する。白水処理は浮上分離で行うが、本発明の実施にはポセイドンサターン(相川鉄工製)を使用した。ポセイドンサターンはセル本体を竪型円筒形とし、セル内に吹き込まれる微細気泡の単位当りの密度を高め、気泡とSS分との接触・付着機会を大きくすることにより固形分分離性能を高めようとしたものである(紙パ技協誌第53巻第6号第52〜61頁特に59頁図13、特表平9−503434号、特表平11−502761号公報参照)。
【0021】
(6)白水処理装置の処理水
灰分除去処理後の、ろ液は固形分濃度が0.5〜1.2%あり、一般的に洗浄水として使用することができず、排水となることが多かった。灰分除去処理後のろ液を本発明に使用するE工程の白水処理装置で処理することで処理水の固形分濃度は0.1%以下となり、A工程の古紙離解の稀釈、B工程の稀釈、C工程の洗浄水、D工程の洗浄水のいずれにも使用できる。一般的に排水となっていた処理水を洗浄水として使用することで、洗浄水使用量を削減し、C工程、D工程の洗浄水の固形分濃度が低下するので節水が可能となった。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例により説明する。特にことわりが無い限り原料濃度は灰分込みの固形分濃度、薬品添加率は質量%である。本発明の実施は王子製紙(株)春日井工場の完成パルプ125ADT/Dの脱墨パルプ製造設備を使用した。
【0023】
白色度測定方法
白色度シートは、漂白完成パルプを離解後、パルプスラリーに硫酸バンドを対絶乾パルプ20.0%加え、Tappi試験法T205os−71(JIS P8209)に従って、坪量60g/mのシートを作製した。その後、パルプの白色度は分光白色度測色計(スガ試験機製)で蛍光強度カットの白色度を測定した。
【0024】
実施例1
新聞紙及びチラシを主体とする古紙(灰分含有量11.2%)の原料をパルパーに仕込み原料濃度15%、水酸化ナトリウム添加率対パルプ0.3%、高級アルコール系脱墨剤(花王社製、DI−7020)添加率対パルプ0.15%、離解時間15分、離解温度35℃で離解した(A工程)、離解後離解原料を3.6%に稀釈し(B工程)、次いで、灰分除去装置(フォールウオッシャー:栄工機製)に導入し、原料濃度を約7%まで濃縮した(C工程)。灰分除去装置のろ液(固形分濃度:約1%)は白水処理装置(ポセイドンサターン:相川鉄工製)で処理し、処理水(固形分濃度:約0.1%)は古紙の離解(A工程)の稀釈水、離解後離解原料の稀釈水(B工程)、灰分除去装置(C工程)の洗浄水、脱墨パルプ製造工程(D工程)の洗浄水として使用した。
【0025】
灰分除去後のパルプスラリ−は、約3%に稀釈後、既存の脱墨パルプ製造設備にて処理し製品パルプを製造した。漂白条件は過酸化水素添加率対パルプ3.0%、水酸化ナトリウム添加率対パルプ2.3%、珪酸ナトリウム添加率対パルプ水酸化ナトリウム換算0.7%、パルプ濃度を約28%、漂白時間2時間30分、漂白温度65℃で行った。脱墨条件は、特殊脂肪酸誘導体(花王社製、DI−1120)添加率0.20%、フローテーター処理濃度1.2%、フローテーター処理温度42℃、で行った。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0026】
実施例2
漂白工程での過酸化水素添加率を対パルプ2.5%とした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0027】
実施例3
漂白工程での過酸化水素添加率を対パルプ2.0%とした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0028】
実施例4
脱墨工程(D工程)での特殊脂肪酸誘導体添加率を対パルプ0.10%とした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0029】
実施例5
離解工程(A工程)での高級アルコール系脱墨剤を対パルプ0.05%とした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0030】
実施例6
離解工程(A工程)での高級アルコール系脱墨剤を対パルプ0.05%、脱墨工程(D工程)での特殊脂肪酸誘導体添加率を対パルプ0.40%とした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0031】
実施例7
離解工程(A工程)での高級アルコール系脱墨剤を対パルプ0.40%、脱墨工程(D工程)での特殊脂肪酸誘導体添加率を対パルプ0.05%とした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0032】
実施例8
離解工程(A工程)での高級アルコール系脱墨剤を対パルプ0.40%、脱墨工程(D工程)での特殊脂肪酸誘導体添加率を対パルプ0.10%とした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0033】
実施例9
脱墨工程(D工程)での特殊脂肪酸誘導体添加率を対パルプ0.15%、脂肪酸(花王(株)社製、DI−254)添加率を0.05%の2種類の脱墨剤を同時添加とした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0034】
比較例1
離解工程(A工程)での高級アルコール系脱墨剤を無添加とし、灰分除去装置(C工程)を用いない以外は、実施例1と同様に既存の装置で脱墨処理を行い、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0035】
比較例2
離解工程(A工程)での高級アルコール系脱墨剤を無添加とした以外は、実施例1と同様に既存の装置で脱墨処理を行い、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0036】
比較例3
灰分除去装置(C工程)を用いず、更に、脱墨工程(D工程)での特殊脂肪酸誘導体添加率を無添加とした以外は、実施例1と同様に既存の装置で脱墨処理を行い、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0037】
比較例4
脱墨工程(D工程)での特殊脂肪酸誘導体添加率を無添加とした以外は、実施例1と同様に既存の装置で脱墨処理を行い、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0038】
比較例5
灰分除去装置(C工程)を用いない以外は、実施例1と同様に既存の装置で脱墨処理を行い、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表1に示す。
【0039】
以上の結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 2004068175
【0041】
比較例6
脱墨工程(D工程)での特殊脂肪酸誘導体を高級アルコール系脱墨剤に変更した以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表2に示す。
【0042】
比較例7
離解工程(A工程)での高級アルコール系脱墨剤を特殊脂肪酸誘導体に変更した以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度を表2に示す。
【0043】
以上の結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
Figure 2004068175
【0045】
【発明の効果】
実施例1〜9及び比較例1〜5を比較すると明らかなように離解工程(A工程)でパルプ繊維への浸透性が強く、インキ剥離性に優れた高級アルコール系脱墨剤を使用し、且つ、灰分除去装置(C工程)を使用し、且つ、脱墨工程(D工程)でインキ凝集及び捕集力に優れた特殊脂肪酸誘導体あるいは脂肪酸を使用することで、製品パルプの白色度は、飛躍的に向上する。また、実施例1及び比較例6,7を比較すると明らかなように離解工程(A工程)と脱墨工程(D工程)に同一の脱墨剤を用いると灰分除去装置(C工程)を用いても、効果が低い。

Claims (4)

  1. 印刷古紙を離解するA工程、離解した古紙を原料濃度2〜4%に稀釈するB工程、次いで除塵するD1工程(スクリーニング)・漂白処理するD2工程(ブリーチング)・分散処理するD3工程(ニーディング)・脱墨処理するD4工程(フローテーション)・洗浄処理するD5工程(ウオッシング)からなる脱墨パルプ製造設備D工程から構成される古紙のパルプ化工程において、A工程とD工程で、それぞれ少なくとも1種類の異なる脱墨剤を用い、B工程とD1工程の間にB工程後の濃度2〜4%の原料を濃度を4〜9%に濃縮しつつ、原料中の灰分質量の5〜50%を減少させるC工程(灰分除去装置)を設けることを特徴とする印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法。
  2. 印刷古紙を離解するA工程で使用する脱墨剤はインキ剥離性の強い高級アルコール系脱墨剤であり、D2工程(ブリーチング)あるいは、D3工程(ニーディング)で使用する脱墨剤はインキ凝集性の強い脂肪酸あるいは、脂肪酸誘導体系の脱墨剤であることを特徴とする請求項1に記載の印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法。
  3. 前項C工程で発生する濾(ろ)液の固形分をE工程で浮上分離し、その処理水をA工程、B工程、C工程、D工程いずれかの工程の稀釈水または洗浄水として使用することで、工程内の灰分の循環を低下させることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法。
  4. 前記印刷古紙が、対固形分で7〜15%の灰分を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法。
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