JP2006183208A - 高白色度脱墨パルプの製造方法 - Google Patents

高白色度脱墨パルプの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 新聞古紙を主体とする印刷古紙を脱墨再生する際に、脱墨を効率良く進め、脱墨パルプの製造コストを低減させるための印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法を提供する。
【解決手段】 印刷古紙の離解工程、スクリーニング工程、前後段の2段からなるフローテーション工程、漂白工程、ニーディング工程、洗浄工程の組み合わせ工程を有する高白色度脱墨パルプの製造方法において、2段のフローテーション工程の何れか一方の工程の代わりに、40メッシュ以上100メッシュ以下のワイヤー上でインキを洗浄するワイヤー洗浄工程を設け、且つ、離解工程でインキ剥離性の強い高級アルコール系脱墨剤を使用し、漂白工程あるいはニーディング工程では、インキ凝集性の強い脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体系の脱墨剤から選ばれる少なくとも1種類の離解工程で使用するものとは異なる脱墨剤を使用する、印刷古紙から高白色度脱墨パルプを製造する方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、印刷古紙の脱墨方法に関し、さらに詳しくは、新聞古紙を主体とする印刷古紙を脱墨再生する際に、脱墨を効率良く進め、脱墨パルプの製造コストを低減させるための印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法に関する。
従来、印刷古紙を脱墨再生させるには、離解・除塵・漂白・分散・脱墨・洗浄の工程からなる方法で製造を行ってきた。また、特にインキ除去を進め白色度が65%ISO以上の高白色度古紙パルプを得るためには、前段及び後段の2段処理からなるフローテーター処理が必要であった。また、漂白の効率を上昇させるために製品パルプの灰分を下げる対策として、灰分除去装置を洗浄設備として最終工程に組み入れるのが主流であった。このように、最終工程に灰分除去工程を組み入れると、一般的には、そのろ液は前工程である脱墨工程の稀釈として使用することが多いので、灰分除去装置で除去した灰分が循環し、漂白工程での薬品原単位の悪化をもたらすと言う問題点が有った。
本発明者等は、先に、高灰分の印刷用紙についてを組み込んだ高灰分印刷古紙からの脱墨パルプの製造方法(特許文献1)を提案し、更に、灰分除去装置の前後で役割の違う脱墨剤とし、漂白性を向上させる脱墨剤の有効な使用方法(特許文献2)を検討してきたが、フローテーター1段の処理で消費電力原単位の少ない高白色度パルプが得られる脱墨システムの構築については未検討であった。
印刷古紙から、インキを分離除去するために従来から使用されてきた薬品としては、苛性ソーダ、珪酸ソーダ、炭酸ソーダ等のアルカリ剤、過酸化水素、次亜塩素酸塩等の漂白剤、EDTAやDTPA等の金属キレート剤と共に、脱墨剤が使用されてきた。脱墨剤には、パルプ繊維からインキを剥離し、微細分散させる効果の強いものやインキを凝集させフローテーション工程でのインキ捕集能を高める効果の強いもの等がある。
例えば、従来から、脱墨剤として、高級アルコール硫酸塩、ポリオキシアルキレン高級アルコール硫酸塩、脂肪酸あるいは脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール及びアルキルフェノールのアルキレンオキサイド付加物、多価アルコールエステルアルキレンオキサイド付加物等が使用されている。
また、効果的な脱墨剤として、高級脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物又はそのエーテル化合物又はエステル化合物等が提案されている(特許文献3、特許文献4、特許文献5)。しかし、これらの特許文献に記載されている脱墨剤であっても、1箇所に、あるいは、2箇所以上に分割添加しても脱墨効果は小さく、高い白色度を得るためには、前段及び後段からなる2段のフローテーター処理が必要であった。
一方、新聞古紙を主体とする65%以上の高白色度の脱墨古紙パルプを安価に製造するためには、漂白工程で過酸化水素等の漂白剤を多量に使用してはならず、前段及び後段からなる2段のフローテーション工程を設置する必要があった。本発明によれば、1段のフローテーター処理でも十分に脱墨を促進させ、目的の白色度を得るための漂白薬品の使用量を極端に増加させずに消費電力原単位を大幅に低減させることができる。
特開2002−138380号公報 特開2004−68175号公報 特開昭58−109696号公報 特開昭62−276093号公報 特開平5−25790号公報公報
本発明の目的は、上記のような問題を解消させ、古紙からのインキ分離効率を損なわずに、従来より電力原単位の低い高白色度の脱墨古紙パルプを製造させることができる脱墨方法を提供するものである。
上記目的を達成するための本発明は、以下の各発明を包含する。
(1)印刷古紙を離解する離解工程、除塵するスクリーニング工程、脱墨処理する前後段の2段からなるフローテーション工程、漂白及びソーキング処理をする漂白工程、分散処理する分散工程、洗浄処理する洗浄工程の組み合わせ工程を有する高白色度脱墨パルプの製造方法において、前記前後段の2段のフローテーション工程の何れか一方の工程の代わりに、40メッシュ以上100メッシュ以下のワイヤー上でインキを洗浄するワイヤー洗浄工程を設けてフローテーション工程を1工程とし、且つ、離解工程で使用する脱墨剤をインキ剥離性の強い高級アルコール系脱墨剤とし、漂白工程あるいはニーディング工程で使用する脱墨剤としては、インキ凝集性の強い脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体系の脱墨剤から選ばれる少なくとも1種類であって、離解工程で使用する脱墨剤と異なる脱墨剤とする、印刷古紙から高白色度脱墨パルプを製造する方法。
(2)前記前後段の2段のフローテーション工程のうち、前段のフローテーション工程の代わりに、40メッシュ以上100メッシュ以下のワイヤー上でインキを洗浄するワイヤー洗浄工程を設けたことを特徴とする(1)項記載の印刷古紙から高白色度脱墨パルプを製造する方法。
(3)前記ワイヤー洗浄工程の洗浄前のパルプ濃度(質量%)が0.5%〜2.0%である(1)項又は(2)項のいずれかに記載の印刷古紙から高白色度脱墨パルプを製造する方法。
(4)前記印刷古紙が新聞古紙及びチラシ古紙である(1)項〜(3)項のいずれかに記載の印刷古紙から高白色度脱墨パルプを製造する方法。
(5)前記高白色度脱墨パルプのISO白色度が、68%〜80%である(1)項〜(4)項のいずれかに記載の印刷古紙から脱墨パルプを製造する方法。
(6)前記ワイヤー洗浄工程から得られるろ液を前記離解工程の希釈水として循環使用する(1)項〜(5)項のいずれかに記載の印刷古紙から脱墨パルプを製造する方法。
上記本発明によれば、印刷古紙を離解する離解工程、除塵するスクリーニング工程、脱墨処理する前後段の2段からなるフローテーション工程、漂白及びソーキング処理をする漂白工程、分散処理する分散工程、洗浄処理する洗浄工程の組み合わせからなる高白色度脱墨パルプ製造設備から構成される古紙のパルプ化工程において、前記前後段の両フローテーション工程のいずれか一方のフローテーション工程の代わりに、40メッシュ以上100メッシュ以下のワイヤー上でインキを洗浄するワイヤー洗浄工程を採用することにより、フローテーション工程を1段工程とし、且つ、離解工程で使用する脱墨剤はインキ剥離性の強い高級アルコール系脱墨剤とし、漂白工程あるいはニーディング工程で使用する脱墨剤としては、離解工程とは異なるインキ凝集性の強い脂肪酸あるいは、脂肪酸誘導体系の脱墨剤から選ばれる少なくとも1種類の脱墨剤を用いることによって、省電力原単位で、且つ、高白色度の古紙パルプを製造することが可能となる。
<離解工程における離解条件>
本発明の方法における離解工程では、原料印刷古紙を固形分濃度12〜18%になるように稀釈水を入れ、更に薬品(水酸化ナトリウム)は、 対パルプ0〜1.0質量%、好ましくは0〜0.5質量%添加され、脱墨剤は、パルプ繊維への浸透性が強く、インキの剥離性の強いものが好ましく、対パルプ0〜0.5質量%、好ましくは0.03〜0.3質量%添加され、離解時間は10〜30分、好ましくは10〜25分、更に好ましくは10〜18分で、離解温度10〜50℃、好ましくは30〜50℃で原料印刷古紙が離解される。
インキの剥離性の強い脱墨剤としては、高級アルコール系脱墨剤があり、例えば、花王(株)社製のDI−7020、DI−7030、DI−767、日新化学研究所(株)社製のDIA−Z−100、DIA−Z−5000、東邦化学(株)社製のネオスコアFW−780、ネオスコアFW−790、ネオスコアFW−795、FT−466、FT−467、FT−470、FT−487、B−B剤、第一工業製薬(株)社製ダイホープ940、ダイホープ960、日華(株)社製リポブライトDP−810等が挙げられる。
印刷古紙としては、新聞紙、微塗工紙、高灰分の塗工紙、非塗工紙等、灰分が7%〜35%含む古紙が挙げられ、中でも最も高白色度が得られにくいのは新聞紙であり、本発明の効果が顕著に現れるのは、印刷面が多く、印刷前の白紙白色度の低い新聞紙、印刷後時間の経過が3ヶ月以上の古紙等である。
<除塵工程>
除塵工程は、スクリーン・クリーナーで原料中の異物を取り除く工程である。本発明の実施にはスリットスクリーン(1段目0.15mmスリット、2段目0.15mmスリット)を使用した。クリーナーは重量異物を取り除くためのものである。
<ワイヤー洗浄工程>
ワイヤー洗浄工程では、原料中の灰分を優先的に除去し、繊維分のロスを最小限に止めるワイヤー洗浄装置が用いられる。ワイヤー洗浄装置としては、エキストラクター、フォールウオッシャー(栄工機製)、ダブルニップシックナー(石川島産業機械製)等が挙げられる。一般的には、ワイヤー洗浄装置の目穴は、20〜200メッシュ程度までが考えられるが、本発明では40〜100メッシュ、好ましく、更に好ましくは50〜80メッシュが適している。
本発明では、ワイヤー洗浄工程は前段フローテーション又は後段フローテーションのいずれかに代えて行う。前段フローテーション工程に代えて行う場合には、離解工程で剥離したインキや灰分が洗浄され除去されるため、漂白工程での漂白効率が上がることとなり、好ましい。
前記洗浄装置の中では、紙料入口ゾーン、置換洗浄ゾーン、仕上がりゾーンの3ゾーンを有するドラムタイプの洗浄機であるフォールウォッシャーが優れている。従来のドラムタイプの洗浄機は、紙料をマット状に形成させてしまい、ワイヤーとの接触回数が減少することにより洗浄効果が発揮されにくくなるデメリットがあったが、フォールウオッシャーの場合は、マットを形成させないために、強力な高速攪拌羽根を取りつけてある。紙料処理は入口濃度を4%以下の濃度で行うことができるが、好ましくは0.5〜2.0%、更に好ましくは、1.0〜1.5%である。0.5%より低い濃度の場合、ワイヤーの処理面積が多大なものとなるし、2%の濃度を越えるとインキ除去効率が極端に低下する。(紙パ技協誌53巻第9号第64〜67頁特に65頁図1、特開平8−176985号、特開平9−188986号公報参照)
<漂白工程>
漂白工程は、薬品を使用してパルプを白くする工程であり、古紙再生には、一般的には、過酸化水素、ハイドロサルファイド、二酸化チオ尿素、ハイポ等が使用される。過酸化水素漂白は、過酸化水素対パルプ0.5〜4.0質量%、苛性ソーダ対パルプ1.5〜3.0質量%、珪酸ソーダ対パルプ0.5〜1.0質量%( NaOHとして)で使用し、漂白時間は1〜4時間、漂白パルプ濃度は20〜35%、漂白温度は50〜75℃で行うことが好ましい。
<分散工程>
分散工程は、ニーダーやディスパーザーで繊維からインキを剥離・分散させる工程である。ディスパーザー処理濃度は20〜50%、処理温度は40〜90℃で、微細インキを凝集させ、フローテーターでのインキ凝集性の強い脱墨剤をディスパーザー処理直前に対パルプ0〜0.5質量%添加する。フローテーション前に脱墨剤がパルプに均一に混合できれば、漂白工程に脱墨剤を添加してもかまわない。
インキ凝集性の強い脱墨剤としては、脂肪酸あるいは、脂肪酸誘導体系の脱墨剤があるが、例えば、脂肪酸の場合、花王(株)社製のDI−254(オレイン酸)、第一工業製薬(株)社製のK−4004−D等がある。また、脂肪酸誘導体系の場合、花王(株)社製のDI−1120、DI−1050、日新化学研究所(株)社製のDIY−23543、第一工業製薬(株)社製のペーパーエイドW等が挙げられる。
<フローテーション脱墨工程>
フローテーション工程は、フローテーターで空気にインキを吸着させインキを系外に除去する脱墨工程である。フローテーター処理濃度は0.7〜1.5%、フローテーター処理温度は10〜50℃、好ましくは30〜45℃で行う。
<洗浄工程>
洗浄工程は、フローテーターで取り除けなかった微細なインキを脱水洗浄する工程で、0.6〜1.5%のパルプスラリーを清水で希釈した後、15〜35%まで脱水洗浄することが好ましい。
<白水循環>
ワイヤー洗浄後のろ液(白水)は、固形分濃度が0.5〜1.5%あるため、一部を排水とした以外は、直接パルパーの希釈水として使用した。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。特に、断らない限り、原料濃度は灰分込みの固形分濃度、薬品添加率は質量%である。本発明の実施は王子製紙(株)春日井工場の完成パルプ120ADT/Dの脱墨パルプ製造設備を使用して実施した。
(白色度測定方法)
白色度シートは、漂白完成パルプを離解後、パルプスラリーに硫酸バンドを対絶乾パルプ20.0%加え、Tappi試験法T205os−71(JIS P 8209)に従って、坪量60g/m2のシートを作製した。その後、パルプの白色度は、分光白色度測色計(スガ試験機製)で蛍光強度カットの白色度を測定した。
実施例1
新聞紙及びチラシを主体とする古紙(灰分含有量11.2%)の原料をパルパーに仕込み原料濃度15%、水酸化ナトリウム添加率対パルプ0.3%、高級アルコール系脱墨剤(花王社製、DI−7020)添加率対パルプ0.15%、離解時間15分、離解温度37℃で離解した、離解後離解原料を除塵工程にて処理し、1.0%に濃度調整後、ワイヤー洗浄機(フォールウオッシャー:栄工機製、50メッシュワイヤー)にて処理した。ワイヤー洗浄機のろ液(固形分濃度:約1%)は古紙の離解の稀釈水、離解後離解原料の稀釈水等として使用した。
ワイヤー洗浄後のパルプスラリ−は、約3%に稀釈後、既存の脱墨パルプ製造設備にて、脱水処理、漂白処理、ディスパーザー処理、フローテーター処理、洗浄処理の順序にしたがって処理して製品パルプを製造した。漂白条件は過酸化水素添加率対パルプ3.0%、水酸化ナトリウム添加率対パルプ2.3%、珪酸ナトリウム添加率対パルプ水酸化ナトリウム換算0.7%、パルプ濃度を約28%、漂白時間2時間30分、漂白温度67℃で行った。フローテーター脱墨条件は、特殊脂肪酸誘導体(花王社製、DI−1120)添加率0.18%、脂肪酸(花王社製、DI−254)添加率0.03%、フローテーター処理濃度1.1%、フローテーター処理温度42℃で行った。製品パルプの白色度、ワイヤー洗浄機の歩留、DIPトータル歩留及び製造電力原単位を表1に示す。
実施例2
ワイヤー洗浄機のワイヤー目穴を80メッシュとした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度、ワイヤー洗浄機の歩留、DIPトータル歩留及び製造電力原単位を表1に示す。
実施例3
漂白工程での過酸化水素添加率を対パルプ1.0%とした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度、ワイヤー洗浄機の歩留、DIPトータル歩留及び製造電力原単位を表1に示す。
比較例1
ワイヤー洗浄機のワイヤー目穴を24メッシュとした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度、ワイヤー洗浄機の歩留、DIPトータル歩留及び製造電力原単位を表1に示す。
比較例2
ワイヤー洗浄機のワイヤー目穴を150メッシュとした以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度、ワイヤー洗浄機の歩留、DIPトータル歩留及び製造電力原単位を表1に示す。
比較例3
離解工程に入れる脱墨剤を高級アルコール系脱墨剤(花王社製、DI−7020)から、特殊脂肪酸誘導体(花王社製、DI−1120)に変え、添加率対パルプ0.15%に変更した以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度、ワイヤー洗浄機の歩留、DIPトータル歩留及び製造電力原単位を表1に示す。
比較例4
脱墨工程に入れる脱墨剤を特殊脂肪酸誘導体(花王社製、DI−1120)から、高級アルコール系脱墨剤(花王社製、DI−7282)に変え、添加率対パルプ0.18%に変更した以外は、実施例1と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度、ワイヤー洗浄機の歩留、DIPトータル歩留及び製造電力原単位を表1に示す。
比較例5
新聞紙及びチラシを主体とする古紙(灰分含有量11.2%)の原料をパルパーに仕込み原料濃度15%、水酸化ナトリウム添加率対パルプ0.3%、高級アルコール系脱墨剤(花王社製、DI−7020)添加率対パルプ0.15%、離解時間15分、離解温度37℃で離解した、離解後離解原料を除塵工程にて処理し、1.1%に濃度調整後、一段目のフローテーターにて処理した。一段目のフローテーターへ添加する脱墨剤は、特殊脂肪酸誘導体(花王社製、DI−1120)添加率0.10%、フローテーター処理温度42℃で脱墨を行なった。
一段目のフローテーター処理後のパルプスラリ−は、既存の脱墨パルプ製造設備にて脱水処理、漂白処理、ディスパーザー処理、フローテーター処理の順序で処理し製品パルプを製造した。漂白条件は過酸化水素添加率対パルプ3.0%、水酸化ナトリウム添加率対パルプ2.3%、珪酸ナトリウム添加率対パルプ水酸化ナトリウム換算0.7%、パルプ濃度を約28%、漂白時間2時間30分、漂白温度67℃で行った。二段目のフローテーター脱墨条件は、特殊脂肪酸誘導体(花王社製、DI−1120)添加率0.08%、脂肪酸(花王社製、DI−254)添加率0.03%、二段目のフローテーター処理濃度1.1%、フローテーター処理温度42℃で行った。製品パルプの白色度、ワイヤー洗浄機の歩留、DIPトータル歩留及び製造電力原単位を表1に示す。
比較例6
一段目のフローテーター処理を行なわず、且つ二段目のフローテーターの特殊脂肪酸誘導体(花王社製、DI−1120)添加率を0.18%とした以外は、比較例5と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度、ワイヤー洗浄機の歩留、DIPトータル歩留及び製造電力原単位を表1に示す。
比較例7
漂白工程で添加する過酸化水素添加率を5.0%とした以外は、比較例6と同様に処理し、製品パルプを製造した。製品パルプの白色度、ワイヤー洗浄機の歩留、DIPトータル歩留及び製造電力原単位を表1に示す。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2006183208
実施例1〜3及び比較例1、2を比較すると明らかなようにワイヤー洗浄機のワイヤー目穴が大きすぎても高白色度が得られるものの原料歩留が低下し、小さすぎても原料からのインキ除去が悪く、高白色度が得られない。また、実施例1〜3及び比較例3、4を比較すると明らかなように離解工程でパルプ繊維への浸透性が強く、インキ剥離性に優れた高級アルコール系脱墨剤を使用しなければ高白色度が得られず、且つ、後段の脱墨工程(D工程)でインキ凝集及び捕集力に優れた特殊脂肪酸誘導体あるいは脂肪酸を使用しなければ、インキ凝集をさせることができず、やはり高白色度を得ることができない。一方、実施例1〜3及び比較例5〜7をすると明らかなように二段フローテーター処理では、製造電力原単位が高く、ワイヤー洗浄工程を行なわずに一段のフローテーター処理を行ない、過酸化水素の添加率を増やしても、高白色度を得ることはできない。

Claims (5)

  1. 印刷古紙を離解する離解工程、除塵するスクリーニング工程、脱墨処理する前後段の2段からなるフローテーション工程、漂白及びソーキング処理をする漂白工程、分散処理する分散工程、洗浄処理する洗浄工程の組み合わせ工程を有する高白色度脱墨パルプの製造方法において、前記前後段の2段のフローテーション工程の何れか一方の工程の代わりに、40メッシュ以上100メッシュ以下のワイヤー上でインキを洗浄するワイヤー洗浄工程を設けてフローテーション工程を1工程とし、且つ、離解工程で使用する脱墨剤をインキ剥離性の強い高級アルコール系脱墨剤とし、漂白工程あるいはニーディング工程で使用する脱墨剤としては、インキ凝集性の強い脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体系の脱墨剤から選ばれる少なくとも1種類であって、離解工程で使用する脱墨剤と異なる脱墨剤とする、印刷古紙から高白色度脱墨パルプを製造する方法。
  2. 前記前後段の2段のフローテーション工程のうち、前段のフローテーション工程の代わりに、40メッシュ以上100メッシュ以下のワイヤー上でインキを洗浄するワイヤー洗浄工程を設けたことを特徴とする請求項1記載の印刷古紙から高白色度脱墨パルプを製造する方法。
  3. 前記ワイヤー洗浄工程の洗浄前のパルプ濃度(質量%)が0.5%〜2.0%である請求項1又は2に記載の印刷古紙から高白色度脱墨パルプを製造する方法。
  4. 前記印刷古紙が新聞古紙及びチラシ古紙である請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷古紙から高白色度脱墨パルプを製造する方法。
  5. 前記高白色度脱墨パルプのISO白色度が、68%〜80%である請求項1〜4のいずれかに記載の印刷古紙から脱墨パルプを製造する方法。
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