JPH09241985A - 古紙の再生処理方法 - Google Patents

古紙の再生処理方法

Info

Publication number
JPH09241985A
JPH09241985A JP4927596A JP4927596A JPH09241985A JP H09241985 A JPH09241985 A JP H09241985A JP 4927596 A JP4927596 A JP 4927596A JP 4927596 A JP4927596 A JP 4927596A JP H09241985 A JPH09241985 A JP H09241985A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
enzyme
treatment
bleaching
deinking
waste paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4927596A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumiaki Nishino
文昭 西野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP4927596A priority Critical patent/JPH09241985A/ja
Publication of JPH09241985A publication Critical patent/JPH09241985A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/64Paper recycling

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】古紙の再生処理において、パルプからインキ及
び粘着物、着色物等の異物を効率良く除去し、異物の少
なく白色度の高い再生パルプを得る。 【解決手段】古紙の再生処理において、古紙にアルカリ
リパーゼ活性とアルカリセルラーゼ活性の比率が100
/1〜1/10に調整した酵素の古紙処理工程が離解
時に酵素を添加して酵素処理する離解工程、古紙の離
解後に酵素処理段を設けた処理工程、脱墨のニーディ
ング時に酵素を添加して酵素処理する脱墨工程、古紙
の漂白工程前に酵素処理段を設けた処理工程、漂白の
ニーディング時に酵素を添加して酵素処理する漂白工
程、の1箇所以上の工程にて処理し、離解・脱墨や、更
に漂白を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、古紙の再生処理方
法に関する。更に詳しくは、新聞、オフセット、コピ
ー、雑誌等の印刷古紙を再生パルプ化(以下DIPと略
す)する際に、各工程のいずれかに酵素を添加し処理す
ることにより、インキ、粘着物、着色物等の異物除去が
向上し、更に漂白性がアップする古紙の再生処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、古紙パルプは木材パルプとともに
製紙原料として使用されている。古紙パルプは、主に新
聞、雑誌、トイレットペーパー等の白色度の余り要求さ
れない下質紙にての利用であった。しかし、近年、環境
保護、資源の再利用等により古紙の再生パルプ化が重要
視されるようになってきた。
【0003】最近の古紙は、印刷の高速化、美粧化等に
対応した印刷インキの改良及び印刷形式の進歩(オフセ
ット、凸版、レーザー等)により紙とインキの付着が強
く脱墨しにくい傾向にある。更に紫外線硬化樹脂、熱硬
化樹脂等の表面加工により離解しにくく従来の技術では
再生パルプ化がますます困難となっている。
【0004】パルプとインキの付着を低下させるための
方法としてセルロースの分解酵素であるセルラーゼを用
いる古紙の脱インキとして特公平2−80683号公
報、特公平3−57235号公報等に記載されている。
しかしながら、パルプからのインキ除去が不十分である
だけでなく、紙力強度の低下が懸念される。また、脂質
分解酵素であるリパーゼを用いる脱墨方法として特公平
2−80684号公報、特公平2−160984号公報
等に提案されている。しかし、インキの種類が多く且つ
新しいインキ及び表面処理の開発によりセルラーゼと同
様に脱墨が難しい状況にある。
【0005】また塗工紙に由来する粘着物、着色物等に
よるトラブルが発生し問題となっている。この対策とし
て凝集剤にて処理する方法が特開平6−257082号
公報等で提案されている。しかし、この方法では異物の
除去効果が見られるが、白色度と収率の低下が懸念され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決し、パルプからインキ及び粘着
物、着色物等の異物を効率良く除去し、異物の少なく白
色度の高い再生パルプを得ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の問題
点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明の古紙の
再生処理方法を発明するに至った。
【0008】即ち、古紙の再生処理において、古紙にア
ルカリリパーゼ活性とアルカリセルラーゼ活性の比率が
100/1〜1/10に調整した酵素を用いて処理し、
脱墨、あるいは漂白を行うことによって改善される。
尚、アルカリセルラーゼが過剰の場合は、パルプ繊維の
強度低下を引き起す、またアルカリリパーゼが過剰の場
合は、強度低下は見られないが脱墨剤の効果が低下する
傾向にある。
【0009】酵素の古紙処理工程が、以下に示す工程の
1つ以上で処理される。 離解時に酵素を添加して酵素処理する離解工程、 古紙の離解後に酵素処理段を設けた処理工程、 脱墨のニーディング時に酵素を添加して酵素処理する
脱墨工程、 古紙の漂白工程前に酵素処理段を設けた処理工程、 漂白のニーディング時に酵素を添加して酵素処理する
漂白工程、
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に使用される酵素として
は、アルカリセルラーゼ活性を有する通常市販されてい
る酵素であれば問題ない。酸性、中性のセルラーゼはD
IPシステム内がアルカリ側であるため酵素の失活を防
ぐためにはpH調整が必要となる。同様にアルカリリパ
ーゼ活性を有する酵素であれば宜しい。例えば、アルカ
リセルラーゼ活性を有する酵素としてはアルカリセルラ
ーゼACD(花王社製)、セルラーゼSP227(ノボ
社製)等が挙げられる。また、アルカリリパーゼ活性を
有する酵素としてはアルカリリパーゼE1(合同酒精社
製)、レジナーゼA2X(ノボ社製)、リパーゼP(天
野製薬社製)等が挙げられる。
【0011】リパーゼの活性測定は、トリオレインに作
用させ、1分間に1マイクロモルの脂肪酸を遊離する酵
素量を1Uとする。また、セルラーゼの活性測定は、カ
ルボキシメチルセルロースに作用させ、1分間に1マイ
クロモルのグルコースに相当する還元糖を生じる酵素量
を1Uとする。
【0012】酵素の処理条件が、処理pH8〜12、好
ましくはpH9〜11である。pHが8未満では脱墨効
果が半減し、更にアルカリ性の酵素の効果が現れない。
尚、中性の酵素であれば問題ない。pH12以上では漂
白性が低下し、酵素が失活し効果が少ない。
【0013】処理温度20〜80℃、好ましくは30〜
70℃である。20℃未満では脱墨効果が半減し、更に
80℃より高いと酵素の効果が現れない。
【0014】処理時間15〜180分、好ましくは30
〜150分である。15分より短いとは脱墨効果が半減
する、180分より長いと期待したほどの効果が現れな
い。
【0015】パルプ濃度は1.0〜30%、好ましくは
3〜20%である。1.0%より薄いと効率が悪く、3
0%より濃い混合せず効果が現れない。
【0016】酵素の添加率は、0.005〜5.0重量
%(対絶乾パルプ)、好ましくは0.01〜1.0%で
行う。0.005%未満ではほとんど効果を示さず、5
%より多く添加しても効果が現れず経済的ではない。
【0017】酵素は離解剤、脱墨薬品、及び漂白薬品と
併用処理、又は単独で処理することができる。
【0018】本発明に使用されるアルカリとしては、一
般的にDIPで使用されている水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化カルシウム等である。
【0019】本発明に使用される漂白剤としては、過酸
化水素、二酸化チオ尿素、ハイドロサルファイト、ハイ
ポ、オゾン等である。
【0020】本発明に使用される脱墨剤としては、無機
系、有機系、高分子系、アニオン性、カチオン性、両
性、ノニオン性の界面活性剤を1種類以上併用すること
ができる。例えば、有機及び高分子系のノニオン性とし
ては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンフェノールエーテル等、アニオン性としては
脂肪酸石鹸、アルコール硫酸エステル塩等、無機系とし
てはトリポリ燐酸塩、ヘキサメタ燐酸塩等の界面活性剤
(脱墨剤)である。
【0021】脱墨剤の添加率は、対絶乾古紙あたり0.
005〜5重量%で、好ましくは0.01%〜1.0%
である。0.005%未満ではほとんど効果を示さず、
5%より多く添加しても効果が現れず経済的ではない。
【0022】古紙の再生処理は、一般的な工程の一例と
して離解工程(パルパー)→粗選工程(粗選スクリー
ン、クリーナー、粗選ウォッシャー、粗選シックナー)
→脱墨工程(脱墨ニーダー、フローテーター)→精選工
程(精選スクリーン、クリーナー、精選ウォッシャー、
精選シックナー)→漂白工程(漂白ニーダー、漂白塔、
漂白ウォッシャー)→抄紙工程(高濃度チェスト、抄紙
機)等の順で行うことは公知の通りである。このシステ
ムにおいて酵素の添加場所は、離解時に酵素を添加し
て酵素処理する離解工程、古紙の離解後に酵素処理段
を設けた処理工程、脱墨のニーディング時に酵素を添
加して酵素処理する脱墨工程、古紙の漂白工程前に酵
素処理段を設けた処理工程、漂白のニーディング時に
酵素を添加して酵素処理する漂白工程、のいずれか1つ
以上で処理される方法で例としてフローシート(図1)
に示す。
【0023】本発明の古紙の再生処理において、古紙に
アルカリリパーゼ活性とアルカリセルラーゼ活性の比率
が100/1〜1/10に調整した酵素を用いて処理
し、離解・脱墨や、更に漂白を行うことにより、パルプ
からインキ及び粘着物、着色物等の異物を効率良く除去
し、異物の少なく白色度の高い再生パルプを得ることが
できる。これは、セルロース分解酵素であるセルラーゼ
と脂質分解酵素であるリパーゼを用いることによってパ
ルプからインキの除去と油成分の分解が効率良く行われ
る。但し、セルラーゼが過剰の場合は、繊維強度が低下
し品質上問題となる。又リパーゼが過剰の場合は、脱墨
剤の効果が減少する傾向にあり適切な比率で添加し処理
することが必要である。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
尚、実施例において記載の部、%は全て重量部、重量%
によるものである。また、白色度はハンター白色度法
(JIS−P8123)にて測定、又、色相はシグマ8
0(日本電色社製)にて測定、残インキ面積率はルーゼ
ックスIIIU(ニレコ社製)で測定した。着色物(フィ
ルム、色ポチ、プラスチク)と粘着物は当社の方法にて
測定した。即ち、DIPサンプルをフラットスクリーン
(東西精器社製)で6カットのプレートを通過させて、
残査物を銅エチレンジアミンで10分間振とう溶解させ
た。それを325メッシュの金網で濾過し、残査物を5
Aの濾紙上に洗浄してその個数(個/絶乾パルプkg)
を測定した。引裂強さはエルメンドルフ引裂試験器(J
IS8116)にて測定した。
【0025】実施例1 新聞古紙にアルカリリパーゼ(合同酒精社製リパーゼE
−1、リパーゼ活性600U/g)とアルカリセルラー
ゼ(花王社製セルラーゼACD、セルラーゼ活性500
0U/g)を0.1%(活性比率1/1、以下対絶乾古
紙あたりの重量%である)添加し、高濃度パルパーにて
濃度約20%で離解し、NaOH0.8%、脱墨剤(花
王社製DI−800以下同様)0.08%を添加し(p
H11)、温度50℃で30分間攪拌した後、洗浄脱水
し濃度約30%とした。これに、NaOH2.4%、N
2SiO34.7%、H221.0%、脱墨剤0.18
%を加えてニーディングし、温度60℃で2時間熟成し
た。更にフローテーション処理して白色度63.9%の
新聞DIPを得た。
【0026】実施例2 新聞古紙にアルカリリパーゼとアルカリセルラーゼを
0.005%(活性比率1/1)添加した以外は実施例
1と同様の方法で処理して白色度63.6%の新聞DI
Pを得た。
【0027】実施例3 新聞古紙にアルカリリパーゼとアルカリセルラーゼを5
%(活性比率1/1)添加した以外は実施例1と同様の
方法で処理して白色度64.2%の新聞DIPを得た。
【0028】実施例4 実施例1と同じく酵素を0.1%(活性比率1/1)添
加し、但し、離解時の温度20℃で180分間攪拌した
以外は同様の処理し白色度64.1%の新聞DIPを得
た。
【0029】実施例5 実施例1と同じく酵素を0.1%(活性比率1/1)添
加し、但し、離解時の温度80℃で15分間攪拌した以
外は同様の処理し白色度63.9%の新聞DIPを得
た。
【0030】実施例6 実施例1の新聞古紙に酵素を0.1%(活性比率1/
1)添加し、但し、離解時のpH8にアルカリで調整し
た以外は同様に処理し64.0%の新聞DIPを得た。
【0031】実施例7 実施例1の新聞古紙に酵素を0.1%(活性比率1/
1)添加し、但し、離解時のpH12にアルカリで調整
した以外は同様に処理し63.6%の新聞DIPを得
た。
【0032】比較例1 新聞古紙を従来の方法で離解・脱墨した。即ち、実施例
1の酵素を添加しない以外は同様の方法で処理して白色
度62.2%の新聞DIPを得た。
【0033】比較例2 新聞古紙にアルカリリパーゼのみを0.1%添加した以
外は実施例1と同様の方法で処理して白色度63.3%
の新聞DIPを得た。
【0034】比較例3 新聞古紙にアルカリセルラーゼのみを0.1%添加した
以外は実施例1と同様の方法で処理して白色度63.0
%の新聞DIPを得た。
【0035】
【表1】
【0036】実施例8(色上DIP) 色上古紙にアルカリリパーゼとアルカリセルラーゼを
0.1%(活性比率1/1)添加し、実施例1の新聞古
紙と同様の方法で処理して白色度81.7%の色上DI
Pを得た。
【0037】実施例9 色上古紙に水を加えて、高濃度パルパーにて濃度約20
%で離解し、NaOH0.8%、脱墨剤0.08%を添
加し、温度50℃で30分間攪拌した。その後、洗浄脱
水し濃度30%に調整後、アルカリリパーゼとアルカリ
セルラーゼを0.1%(活性比率1/1)添加し50℃
で30分反応し(酵素処理段)、洗浄脱水して濃度約3
0%とした。これに、NaOH2.4%、Na2SiO3
4.7%、H221.0%、脱墨剤0.18%を加えて
ニーディングし、温度60℃で2時間熟成した。次いで
フローテーション処理して白色度82.3%の色上DI
Pを得た。
【0038】比較例4 実施例8の酵素処理せずに色上古紙を離解・脱墨処理し
て白色度80.3%の色上DIPを得た。
【0039】比較例5 実施例8の色上古紙にアルカリリパーゼのみを0.1%
添加した以外は同様に処理して白色度81.1%の色上
DIPを得た。
【0040】比較例6 実施例8の色上古紙にアルカリセルラーゼのみを0.1
%添加した以外は同様に処理して白色度80.9%の色
上DIPを得た。
【0041】
【表2】
【0042】実施例10(オフィスDIP) オフィス古紙にアルカリリパーゼとアルカリセルラーゼ
を0.1%(活性比率1/1)添加し、実施例1の新聞
古紙と同様の方法で処理して白色度85.8%のオフィ
スDIPを得た。
【0043】実施例11 オフィス古紙に水を加えて、高濃度パルパーにて濃度約
20%で離解し、NaOH0.8%、脱墨剤0.08%
を添加し、温度50℃で30分間攪拌した。その後、洗
浄脱水し濃度30%に調整後、アルカリリパーゼとアル
カリセルラーゼを0.1%(活性比率1/1)添加し5
0℃で30分反応し(酵素処理段)、洗浄脱水して濃度
約30%とした。これに、NaOH2.4%、Na2
iO34.7%、H221.0%、脱墨剤0.18%を
加えてニーディングし、温度60℃で2時間熟成した。
次いでフローテーション処理して白色度86.4%のオ
フィスDIPを得た。
【0044】比較例7 実施例9の酵素処理せずにオフィス古紙を離解・脱墨処
理して白色度84.2%のオフィスDIPを得た。
【0045】比較例8 実施例9のオフィス古紙にアルカリリパーゼのみを0.
1%添加した以外は同様に処理して白色度85.0%の
オフィスDIPを得た。
【0046】比較例9 実施例9のオフィス古紙にアルカリセルラーゼのみを
0.1%添加した以外は同様に処理して白色度84.7
%のオフィスDIPを得た。
【0047】
【表3】
【0048】実施例12 実施例1で得られた新聞DIP(白色度63.9%)
を、更に、NaOH4.0%、Na2SiO34.0%、
221.0%を加えてニーディングし温度80℃で2
時間漂白した。その後、洗浄脱水して白色度76.5%
の新聞DIPを得た。
【0049】実施例13 実施例1の新聞古紙に水を加えて、高濃度パルパーにて
濃度約20%で離解し、NaOH0.8%、脱墨剤0.
08%を添加し、温度50℃で30分間攪拌した。その
後、洗浄脱水し濃度30%に調整後、アルカリリパーゼ
とアルカリセルラーゼを0.1%(活性比率1/1)添
加し室温で180分反応し(酵素処理段)、洗浄脱水し
て濃度約30%とした。これに、NaOH2.4%、N
2SiO34.7%、H221.0%、脱墨剤0.18
%を加えてニーディングし、温度60℃で2時間熟成し
た。次いでフローテーション処理した。更に、実施例1
0と同様に漂白し、洗浄脱水して白色度76.7%の新
聞DIPを得た。
【0050】実施例14 実施例1の新聞古紙に水を加えて、高濃度パルパーにて
濃度約20%で離解し、NaOH0.8%、脱墨剤0.
08%を添加し、温度50℃で30分間攪拌した後、洗
浄脱水し濃度約30%とした。これに、NaOH2.4
%、Na2SiO34.7%、H221.0%、脱墨剤
0.18%、更にアルカリリパーゼとアルカリセルラー
ゼを0.1%(活性比率1/1)添加してニーディング
し温度60℃で2時間熟成した。その後、フローテーシ
ョン処理した。更に、実施例10と同様に漂白し、洗浄
脱水して白色度76.2%の新聞DIPを得た。
【0051】実施例15 実施例1で得られた新聞DIPを、更に、パルプ濃度1
%に調整後、アルカリリパーゼとアルカリセルラーゼを
0.1%(活性比率1/1)添加し室温で15分反応し
(酵素処理段)、洗浄脱水して濃度約30%とした。更
に、NaOH4.0%、Na2SiO34..0%、H2
21.0%を加えてニーディングし温度80℃で2時
間漂白した。次いで洗浄脱水して白色度77.0%の新
聞DIPを得た。
【0052】実施例16 実施例1で得られた新聞DIPを、更に、NaOH4.
0%、Na2SiO34.0%、H221.0%、アルカ
リリパーゼとアルカリセルラーゼを0.1%(活性比率
1/1)添加してニーディングし温度80℃で2時間漂
白した。次いで洗浄脱水して白色度76.2%の新聞D
IPを得た。
【0053】比較例10 比較例1で得られた新聞DIP(白色度62.3%)
を、更に、NaOH4.0%、Na2SiO34.0%、
221.0%を加えてニーディングし温度80℃で2
時間漂白した。その後、洗浄脱水して白色度75.4%
の新聞DIPを得た。
【0054】
【表4】
【0055】実施例17 新聞古紙にアルカリリパーゼとアルカリセルラーゼを
0.1%(活性比率1/10)添加した以外は実施例1
と同様の方法で処理して白色度64.4%の新聞DIP
を得た。
【0056】実施例18 新聞古紙にアルカリリパーゼとアルカリセルラーゼを
0.1%(活性比率10/1)添加した以外は実施例1
と同様の方法で処理して白色度64.6%の新聞DIP
を得た。
【0057】実施例19 新聞古紙にアルカリリパーゼとアルカリセルラーゼを
0.1%(活性比率50/1)添加した以外は実施例1
と同様の方法で処理して白色度64.8%の新聞DIP
を得た。
【0058】実施例20 新聞古紙にアルカリリパーゼとアルカリセルラーゼを
0.1%(活性比率100/1)添加した以外は実施例
1と同様の方法で処理して白色度64.9%の新聞DI
Pを得た。
【0059】比較例11 新聞古紙にアルカリリパーゼとアルカリセルラーゼを
0.1%(活性比率1/100)添加した以外は実施例
1と同様の方法で処理して白色度63.6%の新聞DI
Pを得た。
【0060】比較例12 新聞古紙にアルカリリパーゼとアルカリセルラーゼを
0.1%(活性比率200/1)添加した以外は実施例
1と同様の方法で処理して白色度63.7%の新聞DI
Pを得た。
【0061】
【表5】
【0062】実施例と比較例を比較すると、実施例は白
色度が高く、a値、b値ともに低い。更に、インキ、粘
着物、着色物が少ない傾向にあることが判る。これは、
セルロース分解酵素であるセルラーゼと脂質分解酵素で
あるリパーゼを用いることによってパルプからインキの
除去と油成分の分解が効率良く行われる。但し、セルラ
ーゼが過剰の場合は、引裂強度が低下し品質上問題とな
る。又、リパーゼの場合は、脱墨剤の効果が減少する傾
向にあり適切な比率で添加し処理することが必要であ
る。従って、古紙にアルカリリパーゼ活性とアルカリセ
ルラーゼ活性の適切な比率、即ち、100/1〜1/1
0に調整した酵素を用いて処理することで、離解・脱墨
や、更に漂白の効率をアップし、パルプからインキ及び
粘着物、着色物等の異物を効率良く除去し、異物の少な
く白色度の高い再生パルプが得られる。
【0063】
【発明の効果】本発明の古紙の再生処理において、古紙
にアルカリリパーゼ活性とアルカリセルラーゼ活性の比
率が100/1〜1/10に調整した酵素を用いて処理
し、離解や脱墨、更に漂白を行うことにより、パルプか
らインキ及び粘着物、着色物等の異物を効率良く除去
し、異物の少なく白色度の高い再生パルプを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の古紙再生処理方法のフローシート例を
示す。
【符号の説明】
1.パルパー 2.粗選スクリーン、クリーナー 3.粗選ウォッシャー 4.粗選シックナー 5.脱墨ニーダー 6.熟成塔 7.フローテーター 8.精選スクリーン、クリーナー 9.精選ウォッシャー 10.精選シックナー 11.漂白ニーダー 12.漂白塔 13.漂白ウォッシャー 14.高濃度チェスト 〜は酵素添加箇所

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 古紙を離解・脱墨する再生処理方法や、
    更に漂白する再生処理方法において、古紙にアルカリリ
    パーゼ活性とアルカリセルラーゼ活性の比率が100/
    1〜1/10に調整した酵素を用いて処理する工程を設
    けることを特徴とする古紙の再生処理方法。
  2. 【請求項2】 該酵素の古紙処理工程が、以下に示す工
    程の1つ以上で処理される請求項1記載の古紙の再生処
    理方法。 離解時に酵素を添加して酵素処理する離解工程、 古紙の離解後に酵素処理段を設けた処理工程、 脱墨のニーディング時に酵素を添加して酵素処理する
    脱墨工程、 古紙の漂白工程前に酵素処理段を設けた処理工程、 漂白のニーディング時に酵素を添加して酵素処理する
    漂白工程、
  3. 【請求項3】 該酵素処理が、離解剤、脱墨薬品又は漂
    白薬品と併用処理、又は酵素単独処理である請求項1又
    は2記載の古紙の再生処理方法。
  4. 【請求項4】 該酵素の処理条件が、処理pH8〜1
    2、処理温度20〜80℃、処理時間15〜180分、
    添加率0.005〜5.0重量%(対絶乾古紙)パルプ
    濃度1.0〜30%で行うことを特徴とする請求項1、
    2または3記載の古紙の再生処理方法。
JP4927596A 1996-03-06 1996-03-06 古紙の再生処理方法 Pending JPH09241985A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4927596A JPH09241985A (ja) 1996-03-06 1996-03-06 古紙の再生処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4927596A JPH09241985A (ja) 1996-03-06 1996-03-06 古紙の再生処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09241985A true JPH09241985A (ja) 1997-09-16

Family

ID=12826309

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4927596A Pending JPH09241985A (ja) 1996-03-06 1996-03-06 古紙の再生処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09241985A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002095127A3 (en) * 2001-05-21 2003-05-01 Novozymes As Use of lipolytic enzymes for stickies control
JP2004501293A (ja) * 2000-06-16 2004-01-15 バックマン・ラボラトリーズ・インターナショナル・インコーポレーテッド 繊維中の有機夾雑物の制御方法
KR100644267B1 (ko) * 2005-08-05 2006-11-10 한국화학연구원 수율을 개선한 고지의 부상부유 탈묵방법
JP4553436B2 (ja) * 2000-01-31 2010-09-29 日本製紙株式会社 古紙の脱インキ方法
US7951267B2 (en) 2001-05-21 2011-05-31 Kim Borch Enzymatic hydrolysis of a polymer comprising vinyl acetate monomer
JP2013519804A (ja) * 2010-02-12 2013-05-30 アクゾ ノーベル ケミカルズ インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ 紙からのインキの除去方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4553436B2 (ja) * 2000-01-31 2010-09-29 日本製紙株式会社 古紙の脱インキ方法
JP2004501293A (ja) * 2000-06-16 2004-01-15 バックマン・ラボラトリーズ・インターナショナル・インコーポレーテッド 繊維中の有機夾雑物の制御方法
WO2002095127A3 (en) * 2001-05-21 2003-05-01 Novozymes As Use of lipolytic enzymes for stickies control
JP2004525283A (ja) * 2001-05-21 2004-08-19 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 粘着物調節のための脂肪分解酵素の使用
CN1312278C (zh) * 2001-05-21 2007-04-25 诺维信公司 脂解酶在粘性物控制中的应用
US7951267B2 (en) 2001-05-21 2011-05-31 Kim Borch Enzymatic hydrolysis of a polymer comprising vinyl acetate monomer
KR100644267B1 (ko) * 2005-08-05 2006-11-10 한국화학연구원 수율을 개선한 고지의 부상부유 탈묵방법
JP2013519804A (ja) * 2010-02-12 2013-05-30 アクゾ ノーベル ケミカルズ インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ 紙からのインキの除去方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5785809A (en) Biological de-inking method
US5401360A (en) Method for de-inking printed paper
JP2761608B2 (ja) 廃紙材料のインク抜き方法
JP4752543B2 (ja) 高白色度脱墨パルプの製造方法
JP5210297B2 (ja) 印刷古紙の脱墨方法
JPH07507109A (ja) 故紙の処理方法
JPH09241985A (ja) 古紙の再生処理方法
JP2805313B2 (ja) 古紙の脱墨処理法
JP2003073987A (ja) 印刷古紙の中性脱墨パルプ化方法
JP3191828B2 (ja) 印刷古紙の脱墨漂白方法
JP5571333B2 (ja) 古新聞紙を原料とした古紙パルプの製造方法
JP6004325B2 (ja) 古紙脱墨パルプの製造方法
JP4721496B2 (ja) 再生パルプの製造方法
JPH0357235B2 (ja)
JP4255159B2 (ja) 古紙の脱墨方法
JPH11200269A (ja) 印刷古紙の脱墨方法
JP4009790B2 (ja) 上・中質系古紙パルプの高白色度漂白方法
JP2002249993A (ja) 脱インキパルプの製造方法
JP3985551B2 (ja) 脱インキパルプの製造方法
KR100238107B1 (ko) 고백색도 재생펄프의 제조방법
EP1031657A1 (en) A method for bleaching secondary fibres
JPH08120580A (ja) 印刷古紙の脱インキ方法
JP2005240188A (ja) 古紙パルプの製造方法及び古紙パルプ
JP2010236166A (ja) 脱墨パルプの製造方法
JPH08127989A (ja) 印刷古紙の脱インキ方法